JP2001078973A - 生体情報計測装置 - Google Patents

生体情報計測装置

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JP2001078973A
JP2001078973A JP26097599A JP26097599A JP2001078973A JP 2001078973 A JP2001078973 A JP 2001078973A JP 26097599 A JP26097599 A JP 26097599A JP 26097599 A JP26097599 A JP 26097599A JP 2001078973 A JP2001078973 A JP 2001078973A
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Takashi Ogiue
隆 荻上
Yutaka Kondo
豊 近藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手首から生体情報を計測する場合でも、使用
者に違和感を感じさせることなく手首の動きを妨げず安
定して装着でき、かつ、生体情報の計測精度を高くする
ことができる生体情報計測装置を提供する。 【解決手段】 手首を動かした場合に手首の豆状骨上の
表皮が生体情報計測装置10に干渉しないように、生体
情報を計測する生体情報計測手段(20)を支持体(1
1)に対して突出するように設け、または、生体情報計
測手段(20)の手首に接触する接触部の手首との接触
面に沿った方向の長さを、手首を動かした場合に手首の
豆状骨上の表皮が生体情報計測手段(20)に干渉しな
い長さに形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生体情報計測装置
に係り、特に手首にセンサユニットを密着させた状態で
脈拍数などの生体情報を計測する生体情報計測装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より光を生体に照射してその反射光
を受光することにより、脈拍数などの生体情報を計測す
る生体情報計測装置が実現されている。このような光学
式の生体情報計測装置は、発光ダイオードとフォトセン
サを備えたセンサユニットを生体の指などに装着するこ
とにより、生体に照射した光の反射光を受光して脈拍数
に応じて変化する反射光の光量を検出できるようになっ
ている。また、この種の生体情報計測装置には、簡易に
携帯できるように腕時計型にして使用者の手首に取付可
能になされたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
光学式の生体情報計測装置においては、外来光がフォト
センサに入射することによる検出誤差を防止するために
センサユニットと生体表面との間に隙間ができないよう
に密着させる必要がある。しかし、腕時計型の生体情報
計測装置の装置本体にセンサユニットを内蔵させた場合
には、センサユニットを手首の手の甲側に密着させるこ
とになるが、手首には豆状骨による表皮の出っ張り部分
が存在する。このため、生体情報計測装置を手首に装着
した場合に、この豆状骨上の表皮が生体情報計測装置に
干渉してセンサユニットと手首の間に隙間が生じる場合
があり、計測誤差が生じる問題があった。さらに、豆状
骨は手首の動きに応じて移動するため、生体情報計測装
置の装着時には、豆状骨上の表皮の出っ張り部分が生体
情報計測装置に干渉していなかった場合でも、手首を動
かすと生体情報計測装置に干渉してセンサユニットと手
首との間に隙間が生じる場合がある。一方、豆状骨上の
表皮と生体情報計測装置との干渉を避けるために、生体
情報計測装置と手首との接触面積を小さくしたとする
と、生体情報計測装置を安定して装着することができな
くなる。また、手首との隙間が生じないようにバンドの
保持力を強くすると、使用者に圧迫感を感じさせ、長期
間の携帯及び使用が困難になるだけでなく、手首の動き
を妨げ、使用者に違和感を感じさせることになる。
【0004】本発明は上記の事情を考慮してなされたも
のであり、手首から生体情報を計測する場合でも、使用
者に違和感を感じさせることなく手首の動きを妨げず安
定して装着でき、かつ、生体情報の計測精度を高くする
ことができる生体情報計測装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明における生体情報
計測装置は、上記課題を解決するため、請求項1記載の
構成は、生体に光を照射する発光素子および前記生体か
らの反射光を受光して受光結果を出力する受光素子を有
し、前記受光結果に応じて生体情報信号を出力する生体
