JP2005273953A - 冷却塔 - Google Patents

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Abstract

【課題】 熱交換部の外気取入れ口部分に水滴の氷結した氷が生じても確実に溶かして熱交換部への外気の導入に支障を来さず、メンテナンスの手間を低減させられると共に厳冬期でも確実に冷却能力を維持できる冷却塔を提供する。
【解決手段】 熱交換部30の外気取入れ口部分31に対し散水可能な散水手段80を配設し、飛散して外気取入れ口部分31に付着した水滴が低温の外気との接触で凍結した場合、この外気取入れ口部分31へ向けて循環経路を経て温まった循環水又は散布水を散水することから、氷を溶かして外気取入れ口部分31から脱落させ、そのまま下部水槽10まで流下させることができ、外気取入れ口部分31での凍結の進行を抑え、氷が成長して外気取入れ口部分31を一部又は全部塞いで外気の取入れを阻害するのを防ぎ、厳冬期でも外気の流入をスムーズにして冷却塔全体の冷却能力を十分確保できる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、循環使用する水の冷却を行う冷却塔に関し、特に循環水と外気とを熱交換させる熱交換部の外気取入れ口部分の冬季における凍結を防止できる冷却塔に関する。
一般に、工場や空気調和設備などで循環使用する水の冷却を目的として屋外に設置される冷却塔には、冷却塔内部の熱交換部で空気と循環水を直接接触させて冷却を行う開放式冷却塔と、熱交換部として空気と循環水とを直接接触させずに熱交換させる熱交換器を用いる密閉式冷却塔とがある。
こうした冷却塔では、開放式冷却塔の場合は循環水、密閉式冷却塔の場合は熱交換器に散布されて潜熱による冷却効果を付加する散布水が、ファンの作動に伴って外部から取込まれる外気と熱交換部で接触している。このうち、熱交換部の外気取入れ口部分など、水が上から常時滴下されず他から水滴として飛散、付着するのみであり、存在する水量に比べて通過風量が多い領域では、厳冬期など気温が著しく低い場合、水が過冷却状態となって凍結しやすく、凍結が継続して氷が成長し、熱交換部の空気流路を一部又は全部塞ぐと、冷却効率(熱交換効率)を低下させるだけでなく、冷却塔としての動作に不具合を及す危険性があった。
このため、従来から、熱交換部の外気取入れ口部分における水の凍結を防止する方法が種々試みられてきた。例えば、熱交換部の外気導入部分周辺への散水停止及び水撥ねを遮断する部材の配設で、散水される水の外気導入部分への到達を防ぎ、その凍結を防ぐ例が、特許第3303233号公報に記載されている。また、逆に熱交換部の外気取入れ口部分への散水量を熱交換部の他部位より多くなるようにして十分な水量を確保し、氷結を防ぐものも提案されており、このような冷却塔の一例として、特開2003−50098号公報に記載されるものがある。さらに、熱交換部に対する上からの散水面積を絞って熱交換部の単位面積あたりの散水量を増やし、水膜を厚くして熱交換部各部における凍結の発生及びその進行を抑える装置の例が、特開2003−83687号公報に記載されている。
特許第3303233号公報 特開2003−50098号公報 特開2003−83687号公報
従来の凍結防止構造の冷却塔は以上のように構成されており、凍結の起りやすい外気取入れ口部分に水を到達させないか、逆に凍結が進まない程度に水を十分供給するようにして、それぞれ凍結防止を図っている。前記特許文献1に示される第1の従来例の場合、熱交換部からの水撥ねが水撥ね防止板で遮られ、その外側のルーバ部や、循環水で保温された水撥ね防止板自体での水の凍結は防げる。しかし、循環水を水撥ね防止板に接する導管に導くようにしているなど、構造が極めて複雑になるという課題を有していた。また、開放型の冷却塔に置換えてみると、熱交換部をなす充填材の散水がなされていない外気取入れ口部分に付着する水滴については凍結の進行を防げないことになり、開放型には適用できないという課題を有していた。
また、前記特許文献2に示される第2の従来例の場合、はじめから散水用の孔数や孔径を異ならせて外気取入れ側の散水量を多くする手法や、冬季に混合室側の散水量を減らしてその分外気取入れ側の散水量を増大させる手法により、外気取入れ側の散水量を多く確保するようにしているが、これらは常時熱交換部の空気取入れ側に散水を行っているということを示しており、実際に凍結を防ごうとすると散水量を多くせざるを得ないため、熱交換部の外気取入れ口部分から冷却塔外部への水の飛散が極めて起りやすく、この冷却塔からの水の飛散は周囲環境へ水中の雑菌を拡散させることにつながる点が近年指摘されるなど、あまり好ましくないことから、これらの手法は実現が難しいという課題を有していた。
さらに、前記特許文献3に示される第3の従来例の場合、熱交換部における散水領域より外気取入れ口側に、散水に伴う連続的な水の流下はないものの熱交換部内での水撥ねで生じた水滴が付着する領域が必ず存在するため、開放型の冷却塔の場合、そうした部分の凍結はやはり防げず、生じた氷が次第に成長して通風抵抗を大きくしてしまい、作業者による氷の除去作業が欠かせないという課題を有していた。
