以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技システムの構成図である。
遊技場Aの内部には内部ネットワークが設けられており、該内部ネットワークには遊技場内部管理装置1、中継端末4及び情報収集端末装置5が接続されている。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標、以下同じ)によって構成されており、該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、各機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技用管理装置(ホールコンピュータ)1は、遊技場内部に設置された遊技場の収支に関わる遊技関連装置(計数機7、券売機8、等)及び遊技用装置6から稼働情報を収集し、各機器の動作状況を監視する。遊技用装置6は、遊技機6aに、球貸ユニット6b、補給タンク6c及びアウトタンク6dが付加されて構成されている。そして、各機器から収集した稼働情報を分析して遊技場の営業分析をし、遊技機6a(パチンコ機)の釘調整をし、遊技機6aに対する不正を発見する。
中継端末(ルータ)4は遊技場内の島設備毎に設けられており、該島設備に設置された情報収集端末装置5からの情報を中継して、該情報を内部ネットワークに向けて送信する。
遊技用装置6は島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機本体6aに、球貸ユニット6b、補給タンク6c及びアウトタンク6dが付加されて構成されている。遊技用装置6毎又は複数(例えば、2台)の遊技用装置6に1台の情報収集端末装置5が接続されており、情報収集端末装置5は、遊技用装置6から出力される稼働情報を収集する。
すなわち、遊技用装置6は、その設置場所の特定が可能に情報収集端末装置5に接続されている。例えば、遊技用装置6と情報収集端末装置5とが1対1の関係で接続されている場合には、情報収集端末装置5に記憶された識別コードや、情報収集端末装置5に付与される通信アドレスや、情報収集端末装置5に内蔵されるチップに固有の識別番号(例えば、MACアドレス)や、情報収集端末装置5に設定された台番号等の、情報収集端末装置5が保有する遊技場内で固有の識別子を遊技用装置6に対応付けて、遊技用装置6の設置場所を特定する。なお、遊技用装置6と情報収集端末装置5とが、多対1の関係で接続されている場合には、前述した識別子に加え、情報収集端末装置5に備えられた複数の情報収集用の入出力ポート又は通信ポートと対応付けて遊技装置の設置場所を特定する。
また、遊技場には、遊技場の収支に関わる遊技関連装置として計数機7及び券売機8が設けられており、各々情報収集端末装置5に接続されている。計数機7は、遊技者が遊技によって得た遊技媒体(遊技球、メダル等)を、景品との交換のために計数するジェットカウンター等であり、遊技媒体の計数結果に関する「計数信号」を出力する。券売機8は、遊技に用いるプリペイドカード等を発券し、発券時の売上金額に関する「売上信号」を出力する。これらの、計数機7及び券売機8からの稼働情報としての「計数信号」及び「売上信号」は、情報収集端末装置5に入力される。情報収集端末装置5では、所定時間の遊技媒体の計数値、売上金額を加算演算し、累積値を集計して、稼動情報の累積値を遊技場内部管理装置1に出力する。
情報収集端末装置5は、遊技場に設置される装置(遊技用装置6等)に接続されており、これらの装置から出力される稼働情報を収集して、所定期間の稼働情報の累積値(例えば、賞球信号に基づいて算出される賞球数の累積値)を生成し、稼動情報の累積値を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置5が生成する所定期間の稼動情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出されるが、週又は月を単位として累積算出してもよい。
ここで、営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、1週間)にわたるものとしてもよい。
なお、情報収集端末装置5に、遊技用装置6の過去の稼働状況(スタート回数、大当たり回数等)を表示する情報開示機器や呼出ランプ等を併設してもよい。
本実施の形態では、情報収集端末装置5からの情報を中継する中継端末4を島設備毎に設けたが、中継端末4を設けることなく、情報収集端末装置5を直接内部ネットワークに接続するように構成してもよい。情報収集端末装置5の代わりにリモートIOを置き、中継端末4の代わりに複数の遊技用装置6に対応する情報収集端末装置を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技システムにも対応することができる。
遊技場外部管理装置2は、遊技場チェーンを経営する本部や外部機関に設けられ、ネットワークを介して遊技場内部管理装置1と接続されており、遊技場内部管理装置1が遊技場に設置された装置から収集した稼動情報の送信を受け、このデータを記憶して、管理する。この遊技場外部管理装置2に対して送信されるデータ(稼動情報、端末稼動量等)の正当性を確認する目的であれば、ハッシュ関数を用いて、該稼動情報及び該端末稼動量のハッシュ値を求めてコード化する演算処理を行って送信するとよい。このように構成することで、営業秘密(稼動情報、端末稼動量)の外部への流出を抑制すると共に、データ量を抑制することができる。
また、遊技場外部管理装置2を、遊技用装置6の製造メーカに備えてもよい。遊技店から遊技機メーカに対して変動表示作動率等の遊技機の情報を送信することで、遊技機メーカの遊技場外部管理装置2において、収集された大量のデータの中で自店の変動表示作動率を比較し、遊技メーカから遊技店に、遊技機の調整作業を行う上でのアドバイスをもらうこともできる。
また、遊技機6aの固有番号(例えば、遊技用マイクロコンピュータに付与されたユニークなチップID)を遊技場外部管理装置2に対して送信し、該固有番号を遊技場外部管理装置2で認証することによって、遊技機6aが正当なものであるかを確認することができる。また、該固有番号を遊技場外部管理装置2(例えば、管理装置メーカや遊技機メーカに設けられる)に送信して、設定情報を取得することができる。なお、遊技場外部管理装置2のデータベースにある出荷時情報(固有番号と遊技機情報とが対応付けされている)と固有番号とに基づいて、機種名、機類(パチンコ機か、パチスロ機か;遊技球式か、メダル式か;パチンコ機であれば、1種、2種、3種か;パチスロ機であれば、Aタイプ、Bタイプ等の遊技性;現金機か、カード機か等)を特定することができる。したがって、固有番号から当該遊技機の比較対象とすべき変動表示作動率を取得することができる。逆に、遊技場外部管理装置2では固有番号と当該遊技機の変動表示作動率の通知を受けて、該当する機種の変動表示作動率を格納するデータベースの更新ができる。
なお、遊技場内部のネットワークと遊技場外部管理装置2との間のネットワークが、インターネットのような不特定多数者が用いるネットワークであり、専用線で接続されていない場合には、遊技場内部管理装置1と遊技場外部管理装置2との間に仮想閉域網(VPN)を設定すると、遊技場内部管理装置1と遊技場外部管理装置2との間で転送されるデータが外部に漏洩することがなく、遊技場の経営情報の秘匿性を保つことができる。