情報計測手段と、前記生体情報信号に基づいて生体情報
を検出するデータ処理部と、検出した前記生体情報を表
示する表示部と、前記生体情報計測手段、前記データ処
理部および前記表示部を保持する支持体と、前記支持体
に連結され、前記生体情報計測手段が使用者の手首の手
の甲側に接触するように前記支持体を前記手首に固定す
るバンドと、を備える生体情報計測装置において、前記
生体情報計測手段は、前記手首を動かした場合に前記手
首の豆状骨上の表皮が前記生体情報計測装置に干渉しな
いように前記支持体の本体に対して突出するように設け
られていることを特徴としている。
【0006】請求項2記載の構成は、請求項1記載の生
体情報計測装置において、前記生体情報計測手段は、前
記支持体の本体に対して少なくとも5mm以上突出する
ように設けられていることを特徴としている。
【0007】請求項3記載の構成は、請求項1または請
求項2記載の生体情報計測装置において、前記生体情報
計測手段は、前記手首に接触する接触部の前記手首との
接触面に沿った方向の長さが、前記手首を動かした場合
に前記手首の豆状骨上の表皮が前記生体情報計測装置に
干渉しない長さに形成されていることを特徴としてい
る。
【0008】請求項4記載の構成は、請求項3記載の生
体情報計測装置において、前記生体情報計測手段は、前
記接触部の前記手首との接触面に沿った方向の長さが2
0mm〜25mmの範囲内に設定されていることを特徴
としている。
【0009】請求項5記載の構成は、生体に光を照射す
る発光素子および前記生体からの反射光を受光して受光
結果を出力する受光素子を有し、前記受光結果に応じて
生体情報信号を出力する生体情報計測手段と、前記生体
情報信号に基づいて生体情報を検出するデータ処理部
と、検出した前記生体情報を表示する表示部と、前記生
体情報計測手段、前記データ処理部および前記表示部を
保持する支持体と、前記支持体に連結され、前記生体情
報計測手段が使用者の手首の手の甲側に接触するように
前記支持体を前記手首に固定するバンドと、を備える生
体情報計測装置において、前記生体情報計測手段は、前
記手首に接触する接触部の前記手首との接触面に沿った
方向の長さが、前記手首を動かした場合に前記手首の豆
状骨上の表皮が前記生体情報計測装置に干渉しない長さ
に形成されていることを特徴としている。
【0010】請求項6記載の構成は、請求項5記載の生
体情報計測装置において、前記生体情報計測手段は、前
記接触部の前記手首との接触面に沿った方向の長さが2
0mm〜25mmの範囲内に設定されていることを特徴
としている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しながら本
発明の実施形態について説明する。
【0012】(1) 実施形態 (1−1) 生体情報計測装置の構成 図1は、本発明の実施形態に係る生体情報計測装置の斜
視図である。図1(A)に生体情報計測装置の表側を示
すように、生体情報計測装置10は、腕時計型であっ
て、各種の電気部品又は電子部品を内蔵したハウジング
(支持体)11と、ハウジング11に連結され、人間の
腕に巻き回されてハウジング11を手首に固定するため
のリストバンド12を備えている。ハウジング11の表
側には、時刻や日付、または脈拍数などの各種情報を表
示するための液晶表示装置13が設けられており、ま
た、ハウジング11の周面には、時刻合わせや表示モー
ドの切り替えを行うためのボタンスイッチ14a、14
b、14c、14d、14eが設けられている。リスト
バンド12は、2つのバンド片12a、12bを備えて
構成され、バンド片12aは、公知の構造で一端がハウ
ジング11の上端に図示しないバネ棒を用いて連結され
ると共に、他端にバックル15とタング16が取り付け
られている。また、他のバンド片12bは、一端が同様
の構造でハウジング11の下端に連結されると共に、タ
ング16を挿入するための複数の小孔17が長手方向に
等間隔に形成されている。従って、バンド片12bがバ
ックル15に挿入されていずれかの小孔17にタング1
6が通されることにより、使用者の手首の大きさに応じ
てリストバンド12の長さを調整でき、この生体情報計
測装置10を使用者の手首に固定できるようになってい
る。なお、リストバンド12の長さを調整する方法は、
この方法に限らず、ベルクロテープや、ボタンなどを用
いてもよいのはもちろんである。
【0013】また、図1(B)に生体情報計測装置10
の裏側を示すように、ハウジング11の裏側には、略中
央部に略円柱形状に突出されて形成されたセンサ部20
が設けられている。このセンサ部20には、透明ガラス
21が固定され、その内部に後述する脈波センサユニッ
ト30が保持されている。
