JP2005274817A - トナー及びそのトナーを用いた画像形成装置 - Google Patents

トナー及びそのトナーを用いた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 有機感光体(OPC)にトナーや外添剤が付着するのを防止し、使用済み現像カートリッジの再生における清掃を容易に行えるようにすることを目的とする。
【解決手段】 一次粒子径の粒度分布が200〜750nmであり、トナー母粒子とほぼ等しい仕事関数を有する無機微粒子からなる第1の外添剤と、第1の外添剤よりも平均粒子径が小さく、且つ、トナー母粒子、および有機感光体よりも小さい仕事関数を有する無機微粒子からなる第2の外添剤とを含有するトナーにおいて、トナー母粒子とほぼ等しい仕事関数を有する金属石鹸を、重量比で0.01%〜0.3%含有させたものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は使用済み現像カートリッジの再生を行う際の清掃を容易に行えるようにしたトナー及びそのトナーを用いた画像形成装置に関する。
従来、連続印字においても、 長期に渡り安定した印字品質を与えるために、 トナー中に一次粒子径が異なる複数種の外添剤を添加することや、 さらに大粒子径の研磨剤を含有させて、 静電潜像担持体である感光体上のフィルミングを防止することが、 特許文献1〜特許文献4等で知られている。
また、現像剤である非磁性一成分トナーを供給部材により規制部を経て、 現像部材上にトナーの薄層を保持させる現像装置において、 規制部材により規制されなかったトナーを下方向に落下させ、 一次貯留部ですでに存在するトナーと攪拌後、 第二貯留部へ搬送する所謂トナー循環式の現像装置が、 特許文献5、特許文献6で知られている。
特開昭63−289559号公報 特開2001−147547号公報 特開平11−184144号公報 特開2003−322998号公報 特開2001−42614号公報 特開2003−173081号公報
しかし、特許文献1〜特許文献4で示されるように一次粒子径が異なる複数種の外添剤を添加するものにあっては、トナー中に2重量%以上の外添剤を添加するとトナー表面より外添剤が遊離し、この遊離した外添剤が現像カートリッジ内のトナーの接触する部分に付着し、使用済みのカートリッジの再生時において、清掃に長時間を要し生産効率が低下する要因となっていた。このことは、特許文献5〜特許文献6に示されるトナー循環式の現像装置においては一層顕著であった。
本発明は上記課題を解決しようとするもので、有機感光体(OPC)にトナーや外添剤が付着するのを防止し、使用済み現像カートリッジの再生における清掃を容易に行えるようにすることを目的とする。
そのために本発明のトナーは、一次粒子径の粒度分布が200〜750nmであり、トナー母粒子とほぼ等しい仕事関数を有する無機微粒子からなる第1の外添剤と、第1の外添剤よりも平均粒子径が小さく、且つ、トナー母粒子、および有機感光体よりも小さい仕事関数を有する無機微粒子からなる第2の外添剤とを含有するトナーにおいて、トナー母粒子とほぼ等しい仕事関数を有する金属石鹸を、重量比で0.01%〜0.3%含有させたことを特徴とする。
また、本発明のトナーは、無機微粒子は疎水化処理され、トナーは非磁性一成分負帯電性トナーであることを特徴とする。
また、本発明のトナーは、有機感光体の仕事関数が、トナー母粒子の仕事関数と同等かそれ以上であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、上記トナーを用いて現像する現像装置を備えたことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、規制部による規制後のトナーを一次貯留部に滞留させ、次いで二次貯留部を経て規制部にトナーを搬送する攪拌部材を有する現像装置を備えたことを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、有機感光体の仕事関数が、トナー母粒子の仕事関数と同等かそれ以上であることを特徴とする。
トナー母粒子と略同一の仕事関数を有する大粒子径の無機微粒子は、そのままでは現像装置内で攪拌使用されると、仕事関数のより小さい外添剤ともども一緒にトナー母粒子表面から遊離、ないし脱離し、大粒子径の無機微粒子の研磨効果やスペーサ効果がなくなるとともに、仕事関数のより小さい外添剤が、有機感光体に付着してしまう。そこで、トナーの帯電特性を阻害することなく、大粒子径である無機外添剤の遊離、ないし脱離を防止するためにトナー母粒子と略同一の仕事関数を有する金属石鹸を他の外添剤と共に添加混合したトナーを現像剤として用いることにより、外添剤が有機感光体に付着するのを防止できる。また、大粒子径である無機外添剤がトナーから遊離しないため、その研磨効果やスペーサ効果が持続し、外添剤やトナーの付着による有機感光体の汚れが防止できる。そのため、現像カートリッジの再生時に付着外添剤の清掃が容易となるので、現像カートリッジの再生作業を容易化することができる。
