JP2005275041A - 電子線、euv光又はx線用ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

電子線、euv光又はx線用ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電子線、X線、あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工における性能向上技術の課題を解決することであり、高感度、高解像性、良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス、高コントラスト、ネガ化防止、表面ラフネスを同時に満足するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂を含有するポジ型レジスト組成物に於いて、(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を該ポジ型レジスト組成物の全固形分中に6〜20質量%の濃度で含有するとともに、(B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、繰り返し単位の少なくとも1種類としてα位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位を有することを特徴とする電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、超LSIや高容量マイクロチップの製造などの超マイクロリソグラフィプロセスやその他のフォトパブリケーションプロセスに好適に用いられるポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法に関するものである。さらに詳しくは、電子線、EUV光、X線を使用して高精細化したパターンを形成する際に好適に使用することができるポジ型レジスト組成物及びそれ用いたパターン形成方法に関するものである。
従来、ICやLSIなどの半導体デバイスの製造プロセスにおいては、レジスト組成物を用いたリソグラフィーによる微細加工が行われている。近年、集積回路の高集積化に伴い、サブミクロン領域やクオーターミクロン領域の超微細パターン形成が要求されるようになってきている。それに伴い、露光波長もg線からi線に、さらにKrFエキシマレーザー光に、というように短波長化の傾向が見られ、現在では、エキシマレーザー光以外にも、電子線やX線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィーも開発が進んでいる。
ポジ型レジストを用いた電子線リソグラフィーは、次世代もしくは次々世代のパターン形成技術として位置付けられ、150nm以下の超微細パターン形成に有望な技術であるが、高感度、高解像力化と並んで、パターン断面形状の矩形性、ラインエッジラフネス、コントラスト、表面ラフネスについて更なる改良が望まれている。
さらにX線やEUV光を用いるリソグラフィーにおいても同様の課題があり、これらの解決が必要である。
かかる電子線、X線、あるいはEUV光を用いたリソグラフィープロセスには、高感度化の観点から主に酸触媒反応を利用した化学増幅型レジストが用いられており、ポジ型レジストにおいては主成分として、アルカリ現像液には不溶又は難溶性で、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂及び酸発生剤を含有する化学増幅型レジスト組成物が研究されている。
例えば、EUV光用のポジ型レジスト組成物の例として、特許文献1(特開2003−35952号公報)、特許文献2(特開2003−140361号公報)、特許文献3(特開2003−140342号公報)等を挙げることができる。
しかしながら、超微細領域での、高感度、高解像性、良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス、コントラスト、表面ラフネスを、同時に満足できていないのが現状である。
特開2003−35952号公報 特開2003−140361号公報 特開2003−140342号公報
本発明の目的は、電子線、X線、あるいはEUV光を使用する半導体素子の微細加工における性能向上技術の課題を解決することであり、高感度、高解像性、良好なパターン形状、良好なラインエッジラフネス、高コントラスト、表面ラフネスを同時に満足するポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的にために鋭意検討した結果、本発明に到達した。
即ち、本発明は下記の通りである。
(1) (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
(B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂
を含有するポジ型レジスト組成物に於いて、
(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を該ポジ型レジスト組成物の全固形分中に6〜20質量%の濃度で含有するとともに、(B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、繰り返し単位の少なくとも1種類としてα位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位を有することを特徴とする電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
(2) (B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、更に、下記一般式(B1)で表される繰り返し単位及び一般式(B2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種類の繰り返し単位を有することを特徴とする(1)に記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
Figure 2005275041
一般式(B1)及び(B2)中、
1及びB2は、酸の作用により分解する基又は酸の作用により分解してカルボキシル基又は水酸基を発生する基を含む基を表す。
3は、水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
(3) 一般式(B1)又は(B2)に於ける、B1又はB2の酸の作用により分解する基又は酸の作用により分解してカルボキシル基又は水酸基を発生する基を含む基が、環状炭素構造を有することを特徴とする(2)に記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
(4) (B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、更に、下記一般式(B3)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
Figure 2005275041
(5) 更に、(C1)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する分子量1500以下の化合物、(C2)分子量1000以下のアルカリ現像液に可溶な多価フェノール化合物及び(C3)−(OCH2CH(R1))n1OR2基(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子又は1価の有機基を表し、n1は、1〜10の整数を表す)を有する分子量2000以下の化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
(6) (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物及び活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物の両方を含有することを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
(7) (1)〜(6)のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を電子線、EUV光又はX線によって露光し、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
以下、更に、本発明の好ましい実施の態様を挙げる。
(8) α位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位が、下記一般式(B)で表されることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
Figure 2005275041
一般式(B)中、
Raは、フッ素原子又はフッ素化アルキル基を表す。
Rsは、1価の有機基を表す。
本発明により、感度、解像力に優れ、さらにはパターン形状、ラインエッジラフネス、コントラスト、表面ラフネスに優れた電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法を提供できる。