【0014】図2は、生体情報計測装置10の断面図で
ある。ハウジング11は、表側に配置された外側ケース
40と裏側に配置された裏蓋41とを有している。外側
ケース40と裏蓋41は、互いに組み合わせられて固定
され、内部に各種の電機部品又は電子部品を収容する空
間を形成している。ここで、外側ケース40及び裏蓋4
1の素材としては、光を透過させないものが適用され、
例えば金属材料やプラスチック材料が適用される。
【0015】ハウジング11には、脈波センサユニット
30が内蔵されており、脈波センサユニット30は、裏
蓋41の表側に配置された回路基板31と、この回路基
板31の裏側に実装された発光素子であるLED(Ligh
t Emitting Diode)32と、受光素子であるフォトダイ
オード33を有する反射型光学センサである。ここで、
図3を参照して脈波センサユニット30による脈波の検
出原理を説明する。図3において、Tは検出対象の生体
の表皮であり、Cは、毛細血管及び細動脈である。ま
た、表皮Tから血管Cまでの間には、生体組織が形成さ
れている。そして、血管Cの内部には、血液が流れてい
る。LED32の照射光の一部は、生体組織や血液中の
ヘモグロビンによって吸収され、また、残りの照射光
は、生体組織で反射され、その反射光がフォトダイオー
ド33に受光される。フォトダイオード33は、受光量
に対応する電気信号を出力する。従って、フォトダイオ
ード33の出力信号には、血液中のヘモグロビンによる
吸収と生体組織による吸収が反映されることとなる。
【0016】図4は、人の血管部分に外部から光を照射
した時の吸光度の経時的変動を示す図であり、I2は、
生体組織による吸光成分、I3は、静脈血による吸光成
分、I4は、動脈血による吸光成分である。ここで、動
脈血による吸光成分I4は、脈動に応じて血液中のヘモ
グロビンの濃度が変化するため、脈拍に対応する周期で
値が変動するのに対して、組織による吸光成分I2及び
静脈血による吸光成分I3は、一定の値になっている。
これは、組織による吸光成分I2は、組織濃度が変化し
ないためであり、静脈血による吸光成分I3は、脈動が
なく、血液中のヘモグロビンの濃度が殆ど変化しないた
めである。従って、脈波センサユニット30を手首に密
着させることにより、手首の内部の動脈及び細動脈(特
に手首の甲の付近の細動脈)内の血流変動に応じてLE
D32より出射された光の反射光量が変動し、この変動
がフォトダイオード33の出力信号に反映されることに
なる。これにより、フォトダイオード33の出力信号
は、動脈の脈動に応じて変動することとなり、脈波信号
とみなすことができる。以下、フォトダイオード33の
出力信号を脈波信号という。
【0017】図2に示すように、裏蓋41には、貫通孔
42が形成されており、この貫通孔42を覆うように上
述した透明ガラス21が固定されている。透明ガラス2
1は、LED32の照射光の透過および反射光の透過を
行うと共に、LED32とフォトダイオード33を保護
するためのものである。また、透明ガラス21と、LE
D32及びフォトダイオード33の間には、光フィルタ
34が配置されている。従って、LED32の照射光
は、光フィルタ34を通って手首を照射し、その反射光
は、光フィルタ34を通ってフォトダイオード33に受
光される。
【0018】光フィルタは、500nm〜600nmの
波長領域の光線を透過する。すなわち、この計測光学系
の計測波長は、500nm〜600nmの領域にある。
この範囲は、本発明者らが見出した手首の細動脈を計測
対象とした場合の脈波の最も計測精度の高い範囲であ
る。また、回路基板31の表側には、OPアンプ35及
び回路素子36が実装され、フォトダイオード33より
出力される脈波信号をOPアンプ35及び回路素子36
により増幅するようになっている。
【0019】裏蓋41には、上述したように略円柱形状
のセンサ部20が形成されており、使用者の手首に生体
情報計測装置10が装着されている際には、センサ部2
0のみが使用者の手首に接触するようになっている。こ
こで、図5に、生体情報計測装置10を手首に装着して
いる場合の断面図を示すように、センサ部20の突出高
さH及び手首との接触面に沿った方向の長さ(例えば、
手首の周方向の長さ)Lは、手首の豆状骨上の表皮DB
と生体情報計測装置10との干渉を回避することによる
脈拍の検出精度の向上、生体情報計測装置10の安定感
などの装着感、及び美観などの観点から重要な寸法であ
る。従って、センサ部20の突出高さH及び手首との接
触面に沿った方向の長さLの寸法については後段に詳述
する。
【0020】図2に示すように、ハウジング11の内部
空間には、メイン基板43が配置されている。メイン基
