JP2005270025A - 有機酸の精製方法 - Google Patents

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Abstract

【課 題】 有機酸塩含有培養液から有機酸を効率的に精製する方法を提供する。
【解決手段】 培養槽内の反応培地中で糖類にコリネ型細菌を作用させて有機酸塩を含む培養液を生成させたのち、該培養液から水分解電気透析装置を用いて有機酸を精製する方法において、
(A)水分解電気透析装置がバイポーラ膜と陰イオン交換膜とで構成されており、
(B)培養液が強酸からなる塩を含有し、その濃度が0.03モル/リットル乃至0.5モル/リットルであり、かつ、
(C)培養液中のアルカリ金属濃度が0.03モル/リットル以下であること、
を特徴とする有機酸の精製方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電気透析法による有機酸の精製技術に関する。さらに詳しくは、特定組成の培養液を特定の条件で電気透析することにより高い電流効率で有機酸に変換することを可能とした精製方法である。
現在、有機酸およびその誘導体の多くは石油化学合成法で製造され、食品、医薬品、化粧品、化学薬品およびポリマー原料等広範な分野で使用されている。培養法有機酸は安価な炭素源から常温常圧法で製造できること等から、乳酸やアミノ酸等各種有機酸についても石油化学合成法に代えて培養法で製造する方法が検討されている。
培養法有機酸の製造方法は、有機酸産生微生物を培養し、該微生物を反応培地中でグルコース等の糖類に作用させて有機酸塩を生産する方法である。従来、好気性コリネ型細菌は、好気的条件下でアミノ酸等の有用物質を生産するために広く用いられているが、炭酸イオン、重炭酸イオンまたは炭酸ガスを含有する反応液中で嫌気的条件下に有機原料に作用させて含酸素化合物を生産するためにも用いられている(特許文献1参照)。
培養法で生成した有機酸塩は、塩析法、再結晶法、有機溶媒抽出法、エステル化蒸留分離法、クロマトグラフィー分離法または電気透析法等で培養液から分離回収される。具体的には、有機酸カルシウムを生成して培養液から分離したのちに硫酸分解により有機酸を回収する方法や、培養液中の有機酸塩をエステル化して蒸留したのち加水分解により有機酸を回収する方法などあるが、これらの方法には副生物の生成や複雑な工程および操作等に起因する高コストの課題がある。
電気透析法を用いた有機酸分離回収技術は装置や工程が比較的単純で副生物の生成を伴わないこと等から近年盛んに検討され、一部の工業プロセスに導入されている。電気透析法には、有機酸塩等の電解質と非電解質を分離して電解質の濃縮または除去ができる脱塩電気透析と、水の分解により発生したプロトンと水酸イオンにより有機酸塩等の塩から酸とアルカリを生成する水分解電気透析がある。電気透析技術を培養法有機酸精製に用いる場合、培養法で生成した有機酸塩を脱塩電気透析法で培養液から分離回収したのち有機酸塩を水分解電気透析法で有機酸に変換する方法と、培養法有機酸塩を直接水分解電気透析装置に導入し有機酸に変換する方法がある。
水分解電気透析装置は対向する陽極と陰極の間にバイポーラ膜(陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を貼り合せた複合イオン交換膜)と陽イオン交換膜または陰イオン交換膜を交互に配列し、バイポーラ膜の陽極側に塩基室、陰極側に酸室を形成した構造となっている。バイポーラ膜/陽イオン交換膜からなる電気透析装置の場合は有機酸塩を酸室に導入することにより、一方バイポーラ膜/陰イオン交換膜からなる電気透析装置の場合には、有機酸塩を塩基室に導入することにより、有機酸と塩基が分離回収される。
水分解電気透析技術については、バイポーラ膜/陽イオン交換膜法による、酢酸等の弱酸よりなる塩から酸とアルカリ溶液の回収、および、バイポーラ膜/陰イオン交換膜法による、アンモニウム等の弱塩基よりなる塩から酸とアルカリ溶液の回収について提案がなされている(特許文献2参照)。
水分解電気透析装置を用いて有機酸塩から有機酸を精製する場合、これまで専らバイポーラ膜/陽イオン交換膜法が用いられてきた(特許文献2〜6参照)。その理由は、有機酸塩等弱酸よりなる塩の場合、陽イオン交換膜による水酸イオンの酸室への移動阻止により良好な電流効率が得られることから、バイポーラ膜/陽イオン交換膜法が適していること、(特許文献2参照)、および、バイポーラ膜/陰イオン交換膜法では、酸室で生成する有機酸の電離度が非常に低いため、酸室の電気抵抗が増大し有機酸精製を進めることが困難になることによる。
