JP2005274581A - 赤外線式人体検知器 - Google Patents

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【課題】容易に製造可能な構成によって迷光による誤動作を防止した赤外線式人体検知器を提供する。
【解決手段】人体から放射される赤外線を検出するセンサ1の前方に、センサ1の受光面の前方に配置され赤外線センサの受光面に赤外線を集光するとともに赤外線を検出すべき有効領域を設定する光学系4が配置される。光学系4は、複数個のレンズ21を一体に備えるレンズ本体2と、センサ1への赤外線の入射経路を変向するように配置されたミラー3とを有する。センサ1は焦電素子よりなり出力電圧極性が異なる複数個の素子エレメント16を備える。ミラー3は、有効領域からの赤外線を反射させて第1の素子エレメント16に入射させる経路と、赤外線を反射させることなく第1の素子エレメント16と同極性である第2の素子エレメント16に入射させる経路とが得られるように配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、人体から放射される赤外線を検知することにより、あらかじめ設定した検知エリア内の人の存否を検出する赤外線式人体検知器に関するものである。
一般に、この種の人体検知器は、赤外線センサを用いて人体から放射される赤外線を検知し、あらかじめ設定した検知エリア内で人の存否や人の動きが検知されると、照明負荷や防犯用の報知器などの各種負荷を制御するように構成されている。赤外線センサとしては微分形センサである焦電型赤外線センサが広く用いられている。この種の赤外線センサは入射する赤外線量の変化率が小さいと出力が得られないものであるから、赤外線センサへの赤外線の入射経路にレンズ本体やミラーのような光学系を配置することによって赤外線センサの視野内に感度むらを付与し、視野内での人の微小な動きによっても赤外線センサに入射する赤外線量の変化率が大きくなるようにしている。以下では、赤外線センサへの赤外線の入射量がピーク付近になる小範囲を検知ビームと呼ぶ(検知ビームは人体からの赤外線を検出すべき有効領域になる)。つまり、赤外線センサへの赤外線の入射経路に光学系を配置することによって、1つの赤外線センサに対して複数の検知ビームが設定されることになる。
ところで、この種の人体検知器Xとしては、たとえば、図13に示すように、壁面の上部などに取り付けられるものがある。このような形態で使用する人体検知器Xでは人体検知器Xの前下方に検知エリアが設定され、検知エリアの床面上での範囲は、人体検知器Xの直下を中心とし人体検知器Xの正面方向に平行な直線を中心線とする160〜180度の扇形に設定される。図示例では、床面上において人体検知器Xの直下を中心としかつ160度の扇形の範囲に検知エリアを設定している。また、人体検知器Xを床面から1.2mの高さに設置したときに、検知ビームBmと床面との交点が、人体検知器Xの直下を中心とする半径1.5mと半径3mとの扇形の弧上であって、かつそれぞれの扇形の弧を略7等分した位置に位置するように設計してある。なお、図示例では焦電型赤外線センサとして、2個の素子エレメント(つまり、受光素子)を1つのパッケージに設けたものを用いている。この種の焦電型赤外線センサをデュアルタイプ素子と称している。デュアルタイプ素子では、各素子エレメントに入射する赤外線量が変化したときに出力の変化方向が互いに逆になるように両素子エレメントを接続してある。
上述した人体検知器Xにおいて半径の小さい弧上に一端が位置するように設定した検知ビームBmは、人体検知器Xの取付高さよりも身長の低い人が人体検知器Xの周辺で動く場合でも検知可能とするために設定されている。このように、検知ビームBmの一端を大小2つの弧上に位置させていることによって、身長の大小にかかわらず人の存否や動きを検知することが可能になる。
ところで、上述のような検知ビームを設定するために、図14に示すように、焦電型赤外線センサ(以下では、センサと略称する)1への赤外線の入射経路に配置される光学系は、レンズ本体2と赤外線を変向する光学要素としてのミラー3(ミラー3は支持部材を含む)とを組み合わせて構成される(たとえば、特許文献1参照)。