以上、遊技場Aについて説明したが、遊技場B及び遊技場Cにも同様の設備が設けられており、遊技場外部管理装置2は、各遊技場に設けられた遊技用管理装置と通信することができる。
図2は、本発明の実施の形態の遊技用装置6周辺のブロック図であり、遊技用装置6からの情報の収集を示す。
遊技機6aに設けられた外部出力端子41(図4参照)及び遊技用マイクロコンピュータ101の通信ポート124(図4参照)からは、遊技に関わる信号(稼働情報)及び遊技機に関わる情報が出力される。
この遊技機6aから出力される信号には、上タンク内の賞品球が不足していることを示し、島設備からの球の補給を促す「球切れ信号」、所定数(例えば、10個)の賞球を排出する毎に出力される「賞球信号」、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に出力される「球貸信号」、変動表示ゲームを開始したときに出力される「スタート信号」、変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」、特別遊技状態(大当たり状態)中に出力される「大当たり信号」、確率変動中に出力される「確変信号」、遊技者によって遊技球が発射されたときに出力される「発射信号」等がある。また、遊技機に関わる情報には、遊技機に固有の情報として遊技用マイクロコンピュータ101が備えるチップID(固有情報)、遊技機のメーカを特定するメーカコード、遊技機の機種を特定する機種コード、プログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)等がある。
また、球貸ユニット6bが現金サンドである場合には、球貸時の売上高に関する「売上信号」が出力される。なお、この現金サンドからの「売上信号」は、売上金額に関する情報の他、売上金額に相当する貸球数に関する情報を出力してもよい。これらの信号を受信した情報収集端末装置5は、これらの稼働情報を加算演算し、累積値を集計して、稼動情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信する。
また、遊技用装置6が設置される島設備には、遊技機6aに遊技球(賞球、貸球)を補給する補給路(補給ユニット)と、遊技機6aからアウト球を回収する回収路(回収ユニット)とを備えた補給回収機構(補給タンク6c、アウトタンク6d)が設けられている。補給タンク6cは補給した球数を計数する補給数計数部を有し、アウトタンク6dはアウト球数を計数する回収球計数部を有している。補給タンク(補給数計数部)6cは補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を稼働情報として出力する。アウトタンク(回収球計数部)6dはアウト球の計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を稼働情報として出力する。この補給タンク6c及びアウトタンク6dは情報収集端末装置5に接続され、情報収集端末装置5が、補給タンク6c及びアウトタンク6dから出力される稼働情報を加算演算し、累積値を集計して、稼動情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信する。
本発明の実施の形態では、遊技機6aから出力される遊技時間信号(例えば、発射信号)によって遊技者の行う遊技時間を計測する。そのため、遊技時間を計測できるものであれば他の信号でもよく、例えば、捕球タンクへの捕球数を示す信号や、アウトタンクでの回収球数を示す信号や、操作部に備えたタッチセンサによる遊技状態の検出信号等でもよいし、その他、遊技状態を検出できるものであればなんでもよい。
また、遊技機6aから出力される変動表示時間信号(例えば、変動表示中であることを示す変動表示中信号)によって遊技者の行う遊技時間を計測する。そのため、変動表示時間を計測できるものであれば他の信号でもよく、例えば、スタート信号と図柄確定信号、表示指令信号などがあり、その他、変動表示時間を算出できるものであればなんでもよい。
図3は、本発明の実施の形態の遊技機6a(パチンコ遊技機)の遊技盤の正面図である。
遊技盤の表面には、ガイドレールで囲われた遊技領域が形成され、遊技領域のほぼ中央には表示装置(特別図柄表示装置)80が設けられるセンターケース11が配置され、遊技領域の下方には大入賞口を備えた変動入賞装置20が配置される。また、遊技領域には方向転換部材(風車)12、一般入賞口15、始動口16、普通変動入賞装置17等が配置されている。
表示装置80はセンターケース11に設けられた凹部に、センターケース11の前面より奥まった位置に取り付けられており、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等で表示画面部分が構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の変動表示領域が設けられており、各変動表示領域に図柄(特別図柄、普通図柄)や変動表示ゲーム(特別図柄を変動表示する特別変動表示ゲーム、普通図柄を変動表示する普通図柄変動表示ゲーム)を演出するキャラクタが表示される。すなわち、表示画面の左、中、右に設けられた変動表示領域には、図柄(例えば、「0」〜「9」までの数字及び「A」、「B」の英文字による12種類)が変動表示(可変表示)して変動表示ゲームが行われ、表示装置80は可変表示装置として機能する。その他、表示画面には遊技の進行に基づく画像が表示される。
センターケース11の下方には、普通変動入賞装置(普通電動役物)17を有する始動口16が配置される。遊技領域の左側の所定の位置には、普通図柄始動ゲート14が配置される。
本実施の形態の遊技機6aでは、打球発射装置(図示省略)から遊技領域に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われ、打ち出された遊技球は、遊技領域内の各所に配置された風車等の方向転換部材12によって転動方向を変えながら遊技領域を流下し、始動口16、一般入賞口15又は特別変動入賞装置20に入賞するか、遊技領域の最下部に設けられたアウト口から排出される。一般入賞口15への遊技球の入賞は、一般入賞口毎に備えられたN個の入賞センサ51.1〜51.N(図4参照)により検出される。各種入賞口に入賞した遊技球及びアウト口から排出された遊技球は、アウトタンク6dにある回収球計数部によってアウト球として計数される。また、遊技機にアウト球を計数するセンサを設けて遊技機からアウト球数を出力するようにしてもよい。また、遊技機6aには、発射球の数を計数する発射球センサ56が備えられている。この発射球センサ56の出力は、遊技制御装置100(図4参照)に入力される。なお、ファール球数を検出するセンサを設け、発射球数とファール球数との差からアウト球数を求めてもよい。
始動口16、一般入賞口15、特別変動入賞装置(大入賞口)20に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口に応じた数の賞球が払出ユニット(排出装置)から排出され、遊技盤の下方に設けられた供給皿に供給される。賞球及び貸球として排出する遊技球として遊技機6aに補給される遊技球は、補給タンク6cにある補給数計数部により補給数として計数される。
