JP2005269547A - 受信機及び音響機器 - Google Patents

受信機及び音響機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2005269547A
JP2005269547A JP2004082871A JP2004082871A JP2005269547A JP 2005269547 A JP2005269547 A JP 2005269547A JP 2004082871 A JP2004082871 A JP 2004082871A JP 2004082871 A JP2004082871 A JP 2004082871A JP 2005269547 A JP2005269547 A JP 2005269547A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
station
corrected
output
sound
reception level
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2004082871A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Taketomi
清司 武冨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP2004082871A priority Critical patent/JP2005269547A/ja
Publication of JP2005269547A publication Critical patent/JP2005269547A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Circuits Of Receivers In General (AREA)

Abstract

【課題】 RDS受信機等における代替局検査機能や受信局自動切換機能などの動作時に
おいて、従来、ミューティング処理が行われていた間の音切れ感をなくして、聴取者の違
和感を解消し、受信放送を快適に楽しむことのできる受信機を提供すること。
【解決手段】 受信放送波から取り出された音声信号を出力するRDS受信機1において
、音声信号に基づいて補正音声データを作成する補正音声作成手段4bと、補正音声作成
手段4bにより作成された補正音声データの出力に切り換える補正音声出力切換手段4c
と、補正音声作成手段4bによる補正音声データの作成、及び補正音声出力切換手段4c
による補正音声データの出力切換の制御を行う補正音声制御手段6とを装備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は受信機及び音響機器に関し、より詳細には複数の放送周波数の中から目的の放
送波を選局し、該放送波から取り出された音声信号を出力する受信機、及び該受信機を含
んで構成される音響機器に関する。
放送波に放送関連情報を主とするデータを多重伝送するシステムとして、欧州において
実用化されているRDS(Radio Data System)や米国におけるRBDS(Radio Broadcast
ing Data System)などが知られている。
図16は従来のRDS受信機の要部を概略的に示したブロック図である。RDS受信機
50は、RF(radio frequency :ラジオ周波数)チューナ部11、IF(intermediate
frequency:中間周波数)増幅・検波部12、復調回路13、ミューティング回路14、
Sレベル検出部15、フィルタ16、RDSモジュレータ17、制御部18、メモリ19
、操作部20、及び表示部21を含んで構成されている。
アンテナ11aで受信されたFM多重放送波の中からRFチューナ部11により目的の
放送周波数が選局(同調)され、中間周波数(IF)信号に変換された後、IF増幅・検
波部12に供給される。RFチューナ部11は、例えば、プログラマブル分周器を含むP
LL回路(図示せず)を用いたPLLシンセサイザー方式を採り、プログラマブル分周器
の分周比が制御部18によって制御されることにより選局動作が行われるようになってい
る。
IF増幅・検波部12からの検波出力は復調回路13に供給され、ステレオ放送の場合
には左(L)右(R)チャンネルの音声信号に分離され、ミューティング回路14を経て
音声として出力される。ミューティング回路14は制御部18によりオン・オフ制御が行
われるようになっている。
Sレベル検出部15では、IF増幅・検波部12におけるIF信号レベルに基づいて受