本発明は前記課題を解消するためになされたもので、熱交換部の外気取入れ口部分に水滴の氷結した氷が生じても確実に溶かして熱交換部への外気の導入に支障を来さず、メンテナンスの手間を低減させられると共に厳冬期でも確実に冷却能力を維持できる冷却塔を提供することを目的とする。
本発明に係る冷却塔は、冷却対象の循環水又は熱交換部への散布用の散布水を熱交換部の上方に導き、熱交換部上方から前記循環水又は散布水を前記熱交換部各部へ分配滴下させつつ、ファンによる誘引通風で熱交換部に横方向から外気を通して熱交換部で熱交換を行った後、流下した循環水又は散布水を熱交換部下側の下部水槽で一旦回収し、所定の循環経路を通じて再び熱交換部の上方に導く過程を繰返す冷却塔において、前記熱交換部の外気取入れ口部分への外気流入方向上流側に配設され、熱交換部へ滴下される循環水又は散布水の外部への飛散を防止する飛散防止手段と、前記熱交換部より上方に配設され、前記循環経路を経て温度の上昇した循環水又は散布水を供給され、且つ少なくとも前記熱交換部の外気取入れ口部分に対し循環水又は散布水を散水可能な散水手段と、少なくとも前記飛散防止手段の下側に配設されて流下した水又は氷もしくは雪を受ける水受部とを備え、前記熱交換部の外気取入れ口部分に付着した循環水又は散布水の水滴が低温の外気と接触して一部又は全部凍結した場合に、前記散水手段からの散水を行わせるものである。
このように本発明においては、熱交換部の外気取入れ口部分に対し散水可能な散水手段を配設し、飛散して外気取入れ口部分に付着した水滴が低温の外気との接触で凍結した場合、この外気取入れ口部分へ向けて循環経路を経て温まった循環水又は散布水を散水し、氷の付着した外気取入れ口部分表面に氷に比べ温度の高い循環水又は散布水を流すことにより、循環水又は散布水で氷を溶かして外気取入れ口部分から脱落させ、そのまま水受部まで流下させて回収できることとなり、熱交換部の外気取入れ口部分での凍結の進行を抑え、氷が成長して外気取入れ口部分を一部又は全部塞いで外気の取入れを阻害するのを防ぎ、厳冬期でも外気の流入をスムーズにして外気を熱交換部及び流下する循環水又は散布水と確実に接触させられ、冷却塔全体の冷却能力を十分確保できると共に、作業者による熱交換部の外気取入れ口部分に対する氷の除去作業等の手間が省け、保守コストの低減が図れる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記循環水又は散布水を内側に供給されて前記熱交換部各部へ底部の多数の孔から分配滴下させる上部水槽が、熱交換部の上側に配設され、前記上部水槽が、水槽内部をそれぞれ独立に循環水又は散布水を給水される複数の領域に分けられ、且つ当該複数の領域のうち前記熱交換部への外気流入方向について最も上流側にあたる領域が、少なくとも熱交換部の外気取入れ口部分の上方に位置して前記散水手段をなすものである。
このように本発明においては、熱交換部上方から循環水又は散布水を熱交換部各部へ分配滴下させる手段として上部水槽を用いると共に、この上部水槽の一部区画を熱交換部の外気取入れ口部分上方に配置し、この部分を散水手段として凍結時には循環水又は散布水を底部から滴下させることにより、確実に水を外気取入れ口部分に散水して外気取入れ口部分における凍結の進行を阻止できることに加え、散水手段を上部水槽の一部とすることで熱交換部上側にまとめて配設でき、構造を簡略化できると共に組立コスト低減が図れる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記循環水又は散布水を内側に供給されて前記熱交換部各部へ底部の多数の孔から分配滴下させる上部水槽が、熱交換部の上側に傾動可能に配設され、前記上部水槽が、略水平に保持された状態で前記熱交換部における外気取入れ口部分以外の各部分に対し水槽内の循環水又は散布水を滴下させる一方、前記熱交換部への外気流入方向の上流側へ所定角度傾けられた状態で少なくとも熱交換部の外気取入れ口部分に対し水槽内の循環水又は散布水を滴下可能とされて前記散水手段をなすものである。
このように本発明においては、熱交換部上方から循環水又は散布水を熱交換部各部へ分配滴下させる手段として上部水槽を用いると共に、この上部水槽を傾動可能とし、所定角度傾けた状態で中の循環水又は散布水を熱交換部の外気取入れ口部分に滴下させられるようにして、上部水槽がこの傾いた状態で散水手段の役割を果すことにより、確実に水を外気取入れ口部分に散水して外気取入れ口部分における凍結の進行を阻止できることに加え、上部水槽を傾けるだけで散水手段として用いることができ、散水の際に循環水又は散布水供給のためのバルブ等の切替えを行わずに済む。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記循環水又は散布水を内側に供給されて前記熱交換部各部へ底部の多数の孔から分配滴下させる上部水槽が、熱交換部の上側に配設され、前記散水手段が、前記上部水槽と別体とされて少なくとも熱交換部の外気取入れ口部分上方に配設され、上部水槽と別個に循環水又は散布水を供給されて当該循環水又は散布水を散水する装置とされてなるものである。