また、本発明では負帯電性のトナー母粒子を使用し、トナー母粒子より仕事関数が大きい有機感光体を用いることにより、トナー母粒子から感光体への電子の移動が起こってトナーの負帯電量が減少し、その結果、感光体との静電気力が弱まってトナーの付着力が低減し、 使用済み現像カートリッジの清掃を容易にすることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明が適用される現像装置の例を説明する図である。
現像装置本体20は、トナー(図のメッシュ部)を貯留するトナー貯留容器26と、このトナー貯留容器26内に形成されたトナー収容部(一次貯留部)27と、一次貯留部27内に配設されたトナー攪拌部材29と、一次貯留部27の上部に設けられたトナー受け部材30と、トナー受け部材30の上方に配設されたトナー供給ローラ31と、トナー受け部材30に設けられ、トナー供給ローラ31の下側部分に当接される受けシート32と、トナー供給ローラ31と当接し、感光体17と僅かな間隔(100〜300μm程度)を介して対向するように設けられた現像ローラ33と、現像ローラ33の下方に当接する規制ブレード34、規制ブレード34が取付けられ、規制ブレードによって規制された落下トナーが当たりトナー収容部へ自由落下させるトナー経路部材として機能するケーシング壁45、現像後に現像ローラに残ったトナーを回収する方向に当接しながらトナー漏れを防止するための上シール46とから構成されている。
現像ローラ33と感光体17とは、僅かな間隔を介して対向し、図示矢印で示すように互いに逆方向に回転駆動され、現像ローラと感光体とが対向する現像領域において、それぞれの周面が下方から上方へ同方向に移動し、現像ローラに現像バイアス電源(図示せず)から直流電圧に交流電圧が重畳された現像バイアスを印加させて現像ローラと感光体との間に振動電界を作用させ、感光体に形成された静電潜像部分に現像ローラからトナーを供給して現像するように構成されている。なお、本実施形態では現像ローラと感光体は現像領域において僅かな間隔を介して対向するようにしているが、現像ローラと感光体とを現像領域において接触させて現像を行うようにすることも可能である。
本実施形態の現像装置においては、一次貯留部27に規制ブレード34が埋没しない程度のトナーを収容させている。これは、トナー量が規制ブレード34を埋没させる程多いと、規制ブレード34から掻き落とされたトナーが一次貯留部27にスムーズに戻される循環経路が阻害され、また、規制ブレード34が現像ローラ33上のトナーから余分なトナーを掻き落として現像領域に搬送されるトナー量を規制する役割と、トナーを適切に帯電する役割が阻害されるからである。また、一次貯留部27には、マイラー等からなる撓み性の搬送部材29cを先端部に取り付けた攪拌部材29が回転可能に設けられている。
即ち、図2(a),(b)に示すように、攪拌部材29は、樹脂製パイプ29aに所定間隔で複数のリブを取り付け、リブの先端にマイラー等からなる撓み性の搬送部材29cを取り付けたものである。そして、攪拌部材29を回転させることにより、搬送部材29aによって一次貯留部27に収容されたトナーをトナー受け部材30と供給ローラ31との隙間(二次貯留部)に供給する。
また、二次貯留部に近接して、外周部に複数のセルを有する導電性の弾性層が設けられた供給ローラ31が配置されており、供給ローラ31の弾性層を現像ローラ33に圧接させるようにしている。供給ローラ31と現像ローラ33とは同方向に回転させ、それらの接触領域においてそれぞれの周面を逆方向に移動させて互いに摺擦させ、現像バイアス電源(図示せず)から現像ローラに印加させる現像バイアス電圧と同等の電圧を供給ローラに印加させるようにしている。
トナー受け部材30には板状に形成された受けシート32の一端が取り付けられるとともに、この受けシート32を供給ローラ31の下方に適当な線圧で接触させている。この受けシートがあることによって、供給ローラ31に付着したトナーがその下方位置において重力によって落下するのを防ぎ、現像ローラに供給できるトナーが減少しないようにして、画像濃度低下を防止している。
供給ローラ31から現像ローラ33に供給されたトナーは、規制ブレード34により現像ローラから余分なトナーを掻き落として現像領域に搬送されるトナーの量を規制するとともに、このトナーを適切に帯電させるようにしている。なお、この規制ブレード34によって現像ローラ33から掻き落とされた余分なトナーは重力によって、あるトナーは規制ブレード下方のケーシング壁45に落下し、その後この壁を滑り落ちることで一次貯留部27に戻され、また、あるトナーは直接落下して一次貯留部27に戻されることとなる。この時、ケーシング壁45の水平線とのなす角度は、トナーの安息角よりも大きくなるように設定する。そして、規制ブレードで規制されるとともに、適切に帯電されたトナーは現像ローラによって感光体と対向する現像領域に搬送され、前述した振動電界の作用で感光体上の静電潜像部分を現像する。
こうして感光体に形成された静電潜像を現像した後は、現像ローラに残ったトナーを現像装置本体に戻す位置において、上シール46を現像ローラ33に軽く当接させることで漏れ防止を行っている。現像後、現像ローラ33に残ったトナーは、接触部において周面が逆方向に移動する供給ローラ31と現像ローラとの摺擦により現像ローラ表面から離脱させ、トナー受け部材30と供給ローラとの隙間(二次貯留部)の溜まりトナーと混合させるとともに、供給ローラから現像ローラに新たなトナーとして供給する。