バイポーラ膜/陰イオン交換膜電気透析法における酸室の電気抵抗増大の問題については、酸室に強酸または水中で解離する塩を含有する溶液を供給することにより電気抵抗を下げることが提案されており、生成した乳酸アンモニウムを塩基室に供給し、0.1N塩酸水溶液を酸室に供給して、効率よく乳酸に変換させることができたと記述されている(特許文献7参照)。
なお、非特許文献1には、市販薬品の乳酸アンモニウムをバイポーラ膜/陰イオン交換膜電気透析法で電流効率90%で乳酸に変換したとの記載がある。ここでは酸室に供給するものは乳酸だけであり、酸室の電導度については全く言及されていない。
バイポーラ膜/陰イオン交換膜水分解電気透析については、電気透析培養への適用の提案がある(特許文献8〜9参照)。培養液を電気透析槽に導入し培養液から逐次有機酸を取り出すため、バイポーラ膜/陰イオン交換膜法を採用している。即ち、バイポーラ膜/陰イオン交換膜法の場合、塩基室に導入した有機酸塩が電離し、有機酸イオンが陰イオン交換膜を透過し酸室で有機酸を生成するので、微生物や非イオン性有機物、高分子化合物から有機酸を分離回収することができ、電気透析培養はこのようなバイポーラ膜/陰イオン交換膜法の特徴を利用している。しかし、これらのバイポーラ膜/陰イオン交換膜を用いた電気透析培養技術においては、有機酸塩からの有機酸への変換率が低かったり、電流効率改善のため酸室へ強酸を添加するなど課題が多い。
有機酸塩含有培養液は、微生物や反応培地等から混入する様々な物質を含んでいる。このような培養液から水分解電気透析装置を用いて有機酸を精製する場合、微生物等の固形物質がイオン交換膜に付着し膜機能の劣化を引き起こす原因となることがあり、このような場合は電気透析処理前に膜分離や遠心分離等の方法により培養液から固形物質を分離除去することが行われる(特許文献9参照)。
また、培養液に含有されるMgやCa等の多価陽イオンがイオン交換膜を劣化させる場合には、電気透析処理前に培養液をキレート樹脂と接触させて多価陽イオンを吸着除去することが行われる(特許文献6、9参照)。
特開平11−113588号公報 特公昭33−2023号公報 特開平2−286090号公報 特許第2872723号公報 特開平8−24587号公報 特開平9−135698号公報 特許第3337587号公報 特開平11−137286号公報 米国特許第5814498号公報 月刊フードケミカル,6,p30−35(1996)
コリネ型細菌を用いた有機酸の製造において有機酸塩を含む培養液からバイポーラ膜/陽イオン交換膜電気透析を用いて有機酸を精製する場合、電流効率が低下し変換反応が停止することがある。この原因について検討した結果、これまでに報告されている固形物質およびMgやCa等の多価陽イオンによるイオン交換膜汚染以外に、培養液中の不純物質が有機酸精製を妨害していることが判明した。
通常、反応培地には硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩またはリン酸塩の強酸よりなる塩が配合されているため、有機酸塩を含有する培養液には強酸よりなる塩が存在している。このような培養液をバイポーラ膜/陽イオン交換膜電気透析法で処理する場合、培養液を酸室に導入すると培養液中の有機酸塩は酸室で有機酸を生成するが、同時に強酸よりなる塩も酸室で強酸を生成し、強酸は再び酸イオンとプロトンに電離して、プロトンは陽イオン交換膜を透過して塩基室で水酸イオンと結合し水を生成するため電流効率が低下するものと考えられた。強酸よりなる塩の含有量が多くなると電流効率は著しく悪化し、やがて有機酸塩の有機酸への変換反応が停止する。なお、ここで強酸とは、酸としての電離定数が1×
10−3以上のもの、あるいはpKが3以下のものを指し、具体的には硫酸、硝酸、塩酸またはリン酸のことである。
一方、有機酸塩含有培養液からバイポーラ膜/陰イオン交換膜電気透析法を用いて有機酸を精製しようとすると、酸室の電気抵抗値が増大し変換反応が停止する場合があったり、反応培地等に由来するアルカリ金属が塩基室で強塩基を生成し、電離した水酸イオンにより電流効率が低下して効率的な有機酸精製を妨げる問題がある。