始動口16へ遊技球の入賞があると、表示装置80では、前述した数字等で構成される図柄が順に変動表示する変動表示ゲームが開始され、変動表示ゲームに関する画像が表示される。始動口16への入賞が所定のタイミングでなされたとき(具体的には、入賞検出時の特別図柄乱数カウンタ値が当たり値であるとき)には大当たり状態となり、三つの表示図柄が揃った状態(大当たり図柄)で停止する。このとき、特別変動入賞装置20は、大入賞口ソレノイド10A(図4参照)への通電によって、大入賞口が所定の時間(例えば、30秒)だけ、遊技球を受け入れない閉状態(遊技者に不利な状態)から遊技球を受け入れやすい開状態(遊技者に有利な状態)に変換される。すなわち、大入賞口が所定の時間だけ大きく開くので、遊技者はこの間多くの遊技球を獲得することができるという遊技価値が付与される。
始動口16への遊技球の入賞は、特別図柄始動センサ52(図4参照)によって検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された特別図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(特別図柄入賞記憶領域)に、特別図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この特別図柄入賞記憶の記憶数は、表示装置80の表示画面の一部に設けられた特別図柄記憶状態表示領域に表示される。遊技制御装置100は、特別図柄入賞記憶に基づいて、表示装置80にて変動表示ゲームを行う。
特別変動入賞装置20への遊技球の入賞は、カウントセンサ54、継続センサ55(図4参照)によって検出される。
遊技球が普通図柄始動ゲート14を通過すると、表示装置80の一部に設けられた普通図柄表示領域では、普通図柄の変動表示を始める。遊技制御装置100は普通図柄入賞記憶に基づいて、普通図柄に関する当たりの抽選を行う。すなわち、普通図柄始動ゲート14への通過検出が所定のタイミングでなされたときには(具体的には、通過検出時の普通図柄乱数カウンタ値が当たり値であるときには)、普通図柄に関する当たり状態となり、普通図柄が当たり図柄で停止する。このとき、始動口16の手前に設けられた普通変動入賞装置17は、普通電動役物ソレノイド17A(図4参照)への通電により、始動口16への入口が所定の時間(例えば、0.5秒)だけ拡開するように変換され、遊技球の始動口16への入賞可能性が高められる。
普通図柄始動ゲート14への遊技球の通過は、普通図柄始動センサ53(図4参照)で検出される。この遊技球の通過タイミングによって抽出された普通図柄乱数カウンタ値は、遊技制御装置100内の所定の記憶領域(普通図柄入賞記憶領域)に、普通図柄入賞記憶として所定回数(例えば、最大で連続した4回分)を限度に記憶される。この普通図柄入賞記憶の記憶数は表示装置80に設けられた普通図柄記憶状態表示領域に表示される。なお、普通図柄変動表示領域及び普通図柄記憶状態表示領域は、表示装置80と別体にして普通図柄変動表示装置(表示器)及び普通図柄記憶状態表示装置(表示器)を設けてもよい。
遊技盤の要所には、ランプ、LED等の装飾装置が設けられており、これらのランプは遊技の進行に合わせて点灯して、遊技者の遊技に対する興趣が継続するようにしている。
図4は、本発明の実施の形態の遊技機6aの遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報を記憶しているROM及び遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ101、入力インターフェース102、出力インターフェース103等から構成される。遊技制御装置100は遊技制御手段、変動表示時間情報出力手段、遊技時間情報出力手段として機能する。
遊技用マイクロコンピュータ101の通信ポート124(図5参照)には外部通信用端子104が接続されており、外部通信用端子104からは、遊技用マイクロコンピュータ101が備える一意に設定されたチップID(固有情報)や、遊技機のメーカを特定するメーカコード、遊技機の機種を特定する機種コード、またプログラムの正当性を確認するセキュリティコード(例えば、プログラムコードのハッシュ値)等や、遊技用マイクロコンピュータ101の動作状態(例えば、遊技の進行状況)を出力することができる。また、外部通信用端子104に検査装置を接続して、チップIDによって遊技用マイクロコンピュータ101の正当性や、セキュリティコードによって遊技用プログラムの正当性を判定することができる。また、外部通信用端子104に情報収集端末装置5を接続して、チップIDによって遊技機6aを識別することができる。
遊技用マイクロコンピュータ101は、入力インターフェース102を介しての各種検出装置(一般入賞口センサ51.1〜51.N、特別図柄始動センサ52、普通図柄始動センサ53、カウントセンサ54、継続センサ55、発射球センサ56)からの検出信号を受けて、大当たり抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェース103を介して、各従属制御装置(表示制御装置150、排出制御装置200等)、普通電動役物ソレノイド17A、大入賞口ソレノイド10A、切換ソレノイド18A等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
遊技制御装置100から表示制御装置150には、表示制御指令信号として変動表示コマンド、図柄コマンド、確定コマンド、デモ表示コマンド、ファンファーレコマンド、大当たりコマンド、エラーコマンド等が送信される。さらに、通常の遊技状態、確率変動状態、変動時間短縮状態等の遊技状態の違いによって表示態様を変化させるための指令信号も送信される。また、複数の変動表示ゲーム(例えば、特別図柄変動表示ゲーム、第二特別図柄変動表示ゲーム、普通図柄変動表示ゲームなど)がある場合にはそれぞれの変動表示ゲームに対応した指令信号を送信する。
表示制御装置150は、表示制御用CPU151、プログラム等を格納したROM152、表示制御用CPUの動作時のワークエリアや、表示装置80に表示される画像データを一時的に記憶するフレームバッファが設けられたRAM153、GDP(Graphic Display Processor)155、画像データ(図柄データ、背景画データ、動画キャラクタデータ、テクスチャデータ等)を格納した画像ROM154、遊技制御装置100から指令や音制御装置300、装飾制御装置310への指令の入出力を行う通信インターフェース156、表示装置8への出力や遊技の状態を示す情報を、表示用外部情報90(表示用外部情報端子)へと出力する出力インターフェース157等から構成され、前述した表示制御指令信号を受けて、表示装置80に表示する画像信号を生成する。
装飾制御装置310は、遊技制御装置100からの装飾制御指令信号に基づいて、LED、ランプ等の装飾装置の点灯を制御する。音制御装置300は、遊技制御装置100からの音制御指令信号に基づいて、スピーカから出力される効果音を制御する。
排出制御装置200は、遊技制御装置100からの賞球指令信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し賞球を排出させる。また、球貸ユニット6bがカード球貸ユニットである場合には、球貸ユニット6bからの貸球要求信号に基づいて、払出ユニットの動作を制御し貸球を排出させる。
遊技機6aの電源装置(図示省略)は、電源回路の他に、バックアップ電源部と停電監視回路とを備えている。停電監視回路は、電源装置の電圧降下を検出すると、遊技制御装置100等に対して停電検出信号とリセット信号とを順に出力する。遊技制御装置100は、停電検出信号を受けると所定の停電処理を行い、リセット信号を受けるとCPUの動作を停止する。バックアップ電源部は、遊技制御装置100等のRAMにバックアップ電源を供給して、遊技データ(遊技情報、遊技制御情報:変動表示ゲーム情報を含む)等をバックアップする。
