JP2005270543A - 生体情報計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 密着性が向上すると共に、不快感を感じることなく長時間の装着を行うこと。
【解決手段】 本体2と、該本体2の下面2aから突出して形成された突出部4と、本体2の下面2aを生体表面側に向けた状態で該本体2を腕に装着する固定手段3と、生体表面に接触した状態で生体に向けて光を照射する光発光部5と、該光発光部5により照射された光のうち生体からの反射光を受光すると共に受光量に応じた生体情報信号を生成する光受光部6と、光発光部5及び光受光部6が生体表面に接触しているか否かを検出する接触検出手段7とを有する生体センサ部8と、本体2に設けられ、生体情報信号に基づいて生体情報を検出する生体情報検出部とを備え、生体センサ部8は、突出部4の下面4aに配されている生体情報計測装置1を提供する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、手首(腕)に装着した状態で脈拍数等の生体情報を測定することができる生体情報計測装置に関するものである。
近年の健康管理への関心の高まりにより、手首(腕)等に装着したまま脈拍数等の様々な生体情報を計測することができる生体情報計測装置が各種提供されている(例えば、特許文献1参照)。
この種の生体情報計測装置のうち、例えば、脈拍数を検出するものは、手首に装着した状態で、生体に向けて光を照射すると共に、脈拍センサ等により血管からの反射光、即ち、反射信号を受信して、該反射信号から脈拍に相当する脈拍信号を抽出して脈拍数を算出している。特に、手首に装着したまま容易に脈拍数の測定が行えるので、使用者に簡便に使用されている。
特開2001−78973号公報(段落番号0011−0031、図1−図7)
上述した従来の生体情報計測装置は、一般的に手首に装着して使用されている。ところが、使用者の動きによっては筋肉が動き手首の太さ(径)が変化してしまい、生体情報計測装置と生体表面との間に隙間が空いてしまう恐れがあった。そのため、密着性が低下し正確な生体情報を検出できない可能性があった。また、生体情報計測装置を確実に手首に固定するため、例えば、バンドにより締め付けた場合には、手首への圧迫感が増し長時間の装着を行うには困難なものであった。
本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、密着性が向上すると共に、不快感を感じることなく長時間の装着を行うことができる生体情報計測装置を提供することである。
本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明の生体情報計測装置は、本体と、該本体の下面から突出して形成された突出部と、前記本体の下面を生体表面側に向けた状態で該本体を腕に装着する固定手段と、前記生体表面に接触した状態で生体に向けて光を照射する光発光部と、該光発光部により照射された光のうち前記生体からの反射光を受光すると共に受光量に応じた生体情報信号を生成する光受光部と、光発光部及び光受光部が生体表面に接触しているか否かを検出する接触検出手段とを有する生体センサ部と、前記本体に設けられ、前記生体情報信号に基づいて生体情報を検出する生体情報検出部とを備え、前記生体センサ部は、前記突出部の下面に配されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、固定手段により、本体を手首(腕)に装着した後、光発光部から生体に向けて光を照射する。照射された光は、その一部が、例えば、血管内のヘモグロビン等により吸収され、また、他の光の一部は生体組織にて反射する。光受光部は、この反射された光を受光すると共に、受光量に応じた脈拍信号等の生体情報信号を生成する。そして、生体情報検出手段により、生体情報信号を所定処理して脈拍数等の生体情報の検出を行える。また、接触検出手段により、光発光部及び光受光部が確実に生体表面に接触しているか否かの検出を行える。
特に、固定手段により本体を手首に装着したときに、本体の下面から突出部が突出しているので、生体表面と突出部の下面とが接触し易い状態となる。即ち、生体センサ部の密着性が向上する。そのため、固定手段により、従来のように本体を生体表面に強く押し付けるように(圧迫するように)固定する必要はない。従って、長時間装着したとしても、不快感を感じることはない。また、生体センサ部の密着性が向上しているので、光発光部及び光受光部により、効率良く光の照射及び受光を行うことができる。従って、高精度に生体情報の検出を行うことができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明の生体情報計測装置において、前記本体の下面には、少なくとも前記突出部を挟むと共に該突出部の側面から所定距離離間した位置に、本体の下面から突出して形成された凸条部が設けられ、該凸条部の下面と前記本体部の下面との距離は、前記突出部の下面と前記本体部の下面との距離と同一又はそれ以上の距離に設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、固定手段により、本体を腕に装着したときに、生体表面は、凸条部の下面及び突出部の下面に接触している状態となる。この際、凸条部は、突出部を挟むと共に該突出部の側面から所定距離離間した位置に突出しているので、突出部と凸条部との間には、隙間が空いた状態となっている。これにより、生体は、突出部を挟む両側の隙間に一旦入り込んだ状態で、突出部及び凸条部の下面に接触する。従って、より確実に生体表面と生体センサ部との密着性を確保することができる。