上記構成によれば、規制ブレード34で掻き落とされたトナーを一次貯留部27に回収するに当たって、重力やトナーの安息角を利用して回収することで、トナーに与えるストレスをなくし、その結果、トナーの寿命を延ばすことができる。そのため、トナーのかぶりや帯電量低下による印字白地部汚れや濃度変化が低減でき、良好な画像品質を維持することが可能となる。また、トナーの消費量も減少するので、ランニングコストを低減することができる。
また、トナー収容部において、トナー堆積上表面より供給ローラ31の中心が上にあり、かつ、供給ローラの下方のトナー受け部材30の先端部にはスクレーパ30a(PET厚み0.15mm程度のシート)が貼り付けられている。図の黒色で示したトナーはスクレーパ30a上に搬送された状態を示している。スクレーパ30aは、その先端側から攪拌部材29の先端に取り付けられた搬送部材29aが進入してきて当接し、搬送部材29aによって上方に押されて変形するように設定されている。そこで、搬送部材29aが搬送してきたトナーがスクレーパに受け渡された後、スクレーパが上方に変形してトナー受け部材30と供給ローラ31との隙間(二次貯留部)にトナーが移動する。なお、トナー受け部材に取り付けられた状態でスクレーパ30aと水平線とのなす角度はトナーの安息角以上であることが望ましいが、仮に安息角以下でトナーが二次貯留部へ移動せず、スクレーパ上に残留していても、上記したように、搬送部材29aがスクレーパに当接した後、スクレーパは上方へ変形するため、この状態では安息角以上になり、トナーは二次貯留部へ移動することになる。
スクレーパ30aと搬送部材29aは、両者とも樹脂シートからなっているのでストレスで容易に撓む性質を有しており、適切な使用としては、スクレーパ30aが搬送部材29aよりも撓み易い性質を有することが望ましい。そのためには、スクレーパと搬送部材が同じ材質であればスクレーパの厚みを薄くし、異種材質であればスクレーパの剛性を低いものに設定することが望ましい。このことによって、十分なるトナーが搬送部材からスクレーパに受け渡された後、スクレーパの変形によって二次貯留部へ遅滞なくトナーが供給されることとなる。
一方、ローラ軸断面において、搬送部材29aがトナー受け部材30に最初に当接する箇所で搬送部材29aに対して接線を引いたとき、この接線が水平線となす角度をθ2とし、トナー受け部材30が水平線とのなす角度をθ1とすると、θ1>θ2となっていることが好ましい。仮に、θ1<θ2となっていると、搬送部材とスクレーパが当接するときの搬送部材の進入角度(90°−θ2)が大きくなり、スクレーパが滑らかに変形するのを阻害したり、搬送部材に必要以上の過負荷がかかってしまい搬送部材の寿命を短くしたり、また、搬送部材を固定している攪拌部材を回転させるのに必要なトルクが大きくなってしまう等の不具合が発生してしまう。さらに、当接する瞬間に大きな騒音が発生してしまうことが考えられる。したがって、θ1>θ2となっていることが好ましい。
また、搬送部材29aがトナー受け部材30に最初に当接する箇所と搬送部材を固定する攪拌部材29の回転中心を結ぶ線分と、鉛直線とのなす角度θ3が、攪拌部材の回転方向を正にとったとき、0≦θ3であることが好ましい。仮に、θ3<0となる設定であると、搬送部材先端のトナーが搬送部材またはスクレーパから落下してしまうことが考えられ、十分なるトナーが効率よく二次貯留部へ供給されず、供給不足が発生してしまい、画像濃度低下に繋がることとなる。以上のことから搬送部材とスクレーパの適切な配置や剛性によってトナーの良好なる供給が達成できる。
図3は図1の現像装置を搭載したクリーナレスカラー画像形成装置の例を説明する図である。
図3に示す本実施形態の画像形成装置201は、感光体にクリーニング手段を設けないものであり、ハウジング202と、ハウジング202の上部に形成された排紙トレイ203と、ハウジング202の前面に開閉自在に装着された扉体204を有し、ハウジング202内には、制御ユニット205、電源ユニット206、露光ユニット207、画像形成ユニット208、排気ファン209、転写ユニット210、給紙ユニット211が配設され、扉体204内には紙搬送ユニット212が配設されている。各ユニットは、本体に対して着脱可能な構成であり、メンテナンス時等には一体的に取り外して修理または交換を行うことが可能な構成になっている。
転写ユニット210は、ハウジング202の下方に配設され図示しない駆動源により回転駆動される駆動ローラ213と、駆動ローラ213の斜め上方に配設される従動ローラ214と、この2本のローラのみで間に張架されて図示矢印方向(反時計方向)へ循環駆動される中間転写ベルト215を備え、従動ローラ214および中間転写ベルト215が駆動ローラ213に対して図で左側に傾斜する方向に配設されている。これにより中間転写ベルト215の駆動時のベルト張り側(駆動ローラ213により引っ張られる側)217が下方に位置し、ベルト弛み側218が上方に位置するようにされている。従動ローラ213と対向する位置には中間転写ベルト上の転写残りトナーを掻き取るクリーナ216が設けられている。