このように本発明においては、熱交換部上方から循環水又は散布水を熱交換部各部へ分配滴下させる手段として上部水槽を用いると共に、この上部水槽とは別の散水手段を熱交換部の外気取入れ口部分上方に配設し、独立に制御することにより、確実に水を外気取入れ口部分に散水して外気取入れ口部分における凍結の進行を阻止できることに加え、上部水槽から独立させた散水手段を外気取入れ口部分への散水に特化させた最適形状に形成でき、散水性能に優れたものとして水で氷を溶かす効率を高められる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記飛散防止手段が、前記熱交換部の外気取入れ口部分に沿って配設されるルーバ、及び当該ルーバの前記外気流入方向上流側を包囲してルーバ上流側に所定の空間を確保し、ルーバ間から前記外気流入方向上流側へ漏れ出た循環水又は散布水の水滴を前記空間外に到達しにくくするチャンバの組合わせとされ、前記散水手段が、前記ルーバに対しても散水を行い、前記下部水槽が、前記チャンバ下側まで拡張された形状として形成され、前記水受部をなすものである。
このように本発明においては、飛散防止手段として熱交換部の外気取入れ口部分に沿ってルーバを設けると共にルーバ上流側にチャンバを併設し、外気取入れ口部分同様に飛散した水滴が付着するルーバにも散水手段で散水し、凍結で氷の付着したルーバ表面に温かい循環水又は散布水を流すことにより、循環水又は散布水で氷を溶かしてルーバから脱落させ、そのまま水受部をなす下部水槽まで流下させて循環水又は散布水の一部として回収できることとなり、熱交換部の外気取入れ口部分及びルーバでの凍結の進行を抑え、氷の成長に伴う通風抵抗の増大を防ぎ、厳冬期でも熱交換部へ外気をスムーズに流入させて冷却塔としての冷却能力を十分確保できる。さらに、水受部を下部水槽の一部として一体化していることにより、下部水槽として一体成型できることとなり、チャンバ下側の水受部にあたる部位の強度を向上させられると共に、当初から一体として取扱えることで、冷却塔の組立が容易になる上、部材間の継目等も発生せず、外部への漏水を確実に防止できる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記チャンバの外気取入れ口に雪の吸込みを防ぐ防雪ルーバが配設され、前記下部水槽が、前記防雪ルーバの下側まで延長形成されてなり、前記散水手段が、前記防雪ルーバに対しても散水を行うものである。
このように本発明においては、飛散防止手段をなすチャンバの外気取入れ口に防雪ルーバを設ける一方、散水手段の散水をこの防雪ルーバにも適用して、防雪ルーバ表面に温かい循環水又は散布水を流すことにより、チャンバ内への吸込みがくい止められた代りに防雪ルーバに付着した雪、及びこれから生じた氷を溶かして防雪ルーバから脱落させ、そのまま下部水槽まで流下させられることとなり、着雪に伴う防雪ルーバでの凍結の進行を阻止でき、降雪の多い地域でも通風抵抗を抑えた状態を維持できる。さらに、最外部の防雪ルーバにも散水を行うことで、熱交換部側から飛散した水滴の防雪ルーバへの付着を懸念する必要がなくなるため、チャンバ容積を防雪ルーバより外側への水滴の飛散が起らない程度に小さくすることができ、冷却塔全体の大きさをよりコンパクト化できる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記散水手段から散水を行う間、前記熱交換部の散水手段による散水範囲以外の部分に対する循環水又は散布水の分配滴下を停止するものである。
このように本発明においては、散水手段から散水を行う際に、熱交換部の通常の循環水冷却に用いる部分への循環水又は散布水供給を停止し、散水手段以外で同時に散水を行わないことにより、循環経路から散水手段への循環水又は散布水の供給量を十分確保して散水手段の散水範囲に十分な量の水を散水、流下させられ、散水開始から短時間で氷を溶かして凍結の進行阻止が図れる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記散水手段から散水を行う間、前記ファンの作動を停止させるものである。
このように本発明においては、散水手段から散水を行う際にファンを作動停止状態とし、熱交換部への冷たい外気の流入を抑えることにより、散水手段から散水された水の外気により奪われる熱量を少なくして水の温度低下を小さく抑えられ、散水された水で氷を溶かす効率が大きく向上することとなり、散水開始から短時間で確実に氷を溶かして凍結状態を解消できる。
また、本発明に係る冷却塔は必要に応じて、前記ファンの所定運転時間毎に設定される保守用の運転停止期間中に、前記散水手段から散水を行うものである。
このように本発明においては、冷却塔の保守あるいは冷却能力調整等に伴うファンの運転停止期間中に散水手段から散水を行い、冷たい外気の流入、通風のない中で散水手段の散水範囲に循環水又は散布水を散水、流下させることにより、散水手段から散水された水の外気により奪われる熱量を少なくして水の温度低下を小さく抑えられ、散水された水で氷を溶かす効率が大きく向上することとなり、散水開始から短時間で氷を溶かして凍結状態を解消できると共に、冷却塔本来の循環水冷却動作への影響も少ない。
(本発明の第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係る冷却塔を図1及び図2に基づいて説明する。本実施の形態においては、降雪の多い寒冷地域用の開放型冷却塔の例について説明する。図1は本実施の形態に係る冷却塔の一部切欠概略構成図、図2は本実施の形態に係る冷却塔の散水切替状態説明図である。