以下、本発明について詳細に説明する。
尚、本明細書における基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
〔1〕活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(A成分)
A成分は、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物であり、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(以下、「スルホン酸発生剤」ともいう)が好ましく、公知の化合物を適宜選択して使用することができる。たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o−ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができる。
また、これらの活性光線又は放射線の照射により酸を発生する基、あるいは化合物をポリマーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、たとえば、米国特許第3,849,137号、独国特許第3914407号、特開昭63−26653号、特開昭55−164824号、特開昭62−69263号、特開昭63−146038号、特開昭63−163452号、特開昭62−153853号、特開昭63−146029号等に記載の化合物を用いることができる。
さらに米国特許第3,779,778号、欧州特許第126,712号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用することができる。
本発明においては、解像力、パターン形状等の画像性能向上の観点から好ましいスルホン酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホンを挙げることができる。
これらの中で、特に好ましいものの例を以下に挙げる。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
本発明においては、A成分として、活性光線又放射線の照射により、カルボン酸を発生する化合物(以下、「カルボン酸発生剤」ともいう)を使用してもよい。
カルボン酸発生剤としては下記一般式(AA)で表される化合物が好ましい。
Figure 2005275041
一般式(AA)中、R21〜R23は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基を表し、R24は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基を表し、Zはイオウ原子又はヨウ素原子を表す。Zがイオウ原子である場合、pは1であり、ヨウ素原子である場合はpは0である。
21〜R23としてのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基又はアリール基は、各々置換基を有するものも包含するものである。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基の置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
アリール基の置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、t-アミル基、オクチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
21〜R23は、各々独立に、好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基又は炭素数6〜24のアリール基を表し、より好ましくは、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは炭素数6〜15のアリール基である。これらの基は各々置換基を有していてもよい。
24は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基を表す。
24としてのアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基は、各々置換基を有するものも包含するものである。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基の置換基の例としては、上記R21がアルキル基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。アリール基の置換基の例としては、上記R21がアリール基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
24は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜30のアルキル基、炭素数3〜30のシクロアルキル基、炭素数2〜30のアルケニル基、炭素数6〜24のアリール基であり、より好ましくは、炭素数1〜18のアルキル、炭素数3〜18のシクロアルキル基、炭素数6〜18のアリール基であり、特に好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のシクロアルキル基、炭素数6〜15のアリール基である。これらの基は、各々置換基を有していてもよい。
Zは、イオウ原子又はヨウ素原子を表す。pはZがイオウ原子である場合は1であり、Zがヨウ素原子である場合は0である。
尚、一般式(AA)のカチオン部の2つ以上が、単結合又は連結基(例えば、−S−、−O−など)により結合し、一般式(AA)のカチオン部を複数有するカチオン構造を形成してもよい。
以下に、カルボン酸発生剤(AA)の好ましい具体例を挙げるが、もちろんこれらに限定されるものではない。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
A成分の本発明で用いられるポジ型レジスト組成物中の含有量は、組成物の全固形分中に6〜20質量%の濃度で用いられるが、好ましくは8.0〜18質量%、特に好ましくは10.0〜16質量%である。
A成分は、1種類を用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
A成分は、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を化合物及び活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物の両方を併用することが好ましい。
〔2〕(B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する、繰り返し単位の少なくとも1種類としてα位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位を有する樹脂
本発明のポジ型レジスト組成物は、酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する、繰り返し単位の少なくとも1種類としてα位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位を有する樹脂(以下、「酸分解性樹脂(B)」ともいう)を含有する。
α位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位としては、例えば、下記一般式(B)で表される繰り返し単位を挙げることができる。
Figure 2005275041
一般式(B)中、
Raは、フッ素原子又はフッ素化アルキル基を表す。
Rsは、1価の有機基を表す。
一般式(B)に於ける、Raのフッ素化アルキル基にアルキル基は、炭素数1〜5の直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基等を挙げることができる。
フッ素化アルキル基は、アルキル基の水素原子の全てがフッ素原子で置換されていてもよいし、アルキル基の水素原子の1部がフッ素原子で置換されていてもよい。
Raは、好ましくは、フッ素原子又はトリフルオロメチル基である。
Rsの1価の有機基としては、例えば、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基等を挙げることができる。
上記アルキル基は、炭素数1〜20の直鎖状又は分岐状アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、エイコシル基等を挙げることができる。アルキル基は、例えば、水酸基、シアノ基、ニトロ基、ラクトン基等を置換基として有していてもよく、また、途中に酸素原子、硫黄原子、エステル基、アミド基等を有していてもよい。
シクロアルキル基は、炭素数3〜30の単環又は多環のシクロアルキル基が好ましく、橋かけ構造を有していてもよい。シクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデカノイル基、アダマンチル基、ノルボニル基、ボロニル基等を挙げることができる。シクロアルキル基は、例えば、水酸基、シアノ基、ニトロ基、ラクトン基等を置換基として有していてもよく、また、途中に酸素原子、硫黄原子、エステル基、アミド基等を有していてもよい。