駆動ローラ213は、後述する2次転写ローラ219のバックアップローラを兼ねている。駆動ローラ213の周面には、厚さ3mm程度、体積抵抗率が1×105 Ω・cm以下のゴム層が形成されており、金属製の軸を介して接地することにより、2次転写ローラ219を介して供給される2次転写バイアスの導電経路としている。このように駆動ローラ213に高摩擦かつ衝撃吸収性を有するゴム層を設けることにより、2次転写部へ記録材が進入する際の衝撃が中間転写ベルト215に伝達しにくく、画質の劣化を防止することができる。
また、本発明においては、駆動ローラ213の径を従動ローラ214の径より小さくしている。これにより、2次転写後の記録紙が記録紙自身の弾性力で剥離し易くすることができる。
また、中間転写ベルト215の裏面には、後述する画像形成ユニット208を構成する各色毎の単色画像形成ユニットY,M,C,Kの画像担持体220に対向して1次転写部材221が当接され、1次転写部材221には転写バイアスが印加されている。
画像形成ユニット208は、複数(本実施形態では4つ)の異なる色の画像を形成する単色画像形成ユニットY(イエロー用),M(マゼンタ用),C(シアン用),K(ブラック用)を備え、各単色画像形成ユニットY,M,C,Kにはそれぞれ、有機感光層、無機感光層を形成した感光体からなる画像担持体220と、画像担持体220の周囲に配設された、コロナ帯電器または帯電ローラからなる帯電手段222および現像手段223を有している。
各単色画像形成ユニットY,M,C,Kの画像担持体220が中間転写ベルト215のベルト張り側217に当接されるようにされ、その結果、各単色画像形成ユニットY,M,C,Kも駆動ローラ213に対して図で左側に傾斜する方向に配設される。画像担持体220は、図示矢印に示すように、中間転写ベルト215と逆方向に回転駆動される。
露光ユニット207は、画像形成ユニット208の斜め下方に配設され、内部にポリゴンミラーモータ224、ポリゴンミラー225、f−θレンズ226、反射ミラー227、折り返しミラー228を有し、ポリゴンミラー225から各色に対応した画像信号が共通のデータクロック周波数に基づいて変調形成されて射出され、f−θレンズ226、反射ミラー227、折り返しミラー228を経て、各単色画像形成ユニットY,M,C,Kの画像担持体220に照射され、潜像を形成する。なお、各単色画像形成ユニットY,M,C,Kの画像担持体220への光路長は折り返しミラー228の作用によって実質的に同一の長さにされている。
次に、現像手段223について、単色画像形成ユニットYを代表して説明する。本実施態様においては、各単色画像形成ユニットY,M,C,Kが図で左側に傾斜する方向に配設されているので、トナー収納容器229が斜め下方に傾斜して配置されている。
すなわち、現像手段223は、トナーを収納するトナー収納容器229と、このトナー収納容器229内に形成されたトナー貯蔵部230(図のハッチング部)と、トナー貯蔵部230内に配設されたトナー撹拌部材231と、トナー貯蔵部230の上部に区画形成された仕切部材232と、仕切部材232の上方に配設されたトナー供給ローラ233と、仕切部材232に設けられトナー供給ローラ233に当接される帯電ブレード234と、トナー供給ローラ233および画像担持体220に近接するように配設される現像ローラ235と、現像ローラ235に当接される規制ブレード236とから構成されている。
現像ローラ235およびトナー供給ローラ233は、図示矢印に示すように、画像担持体220の回転方向とは逆方向に回転駆動され、一方、撹拌部材231は供給ローラ233の回転方向とは逆方向に回転駆動される。トナー貯蔵部230において撹拌部材231により撹拌、運び上げられたトナーは、仕切部材232の上面に沿ってトナー供給ローラ233に供給され、供給されたトナーは可撓性材料によって作製された帯電ブレード234と摺擦して供給ローラ233の表面の凹凸部への機械的付着力と摩擦帯電力による付着力によって、現像ローラ235の表面に供給される。
現像ローラ235に供給されたトナーは規制ブレード236により所定厚さに薄層化規制される。薄層化したトナー層は、画像担持体220へと搬送されて現像ローラ235と画像担持体220が近接する現像領域で画像担持体220の静電潜像を現像する。
また、画像形成時には、給紙ユニット211は、記録材Sの複数枚が積層保持されている給紙カセット238と、給紙カセット238から記録材Sを一枚ずつ給送するピックアップローラ239を備えている。
紙搬送ユニット212は、二次転写部への記録材Sの給紙タイミングを規定するゲートローラ対240(一方のローラはハウジング202側に設けられている)と、駆動ローラ213および中間転写ベルト215に圧接される二次転写手段としての二次転写ローラ219と、主記録材搬送路241と、定着手段242と、排紙ローラ対243と、両面プリント用搬送路244を備えている。定着手段242は、少なくも一方にハロゲンヒータ等の発熱体を内蔵した回転自在な定着ローラ対245と、この定着ローラ対245の少なくも一方側のローラを他方側に押圧付勢してシート材に2次転写された2次画像を記録材Sに押圧する押圧手段を有し、記録材に2次転写された2次画像は、定着ローラ対245の形成するニップ部で所定の温度で記録材に定着される。
本発明においては、中間転写ベルト215が駆動ローラ213に対して図で左側に傾斜する方向に配設されているため、右側に広い空間が生じその空間に定着手段242を配設することができ、画像形成装置の小型化を実現することができると共に、定着手段242で発生する熱が、左側に位置する露光ユニット207、中間転写ベルト215および各単色画像形成ユニットY,M,C,Kへ悪影響をおよぼすことを防止することができる。