以上説明した実施の形態では、表示制御装置150に装飾制御装置310及び音制御装置300を含めて一体に構成したが、装飾制御装置310や音制御装置300を表示制御装置150とは別個に構成してもよい。
図5は、本発明の実施の形態の遊技機6aに用いられる遊技用マイクロコンピュータ101のブロック図である。
遊技用マイクロコンピュータ101は、遊技機6aの動作を制御する遊技制御ブロックと、通信ポート124からの情報出力を制御する管理ブロックとに分かれて構成されている。遊技制御ブロックは、遊技機メーカで自由にプログラミングをして、遊技用CPU111を動作させることができるが、管理ブロックは管理用ファームウェア121によって動作し、遊技機6aの認証のためのチップID及び遊技機6aからの各種情報を出力するもので、その機能を遊技機メーカが変えることはできない。
遊技制御ブロックには、遊技用CPU111、遊技用ROM112、遊技用RAM113、リセット回路114、クロック回路115、カウンタ/タイマ(CTC)116、割込みコントローラ117、外部バスインターフェース118及びI/Oポート119によって構成されている。
遊技用CPU111は、遊技用ROM112に記憶されたプログラムに従って、遊技制御を行う。遊技用ROM112は、遊技制御に必要な遊技用プログラムやメーカコード、機種コード、セキュリティコード等のデータを記憶する。遊技用RAM113には、遊技用CPU111によるプログラム実行時に一時的に使用されるワークエリアが設けられている。
リセット回路114は、遊技機6aの起動時や、電源異常時に遊技用CPU111の動作を初期化する。クロック回路115は、遊技用CPU111の動作に必要なクロック信号を生成する。
カウンタ/タイマ(CTC)116は、クロック回路115で生成されたクロック信号に基づいて、遊技用CPU111に一定時間毎に割り込みをかけたり、外部から供給されるクロック数を計数する。
割込みコントローラ117は、遊技用CPU111に対する割込の優先順位等を制御する。外部バスインターフェース118は、遊技用CPU111の外部に設けられたメモリや、インターフェースコントローラとを接続する。I/Oポート119は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、各種センサからの信号が入力され、アクチュエータ、制御装置への信号が出力される。
遊技用CPU111、遊技用ROM112、遊技用RAM113、外部バスインターフェース118及びI/Oポート119は、遊技制御ブロックのバス120によって接続されている。
管理ブロックは、管理用ファームウェア121、管理用ワークRAM122、セキュリティメモリ123及び通信ポート124によって構成されている。
管理用ファームウェア121は、管理ブロックにおける処理を実行する。例えば、遊技用RAM113のワークエリアのデータを管理用ワークRAM122に転送したり、管理用ワークRAM122の所定領域(外部データ出力領域)に記憶されたデータを外部からの要求に応じて出力したり、セキュリティメモリ123に記憶されたチップIDを外部からの要求に応じて出力する。
管理用ワークRAM122は、管理用ファームウェア121における処理に一時的に使用されるワークエリアが設けられている。
セキュリティメモリ123は、不揮発性のメモリであって、各チップ毎に異なるチップIDが、遊技用マイクロコンピュータ101の製造工程で改変不能に書き込まれている。このチップIDは、通信ポート124を介して外部から読み出すことができるので、チップIDによって遊技機6aを識別することができる。
通信ポート124は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うインターフェースである。
管理用ファームウェア121、管理用ワークRAM122、セキュリティメモリ123及び通信ポート124は、管理ブロックのバス125によって接続されている。
遊技制御ブロックのバス120と管理ブロックのバス125との間にはバスモニタ126が設けられている。バスモニタ126は、遊技制御ブロックのバス120と管理ブロックのバス125との状態を監視しており、バス120、125におけるデータ転送に余裕があるときに、バス120とバス125との間のデータの受け渡しをする。
図6は、遊技制御装置100の遊技制御ブロックで実行される遊技機6aの制御のフローチャートを示す。遊技機への電源が投入された後、図6(a)のフローに示す処理が実行されて、所定時間周期、たとえば1ミリ秒ごとにタイマ割り込みが発生すると図6(b)のフローに示す処理のプログラムが呼び出されて実行される。
遊技機への電源が投入されると、図6(a)に示すステップ1001の初期化処理を実行し、遊技機を初期状態に設定する。続くステップ1002で乱数更新処理1を行い、以後このステップ1002の処理を繰り返し行う。
ステップ1002で行われる乱数更新処理1は、後述する乱数更新処理2の初期値を更新する処理である。この処理について説明すると、遊技制御装置100で実行される処理の中には、普図始動口14や特図始動口6へ遊技球が入賞したときに、対応する遊技の結果態様を導くための抽選を行ったり、この抽選結果に基づいて変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾にランダム性を付与したりするために行われる、いくつかの乱数処理が含まれる。これらの乱数処理の一例としては、例えば0から316の間でカウンタの値を所定の時間周期、たとえば1ミリ秒周期で1ずつ増加させ、値が316を越したときに再び0に戻すような処理がある。そして、上述した遊技球の入賞等の事象を遊技制御装置100が認識した時点でのカウンタの値がそのときの乱数値として抽出される。この乱数値を抽出する処理は、後で図6(b)を参照して説明する、ステップ2004での乱数更新処理2に相当する。乱数とは云っても、上記に例示した処理を繰り返すと、317ミリ秒周期で抽出される乱数値は同じ値となってしまい、ランダム性が若干低下する。そこで、さらなるランダム性を付与するための処理が乱数更新処理1である。上記の例におけるカウンタ値の変動を毎回0から開始するのではなく、乱数更新処理1で求められた値をカウンタ値の初期値として変動させ、いわば一回転の変動を終えた時点で、乱数更新処理1により得られた新たな値を次のカウンタの初期値として設定する。そしてまた、一回転のカウンタ値の変動をする処理が行われ、カウンタ値変動時の初期値が次々と更新されてゆく。乱数更新処理1における乱数更新の周期は、乱数更新処理2における乱数更新の周期に比してかなり短いので、上記カウンタのランダム性を増すことができる。本明細書中では、上記カウンタを「乱数カウンタ」と称する。
タイマ割り込みが発生したときに遊技制御装置100で実行される処理手順について、図6(b)を参照して説明する。なお、以下で説明するステップ2000〜ステップ2011のタイマ割り込み処理は、例えば、1ミリ秒といった比較的短い時間周期で繰り返し実行される。これらステップ2000〜ステップ2011の処理は、割り込み発生毎に必ずしもすべて行なわれるとは限らず、例えば入力処理ステップ2001は毎回入力信号を監視するが、出力処理ステップ2002は割り込みの発生1回おきに実行される。つまり、1回の割り込み処理で一通りの処理すべてを完了するのではなく、この割り込み処理が複数回繰り返し実行されて一つの処理が完了する場合がある。
