JP2005270170A - X線断層撮影装置 - Google Patents

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達郎 鈴木
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Abstract

【課題】 簡単な構成で空間分解能の良い断層像を得ることが可能なX線断層撮影装置を提供する。
【解決手段】 被検体を透過したX線を検出するX線検出素子をチャンネル方向に沿って複数配置してなるX線検出器列を、複数列配置してなるX線検出器6と、被検体の多方向の実投影データを収集する投影データ収集部12と、実投影データ間の補間投影データを、異なる位置のX線検出器列の実投影データを用いた補間処理により求める補間処理部13備えていることを特徴とするX線断層撮影装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被検体に対してX線を曝射して他方向からの投影データを収集し、その投影データに基づいて被検体内部の画像を生成するX線断層撮影装置に関する。
X線断層撮影装置(X線CT装置)は、医用診断装置の重要な一つとして急速に普及している。X線断層撮影装置は、X線管から被検体(一般的には患者)に向けてX線を曝射し、透過したX線を複数のX線検出素子を2次元マトリックス状に配列したX線検出器によって電気信号に変換し、この電気信号に基づいて被検体内部の画像を生成する。このX線断層撮影装置の空間分解能は、X線検出器における隣接したX線検出素子間の距離に依存する。したがって、X線検出素子を微細加工してX線検出素子間の距離を小さくすれば空間分解能が向上するが、X線検出素子の微細化には限界がある。
このため、X線検出素子の大きさを変えずに、つまりX線検出素子間の距離を変えずに、空間分解能を向上させるための技術が知られている。具体的には、X線検出素子の開口を制限するマスクを検出器前面(被検体とX線検出器との間)に配置し、このマスクをX線検出器のスライス方向(体軸方向)からマスクを出し入れするもの(特許文献1)、X線検出素子を列ごとにずらして千鳥状に配置し、このずれたX線検出素子列で同一部位の投影データを収集することにより空間分解能を向上させるもの(特許文献2)が知られている。
特開2002−301056号公報 特開平6−169911号公報
上述した特許文献1の方法の場合、マスクの空間分解能を高くするとX線の入射量の減少する、データ収集速度の高速化が必要になるという問題があるため、空間分解能の向上には限界がある。
又、特許文献2の方法の場合、同一部位の投影データを複数回収集する必要があるため被爆量が増えるという問題がある。又、千鳥状のX線検出素子は、チャンネル方向のX線検出素子の切り出しを直線的に行うことができないため、製造が困難であるという問題がある。
そこで本発明は、より簡単な構成で空間分解能の良い断層像を得ることが可能なX線断層撮影装置を提供することを目的する。
(1)本発明のX線断層撮影装置は、被検体に向けてX線を曝射するX線発生手段と、上記被検体を透過したX線を検出するX線検出素子をチャンネル方向に沿って複数配置してなるX線検出器列を、複数列配置してなるX線検出手段と、前記X線発生手段及び前記検出器を円軌道に沿って回転する回転手段と、前記被検体の多方向の実投影データを収集する投影データ収集手段と、前記実投影データ間の補間投影データを、異なる位置のX線検出器列の前記実投影データを用いた補間処理により求める補間処理手段と、前記実投影データ及び前記補間投影データに基づいて、被検体の断層像を再構成する再構成手段を備えていることを特徴とする。
(2)本発明のX線断層撮影装置は、被検体に向けてX線を曝射するX線発生手段と、上記被検体を透過したX線を検出するX線検出素子をチャンネル方向に沿って複数配置してなるX線検出器列を、複数列配置してなるX線検出手段と、前記X線発生手段と前記X線検出手段の間に設けられ前記X線検出素子の一部の領域にX線を曝射するようにX線を遮蔽するマスクと、前記X線検出素子にX線が入射する領域を変えるように前記マスクを移動する駆動手段と、前記X線発生手段及び前記検出器を円軌道に沿って回転する回転手段と、前記被検体の多方向の実投影データを収集するものであり、且つ、異なる前記領域に対応する実投影データを収集する投影データ収集手段と、前記実投影データ間の補間投影データを、異なる位置のX線検出器列の前記実投影データを用いた補間処理により求める補間処理手段と、前記実投影データ及び前記補間投影データに基づいて、被検体の断層像を再構成する再構成手段を備えていることを特徴とする。