次に、仕事関数の測定に使用する測定セルについて説明する。
図4は、仕事関数測定用の試料測定セルを説明する図を示す。
図4(A)の平面図、図4(B)の側面図に示すように、試料測定セルC1は、直径13mm、高さ5mmのステンレス製円盤の中央に直径10mmで深さ1mmのトナー収容用凹部C2を有する形状を有する。セルの凹部内にトナーを秤量スプーンを使用して突き固めないで入れた後、ナイフエッジを使用して表面を平らにした状態で測定に供する。
トナーを充填した測定セルを試料台の規定位置上に固定した後に、照射光量500nWに設定し、照射面積4mm角とし、エネルギー走査範囲4.2〜6.2eVの条件で測定される。また、トナーの仕事関数測定時の規格化電子収率が測定光量500nWで8以上である。
図5は、他の形状の試料の仕事関数の測定方法を説明する図である。
中間転写媒体、潜像担持体のように、円筒形状の部材を試料とする場合には、円筒形状の部材を1〜1.5cmの幅で切断し、ついで稜線に沿って横方向に切断して図5(A)に形状を示すように、測定用試料片C3を得た後、図5(B)に示す試料台C4の規定位置上に、測定光C5が照射される方向に対して照射面が平行になるように固定する。これにより、放出される光電子C6が検知器C7、すなわち光電子倍像管により効率よく検知される。
以下に実施例を説明する。
〔粉砕トナーの作製〕:
(トナー母粒子1の作製)
非晶性ポリエステルを80重量部、 ブロックポリエステルを20重量部、 着色剤としてマゼンタ顔料のビグメントレッド57:1を5重量部、 帯電制御剤としてサリチル酸クロム錯体(ボントロンE−81)を4重量部、 ワックスとしてカルナウバワックスを3重量部を用意し、 これらの各成分を20リットル型のヘンシェルミキサーを用いて混合し、 トナー製造用の原料を得た。
次に、この原料(混合物)を2軸混練押出機(東芝機械社製、 TEM−41型)を用いて、 混練/冷却し、 その混練物を粗粉砕(平均粒径:1〜2mm)し、 引き続き微粉砕した。混練物の粗粉砕にはハンマーミルを用い、 微粉砕にはジェットミル(ホソカワミクロン社製、 200AFG)を用いた。なお、 微粉砕は、 粉砕エア圧:500[kPa]、 ロータ回転数:7000[rpm]で行った。このようにして得られた粉砕物を気流分流機(ホソカワミクロン社製、 100ATP)で分級した。
その結果、得られたマゼンタトナーを、FPIA−2100を用い測定すると、体積基準で平均粒径7.5μm、個数基準で平均粒径6.7μm、円形度0.91であり、そのトナーをトナー母粒子1とした。また、得られたトナーの仕事関数を市販の表面分析装置(AC−2型、理研計器(株)製)を用い、照射光量500nWで測定すると5.45eVであった。
〔重合トナーの作製〕:
(トナー母粒子2の作製)
スチレンモノマー80部、 アクリル酸ブチル20部、 およびアクリル酸5部からなるモノマー混合物を、 水105重量部、 ノニオン乳化剤(エマルゲン950)1重量部、 アニオン乳化剤(ネオゲンR)1.5重量部、 および過硫酸カリウム0.55重量部の水溶液混合物に添加し、 窒素気流中下で攪拌を70℃で8時間重合を行った。重合反応後冷却し、 乳白色の粒径0.25μmの樹脂エマルジョンを得た。
次に、 この樹脂エマルジョン200重量部、 ポリエチレンワックスエマルジョン(三洋化成工業(株)製、 パーマリンPN)20重量部およびフタロシアニンブルー7重量部を界面活性剤のドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2重量部を含んだ水中へ分散し、 ジエチルアミンを添加してpHを5.5に調整後、 攪拌しながら電解質の硫酸アルミニウム0.3重量部を加え、 次いで乳化分散装置(特殊機化工業製、 TKホモミキサー)で高速攪拌し分散を行った。
さらに、 スチレンモノマー40重量部、 アクリル酸ブチル10重量部、 サリチル酸亜鉛5重量部を水40重量部と共に追加し、 窒素気流下で攪拌しながら同様にして、 90℃に加熱し、 過酸化水素を加えて5時間重合し、 粒子を成長させた。重合停止後会合粒子の結合強度を上げるため、 pHを5以上に調整しながら95℃に昇温し、 5時間保持した。その後得られた粒子を水洗し、 45℃で真空乾燥を10時間行った。
その結果、 得られたシアントナーを、 FPIA−2100を用い測定すると、 体積基準で平均粒径7.6μm、 個数基準で平均粒径6.8μm、 円形度0.98であり、 そのトナーをトナー母粒子2とした。また、 得られたトナーの仕事関数を市販の表面分析装置(AC−2型、 理研計器(株)製)を用い、 照射光量500nWで測定すると5.57eVであった。
〔溶解懸濁法トナーの作製〕:
(トナー母粒子3の作製)
芳香族ジカルボン酸とアルキレンエーテル化ビスフェノールAとの重縮合ポリエステルと該重合ポリエステルの多価金属化合物による一部架橋物の50:50(重量比)混合物(三洋化成工業(株)製、 ハイマーES−803)100重量部、 カーボンブラックを5重量部、 離型剤として融点が80〜86℃のカルナウバワックス3重量部、 および荷電制御剤としてのサリチル酸金属錯体E−81(オリエント化学工業(株)製)4重量部をヘンシェルミキサーを用い、 均一混合した後、 内温130℃の二軸押し出し機で混練し、 冷却した。