アリール基は、炭素数6〜16のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、ピレニル基等を挙げることができる。アリール基は、例えば、水酸基、アルキル基、シアノ基、ニトロ基等を置換基として有していてもよい。
アラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。アラルキル基は、例えば、水酸基、アルキル基、シアノ基、ニトロ基等を置換基として有していてもよい。
以下、α位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位の具体例をあげるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
酸分解性樹脂(B)は、下記一般式(B1)で表される繰り返し単位及び一般式(B2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種類の繰り返し単位を有することが好ましい。
Figure 2005275041
一般式(B1)及び(B2)中、
1及びB2は、酸の作用により分解する基又は酸の作用により分解してカルボキシル基又は水酸基を発生する基を含む基を表す。
3は、水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
一般式(B1)に於ける、ベンゼン環は、更に、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基等を置換基として有していてもよい。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
上記アシル基は、炭素数1〜8個のアシル基が好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を挙げることができる。
上記アシロキシ基は、炭素数2〜8のアシロキシ基が好ましく、例えば、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
一般式(B1)に於けるB1の酸の作用により分解する基及び一般式(B2)に於けるB2の酸の作用により分解する基(以下、「酸分解性基」ともいう)としては、例えば、−C(R36)(R37)(R38)、−C(R36)(R37)(OR39)、−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)、−C(R01)(R02)(OR39)、−C(R01)(R02)−C(=O)−O−C(R36)(R37)(R38)等を挙げることができる。尚、−C(R36)(R37)(R38)は、炭素原子にR36〜R38で表される各々の基が単結合で結合している基を意味する。以下、同様とする。
式中、R36〜R39は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基表す。R36とR37、R36とR39とは、互いに結合して環を形成してもよい。
01〜R02は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基又はアルケニル基を表す。
36〜R39、R01及びR02のアルキル基は、炭素数1〜8のアルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、へキシル基、オクチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のシクロアルキル基は、単環型でも、多環型でもよい。単環型としては、炭素数3〜8のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロオクチル基等を挙げることができる。多環型としては、炭素数6〜20のシクロアルキル基が好ましく、例えば、アダマンチル基、ノルボルニル基、イソボロニル基、カンファニル基、ジシクロペンチル基、α−ピネル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アンドロスタニル基等を挙げることができる。尚、シクロアルキル基中の炭素原子の一部が酸素原子等のヘテロ原子によって置換されていてもよい。
36〜R39、R01及びR02のアリール基は、炭素数6〜10のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基、アントリル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアラルキル基は、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02のアルケニル基は、炭素数2〜8のアルケニル基が好ましく、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、シクロへキセニル基等を挙げることができる。
36〜R39、R01及びR02が有していてもよい置換基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アミノ基、アミド基、ウレイド基、ウレタン基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、チオエーテル基、アシル基、アシロキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、ニトロ基等を挙げることができる。
酸分解性樹脂(B)は、酸の作用により酸分解性基が分解して水酸基、カルボキシル基等を生じることにより、アルカリ現像液への溶解性が増大する。
1及びB2の酸分解性基として、好ましくは、シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基等を挙げることができる。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基である。
1及びB2の酸の作用により分解してカルボキシル基又は水酸基を発生する基を含む基としては、例えば、置換基として、−C(=O)−O−酸分解性基又は−O−酸分解性基を有するアルキル基等を挙げることができる。
一般式(B2)に於ける、B3のハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
3のメチル基は、フッ素原子等で置換されていてもよい。
以下、一般式(B1)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
以下、一般式(B2)で表される繰り返し単位に相当する単量体の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるものではない。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
酸分解性樹脂(B)は、更に、下記一般式(B3)で表される繰り返し単位を有することが好ましい。
Figure 2005275041
一般式(B3)に於ける、ベンゼン環は、更に、水酸基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アシル基、アシロキシ基等を置換基として有していてもよい。
上記ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子を挙げることができる。
上記アシル基は、炭素数1〜8個のアシル基が好ましく、例えば、ホルミル基、アセチル基、プロパノイル基、ブタノイル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等を挙げることができる。
上記アシロキシ基は、炭素数2〜8のアシロキシ基が好ましく、例えば、アセトキシ基、プロパノイルオキシ基、オクタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等を挙げることができる。
以下に、一般式(B3)で表される繰り返し単位の具体例を挙げるが、本発明はこれに限するものではない。
Figure 2005275041
酸分解性樹脂(B)は、必要に応じて、更に、他の繰り返し単位を有していてもよい。
以下、酸分解性樹脂(B)の具体例を挙げるが、本発明はこれに限定されるおのではない。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
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Figure 2005275041
Figure 2005275041
酸分解性樹脂(B)中、α位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位の含有率は、10〜50モル%とすることが好ましく、15〜35モル%とすることがより好ましい。
酸分解性樹脂(B)中、一般式(B1)で表される繰り返し単位及び/又は一般式(B2)で表される繰り返し単位の含有率は、10〜70モル%とすることが好ましく、20〜50モル%とすることがより好ましい。