本発明者は、かかる問題に対しその解決方法を検討した結果、反応培地中で糖類にコリネ型細菌を作用させて得られる有機酸塩含有培養液から水分解電気透析装置を用いて有機酸を精製する方法において、バイポーラ膜と陰イオン交換膜とからなる水分解電気透析装置を用いると共に、培養液中の強酸よりなる塩とアルカリ金属を特定濃度に調整することにより、酸室の電気抵抗値を下げて電流効率を向上させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)培養槽内の反応培地中で糖類にコリネ型細菌を作用させて有機酸塩を含む培養液を生成させたのち、該培養液から水分解電気透析装置を用いて有機酸を精製する方法において、
(A)水分解電気透析装置がバイポーラ膜と陰イオン交換膜とで構成されており、
(B)培養液が強酸からなる塩を含有し、その濃度が0.03モル/リットル〜0.5モル/リットルであり、かつ、
(C)培養液中のアルカリ金属濃度が0.03モル/リットル以下であること、
を特徴とする有機酸の精製方法。
(2)強酸からなる塩が硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩およびリン酸塩の少なくとも一つを含むことを特徴とする(1)に記載の有機酸の精製方法。
(3)アルカリ金属がリチウム、ナトリウムおよびカリウムの少なくとも一つを含むことを特徴とする(1)に記載の有機酸の精製方法。
(4)培養液から菌体を分離除去したのち、水分解電気透析装置に導入することを特徴とする(1)に記載の有機酸の精製方法。
(5)コリネ型細菌がコリネバクテリウム属菌、ブレビバクテリウム属菌、アースロバクター属菌、マイコバクテリューム属菌またはマイクロコッカス属菌であることを特徴とする(1)に記載の有機酸の精製方法。
(6)生成する有機酸塩がコハク酸塩および乳酸塩から選ばれることを特徴とする(1)に記載の有機酸の精製方法。
本発明によれば、有機酸塩含有培養液から水分解電気透析装置で有機酸を精製するに際し、水分解電気透析装置がバイポーラ膜と陰イオン交換膜とからなっているので、培養液中の強酸よりなる塩から生成する強酸は酸室に留まることから電流効率が低下することがなく、逆に、有機酸の低電離度による酸室の電気抵抗増大が緩和され、電流効率が高まるという効果が得られる。更に、本発明では培養液中には強酸が含まれ、その濃度が特定濃度になっているので、反応培地への強酸よりなる塩の配合量を増やせば酸室の強酸量が増加し、低電圧で高電流密度による運転が可能となる酸室への強酸または水中で解離する塩を供給する等の特別な操作を必要としない。
一方、バイポーラ膜/陰イオン交換膜型水分解電気透析装置を用いる場合、アルカリ金属が強塩基を生成し電流効率を低下させることがあるが、本発明においては、培養液中のアルカリ金属濃度が特定濃度になっているので、高い電流効率を維持し有機酸を精製することが可能となる。
以上より、本発明においては、水分解電気透析処理前に強酸よりなる塩やアルカリ金属等の不純物質を除外するための操作が不要で精製工程を増やすことがなく安定して高効率に有機酸を精製することができ、安価な製品を提供することができる。
反応培地中で糖類にコリネ型細菌を作用させて精製する有機酸塩は、培養液中に存在する強酸からなる塩およびアルカリ金属を特定濃度とし、該培養液をバイポーラ膜/陰イオン交換膜型水分解電気透析装置を用いて有機酸に変換して精製される。
本発明で用いられるコリネ型細菌とは、バージーズ マニュアル オブ デターミネイティブ バクテリオロジー(Bargeys Manual of Determinative Bacteriology, 8, 599, 1974)に定義されている一群の微生物であり、通常の好気的条件で増殖し、還元状態下で目的とする有機酸塩を生成するものならば特に限定されるものではない。
具体的には、コリネ型細菌としては、コリネバクテリウム属菌、ブレビバクテリウム属菌、アースロバクター属菌、マイコバクテリューム属菌またはマイクロコッカス属菌等が挙げられる。
さらに具体的には、コリネバクテリウム属菌としては、コリネバクテリウム グルタミカム(Corynebacterium glutamicum) FERM P−18976、ATCC13032、ATCC13058、ATCC13059、ATCC13060、ATCC13232、ATCC13286、ATCC13287、ATCC13655、ATCC13745、ATCC13746、ATCC13761、ATCC14020、ATCC31831等が挙げられる。