次いで、 冷却物を2mm角以下に粗粉砕し、 この粗粉砕物の100重量部をトルエン150重量部と酢酸エチル100重量部の有機溶剤の混合溶液中に攪拌し、 油相の均一混合分散溶液を作製した。
次に、 イオン交換水1100重量部にリン酸三カルシウムの微粉末(ボールミルで事前に粉砕し、 粒子径が3μm以上のものが無い状態を確認)5重量部とドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの1重量%の水溶液5部を添加し、 攪拌を行い水相の均一混合分散溶液を作製した。
造粒には、 図6に示す多孔質ガラス(3μmの細孔径)の噴出し部、 攪拌羽根と超音波素子を備えた容器に、 先ず、 前述の水相の分散溶液を移し攪拌する。次いで、 容器内の多孔質ガラスからなる噴出部に直結しているパイプに前述の油相の分散溶液を圧入(図6の容器上部の矢印から)しながら、 攪拌を続ける。エマルションは超音波の波が多孔質ガラスの細孔より吐出してきた粒子を分断することで形成される。そして、 形成されたエマルション微粒子が合一しないように、 攪拌羽根を回転させる。攪拌は、図6中の回転矢印のように油相の分散溶液の圧入終了後も10分間続ける。
その後、 別に用意した攪拌槽に容器の底部Aより抜き取り、 形成されたエマルションを移す。攪拌槽に移した後、 さらに攪拌槽内で攪拌しながら温度を50℃以上に保ち、 含まれる有機溶媒を除去せしめ、 次いで、 5N規定の塩酸で洗浄、 水洗濾過を繰返して乾燥する。その結果、 得られたブラックトナーを、 FPIA−2100を用い測定すると、 体積基準で平均粒径7.2μm、 個数基準で平均粒径6.6μm、 円形度0.98であり、 そのトナーをトナー母粒子3とした。また、 得られたトナーの仕事関数を市販の表面分析装置(AC−2型、 理研計器(株)製)を用い、 照射光量500nWで測定すると5.40eVであった。
〔有機感光体(OPC1)の製造〕
導電性支持体として直径30mmのアルミ素管を用い、 下引き層として、 アルコール可溶性ナイロン(東レ(株) 製「CM8000」)の6重量部とアミノシラン処理された酸化チタン微粒子4重量部をメタノール100重量部に溶解、 分散させてなる塗工液を、 リングコーティング法で塗工し、 温度100℃で40分乾燥させ、 膜厚1.5〜2μmの下引き層を形成した。
この下引き層上に、 電荷発生顔料のチタニルフタロシアニン1重量部とブチラール樹脂(BX−1、 積水化学(株) 製)1重量部とジクロルエタン100重量部とを、 φ1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで8時間分散させた。得られた顔料の分散液を、 上記で作製した支持体を用いて、 リングコーティング法で塗工し、 80℃で20分間乾燥させ、 膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
この電荷発生層上に、 ベンジジン化合物の電荷輸送物質40重量部とポリカーボネート樹脂(パンライトTS、 帝人化成(株) 製)60重量部をトルエン400重量部に溶解させ、 乾燥膜厚が22μmになるように浸漬コーティング法で塗工、 乾燥させて電荷輸送層を形成し、 2層からなる感光層を有する有機感光体(OPC1)を作製した。
得られた有機感光体の一部を切り欠いて試料片とし、 その仕事関数を市販の表面分析装置(AC−2型、 理研計器(株)製)を用い、 照射光量500nWで測定すると5.72eV)を示した。
〔有機感光体(OPC2)の製造〕
導電性支持体として直径30mmのアルミ素管を用い、 下引き層として、 アルコール可溶性ナイロン(東レ(株) 製「CM8000」)の6重量部とアミノシラン処理された酸化チタン微粒子4重量部をメタノール100重量部に溶解、 分散させてなる塗工液を、 リングコーティング法で塗工し、 温度100℃で40分乾燥させ、 膜厚1.5〜2μmの下引き層を形成した。
この下引き層上に、電荷発生顔料のオキシチタニウムフタロシアニン1重量部とブチラール樹脂(BX−1積水化学(株)製)1重量部とジクロルエタン100重量部とを、φ1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで8時間分散させた。得られた顔料の分散液を、上記で作製した支持体を用いてリングコーティング法で塗工し、 80℃で20分間乾燥させ、 膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
この電荷発生層上に、 ブタジエン化合物の電荷輸送物質40重量部とポリカーボネート樹脂(パンライトTS、 帝人化成(株) 製)60重量部をトルエン400重量部に溶解させ、 乾燥膜厚が22μmになるように浸漬コーティング法で塗工、 乾燥させて電荷輸送層を形成し、 2層からなる感光層を有する有機感光体(OPC2)を作製した。
得られた有機感光体の一部を切り欠いて試料片とし、 その仕事関数を市販の表面分析装置(AC−2型、 理研計器(株) 製)を用い、 照射光量500nWで測定したところ、 5.27eV)を示した。
〔外添剤の仕事関数〕
使用する外添剤の仕事関数を表1に示す。尚、 各外添剤は疎水化処理されたものを用いる。