酸分解性樹脂(B)中、一般式(B3)で表される繰り返し単位の含有率は、20〜70モル%とすることが好ましく、30〜50モル%とすることがより好ましい。
酸分解性樹脂(B)の合成は、欧州特許254853号、特開平2−258500号、3−223860号、4−251259号に記載されているような、アルカリ可溶性樹脂に酸で分解しうる基の前駆体を反応させる方法、もしくは、酸で分解しうる基を有するモノマーを種々のモノマーと共重合する方法など公知の合成法により合成することができる。
酸分解性樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、1,000〜200,000の範囲であることが好ましく、さらに好ましくは1,500〜100,000の範囲であり、特に好ましくは2,000〜50,000の範囲である。即ち、1,000〜200,000とすることにより、未露光部の膜減りを防止することができ、且つ樹脂自体のアルカリに対する溶解速度を増大させて感度を向上させることができる。
また、分子量分布(Mw/Mn)は、1.0〜4.0であることが好ましく、より好ましくは1.0〜3.0、特に好ましくは、1.0〜2.5である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
酸分解性樹脂(B)の添加量は、ポジ型レジスト組成物の固形分に対し、50〜98質量%が適当であり、好ましくは60〜97質量%であり、特に好ましくは65〜96質量%である。
また、酸分解性樹脂(B)は単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
〔3〕(C1)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する分子量1500以下の化合物、(C2)分子量1000以下のアルカリ現像液に可溶な多価フェノール化合物及び(C3)−(OCH2CH(R1))n1OR2基(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子又は1価の有機基を表し、n1は、1〜10の整数を表す)を有する分子量2000以下の化合物
本発明のポジ型レジスト組成物は、(C1)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する分子量1500以下の化合物(以下、「(C1)成分」ともいう)、(C2)分子量1000以下のアルカリ現像液に可溶な多価フェノール化合物(以下、「(C2)成分」ともいう)又は(C3)−(OCH2CH(R1))n1OR2基(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子又は1価の有機基を表し、n1は、1〜10の整数を表す)を有する分子量2000以下の化合物(以下、「(C3)成分」ともいう)を含有することが好ましい。また、(C1)〜(C3)成分を合せて(C)成分ともいう。
(C1)成分
以下、(C1)成分について説明する。
本発明の組成物に配合される好ましい(C1)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも8個経由する化合物である。
より好ましい(C1)成分は、その構造中に酸で分解し得る基を少なくとも2個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも10個、好ましくは少なくとも11個、更に好ましくは少なくとも12個経由する化合物、又は酸分解性基を少なくとも3個有し、該酸分解性基間の距離が最も離れた位置において、酸分解性基を除く結合原子を少なくとも9個、好ましくは少なくとも10個、更に好ましくは少なくとも11個経由する化合物である。又、上記結合原子の好ましい上限は50個、更に好ましくは30個である。
(C1)成分である酸分解性溶解阻止化合物が、酸分解性基を3個以上、好ましくは4個以上有する場合、また酸分解性基を2個有するものにおいても、該酸分解性基が互いにある一定の距離以上離れている場合、酸分解性樹脂(A)に対する溶解阻止性が著しく向上する。
なお、酸分解性基間の距離は、酸分解性基を除く、経由結合原子数で示される。例えば、以下の化合物(1),(2)の場合、酸分解性基間の距離は、各々結合原子4個であり、化合物(3)では結合原子12個である。
Figure 2005275041
また、(C1)成分である酸分解性溶解阻止化合物は、1つのベンゼン環上に複数個の酸分解性基を有していてもよいが、好ましくは、1つのベンゼン環上に1個の酸分解性基を有する骨格から構成される化合物である。更に、本発明の酸分解性溶解阻止化合物の分子量は1,500以下であり、好ましくは300〜1,500、更に好ましくは500〜1,500である。
本発明の好ましい実施態様においては、酸により分解し得る基、即ち−COO−A0 、−O−B0基を含む基としては、−R0−COO−A0、又は−Ar−O−B0で示される基が挙げられる。
ここでA0は、−C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02)(R03)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を示す。B0は、A0又は−CO−O−A0基を示す。
01、R02、R03、R04及びR05は、それぞれ同一でも相異していてもよく、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基もしくはアリール基を示し、R06はアルキル基もしくはアリール基を示す。但し、R01〜R03の内少なくとも2つは水素原子以外の基であり、又、R01〜R03、及びR04〜R06の内の2つの基が結合して環を形成してもよい。R0は置換基を有していてもよい2価以上の脂肪族もしくは芳香族炭化水素基を示し、−Ar−は単環もしくは多環の置換基を有していてもよい2価以上の芳香族基を示す。
ここで、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基の様な炭素数1〜4個のものが好ましく、シクロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。
また、置換基としては水酸基、ハロゲン原子(フツ素、塩素、臭素、ヨウ素)、ニトロ基、シアノ基、上記のアルキル基、メトキシ基・エトキシ基・ヒドロキシエトキシ基・プロポキシ基・ヒドロキシプロポキシ基・n−ブトキシ基・イソブトキシ基・sec−ブトキシ基・t−ブトキシ基等のアルコキシ基、メトキシカルボニル基・エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、ベンジル基・フエネチル基・クミル基等のアラルキル基、アラルキルオキシ基、ホルミル基・アセチル基・ブチリル基・ベンゾイル基・シアナミル基・バレリル基等のアシル基、ブチリルオキシ基等のアシロキシ基、上記のアルケニル基、ビニルオキシ基・プロペニルオキシ基・アリルオキシ基・ブテニルオキシ基等のアルケニルオキシ基、上記のアリール基、フエノキシ基等のアリールオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアリールオキシカルボニル基を挙げることができる。
酸分解性基としては、好ましくは、シリルエーテル基、クミルエステル基、アセタール基、テトラヒドロピラニルエーテル基、エノールエーテル基、エノールエステル基、第3級のアルキルエーテル基、第3級のアルキルエステル基、第3級のアルキルカーボネート基、前記一般式(B1)に於ける−B1基と同様の基等である。更に好ましくは、第3級アルキルエステル基、第3級アルキルカーボネート基、クミルエステル基、テトラヒドロピラニルエーテル基、上記−B1基が具体例として挙げた−C(R36)(R37)(OR39)である基等である。
(C1)成分としては、好ましくは、特開平1−289946号、特開平1−289947号、特開平2−2560号、特開平3−128959号、特開平3−158855号、特開平3−179353号、特開平3−191351号、特開平3−200251号、特開平3−200252号、特開平3−200253号、特開平3−200254号、特開平3−200255号、特開平3−259149号、特開平3−279958号、特開平3−279959号、特開平4−1650号、特開平4−1651号、特開平4−11260号、特開平4−12356号、特開平4−12357号、特願平3−33229号、特願平3−230790号、特願平3−320438号、特願平4−25157号、特願平4−52732号、特願平4−103215号、特願平4−104542号、特願平4−107885号、特願平4−107889号、同4−152195号等の明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物のフエノール性OH基の一部もしくは全部を上に示した基、−R0−COO−A0もしくはB0基で結合し、保護した化合物が含まれる。