(3)上記(1)又は(2)に記載されたX線断層撮影装置であって、X線を曝射するX線検出素子の領域の重心は、前記X線検出素子列ごとにチャンネル方向にずらして配置されたものであることを特徴とする。
(4)上記(1)又は(2)に記載されたX線断層撮影装置であって、前記X線検出素子は、平行四辺形の形状を有するものであることを特徴とする。
(5)上記(1)又は(2)に記載されたX線断層撮影装置であって、前記X線検出手段は、長方形の形状を有するX線検出素子を千鳥状に配置したものであることを特徴とする。
本発明によれば、より簡単な構成で空間分解能の良い断層像を得ることが可能となる。
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、X線検出素子を千鳥状に配置したX線検出器と、X線検出素子の一部の領域にのみX線を曝射するマスクと、補間処理とを用いて、チャンネル方向の空間分解能を向上させるものである。
図1は本発明の第1の実施形態に係るX線断層撮影装置1の構成を模式的に示す図である。X線断層撮影装置1は、データ収集を行うスキャナ本体部2と、CT画像の表示及び各種操作を行うための操作コンソール3を備えている。
スキャナ本体部2は、被検体Mを乗せる天板4と、架台に取付けられ被検体Mの周囲を円軌道(チャンネル方向C)に沿って回転するとともにX線を曝射するX線管(X線発生装置)5と、X線の曝射部位を決めるためのコリメータ(図示せず)と、被検体Mを透過したX線を検出する2次元X線検出器6と、X線管5と被検体Mとの間に配置されたマスク7aと、X線管5を駆動するための高電圧発生回路及び制御回路を備えた高電圧発生部8と、マスク7aを駆動するためのモータ等の駆動機構及び制御回路を備えたマスク駆動・制御部9と、X線管5及びX線検出器6を回転するための駆動機構及び制御回路を備えた回転駆動・制御部10と、天板4をスライス方向に沿って移動するための駆動機構及び制御回路を備えた天板駆動・制御部11と、X線検出器6から出力されるアナログの電気信号をデジタル信号に変換して投影データとして記憶するデータ収集部12とを備えている。
操作コンソール3は、データ収集部12で収集された投影データを補間処理により空間分解能の高い投影データに変換する補間処理部13と、補間処理された投影データに基づいてコンボリューション処理及び逆投影処理を行い被検体M内部の画像を再構成する再構成処理部14と、再構成された画像の表示及び各種操作のためのアイコンを表示する表示装置を備えた表示部15、X線断層撮影装置1内の各部を制御するシステム制御部16、操作者がX線断層撮影装置1に対する操作の指示を行うための入力部17を備えている。
図2は、マスク7aの構成及びX線検出器6におけるX線検出素子Pnm(nは列数、mはチャンネル数)の配列を表した模式図である。尚、実際のX線断層撮影装置では、数十列、約1000チャンネルのX線検出素子Pnmを有するが、説明の都合上、X線検出素子Pnmの数は少なくしている。
X線検出器6は、複数チャンネル、複数列からなる2次元マトリックス状に配置されたX線検出素子Pnmを備える。X線検出素子Pnmはチャンネル方向(図中矢印C方向)に沿って複数チャンネル分並べられ、これによりX線検出素子列を形成している。このX線検出素子列をスライス方向に沿って複数列配置し、このとき各X線検出素子列は各検出素子の重心が1/2ピッチづつずれるように配置する。これにより、X線検出素子Pnmは千鳥状の配列となる。尚、X線検出素子Pnmは、入射したX線をシンチレータブロックによりシンチレータ光に変換し、このシンチレータ光をフォトダイオードで検出し、電気信号として出力する機能を有している。
マスク7aは、X線を遮蔽する遮蔽板に、X線を透過させる複数の開口(透過孔)を千鳥状に配したものである。この開口は、X線検出素子Pnmと同数設けられており、X線検出素子Pnmそれぞれの一部分にのみX線が曝射されるように配置されている。本実施の形態においては、この開口は長方形の形状を有しており、X線検出素子Pnmの半分の領域A及び領域BにX線を曝射する。このマスク7aは、マスク駆動・制御部9によってチャンネル方向に沿って揺動され、この揺動によりX線検出素子Pnm左側の領域A、右側の領域Bに対して交互にX線を曝射する。