表1に示すように外添剤シリカの仕事関数はトナー母粒子1、2、3より小さく、外添剤チタンの仕事関数、金属石鹸(微粒子ステアリン酸亜鉛、微粒子ステアリン酸マグネシウム、微粒子ステアリン酸カルシウム)はトナー母粒子1、2、3とほぼ同等である。なお、各外添剤の仕事関数の測定は、 市販の表面分析装置(AC−2型、 理研計器(株) 製)を用い、 照射光量500nWにて測定した。
次に、本発明の実施例を比較例と対比して説明する。
表2において、本発明は、前述のトナー母粒子1〜3を使用し、外添処方として大粒径無機微粒子(表1の酸化チタン(200〜750nm)、チタン酸ストロンチウム(250〜700nm)と金属石鹸を含有し、有機感光体(OPC)がトナー母粒子、負帯電小粒径シリカ(表1の負帯電性気相法シリカ(12nm)、負帯電性気相法シリカ(40nm))より仕事関数が大きい場合である。
表2において、比較例は、前述のトナー母粒子1〜3を使用し、外添処方として大粒径無機微粒子や金属石鹸を含有せず、有機感光体(OPC)がトナー母粒子、負帯電小粒径シリカ(表1の負帯電性気相法シリカ(12nm)、負帯電性気相法シリカ(40nm))よりも仕事関数が小さい場合である。
〔実施例1/比較例1〕
母粒子1(仕事関数5.45ev)に対して、 重量比で、 平均一次粒子径が約12nmの疎水性シリカ(仕事関数5.22ev)を0.8%と、 平均一次粒子径が約40nmの疎水性シリカ(仕事関数5.24ev)を0.7%と、 疎水化処理した単分散球形シリカ(仕事関数5.01ev)を0.4%と、 約20nmの疎水性酸化チタン(仕事関数5.64ev)を0.5%と、 一次粒子径が200nm乃至750nmの粒度分布範囲にある負帯電性の酸化チタンを0.5%(仕事関数5.41)と、 金属石鹸(微粒子ステアリン酸亜鉛(仕事関数5.36ev))を0.2%含有させたトナーを作製した。
また、比較例トナーとして、 一次粒子径が200nm乃至750nmの粒度分布範囲にある負帯電性の酸化チタンと金属石鹸を含有させないトナーも作製した。図3に示した感光体クリーナレス方式のタンデムカラープリンタの該当する現像カートリッジに入れて連続印字試験を行った。現像は非接触現像方式であり、 現像ギャップ200μm、 現像バイアスはパッチ制御で有機感光体(OPC)上の1色当たりの現像トナー量が最大0.55mg/cm2 までに抑えるようにしている。直流と重畳する交流の周波数は2.5kHzで、 ピークtoピーク電圧1400V、 現像ローラ上の規制トナー量は約0.4mg/cm2 になるように調整している。また、 一次転写部の電源は定電圧制御であり、 +500Vを印加、 二次転写部の電源は定電流制御としている。
そして、 5%原稿に相当する文字原稿を10000枚連続印字した。印字終了後、 残っているトナーを充填口より排出し、 有機感光体(OPC)へのトナーの付着状況を調べた。その結果を表3に示す。
表3から、仕事関数が小さい有機感光体(OPC)を用いると、 空気吹き付け後に拭き取り作業が必要であるが、 実施例1のトナーと仕事関数が大きい有機感光体(OPC)を用いると、 空気吹き付けのみで清掃は十分であった。
比較例1のトナーを用いた場合、 有機感光体(OPC)に白い物質が固着するが、 その箇所を切り取り、 仕事関数を測定してみると5.22eVの値を示した。これは、 外添剤中のシリカ成分が付着したものと考えられる。
しかし、外添剤に200nm乃至750nmの粒度分布を有する不定形酸化チタンと金属石鹸を含有させたトナーでは、有機感光体(OPC)の汚れが空気吹きつけのみで清掃でき、現像カートリッジの再生を時間をかけずに行うことが可能となり、リサイクル生産効率が高くなることが分かった。これは、外添剤がトナー母粒子表面より遊離し難いだけでなく、大粒径の無機外添剤の研磨効果やスペーサ効果も同時に発現されたと考えられる。
〔実施例2&比較例2〕
実施例2&比較例2は、 前記実施例1&比較例1の母粒子を母粒子2(仕事関数5.57ev)に変更し、 一次粒子径が200nm乃至750nmの粒度分布範囲にある無機微粒子を負帯電性のチタン酸ストロンチウムに変更し、 金属石鹸を微粒子ステアリン酸マグネシウム(仕事関数5.58)に変更し、 トナーを作製した。
また、 比較例トナーとして、 一次粒子径が250nm乃至700nmの粒度分布範囲にある負帯電性のチタン酸ストロンチウムと金属石鹸を含有させないトナーも作製した。図3に示した感光体クリーナレス方式のタンデムカラープリンタの該当する現像カートリッジに入れて連続印字試験を行った。
上記実施例1&比較例1の場合と同様に、5%原稿に相当する文字原稿を10000枚連続印字した。印字終了後、 残っているトナーを充填口より排出し、 有機感光体(OPC)へのトナーの付着状況を調べた。その結果を表4に示す。
表4から、仕事関数が小さい有機感光体(OPC)を用いると、 空気吹き付け後に拭き取り作業が必要であるが、 実施例2のトナーと仕事関数が大きい有機感光体(OPC)を用いると、 空気吹き付けのみで清掃は十分であった。
比較例2のトナーを用いた場合、 有機感光体(OPC)に白い物質が固着するが、 その箇所を切り取り、 仕事関数を測定してみると5.22eVの値を示した。これは、 外添剤中のシリカ成分が付着したものと考えられる。