前記各図に示すように、本実施の形態に係る冷却塔1は、固定設置される支持枠11上に配設されて流下した循環水を受ける下部水槽10と、この下部水槽10中央上方に配設されて外気を誘引するファン20と、このファン20の下方の空間を挟んで下部水槽10上側に一対配設され、循環水及び外気を通過させる熱交換部30と、この熱交換部30の上側に配設され、前記循環経路を経た循環水を供給されて熱交換部30各部へ底部の多数の孔から循環水を分配滴下させる上部水槽40と、前記熱交換部30の外気取入れ口部分への外気流入方向上流側に配設される前記飛散防止手段としてのルーバ50及びチャンバ60とを備える構成である。
前記下部水槽10は、循環水減少時に補給される補給水の給水部(図示を省略)や、循環水の導入及び送出し用の管路(図示を省略)等をそれぞれ接続され、循環水を所定量貯溜可能とされる公知の構成であるが、外気流入方向について端部をチャンバ60の下側まで拡張させて形成され、この拡張された部分である水受部10aを介してチャンバ60部分から流下する水や氷等も回収可能とされるものである。なお、水受部10aは下部水槽10の一部として一体に形成される構成の他、下部水槽の他部分から独立させた別体とし、受止めた水等を下部水槽へ流下させられる状態で下部水槽の横に配設することもできる。
前記ファン20は、その下方で一対の熱交換部30に挟まれた中央の空間を介して誘引通風で各熱交換部30に横方向から外気を通し、上方に排気する公知のものであり、詳細な説明を省略する。
前記熱交換部30は、多数の略板状の充填材(図示を省略)を並列させて形成され、充填材間の隙間に上方から循環水を滴下されると共に横方向から外気を導入されて、充填材表面で熱交換を行わせる公知の構成であり、詳細な説明を省略する。この熱交換部30の外気取入れ口部分31に沿って、多数の羽根体からなるルーバ50が配設され、熱交換部30内から飛散した水滴をルーバ50の各羽根体で受止めて熱交換部30から外気流入方向上流側へ水滴を飛散しにくくする仕組みとなっている。
前記上部水槽40は、底部に多数の小孔を有する浅い箱状体で形成され、熱交換部30の上側において循環経路を経て内側に供給される循環水を受けて熱交換部30各部に分配滴下させるものである。この上部水槽40では、水槽内部をそれぞれ独立に循環水を給水される二つの領域に分けられ、そのうち熱交換部30への外気流入方向について上流側にあたる外側領域42が、熱交換部30の外気取入れ口部分及びルーバ50の上方に位置して、これらの部分に対し凍結発生の際循環水を散水可能である前記散水手段とされる仕組みである。
上部水槽40のうち、外気流入方向について下流側にあたる内側領域41は、通常状態で熱交換部30に循環水を滴下する水槽の主部分であり、滴下した循環水が水滴として冷却塔外部へ飛散しにくくするために、熱交換部30の外気取入れ口部分31から外気流入方向下流側に所定寸法入り込んだ位置から水の滴下範囲を設定されている。
前記熱交換部30の外気取入れ口部分31と外気排出側部分32には、これらの部分を通る外気の流入又は流出圧力を測定し、外気取入れ口部分31における外気の流入圧力の変化を、外気排出側部分32における圧力との差異として検出し、圧力差の大きさに基づいて凍結状態を検知する凍結検知手段(図示を省略)が配設される。これは、水滴の凍結で生じた氷で外気取入れ口部分31における開口面積が減ると、熱交換部30への外気の流入損失が大きくなり、外気取入れ口部分31の圧力と外気排出側部分32における圧力との差異が通常時から大きく変化することを利用するもので、この圧力の差異が一定の設定範囲を超えると、制御部(図示を省略)が熱交換部30の外気取入れ口部分31で水の凍結が生じたと判定して、散水手段における散水と非散水との切替え、すなわち、上部水槽40の外側領域42への循環水給水の可否を制御する。そして、外側領域42からの散水に合わせて、制御部によりファン20の作動並びに上部水槽40の内側領域41に対する循環水給水も停止制御される仕組みである。
前記チャンバ60は、ルーバ50の外気流入方向上流側を包囲してルーバ50上流側に所定の空間を確保し、ルーバ50間から外気流入方向上流側へわずかに漏れ出た循環水の水滴を前記空間外、すなわち冷却塔外に到達しにくくするものであり、その外気取入れ口には雪の吸込みを防ぐ複数の傾斜羽根板からなる公知の防雪ルーバ70が配設される構成である。防雪ルーバ70を含むチャンバ60各部から流下した水は全て、水受部10aを含む下部水槽10で受止められて回収される。
次に、前記構成に基づく冷却塔の作動状態について説明する。通常の冷却塔運転状態では、冷却対象の循環水が熱交換部30上側の上部水槽40に導かれ、循環水は所定時間で上部水槽40底部の小孔を通過して、下側の熱交換部30各部へ分配滴下される。滴下された循環水は熱交換部30をなす各充填材に沿って流下しつつ、ファン20による誘引通風で熱交換部30に対して横方向に通風される外気と接触する。この熱交換部30で循環水は接触した外気との熱交換により冷却された後、下部水槽10に達して回収される。下部水槽10に溜った循環水は水槽出口から循環経路に入り、熱交換媒体として冷凍機や空気調和機器等で熱を吸収し温まった後、再び上部水槽40に導かれ、前記の各過程が繰返されることとなる。