このように構成されたX線断層撮影装置1によれば、次のようにして投影データの収集、断層像の再構成及び表示が行われる。最初に、マスク駆動・制御部9を作動させ、X線がX線検出素子Pnmの領域Aに曝射するようにマスク7aを配置する。すなわち、X線管5のX線焦点とX線検出素子Pnmの領域Aを結ぶ線上が、マスク7aの開口を通るように位置決めする。
次に、高圧発生部8を作動させ、X線管5のX線焦点を中心としてコーンビーム状のX線を曝射する。X線は、マスク7aの開口を透過して被検体Mに曝射する。さらに被検体Mを透過し、被検体Mの情報を含んだ強度を持つX線は、X線検出素子Pnmの領域Aに入射する。この状態でX線管5、マスク7a及びX線検出器6は被検体Mの周囲を円軌道に沿って回転させ、断層像を再構成するために必要となる多方向からのビュー方向に対応する投影データをデータ収集部12により収集する。この時、データ収集部12には、各X線検出素子Pnmの領域Aに対応する実投影データが収集される。尚、図中において実投影データの位置(黒丸)は、領域Aの重心位置である。
次に、マスク駆動・制御部9を作動させてマスク7aをチャンネル方向(図中矢印C方向)に移動し、X線がX線検出素子Pnmの領域Bに曝射するようにマスク7aを配置する。すなわち、X線管5のX線焦点とX線検出素子Pnmの領域Bを結ぶ線上が、マスク7aの開口を通るように位置決めする。
そして、X線管5のX線焦点を中心としてコーンビーム状のX線を曝射する。被検体Mを透過したX線は、X線検出素子Pnmの領域Bに入射する。この状態でX線管5、マスク7a及びX線検出器6は被検体Mの周囲を円軌道に沿って回転させ、断層像を再構成するために必要となる各ビュー方向に対応する投影データをデータ収集部12により収集する。この時、データ収集部12には、各X線検出素子Pnmの領域Bに対応する実投影データが収集される。尚、図中において実投影データの位置(黒点)は、領域Bの重心位置としている。この時、領域A、領域Bの重心は千鳥状の配置になる。
データ収集部12に収集された領域A、領域Bに対応する実投影データは、補間処理部13に送られる。補間処理部13は、図2に示されるように、チャンネル方向における各実投影データの間の投影補完データを求める。補完投影データは、スライス方向の両側にある近傍のX線検出素子列内の、最近傍のX線検出素子Pnmの実投影データを用いて直線補間により求める。この時、近傍X線検出素子列の実投影データは、チャンネル方向における実投影データの重心が補間投影データの位置に最も近いものを使用し、チャンネル方向の解像度が高くなるようにする。これの補間処理により、チャンネル方向の投影データ数が実投影データの2倍になる。尚、領域A、領域Bが千鳥状の配置となっているため、補間に使用する実投影データのチャンネル方向の幅を小さくすることができる。
次に実投影データ及び補間投影データは、画像再構成部14に送られ、被検体内部を表すX線CT画像(断層像)が再構成され、表示部15で表示される。
この第1の実施形態によれば、実投影データは、X線検出素子PnmのA領域及びB領域に対応するものであることから、X線検出素子Pnmの1/2の面積を有する分解能の高い仮想的なX線検出素子に相当する実投影データが得られることと等価となる。さらに、補間処理により実投影データ間の補間投影データを求めている為、チャンネル方向の投影データはさらに2倍となる。これにより、チャンネル方向における投影データ数は、実際のX線検出素子Pnmの4倍になり高解像の断層像を得ることができる。この補間処理では、両側の近傍スライス列のX線検出素子Pnmの実投影データを用いているため、同一X線検出素子列の左右のX線検出素子Pnmのデータを用いて補間処理を行う場合よりもチャンネル方向における分解能が高くなる。
又、マスク7aは、被検体MよりもX線管5側に配置されていることから、被検体Mに照射されたX線は全てX線検出器6に入射することなる。すなわち、被検体Mには捨ててしまうX線を照射することが無いため、被検体Mの被曝量を低減できる。
なお、上述した例では、X線管5が360°回転した時点でマスク7aを駆動するようにしたが、例えば1つのビューの投影データを取得する毎にマスク7aを往復動させるようにしても同様の効果を得ることができる。マスク7aを往復動させるタイミングとしては、投影データを収集するサンプリング周波数と同じ振動数または整数分の1の振動数とすることにより、投影データの取りこぼしが生じなくなる。
上述したように本実施の形態に係るX線断層撮影装置1によれば、分解能が低いX線検素子Pnmを用いたX線検出器6を用いた場合であっても、高い空間分解能を有するCT画像を得ることができる。
