JP2005271937A - 熱成形容器及び包装体 - Google Patents

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徹郎 安池
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Abstract


【課題】容易に製造することができ、開口性が良好な熱成形容器及びこの熱成形容器を備えた包装体を提供すること。
【解決手段】熱成形容器11は、充填物収納用の凹部111と、この凹部111の開口周縁に設けられたフランジ部112とを有する。凹部111は、略半球形状の本体部111Aと、この本体部111Aからフランジ部112に向かって延びる嘴状の突条部111Bとを有している。突条部111Bの延出方向と直交する方向の断面は略V字状となっており、この突条部111Bには、稜線と交差して延びる溝部111Cが形成されている。突条部111Bと交差する溝部111Cを開くように、フランジ部112及び熱成形容器11にヒートシールされた蓋材の一部を折り曲げる。これにより、熱成形容器11の凹部111の溝部111Cが破断され、略三角形の開口が形成される。そして、この開口から充填物Wを取り出す。
【選択図】 図2













Description

本発明は、熱成形容器及び包装体に関する。
従来から、容器内部に充填された充填物を排出する際に、開口を形成することが知られている。
例えば、容器の側面部に嘴状の突出部を設け、この突出部に切れ目を形成するものがある(例えば、特許文献1参照)。この容器では、突出部の先端部分を前記切り目部分から折り曲げ、先端部分を切り離して蓋材を剥離することで、容器を開口している。
また、プリン、ゼリー、豆腐等の充填物が充填された容器に、容器と充填物との間に空気を導入し、充填物を容器から剥離するための開口を形成することがある(例えば、特許文献2)。このような容器では、容器の底面部に、底面部に垂直な断面がV字状の突起部を、V字の頂点が底面部から外方に突出するように形成し、さらにこの突起部の底面部側の付け根部分に刻み目を設けている。突起部は、この突起部の頂点を指で押すことで、V字が開くように変形し、突起部の端部の付け根部分の刻み目から破壊が生じ、開口する構成となっている。
特開平9−99944号公報(第2〜3頁、図3) 特開平10−95488号公報(第2〜3頁、図7,8)
しかしながら、以上のような容器を製造する際、容器を成形した後又は容器を成形する前に、前述した切れ目や、刻み目を入れることが一般的であるため、容器成形工程とは別に切れ目、刻み目を形成する工程を必要とし、製造に手間を要するという問題がある。特に、特許文献1にあるように、嘴状の突出部に切れ目を入れる際に、切れ目の深さを所望の深さとし、また、切れ目を形成する位置を所望の位置とすることは、非常に困難であり、製造に手間を要するという問題がある。
これに加え、特許文献2に記載されたような構造では、突起部の頂点を指で押しても、突起部が開かず、潰れたりして開口性が悪いという問題がある。
本発明の目的は、容易に製造することができ、開口性が良好な熱成形容器及びこの熱成形容器を備えた包装体を提供することである。
本発明の熱成形容器は、充填物収納用の凹部を備える熱成形容器であって、前記凹部には、前記凹部内の充填物を排出する際に、開口が形成される開口形成部分があり、この開口形成部分には、断面略V字状の突条部と、この突条部の稜線と交差して延びる溝部とが形成され、前記突条部に応じた溝と、前記溝部に応じた凸部とが形成された熱成形用金型を用いて製造されることを特徴とする。
ここで、充填物を排出するための開口形成部分とは、液体、粉流体等の流動性の充填物を直接排出するための開口を形成する部分であってもよく、また、ようかん、プリン等のゲル状物質が充填された熱成形容器を密閉する蓋材等を剥離した後、充填物を排出するために空気を取り込むための開口を形成する部分であってもよい。
このような本発明によれば、凹部の開口形成部分に、断面が略V字形状の突条部と、この突条部の延出方向と交差して延びる溝部とが形成されている。突条部は断面略V字形形状であるため、その頂点部分と、溝部とが交差した部分の強度は、弱くなっている。そのため、溝部を開く方向に力を加えると、突条部と溝部との交差部分が容易に破断され開口が形成される。このように本発明の熱成形容器は、開口性が良好なものとなる。