上述のように14本の検知ビームBmを設定するために、レンズ本体2には14個のレンズ21が形成され、各レンズ21の光軸がそれぞれ検知ビームBmの中心線になる。いま、床面上において人体検知器Xの直下から人体検知器Xの正面方向に平行な方向の直線(つまり、上述した扇形の中心線)を基準線とすれば、床面上で検知ビームBmの中心線の一端と上記中心とを結ぶ直線が基準線となす角度は、0度、26度、52度、79度になる。レンズ本体2は、センサ1の受光面に略平行な前片2aと、前片2aの両側縁から斜め後方に延長された左右一対の側部片2bとを備え、前片2aと側部片2bとの間の角度は(180−52)度に設定されている。各レンズ21は前片2aと側部片2bとにおいてセンサ1側の面が凸となる形状に形成された平凸レンズになっている。
ここに、前片2aに設けた6個のレンズ21は0度と26度とに対応する検知ビームBmを設定し、各側部片2bにそれぞれ4個ずつ設けたレンズ21は52度と79度とに対応する検知ビームBmを設定する。0度に対応する検知ビームBmを設定するレンズ21(a1,a2)は前片2aの中央部の上下に配置され、26度に対応するレンズ21(b1,b2)は前片2aにおいてレンズ21(a1,a2)の左右両側部の上下に配置されている。また、52度に対応するレンズ21(c1,c2)は側部片2bの後部の上下に形成され、79度に対応するレンズ21(d1,d2)は側部片2bの前部の上下に形成される。
レンズ21は上述のように配置されているから、79度に対応するレンズ21(d1,d2)を通る赤外線は、そのままではセンサ1の受光面に入射させることができない。そこで、79度に対応するレンズ21を通過した赤外線をセンサ1に入射させるように変向させるためにミラー3が設けられている。ミラー3は左右一対設けられ、それぞれ前片2aに設けたレンズ21の境界付近に配置される。ただし、ミラー3の寸法および位置は、前片2aに設けたレンズ21を通過する赤外線がセンサ1に入射可能となるように設定されている。
特開平10−213772号公報
ところで、センサ1に入射する赤外線は必ずしもレンズ21を通過した赤外線ばかりではなく、レンズ本体2においてレンズ21以外の部位を通過した赤外線もセンサ1に入射する。また、上述のようにセンサ1の前方にミラー3が配置されている場合には、ミラー3における反射面以外の面で反射された赤外線もセンサ1に入射する。このようにミラー3における所要の反射面以外で赤外線が反射されるのは、ミラー3の製造上(加工方法や強度)の都合から、ミラー3を樹脂成型品とし、全面にクロムメッキを施しているからである。つまり、ミラー3において必要な反射面以外にも反射面が形成されることは回避することができない。
しかして、望ましい経路以外を通ってセンサ1に入射する赤外線は不要な迷光であって、迷光が生じていると設定した検知ビーム以外の検知ビームが生成されることがある。迷光により生じる検知ビームを迷光ビーム(迷光ビームは人体を検知すべきではない無効領域になる)と呼ぶことにする。迷光ビームが生じると設計した検知エリアとは異なる部位からの赤外線を検知することになり、結果的に誤動作の原因になる。
ここにおいて、レンズ21以外の部位を通過する赤外線は一般にはピントが合っていないから、たとえば図5に示すような4個の素子エレメント16を備えるセンサ1では、図15のように各素子エレメント16に赤外線が重なり合って入射することになる。異極性の素子エレメント16に赤外線が同時に入射しても互いに相殺して出力は得られないから、異極性の素子エレメント16に同時にほぼ同じ強度の赤外線が入射するように配置しておけば、迷光ビームによる誤動作の生じる可能性がある領域は、図15に示す斜線部の範囲程度になり、この領域はごく狭いから迷光ビームに対する感度は小さくなる。つまり、レンズ本体2におけるレンズ21以外の部位の厚みを大きくする程度でも迷光ビームによる誤動作を防止することが可能である。
しかしながら、図14に示した構成のようにセンサ1の前方に左右一対のミラー3を配置する場合には、ミラー3の隙間からセンサ1の素子エレメント16に赤外線を入射させるために、図16のようにセンサ1を45度回転させて配置することになる。センサ1をこのように配置すると赤外線の迷光を異極性の素子エレメント16に同時に入射させることができず、とくにセンサ1の受光面(素子エレメント16を配列した面)の正面方向からの迷光については相殺することができない。つまり、センサ1の受光面の正面付近では他の方向よりも迷光に対する感度が高くなり(細かい斜線で示している)、レンズ本体2の厚みを調節する程度では迷光に対する感度を低減することができなくなる。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、迷光による誤動作を簡単な構成によって防止した赤外線式人体検知器を提供することにある。