特に、凸条部は突出部に対して本体の下面から同一高さ又はそれ以上の高さだけ突出しているので、突出部と同一又は突出部より先に生体表面に接触する。また、凸条部は、突出部の外側で生体表面に接触する。これにより、生体表面を突出部の下面に同一状態で安定して接触させることができると共に、接触圧力を一定にすることができる。従って、長時間に亘り安定して生体情報を検出することができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明の生体情報計測装置において、前記接触検出手段が、少なくとも一対の電極を有し、該一対の電極間の電位差に基づいて、前記光発光部及び前記光受光部が前記生体表面に接触しているか否かを検出することを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、本体を腕に装着したときに、一対の電極が生体表面に接触し、該生体表面を通して放電が行われる。これにより、電極間の電位が減少する。そして、この一対の電極間の電位差を検出することで、光発光部及び光受光部が確実に生体表面に接触しているか否かを容易且つ確実に検出することができる。なお、電極は一対でなくても良く、例えば、複数の電極を備えて、これら各電極の電位差に基づいて接触しているか否かを検出しても良い。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明の生体情報計測装置において、前記一対の電極が、前記光発光部及び前記光受光部を間に挟むように配されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、一対の電極が、光発光部及び光受光部を間に挟むように配されているので、高精度に光発光部及び光受光部が生体表面に接触しているか否かを検出ことができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記光発光部及び前記光受光部と前記生体情報検出部との間を電気的に接続するフレキシブル基板を備え、該フレキシブル基板は、前記光発光部及び前記光受光部を自身の弾性により前記本体の下面側に向けて押圧するように前記本体内に設けられていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、光発光部及び光受光部がフレキシブル基板の弾性により、常に本体の下面側に押圧されているので、本体を手首に装着したときに、光発光部及び光受光部は生体表面に対して近接した状態となる。従って、生体に対してより効率良く光の照射及び受光を行うことができ、生体情報の検出精度を向上することができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記本体の上面に、検出された生体情報を表示する表示部を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、表示部に表示された生体情報を容易に視認できるので、必要なときにいつでも検出された生体情報を確認したり、生体情報の検出が正しく行なわれているか等を確認することができ、使い易く簡便である。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記固定手段は、前記本体に基端側が取り付けられて腕に装着可能な第1のバンド及び第2のバンドを備え、前記第1のバンド及び第2のバンドは、前記本体を挟んで対向するように配されると共に、伸縮自在な弾性材料により形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、第1のバンド及び第2のバンドにより、本体を手首に腕時計のように容易且つ確実に装着することができる。特に、両バンドは、伸縮自在な弾性材料により形成されているので、筋肉の動きにより多少手首の太さが変化した場合にもその変化量を吸収でき、本体と生体表面との間に隙間等が生じることを防止することができる。