ブレビバクテリウム属菌としては、ブレビバクテリウム ラクトファーメンタム(Brevibacterium lactofermentum) ATCC13869、ブレビバクテリウム フラバム(Brevibacterium flavum) MJ−233(FERM BP−1497)もしくはMJ−233AB−41(FERM BP−1498)、ブレビバクテリウム アンモニアゲネス(Brevibacterium ammoniagenes) ATCC6872等が挙げられる。
アースロバクター属菌としては、アースロバクター グロビフォルミス(Arthrobacter globiformis) ATCC8010、ATCC4336、ATCC21056、ATCC31250、ATCC31738、ATCC35698等が挙げられる。
マイクロコッカス属菌としては、マイクロコッカス・フロイデンライヒ(Micrococcus freudenreichii) No.239(FERM P−13221)、マイクロコッカス・ルテウス(Micrococcus luteus) No.240(FERM P−13222)、マイクロコッカス ウレアエ(Micrococcus ureae) IAM1010、マイクロコッカス ロゼウス(Micrococcus roseus) IFO3764等が挙げられる。
上記の各種コリネ型細菌のうち、特にコリネバクテリウム グルタミカム R(FERM P−18976)、コリネバクテリウム グルタミカム ATCC13032、コリネバクテリウム グルタミカム ATCC13869などが好ましい。
本発明で用いられるコリネ型細菌としては自然界に存在する野生株の変異株(例えば、FERM P−18977、FERM P−18978株など)であってもよく、また遺伝子組換え等のバイオテクノロジーを利用した人為株(例えば、FERM P−17887、FERM P−17888、FERM P−18979など)でもよい。
コリネ型細菌の培養は、炭素源、窒素源および無機塩等を含む通常の栄養培地を用いて行うことができる。炭素源として、例えばグルコース、廃糖蜜等を、そして窒素源としては、例えばアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素等をそれぞれ単独もしくは混合して用いることができる。また、無機塩として、例えばリン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸鉄、硫酸マンガン等を使用することができる。この他にも必要に応じて、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コーンスティ−プリカー、カザミノ酸、各種ビタミン(例えばビオチン、チアミン等)等の栄養素を培地に適宜添加することができる。
培養は、通常、通気攪拌または振盪等の好気的条件下、約20℃〜約40℃、好ましくは約25℃〜約35℃の温度で行うことができる。培養時のpHは5〜10付近、好ましくは7〜8付近の範囲がよく、培養時のpH調整は酸またはアルカリを添加することにより行うことができる。培養開始時の炭素濃度は、約1〜20%(W/V)、好ましくは約2〜5%(W/V)である。また、培養期間は通常1〜7日間程度である。
ついで、上記の如くして得られる培養物からコリネ型細菌の培養菌体を分離回収する。培養菌体を分離回収する方法としては、特に限定されず、例えば遠心分離や膜分離等の公知の方法を用いることができる。
回収された培養菌体は、通常そのまま次工程に用いられるが、該培養菌体に対して処理を加え、得られる菌体処理物を次工程に用いてもよい。前記菌体処理物としては、培養菌体に何らかの処理が加えられたものであればよく、例えば、菌体を生菌体のままアクリルアミドまたはカラギーナン等で固定した固定化菌体等が挙げられる。
ついで、上記の如くして得られる培養物から回収分離されたコリネ型細菌の培養菌体またはその菌体処理物は、還元状態下の反応培地での目的有機酸塩の生成反応に供せられる。有機酸塩生成方式は、回分式、連続式いずれの生成方式も可能である。