本発明は、人体から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、赤外線センサの受光面の前方に配置され赤外線センサの受光面に赤外線を集光するとともに赤外線を検出すべき有効領域を設定する光学系とを備え、前記光学系は赤外線センサの受光面の視野内に赤外線の入射経路を変向するように配置された光学要素を有し、前記赤外線センサは焦電素子よりなり出力電圧極性が異なる複数個の素子エレメントを備え、前記有効領域からの赤外線が前記光学要素による反射後に第1の素子エレメントに入射する経路と前記光学要素を通ることなく第1の素子エレメントと同極性である第2の素子エレメントに入射する経路との2経路を通るように前記光学要素を配置したものである。
本発明の構成によれば、同極性である第1および第2の素子エレメントに有効領域からの赤外線を同時に入射させることができ、結果的に無効領域から赤外線センサに対して赤外線が入射する可能性が低減される。また、同極性である第1および第2の素子エレメントに有効領域からの赤外線を同時に入射するから、それだけ感度が高くなる。
(基本構成)
まず、焦電型赤外線センサ(以下、センサ)の出力により人の存否ないし動きを検知するための回路構成について説明する。人体から放射された赤外線は、図2に示すように、後述する光学系4を通してセンサ1により検知される。センサ1の出力は増幅部11により増幅された後、雑音となる不要な周波数成分を除去するために帯域フィルタ12に通され、比較回路13において基準レベル以上の出力が得られているか否かが判定される。センサ1の出力レベル(実際には帯域フィルタ12の出力)が基準レベル以上であれば、遅延回路14および出力回路15を通して照明負荷などの負荷が制御される。
ここに、センサ1は微分形であってセンサ1に入射する赤外線量の変化率が小さいときには出力が得られないから、センサ1の視野(検知エリア)内に人が存在していてもセンサ1の出力レベルが基準レベル以下になる期間が生じる。そこで、センサ1の視野内に存在する人の動きが微小であってもセンサ1に入射する赤外線の変化率が比較的大きくなるように、センサ1の視野内に感度むらを生じさせる光学系4を用いている。また、センサ1の出力レベルが基準レベル以下になる期間が生じても、その期間が短時間であれば負荷の制御(たとえば、照明負荷の点灯)が継続されるように遅延回路14を設けてある。つまり、遅延回路14の時定数は検知エリア内に人が存在している間には負荷の制御が継続される程度に設定されている。出力回路15は負荷に応じて構成されるものであり、たとえば、負荷への電源の供給経路に挿入されるリレーやトライアックが用いられる。
しかして、負荷が照明負荷であるとすれば、照明負荷を設置している室内に検知エリアを設定しておくことによって、室内における人の存否に応じて照明負荷を点灯・消灯させることが可能になる。つまり、センサ1の出力に基づいて人が最初に検知されると照明負荷が点灯し、その後、遅延回路14により設定された時間内にセンサ1の出力に基づいて人の存在が再度検知されると照明負荷の点灯状態が継続し、最終的に遅延回路14により設定された時間内に人が検知されなくなるまで照明負荷の点灯状態が延長される。言い換えると、センサ1の検知エリアに人が存在する間には照明負荷が点灯し続け、人が存在しなくなってから遅延回路14に設定された時間が経過すると照明負荷が消灯する。
ところで、センサ1として1個の素子エレメントを備えるものを用いるとすると、帯域フィルタ12の出力は、人の移動速度に応じて図3(a)〜(c)のように変化する。人の移動速度に応じて帯域フィルタ12の出力波形が変化するのは、センサ1の出力の周波数成分と帯域フィルタ12の周波数特性との関係による。また、2個の素子エレメントを備えるデュアルタイプ素子をセンサ1として用い、両素子エレメントに対応する領域を人が順に通過したときには、帯域フィルタ12の出力は、人の移動速度に応じて図4(a)〜(c)のように変化する。ここに、2個の素子エレメントに対応する領域を人が通過するときには、人の移動方向が両領域を結ぶ方向に対してなす角度が大きくなるほど、低速時の変化波形に近付くことになる。