よって、両バンドを締め付ける必要がなく、長時間の装着が可能になる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記生体センサ部は、前記本体の中心位置から前記第1のバンド又は前記第2のバンドの基端側にずれた位置に配されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、第1のバンド及び第2のバンドにより本体を腕時計のように手首に装着したときに、仮に手首との間に若干の遊びがあり、この遊びにより本体が重力作用によりずれた(例えば、腕を下方(地面側)に向けた状態でずれた場合や、手の甲を内側にすると共に腕を水平にして目の前に本体の上面をかざした状態でずれた場合等)としても、生体センサ部は、本体の中心位置から第1のバンド又は第2のバンドの基端側にずれた位置に配されているので、生体センサ部の密着性の低下を防止することができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記本体に、充電可能な充電池と、該充電池に電力を充電する充電手段とを備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、充電手段を介して充電池に外部からの電力を充電できるので、通常の電池等を別個に用意する必要がない。従って、製品の維持に係るコストを低減することができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記突出部の下面と前記本体の下面との距離が、2〜4mmに設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、突出部の下面が本体の下面から2〜4mm突出した状態で手首に装着される。これにより、確実に突出部を生体表面に接触させることができ、生体センサ部の密着性を確保できる。つまり、突出部の下面と本体の下面との距離が2mm以下の場合には、段差が少なく生体表面との間に隙間ができ外光が入り易い。また、突出部の下面と本体の下面との距離が4mm以上の場合には、装着間に圧迫感が生じると共に高さがあるので不安定な状態となり、例えば、斜めになった際に生体表面との間に外光が入り易くなってしまう。
上述したように、突出部の下面と前記本体の下面との距離を2〜4mmにすることで、圧迫感及び外光の入射を防止することができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記突出部は、外周が円形となるように形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、突出部が円形であるので、本体を手首に装着したときに、生体表面に均等な力で押し込まれる。従って、密着性が良い。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記突出部は、外縁が曲面となるように形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、突出部の外縁が曲面に形成されているので、本体を手首に装着したときに、密着性のさらなる向上を図ることができる。また、長時間装着したとしても、圧迫痕が付き難いので、装着し易い。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明の生体情報計測装置において、前記突出部は、下面の中心から外縁に向かって曲面となるように形成されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、突出部の下面の中心から外縁に向かって曲面に形成されているので、本体を手首に装着したときに、生体表面が滑らかに変形し、下面の中心部の接触圧力が上昇した状態で装着され、密着性のさらなる向上を図ることができる。また、長時間装着したとしても、圧迫痕が付き難いので、装着し易い。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記突出部の直径が、20mm以下に設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、突出部の直径が20mm以下であるので、軽い力で容易に突出部を生体表面に押し付けることができる。
また、本発明に係る生体情報計測装置は、上記本発明のいずれか1つの生体情報計測装置において、前記凸条部は、前記突出部の側面から8mm離間した位置に設けられると共に、該凸条部の下面と前記本体の下面との距離が4mmに設定されていることを特徴とするものである。
この発明に係る生体情報計測装置においては、凸条部を突出部の側面から8mmという近傍に形成できると共に、4mmの高さで抑えることができる。このように、小さなスペースで凸条部を形成できるので、本体の小型化、即ち、装置全体の小型化を図ることができる。
本発明に係る生体情報計測装置によれば、固定手段により本体を手首に装着したときに、本体の下面から突出部が突出しているので、生体表面と突出部の下面とが確実に接触して、生体センサ部の密着性が向上する。そのため、固定手段により、従来のように本体を生体表面に強く押し付ける(圧迫する)ように固定する必要はない。従って、長時間装着したとしても、不快感を感じることはない。また、生体センサ部の密着性が向上しているので、効率良く光の照射及び受光を行うことができ、高精度に生体情報の検出を行うことができる。