反応培地には、有機酸塩生成の原料となる糖類が含まれている。糖類としては、コリネ型細菌が代謝できるものであればよく、例えばグルコース、ガラクト−ス、フルクトース、マンノース等の単糖類、セルビオース、ショ糖、ラクトース、マルトース等の二糖類、デキストリン、可溶性澱粉等の多糖類等が挙げられる。なかでも、グルコースが好ましい。
より好ましくは、有機酸塩の生成反応に用いられる反応培地組成は、コリネ型細菌またはその処理物がその代謝機能を維持するために必要な成分、即ち、各種糖類の炭素源、蛋白質合成に必要な、例えばアンモニア、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムまたは硝酸アンモニウム等の窒素源を含み、また無機塩として、例えばリン酸一水素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウムまたは塩化ナトリウム等、さらにLi、Ca、Fe、Mn、CuまたはZn等の微量金属塩を含む。これらの添加量は所要反応時間、目的有機酸塩生産物の種類または用いられるコリネ型細菌の種類等により適宜定めることができる。用いるコリネ型細菌によっては特定のビタミン類の添加が好ましい場合もある。また、反応培地に二酸化炭素または各種の炭酸塩もしくは炭酸水素塩等の無機炭酸塩を糖類などの有機炭素源に加えて注入することが目的有機酸塩によっては有効な場合もある。
コリネ型細菌(培養細菌およびその菌体処理物を含む)と糖類との反応は、コリネ型細菌が活動できる温度条件下で行なわれることが好ましく、反応時のpHは5〜10付近、好ましくは7〜8付近の範囲がよく、反応時のpH調整はアンモニアまたはアミン等を添加することにより行うことができる。
コリネ型細菌と糖類との反応で製造することができる有機酸塩としては、コハク酸塩、乳酸塩、酢酸塩、リンゴ酸塩、フマル酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、オキサロ酢酸塩、シスアコニット酸塩、イソクエン酸塩または2−オキソグルタル酸塩等が挙げられるが、本発明は、コハク酸塩または乳酸塩に特に好ましく適用することができる。
糖類との反応で生成した有機酸塩を含む培養液を直接水分解電気透析装置に導入して有機酸を分離回収することができるが、培養液中の微生物菌体(固定化菌体を含む)等の固形物質が透析膜等に付着し汚染する場合は、培養液を電気透析装置に導入する前に、膜分離や遠心分離等を使用し固形物質を分離除去することが好ましい。また、予め脱塩電気透析法を用いて培養液から有機酸塩等の電解質物質だけを分離回収することもできる。分離した微生物等固形物質は再び培養槽に戻して利用できる。
かくして、培養液から不純物質を適宜分離除去して得られた有機酸塩含有培養液を水分解電気透析処理に供することができるが、反応培地等由来の無機電解質物質は有機酸塩から分離除去することができず、通常、有機酸塩含有培養液には硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩またはリン酸塩の強酸よりなる塩を含む。本発明で使用される培養液における、強酸よりなる塩の濃度は0.03M(モル/リットル)〜0.5M(モル/リットル)であり、アルカリ金属の濃度は0.03M(モル/リットル)以下である必要がある。
本発明で用いられる電気透析装置は、図1に示すバイポーラ膜と陰イオン交換膜とで構成される2室法水分解電気透析装置である。この電気透析装置は、陽極と陰極の間にバイポーラ膜1と陰イオン交換膜2を順に配列し、酸室3と塩基室4を形成した構造となっている。かかる電気透析装置では、塩基室4に供給された有機酸塩は、両極に印加された電圧で有機酸イオンと塩基イオンに電離し、有機酸イオンは陰イオン交換膜を透過して酸室3に入り、そこでバイポーラ膜1から供給されるプロトンと結合し有機酸を生成する。塩基イオンは、塩基室4に留まり、バイポーラ膜から供給される水酸イオンと結合し塩基を生成する。酸室3で生成した有機酸水溶液を酸室3に接続した酸溶液タンク8との間でポンプ11により循環し濃縮させ、一方、塩基室4に接続した塩溶液タンク7との間で有機酸塩と塩基の混合溶液をポンプ10により循環させながら電気透析を行なう方法が一般的に採用される。この間、電極室5、6には、電極室に接続した電極液タンク9から水酸化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸または塩化ナトリウム等の水溶液をポンプ12により供給し循環させる。