上述のように、センサ1として2個の素子エレメントをパッケージに収納したデュアルタイプ素子を用いると人の移動方向によって検知状態が大きく変化するものであるから、図示例では、センサ1として図5に示すように4個の素子エレメント16をパッケージ17に収納した4エレメントタイプ素子を用いる。以下では素子エレメント16を配列した面を受光面と呼ぶ。このセンサ1の各素子エレメント16はそれぞれ0.5mm×0.5mmであって、正方形の頂点に位置するように配置され、かつその正方形の各対角線上に位置する各2個の素子エレメント16が同極性、互いに他の対角線上の素子エレメント16が異極性になるように配置してある(図では+、−の符号で極性を示してある)。また、人体検知器Xに組み込む際には、各素子エレメント16を頂点とする正方形の一方の対角線が上下方向となるように配置する。つまり、図5の位置から45度回転させた状態で配置する。
図示例では、従来構成との比較を容易にするために、床面上において人体検知器X(図6参照)の直下を中心としかつ略160度の扇形の範囲に検知エリアを設定する。また、人体検知器Xを床面から1.2mの高さに設置したときに、検知ビームの中心線と床面との交点が、人体検知器Xの直下を中心とする半径1.5mと半径3mとの扇形の弧上であって、かつそれぞれの扇形の弧を略7等分した位置に位置するように光学系4を設計してある。いま、床面上において人体検知器Xの直下から人体検知器Xの正面方向に平行な方向の直線(つまり、上述した扇形の中心線)を基準線とすれば、床面上で検知ビームの中心線の一端と上記中心とを結ぶ直線が基準線となす角度は、0度、26度、52度、79度になる。そして、検知ビームの中心線と床面との交点を中心として各素子エレメント16に対応した4個の検知ビームが形成されることになる。また、上述のように検知ビームを設定するから、検知ビームの中心線の伏角は半径3mの弧に対して約20度、半径1.5mの弧に対して約40度に設定される。このような設定により、身長が70cm以上であれば検知エリア内での存否ないし動きを検知することが可能になる。以下では、図6に示すように、半径3mの弧上の0度、26度、52度、79度の検知ビームを、それぞれビームA、ビームB、ビームC、ビームDと呼ぶ。また、半径1.5mの弧上の0度、26度、52度、79度の検知ビームについては、それぞれビームA’、ビームB’、ビームC’、ビームD’と呼ぶことにする。なお、検知ビームは左右対称に形成されるから、ビームA,ビームA’以外は2個ずつ形成されることになる。
図示例では、上述のような14本の検知ビームを形成するために、図1(a)のように円筒状のパッケージ17を有するセンサ1に被嵌されるミラー3と、ミラー3の前方に配置されるレンズ本体2とにより光学系4を構成している。レンズ本体2は、従来構成と同様に複数個のレンズ21を備えるものであるが、各検知ビームごとにレンズ21を設けるのではなく、図1(b)のように2個のレンズ21については4本ずつの検知ビーム(ビームC,C’,D,D’)に共用されるようになっている。また、残りの6本の検知ビーム(ビームA,A’,B,B’)では個別のレンズ21を用いる。したがって、レンズ21は8個設けてある。図示例においては、8個のレンズ21のうちの5個を上段に配列し、3個を下段に配列しているのであって、上段の両端部に位置する2個のレンズ21を4本の検知ビームで共用する構成としてある。
各レンズ21は図7、図8に示すように、球面の一部(4分の1程度)を形成するドーム部22に沿って配列されており、ドーム部22の外側面はほぼ滑らかに連続し、ドーム部22の内側面は各レンズ21に対応する部位が突出する凹凸面になる。ここに、上段の左右両端部のレンズ21は外側面(第一面)が平面状に形成された平凸レンズであり、このレンズ21の光軸はビームC,Dの中心線の間を通るように設定してある。つまり、水平面内ではビームC,Dの中心線はそれぞれ52度,79度であるから、レンズ21の光軸を67度程度に設定してある。また、各レンズ21の内側面は球面の一部を形成している。