以下、本発明に係る生体情報計測装置の一実施形態を、図1から図7を参照して説明する。
本実施形態の生体情報計測装置1は、図1から図7に示すように、腕時計型であって手首(腕)Aに装着した状態で、生体情報である脈拍数を検出するものである。
この生体情報計測装置1は、各種の電気部品及び電子部品を内蔵したハウジング(本体)2と、ハウジング2の下面2aを生体表面B側に向けた状態でハウジング2を手首Aに装着する固定手段3とを備えている。また、ハウジング2の下面2aには、該下面2aから突出した突出部4が形成されている。
この突出部4の下面4aには、生体表面B側に接触した状態で生体に向けて光を照射するLED(Light Emitting Diode)(光発光部)5と、該LED5により照射された光のうち生体からの反射光を受光すると共に受光量に応じた脈拍信号(生体情報信号)を生成するPD(Photodetector)(光受光部)6と、LED5及びPD6が生体表面Bに接触しているか否かを検出する接触検出手段7とを有する生体センサ部8が配されている。
また、ハウジング2内には、生成された脈拍信号に基づいて脈拍数を検出するデータ処理部(生体情報検出部)9が設けられている。
上記ハウジング2は、プラスチックやアルミニウム等の金属材料からなり、所定の厚みをもって、例えば、上面視略長方形状に形成されている。ハウジング2の上面2bの中央部分には、略正方形状のカバーガラス10が嵌め込まれており、該カバーガラス10の内側には検出された上記脈拍数やその他各種の情報を表示する表示部11が配されている。
また、ハウジング2内には、図6及び図7に示すように、メイン基板12が設けられており、該メイン基板12に上記データ処理部9、上記表示部11、充電可能な充電池13、脈拍数を記録するメモリ14、サブ基板15及びその他各種の電子部品が実装又は配線等により電気的に接続されている。
上記データ処理部9は、CPU等のIC部品を含むものであり、PD6により生成された脈拍信号を一旦アンプ等により増幅した後に、高速フーリエ変換処理(FFT処理)等の所定処理を行い、その処理結果を解析することにより脈拍数を検出する機能を有している。また、データ処理部9は、検出した脈拍数をメモリ14に記録すると共に、後述する各ボタン20からの入力に基づいて表示部11に表示させるようになっている。更に、データ処理部9は、他の構成品を総合的に制御する機能も有している。
上記表示部11は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等の液晶表示器であり、上述した脈拍数以外に、例えば、図示しない水晶振動子によりカウントされた時刻を表示する時刻表示機能やその他の各種情報を表示する機能を有している。例えば、時刻、日付、曜日や充電池13の残電力量等を表示できるようになっている。
また、ハウジング2には、図1及び図2に示すように、複数のボタン20、例えば、ハウジング2の上面2bであって表示部11の下側に配された3つのボタン20及びハウジング2の側面に配された1つのボタン20が設けられている。これら各ボタン20を押下することで、各種操作ができるようになっている。例えば、脈拍数の計測開始、計測停止や、脈拍数と時刻との表示切替や、メモリ14内に記録されている脈拍数データを外部の機器にデータ送信する等の操作ができるようになっている。
更に、ハウジング2の側面には、上記充電池13に充電器等の外部から電力を供給して充電させる外部接続端子(充電手段)21が設けられている。なお、外部接続端子21を覆うようにカバー等を取り付けて、外部接続端子21を保護しても構わない。こうすることで、外部接続端子21を水滴や埃等から保護することが可能となり、より好適である。また、外部接続端子21に限らず、充電器及びハウジング2内にそれぞれ電力を供給するためのトランス等を設け、非接触状態で充電池13の充電を行うように構成しても構わない。
上記突出部4は、図5に示すように、下面視した際に3つの円を組み合わせた形状、即ち、中央の円形に、該円形より径が小さい2つの円形を左右から挟むように結合した鍵穴のような形状に形成されている。また、突出部4は、その中心位置がハウジング2の中心位置よりも後述する第2のバンド31側にずれた位置になるように形成されている。これにより、突出部4の下面に配された上記生体センサ部8も同様に、第2のバンド31側にずれた位置に配されるようになっている。また、突出部4は、ハウジング2の下面から垂直に突出するのではなく、側面4bが斜面となるように形成されている。
また、突出部4の下面4aの中心には、図7に示すように、外部とハウジング2の内部を貫通させる貫通孔22が形成されており、該貫通孔22を塞ぐようにカバーガラス23がハウジング2に固定されている。そして、カバーガラス23の内側に接するように、上記LED5及びPD6がハウジング2の長手方向に直交する方向に、互いに隣接するように配されている。つまり、LED5及びPD6は、突出部4内に落とし込まれる構成となっている。これにより、LED5及びPD6は、生体表面Bに可能な限り近づくようになっている。