信レベル(すなわち、電界強度)が検出され、検出された受信レベルが制御部18に供給
されるようになっている。また、IF増幅・検波部12の検波出力がフィルタ(57kH
zのBPF)16を通過することによりRDS信号が抽出され、RDSモジュレータ17
に供給される。RDSモジュレータ17では、57kHzRDS信号の復調、PSK複合
、ディファレンシャルデコード処理などが行われ、RDSデータが復元され、制御部18
に供給される。制御部18では、復元されたRDSデータ(26ビット構成の4ブロック
からなる104ビットのグループ単位で構成されている)に対し、ブロック及びグループ
構成への同期をとり、誤りデータの検出および訂正を行うことにより正確なRDSデータ
が読み取れるようになっており、読み取られたRDSデータは、メモリ19に記憶される
ようになっている。
RDSデータは、4ブロックから構成されており、第1ブロックには、各放送ネットワ
ークに固有のコードで、国別コード、エリアコードなどを含むプログラム識別コード(P
Iコード)が規定されている。第2ブロックには、グループタイプコード、交通情報局識
別コード(TPコード)、番組内容識別コード(PTYコード)が規定されている。また
、第3ブロックには、同一の番組を放送しているネットワーク局の周波数リストを示すデ
ータ(AFデータ)が、第4のブロックには、放送局名データ(PSデータ)が規定され
ている。また、AFデータはPIコード毎に分類されてAFリストとしてメモリ19に記
憶されるようになっている。
表示部21は、液晶ディスプレイなどを含んで構成されており、制御部18からの表示
指示を受けて受信周波数や受信局のプログラム名等の放送局に関連した文字情報などが表
示されるようになっている。
操作部20は、選局などの各種操作を行うための操作スイッチなどから構成されており
、該操作スイッチからの入力信号を取り込んで、該入力信号に応じた処理が制御部18で
行われるようになっており、ユーザーは操作スイッチを操作することによりRDS受信機
50に所望の動作を行わせることができるようになっている。
制御部18は、マイクロコンピュータから構成されており、RDS受信機50の各部の
制御、すなわち、RFチューナ部11の同調制御、ミューティング回路14のミューティ
ング制御、RDSデータに基づく各種機能の制御などが行われるようになっている。
上記RDSデータに基づく各種の機能には、受信中の放送局と同一番組を放送している
ネットワーク局(代替局)の受信レベルを所定時間毎に検査する代替局検査機能や、受信
中の放送局の受信レベルが低下した場合に、同一番組を放送しているネットワーク局(代
替局)の周波数に自動的に切り換える受信局自動切換機能(ネットワークフォロー機能と
も言う)が含まれている。したがって、RDS受信機50を車載用に適用した場合、車両
の走行に伴って受信中の放送波の受信レベルが低下した場合でも、同一番組を放送してい
るネットワーク局を自動的に選局して常に良好な受信状態で同一番組を聴取することがで
きるようになっている。
図17は、従来のRDS受信機50における制御部18の行う代替局検査処理動作を示
したフローチャートである。なお本処理動作は、RDS放送の受信時において所定時間毎
(例えば数秒から数十秒毎)に実行される。
まずステップS61では、所定時間が経過したか否かを判断し、所定時間が経過してい
ないと判断すればステップS61に戻る一方、所定時間が経過したと判断すればステップ
S62に進む。
ステップS62では、ミューティング回路14をオン、すなわちミューティングをかけ
て音声を消す処理を行い、その後ステップS63に進む。ステップS63では、代替局の
検査処理、すなわち、メモリ19に記憶されているAFリストに基づいて代替局(1局)
への同調制御を行い、該代替局の受信レベル(電界強度)を検出し、前記AFリストを更
新する処理を行い、その後ステップS64に進む。ステップS64では、元の受信局への
同調制御を行い、その後ステップS65に進む。ステップS65では、ミューティング回
路14をオフし、すなわちミューティングを解除して、元の受信局の受信音声を出力する
処理を行い、その後ステップS61に戻る。
図18は、従来のRDS受信機50における制御部18の行うネットワークフォロー処
理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、RDS放送の受信時に受信レ
ベルが低下した場合に実行される。
まずステップS71では、受信局の受信レベル(電界強度)が閾値より低下したか否か
を判断し、受信レベルが閾値より低下していないと判断すればステップS71に戻る一方