しかし、外添剤に250nm乃至700nmの粒度分布を有する不定形チタン酸ストロンチウムと金属石鹸を含有させたトナーでは、有機感光体(OPC)の汚れが空気吹きつけのみで清掃でき、現像カートリッジの再生を時間をかけずに行うことが可能となり、リサイクル生産効率が高くなることが分かった。これは、外添剤がトナー母粒子表面より遊離し難いだけでなく、大粒径の無機外添剤の研磨効果やスペーサ効果も同時に発現されたと考えられる。
〔実施例3&比較例3〕
母粒子3(仕事関数5.40ev)に対して、 重量比で、 平均一次粒子径が約12nmの疎水性シリカ(仕事関数5.22ev)を0.8%と、 平均一次粒子径が約40nmの疎水性シリカ(仕事関数5.24ev)を0.7%と、 疎水化処理した単分散球形シリカ(仕事関数5.01ev)を0.4%と、 約20nmの疎水性酸化チタン(仕事関数5.64ev)を0.5%と、 一次粒子径が200nm乃至750nmの粒度分布範囲にある負帯電性の酸化チタンを0.5%(仕事関数5.41)と、 金属石鹸(微粒子ステアリン酸カルシウム(仕事関数5.32ev))を0.1%含有させた場合と、 0.35%含有させたトナーを作製した。
また、 比較例トナーとして、 一次粒子径が200nm乃至750nmの粒度分布範囲にある負帯電性の酸化チタンと金属石鹸を含有させないトナーも作製した。
図3に示した感光体クリーナレス方式のタンデムカラープリンタの該当する現像カートリッジに入れて連続印字試験を行った。
上記実施例1&比較例1の場合と同様に、5%原稿に相当する文字原稿を10000枚連続印字した。印字終了後、 残っているトナーを充填口より排出し、 有機感光体(OPC)へのトナーの付着状況を調べた。その結果を表5に示す。
表5から、仕事関数が小さい有機感光体(OPC)を用いると、 空気吹き付け後に拭き取り作業が必要であるが、 実施例3のトナーと仕事関数が大きい有機感光体(OPC)を用いると、 空気吹き付けで清掃は十分であった。
しかし、連続印字後の有機感光体(OPC)上のフィルミングを調べると、 金属石鹸の含有量が0.1%では、 0.005〜0.007mg/ cm2 の範囲にあったが、 金属石鹸の量が0.35%ではそのフィルミング量が微増する傾向にあり、 大粒子径の無機外添剤の研磨効果が薄れる傾向にあった。従って、 金属石鹸の含有量としては、 上限は0.3%以下が好ましいと判断できた。
本発明によれば、有機感光体(OPC)にトナーや外添剤が付着するのを防止し、使用済み現像カートリッジの再生を行う際に容易に清掃を行えるので産業上の利用価値は極めて大きい。
本発明が適用される現像装置の例を説明する図である。 攪拌部材を説明する図である。 図1の現像装置を搭載したクリーナレスカラー画像形成装置の例を説明する図である。 仕事関数測定用の試料測定セルを説明する図である。 他の形状の試料の仕事関数の測定方法を説明する図である。 造粒方法を説明する図である。
符号の説明
17…感光体、20…現像装置本体、26…トナー貯留容器、27…トナー収容部、29…トナー攪拌部材、29a…搬送部材、30…トナー受け部材、30a…スクレーパ、31…供給ローラ、32…受けシート、33…現像ローラ、34…規制ブレード、45…ケーシング壁、46…上シール。

Claims (6)

  1. 一次粒子径の粒度分布が200〜750nmであり、トナー母粒子とほぼ等しい仕事関数を有する無機微粒子からなる第1の外添剤と、第1の外添剤よりも平均粒子径が小さく、且つ、トナー母粒子、および有機感光体よりも小さい仕事関数を有する無機微粒子からなる第2の外添剤とを含有するトナーにおいて、
    トナー母粒子とほぼ等しい仕事関数を有する金属石鹸を、重量比で0.01%〜0.3%含有させたことを特徴とするトナー。
  2. 前記無機微粒子は疎水化処理され、トナーは非磁性一成分負帯電性トナーであることを特徴とする請求項1記載のトナー。
  3. 前記有機感光体の仕事関数が、トナー母粒子の仕事関数と同等かそれ以上であることを特徴とする請求項1記載のトナー。
  4. 請求項1記載のトナーを用いて現像する現像装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  5. 規制部による規制後のトナーを一次貯留部に滞留させ、次いで二次貯留部を経て規制部にトナーを搬送する攪拌部材を有する現像装置を備えたことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
  6. 有機感光体の仕事関数が、トナー母粒子の仕事関数と同等かそれ以上であることを特徴とする請求項4または5記載の画像形成現像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2008001463A1 (fr) * 2006-06-30 2008-01-03 Canon Kabushiki Kaisha Cartouche de traitement et appareil de formation d'image
JP2017146538A (ja) * 2016-02-19 2017-08-24 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法

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