なお、本発明において使用されるバイポーラ膜は、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を貼り合せた構造をもつイオン交換膜であり、市販のイオン交換膜、例えば、(株)トクヤマ製ネオセプタBP−1を使用することができる。
また、本発明において使用される陰イオン交換膜は、市販のイオン交換膜、例えば、(株)トクヤマ製のネオセプタAHA等を使用することができる。
本発明における電気透析では、一般的には、セル電圧は1.5〜3.5V、電流密度は20〜200mA/cm、溶液温度は10〜50℃の範囲で行なうことが好ましい。
このような電気透析条件の下で、有機酸塩含有培養液を、上記バイポーラ膜/陰イオン交換膜電気透析装置に供給すると、酸室で有機酸が生成する。培養液に含有される反応培地由来の硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、リン酸塩などの強酸よりなる塩からも酸室で強酸が生成し、該強酸は再び酸イオンとプロトンに電離するが酸室に留まるため電流効率を低下させることはなく、むしろ酸室の電気抵抗値を下げて、低電圧かつ高電流反応による有機酸精製を可能とする。強酸により酸室の電気抵抗値を下げて有機酸精製を高効率に進めるためには、有機酸塩含有培養液中の強酸よりなる塩の濃度を0.03M以上にすることが必要である。更に電流効率を上げるためには強酸よりなる塩の濃度を0.05M以上にすることが好ましい。0.03M未満の場合は、バイポーラ膜/陰イオン交換膜法では、酸室の電気抵抗値が高くなり効率良く変換反応を進めることができなくなり、酸室に強酸等を添加し電気抵抗を下げる操作が必要となる。
強酸よりなる塩の濃度の上限値については有機酸精製効率の観点からは特に制限はないが、有機酸精製後に強酸を除去することを考慮すれば、0.5M程度あれば充分である。従って、本発明における有機酸塩含有培養液中の強酸よりなる塩の濃度は、0.03M〜0.5Mであり、より好ましくは0.05M〜0.5Mである。反応培地組成は培養に用いる微生物の種類と培養条件等によって異なることから、培養液中に含有される強酸よりなる塩の種類やその濃度も変わる。そして水分解電気透析において強酸よりなる塩から生成した硫酸、硝酸、塩酸、リン酸などの各強酸は酸室で同じ電導度を与えるものではないが、それぞれの酸による電導度上昇効果は加算され、高電流効率で有機酸を精製するためには、それぞれの強酸からなる塩の総和が0.03M〜0.5Mであり、0.05M〜0.5Mであることが好ましい。 強酸からなる塩の濃度を調整することは、反応培地調製の時に無機塩の種類や配合量を工夫することで可能である。
更に、バイポーラ膜/陰イオン交換膜電気透析を用いる場合、供給する培養液中のアルカリ金属濃度を0.03M以下にすることが必要である。即ち、Li、NaまたはK等のアルカリ金属は塩基室で強塩基を生成するが、強塩基は電離し易く、水酸イオンが陰イオン交換膜を透過し隣接する酸室でプロトンと反応して水を生成するため、電流効率を低下させる。培養液中のアルカリ金属濃度が高い場合、電気透析の過程で塩基室に培養液を追加供給したり塩基液を適宜系外に除去する等の方法で、塩基室のpHが高くならないよう管理することにより、電流効率低下をある程度防ぐことができるが、電気透析の安定した操作は困難である。従って、バイポーラ膜/陰イオン交換膜電気透析に導入する培養液中のアルカリ金属を低濃度に保つことが必要であり、好適なアルカリ金属濃度は0.03M以下、より好ましくは0.02M以下であり、高い電流効率で安定した精製が行われる限りにおいては、その下限は特に限定されない。該アルカリ金属濃度に調整することは、反応培地調製の時に無機塩の種類や配合量を工夫することで可能である。
なお、アンモニウム塩はアンモニアがガス化してバイポーラ膜の膨れを引き起こすことがあるので、塩基液中のアンモニア濃度を余り高めないよう調節することが必要である。
これらの電気透析による有機酸の分離回収は回分式、連続式のいずれの方法でも可能であり、電気透析培養として使用することもできる。