ドーム部22は、人体から放射される赤外線を透過させることができるように高密度ポリエチレンを用いて形成され、センサ1や上述した回路部を収納する器体に取り付けられるフレーム20と連続一体に形成されている。フレーム20は、中空のフレーム本体23の後端部の左右両側に一対の取付片24が延設され、フレーム本体23の前面上部にドーム部22が突設されたものであって、フレーム本体23の前面上下にはガイド片25a,25bが延設されている。取付片24は器体に結合され、器体とともにセンサ1や回路部を収納する。また、ガイド片25a,25bの周縁はフレーム本体23の側縁に連続して半円状をなし、両ガイド片25a,25bの投影面内にドーム部22が収まるように形成されている。ドーム部22の上端は上側のガイド片25aに連続し、ドーム部22の下端は下段のガイド片25bの上方に離間している。フレーム本体23と各取付片24との間には隙間26が形成されており、後述する遮光部材の端部を隙間26に挿入するとともにガイド片25a,25bの周縁に沿ってスライド可能となるように配置することによって、遮光部材による検知エリアの調節が可能になる。また、ガイド片25a,25bの周縁には遮光部材を係止して位置決めするための複数個の係止溝27が形成されている。
ここに、水平面内においてガイド片25bよりもドーム部22の曲率半径のほうが小さく、しかもドーム部22は下部ほど水平面内での径が小さくなるから、ドーム部22の周面からガイド片25bの周縁までの水平面内での距離は、ドーム部22の正面方向でもっとも小さく側部ほど大きくなる。つまり、各レンズ21に対応して形成される検知ビームに、ガイド片25bによるけられが生じる可能性は、ドーム部22の下部かつ側方で大きくなる。そこで、上下のレンズ21のうち下段のレンズ21を正面付近に配置し、左右両端部にレンズ21を設けないことによって、ガイド片25bによる検知ビームのけられを防止することができる。つまり、レンズ21の略全面を赤外線の入射経路に用いることになり、高い検知感度を得ることができる。
ところで、図示例ではレンズ本体2においてビームA、ビームB、ビームC、ビームDを形成する上段のレンズ21の上側周囲である図1(a)の斜線部の表裏両面を粗面Pとしてある(レンズ本体2の上縁に沿った一定幅の領域に粗面Pを形成すると製造が容易である)。つまり、レンズ本体2に入射する赤外線を表面側の粗面Pで散乱させ、さらに裏面側の粗面Pで散乱させることによって、相乗的に赤外線を減衰させるのである。ここでレンズ本体2としてポリエチレンを用いるとすれば赤外線の透過率は面粗さ(最大凹凸で表す)に対して図9のように変化する。たとえば、最大凹凸が20μmのときにはレンズ本体2を透過する赤外線量はほぼ滑らかな面に対して約50%になる(図ではほぼ滑らかな面の透過量が51%程度であるのに対して、最大凹凸が20μmのときに約25%になっている)。したがって、表面側の粗面Pで約50%の減衰が生じ、裏面側の粗面Pで約50%の減衰が生じるから、両粗面Pで約25%の減衰になる。このような構成によって、不要な迷光がセンサ1に入射するのを抑制することができ、迷光による誤動作を低減することができる。
一方、ミラー3は、後端面が開放された円筒状のミラー本体31の前壁下部にセンサ1の素子エレメント16を露出させる開口窓32を有している。また、ミラー3には、開口窓32の左右の中央付近で開口窓32の上端から上下方向の中間部まで上下方向に延長された左右一対の第1反射部33と、開口窓32の上縁に沿って前方に突出する左右一対の第2反射部34とが設けられる。このミラーはセンサ1とともに回路基板に固定される。
左右の第1反射部33の間には、上下両段の中央に位置するレンズ21に対応するビームA,A’をセンサ1の受光面に直接入射させることができる間隙35(図10参照)が形成され、両第1反射部33は前端側ほど互いの距離を広げるように配置されている。また、両第1反射部33は 下段の左右両側に位置するレンズ21およびその上段のレンズ21に対応するビームB,B’を、両第1反射部33の間の間隙35を通さずにセンサ1の受光面に直接入射させることができるように配置されている。さらに、第1反射部33の外側面は、上段の左右両端に位置するレンズ21を通るビームDを反射してセンサ1の受光面に入射させるように機能する。上段の左右両端に位置するレンズ21は上述のようにビームCも通過させるが、ビームCはセンサ1の受光面に直接入射される。
ところで、第2反射部34は、上段の左右両端のレンズ21を通るビームC’を反射させてセンサ1の受光面に導くように形成される。また、第2反射部34には、同じレンズ21を通るビームD’を反射して第1反射部33により反射させた後にセンサ1の受光面に導入させる機能もある。