更に好ましくは、特開平1−289946号、特開平3−128959号、特開平3−158855号、特開平3−179353号、特開平3−200251号、特開平3−200252号、特開平3−200255号、特開平3−259149号、特開平3−279958号、特開平4−1650号、特開平4−11260号、特開平4−12356号、特開平4−12357号、特願平4−25157号、特願平4−103215号、特願平4−104542号、特願平4−107885号、特願平4−107889号、同4−152195号の明細書に記載されたポリヒドロキシ化合物を用いたものが挙げられる。
より具体的には、一般式[I]〜[XVI]で表される化合物が挙げられる。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
ここで、
101 、R102 、R108 、R130 :同一でも異なっていてもよく、水素原子、−R0−COO−C(R01)(R02)(R03)又は−CO−O−C(R01)(R02)(R03)、但し、R0、R01、R02及びR03の定義は前記と同じである。
100 :−CO−,−COO−,−NHCONH−,−NHCOO−,−O−、−S−,−SO−,−SO2−,−SO3−,もしくは
Figure 2005275041
ここで、G=2〜6 但し、G=2の時はR150 、R151 のうち少なくとも一方はアルキル基、
150 、R151 :同一でも異なっていてもよく、水素原子,アルキル基,アルコキシ基、−OH,−COOH,−CN,ハロゲン原子,−R152 −COOR153 もしくは−R154 −OH、
152 、R154 :アルキレン基、
153 :水素原子,アルキル基,アリール基,もしくはアラルキル基、
99、R103 〜R107 、R109 、R111 〜R118 、R121 〜R123 、R128 〜R129
131 〜R134 、R138 〜R141 及びR143 :同一でも異なってもよく、水素原子,水酸基,アルキル基,アルコキシ基,アシル基,アシロキシ基,アリール基,アリールオキシ基,アラルキル基,アラルキルオキシ基,ハロゲン原子,ニトロ基,カルボキシル基,シアノ基,もしくは−N(R155)(R156)( ここで、R155 、R156 :H,アルキル基,もしくはアリール基)
110 :単結合,アルキレン基,もしくは
Figure 2005275041
157 、R159 :同一でも異なってもよく、単結合,アルキレン基,−O−,−S−,−CO−,もしくはカルボキシル基、
158 :水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル基,アシロキシ基, アリール基,ニトロ基,水酸基,シアノ基,もしくはカルボキシル基、但し、水酸基が酸分解性基(例えば、t−ブトキシカルボニルメチル基、テトラヒドロピラニル基、1−エトキシ−1−エチル基、1−t−ブトキシ−1−エチル基)で置き換ってもよい。
119 、R120 :同一でも異なってもよく、メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメチレン基,もしくはハロアルキル基、但し本発明において低級アルキル基とは炭素数1〜4のアルキル基を指す、
124 〜R127 :同一でも異なってもよく、水素原子もしくはアルキル基、
135 〜R137 :同一でも異なってもよく、水素原子,アルキル基,アルコキシ基,アシル基,もしくはアシロキシ基、
142 :水素原子,−R0−COO−C(R01)(R02)(R03)又は−CO−O−C(R01)(R02)(R03)、もしくは
Figure 2005275041
144 、R145 :同一でも異なってもよく、水素原子,低級アルキル基,低級ハロアルキル基,もしくはアリール基、
146 〜R149 :同一でも異なっていてもよく、水素原子,水酸基,ハロゲン原子,ニトロ基,シアノ基,カルボニル基,アルキル基,アルコキシ基,アルコキシカルボニル基,アラルキル基,アラルキルオキシ基,アシル基,アシロキシ基,アルケニル基,アルケニルオキシ基,アリール基、アリールオキシ基,もしくはアリールオキシカルボニル基、但し、各4個の同一記号の置換基は同一の基でなくてもよい、
Y:−CO−,もしくは−SO2−、
Z,B:単結合,もしくは−O−、
A:メチレン基,低級アルキル置換メチレン基,ハロメチレン基,もしくはハロアルキル基、
E:単結合,もしくはオキシメチレン基、
a〜z,a1〜y1:複数の時、()内の基は同一又は異なっていてもよい、
a〜q、s,t,v,g1〜i1,k1〜m1,o1,q1,s1,u1:0もしくは1〜5の整数、
r,u,w,x,y,z,a1〜f1,p1,r1,t1,v1〜x1:0もしくは1〜4の整数、
j1,n1,z1,a2,b2,c2,d2:0もしくは1〜3の整数、
z1,a2,c2,d2のうち少なくとも1つは1以上、
y1:3〜8の整数、
(a+b),(e+f+g),(k+l+m),(q+r+s),(w+x+y),(c1+d1),(g1+h1+i1+j1),(o1+p1),
(s1+t1)≧2、
(j1+n1)≦3、
(r+u),(w+z),(x+a1),(y+b1),(c1+e1),(d1+f1),(p1+r1),(t1+v1),(x1+w1)≦4
、但し一般式[V]の場合は(w+z),(x+a1)≦5、
(a+c),(b+d),(e+h),(f+i),(g+j),(k+n),(l+o),(m+p),(q+t),(s+v),(g1+k1),
(h1+l1),(i1+m1),(o1+q1),(s1+u1)≦5、
を表す。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
好ましい化合物骨格の具体例を以下に示す。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
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Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
Figure 2005275041
化合物(1)〜(44)中のRは、水素原子、
Figure 2005275041
を表す。但し、少なくとも2個、もしくは構造により3個は水素原子以外の基であり、各置換基Rは同一の基でなくてもよい。
(C2)成分
次に、(C2)成分について説明する。
(C2)成分としては、例えば、前記(C1)成分で挙げた化合物[I]〜[XI]に於いて、R101〜R102、R108、R130が水素原子であるか、R103〜R107、R109、R111〜R118、R121〜R123、R128〜R129、R131〜R134、R138〜R141、R143が水酸基である化合物、化合物[XII]に於いてR146〜R149が水酸基である化合物、化合物(XIII)に於いてR162〜R166が水酸基である化合物、化合物(XIV)に於いてR167〜R170が水酸基である化合物、化合物(XV)に於いてR174〜R180が水酸基である化合物、化合物(XVI)に於いてR183〜R187が水酸基である化合物等を挙げることができる。
(C2)成分の具体例としては、例えば、前記(C1)成分の具体例として挙げた化合物(1)〜(44)に於いてRが水素原子である化合物等を挙げることができる。
(C2)成分の分子量は、1000以下であり、好ましくは300〜1000、更に好ましくは500〜1000である。
(C3)成分
次に、(C3)成分について説明する。
(C3)成分は、−(OCH2CH(R1))n1OR2基(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子又は1価の有機基を表し、n1は、1〜10の整数を表す。以下、「一般式(C3)で表される基」ともいう)を有する。
2の1価の有機基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜8)、アリール基(好ましくは炭素数6〜10)等を挙げることができる。アルキル基、シクロアルキル基、アリール基等は、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基等の置換基を有していてもよい。
n1は、1〜10の整数を表し、好ましくは2〜4の整数を表す。
(C3)成分としては、例えば、前記(C1)成分で挙げた化合物[I]〜[XI]に於いて、OR101〜OR102、OR108、OR130が一般式(C3)で表される基であるか、R103〜R107、R109、R111〜R118、R121〜R123、R128〜R129、R131〜R134、R138〜R141、R143が一般式(C3)で表される基である化合物、化合物[XII]に於いてR146〜R149が一般式(C3)で表される基である化合物、化合物(XIII)に於いてR162〜R166が一般式(C3)で表される基である化合物、化合物(XIV)に於いてR167〜R170が一般式(C3)で表される基である化合物、化合物(XV)に於いてR174〜R180が一般式(C3)で表される基である化合物、化合物(XVI)に於いてR183〜R187が一般式(C3)で表される基である化合物等を挙げることができる。
(C3)成分の具体例としては、例えば、前記(C1)成分の具体例として挙げた化合物(1)〜(44)に於いてORが一般式(C3)で表される基である化合物等を挙げることができる。
(C3)成分の分子量は、2000以下であり、好ましくは300〜2000、更に好ましくは500〜2000である。