かくして、バイポーラ膜/陰イオン交換膜法電気透析により有機酸塩から有機酸と塩基を分離し、有機酸を回収することができる。回収した有機酸は、用途に応じて要求される品質を満たすように、含有する不純物成分をキレート樹脂処理やイオン交換法または結晶化法等を用いて除去することができる。分離した塩基は、培養法有機酸生産におけるpH調整剤として再利用することができる。
(実施例1)
以下、実施例でもって本発明を説明するが、本発明はこのような実施例に限定されるものではない。
(1)コリネ型細菌 コリネバクテリウム・グルタミカムR(FERM P−18976)の好気的条件による培養
(培養基の調製):尿素 2g、(NHSO 7g、KHPO 0.5g、KHPO 0.5g、MgSO・7HO 0.5g、FeSO・7HO 6mg、MnSO・7HO 5mg、ビオチン 200μg、塩酸チアミン 200μg、酵母エキス 2g、カザミノ酸 7g、蒸留水1000mlからなる培地500mlを容量1lフラスコに分注し、120℃で10分間加熱減菌後、室温に冷却した該フラスコを種培養基とした。同じく同組成の培地1000mlを2l容ガラス製ジャーファーメンターに入れ、120℃、10分間加熱滅菌し、本培養基とした。
(培養):上記種培養基1ケに、コリネ型細菌 コリネバクテリウム・グルタミカムR(FERM P−18976)を無菌条件下にて接種し、33℃にて12時間好気的振盪培養を行い、種培養液とした。この種培養液50mlを上記ジャーファーメンターに接種し、通気量1vvm(Volume/Volume/Minute)、温度33℃で一昼夜、本培養を実施した。好気的培養に起因する影響を除去するため培養液を約3時間窒素ガス雰囲気下で静置した後、培養液200mlを遠心分離機にかけ(5000回転、15分)、上澄み液を除去した。このようにして得られたウェット(湿潤)菌体を、以下の反応に用いた。
(2)反応用還元状態反応培養液の調製:
(NHSO 7g、KHPO 0.5g、KHPO 0.5g、MgSO・7HO 0.5g、FeSO・7HO 6mg、MnSO・7HO 5mg、ビオチン 200μg、塩酸チアミン 200μg、蒸留水 1000mlからなる反応原液を調製し、120℃で10分加熱後、直ちに減圧条件(〜3mmHg)にて20分間、溶解している酸素の除去を行なった。反応原液の還元状態の確認は減圧開始時に反応原液に加えた還元状態指示薬レサズリン色調変化(青色から無色への変化)にて行った。この反応原液1000mlを容器2lの窒素雰囲気下のガラス製反応容器に導入した。この反応容器はpH調整装置、温度維持装置、容器内反応液攪拌装置および酸化還元電位測定装置を備えている。
(3)反応の実施:
前記培養後調製されたコリネ型細菌菌体(ウェット菌体)を窒素ガス雰囲気下にある反応容器内の反応原液1000mlに加えた。グルコース600mMを分割して加え、反応温度33℃に維持し、5Mアンモニア水を用いてpHを7.5に制御して、有機酸生成反応を行った。10時間反応後、反応培養液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、乳酸アンモニウム986mM(105g/l)が生成していた。
(4)水分解電気透析による乳酸生成
上記反応培養液をマイクロフィルターを用いてろ過し、固形物質を分離除去した乳酸アンモニウム含有培養液を得た。イオンクロマトグラフィーを用いて分析したところ、乳酸アンモニウム含有培養液中の硫酸塩とリン酸塩の総濃度は0.06M、カリウム濃度は0.01Mであった。次いで、電気透析法で乳酸アンモニウム含有培養液から乳酸を精製した。用いた電気透析装置は、図1に示す有効膜面積100cm/枚のバイポーラ膜((株)トクヤマ製ネオセプタBP−1)6枚、陰イオン交換膜((株)トクヤマ製ネオセプタAHA)5枚で構成される透析槽を持つ水分解電気透析装置(陽極金属、陰極金属ともにニッケルを使用)である。この装置の塩基室に上記の乳酸アンモニウム含有培養液800mlを、酸室には0.5M乳酸水溶液800mlを、陽極室および陰極室には1N水酸化ナトリウム溶液1000mlを、それぞれに付属するタンクから供給し循環させながら、セル電圧を2.5Vに調整し1時間通電した結果、乳酸104g(乳酸アンモニウムからの変換分68g 変換率96%)を得た。電流効率は90%であった。
(実施例2)
実施例1と同様にして得られた菌体および反応条件により、反応中に炭酸アンモニウムを添加すること以外は実施例1と同様の反応を行った。10時間反応後、反応培養液を液体クロマトグラフィーを用いて分析したところ、乳酸アンモニウム510mM(55g/l)、コハク酸アンモニウム370mM(56g/l)が生成していた。