また、本発明の熱成形容器は、熱成形容器の突条部に応じた溝と、溝部に応じた凸部とが形成された熱成形用金型を用いて製造されるため、熱成形容器の成形と、溝部の形成とを同時に行うことができる。従って、従来のように、容器を成形する前又は後での、溝部を形成するための工程が不要となり、生産性の向上及び生産コストの低下を図ることができる。
さらに、本発明では、熱成形用金型に予め突条部に応じた溝と、前記溝部に応じた凸部とが形成されているので、突条部に交差する溝部を容易かつ、正確に形成することができる。
この際、本発明では、前記溝部は、延出方向と直交する断面が前記突条部と逆向きの断面略V字形状であることが好ましい。
このような本発明によれば、溝部を断面略V字形状とすることで、溝部の逆V字の頂点と、突条部のV字の頂点とが交差することとなるので、突条部と溝部の交差部分の強度を確実に弱めることができ、開口性を向上させることができる。
本発明の熱成形容器は、前記凹部と、凹部の開口周縁から外方に延びるとともに、蓋材が取り付けられるフランジ部とを有し、前記凹部には、前記フランジ部側に向かって延びる前記突条部が形成されていることが好ましい。
このような本発明では、突条部近傍のフランジ部を把持し、前記溝部を開くように、フランジ部の一部を凹部の開口側に折り曲げると、溝部と突条部との交差部分が破断し、開口することとなる。このように、本発明では、フランジ部を把持して折り曲げるだけで、開口が形成されるので、使い勝手のよい熱成形容器となる。
また、このような熱成形容器では、溝部と突条部との交差部分が破壊されて、開口が形成されるため、この部分から充填物を排出させることができる。従って、熱成形容器の凹部を塞ぐ蓋材が取り付けられているような場合であっても、蓋材を剥がすことなく、充填物を取り出すことができるので、蓋材と、熱成形容器のフランジ部の密着性を強固なものとすることができる。さらに、蓋材を剥がすことなく、充填物を取り出すことができるので、蓋材の裏面に付着した充填物等に使用者の手が触れることがなく、使用者の手が汚れてしまうことを防止できる。
また、本発明の熱成形容器は、前記凹部の底面部に、開口形成部分があるものであってもよい。
このような本発明では、熱成形容器の凹部の底面部に開口形成部分があるため、熱成形容器の凹部を密閉するための蓋材が接着されているような場合に、蓋材を剥離した後、開口形成部分の突条部に力を加えること(例えば、指で押圧すること)で、溝部が開くように力が加わり、突条部の頂点部分と溝部の交差部分から破壊され、開口が形成される。突条部の頂点と、溝部とが交差した部分は強度が弱いため、確実に交差部分から開口を形成することができ、開口性が良好な熱成形容器とすることができる。このようにして開口を形成することで、熱成形容器の底面部から空気が入り、熱成形容器内の減圧状態が解消し、例えば、熱成形容器に充填物として、プリン、ゼリー、豆腐等のゲル状の物質が充填されている場合には、充填物を取り出しやすくすることができる。
この際、前記凹部の底面部の開口形成部分には、前記突条部と一体的に設けられ、容器外方に突出した凸部が形成されていることが好ましい。
このような本発明の熱成形容器では、底面部に形成された凸部を指で押圧し、反転させることで、反転することにより生じる歪が突条部の頂点部分と、溝部との交差部分に加わることとなり、これにより、溝部が開くように破壊され、開口が形成される。
このような本発明では、突条部が指で押圧しにくい程度の大きさであっても、凸部を指で押圧することで、容易に開口を形成することができる。
以上のような熱成形容器を構成するシートの材料としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、塩化ビニル等があげられる。
なかでも、ポリスチレン系樹脂製のシートにより熱成形容器を構成することが好ましい。ポリスチレン系樹脂製のシートで熱成形容器を構成することで、より開口を容易に形成することができる熱成形容器とすることができる。
本発明の包装体は、上述した何れかの熱成形容器と、前記熱成形容器の凹部の開口を塞ぐ蓋材とを備えたことを特徴とする。
このような本発明によれば、包装体は、上述した熱成形容器を備えているため、熱成形容器と同様の効果を奏することができる。
[1.第一実施形態]
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の包装体1が示されている。
この包装体1は、液体、粉粒体等の流動体の充填物Wを収納するためのものであり、包装体1は、熱成形容器11と、この熱成形容器11にヒートシールされた蓋材12とを有する。
熱成形容器11は、図2にも示すように、充填物収納用の凹部111と、この凹部111の開口周縁に設けられたフランジ部112とを有する。