また、マスク7aをX線管5と被検体Mとの間から退避させるような構造とすれば、X線検出素子Pnm自身の持つ分解能で投影データを取得することができ、上述した高解像度の投影データを取得する場合と組み合わせることにより、比較的単純な構造で標準モードと高解像度モードの切換えが可能となる。
(第2の実施形態)
第2の実施形態は、平行四辺形の形状を有するX線検出素子を配置したX線検出器と、補間処理とを用いて、チャンネル方向の空間分解能を向上させるものである。但し、本実施形態では、第1の実施形態のマスクは使用しないものとする。以下、詳細を説明する。尚、第1の実施形態と同じ部分については説明を省略する。
図3は、第2の実施形態におけるX線検出器6のX線検出素子Pnmの形状及び配列を表した模式図である。
X線検出器6は、平行四辺形のX線検出素子Pnmを、複数チャンネル、複数列からなる2次元マトリックス状に配置して構成されている。X線検出素子Pnmは、その一辺がチャンネル方向に沿っており、他の一辺がスライス方向に対して傾斜する形状となっている。さらに傾斜した一辺は、複数のX線検出素子列に渡って直線状に並んでいる。X線検出素子Pnmを平行四辺形とすることにより、各X線検出素子Pnmの重心位置は、X線検出素子列ごとにチャンネル方向にずれ、千鳥状の配置になる。本実施形態では、X線検出器列ごとにX線検出素子Pnm間の距離の約1/2ピッチずれが生じるように平行四辺形を傾斜させている。
このように構成されたX線断層撮影装置1によれば、次のようにして投影データの収集、断層像の再構成及び表示が行われる。先ず、高圧発生部8を作動させ、X線管5のX線焦点を中心としてコーンビーム状のX線を曝射する。X線は、被検体Mを透過し、被検体Mの情報を含んだ強度を持つX線は、各X線検出素子Pnmに入射する。この状態でX線管5、マスク7a及びX線検出器6は被検体Mの周囲を円軌道に沿って回転させ、断層像を再構成するために必要となる各ビュー方向に対応する投影データをデータ収集部12により収集する。この時、データ収集部12には、各X線検出素子Pnmに対応する実投影データが収集される。尚、図中において実投影データの位置(黒点)は、平行四辺形のX線検出素子Pnmの重心位置である。
データ収集部12に収集された各X線検出素子Pnmに対応する実投影データは、補間処理部13に送られる。補間処理部13は、図3に示されるように、チャンネル方向における各実投影データの間の投影補完データを求める。補完投影データは、スライス方向の両側にある近傍のX線検出素子列内の、最近傍のX線検出素子Pnmの実投影データを用いて直線補間により求める。この時、近傍X線検出素子列の実投影データは、チャンネル方向における実投影データの重心が補間投影データの位置に最も近いものを使用し、チャンネル方向の解像度が高くなるようにする。これの補間処理により、チャンネル方向の投影データ数が実投影データの2倍になる。尚、X線検出素子Pnmの重心が千鳥状の配置となっているため、補間に使用する実投影データのチャンネル方向の幅を小さくすることができる。
次に実投影データ及び補間投影データは、画像再構成部14に送られ、被検体内部を表すX線CT画像(断層像)が再構成され、表示部15で表示される。
この第2の実施形態によれば、補間処理により実投影データ間の補間投影データを求めている為、チャンネル方向の投影データを2倍にでき、空間解像度を高いX線CT画像を得ることができる。X線検出素子Pnmを平行四辺形として各重心をチャンネル方向にずらして、補間投影データの位置に補間に用いる実投影データのチャンネル方向における重心が近づくようにしているので、投影データのチャンネル方向の空間解像度を高くすることができる。
又、X線検出素子を平行四辺形とした為、X線検出素子を製造する際に複数のX線検出素子列に渡って直線的にカッティングすることができる。このため、第1の実施形態のように長方形のX線検出素子を千鳥状に配置する場合に比べて容易にX線検出器の製造が容易である。
又、上述の実施形態では、マスクを用いる例について説明したが、マスクを用いずに得られた実投影データを用いて、その実投影データ間の補間投影データを求めるようにしても良い。
(第3の実施形態)
第3の実施形態は、平行四辺形の形状を有するX線検出素子を配置したX線検出器と、マスク7b、7cと、補間処理とを用いて、チャンネル方向の空間分解能を向上させるものである。以下、詳細を説明する。尚、第1の実施形態と同じ部分については説明を省略する。