(C)成分の含有率は、ポジ型レジスト組成物の固形分を基準にして5〜30質量%とすることが好ましく、10〜20質量%とすることがより好ましい。
〔4〕溶剤
本発明のレジスト組成物は、各成分を溶解する溶剤に溶かして支持体上に塗布する。全レジスト組成物成分の固形分濃度として、通常2〜30質量%とすることが好ましく、3〜25質量%がより好ましい。
ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
〔5〕含窒素塩基性化合物(E成分)
本発明においては、含窒素塩基性化合物を用いることが、解像力などの性能向上、保存安定性の向上などの観点から好ましい。
本発明で用いることができる好ましい含窒素塩基性化合物とは、フェノールよりも塩基性の強い化合物である。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。式(B)〜(E)は、環構造の一部であってもよい。
Figure 2005275041
ここで、R250 、R251 及びR252 は、同一でも異なってもよく、水素原子、炭素数1〜20個のアルキル基、炭素数3〜20個のシクロアルキル基、又は炭素数6〜20個のアリール基を表し、ここで、R251とR252は、互いに結合して環を形成してもよい。R250、R251 及びR252 アルキル基、シクロアルキル基、アリール基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基としては、炭素数1〜20のアミノアルキル基、炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基等を挙げることができる。置換基を有するシクロアルキル基としては、炭素数3〜20のアミノシクロアルキル基、炭素数3〜20のヒドロキシシクロアルキル基等を挙げることができる。
253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜20個のアルキル基又は炭素数3〜20個のシクロアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
好ましい具体例としては、置換もしくは未置換のグアニジン、置換もしくは未置換のアミノピリジン、置換もしくは未置換のアミノアルキルピリジン、置換もしくは未置換のアミノピロリジン、置換もしくは未置換のインダゾール、イミダゾール、置換もしくは未置換のピラゾール、置換もしくは未置換のピラジン、置換もしくは未置換のピリミジン、置換もしくは未置換のプリン、置換もしくは未置換のイミダゾリン、置換もしくは未置換のピラゾリン、置換もしくは未置換のピペラジン、置換もしくは未置換のアミノモルフォリン、置換もしくは未置換のアミノアルキルモルフォリン等が挙げられる。好ましい置換基は、アミノ基、アミノアルキル基、アルキルアミノ基、アミノアリール基、アリールアミノ基、アルキル基、アルコキシ基、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ニトロ基、水酸基、シアノ基である。
特に好ましい化合物として、グアニジン、1,1−ジメチルグアニジン、1,1,3,3,−テトラメチルグアニジン、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、N−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、4,5−ジフェニルイミダゾール、2,4,5−トリフェニルイミダゾール、2−アミノピリジン、3−アミノピリジン、4−アミノピリジン、2−ジメチルアミノピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、2−ジエチルアミノピリジン、2−(アミノメチル)ピリジン、2−アミノ−3−メチルピリジン、2−アミノ−4−メチルピリジン、2−アミノ−5−メチルピリジン、2−アミノ−6−メチルピリジン、3−アミノエチルピリジン、4−アミノエチルピリジン、
3−アミノピロリジン、ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペラジン、N−(2−アミノエチル)ピペリジン、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ピペリジノピペリジン、2−イミノピペリジン、1−(2−アミノエチル)ピロリジン、ピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、5−アミノ−3−メチル−1−p−トリルピラゾール、ピラジン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジン、ピリミジン、2,4−ジアミノピリミジン、4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−ピラゾリン、3−ピラゾリン、N−アミノモルフォリン、N−(2−アミノエチル)モルフォリンなどが挙げられるがこれに限定されるものではない。
また、テトラアルキルアンモニウム塩型の含窒素塩基性化合物も用いることができる。
これらの中では、特に炭素数1〜8のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ-(n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド等)が好ましい。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
酸発生剤と含窒素塩基性化合物の組成物中の使用割合は、(酸発生剤の総量)/(含窒素塩基性化合物)(モル比)=2.5〜300であることが好ましい。該モル比を2.5〜300とすることにより、解像力を向上させることができる。(酸発生剤)/(含窒素塩基性化合物)(モル比)は、好ましくは5.0〜200、更に好ましくは7.0〜150である。
〔6〕界面活性剤類
本発明においては、界面活性剤類を用いることができ、製膜性、パターンの密着性、現像欠陥低減等の観点から好ましい。
界面活性剤の具体的としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、
ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301,EF303,EF352(新秋田化成(株)製)、メガファックF171,F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラ−ドFC430,FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,SC101,SC102,SC103,SC104,SC105,SC106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製)やアクリル酸系もしくはメタクリル酸系(共)重合ポリフローNo.75,No.95(共栄社油脂化学工業(株)製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、本発明の組成物中の固形分100質量部当たり、通常、2質量部以下、好ましくは1質量部以下である。
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
界面活性剤としては、フッ素系及び/又はシリコン系界面活性剤(フッ素系界面活性剤及びシリコン系界面活性剤、フッ素原子と珪素原子の両方を含有する界面活性剤)のいずれか、あるいは2種以上を含有することが好ましい。
これらの界面活性剤として、例えば特開昭62−36663号公報、特開昭61−226746号公報、特開昭61−226745号公報、特開昭62−170950号公報、特開昭63−34540号公報、特開平7−230165号公報、特開平8−62834号公報、特開平9−54432号公報、特開平9−5988号公報、特開2002−277862号公報、米国特許第5405720号明細書、同5360692号明細書、同5529881号明細書、同5296330号明細書、同5436098号明細書、同5576143号明細書、同 5294511号明細書、同5824451号明細書記載の界面活性剤を挙げることができ、下記市販の界面活性剤をそのまま用いることもできる。
使用できる市販の界面活性剤として、例えばエフトップEF301、EF303、(新秋田化成(株)製)、フロラードFC430、431(住友スリーエム(株)製)、メガファックF171、F173、F176、F189、R08(大日本インキ化学工業(株)製)、サーフロンS−382、SC101、102、103、104、105、106(旭硝子(株)製)、トロイゾルS−366(トロイケミカル(株)製)等のフッ素系界面活性剤又はシリコン系界面活性剤を挙げることができる。またポリシロキサンポリマーKP−341(信越化学工業(株)製)もシリコン系界面活性剤として用いることができる。
また、界面活性剤としては、上記に示すような公知のものの他に、テロメリゼーション法(テロマー法ともいわれる)もしくはオリゴメリゼーション法(オリゴマー法ともいわれる)により製造されたフルオロ脂肪族化合物から導かれたフルオロ脂肪族基を有する重合体を用いた界面活性剤を用いることが出来る。フルオロ脂肪族化合物は、特開2002−90991号公報に記載された方法によって合成することが出来る。