凹部111は、上面(図1上側)に充填物Wを収納するための開口が形成されており、略半球形状の本体部111Aと、この本体部111Aからフランジ部112に向かって延びる嘴状の突条部111Bとを有している。
なお、本実施形態では、本体部111Aの形状は略半球形状であるとしたが、これに限らず、本体部の形状は任意である。例えば、平面略矩形形状としてもよい。
突条部111Bの延出方向と直交する方向の断面は略V字状となっており、V字の頂点が図1下方(図2では上方)に位置している。また、この突条部111Bの延出方向と直交する方向に沿った幅寸法Tは、延出方向先端(フランジ部112側)に向かって幅が狭くなっている。
さらに、この突条部111Bには、突条部111Bの延出方向(突条部111Bの長手方向)と直交して延びるとともに、突条部111Bの稜線と交差して延びる溝部111Cが形成されている。この溝部111Cは、延出方向と直交する断面が突条部111Bの断面と反対向きの略V字型形状である。すなわち、V字の頂点が図1上方(図2では下方)に位置している。この溝部111CのV字の頂点の角度は例えば、60°である。
このような熱成形容器11では、詳しくは後述するが、充填物Wを取り出す際に、溝部111CのV字を開く方向に力を加えると、突条部111Bと溝部111Cとの交差部分が容易に破断され、充填物W排出用の開口が形成される。すなわち、本実施形態では、凹部111の開口形成部分に突条部111Bと、溝部111Cとが設けられていることとなる。
フランジ部112は、凹部111の開口周縁から外方に向かって延びている。このフランジ部112は、本体部111Aの周囲を囲う外周縁が平面略円形形状の第一フランジ部112Aと、この第一フランジ部112Aと一体的に形成され、突条部111Bの周囲を囲う第二フランジ部112Bとを有する。第二フランジ部112Bの外周縁は平面略三角形形状となっている。
このような熱成形容器11の原料となるシートS(図3参照)は、例えば、ポリスチレン系樹脂製のシートである。
蓋材12は、熱成形容器11内部に充填物Wが充填された後、熱成形容器11のフランジ部112にヒートシールされ、熱成形容器11の凹部111の開口を塞ぐ。その後、外形形状がフランジ部112の外形形状に沿って打ち抜きされる。この蓋材12は、例えば、3層構成となっており、図示しないが、熱成形容器11のフランジ部112にヒートシールされるヒートシール層、このヒートシール層上に設けられた中間層、この中間層上に設けられた表面層を有する。
ヒートシール層は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂層であり、中間層は、例えば、アルミ箔層である。また、表面層は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)を含有する層である。
以上のような包装体1は、次のようにして製造される。
熱成形容器11を熱成形方法、例えば、プラグアシスト真空成形方法により製造する。
ここで、図3に熱成形容器11を製造するための熱成形装置2を示す。
この熱成形装置2は、設置台21と、この設置台21上に設置された金型22と、金型22の上部に上下動可能に設置されたプラグ23とを有する。
設置台21は、その中央の上面から下面にかけて通気孔211が形成されたものである。この通気孔211は、図示しない排気手段に連通している。
前記金型22は、その中央にキャビティ221を有し、このキャビティ221の底面には、前記設置台21の通気孔211と連通する複数の通気孔222が形成されている。また、この金型22の内部には、温度調節可能なヒータ(図示略)が埋設されている。このキャビティ221の形状は、熱成形容器11の形状に対応するものであり、熱成形容器11の突条部111Bに対応する溝223、熱成形容器11の溝部111Cに対応する凸部224が形成されている。
プラグ23は、金型22のキャビティ221と略同形状のものであり、シートSを金型22のキャビティ221内に押圧するためのものである。このプラグ23の内部には、温度調整可能なヒータ(図示略)が設置されている。また、このプラグ23は、このプラグ23を上下動するための、図示しない移動手段に連結されている。
このような熱成形装置2を用いて、次のようにして熱成形容器11を製造する。
まず、ヒータ24により、熱成形容器11の成形用のシートSを加熱し、熱成形可能な温度とする。なお、ヒータ24は、シートSを挟むようにして配置される。