板43には、CPU(中央演算処理装置)等のIC部品
を含むデータ処理回路44が設けられている。データ処
理回路44は、OPアンプ35及び回路素子36により
増幅された脈波信号に高速フーリエ変換処理(以下、
「FFT処理」という。)を施し、その処理結果を解析
することにより脈拍数を算出する。また、メイン基板4
3の裏側には、この生体情報計測装置10の電源となる
電池45が配置されており、この電池45は、メイン基
板43上の各回路に接続されている。メイン基板43と
脈波センサユニット30は、ヒートシール46により互
いに接続され、メイン基板43から脈波センサユニット
30に電力を供給すると共に、脈波センサユニット30
より出力される脈波信号をメイン基板43に供給するよ
うになっている。また、ハウジング11の表側に配置さ
れた液晶表示装置13の表側には、液晶表示装置13の
視認を可能にすると共に、これを保護する透明ガラス4
7が配置され、この透明ガラス47は、ハウジング11
の外側ケース40に支持されている。
【0021】本実施形態では、メイン基板44に設けら
れた回路が通常のディジタル時計と同様に、時刻及び日
付をカウントする計時機能を有する。これにより、上述
したように生体情報計測装置10は、脈拍数、時刻及び
日付を液晶表示装置13に表示させることが可能になっ
ている。また、液晶表示装置13に表示させる情報の切
り換え等の操作は、図1に示すボタンスイッチ14a、
14b、14c、14d、14eを選択的に操作するこ
とによって可能になっている。なお、脈拍数の表示方法
は、数字による場合に限らず、時間経過をグラフ化して
表示する等の各種表示方法を適用してもよい。
【0022】(1−2) センサ部の具体的な寸法 次に、センサ部20の突出高さH及び手首との接触面に
沿った方向の長さL(図2、図5)の寸法について説明
する。先ず、複数の被験者の手首に生体情報計測装置1
0と加速度センサを装着してトレッドミル(ランニング
マシン)上を被験者が走行した時の脈波スペクトルとノ
イズスペクトルの比率を求める実験を行った。図6及び
図7にその実験結果を示す。この実験において、生体情
報計測装置10は、従来の腕時計の場合と同様に、被験
者の手首の動きを妨げないように軽く圧迫感を感じる程
度に被験者の手首に装着すると共に、被験者は、走行時
に腕を振るようにした。このとき、センサ部20は、手
首に多少埋もれた状態になっていた。ここで、脈波スペ
クトルは、生体情報計測装置10の脈波センサユニット
30より出力される脈波信号をFFT処理した値であ
り、ノイズスペクトルは、加速度センサより出力される
体動信号をFFT処理した値である。図6及び図7にお
いては、縦軸に、ノイズスペクトルの基本波の強度に対
する脈波スペクトルの基本波の強度の比を示している。
これにより、腕の振りなどによるほぼ一定周期の外乱の
影響に対する脈拍の検出レベルの大きさを検出すること
ができるようになっている。従って、この比が大きいほ
ど、脈波信号のSN比が良い、つまり、センサ部20が
常時手首に密着しており、検出誤差が少ないことを表し
ている。
【0023】(1−2−1) センサ部の突出高さH 図6は、この方法においてセンサ部20の突出高さHを
変化させた場合の実験結果である。この実験結果による
と、センサ部20の突出高さHを3mm、6mm、11
mmにそれぞれ変化させた場合において、ノイズスペク
トルに対する脈波スペクトルの比は、突出高さHが3m
mの時は0.31と小さい値であるのに対し、6mm以
上の時はほぼ一定の高い値(図6において約1)を得る
ことができた。つまり、6mm以上で脈波スペクトルの
検出強度が大きかった。なお、この実験におけるセンサ
部20の手首との接触面に沿った方向の長さLは、24
mmに設定した。この実験結果から、センサ部20の突
出高さHは、6mm以上あれば、運動中、つまり、手首
を動かしてもセンサ部20を常時手首に密着させること
ができ、正確に脈拍を計測することができる。また、こ
のことは同時に、手首の豆状骨上の表皮DB(図5)が
生体情報計測装置10に干渉しなかったことを示してい
る。但し、生体情報計測装置10の美観及び使い勝手を
考慮するとセンサ部20の突出高さHはあまり大きくな
いことが望ましいため、5mm以上が適当であり、より
好ましくは、5mm〜6mmの範囲内が最適であると考
えられる。
【0024】(1−2−2) センサ部の手首との接触
面に沿った方向の長さL 図7は、この方法においてセンサ部20の手首との接触
面に沿った方向の長さLを変化させた場合の実験結果で
ある。この実験結果によると、センサ部20の手首との
接触面に沿った方向の長さLを20mm、25mm、3
0mm、35mmにそれぞれ変化させた場合において、