フルオロ脂肪族基を有する重合体としては、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート及び/又は(ポリ(オキシアルキレン))メタクリレートとの共重合体が好ましく、不規則に分布しているものでも、ブロック共重合していてもよい。また、ポリ(オキシアルキレン)基としては、ポリ(オキシエチレン)基、ポリ(オキシプロピレン)基、ポリ(オキシブチレン)基などが挙げられ、また、ポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとオキシエチレンとのブロック連結体)やポリ(オキシエチレンとオキシプロピレンとのブロック連結体)基など同じ鎖長内に異なる鎖長のアルキレンを有するようなユニットでもよい。さらに、フルオロ脂肪族基を有するモノマーと(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体は2元共重合体ばかりでなく、異なる2種以上のフルオロ脂肪族基を有するモノマーや、異なる2種以上の(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)などを同時に共重合した3元系以上の共重合体でもよい。
例えば、市販の界面活性剤として、メガファックF178、F−470、F−473、F−475、F−476、F−472(大日本インキ化学工業(株)製)を挙げることができる。さらに、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C613基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシアルキレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、C817基を有するアクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシエチレン))アクリレート(又はメタクリレート)と(ポリ(オキシプロピレン))アクリレート(又はメタクリレート)との共重合体、などを挙げることができる。
界面活性剤の使用量は、ポジ型レジスト組成物全量(溶剤を除く)に対して、好ましくは0.0001〜2質量%、より好ましくは0.001〜1質量%である。
〔7〕その他の成分
本発明のポジ型レジスト組成物には必要に応じて、さらに、染料、光塩基発生剤などを含有させることができる。
1.染料
本発明においては、染料を用いることができる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業(株)製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
2.光塩基発生剤
本発明の組成物に添加できる光塩基発生剤としては、特開平4−151156号、同4−162040号、同5−197148号、同5−5995号、同6−194834号、同8−146608号、同10−83079号、欧州特許622682号に記載の化合物が挙げられ、具体的には、2−ニトロベンジルカルバメート、2,5−ジニトロベンジルシクロヘキシルカルバメート、N−シクロヘキシル−4−メチルフェニルスルホンアミド、1,1−ジメチル−2−フェニルエチル−N−イソプロピルカーバメート等が好適に用いることができる。これらの光塩基発生剤は、レジスト形状などの改善を目的とし添加される。
本発明においては、必要により、市販の無機あるいは有機反射防止膜を使用することができる。更にレジスト下層に反射防止膜を塗布して用いることもできる。
レジストの下層として用いられる反射防止膜としては、チタン、二酸化チタン、窒化チタン、酸化クロム、カーボン、アモルファスシリコン等の無機膜型と、吸光剤とポリマー材料からなる有機膜型のいずれも用いることができる。前者は膜形成に真空蒸着装置、CVD装置、スパッタリング装置等の設備を必要とする。有機反射防止膜としては、例えば特公平7−69611号記載のジフェニルアミン誘導体とホルムアルデヒド変性メラミン樹脂との縮合体、アルカリ可溶性樹脂、吸光剤からなるものや、米国特許5294680号記載の無水マレイン酸共重合体とジアミン型吸光剤の反応物、特開平6−118631号記載の樹脂バインダーとメチロールメラミン系熱架橋剤を含有するもの、特開平6−118656号記載のカルボン酸基とエポキシ基と吸光基を同一分子内に有するアクリル樹脂型反射防止膜、特開平8−87115号記載のメチロールメラミンとベンゾフェノン系吸光剤からなるもの、特開平8−179509号記載のポリビニルアルコール樹脂に低分子吸光剤を添加したもの等が挙げられる。
また、有機反射防止膜として、ブリューワーサイエンス社製のDUV30シリーズや、DUV−40シリーズ、シプレー社製のAR−2、AR−3、AR−5等の市販の有機反射防止膜を使用することもできる。
〔8〕パターン形成方法
精密集積回路素子の製造などにおいてレジスト膜上へのパターン形成工程は、基板(例:シリコン/二酸化シリコン被覆基板、ガラス基板、ITO基板、石英/酸化クロム被覆基板等)上に、本発明のポジ型レジスト組成物を塗布してレジスト膜を形成させ、次に電子線、EUV光又はX線を照射し、加熱、現像、リンス、乾燥することにより良好なレジストパターンを形成することができる。
本発明のポジ型レジスト組成物の現像液としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、n−プロピルアミン等の第一アミン類、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン等の第二アミン類、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン等の第三アミン類、ジメチルエタノールアミン、トリエタノーアミン等のアルコ−ルアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン等の第四級アンモニウム塩、ピロール、ピペリジン等の環状アミン類、等のアルカリ類の水溶液(0.1〜20質量%)を使用することができる。更に、上記アルカリ類の水溶液にイソプロピルアルコール等のアルコール類、ノニオン系等の界面活性剤を適当量添加して使用することもできる。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明の内容がこれにより限定されるものではない。
合成例1(樹脂(P1)の合成)
p−アセトキシスチレン6.23g(0.035モル)、2−メチル−2−アダマンチルメタクリレート8.20g(0.035モル)、3−ヒドロキシアダマンチル−α−トリフルオロメチルアクリレート8.71g(0.030モル)をメタノール30mlに溶解し、窒素気流下攪拌し、70℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.25gを添加し、12時間攪拌を続けて重合を行った。反応液にジメチルアミノピリジンを添加してアセトキシ基を切断した後減圧蒸留により揮発分を留去した。得られた樹脂を再度メタノール150mlに溶解し、大量の水に添加して白色のポリマーを得た。このポリマーを再度メタノールに溶解し大量の水に添加する操作を3回繰り返し、得られた樹脂を真空乾燥器中60℃で24時間乾燥し、樹脂(P1)を得た。得られた樹脂(P1)の重量平均分子量は9600、分散度は1.45であった。
実施例1
(i)ポジ型レジストの調製および塗設
(A成分):スルホン酸発生剤(A−2) 0.08g
(B成分):樹脂(P1) 0.916g
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.5gに溶解させ、これに含窒素塩基性化合物としてE−1(下記参照)0.003gをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート7.0g、プロピレングリコールモノメチルエーテル1.5gに溶解させて添加し、さらに界面活性剤としてメガファックF176(大日本インキ化学工業(株)製、以下W−1と略す)0.001gを添加、溶解させた。得られた溶液を0.1μm口径のメンブレンフィルターで精密ろ過して、レジスト溶液を得た。なお、このレジスト中の樹脂及びスルホン酸発生剤の含有量は、レジスト固形分中それぞれ91.6質量%、8.0質量%である。
このレジスト溶液を6インチシリコンウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いて塗布し、110℃で、90秒間ベークして膜厚0.30μmのレジスト膜を得た。
(ii)ポジ型レジストパターンの作製及び評価
このレジスト膜に、電子線描画装置((株)日立製作所製 HL750、加速電圧50KeV)を用いて電子線照射を行った。照射後に、110℃で、90秒ベークし、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液中に60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
〔感度〕