この際、LED5及びPD6は、図6に示すように、上記サブ基板15に電気的に接続されたフレキシブル基板24の一端側に実装されており、該フレキシブル基板24の弾性によってハウジング2の下面2a側に向けて押圧された状態で配されている。このことからも、LED5及びPD6は、可能な限り突出部4の下面4a側に位置するようになっている。即ち、LED5及びPD6は、生体表面Bに可能な限り近づくようになっている。なお、サブ基板15及びフレキシブル基板14は、一体構造として形成されている。また、LED5及びPD6が実装されているフレキシブル基板の固定は、両面テープ等の固定部材でハウジング2の下面2a側に固定してもよい。
上記PD6により生成された脈拍信号は、フレキシブル基板24、サブ基板15及びメイン基板12を介して、上記データ処理部9に送られるようになっている。
上記接触検出手段7は、一対の電極7a、7bを有しており、該一対の電極7a、7bはLED5及びPD6を間に挟んだ状態で突出部4の下面4aに配されている。即ち、一対の電極7a、7b、LED5及びPD6は、ハウジング2の長手方向に直交する方向に一列に並ぶように配されている。また、一対の電極7a、7bは、その先端が突出部4の下面4aから若干突出するように設けられていると共に、基端側がサブ基板15に電気的に接続するように設けられている。
この一対の電極7a、7bは、電極間の電位差に基づいて生体表面Bに接触しているか否かを検出する機能を有している。データ処理部9は、この検出結果を受けて、例えば、生体表面Bに接触していると検出されたときに、LED5から光を照射するようにLED5の作動を制御するように設定されている。なお、この場合だけに限らず、例えば、生体表面Bに接触していないことが検出されたときに、FFT処理を行なわないように設定しても構わない。
上記固定手段3は、ハウジング2に基端側が取り付けられて手首Aに装着可能な第1のバンド30及び第2のバンド31を有している。第1のバンド30及び第2のバンド31は、ハウジング2の長手方向に、該ハウジング2を挟んで対向するように設けられている。また、両バンド30、31は、伸縮自在な弾性材料により形成されている。
上記第1のバンド30には、先端にバックル30a及びタング30bが取り付けられている。また、第2のバンド31には、上記タング30bが挿入される挿入孔31aが該第2のバンド31の長手方向に沿って複数形成されている。これにより、使用者の手首Aの太さに応じて第1のバンド30及び第2のバンド31の長さを調整することができるようになっている。
このように構成された生体情報計測装置1により、手首Aに装着した状態で脈拍数を検出する場合について説明する。
まず、図2及び図3に示すように、使用者の手首Aを巻回するよう両バンド30、31を巻き、手首Aの大きさに応じて第1のバンド30のタング30bを第2のバンド31の挿入孔31aに挿入し、ハウジング2を手首Aに装着する。ハウジング2が手首Aに装着されると、突出部4はハウジング2の下面2aよりも突出しているので、生体表面Bと突出部4の下面4aとが密着した状態となる。従って、手首Aを締め付けるようにハウジング2を装着する必要はなく、所定の力で締まるように両バンド30、31の長さを調整すれば良い。特に、突出部4は、側面4bが斜面となっているので、突出部4の外形形状に合わせて生体表面Bが滑らかに変形するので、密着し易い。
生体表面Bと突出部4の下面4aとが密着状態、即ち、生体表面Bが突出部4の下面4aに接触すると、一対の電極7a、7bが生体表面Bに接触する。特に、一対の電極7a、7bは、突出部4の下面4aよりも若干突出するように配されているので、生体表面Bに接触し易い。一対の電極7a、7bが、生体表面Bに接触すると、生体表面Bを通して放電が行なわれ両電極間の電圧が低下する。この電圧低下(例えば、ある閾値より低下)を受けて、データ処理部9は、一対の電極7a、7bが確実に生体表面Bに接触していることの検出を行う。即ち、LED5及びPD6を含む生体センサ部8が、確実に生体表面Bに接触していることを検出する。特に、一対の電極7a、7bは、LED5及びPD6を間に挟んで配されているので、LED5及びPD6が生体表面Bに接触している否かを高精度に検出することができる。
LED5及びPD6が生体表面Bに接触していることを検出すると、データ処理部9は、LED5から生体に向けて光を照射させる。照射された光の一部は、血管内の、例えば、ヘモグロビンによって吸収され、他の光の一部は、生体組織で反射される。PD6は、この反射光を受光すると共に受光量に応じた脈拍信号(生体情報信号)を生成して、データ処理部9に出力する。つまり、手首A(生体)内部の動脈及び細動脈内の血流変動に応じて、LED5から照射された光の反射光量が変動するので、PD6は、動脈の脈動、即ち、脈波に応じた反射光の受光が行える。これにより、PD6は、脈拍信号の生成が行える。