次に、図4(A)に示すように、金型22上にシートSを設置し、プラグ23を下降させて、シートSを金型22とプラグ23との間に挟み込む。
次に、図4(B)に示すように、金型22のキャビティ221の下方から金型22のキャビティ221内の空気を吸引し(真空吸引)、図4(C)に示すように、シートSをキャビティ221に密着させる。その後、図4(C)に示すように、プラグ23を上昇させ、熱成形容器11を金型22から離型する。
これにより、熱成形容器11が製造されることとなる。
このようにして製造された熱成形容器11の凹部111内に充填物Wとして流動体、例えば、粉粒体、液体等を充填する。
その後、熱成形容器11の凹部111の開口を塞ぐように、蓋材12を設置し、蓋材12と熱成形容器11のフランジ部112とをヒートシールする。これにより包装体1が完成する。
このような包装体1から充填物Wを取り出す際には、熱成形容器11の突条部111B近傍の第二フランジ部112B及びこの第二フランジ部112Bにヒートシールされた蓋材12の一部をつまむ。そして、図5に示すように、前記突条部111Bと交差する溝部111Cを開くように、前記フランジ部112及び蓋材12の一部を折り曲げる。すなわち、前記フランジ部112及び蓋材12を凹部111の開口側に向かって折り曲げる。これにより、熱成形容器11の凹部111の溝部111Cが破断され、略三角形の開口が形成されることとなる。そして、この開口から充填物Wを取り出す。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1-1)熱成形容器11の凹部111には、断面が略V字形状の突条部111Bと、この突条部111Bと交差して延びる溝部111Cとが形成されている。突条部111Bは断面略V字形形状であるため、その頂点部分と、溝部111Cとが交差した部分の強度は、弱くなっている。そのため、溝部111Cを開く方向に力を加えると、突条部111Bと溝部111Cとの交差部分が容易に破断され開口が形成される。従って、熱成形容器11は、開口性が良好なものとなる。
(1-2)熱成形容器11は、熱成形容器11の突条部111Bに応じた溝223と、溝部111Cに応じた凸部224とが形成された熱成形用金型22を用いて製造されるため、熱成形容器11の成形と、溝部111Cの形成とを同時に行うことができる。従って、従来のような容器を成形する前又は後における、溝部を形成するための工程が不要となり、生産性の向上及び生産コストの低下を図ることができる。
また、熱成形用金型22に、予め熱成形容器11の突条部111Bに応じた溝223と、前記溝部111Cに応じた凸部224とが形成されているので、突条部111Bを形成した後に、溝部を切り込む場合に比べ、突条部111Bに交差する溝部111Cを容易かつ、正確に形成することができる。
(1-3)さらに、本実施形態では、熱成形容器11の溝部111Cの断面を、突条部111BのV字と逆向きの略V字形状としているため、溝部111Cの逆V字の頂点と、突条部111BのV字の頂点とが交差するので、交差部分の強度を確実に弱めることができ、開口性を向上させることができる。
(1-4)また、本実施形態では、熱成形容器11の突条部111B近傍の第二フランジ部112B及び蓋材12を把持し、前記溝部111Cを開くように、第二フランジ部112B及び蓋材12の一部を凹部111の開口側に折り曲げると、溝部111Cと突条部111Bとの交差部分が破断し、開口することとなる。このように、本実施形態では、第二フランジ部112B及び蓋材12を把持して折り曲げるだけで、開口が形成されるので、使い勝手のよい包装体1となる。
(1-5)さらに、熱成形容器11では、溝部111Cと突条部111Bとの交差部分が破壊されて、開口が形成されるため、この部分から充填物Wを排出させることができる。従って、蓋材12を剥がすことなく、充填物Wを取り出すことができるので、蓋材12と、熱成形容器11のフランジ部112の密着性を強固なものとすることができる。
さらに、蓋材12を剥がすことなく、充填物Wを取り出すことができるので、蓋材12の裏面に付着した充填物Wに使用者の手が触れることがなく、使用者の手が汚れてしまうことを防止できる。
(1-6)本実施形態では、ポリスチレン系樹脂製のシートSを熱成形して、熱成形容器11としているので、突条部111Bが破断しやすくなり、開口をより容易に形成することができる。
[2.第二実施形態]
次に、図6〜図9を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。なお、以下の説明では既に説明した部分、部材と同一のものは同一符号を付してその説明を簡略する。