ステップ2001では割り込み禁止の設定と、レジスタ退避の処理を行い、ステップ2002では入力処理を行う。ステップ2002における入力処理は、入力インターフェース102を介して入力される各種センサやスイッチ等からの信号にチャタ除去等の処理を施し、入力情報を確定する処理である。
ステップ2003では、出力インターフェース103を介し、予め決められたデータを予め決められた出力先に出力する処理を行う。出力されるデータとしては、大入賞口ソレノイド20A、切換ソレノイド18A、さらには後述する盤用外部情報41等が含まれる。ステップ2004では、後述する表示制御指令信号(コマンド)を表示制御装置150に出力する処理や、排出制御装置200に賞球指令信号を出力する処理などを行う。
ステップ2005では乱数更新処理2を行い、普図変動表示ゲーム、特別図柄変動表示ゲーム、が当たりか否かを判定するための各乱数カウンタや、変動表示ゲームを進行させる際の演出あるいは装飾(変動表示パターンや停止図柄等)にランダム性を付与するための各乱数カウンタの値を一ずつ増す。
ステップ2006では、遊技機の球詰まりや各種スイッチ、センサ等の異常などを監視するエラー監視処理を行い、続くステップ2007ではスイッチの監視処理を行う。このスイッチ監視処理は、カウントセンサ54、特図始動センサ52、普図始動センサ53等の入力の有無を検出し、その結果に応じて各カウントセンサの用のカウント数や特別図柄始動記憶、普図始動記憶の各始動記憶数を更新する処理である。
ステップ2008では、特図始動センサ54への入賞等に基づいて、特図変動表示ゲームを行わせるための処理(特図ゲーム処理)を行う。
ステップ2009では、普図始動センサ53への入賞に基づいて、普図変動表示ゲームを行わせるための処理(普図ゲーム処理)を行う。具体的には、普通図柄始動センサ53で検知された普図始動口14への遊技球の通過に基づいて、普図始動記憶に記憶された普図乱数カウンタ値(ステップ2005で抽出・記憶した普図ゲームの結果態様に関する乱数)が当たりか否か判定し、普図表示領域の変動表示のための処理を行う。普図乱数カウンタ値が所定の値であれば、普図に関する当たり状態となり、普図始動領域において当たり図柄(例えば赤く点灯)で変動表示が停止する。また、当たり状態になると普電ソレノイド17Aを駆動して普通電動役物を開放し、特図始動入賞が容易な状態になる。なお、確率変動や時間短縮変動などの特別遊技状態では2.9秒間の開放、通常遊技状態では0.5秒間の開放のようにして、遊技状態に応じて開放態様を変化させる処理を行なう。
ステップ2010では、外部情報編集処理を行う。この処理では、盤用外部情報端子41を介して接続される情報収集端末装置に遊技機6aの状態を出力するための盤用外部情報を編集する処理を行う。盤用外部情報としては、図柄が確定したか、大当たりであるか、確率変動中であるか、変動時間短縮(時短)であるか等、変動表示ゲームの進行状態に関連する情報が含まれる。
遊技制御装置100は、以上に説明した処理をし、一時退避していたレジスタの復帰処理および禁止設定されていた割り込みの許可設定をする処理をステップ2011で行い、リターンする。そして、次のタイマ割り込みが発生するまでステップ1002における乱数更新処理1を繰り返し行う。
以上の処理が、本実施の形態の遊技機の遊技制御装置100において実行される。
次に、本実施の形態の情報収集端末装置5の構成を説明する。
情報収集端末装置5は、マイクロプロセッサ、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられている。このマイクロプロセッサの構成を図7に示す。
マイクロプロセッサは、3個のCPU501〜503を内蔵した1チップタイプのプロセッサであり、メディアアクセスコントロールCPU(MACCPU)501、ネットワークCPU502、アプリケーションCPU503の3つのCPUを内蔵している。また、これらのCPU501〜503が共通に接続されているアドレス及びデータのためのコモンバス504には、各CPUに共通して使用されるメモリとして、CPUによるプログラム実行時のワークエリアとして使用されるメモリであるRAM505、不揮発性のメモリであるEEPROM507、プログラム等を予め格納したROM509が接続されている。
また、このコモンバス504には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート510及びI/Oポート512も接続されている。ネットワーク通信ポート510は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのポートである。ネットワーク通信ポート510は、ドライバを介してネットワーク接続端子に接続されており、該ネットワーク接続端子には中継端末4が接続され、遊技場内部管理装置1との信号(データ信号、指令信号)を送受信する。
I/Oポート512は、パラレル又はシリアルの入出力ポートであり、ドライバを介して外部入出力端子に接続されており、該外部入出力端子には、遊技機6a、計数機7等の遊技場に設置された装置から出力されたデータが入力される。
EEPROM507は、不揮発性のメモリであって、ネットワーク構成及びアドレスの指定情報、識別コード等の情報収集端末装置5に設定される情報等を記憶している。識別コード以外は、プログラムにより書き換え可能である。識別コードは、EEPROM507の製造過程で改変不能に書き込まれるものであり、各チップ毎に異なるコードを書き込むことができる。この識別コードは、ネットワークを介して外部から読み出すことができるので、情報収集端末装置5の識別に用いることができる。すなわち、遊技場内部管理装置1は、どの情報をどのプロセッサ50(どの情報収集端末装置5)が出力したかを知ることができる。EEPROM507のプログラムによって書き換え可能な部分及びROM509には、稼働情報の収集に用いられるプログラムが記憶されている。
また、遊技場内部管理装置1や情報収集端末装置3から識別コードを定期的に読み出すことによって、遊技システムに組み込まれた情報収集端末装置5が交換されたことを検出することができる。
また、情報収集端末装置5が正当なものであることを示すキーを、遊技システムの構築時や営業開始時に、遊技場内部管理装置1から送信し、該キーをRAM505に書き込む。そして、遊技場内部管理装置1から該キーを定期的に読み出すことによって、遊技システムに組み込まれた情報収集端末装置5が不正なものであることを検出することもできる。
プロセッサには、CPU501〜503のクロックやリセット等の制御信号を出力する制御回路514も内蔵されている。
遊技機6a、計数機7等の遊技場に設置された装置から情報収集端末装置5に稼働情報が入力されると、アプリケーションCPU503によって稼働情報の累積値が算出される。また、算出された稼動情報の累積値はネットワーク通信ポート510から出力される。
次に、本発明の実施の形態の遊技場内部管理装置1の構成を説明する。図8は、遊技場内部管理装置1の構成を示すブロック図である。