、受信レベルが閾値より低下したと判断すればステップS72に進む。
ステップS72では、ミューティング回路14をオン、すなわちミューティングをかけ
て音声を消す処理を行い、その後ステップS73に進む。ステップS73では、メモリ1
9に記憶されているAFリストに基づいて代替局への同調制御を行い、その後ステップS
74に進む。ステップS74では、同調された代替局の受信レベルが閾値以上であるか否
かを判断し、受信レベルが閾値以上ではないと判断すればステップS73に戻り、次の代
替局への同調制御を繰り返す一方、受信レベルが閾値以上であると判断すればステップS
75に進む。ステップS75では、ミューティング回路14をオフ、すなわちミューティ
ングを解除して、代替局を新たな受信局として受信音声を出力する処理を行い、その後処
理を終了する。
上記代替局検査機能においては、代替局検査が実行される上記ステップS62〜S65
までの間、ミューティング処理が行われる。この間は通常10msec程度の短時間であ
り、消音の間隔が長ければ(通常数秒以上であれば)、通常の放送内容ではほとんど音質
の劣化とならないと言われているが、放送内容によっては、定期的なミューティングによ
る音切れ感(ボツ音)が気になることもあり、定期的なミューティングによる違和感を聴
取者に与えてしまうという課題があった。
また、上記ネットワークフォロー機能においても、受信レベルが閾値以上の代替局を同
調する上記ステップS72〜S75までの間、ミューティング処理が行われる。この間は
、最大で250msec程度であり、代替局検査時よりも長く、明らかに音切れ感(ボツ
音)が感じられる。そのため、受信局の自動切換時においてもミューティングによる違和
感を聴取者に与えてしまうという課題があった。
また、下記の特許文献1には、受信局自動切換機能の動作開始に先だってミュート状態
となるときの聴取者に対する違和感を軽減させるために、受信信号の受信状態の悪化が検
出された後、受信信号を検波した検波信号のレベルが閾値以下である状態が所定時間以上
継続したときに受信局自動切換機能の動作開始に先だってミューティング処理を行う受信
機が開示されている。
特許文献1記載の受信機では、受信状態が悪化しても、オーディオ出力音が小さい状態
が継続してからミューティング処理を行うことで、急にオーディオ出力がカットされるこ
とが防止され、聴取者の違和感を軽減させることはできるものの、ミューティング処理の
タイミングをずらすだけであって、ミューティング処理による音切れ感の根本的な解決に
は至っていないという課題があった。
特開平7−336254号公報
課題を解決するための手段及びその効果
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、例えば、RDS受信機等における代替
局検査機能や受信局自動切換機能などの動作時において、従来、ミューティング処理が行
われていた間の音切れ感をなくして、聴取者の違和感を解消し、受信放送を快適に楽しむ
ことのできる受信機を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために本発明に係る受信機(1)は、受信放送波から取り出された
音声信号を出力する受信機において、前記音声信号に基づいて補正音声データを作成する
補正音声作成手段と、該補正音声作成手段により作成された補正音声データの出力に切り
換える補正音声出力切換手段と、前記補正音声作成手段による補正音声データの作成、及
び前記補正音声出力切換手段による前記補正音声データの出力切換の制御を行う補正音声
制御手段とを備えていることを特徴としている。
上記受信機(1)によれば、前記補正音声制御手段により、前記補正音声作成手段によ
る補正音声データの作成、及び前記補正音声出力切換手段による前記補正音声データの出
力切換の制御が行われるので、必要なタイミングで前記受信音声に基づく補正音声データ
を作成し、作成された該補正音声データを出力することが可能となる。したがって、従来
、ミューティング処理が行われていた間に前記補正音声データを出力することにより、音
切れをなくすことができ、聴取者の違和感を解消することができ、受信放送を一層快適に
楽しむことができる。
また本発明に係る受信機(2)は、上記受信機(1)において、前記補正音声作成手段
と前記補正音声出力切換手段とが、音声信号の演算処理を行うディジタル信号処理手段に
より実現されているものであることを特徴としている。
上記受信機(2)によれば、前記ディジタル信号処理手段の演算処理機能を用いて、前
記補正音声作成手段と前記補正音声出力切換手段との機能を実現することができる。した