上述のように、ビームC’,D,D’は第1反射部33と第2反射部34との少なくとも一方により反射されてセンサ1の受光面に導かれる。また、上述の構成によって第1反射部33および第2反射部34の反射面の面積を比較的大きくとることができ、かつ各レンズ21を通った赤外線について第1反射部33や第2反射部34によるけられを回避することが可能であり、けられによる感度の低下を防止することができる。しかも、ビームA’,B’については光路中に第1反射部33が介在しないから反射による損失が生じないのであり、ビームA’,B’についての感度の低下が生じない。
ここにおいて、レンズ21の焦点距離を6mmに設定すると、レンズ21およびミラー3を通る光路でのバックフォーカスは約7mmになり、焦点が一致しないが、下段のレンズ21は上段のレンズ21と重なることがなく、レンズ21の全面を有効に利用しているから、高い感度が得られることになる。また、ミラー3を用いることによってセンサ1の受光面に対する赤外線の入射角度(入射光線が受光面の法線となす角度)が小さくなるから、検知ビームの焦点のぼけも小さくなり、このことによっても検知感度が向上する。
なお、図示例においてはセンサ1に4エレメントタイプ素子を用いているが、デュアルタイプ素子を用いることも可能である。デュアルタイプ素子を用いるときには両素子エレメントを壁面に沿った方向ないし壁面に直交する方向に配置すればよい。また、レンズ21の一部のみを平凸レンズとしているが、すべてのレンズ21を平凸レンズとすることによってドーム部22を多角形状に形成してもよい。ビームC,C’,D,D’の通過するレンズ21は、4本のいずれかの検知ビームの中心線に光軸を一致させるようにしてもよい。
ここで、レンズ本体2の表面側に粗面Pが形成されると見映えが悪くなるおそれがあるが、レンズ本体2を覆う化粧カバーを設けることによって外観の問題は解消される。化粧カバーとしては乳白色の可撓性を有するシート状の帯板を用い、ガイド片25a,25bの先端縁に沿うように化粧カバーを配置すればよい。こうすれば、ガイド片25a,25bと化粧カバーとによってドーム部22が覆われることになる。化粧カバーを設ける場合には、化粧カバーの裏面のうち検知ビームが通らない部位を粗面Pとすれば、無効領域に対する感度をさらに低減することができる。また、レンズ本体2において上述した部位以外であってもレンズ21を除く部位、あるいはレンズ21のうち他の部材によってけられが生じて有効利用されない部位などのように、検知ビームの形成には不要である部位については粗面Pを形成すれば、迷光が生じるのを一層確実に防止することができる。また、粗面Pはレンズ本体2の成形時に形成することができるから、レンズ本体2の成形後に別途に粗面Pを形成する工程を必要とせず、低コストで生産することが可能になる。
(第1の実施の形態)
本実施形態は、第1反射部33において間隙35を挟んでいる面の位置および角度を適宜に設定することによって、この面で反射されて素子エレメント16に入射する赤外線がビームA,A’にほぼ重なるようにしたものである。たとえば、ビームAが図10に実線で示すように図の右側の素子エレメント16にミラー3で反射されることなく直接入射するものとすれば、ミラー3で反射されて図の左側の素子エレメント16に入射する赤外線が、図10の破線で示すようにミラー3による反射前にはビームAにほぼ重なっているようにミラー3の位置および角度を設定するのである。ここで、第1の実施の形態で説明したように、センサ1は45度回転させて配置されており、図10における左右の素子エレメント16は同極性であるから、図10の破線のような経路でセンサ1に赤外線が入射してもビームAと等価であって迷光ビームが生じないのである。
なお、図10に破線で示すようにミラー3で反射されて図の左側の素子エレメント16に赤外線が入射する経路は、図10に実線で示すようにミラー3で反射されることなく図の右側の素子エレメント16に赤外線が入射する経路よりもバックフォーカスが長く、実線で示すビームAに比較して破線で示すビームは細くなるから、破線で示すビームが実線で示すビームAに対して若干ずれていても問題はない。