こうした一連の循環水の循環過程で、厳冬期において、上部水槽40から熱交換部30に滴下された後に水撥ね等により飛散し、熱交換部30の外気取入れ口部分やルーバ50に付着した循環水の水滴が、低温の外気との接触により凍結して氷になると、外気の流入する部分における開口面積が減ることになり、これに伴い、熱交換部30の外気取入れ口部分31における外気の流入圧力と、熱交換部30の外気排出側部分における圧力との差異が通常時から大きく変化する。
この圧力の差異が一定の設定範囲を超えると、制御部(図示を省略)が熱交換部30の外気取入れ口部分31で水の凍結が生じたと判定して、上部水槽40の外側領域42に対する循環水の給水を開始させ、この外側領域42部分から外気取入れ口部分31やルーバ50へ循環水が滴下、散水される。これに合わせて、ファン20が作動停止状態とされると共に、上部水槽40の内側領域41に対する循環水の給水が中断され、熱交換部30への通常の熱交換のための循環水滴下も停止する。散水手段としての外側領域42から散水された循環水は熱交換部30の外気取入れ口部分31をなす充填材端部及びルーバ50にそれぞれ氷結した氷を溶かす。溶けた氷を含む水は、下部水槽10端部の水受部10aで受止められてさらに下部水槽10に流れ落ち、再び循環水としての使用に供されることとなる。散水と同時にファン20を停止させることで循環水や氷と接触する外気の量を大幅に減らし、さらなる冷却を進行させないため、散水による氷の解凍と排除を効率よく進められる。
所定時間経過後、氷結していた氷が溶けると、凍結検知状態が解除され、上部水槽の外側領域42からの散水が停止する一方、ファンの作動による通風及び熱交換部30の通常熱交換部分への散水がそれぞれ再開し、上部水槽40内側領域41からの通常通りの循環水滴下により、循環水と取入れられた外気との熱交換が再び行われることとなる。
この時、氷結していた氷が確実に溶け落ちて熱交換部30への外気流入抵抗が小さくなり、熱交換部の外気取入れ口部分と外気排出側部分との圧力差が元の通常状態に戻っていると、そのまま通常の熱交換状態が継続される。圧力の差異が依然凍結を示す状態にある場合には、あらためて前記同様の過程で外気取入れ口部分やルーバ50への散水が実施され、凍結状態と判定されなくなるまで繰返し行われることとなる。
このように、本実施の形態に係る冷却塔では、熱交換部30の外気取入れ口部分に対し上部水槽40の外部領域42から散水可能とし、飛散して外気取入れ口部分31やルーバ50に付着した水滴が低温の外気との接触で凍結した場合、この外気取入れ口部分31及びルーバ50へ向けて循環経路を経て温まった循環水を散水し、外気取入れ口部分31及びルーバ50表面に氷に比べ温度の高い循環水を流すことから、循環水で氷を溶かして外気取入れ口部分31及びルーバ50から脱落させ、そのまま下部水槽10まで流下させて循環水の一部として回収できることとなり、外気取入れ口部分31とルーバ50での凍結の進行を抑え、氷が成長して外気取入れ口部分31やルーバ50を一部又は全部塞いで外気の取入れを阻害するのを防ぎ、厳冬期でも外気の流入をスムーズにして外気を熱交換部30及び流下する循環水と確実に接触させられ、冷却塔全体の冷却能力を十分確保できると共に、作業者による氷の除去作業等の手間が省け、保守コストの低減が図れる。
なお、前記実施の形態に係る冷却塔においては、上部水槽40の一部を外側領域42として他と分けて熱交換部30の外気取入れ口部分31及びルーバ50への散水手段として用いる構成としているが、これに限らず、散水手段となる部分を上部水槽とは独立した別の水槽とすることもできる。また、散水手段をなす上部水槽40の外側領域42をさらに拡張してチャンバ60入口部分の防雪用ルーバ70にも散水可能にする構成とすることもでき、熱交換部30から撥ねた水滴が防雪用ルーバ70まで達して凍結した氷や、防雪用ルーバ70表面に付着した雪がそのまま凍結したり溶けた雪が再び凍結してつらら状になったりしたものも溶かすことができ、外気が防雪用ルーバ70を通過する際の通風抵抗を確実に小さくできる。
また、前記実施の形態に係る冷却塔において、凍結時、外側領域42への循環水給水を開始して外側領域42から外気取入れ口部分31及びルーバ50への散水を行う際、上部水槽40の内側領域41への循環水給水を停止する構成としているが、これに限らず、上部水槽40の内側領域41への給水を停止せず内側領域41からの循環水滴下を継続したまま、外側領域42からの循環水滴下を実行するようにしてもよい。
また、前記実施の形態に係る冷却塔においては、凍結検知手段を用いて凍結状態を自動的に判別して熱交換部30の外気取入れ口部分31及びルーバ50への散水を自動制御する構成としているが、この他、作業者が凍結状態を確認して、散水手段による散水開始やファン停止等の操作を行うようにすることもできる。
(本発明の第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る冷却塔を図3に基づいて説明する。本実施の形態においても、降雪の多い寒冷地域用の開放型冷却塔の例について説明する。図3は本実施の形態に係る冷却塔の散水切替状態説明図である。