ノイズスペクトルに対する脈波スペクトルの比は、長さ
Lが20mmと25mの時はほぼ一定の高い値(図7に
おいて約1.6)を得ることができたのに対し、25m
m以上になると、長さLが大きいほど値が低くなった。
なお、この実験におけるセンサ部20の突出高さHは、
6mmに設定した。ここで、センサ部20の手首との接
触面に沿った方向の長さLが20mm以下の場合の実験
をしていないのは、20mm以下になるとセンサ部20
と手首との接触面積が少なくなって生体情報計測装置1
0を安定して手首に装着することができなくなるからで
ある。この実験結果から、センサ部20の手首との接触
面に沿った方向の長さLは、20mm〜25mmの範囲
内であれば、手首を動かした場合でもセンサ部20を安
定して手首に密着させることができ、正確に脈拍を計測
することができる。このことは同時に、手首の豆状骨上
の表皮DB(図5)がセンサ部20に干渉しなかったこ
とを示している。
【0025】従って、本実施形態に係る生体情報計測装
置10においては、センサ部20の突出高さHを5mm
以上にし、かつ、センサ部20の手首との接触面に沿っ
た方向の長さLを20mm〜25mmの範囲内にするこ
とにより、手首から脈拍を計測する場合でも、使用者に
違和感を感じさせることなく手首の動きを妨げず安定し
て装着でき、かつ、脈拍の計測精度を高くすることがで
きる。
【0026】(2) 変形例 (2−1) 第1変形例 上述の実施形態においては、センサ部20を略円柱形状
に形成する場合について述べたが、本発明はこれに限ら
ず、上述の突出高さH及び手首との接触面に沿った方向
の長さLの範囲内であれば、3角柱や4角柱などの多角
柱形状などの様々な形状を広く適用することができる。
【0027】(2−2) 第2変形例 上述の実施形態においては、ハウジング11の略中央部
を突出させてセンサ部20を形成する場合について述べ
たが、本発明はこれに限らず、センサ部20を独立して
形成し、ハウジング本体に対して突出するように取り付
けてもよい。
【0028】(2−3) 第3変形例 上述の実施形態においては、センサ部20の突出高さH
を5mm以上にし、かつ、センサ部20の手首との接触
面に沿った方向の長さLを20mm〜25mmの範囲内
にする場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
いずれか一方の寸法が条件を満たしていれば、他方の寸
法について条件を緩和してもよい。例えば、センサ部2
0において、突出高さHを6mmにして手首との接触面
に沿った方向の長さLを26mmにする場合や、手首と
の接触面に沿った方向の長さLを21mmにして突出高
さHを4mmにする場合でも、生体情報計測装置10が
手首の豆状骨上の表皮部分と干渉するのを防止でき、使
用者に違和感を感じさせることなく手首の動きを妨げず
安定して装着でき、かつ、脈拍の計測精度を高くするこ
とができる。
【0029】(2−4) 第4変形例 上述の実施形態においては、センサ部20全体の手首と
の接触面に沿った方向の長さLを設定する場合について
述べたが、本発明はこれに限らず、少なくともセンサ部
20の手首に接触している接触部が20mm〜25mm
の範囲内であればよく、センサ部20の他の部分は、2
0mm以下でもよく、また、センサ部20が手首の豆状
骨上の表皮に干渉しない範囲で、25mm以上であって
もよい。
【0030】(2−5) 第5変形例 上述の実施形態においては、脈波センサユニット30を
内蔵した生体情報計測装置10に本発明を適用する場合
についたが、本発明はこれに限らず、例えば、ハウジン
グには、脈波センサユニットのみを内蔵する等して、デ
ータ処理回路等を保持する装置本体と脈波センサユニッ
トが分離している生体情報計測装置にも適用することが
できる。
【0031】
【発明の効果】上述したように本発明の生体情報計測装
置は、手首を動かした場合に手首の豆状骨上の表皮が生
体情報計測装置に干渉しないように、生体情報を計測す
るセンサ部をハウジングに対して突出するように設け、
または、センサ部の手首に接触する接触部の手首との接
触面に沿った方向の長さを手首を動かした場合に手首の
豆状骨上の表皮がセンサ部に干渉しない長さに形成する
ことにより、手首から生体情報を計測する場合でも、使
用者に違和感を感じさせることなく手首の動きを妨げず
安定して装着でき、かつ、生体情報の計測精度を高くす
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る生体情報計測装置の
斜視図であり、図1(A)は、生体情報計測装置の表側
の斜視図であり、図1(B)は、前記生体情報計測装置
の裏側の斜視図である。
【図2】 前記生体情報計測装置の断面図である。