図6には本実施形態の包装体3を示す。この包装体3は、熱成形容器31と、蓋材32とを有する。この包装体3内部には、ゼリー、プリン、豆腐等のゲル状の充填物Pが充填される。
熱成形容器31は、図7にも示すように、充填物収納用の凹部311と、この凹部311の開口周縁に設けられたフランジ部312とを有する。
凹部311は、平面略矩形形状であり、上面部(底面部311Aと対向する面)が開口した中空の直方体形状となっている。この凹部311の底面部311Aの中央部は、凹部311内に充填された充填物Pを取り出す際に、凹部311内に空気を取り込むための開口を形成する部分(開口形成部分)となっている。この底面部311Aの中央部(開口形成部分)は、凹部311内側に向かって窪んでおり、この底面部311Aの中央部には、底面部311Aの窪み部分から外側に突出した突条部311Bと、この突条部311Bに交差して延びる溝部311Cとが形成されている。
なお、本実施形態では、凹部311の形状を平面略矩形形状としたが、これに限らず、形状は任意である。例えば、円柱形状としてもよい。
突条部311Bは、底面部311Aの長手方向に沿って延びており、延出方向(長手方向)と直交する断面が略V字状である。このV字の頂点は、図7上方に位置している。
溝部311Cは、突条部311Bの延出方向と直交するとともに、突条部311Bの稜線と交差して延びており、断面が突条部311Bの断面と反対向きの略V字型形状である。すなわち、V字の頂点が図7下方に位置している。この溝部311CのV字の頂点の角度は例えば、60°である。
さらに、熱成形容器31の底面部311Aの中央部には、中空の半球形状の凸部311Dが形成されている。この凸部311Dは、底面部311Aの前記窪み部分から外側に突出しており、突条部311Bと一体的に形成されている。すなわち、凸部311Dには、突条部311Bの前記延出方向両側の端部のうち、一方の端部が接続されている。
フランジ部312は、凹部311の開口周縁から外方に向かって延びている。このフランジ部312の外周縁の形状は平面略矩形形状となっている。
このような熱成形容器31の原料となるシートSは、前記実施形態と同様の材質であり、例えば、ポリスチレン系樹脂製のシートである。
蓋材32は、前記実施形態の蓋材12と同様の層構成であるが、蓋材12とは形状が異なっている。すなわち、本実施形態の蓋材32は、平面略矩形形状となっている。
以上のような包装体3は、前記実施形態と略同様の方法で製造される。なお、熱成形用金型の形状が前記実施形態とは異なっており、図8に示すように、熱成形容器31の形状に応じたキャビティ421を有する熱成形用金型42となっている。この熱成形用金型42のキャビティ421には、熱成形容器31の突条部311Bに対応する溝423、熱成形容器31の溝部311Cに対応する凸部424、さらに、熱成形容器31の凸部311Dに対応する凹部425が形成されている。
このような熱成形用金型42を使用して、熱成形容器31を製造した後、充填物Pをゾル状態で、熱成形容器31内に注入し、その後、蓋材32をフランジ部312にヒートシールする。これにより包装体3が完成する。なお、包装体3内の充填物Pは、ゲル状態になるように、冷却等が施される。
このような包装体3から充填物Pを取り出すには、次のような作業を行う。
まず、包装体3の熱成形容器31から蓋材32を剥がす。次に、熱成形容器31をひっくり返し、凹部311の開口が下方に向くように設置する。その後、図9に示すように、熱成形容器31の底面部311Aの凸部311Dを指で押し、反転させる。この反転により生じる歪が突条部311Bの頂点部分と、溝部311Cとの交差部分に加わることとなり、これにより、溝部311Cが開くように破壊され、開口が形成される。この開口から空気が入り、熱成形容器31内の減圧状態が解消し、充填物Pと、熱成形容器31の凹部311の表面との剥離が促され、充填物Pが凹部311の開口から取り出される。
従って、本実施形態によれば、第一実施形態の(1-2)、(1-3)、(1-6)と略同様の効果を奏することができるうえ、以下の効果を奏することができる。
(2-1)熱成形容器31の凹部311の底面部311Aに開口形成部分があり、開口形成部分の凸部311Dを指で押圧し、反転させることで、反転することにより生じる歪が突条部311Bの頂点部分と、溝部311Cとの交差部分に加わることとなり、これにより、溝部311Cが開くように破壊され、開口が形成される。