前記図3に示すように、本実施の形態に係る冷却塔1は、前記第1の実施形態同様、下部水槽10と、ファン20と、熱交換部30と、上部水槽43と、ルーバ50及びチャンバ60とを備える一方、異なる点として、上部水槽43が熱交換部30の上側に傾動可能に配設される構成を有するものである。
前記上部水槽43は、底部及び側部に多数の小孔を有する浅い箱状体で形成され、前記第1の実施形態と異なり、水槽内部は仕切等なく単一の領域として用いられる構成である。この上部水槽43は、熱交換部30の上側に所定角度範囲で傾動可能に支持配設されており、上部水槽43が略水平に保持された状態では、循環水を水槽底面上に一様に位置させ、熱交換部30における外気取入れ口部分31以外の各部分に対し水槽内の循環水を滴下させる仕組みである。一方、上部水槽43が外気流入方向上流側へ傾けられた状態では、循環水が水槽内の隅部に偏って熱交換部30の外気取入れ口部分及びルーバ50の上方に位置し、これらの部分に対し凍結発生の際循環水を滴下可能となっており、前記散水手段をなすものである。この上部水槽43を必要に応じて略水平状態から外気流入方向上流側へ傾け、また、元の略水平状態に戻すために、アクチュエータ等の駆動力を発生させる傾動手段(図示を省略)が組合わされて用いられる。
上部水槽43側壁部分に設けられる散水用の孔(図示を省略)は、通常の水槽略水平状態での循環水標準水位より上にあり、略水平状態では循環水を流出させないものの、傾けた状態では水槽内の循環水が到達し、ここから外気取入れ口部分31及びルーバ50へ水を滴下させられる仕組みである。
次に、前記構成に基づく冷却塔の厳冬期作動状態について説明する。通常の冷却塔運転状態における一連の循環水の循環過程で、熱交換部30の外気取入れ口部分やルーバ50に飛散して付着した循環水の水滴が、低温の外気との接触により凍結して氷になり、外気の流入する部分における開口面積が減った場合、上部水槽43が略水平状態(図3(A)参照)から傾動手段により外気流入方向上流側へ傾けられ、上部水槽40から熱交換部30への通常の熱交換のための循環水滴下が中断される一方、上部水槽43端部から外気取入れ口部分やルーバ50へ循環水が滴下、散水される(図3(B)参照)。散水手段としての傾斜した上部水槽43から散水された循環水は熱交換部30の外気取入れ口部分をなす充填材端部及びルーバ50にそれぞれ氷結した氷を溶かし、溶けた氷を含む水は水受部10aを通じて下部水槽10に流れ落ち、再び循環水としての使用に供されることとなる。
このように、本実施の形態に係る冷却塔では、上部水槽43を傾動可能とし、所定角度傾けた状態で中の循環水を熱交換部30の外気取入れ口部分及びルーバ50に滴下させられるようにし、上部水槽43がこの傾いた状態で散水手段の役割を果すことから、確実に水を外気取入れ口部分及びルーバ50に散水してこれらの部位における凍結の進行を阻止できることに加え、上部水槽43を傾けるだけで散水手段として用いることができ、散水の際に循環水供給のためのバルブ等の切替えを行わずに済む。
なお、前記実施の形態に係る冷却塔においては、上部水槽43を傾ける際にアクチュエータ等の傾動手段を用いる構成としているが、これに限らず、上部水槽43を傾動可能且つ水の重量以外の外力の加わらない状態で水槽が外気流入方向上流側に傾斜する状態で配設し、ファン20作動時にはファン20の作動により生じる負圧を利用して水槽を略水平に維持させて通常の散水状態を得る一方、ファン20停止時に水槽を傾斜状態に復帰させて外気取入れ口部分31やルーバ50に散水する状態を得る構成とすることもでき、別途駆動力を与えることなく、より簡略な構造で前記同様の効果を得ることができる。
(本発明の第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る冷却塔を図4に基づいて説明する。本実施の形態においても、降雪の多い寒冷地域用の開放型冷却塔の例について説明する。図4は本実施の形態に係る冷却塔の散水切替状態説明図である。
前記図4に示すように、本実施の形態に係る冷却塔1は、前記第1の実施形態同様、下部水槽10と、ファン20と、熱交換部30と、上部水槽44と、ルーバ50及びチャンバ60とを備える一方、異なる点として、上部水槽44とは別体とされて熱交換部30の外気取入れ口部分及びルーバ50上方に配設され、上部水槽44と別個に循環水を供給されて循環水を散水する散水装置80を備える構成を有するものである。
前記上部水槽44は、底部に多数の小孔を有する浅い箱状体で形成され、前記第1の実施形態と異なり、水槽内部は仕切等なく単一の領域として用いられる公知の冷却塔用として一般的な上部水槽とされる構成であり、詳細な説明を省略する。
前記散水装置80は、上部水槽44への循環水供給路と同じ管路に制御用のバルブを介して接続された管状の本体に多数の散水用孔が穿設されたものであり、散水時にはバルブが開かれて上部水槽44と独立して循環水を供給され、熱交換部30の外気取入れ口部分とルーバ50に対し循環水を滴下して散水を行う仕組みである。