上述のように、ミラー3において間隙35を挟んで対向している面の角度および位置を適宜に設定することによって迷光ビームが生じるのを実質的に防止しているから、迷光ビームによる誤動作が低減され、しかも本来のビームに重複する形で別経路のビームが形成されることによって感度の向上も期待できる。他の構成および動作は基本構成と同様である。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態はミラー3の設計条件に着目したものであるが、4個の素子エレメント16を備えるセンサ1でなければ適用することができない。本実施形態では2個の素子エレメント16を備えるセンサ1に適用可能な技術を説明する。すなわち、図11に示すように、ミラー3において間隙35を挟む部位をレンズ本体2側に凸である凸曲面37としたものである。
この構成によれば、図11に破線で示すようにミラー3における凸曲面37で反射される赤外線は拡散され、センサ1の素子エレメント16に入射する赤外線量がごく少なくなる。つまり、迷光ビームが形成される可能性が少なく、迷光ビームが形成されたとしても感度がごく小さくなる。その結果、迷光ビームの影響による誤動作を低減させることができる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
(第3の実施の形態)
本実施形態は、第2の実施の形態と同様に2個の素子エレメント16を備えるセンサ1に適用可能な技術であって、ミラー3において間隙35を挟む部位を互いに凹没した凹曲面38としたものである。
この構成によれば、図12に破線で示すようにミラー3における凹曲面38で反射される赤外線はセンサ1に入射する前に収束する(収束部位をfで示す)。また、図12に破線で示す経路で入射する赤外線はミラー3での反射によりバックフォーカスが長くなるから、センサ1に入射する際にはピントが合わずにぼけが生じるが、凹曲面38によって収束位置がセンサ1よりも手前になることによって、ぼけがより大きくなる。つまり、センサ1に入射する赤外線量が低減し、結果的に迷光ビームが形成されたとしても感度が小さくなる。つまり、迷光ビームの影響による誤動作を低減させることができる。他の構成および動作は第1の実施の形態と同様である。
なお、第1、第2、第3の各実施形態において、間隙35の両側の面を粗面とすれば、無効領域に対する感度を一層低減できる。この場合、ミラー3の成形時に粗面を形成することができるから、ミラー3の成形後に粗面を形成する工程を必要とせず、低コストで生産することができる。また、第1、第2、第3の実施形態は、基本構成のようにレンズ本体2に粗面Pを形成する構成と組み合わせて用いることが可能である。
基本構成を示し、(a)は要部分解斜視図、(b)は要部の概略構成図である。 同上に用いる回路のブロック図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上に用いる赤外線センサの正面図である。 同上の検知エリアの設定例を示す動作説明図である。 同上に用いるレンズ本体を示し、(a)は断面図、(b)は背面図、(c)は正面図である。 同上に用いるレンズ本体の水平断面図である。 同上におけるレンズ本体の面粗さと透過率との関係を示す説明図である。 本発明の第1の実施の形態を示す要部断面図である。 本発明の第2の実施の形態を示す要部断面図である。 本発明の第3の実施の形態を示す要部断面図である。 従来例における検知エリアの設定例を示す動作説明図である。 従来例を示し、(a)は要部断面図、(b)は要部正面図である。 従来例の問題を示す動作説明図である。 従来例の問題を示す動作説明図である。
符号の説明
1 センサ(赤外線センサ)
2 レンズ本体
3 ミラー(光学要素)
4 光学系
16 素子エレメント

Claims (1)

  1. 人体から放射される赤外線を検出する赤外線センサと、赤外線センサの受光面の前方に配置され赤外線センサの受光面に赤外線を集光するとともに赤外線を検出すべき有効領域を設定する光学系とを備え、前記光学系は赤外線センサの受光面の視野内に赤外線の入射経路を変向するように配置された光学要素を有し、前記赤外線センサは焦電素子よりなり出力電圧極性が異なる複数個の素子エレメントを備え、前記有効領域からの赤外線が前記光学要素による反射後に第1の素子エレメントに入射する経路と前記光学要素を通ることなく第1の素子エレメントと同極性である第2の素子エレメントに入射する経路との2経路を通るように前記光学要素を配置したことを特徴とする赤外線式人体検知器。
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