図4は、第3の実施形態におけるマスク7b、7cの構成及びX線検出器6のX線検出素子Pnmの形状及び配列を表した模式図である。
X線検出器6は、平行四辺形のX線検出素子Pnmを、複数チャンネル、複数列からなる2次元マトリックス状に配置して構成されている。X線検出素子Pnmは、その一辺がチャンネル方向に沿っており、他の一辺がスライス方向に対して傾斜する形状となっている。さらに傾斜した一辺は、複数のX線検出素子列に渡って直線状に並んでいる。
マスク7bは、X線を遮蔽する遮蔽板に、X線を透過させる平行四辺形の複数の開口(透過孔)をチャンネル方向に沿って配したものである。マスク7cは、チャンネル方向に長い長方形の複数の開口をスライス方向に沿って配したものである。このマスク7bとマスク7cは重ねられ配置され、これにより各X線検出素子Pnmの1/4の領域にX線を曝射する。マスク駆動・制御部9によって、マスク7bをチャンネル方向に沿って、マスク7cをスライス方向に沿って移動することにより、X線検出素子Pnmの領域A、領域B、領域C及び領域Dに順次X線を曝射する。
このように構成されたX線断層撮影装置1によれば、次のようにして投影データの収集、断層像の再構成及び表示が行われる。最初に、マスク駆動・制御部9を作動させ、X線がX線検出素子Pnmの領域Aに曝射するようにマスク7b及びマスク7cを配置する。すなわち、X線管5のX線焦点とX線検出素子Pnmの領域Aを結ぶ線上が、マスク7b及びマスク7cにより形成される開口を通るように位置決めする。次に高圧発生部8を作動させ、X線管5のX線焦点を中心としてコーンビーム状のX線を曝射する。X線は、被検体Mを透過し、被検体Mの情報を含んだ強度を持つX線は、X線検出素子Pnmの領域Aに入射する。この状態でX線管5、マスク7a及びX線検出器6は被検体Mの周囲を円軌道に沿って回転させ、断層像を再構成するために必要となる各ビュー方向に対応する投影データをデータ収集部12により収集する。この時、データ収集部12には、各X線検出素子Pnmの領域Aに対応する実投影データが収集される。尚、図中において実投影データの位置(黒丸)は、領域Aの重心位置である。
上述のマスク7b及びマスク7cの位置決め及び実投影データの収集を、領域B、領域C、領域Dについて順次行う。これにより、領域A〜領域Dに対応する実投影データがデータ収集部12で収集され記憶される。
データ収集部12に収集された各X線検出素子Pnmの領域A〜領域Dに対応する実投影データは、補間処理部13に送られる。補間処理部13は、図4に示されるように、チャンネル方向における各実投影データの間の投影補完データを求める。補完投影データは、スライス方向の両側にある近傍の領域の実投影データを用いて直線補間により求める。この時、近傍領域の実投影データは、チャンネル方向における実投影データの重心が補間投影データの位置に最も近いものを使用し、チャンネル方向の解像度が高くなるようにする。これの補間処理により、チャンネル方向の投影データ数が実投影データの2倍になる。尚、X線検出素子Pnmの重心が千鳥状の配置となっているため、補間に使用する実投影データのチャンネル方向の幅を小さくすることができる。
次に実投影データ及び補間投影データは、画像再構成部14に送られ、被検体内部を表すX線CT画像(断層像)が再構成され、表示部15で表示される。
この第3の実施形態によれば、実投影データは、X線検出素子PnmのA領域〜領域Dに対応するものであることから、X線検出素子Pnmの1/4の面積を有する分解能の高い仮想的なX線検出素子に相当する実投影データが得られることと等価となる。さらに、補間処理により実投影データ間の補間投影データを求めている為、チャンネル方向の投影データはさらに2倍となる。これにより、チャンネル方向における投影データ数は、実際のX線検出素子Pnmの7倍になり高解像の断層像を得ることができる。
X線検出素子Pnmを平行四辺形として各重心をチャンネル方向にずらして、補間投影データの位置に補間に用いる実投影データのチャンネル方向における重心が近づくようにしているので、投影データのチャンネル方向の空間解像度を高くすることができる。