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製 S−4300)を用いて観察した。0.15μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小照射エネルギーを感度とした。
〔解像力〕
上記の感度を示す照射量における限界解像力(ラインとスペースが分離解像)を解像力とした。
〔パターン形状〕
上記の感度を示す照射量における0.15μmラインパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡((株)日立製作所製S−4300)を用いて観察し、矩形、ややテーパー、テーパーの3段階評価を行った。
〔ラインエッジラフネス〕
上記の感度を示す照射量における0.15μmラインパターンの長さ方向50μmにおける任意の30点について線幅を測定し、そのバラツキを3σで評価した。
(iii)評価結果
実施例1の結果は、感度は4.5μC/cm2、解像力は0.10μm、パターン形状は矩形、ラインエッジラフネス6.5nmであり、非常に良好であった。
実施例2〜12
下記表1に示した成分を用いて、実施例1と全く同様にしてレジスト調製・塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表1に示した。
比較例1
実施例1においてスルホン発生剤の量を4.0質量%に変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレジスト調製・塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表1に示した。
比較例2
実施例1においてスルホン発生剤の量を21.0質量%に変えた以外は、実施例1と全く同様にしてレジスト調製・塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表1に示した。
比較例3
樹脂(P1)に代えて、下記の樹脂(BB−1)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてレジスト調製・塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表1に示した。
比較例4
樹脂(P1)に代えて、下記の樹脂(BB−2)を用いた以外は、実施例1と全く同様にしてレジスト調製・塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表1に示した。
Figure 2005275041
Figure 2005275041
表1に記載した樹脂の重量平均分子量、組成比、分散度を下記表2に示す。
Figure 2005275041
表1中の略号を以下に示す。
〔含窒素塩基性化合物〕
E−1:トリ−n−ヘキシルアミン
E−2:2,4,6−トリフェニルイミダゾール
E−3:テトラ-(n-ブチル)アンモニウムヒドロキシド
〔界面活性剤〕
W−1:フッ素系界面活性剤、メガファックF−176(大日本インキ化学工業製)
W−2:フッ素/シリコン系界面活性剤、メガファックR08(大日本インキ化学工業製)
W−3:シリコン系界面活性剤、ポリシロキサンポリマーKP341(信越化学工業製)
〔(C)成分の化合物〕
C−1:(C)成分の化合物骨格(27)に於いて、Rが、-CH(CH3)OCH2CH2OPh基である化合物
C−2:(C)成分の化合物骨格(37)に於いて、Rが、水素原子である化合物
C−3:(C)成分の化合物骨格(40)に於いて、Rが、-CH2CH2OCH3基である化合物
表1から、本発明のポジ型レジスト組成物は、電子線の照射によるパターン形成に関して、比較例の組成物に比べて、高感度で高解像力であり、パターン形状、ラインエッジラフネスも優れていることがわかる。
実施例13〜14及び比較例5〜8
実施例1〜2及び比較例1〜4の各レジスト組成物を用い、実施例1と同様の方法でレジスト膜を得た。但し、レジスト膜厚は0.15μmとした。得られたレジスト膜にEUV光(波長13nm)を用いて、露光量を0〜5.0mJの範囲で0.5mJづつ変えながら面露光を行い、さらに110℃で、90秒間ベークした。その後2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて、各露光量での溶解速度を測定し、感度曲線を得た。この感度曲線において、レジストの溶解速度が飽和する時の露光量を感度とし、また感度曲線の直線部の勾配から溶解コントラスト(γ値)を算出した。γ値が大きいほど溶解コントラストに優れている。
次に上記実験にて求めた感度の1/2にあたる露光量のEUV光を照射したサンプルを準備し、2.38質量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液で60秒現像した後にレジスト膜の表面を原子間力顕微鏡にて観察した。Aは良好、Bはやや良好、Cはラフネスが大きく悪いことを示す。
結果を下記表3に示した。
Figure 2005275041
表3から、本発明のポジ型レジスト組成物は、EUV光の照射による特性評価において、比較例の組成物に比べて、高感度で高コントラストであり、高露光部で不溶化がなく、表面ラフネスにも優れていることがわかる。

Claims (7)

  1. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物及び
    (B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂
    を含有するポジ型レジスト組成物に於いて、
    (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を該ポジ型レジスト組成物の全固形分中に6〜20質量%の濃度で含有するとともに、(B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、繰り返し単位の少なくとも1種類としてα位にフッ素原子又はフッ素化アルキル基を有するアクリレート系単量体による繰り返し単位を有することを特徴とする電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
  2. (B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、更に、下記一般式(B1)で表される繰り返し単位及び一般式(B2)で表される繰り返し単位から選ばれる少なくとも1種類の繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1に記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
    Figure 2005275041
    一般式(B1)及び(B2)中、
    1及びB2は、酸の作用により分解する基又は酸の作用により分解してカルボキシル基又は水酸基を発生する基を含む基を表す。
    3は、水素原子、メチル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表す。
  3. 一般式(B1)又は(B2)に於ける、B1又はB2の酸の作用により分解する基又は酸の作用により分解してカルボキシル基又は水酸基を発生する基を含む基が、環状炭素構造を有することを特徴とする請求項2に記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
  4. (B)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する樹脂が、更に、下記一般式(B3)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
    Figure 2005275041
  5. 更に、(C1)酸の作用によりアルカリ現像液への溶解性が増大する分子量1500以下の化合物、(C2)分子量1000以下のアルカリ現像液に可溶な多価フェノール化合物及び(C3)−(OCH2CH(R1))n1OR2基(式中、R1は、水素原子又はメチル基を表し、R2は、水素原子又は1価の有機基を表し、n1は、1〜10の整数を表す)を有する分子量2000以下の化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
  6. (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物及び活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸を発生する化合物の両方を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の電子線、EUV光又はX線用ポジ型レジスト組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のポジ型レジスト組成物により、レジスト膜を形成し、該レジスト膜を電子線、EUV光又はX線によって露光し、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
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