突条部311Bの頂点と、溝部311Cとが交差した部分は強度が弱いため、確実に交差部分から開口を形成することができ、開口性が良好な熱成形容器31とすることができる。このようにして開口を形成することで、例えば、熱成形容器31に充填物Pとして、プリン、ゼリー、豆腐等のゲル状の物質が充填されている場合には、充填物Pを取り出しやすくすることができる。
(2-2)熱成形容器31では、突条部311Bの頂点部分と、溝部311Cとの交差部分に力が加わることで、溝部311Cが開くように破壊され、開口が形成される。従って、突条部311Bを直接、指等で押してもよい。
しかしながら、本実施形態では、凸部311Dを指で押圧し、反転させることで、溝部311Cが開くように破壊され、開口を形成される構造としている。従って、突条部311Bが指で押圧しにくい程度の大きさであっても、凸部311Dを指で押圧することで、容易に開口を形成することができる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、前記各実施形態では、熱成形容器11,31をポリスチレン系樹脂製のシートSにより構成していたが、これに限らず、例えば、ポリアクリロニトリル系樹脂、塩化ビニル等であってもよい。さらに、他の熱可塑性樹脂により構成されたシートを用いて熱成形容器を製造してもよい。
さらに、前記各実施形態では、突条部111B,311Bと交差する溝部111C,311Cの断面形状を断面略V字型としたが、これに限らず、U字状であってもよい。また、断面四角形状であってもよい。
また、第一実施形態では、平坦な蓋材12を使用したが、これに限らず、例えば、図10に示すように、熱成形容器11を反転させたような形状の蓋材52を用いてもよい。図10に示す包装体5は、蓋材52と、熱成形容器11とを備える。蓋材52は、半球状の凹部521と、この凹部521の外周縁から外方に広がるフランジ部522とを有する。このような包装体5から充填物Wを取り出す際には、まず、熱成形容器11の突条部111B近傍のフランジ部112及び蓋材52のフランジ部522を把持し、突条部111Bと交差する溝部111Cを開くように、前記フランジ部112及び蓋材52のフランジ部522の一部を折り曲げる。これにより、熱成形容器11の凹部111の溝部111Cが破断され、略三角形の開口が形成される。さらに、蓋材52の凹部521を指で押して、図11に示すように、反転させ、充填物Wを前記開口から排出させる。
さらに、第二実施形態では、熱成形容器31の底面部311Aに凸部311Dを形成し、この凸部311Dを反転させることで、歪が突条部311Bの頂点部分と、溝部311Cとの交差部分に加わることとなり、これにより、溝部311Cが開くように破壊され、開口が形成されるとしたが、凸部311Dはなくてもよい。この場合には、突条部311Bを直接、指等で押圧し、突条部311Bの頂点部分と、溝部311Cとの交差部分に力を加えて開口させればよい。このようにすることで、熱成形容器の形状を簡略化させることができる。
次に、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
[1.包装体の製造]
出光スチロールET63(商品名)70重量%と、出光スチロールHH30E(商品名)30重量%をブレンドし、押出し成形により厚み0.3mmのシートを作成した。
このシートを用い、第一実施形態の熱成形装置2を用いて、熱成形容器11を製造した。熱成形容器11のフランジ部112の第一フランジ部112Aの径は、52mmであり、凹部111の本体部111Aの径は38mmである。また、突条部111Bと交差する溝部111Cの幅は、0.8mmである。
このような熱成形容器11に充填物として水を充填し、熱成形容器11のフランジ部112に蓋材12をヒートシールした。なお、蓋材12のヒートシール層の厚みは20μm、中間層の厚みは7μm、表面層の厚みは12μmである。
ヒートシール温度は、210℃、ヒートシール時間は1秒、圧力は2MPaであった。
以上により、包装体1を得た。
[2.評価]
包装体1の熱成形容器11の突条部111B近傍の第二フランジ部112B及びこの第二フランジ部112Bにヒートシールされた蓋材12の一部を指でつまんだ。そして、前記突条部111Bと交差する溝部111Cを開くように、第二フランジ部112B及び蓋材12の一部を折り曲げた。すなわち、第二フランジ部112B及び蓋材12を凹部111の開口側に向かって折り曲げた。これにより、熱成形容器11の凹部111の溝部111Cが破断され、略三角形の開口を容易に形成することができた。そして、この開口から充填物である水を排出させることができた。