データ処理部9は、送られてきた脈拍信号を増幅した後に、FFT処理等の所定処理をした後、解析を行なって脈拍数を検出する。そして、データ処理部9は、検出した脈拍数をメモリ14に記録すると共に各ボタン20操作に基づいて表示部11に表示させる。
使用者は、必要時に各ボタン20を押下することで、容易に検出された脈拍数を表示部11に表示させて確認が行えるので、使用に関して簡便である。また、使用者は、各ボタン20の操作により、脈拍数以外のその他の情報、例えば、時刻や充電池13の残電力等についても表示部11により確認することができるので使い易い。
また、上述したように、使用者は、ハウジング2を両バンド30、31により所定の力で締め付けて手首Aに装着しているので、長時間装着したとしても圧迫感を感じることがないので、不快に感じることがない。
また、使用者が、例えば、何かを手に持ったり、何らかの作業を行った場合には、筋肉の動きにより、手首A(腕)の太さ(径)が変化する。この場合においても、生体センサ部8は、ハウジング2の下面2aから突出した突出部4の下面4aに配されているので、生体センサ部8と生体表面Bとの接触性(密着性)が低下することを極力抑えることができる。特に、第1のバンド30及び第2のバンド31は、伸縮自在であるので手首Aの太さの変化に合わせて伸縮できることからも、密着性の低下を抑えることができる。
従って、手首Aの太さが変化したとしても、LED5及びPD6を生体表面Bに接触した状態を維持できるので、常に正確な脈拍数の検出を行える。従って、脈拍数の検出精度の向上を図ることができる。また、LED5及びPD6は、突出部4内に落とし込まれていると共に、フレキシブル基板24の弾性によって、ハウジング2の下面2a側に向けて押圧されて生体表面Bに出来るだけ近接していることからも、脈拍数を高精度に検出することができる。
また、使用者が、表示部11に表示された各種情報を確認するために、手の甲を内側に向けた状態で腕を水平に向けて表示部11を目の前にかざした場合、仮に、ハウジング2が重力により地面側、即ち、第2のバンド31側にずれたとしても、生体センサ部8はハウジング2の中心位置よりも第2のバンド31の基端側に向けてずれた位置に配されているので、生体センサ部8と生体表面Bとの接触性が低下することを防止することができる。なお、腕を地面側に向けた、即ち、腕を下に下ろした場合も同様である。
また、充電池13に電力を充電する場合には、例えば、充電器に接続されている充電コード等を外部接続端子21に接続することで充電を行うことができ、通常の電池を別個に用意する必要はない。従って、維持経費の削減を図ることができる。なお、ハウジング2内に音声を出力するブザー等の音声出力手段を設けて、充電池13の充電量が“0”に近くなるまで減少した場合に、音声を出力させて充電時期(充電タイミング)を知らせるように構成しても構わない。
以上説明したように、本実施形態の生体情報計測装置1によれば、固定手段3により本体を手首Aに装着したときに、ハウジンング2の下面2aから突出部4が突出しているので、生体表面Bと突出部4の下面4aとが確実に接触して、生体センサ部8の密着性が向上する。そのため、固定手段3により、従来のようにハウジング2を生体表面Bに強く押し付ける(圧迫する)ように固定する必要はない。従って、長時間装着したとしても、不快感を感じることはない。また、生体センサ部8の密着性が向上しているので、効率良く光の照射及び受光を行うことができ、高精度に脈拍数の検出を行うことができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態においては、突出部4の形状を3つの円形を組み合わせた鍵穴のような形状にしたが、これに限らず、ハウジング2の下面2aより突出していれば形状は自由に形成して構わない。
例えば、図8に示すように、外周が円形となるように突出部4を形成しても構わない。また、図8に示される突出部4は、その直径が20mmに設定され、突出部4の下面4aとハウジング2の下面2aとが3mmの距離になるように形成されている。
突出部4を円形にすることで、ハウジング2を手首Aに装着したときに、突出部4が生体表面Bに均等な力で押し込まれるので、密着性が良い。この際、突出部4の直径が20mm以下であるので、軽い力で突出部4を押し付けることができ、より圧迫感をなくすことができる。ここで、一般的に手首の最大径と最小径との差は3mmとされている。よって、図8に示すように、突出部4の下面4aとハウジング2の下面2aとの距離を3mmに設定することで、手首の太さの変化に対応でき、突出部4の下面4aと生体表面Bとの間に隙間を作ることなく、密着性の向上を図ることができる。従って、生体センサ部8の密着性を良くすることができる。