遊技場内部管理装置1には、CPU301、プログラム等を予め格納したROM302、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM303、各種データを記憶するハードディスク、不揮発メモリ(フラッシュメモリ等)等の記憶装置304が設けられている。RAM303は、情報収集端末装置5が送信した稼動情報を記憶して、稼動情報記憶手段を構成する。これらのCPU301、ROM302、RAM303及び記憶装置304はバス308によって接続されている。このバス308はCPU302がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス308には、外部との入出力を司る通信インターフェース305、入力インターフェース306及び出力インターフェース307が接続されている。通信インターフェース305は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。よって、遊技場内部管理装置1は、外部ネットワークに接続された機器と通信をすることができる。入力インターフェース306には、遊技場内部管理装置1の操作のための入力装置(キーボード、マウス等)が接続される。出力インターフェース307には、遊技機6a等から収集したデータや、遊技場内部管理装置1の稼働状態を表示する表示装置(ディスプレイ)が接続される。
この、遊技場内部管理装置1は、各遊技機6aから、情報収集端末装置5を経由して取得した、各遊技機6aの総遊技時間及び通常遊技時間を受信して集計する遊技時間集計手段として動作する。また、総変動表示時間及び稼働中変動表示時間を受信して集計する変動表示時間集計手段として動作する。この集計は所定の時間(例えば1日の営業時間)ごとに集計する。そして、遊技者が遊技を行っている時間のうち変動表示状態である時間の割合(表示装置全体作動率(=総変動表示時間÷総遊技時間))及び、遊技者が遊技球を発射している時間のうち、変動表示状態である時間の割合(表示装置通常作動率(=稼働中変動表示時間÷通常遊技時間))を算出する変動表示作動率算出手段として動作する。さらに、同一の機種毎に、総遊技時間及び通常遊技時間を合計する遊技時間情報合計手段として動作し、総変動表示時間及び稼働中変動表示時間を合計する変動表示時間情報合計手段、同一の機種全体としての表示装置全体作動率及び表示装置通常作動率を算出する変動表示合算作動率算出手段として動作する。遊技場の管理者は、これら算出された値より、各遊技機の特性を把握することができる。
図9は、遊技制御装置100の管理ブロックで行われる、遊技時間算出処理及び変動表示時間算出処理の処理を示すフローチャートである。
この遊技時間算出処理及び変動表示時間算出処理は、外部情報編集処理の中で実行され、所定の条件によって算出された値を管理用ワークRAM122に記憶する。そして記憶された各値は、外部通信端子を介して接続された情報収集端末装置5へ出力する。
この遊技時間算出処理では、発射球センサ56より検出された信号に基づいて遊技時間を算出する。この遊技時間には、総発射球数を計数する総遊技時間と、大当たりや確率変動などの遊技状態を算出対象から除外した通常遊技時間との2つの遊技時間を算出する。前者は全体の遊技時間を把握するのに利用し、後者は遊技者が負担感を感じる(遊技場にとって利益を上げることができる状態)状態時間を把握するのに利用できる。
図9(a)は、遊技時間算出処理のフローチャートを示す。
遊技時間算出処理は、発射球の検出によって、遊技者が遊技を行う時間を算出する。
まず、発射球センサ56によって遊技球の発射が検出されたか否かを判定する(ステップ3001)。遊技球の発射の検出は、発射球センサ56(例えば、フラット近接センサまたは遮光センサ等)によって検出されるパルス信号のエッジを検出し、エッジの数によって発射球の計数を行う。遊技球の発射が検出されなかった場合は、処理を終了し、メインフローに復帰する。遊技球の発射が検出された場合は、発射数の計数によって、総遊技時間を算出する(ステップ3002)。本実施の形態の遊技機は、1分間に遊技球が100球発射される。このことから、計数された遊技球の数から、遊技者が遊技を行った時間を算出することができる(例えば、パルス信号を10カウントすることで6秒の遊技時間を検出できる)。
次に、通常遊技状態(特別遊技状態(大当り状態)もしくは特定遊技状態(確率変動状態や時短状態)ではない通常の遊技状態)であるか否を判定する(ステップ3003)。通常の遊技状態ではなく特別遊技状態等であると判定した場合は、処理を終了し、メインフローに復帰する。通常の遊技状態と判定した場合は、発射数の計数によって、総遊技時間を算出する(ステップ3004)。こうすることで、通常の遊技状態ではなく特別遊技状態等である場合の遊技時間を除いた通常の遊技時間のみが算出される。
以上のように、遊技時間算出処理によって、遊技者が遊技を行った時間の総計である「総遊技時間」及び、遊技者が遊技を行っている時間のうち、特別遊技状態等ではない通常の遊技時間の総計である「通常遊技時間」を算出することができる。なお、特別遊技状態は、「遊技者に有利な遊技状態」、「遊技者が有利に遊技進行できる遊技状態」を含み、例えば、大当り状態、確率変動状態、時短状態(所定条件成立まで遊技者に有利に普電を開放するとともに特図の変動時間を短縮して特図の抽選機会を高める)。
図9(b)は、変動表示時間算出処理のフローチャートを示す。
変動表示時間算出処理は、遊技制御装置100の制御によって遊技状態が変動表示状態である時間を算出する。
まず、遊技制御装置100の変動表示開始コマンドが検出されたか否かを判定する(ステップ4001)。変動表示開始コマンドの検出は、遊技用マイコンのバスモニタ126から直接取得する。変動表示開始コマンドが検出されなかった場合は、処理を終了し、メインフローに復帰する。変動表示開始コマンドが検出された場合は、遊技用マイコン101に備えられたクロック等から取得したタイマ値によって変動表示開始から変動表示終了までを計測し、総変動表示時間する算出する(ステップ4002)。変動表示終了は変動表示終了コマンド(図柄確定コマンド)の検出によって特定する。
なお、変動表示ゲームが複数(2つ)動作するタイプの遊技機である場合、独立して実行される変動表示ゲームの少なくともいずれか一方が変動表示中である場合に、変動表示時間を算出する。
次に、発射球センサ56によって遊技球の発射が検出されたか否かを判定する(ステップ4003)。遊技球の発射が検出されなかった場合は、処理を終了し、メインフローに復帰する。遊技球の発射が検出された場合は、発射数の計数によって、遊技者によって遊技機が操作されている状態(遊技機が稼働状態)における変動表示時間を算出する(ステップ4004)。こうすることで、変動表示中に遊技者が遊技球を発射している時間のみが算出される。
なお、遊技制御RAMの作業領域を監視して特図ゲームのシーケンス番号を参照して変動表示時間を算出するようにしてもよい。特図ゲームの遊技制御データ(処理シーケンス)や、通信コマンドを参照することによって変動表示中であるか否かを管理ブロックで把握してタイマにより計数することで総変動表示時間を得ることもできる。また、発射検出に基づく遊技状態中のみを算出対象とする稼働中変動表示時間も得ることができる。これによって、止め打ちや長いリーチ演出による非稼動(遊技球発射がない状態)などの遊技者個人の遊技動向の影響を除外することができる。
以上のように、変動表示時間算出処理によって、遊技機が変動表示状態である時間の総計である「総変動表示時間」及び、変動表示時間のうち、遊技者によって遊技球が発射されている(遊技機が稼働状態である)時間の総計である「稼働中変動表示時間」を算出することができる。