がって、前記ディジタル信号処理手段が装備される受信機であれば、制御のためのソフト
ウェアを対応させることにより、上記機能を低コストで実現することができる。
また本発明に係る受信機(3)は、上記受信機(1)又は(2)において、受信放送波
の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、受信放送局と同一のネットワークを構成
する局(代替局)の受信レベルを所定時間毎に検査する代替局検査手段とを備え、前記補
正音声制御手段が、前記代替局検査手段による前記代替局の受信レベルの検査前に、前記
補正音声データを作成するように前記補正音声作成手段を制御するとともに、少なくとも
前記代替局検査手段により前記代替局の受信レベルの検査が実行される間、前記補正音声
データを出力するように前記補正音声出力切換手段を制御するものであることを特徴とし
ている。
上記受信機(3)によれば、前記代替局検査手段による前記代替局の受信レベルの検査
前に、前記補正音声データが作成されるとともに、少なくとも前記代替局検査手段により
前記代替局の受信レベルの検査が実行される間、前記補正音声データが出力されるので、
前記代替局の受信レベルの検出が実行される間も前記補正音声データに基づく音声を出力
することができ、従来のミューティング処理により生じていた音切れを完全になくすこと
ができ、前記代替局の受信レベルの検査を聴取者に違和感を与えることなく常時実行する
ことが可能となる。
また本発明に係る受信機(4)は、上記受信機(1)又は(2)において、受信放送波
の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、該受信レベル検出手段により受信放送波
の受信レベルの低下が検出された場合に、受信レベルが良好な他局の放送波の周波数に自
動的に切り換える受信局自動切換手段とを備え、前記補正音声制御手段が、前記受信レベ
ル検出手段により受信放送波の受信レベルの低下が検出された場合に、前記補正音声デー
タを作成するように前記補正音声作成手段を制御するとともに、少なくとも前記受信局自
動切換手段により受信レベルが良好な他局の放送波の周波数への切換が実行される間、前
記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段を制御するものであること
を特徴としている。
上記受信機(4)によれば、前記受信レベル検出手段により受信放送波の受信レベルの
低下が検出された場合に、前記補正音声データが作成されるとともに、少なくとも前記受
信局自動切換手段により受信レベルが良好な他局の放送波の周波数への切換処理が実行さ
れる間、前記補正音声データが出力されるので、前記他局の放送波の周波数への切換処理
が実行される間も前記補正音声データに基づく音声を出力することができ、従来のミュー
ティング処理により生じていた音切れを完全になくすことができ、聴取者に気付かれるこ
となく、前記他局の放送波の周波数への自動切換を実行することが可能となる。
また本発明に係る受信機(5)は、上記受信機(4)において、前記他局が、受信放送
局と同一のネットワークを構成する局(代替局)であることを特徴としている。
上記受信機(5)によれば、前記代替局の放送波の周波数への切換処理が実行される間
も前記補正音声データに基づく音声を出力することができ、従来、代替局への切換時にお
けるミューティング処理により生じていた音切れを完全になくすことができ、聴取者に気
付かれることなく、前記代替局の放送波の周波数への自動切換を実行することが可能とな
る。
また本発明に係る受信機(6)は、上記受信機(4)において、前記他局が、特定区間
の交通情報などを放送する情報放送局であることを特徴としている。
上記受信機(6)によれば、例えばトンネル内など特定区間の交通情報などを放送する
情報放送局の放送波の周波数への切換処理が実行される間も前記補正音声データに基づく
音声を出力することができ、従来の前記情報放送局への切換時におけるミューティング処
理により生じていた音切れをなくすことができ、聴取者に違和感を与えることなく、スム
ーズに前記情報放送局の放送波の周波数への自動切換を実行することが可能となる。
また本発明に係る受信機(7)は、上記受信機(1)又は(2)において、受信中の放
送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、該受信レベル検出手段により受信可
能な放送波の受信レベルを検出し、該受信レベルが良好な順にプリセット局の周波数を設
定するプリセット局設定手段とを備え、前記補正音声制御手段が、前記プリセット局設定