次いで、実施例1と同様にして反応培養液から固形物質を分離除去した有機酸塩含有培養液を得た。イオンクロマトグラフィーで分析したところ、有機酸塩含有培養液中の硫酸塩とリン酸塩の総濃度は0.06M、カリウム濃度は0.01Mであった。該有機酸塩含有培養液を実施例1と同条件で電気透析処理し、乳酸72g(乳酸アンモニウムからの変換分36g 変換率97%)、コハク酸33g(変換率98%)を得た。電流効率は92%であった。
(比較例1)
実施例1と同条件で乳酸アンモニウムを生成し、乳酸アンモニウム濃度が943mM(101g/l)の反応培養液を得た。固形物質を分離除去したのち乳酸アンモニウム含有培養液をイオンクロマトグラフィーで分析したところ、硫酸塩とリン酸塩の総濃度は0.06M、カリウム濃度は0.01Mであった。実施例1に示した電気透析装置で透析槽のイオン交換膜を陰イオン交換膜から陽イオン交換膜((株)トクヤマ製ネオセプタCMB)に変更し、バイポーラ膜6枚と陽イオン交換膜5枚の構成にして、酸室に乳酸アンモニウム含有培養液800mlを、塩基室に2%水酸化ナトリウム水溶液800mlをそれぞれに付属するタンクから供給し循環させながら、電流密度100mA/cmで通電を開始した。反応途中で変換反応が停止し、1時間後の変換率は72%であった。
(比較例2)
実施例1の反応培地組成にKHPOとKHPOを追加添加し、それぞれの配合量を2.0g/lとした以外は実施例1と同条件で乳酸アンモニウムを生成し、962mM(103g/l)の乳酸アンモニウムを含有する反応培養液を得た。固形物質を分離除去したのち乳酸アンモニウム含有培養液をイオンクロマトグラフィーで分析したところ、硫酸塩およびリン酸塩総濃度は0.08M、カリウム濃度は0.04Mであった。実施例1と同条件で電気透析処理を実施したが、反応途中で変換反応が停止し、1時間後の変換率は77%であった。
本発明の精製法は、培養液に含まれる有機酸塩(例えば、乳酸塩、コハク酸塩など)から有機酸を容易に精製できるので、工業的精製法として有用である。
バイポーラ膜/陰イオン交換膜により構成される2室法水分解電気透析装置を概略的に表した図面である。
符号の説明
1…バイポーラ膜、 2…陰イオン交換膜、 3…酸室、 4…塩基室、 5…陽極室
6…陰極室、 7…塩溶液タンク、 8…酸溶液タンク、 9…電極液タンク、
10…塩溶液ポンプ、 11…酸溶液ポンプ、 12…電極液ポンプ、
13…塩溶液配管、 14…酸溶液配管、 15…電極液配管、 16…電気透析槽

Claims (6)

  1. 培養槽内の反応培地中で糖類にコリネ型細菌を作用させて有機酸塩を含む培養液を生成させたのち、該培養液から水分解電気透析装置を用いて有機酸を精製する方法において、
    (A)水分解電気透析装置がバイポーラ膜と陰イオン交換膜とで構成されており、
    (B)培養液が強酸からなる塩を含有し、その濃度が0.03モル/リットル乃至0.5モル/リットルであり、かつ
    (C)培養液中のアルカリ金属濃度が0.03モル/リットル以下であること、
    を特徴とする有機酸の精製方法。
  2. 強酸からなる塩が硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩およびリン酸塩の群から選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機酸の精製方法。
  3. アルカリ金属がリチウム、ナトリウムおよびカリウムの群のから選ばれる少なくとも一つを含むことを特徴とする請求項1に記載の有機酸の精製方法。
  4. 培養液から菌体を分離除去したのち、水分解電気透析装置に導入することを特徴とする請求項1に記載の有機酸の精製方法。
  5. コリネ型細菌がコリネバクテリウム属菌、ブレビバクテリウム属菌、アースロバクター属菌、マイコバクテリューム属菌またはマイクロコッカス属菌であることを特徴とする請求項1に記載の有機酸の精製方法。
  6. 生成する有機酸塩がコハク酸塩および乳酸塩から選ばれることを特徴とする請求項1に記載の有機酸の精製方法。

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