又、X線検出素子を平行四辺形とした為、X線検出素子を製造する際に複数のX線検出素子列に渡って直線的にカッティングすることができる。このため、第1の実施形態のように長方形のX線検出素子を千鳥状に配置する場合に比べて容易にX線検出器の製造が容易である。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。上述の実施形態では、同一のスライス一でスキャンを行う場合について述べたが、被検体をスライス方向に移動させてヘリカルスキャンを行うようにしても良い。又、上述の実施形態では360°のデータから1つのスライスの画像を再構成する場合について述べたが、180°+ファン角度のデータから1つのスライスの画像を生成するハーフ再構成に適用しても良い。
本発明の第1の実施形態に係るX線CT装置の構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態にかかる、マスク7a及びX線検出器6の構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかる、X線検出器6の構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態にかかる、マスク7b、マスク7c及びX線検出器6の構成を示す図である。
符号の説明
1・・・X線断層撮影装置、2・・・スキャナ本体部、3・・・操作コンソール、5・・・X線管、6・・・X線検出器、7a,7b,7c・・・マスク、9・・・マスク駆動・制御部、Pnm・・・X線検出素子

Claims (5)

  1. 被検体に向けてX線を曝射するX線発生手段と、
    上記被検体を透過したX線を検出するX線検出素子をチャンネル方向に沿って複数配置してなるX線検出器列を、複数列配置してなるX線検出手段と、
    前記X線発生手段及び前記検出器を円軌道に沿って回転する回転手段と、
    前記被検体の多方向の実投影データを収集する投影データ収集手段と、
    前記実投影データ間の補間投影データを、異なる位置のX線検出器列の前記実投影データを用いた補間処理により求める補間処理手段と、
    前記実投影データ及び前記補間投影データに基づいて、被検体の断層像を再構成する再構成手段を備えていることを特徴とするX線断層撮影装置。
  2. 被検体に向けてX線を曝射するX線発生手段と、
    上記被検体を透過したX線を検出するX線検出素子をチャンネル方向に沿って複数配置してなるX線検出器列を、複数列配置してなるX線検出手段と、
    前記X線発生手段と前記X線検出手段の間に設けられ前記X線検出素子の一部の領域にX線を曝射するようにX線を遮蔽するマスクと、
    前記X線検出素子にX線が入射する領域を変えるように前記マスクを移動する駆動手段と、
    前記X線発生手段及び前記検出器を円軌道に沿って回転する回転手段と、
    前記被検体の多方向の実投影データを収集するものであり、且つ、異なる前記領域に対応する実投影データを収集する投影データ収集手段と、
    前記実投影データ間の補間投影データを、異なる位置のX線検出器列の前記実投影データを用いた補間処理により求める補間処理手段と、
    前記実投影データ及び前記補間投影データに基づいて、被検体の断層像を再構成する再構成手段を備えていることを特徴とするX線断層撮影装置。
  3. X線を曝射するX線検出素子の領域の重心は、前記X線検出素子列ごとにチャンネル方向にずらして配置されたものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のX線断層撮影装置。
  4. 前記X線検出素子は、平行四辺形の形状を有するものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のX線断層撮影装置。
  5. 前記X線検出手段は、長方形の形状を有するX線検出素子を千鳥状に配置したものであることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のX線断層撮影装置。
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JP2004084431A Pending JP2005270170A (ja) 2004-03-23 2004-03-23 X線断層撮影装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007289689A (ja) * 2006-04-20 2007-11-08 General Electric Co <Ge> 非矩形セルを有するct検出器

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