手段による受信可能な放送波の受信レベルの検出前に、前記補正音声データを作成するよ
うに前記補正音声作成手段を制御するとともに、少なくとも前記プリセット局設定手段に
よる前記受信可能な放送波の受信レベルの検出が実行される間、前記補正音声データを出
力するように前記補正音声出力切換手段を制御するものであることを特徴としている。
上記受信機(7)によれば、前記プリセット局設定手段による受信可能な放送波の受信
レベルの検出前に、前記補正音声データが作成されるとともに、前記少なくとも前記プリ
セット局設定手段による前記受信可能な放送波の受信レベルの検出処理が実行される間、
前記補正音声データが出力されるので、前記受信可能な放送波の受信レベルの検出処理が
実行される間も前記補正音声データに基づく音声を出力することができ、プリセット局の
自動設定時における音切れをなくすことができ、聴取者に違和感を与えることなく、前記
プリセット局の自動設定処理を実行することが可能となる。
また本発明に係る受信機(8)は、上記受信機(1)又は(2)において、プリセット
キーに対応して設定された放送波の周波数を選局するプリセット選局手段を備え、前記補
正音声制御手段が、前記プリセットキーの操作が検出された場合に、前記補正音声データ
を作成するように前記補正音声作成手段を制御するとともに、少なくとも前記プリセット
選局手段により選択されたプリセット放送波の選局が実行される間、前記補正音声データ
を出力するように前記補正音声出力切換手段を制御するものであることを特徴としている
上記受信機(8)によれば、前記プリセットキーの操作が検出された場合に、前記補正
音声データが作成されるとともに、少なくとも前記プリセット選局手段によりプリセット
放送波の選局が実行される間、前記補正音声データが出力されるので、前記プリセット放
送波の選局が実行される間も前記補正音声データに基づく音声を出力することができ、プ
リセット放送波の選局時に生じていた音切れ(ボツ音)をなくして、スムーズにプリセッ
ト放送波の受信に移行することが可能となる。
また本発明に係る受信機(9)は、上記受信機(1)〜(8)のいずれかにおいて、前
記受信機が、同一内容の放送が行われている局を識別するための情報を含む放送関連情報
が多重されたラジオ放送波を受信するものであることを特徴としている。
上記受信機(9)によれば、同一番組の放送が行われている局を識別するための情報を
含む放送関連情報が多重されたラジオ放送波を受信する受信機、例えば、RDS受信機、
、RBDS受信機、ディジタルラジオ受信機などにおいて、上記受信機(1)〜(8)の
機能を実現することができ、ラジオ放送局の選局や各種設定時に上記同様の効果を得るこ
とが可能となる。
また本発明に係る受信機(10)は、上記受信機(1)〜(8)のいずれかにおいて、
前記受信機が、同一内容の放送が行われている局を識別するための情報を含む放送関連情
報が多重されたテレビジョン放送波を受信するものであることを特徴としている。
上記受信機(10)によれば、同一番組の放送が行われている局を識別するための情報
などの放送関連情報が多重されたテレビジョン放送波を受信する受信機、例えば、ディジ
タル放送受信機などにおいて、上記受信機(1)〜(8)の機能を実現することができ、
テレビジョン放送チャンネルの選局や各種設定時に上記同様の効果を得ることが可能とな
る。
また本発明に係る音響機器(1)は、上記受信機(1)又は(2)と、記録媒体に記録
された信号を再生する信号再生手段と、前記受信機や前記信号再生手段の機能に切り換え
る機能切換手段とを備えた音響機器であって、前記補正音声制御手段が、前記機能切換手
段により前記受信機から前記信号再生手段への機能切換が行なわれた場合に、前記補正音
声データを作成するように前記補正音声作成手段を制御するとともに、少なくとも前記機
能切換手段により切り換えられた前記信号再生手段による信号の再生が開始されるまでの
間、前記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段を制御するものであ
ることを特徴としている。
上記音響機器(1)によれば、前記機能切換手段により前記受信機から前記信号再生手
段への機能切換が行われた場合に、前記補正音声データが作成されるとともに、少なくと
も前記機能切換手段により切り換えられた前記信号再生手段による信号の再生が開始され
るまでの間、前記補正音声データが出力されるので、前記受信機から前記信号再生手段に
切り換えて該信号再生手段による信号の再生処理が開始されるまでの間も前記補正音声デ
ータに基づく音声を出力することができ、前記受信機から前記信号再生手段への切換時に