なお、変動表示ゲームが複数(2つ)動作するタイプの遊技機である場合に、独立して動作する変動表示ゲームの少なくとも一方で変動表示中である場合であっても、少なくとも他方が大当り中である場合には、変動表示中信号を出力しないようにしてもよい。また、独立して動作する変動表示ゲームの少なくとも一方で変動表示中である場合であっても、少なくともいずれか一方が大当り中、又は、確率変動中(時短中も含む)には、変動表示中信号を出力しないようにしてもよい。
図10は、本発明の実施の形態の遊技システムの全体の処理を示すシーケンス図である。
遊技機6aは、前述した図9の処理のよって算出した総遊技時間、通常遊技時間、変動表示時間、及び、稼働中変動表示時間を管理用ワークRAM122に保存している。
そして、遊技情報出力タイミングであるか否かを判定する(ステップ5001)。遊技情報出力タイミングでないと判定した場合は、この処理を繰り返し、待機する。なお、この遊技情報出力タイミングは、例えば、所定の時間間隔(100ms毎)で遊技機6aから情報収集端末装置5に送信する(ステップ5002)。または、情報収集端末装置5が、遊技機の盤用外部情報から把握する遊技情報のイベント発生や所定時間毎のタイミングによって、遊技機6aに対して情報を出力するように要求を送り、当該要求を受けて、遊技機6aは情報を出力してもよい。この場合、情報収集端末装置5は、自信の身元が分かるような情報(例えば、MACアドレス)を要求に含めた認証要求を送り、当該情報収集端末装置5が正当なものであると遊技機6aが認識した時点で情報を出力するようにしてもよい。
情報収集端末装置5は、遊技情報を受信すると(ステップ5003)、当該遊技機6a毎に遊技情報を集計し、集計遊技情報として、RAM505に記憶する(ステップ5004)。
一方、遊技場内部管理装置1は、所定のタイミングで、遊技場内の情報収集端末装置5に対して、各遊技機毎の集計遊技情報を送信させるための、集計遊技情報要求を送る(ステップ5007)。情報収集端末装置5はこの要求を受信すると(ステップ5005)、遊技機毎に集計たした集計遊技情報を送信する(ステップ5006)。遊技場内部管理装置1は、送信された集計遊技情報を受信する(ステップ5008)。このとき、すべての情報収集端末装置5に対して同時に要求を送ると、内部ネットワークの回線帯域によっては、正しく情報が送信できない場合が生ずるので、各々の情報収集端末装置5ごとに要求を順番に送信し、要求を送信された情報収集端末装置5毎に、順次情報を送信するようにしてもよい。
遊技場内部管理装置1は、受信した各遊技機からの集計遊技情報から、変動表示作動率等の各種の集計結果を算出し(ステップ5009)、算出した変動表示作動率を記憶装置304に記憶する(ステップ5010)。そして、記憶した変動表示作動率を表示装置に出力する(ステップ5011)。このとき表示装置(ディスプレイ)の画面出力だけではなく、プリンタ等に印字出力(帳票出力)をするようにしてもよい。また、外部記憶装置に出力したり、外部管理装置に送信出力したりするようにしてもよい。
図11は、遊技機6aにおける遊技時間の算出方法を模式的に示すタイミングチャートである。
図11(a)は、遊技機6aの遊技制御装置100内で演算される時間算出の対象となるタイミングチャートの一例であり、図11(b)は、遊技機6aの遊技制御装置100における、変動表示時間を算出する際のタイミングチャートの一例を示す。
遊技機6aの遊技制御装置100では、変動表示開始コマンドを検出することによって、前述した図6の処理によって変動表示が開始されたことを判定する。そして、変動表示は変動表示停止コマンド(図柄停止コマンド)によって終了する。しかし、表示装置8に表示される画像は、図柄確定を遊技者に知らしめるために変動表示停止コマンドの発行後に予め決められた所定の時間だけ図柄を停止態様で表示している。そのため、この所定の時間も加味した変動表示時間を算出する必要がある。図11(b)はその様子を示したものであり、変動表示開始コマンドによって変動表示時間の算出を開始し、変動表示停止コマンド(図柄確定コマンド)が発行されてから、所定の時間(例えば、500ms)を加えた時間を変動表示時間として算出する。図柄確定中は厳密には変動表示時間を示すものではないが、実質変動表示実行中に表示される一表示態様であるので遊技者は変動中だと感じるため、図柄確定時間を含める方が、遊技機の情報の集計のために適切(変動表示時間に含めて取り扱うほうが遊技者動向を正確に反映する)であると考えられるからである。
遊技機6aの遊技制御装置100は、発射球センサ56の発する信号(パルス)を検出して、パルスの開始から終了までをひとくくりとして、総遊技時間算出対象とする。そして、図11(a)のように、総遊技時間算出対象では信号をON(信号がアクティブとなった状態)とし、それ以外は信号をOFF(信号がアクティブでない状態)とする。こうすることで、信号がONの状態の時間を算出することで、総遊技時間が算出できる。具体的には各算出対象時間内の発射球センサの出力するパルス信号をカウントすることで時間値を算出できる。
同様に、図11(b)のように算出された変動表示時間は、総変動表示時間算出対象として、信号をONとする。
そして、この総遊技時間算出対象の信号と総変動表示時間算出対象の信号との論理積によって、稼働中変動表示時間算出対象の信号が生成される。
図12は、図11と同様に、遊技機6aの遊技制御装置100内で演算される時間算出の対象となるタイミングチャートの一例である。
遊技機6aの遊技制御装置100は、発射球センサ56の信号から総遊技時間算出対象を特定し、大当り中若しくは確率変動中(特別遊技状態)を示す信号から通常遊技時間算出対象を特定する。そして、変動中信号と通常遊技時間算出対象との論理積から総変動表示時間算出対象を特定する。そして、具体的には各算出対象時間内の発射球センサの出力するパルス信号をカウントすることで時間値を算出できる。
図13は、遊技場内部管理装置1によって出力される遊技機情報の一例を示す表である。
図13の例では、台番号201〜212、台番号213〜225がそれぞれまとめられて縦軸に表示されている。これらは、例えば台番号201〜212は同一の島に配設されている同一の機種で機種Aであり、台番号213〜225は別の同一の島に配設されている同一の機種で機種Bである。図13に示すように同一の機種での平均を算出することで、異なる機種同士で表示性能を基準にした機種特性を比較することができる。
また、表は、前述した、総遊技時間、総変動表示時間、表示装置全体作動率(総変動表示時間÷総変動時間)、通常遊技時間、稼働中変動表示時間、表示装置通常作動率(稼働中変動表示時間÷通常遊技時間)が横軸に表示されている。表示装置全体作動率からは、当該遊技機における遊技者の遊技動向が把握でき、表示装置通常作動率からは、遊技機の個性が把握できる。遊技機個別の調整には表示装置通常作動率を参酌して行う。
以上のように構成された本発明の第1の実施の形態の遊技システムでは、遊技機6aにおいて、発射球、変動表示開始コマンド、変動表示停止コマンド、大当り中又は確率変動中(特別遊技状態)を示す信号から、総遊技時間、総変動表示時間、表示装置全体作動率(総変動表示時間÷総変動時間)、通常遊技時間、稼働中変動表示時間、表示装置通常作動率(稼働中変動表示時間÷通常遊技時間)を算出する。この算出された情報によって、遊技場における遊技機の性能を把握する指標を得て、より適切な調整の判断材料の一つとして表示性能を客観的に把握することが可能になる。