【図3】 前記生体情報計測装置による脈波の検出原理
の説明に供する図である。
【図4】 人の血管部分に外部から光を照射した時の吸
光度の経時的変動を示す図である。
【図5】 前記生体情報計測装置を手首に装着している
場合の断面図である。
【図6】 前記生体情報計測装置のセンサ部の手首側の
長さを変化させて脈拍計測を行った時の脈波スペクトル
とノイズスペクトルの比率を示すグラフである。
【図7】 前記生体情報計測装置のセンサ部の手首の表
面方向の長さを変化させて脈拍計測を行った時の脈波ス
ペクトルとノイズスペクトルの比率を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10……生体情報計測装置 11……ハウジング(支持体) 12……リストバンド(バンド) 13……液晶表示装置(表示部) 20……センサ部(生体情報計測手段) 30……脈波センサユニット(生体情報計測手段) 32……LED(発光素子) 33……フォトダイオード(受光素子) 44……データ処理回路(データ処理部)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体に光を照射する発光素子および前記
    生体からの反射光を受光して受光結果を出力する受光素
    子を有し、前記受光結果に応じて生体情報信号を出力す
    る生体情報計測手段と、前記生体情報信号に基づいて生
    体情報を検出するデータ処理部と、検出した前記生体情
    報を表示する表示部と、前記生体情報計測手段、前記デ
    ータ処理部および前記表示部を保持する支持体と、前記
    支持体に連結され、前記生体情報計測手段が使用者の手
    首の手の甲側に接触するように前記支持体を前記手首に
    固定するバンドと、を備える生体情報計測装置におい
    て、 前記生体情報計測手段は、前記手首を動かした場合に前
    記手首の豆状骨上の表皮が前記生体情報計測装置に干渉
    しないように前記支持体の本体に対して突出するように
    設けられていることを特徴とする生体情報計測装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の生体情報計測装置におい
    て、 前記生体情報計測手段は、前記支持体の本体に対して少
    なくとも5mm以上突出するように設けられていること
    を特徴とする生体情報計測装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の生体情報
    計測装置において、 前記生体情報計測手段は、前記手首に接触する接触部の
    前記手首との接触面に沿った方向の長さが、前記手首を
    動かした場合に前記手首の豆状骨上の表皮が前記生体情
    報計測装置に干渉しない長さに形成されていることを特
    徴とする生体情報計測装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の生体情報計測装置におい
    て、 前記生体情報計測手段は、前記接触部の前記手首との接
    触面に沿った方向の長さが20mm〜25mmの範囲内
    に設定されていることを特徴とする生体情報計測装置。
  5. 【請求項5】 生体に光を照射する発光素子および前記
    生体からの反射光を受光して受光結果を出力する受光素
    子を有し、前記受光結果に応じて生体情報信号を出力す
    る生体情報計測手段と、前記生体情報信号に基づいて生
    体情報を検出するデータ処理部と、検出した前記生体情
    報を表示する表示部と、前記生体情報計測手段、前記デ
    ータ処理部および前記表示部を保持する支持体と、前記
    支持体に連結され、前記生体情報計測手段が使用者の手
    首の手の甲側に接触するように前記支持体を前記手首に
    固定するバンドと、を備える生体情報計測装置におい
    て、 前記生体情報計測手段は、前記手首に接触する接触部の
    前記手首との接触面に沿った方向の長さが、前記手首を
    動かした場合に前記手首の豆状骨上の表皮が前記生体情
    報計測装置に干渉しない長さに形成されていることを特
    徴とする生体情報計測装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の生体情報計測装置におい
    て、 前記生体情報計測手段は、前記接触部の前記手首との接
    触面に沿った方向の長さが20mm〜25mmの範囲内
    に設定されていることを特徴とする生体情報計測装置。
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