次に、前記構成に基づく冷却塔の厳冬期作動状態について説明する。通常の冷却塔運転状態における一連の循環水の循環過程で、熱交換部30の外気取入れ口部分やルーバ50に飛散して付着した循環水の水滴が、低温の外気との接触により凍結して氷になり、外気の流入する部分における開口面積が減った場合、散水装置80に対する循環水の給水が開始され、散水装置80から外気取入れ口部分やルーバ50へ循環水が滴下、散水される。これと同時に、上部水槽44に対する循環水の給水が中断され、熱交換部30への通常の熱交換のための循環水滴下が停止される。散水装置80から散水された循環水は熱交換部30の外気取入れ口部分31をなす充填材端部及びルーバ50にそれぞれ氷結した氷を溶かし、溶けた氷を含む水は水受部10aを通じて下部水槽10に流れ落ち、再び循環水としての使用に供されることとなる。
このように、本実施の形態に係る冷却塔では、上部水槽44とは別の散水装置80を熱交換部30の外気取入れ口部分及びルーバ50上方に配設し、上部水槽44と独立に制御することから、確実に水を外気取入れ口部分及びルーバ50に散水してこれらの部位における凍結の進行を阻止できることに加え、上部水槽44から独立させた散水装置80を外気取入れ口部分31及びルーバ50への散水に特化させた最適形状に形成でき、散水性能に優れたものとして水で氷を溶かす効率を高められる。
なお、前記第1、第2及び第3の各実施の形態に係る冷却塔においては、開放型冷却塔の例を示したが、これに限らず、密閉型冷却塔にも同様に適用できる。
また、前記第1、第2及び第3の各実施の形態に係る冷却塔において、凍結時にははじめからファン20を停止させ、且つ熱交換部30の通常熱交換部分への循環水滴下も停止させて、散水手段からの散水のみ行う構成としているが、これに限らず、凍結状態や外気温、負荷に応じてファン停止や熱交換部30の通常熱交換部分への滴下停止を段階的に制御する構成としてもかまわない。例えば、凍結状態が軽度の場合は、ファン20を作動させたまま、且つ熱交換部30の通常熱交換部分への循環水滴下も継続しながら、散水手段での散水を行い、凍結状態がより進行している場合には、ファン20を停止させる一方、熱交換部30の通常熱交換部分への循環水滴下は継続しつつ、散水手段での散水を行い、さらに凍結が進行している場合には、ファン20を停止させ且つ熱交換部30の通常熱交換部分への循環水滴下も停止した上で散水手段での散水を行うなど、凍結状態に応じて三段階に制御を行うことで、凍結状態に見合った適切な運転対応として、冷却塔通常運転状態によりスムーズに移行でき、冷却系統全体への影響も少なくできる。
また、前記第1、第2及び第3の各実施の形態に係る冷却塔においては、凍結状態が判別されたら散水手段による散水を実行し、合わせてファン20を停止させる構成としているが、この他、凍結状態と関わりなく、冷却塔の所定運転時間毎に設定される保守あるいは冷却能力調整用のファン20運転停止期間中に、散水手段から散水を行う構成とすることもでき、一定の頻度で発生するファン20の運転停止期間中に散水手段から散水を行い、冷たい外気の流入、通風のない中で散水手段の散水範囲に循環水を散水、流下させることで、散水された循環水の外気により奪われる熱量を少なくして水の温度低下を抑えられ、循環水で氷を効率よく溶かして短時間で凍結状態を解消できると共に、冷却塔本来の循環水冷却動作への影響をより少なくしながら、凍結のつど散水を行うのとほぼ同様に熱交換部30への外気流入抵抗の小さい状態を維持できる。
また、前記第1、第2及び第3の各実施の形態に係る冷却塔においては、散水手段を凍結状態の解消にのみ用いる構成としているが、この他、チャンバ60等の飛散防止手段が配設されて冷却塔外への水滴飛散が生じない場合には、散水手段による散水領域を熱交換部30の外気流入方向下流側に拡張して、冬季の冷却能力に対応可能な分だけ熱交換部30の通常の熱交換領域にも散水手段から散水するようにして、外気取入れ口部分等を含めて冬季には散水手段から常時散水を行い、上部水槽40等による通常の熱交換用の散水を冬季以外で行う構成とすることもでき、熱交換部30への循環水供給を季節に応じてそれぞれ最適化して効率を高められる。
また、前記第1、第2及び第3の各実施の形態に係る冷却塔においては、熱交換部30の外気取入れ口部分31等における凍結状態を検知するために外気取入れ口部分31での外気流入圧力を測定し、熱交換部30前後での差圧から凍結しているか否かを判定する構成としているが、これに限らず、凍結状態を、外気取入れ口部分31直下で凍結により低下する散布水到達量の変化や、熱交換部30の着氷による重量変化、熱交換部30の外気取入れ口部分31と外気排出側部分32からそれぞれ流れ落ちて下部水槽10に向う循環水温度の差、さらに、外気取入れ口部分31近傍の気温変化、などに基づいて判定する構成とすることもできる。加えて、熱交換部30の外気取入れ口部分31やルーバ50を監視カメラで撮像するようにし、得られる画像を監視担当者が随時監視して凍結状態を判断し、散水手段等の作動操作を行ったり、得られた画像から所定の解析装置による画像解析で凍結状態にあるか否かを随時判定させ、散水手段等の自動制御を行ったりする構成としてもかまわない。
さらに、前記第1、第2及び第3の各実施の形態に係る冷却塔においては、熱交換部30の外気取入れ口部分31に対する散水による解凍の効果を高めるためにファン20を停止させる構成としているが、この他、ファン20の作動を継続させつつ、ファン20からの排気(温空気)を一部外気取入れ口部分31に還流させる構成とすることもでき、積極的に熱交換部30への流入空気温度を高めて循環水による氷の解凍を促せることとなる。