なお、突出部4の下面4aとハウジング2の下面2aとの距離を3mmに設定したが、3mmに限らず、2mm〜4mmの範囲に設定されていれば構わない。仮に、2mm以下の場合には、段差が少なくなり、生体表面Bとの間に隙間ができ、外光が入り易くなってしまう。また、4mm以上の場合には、圧迫感が生じると共に、高さがあるので不安定となり、斜めになった際にやはり生体表面Bとの間に隙間ができ外光が入り易くなってしまう。即ち、図8に示すように、突出部4の下面4aとハウジング2の下面2aとの距離を2mm〜4mmの範囲内に設定することで、圧迫感及び外光の入射を防止することができる。
また、図8に示す突出部4を、図9に示すように、外縁が曲面となるように形成しても構わない。こうすることで、密着性のより良くすることができると共に長時間装着したとしても、圧迫痕が付き難いので、装着し易い。
更に、図10に示すように、突出部4の下面4aの中心から外縁に向かって曲面となるように形成しても構わない。こうすることで、生体表面Bが滑らかに変形し、下面4aの中心部の接触圧力が上昇した状態で装着でき、密着性のさらなる向上を図ることができると共に、さらに圧迫痕が付き難く装着し易い。
また、図11に示すように、ハウジング2の下面2aに、突出部4を挟むと共に突出部4の側面4bから所定距離、即ち、8mm離間した位置に、ハウジング2の下面2aから突出して形成された凸条部40を設けても良い。なお、図11に示す突出部4は、図8に示すものと同一形状である。
また、凸条部40の下面40aとハウジング2の下面2aとの距離は4mmに設定されており、突出部4の下面4aとハウジング2の下面2aとの距離(3mm)よりも若干高くなっている。
このように構成した場合には、ハウジング2を手首Aに装着したときに、生体は、突出部4と凸条部40との間に形成された8mmの隙間に入り込んだ状態で、突出部4の下面4a及び凸条部40の下面40aに接触する。この際、凸条部40は、突出部4の外側で生体に接触すると共に突出部4より先に接触する。従って、生体を安定させた状態で突出部4の下面4aに接触させることができると共に、突出部4の下面4aに対して接触圧力を均一にすることができる。よって、長時間に亘り安定して脈拍数の検出を行うことができる。また、凸条部40を突出部4の近傍、即ち、小さなスペースで形成できるので、凸条部40を設けたとしても、小型化を図ることができる。
なお、上記凸条部は、図12及び図13に示すように、上述した図9及び図10に示す突出部4と組み合わせて構成しても構わない。また、凸条部は、突出部の側面から所定距離離間した位置に、突出部の周囲を囲むように形成しても構わない。
また、上記実施形態においては、生体情報として脈拍数を例にして説明したが、脈拍数に限らず、生体情報であれば構わない。
また、接触検出手段は、一対の電極を有したが、一対に限らず、複数の電極を有しても構わない。この場合には、各電極間の電位差に基づいて接触したか否かを検出するように設定すれば良い。
また、生体センサ部は、ハウジングの中心位置より、第2のバンドの基端側にずれるように構成したが、第1のバンド側の基端側にずれるように形成しても構わない。つまり、両バンドと表示部との関係により、設計すれば良い。
また、ハウジングに、他の電子機器との間で無線通信可能な無線通信手段等の機能を付加しても良い。こうすることで、Bluetooth等の無線通信により、メモリに記録した脈拍数を外部の電子機器にデータ送信したり、各種情報をメモリに入手させることができる。
本発明に係る生体情報計測装置の一実施形態を示す正面図である。 図1に示す生体情報計測装置を手首に装着した状態を示す側面図である。 図1に示す生体情報計測装置を手首に装着した状態を示す側面図であり、図2に示す方向とは逆方向から見た図である。 図1に示す生体情報計測装置を斜め上方から見た状態を示す斜視図である。 図1に示す生体情報計測装置を斜め下方から見た状態を示す斜視図である。 図4に示す生体情報計測装置の断面矢視C−C図である。 図4に示す生体情報計測装置の断面矢視D−D図である。 図1に示す生体情報計測装置とは別の突出部の形状を示す図であって、突出部の外周が円形の場合の図である。 図8に示す突出部を、外縁が曲面となるように形成した場合の図である。 図8に示す突出部を、下面の中心から外縁に向けて曲面となるように形成した場合の図である。 図8に示す突出部を挟むように、凸条部を形成した場合の図である。 図9に示す突出部を挟むように、凸条部を形成した場合の図である。 図10に示す突出部を挟むように、凸条部を形成した場合の図である。
符号の説明
B 生体表面
1 生体上方計測装置
2 ハウジング(本体)
2a 本体の下面
2b 本体の上面
3 固定手段
4 突出部
4a 突出部の下面
4b 突出部の側面
5 LED(光発光部)
6 PD(光受光部)
7 接触検出手段
7a、7b 一対の電極
8 生体センサ部
9 データ処理部(生体情報検出部)
11 表示部
13 充電池
21 外部接続端子(充電手段)
24 フレキシブル基板
30 第1のバンド
31 第2のバンド
40 凸条部
40a 凸条部の下面

Claims (15)

  1. 本体と、