なお、遊技機の発射球数等から得られる遊技時間は、遊技場から見れば、遊技客が遊技機にて遊技をするというサービスを遊技場から提供されている時間であるといえる。しかし、遊技者から見れば、大当りを得る期待感を有する時間(すなわち、変動表示が行なわれている時間)をサービスが提供されている時間として認識している。そのため、遊技者は、遊技をしていても変動表示が行われなければ、一方的に遊技媒体を消費するのみで遊技者にとってストレスのたまる時間になり、サービスを提供されているという認識を到底持てない。そこで、遊技時間に占める変動時間の割合から、遊技者がサービスを受けていると認識できていると推定可能なサービス受益率(変動表示作動率)を遊技者の満足度として評価を行うことができる。
次に、本発明の第2の実施の形態の遊技システムについて説明する。
第1の実施の形態では、遊技制御装置100の外部通信端子105から遊技時間等の情報を出力したが、第2の実施の形態では、表示制御装置150に設けられた出力インターフェース157から、情報収集端末装置5に遊技時間算出対象の情報を表示用外部情報90(表示用外部情報出力端子)から出力し、当該情報収集端末装置5において、遊技時間を算出する。なお、第1の実施の形態と同一の作用を行う構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図14は、第2の実施の形態の遊技機の遊技機6aの遊技制御装置100を中心とする制御系の一部を示すブロック図である。
前述した第1の実施の形態における図4のブロック図と比較して、発射球センサ56からの入力が、遊技制御装置100ではなく、表示制御装置150の入力インターフェース158に接続されている点が相違する。
この表示制御装置150は、遊技時間等の情報を算出し、表示制御装置150に設けられた表示用外部情報90から情報収集端末装置5に出力する。遊技制御装置100では、遊技制御ためのプログラムが稼働しているため、遊技時間の算出のための処理を行うと、処理負担が増加する。複数の機種にそこで、この算出処理を表示制御装置150側で行わせるので、プログラム格納容量の節約と、処理負担を軽減することができる。
図15は、第2の実施の形態の、表示制御装置150において行われる、変動表示時間算出処理を示すフローチャートである。
まず、表示制御装置150において実行されている処理状態、又は遊技制御装置100からの指令によって、変動表示中であるか否かを判定する(ステップ6001)。変動表示中でないと判定した場合は、処理を終了し、メインフローに復帰する。
変動表示中であると判定した場合は、変動表示時間累積タイマを更新する(ステップ6002)。そして、この変動表示時間累積タイマが、単位変動表示時間に達したか否かを判定する(ステップ6003)。変動表示時間累積タイマが単位変動表示時間に達したと判定した場合は、信号(単位変動表示時間パルス信号)を表示用外部情報90から出力する。
この単位変動表示時間パルス信号出力は、累積計算したタイマ値が所定時間に達する毎にパルス信号を出力する変動表示時間情報出力手段として動作する。この単位変動表示時間は、例えば6秒とし、6秒毎に単位変動表示時間パルス信号を1パルス分出力する。情報収集端末装置5は、出力されたパルスをカウントすることで変動表示時間値を算出できる。そのため、通信方式や、データフォーマットにとらわれることなく汎用的に情報を収集できる。特に、アウトタンク6dからのアウト信号(アウト球数10個で1パルス)と同様に扱うことができるというメリットがある。なお、単位変動表示時間の6秒毎というのは、発射球数(アウト球数)10個を1パルスとして扱ったときの時間値に相当するので、発射球パルス、あるいはアウト球パルスと直接比較することが可能となる。
以上のように構成された、第2の実施の形態の遊技システムでは、第1の実施の形態と比較すると、遊技制御装置100ではなく、表示制御装置150において、遊技時間等の算出を行うので、遊技制御装置100のプログラム格納容量の節約と、処理負担を軽減することができる。
次に、本発明の第3の実施の形態の遊技システムについて説明する。
第3の実施の形態では、遊技機6a及び情報収集端末装置5において、遊技時間、変動表示時間を、パルス信号によって扱う。なお、第1又は第2の実施の形態と同一の作用を行う構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図16は、第3の実施の形態の、遊技機6aの表示制御装置(図14参照)における遊技時間の算出方法を模式的に示すタイミングチャートである。
表示制御装置150において、発射球センサ56によって検出され送信されたパルス信号を波形整形して表示用外部情報90からパルス信号として出力する。そして、変動表示状態中を示す信号と当該発射球パルス信号との論理積によって得られたパルス信号を波形整形して、変動表示時間算出対象信号として表示用外部情報90からパルス信号として出力する。
以上のように、本発明の第3の実施の形態の遊技システムでは、発射球センサのパルス信号と、変動表示状態中を示す信号との論理積によって、変動表示時間算出対象をパルス信号とすることができる。そのため、信号がアクティブになっている時間を計時するといった処理を行う必要が無くなり、パルス信号を数えるだけで遊技時間が算出可能になり、プログラムや簡単な論理回路を設けるだけで遊技時間算出処理が実現できる。
なお、表示制御装置150において発射信号のパルス信号と、変動表示時間のパルス信号とを出力するようにしたが、表示制御装置が発射信号のパルス信号と変動表示中であることを示すレベル信号とを出力して、情報収集端末装置5や他に設けた周辺機器において論理積演算を行い変動表示時間のパルス信号を算出するようにしてもよい。また、表示制御装置に限らず遊技制御装置で発射信号のパルス信号と、変動表示時間のパルス信号とを出力するようにしてもよい。また、情報収集端末装置5で発射信号のパルス信号のパルス数を数えることによって遊技時間を算出でき、変動表示時間のパルス信号を数えることによって変動表示時間を算出できる。
このようにすると発射パルス信号と変動表示中レベル信号とから変動表示中パルス信号を情報収集端末装置に入力可能になり、変動表示時間を算出する処理と遊技時間を算出する処理とを同様の手順にて実行可能になる。
次に、本発明の第4の実施の形態の遊技システムについて説明する。
第4の実施の形態は、変動表示ゲームが複数実行可能な遊技機の場合である。なお、第1乃至第3の実施の形態と同一の作用を行う構成には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図17は、第4の実施の形態の、遊技機6aにおける遊技時間の算出方法を模式的に示すタイミングチャートである。
変動表示ゲームが二つあった場合に、それぞれの変動表示中を示す信号は別のタイミングでパラレルに出力される。そしてこれら2つの信号の論理和を取ることによって総変動表示時間算出対象を求めることができる。総変動表示時間算出対象を参照すれば、複数の変動表示ゲームのうち少なくとも一つの変動表示ゲームが変動表示中であることが把握可能になる。また、複数の変動表示ゲームが重複して変動表示中である状態を特定可能な信号として重複変動表示時間を求めるようにしてもよい。これは、第1の変動表示ゲームの変動表示中時間と、第2の変動表示ゲームの変動表示時間との論理積によって算出される。
以上のように構成された第4の実施の形態の遊技システムでは、変動表示ゲームが複数あっても、遊技時間に占める変動時間の割合を適当に算出することができる。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。