(実施例2)
[1.包装体の製造]
実施例1と同様の原料及び製法でシートを製造した。なお、シートの厚みは0.6mmである。
次に、このシートを用い、第二実施形態と同様の方法で、熱成形容器31を製造した。
熱成形容器31のフランジ部312の短辺方向の長さ寸法は、91mm、長辺方向の長さ寸法は130mmである。また、凸部311Dの外径は、18mm、内径は15mmである。さらに、突条部311Bと交差する溝部311Cの幅は、1mmである。
このような熱成形容器31の凹部311内に、にがり入れ、さらに、その後、豆乳を充填した。そして、蓋材32をヒートシールした。蓋材32の各層の厚みは実施例1と同じであり、また、ヒートシール条件も実施例1と同様である。これにより包装体3を得た。
そして、この包装体3を4℃で2日間冷蔵庫に入れ、豆乳を固化させて豆腐とした。
[2.評価]
包装体3の蓋材32を剥離し、皿の上に熱成形容器31の底面部311Aが上方になるように熱成形容器31を設置した。さらに、凸部311Dを指で押し、反転させた。この反転により生じる歪が突条部311Bの頂点部分と、溝部311Cとの交差部分に加わることとなり、これにより、溝部311Cが開くように破壊され、開口が容易に形成された。この開口から空気が入り、豆腐と、熱成形容器31の凹部311の表面との剥離が促され、豆腐の形状を崩すことなく、皿の上に豆腐を移すことができた。
以上の実施例1,2により、開口性が良好であるという本発明の効果を確認することができた。
本発明は、熱成形容器及び包装体に利用することができる。
本発明の第一実施形態にかかる包装体を示す断面図である。 前記包装体の熱成形容器を示す斜視図である。 前記熱成形容器を製造するための熱成形装置を示す模式図である。 前記熱成形容器の製造工程を示す模式図である。 前記包装体から充填物を排出する様子を示す断面図である。 本発明の第二実施形態にかかる包装体を示す断面図である。 前記包装体の熱成形容器を示す斜視図である。 前記熱成形容器を製造するための熱成形用金型を示す断面図である。 前記熱成形容器から充填物を排出する様子を示す模式図である。 本発明の変形例における包装体を示す断面図である。 本発明の変形例における包装体から充填物を排出する様子を示す断面図である。
符号の説明
1 包装体
3 包装体
5 包装体
11 熱成形容器
12 蓋材
22 熱成形用金型
31 熱成形容器
32 蓋材
42 熱成形用金型
52 蓋材
111 凹部
111B 突条部
111C 溝部
112 フランジ部
221 キャビティ
223 溝
224 凸部
311 凹部
311A 底面部
311B 突条部
311C 溝部
311D 凸部
312 フランジ部
421 キャビティ
423 溝
424 凸部
425 凹部
521 凹部
522 フランジ部
S シート

Claims (7)

  1. 充填物収納用の凹部を備える熱成形容器であって、
    前記凹部には、前記凹部内の充填物を排出する際に、開口が形成される開口形成部分があり、この開口形成部分には、断面略V字状の突条部と、この突条部の稜線と交差して延びる溝部とが形成され、
    前記突条部に応じた溝と、前記溝部に応じた凸部とが形成された熱成形用金型を用いて製造されることを特徴とする熱成形容器。
  2. 請求項1に記載の熱成形容器において、
    前記溝部は、延出方向と直交する断面が前記突条部と逆向きの断面略V字形状であることを特徴とする熱成形容器。
  3. 請求項1又は2に記載の熱成形容器において、
    前記凹部と、凹部の開口周縁から外方に延びるとともに、蓋材が取り付けられるフランジ部とを有し、
    前記凹部には、前記フランジ部側に向かって延びる前記突条部が形成されていることを特徴とする熱成形容器。
  4. 請求項1又は2に記載の熱成形容器において、
    前記凹部の底面部に、前記開口形成部分があることを特徴とする熱成形容器。
  5. 請求項4に記載の熱成形容器において、
    前記凹部の底面部の開口形成部分には、前記突条部と一体的に設けられ、容器外方に突出した凸部が形成されていることを特徴とする熱成形容器。
  6. 請求項1から5の何れかに記載の熱成形容器において、
    ポリスチレン系樹脂製のシートを熱成形したものであることを特徴とする熱成形容器。
  7. 請求項1から6の何れかに記載の熱成形容器と、
    前記熱成形容器の凹部の開口を塞ぐ蓋材とを備えたことを特徴とする包装体。
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