    該本体の下面から突出して形成された突出部と、
    前記本体の下面を生体表面側に向けた状態で該本体を腕に装着する固定手段と、
    前記生体表面に接触した状態で生体に向けて光を照射する光発光部と、該光発光部により照射された光のうち前記生体からの反射光を受光すると共に受光量に応じた生体情報信号を生成する光受光部と、光発光部及び光受光部が生体表面に接触しているか否かを検出する接触検出手段とを有する生体センサ部と、
    前記本体に設けられ、前記生体情報信号に基づいて生体情報を検出する生体情報検出部とを備え、
    前記生体センサ部は、前記突出部の下面に配されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  2. 請求項1に記載の生体情報計測装置において、
    前記本体の下面には、少なくとも前記突出部を挟むと共に該突出部の側面から所定距離離間した位置に、本体の下面から突出して形成された凸条部が設けられ、
    該凸条部の下面と前記本体部の下面との距離は、前記突出部の下面と前記本体部の下面との距離と同一又はそれ以上の距離に設定されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  3. 請求項1又は2に記載の生体情報計測装置において、
    前記接触検出手段が、少なくとも一対の電極を有し、該一対の電極間の電位差に基づいて、前記光発光部及び前記光受光部が前記生体表面に接触しているか否かを検出することを特徴とする生体情報計測装置。
  4. 請求項3に記載の生体情報計測装置において、
    前記一対の電極が、前記光発光部及び前記光受光部を間に挟むように配されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記光発光部及び前記光受光部と前記生体情報検出部との間を電気的に接続するフレキシブル基板を備え、
    該フレキシブル基板は、前記光発光部及び前記光受光部を自身の弾性により記本体の下面側に向けて押圧するように前記本体内に設けられていることを特徴とする生体情報計測装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記本体の上面に、検出された生体情報を表示する表示部を備えていることを特徴とする生体情報計測装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記固定手段は、前記本体に基端側が取り付けられて腕に装着可能な第1のバンド及び第2のバンドを備え、
    前記第1のバンド及び第2のバンドは、前記本体を挟んで対向するように配されると共に、伸縮自在な弾性材料により形成されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  8. 請求項7に記載の生体情報計測装置において、
    前記生体センサ部は、前記本体の中心位置から前記第1のバンド又は前記第2のバンドの基端側にずれた位置に配されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記本体に、充電可能な充電池と、該充電池に電力を充電する充電手段とを備えていることを特徴とする生体情報計測装置。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記突出部の下面と前記本体の下面との距離が、2〜4mmに設定されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記突出部は、外周が円形となるように形成されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  12. 請求項11に記載の生体情報計測装置において、
    前記突出部は、外縁が曲面となるように形成されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  13. 請求項11に記載の生体情報計測装置において、
    前記突出部は、下面の中心から外縁に向かって曲面となるように形成されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  14. 請求項11から13のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記突出部の直径が、20mm以下に設定されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  15. 請求項2から14のいずれか1項に記載の生体情報計測装置において、
    前記凸条部は、前記突出部の側面から8mm離間した位置に設けられると共に、該凸条部の下面と前記本体の下面との距離が4mmに設定されていることを特徴とする生体情報計測装置。
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