本発明の第1の実施形態に係る冷却塔の一部切欠概略構成図である。 本発明の第1の実施形態に係る冷却塔の散水切替状態説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る冷却塔の散水切替状態説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る冷却塔の散水切替状態説明図である。
符号の説明
1 冷却塔
10 下部水槽
10a 水受部
11 支持枠
20 ファン
30 熱交換部
31 外気取入れ口部分
32 外気排出側部分
40、43、44 上部水槽
41 内側領域
42 外側領域
50 ルーバ
60 チャンバ
70 防雪用ルーバ
80 散水装置

Claims (9)

  1. 冷却対象の循環水又は熱交換部への散布用の散布水を熱交換部の上方に導き、熱交換部上方から前記循環水又は散布水を前記熱交換部各部へ分配滴下させつつ、ファンによる誘引通風で熱交換部に横方向から外気を通して熱交換部で熱交換を行った後、流下した循環水又は散布水を熱交換部下側の下部水槽で一旦回収し、所定の循環経路を通じて再び熱交換部の上方に導く過程を繰返す冷却塔において、
    前記熱交換部の外気取入れ口部分への外気流入方向上流側に配設され、熱交換部へ滴下される循環水又は散布水の外部への飛散を防止する飛散防止手段と、
    前記熱交換部より上方に配設され、前記循環経路を経て温度の上昇した循環水又は散布水を供給され、且つ少なくとも前記熱交換部の外気取入れ口部分に対し循環水又は散布水を散水可能な散水手段と、
    少なくとも前記飛散防止手段の下側に配設されて流下した水又は氷もしくは雪を受ける水受部とを備え、
    前記熱交換部の外気取入れ口部分に付着した循環水又は散布水の水滴が低温の外気と接触して一部又は全部凍結した場合に、前記散水手段からの散水を行わせることを
    特徴とする冷却塔。
  2. 前記請求項1に記載の冷却塔において、
    前記循環水又は散布水を内側に供給されて前記熱交換部各部へ底部の多数の孔から分配滴下させる上部水槽が、熱交換部の上側に配設され、
    前記上部水槽が、水槽内部をそれぞれ独立に循環水又は散布水を給水される複数の領域に分けられ、且つ当該複数の領域のうち前記熱交換部への外気流入方向について最も上流側にあたる領域が、少なくとも熱交換部の外気取入れ口部分の上方に位置して前記散水手段をなすことを
    特徴とする冷却塔。
  3. 前記請求項1に記載の冷却塔において、
    前記循環水又は散布水を内側に供給されて前記熱交換部各部へ底部の多数の孔から分配滴下させる上部水槽が、熱交換部の上側に傾動可能に配設され、
    前記上部水槽が、略水平に保持された状態で前記熱交換部における外気取入れ口部分以外の各部分に対し水槽内の循環水又は散布水を滴下させる一方、前記熱交換部への外気流入方向の上流側へ所定角度傾けられた状態で少なくとも熱交換部の外気取入れ口部分に対し水槽内の循環水又は散布水を滴下可能とされて前記散水手段をなすことを
    特徴とする冷却塔。
  4. 前記請求項1に記載の冷却塔において、
    前記循環水又は散布水を内側に供給されて前記熱交換部各部へ底部の多数の孔から分配滴下させる上部水槽が、熱交換部の上側に配設され、
    前記散水手段が、前記上部水槽と別体とされて少なくとも熱交換部の外気取入れ口部分上方に配設され、上部水槽と別個に循環水又は散布水を供給されて当該循環水又は散布水を散水する装置とされてなることを
    特徴とする冷却塔。
  5. 前記請求項1ないし4のいずれかに記載の冷却塔において、
    前記飛散防止手段が、前記熱交換部の外気取入れ口部分に沿って配設されるルーバ、及び当該ルーバの前記外気流入方向上流側を包囲してルーバ上流側に所定の空間を確保し、ルーバ間から前記外気流入方向上流側へ漏れ出た循環水又は散布水の水滴を前記空間外に到達しにくくするチャンバの組合わせとされ、
    前記散水手段が、前記ルーバに対しても散水を行い、
    前記下部水槽が、前記チャンバ下側まで拡張された形状として形成され、前記水受部をなすことを
    特徴とする冷却塔。
  6. 前記請求項5に記載の冷却塔において、
    前記チャンバの外気取入れ口に雪の吸込みを防ぐ防雪ルーバが配設され、
    前記下部水槽が、前記防雪ルーバの下側まで延長形成されてなり、
    前記散水手段が、前記防雪ルーバに対しても散水を行うことを
    特徴とする冷却塔。
  7. 前記請求項1ないし6のいずれかに記載の冷却塔において、
    前記散水手段から散水を行う間、前記熱交換部の散水手段による散水範囲以外の部分に対する循環水又は散布水の分配滴下を停止することを
    特徴とする冷却塔。
  8. 前記請求項1ないし7のいずれかに記載の冷却塔において、
    前記散水手段から散水を行う間、前記ファンの作動を停止させることを
    特徴とする冷却塔。
  9. 前記請求項1ないし7のいずれかに記載の冷却塔において、
    前記ファンの所定運転時間毎に設定される運転停止期間中に、前記散水手段から散水を行うことを
    特徴とする冷却塔。
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