生じていた音切れをなくして、スムーズに前記信号再生手段による前記記録媒体の再生処
理に移行することが可能となる。
以下、本発明に係る受信機及び音響機器の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1
は、実施の形態(1)に係るRDS受信機の要部を概略的に示したブロック図である。但
し、ここでは図16に示した従来のRDS受信機50と同一機能を有する構成部品につい
ては、同一符号を付して、その説明を省略する。
RDS受信機1は、RFチューナ部11、IF増幅・検波部12、アナログディジタル
(A/D)変換部3、ディジタル信号処理部4、ディジタルアナログ(D/A)変換部5
、Sレベル検出部15、フィルタ16、RDSモジュレータ17、制御部6、メモリ19
、操作部20、及び表示部21を含んで構成されている。
アンテナ11aを介して受信されたFM多重放送波は、RFチューナ部11で希望する
放送周波数が選局(同調)され、中間周波数(IF)信号に変換された後、IF増幅・検
波部12に供給される。IF増幅・検波部12からの検波出力は、A/D変換部3に供給
され、ディジタル信号に変換された後、ディジタル信号処理部4へ入力され、音声信号に
関する各種の演算処理が実行される。ディジタル信号処理部4において演算処理された音
声データは、D/A変換部5へ供給され、アナログ信号に変換された後、音声として出力
されるようになっている。
Sレベル検出部15では、IF増幅・検波部12におけるIF信号レベルに基づいて受
信レベル(電界強度)が検出され、検出された受信レベルが制御部6に供給されるように
なっている。
また、IF増幅・検波部12の検波出力がフィルタ(57kHzのBPF)16を通過
することによりRDS信号が抽出され、RDSモジュレータ17に供給される。RDSモ
ジュレータ17においてRDSデータが復元され、復元されたRDSデータは制御部6へ
供給される。制御部6では、復元されたRDSデータに対し、ブロック及びグループ構成
への同期をとり、誤りデータの検出および訂正を行うことにより正確なRDSデータを読
み取り、読み取ったRDSデータをメモリ19に記憶するようになっている。また、RD
Sデータ内のAFデータはPIコード毎に分類されてAFリストとしてメモリ19に記憶
されるようになっている。
操作部20は、受信放送波の周波数が設定可能な複数個のプリセットchボタンや他の
操作ボタン(いずれも図示せず)を含んで構成されており、例えば、プリセットchボタ
ンの1つが入力されると、制御部6では、入力されたプリセットchボタンに対応して設
定されている周波数データをメモリ19から読み出して、該周波数への同調制御が行われ
るようになっている。
制御部6は、マイクロコンピュータから構成されており、RDS受信機1の各部の制御
を行う、すなわち、RFチューナ部11の同調制御、ディジタル信号処理部4の各種信号
処理の制御、RDSデータに基づく各種機能の制御が行われるようになっている。また、
制御部6では、所定操作が検出された場合に、プリセットchボタンに設定されるプリセ
ット局の周波数を受信レベルが良好な順に並び替える、すなわち自動プリセット局設定機
能の制御も行うようになっている。
なお、上記RDSデータに基づいた各種の機能には、受信放送局と同一番組を放送して
いるネットワーク局(代替局)の受信レベルを所定時間毎に検査する代替局検査機能や、
受信中の放送波の受信レベルが低下した場合に、同一番組を放送しているネットワーク局
(代替局)の周波数に自動的に切り換える機能、すなわちネットワークフォロー機能など
が含まれている。
ディジタル信号処理部4は、音響特性等を調整するための種々の演算処理が実行される
、いわゆるDSP(Digital Signal Processor) から構成されており、音声取出手段4a
、補正音声作成手段4b、補正音声出力切換手段4c、及びデータ記憶部4dを含んで構
成されている。
音声取出手段4aは、A/D変換部3を介して入力されたディジタル化された音声信号
の演算処理を行い、演算処理されたデータをデータ記憶部4dに一時格納し、制御プログ
ラムに基づいた任意のタイミングでこれらデータを取り出してD/A変換部5へ出力する
ものであり、音響特性が付与された音声信号をD/A変換部5へ出力することができるよ
うになっている。
補正音声作成手段4bは、制御部6から指示される所定のタイミングで、該タイミング
の直前に入力された音声信号に基づく補正音声データ、すなわち前記音声信号の近似値を
DSPの演算処理機能により作成するものであり、作成された補正音声データはデータ記
憶部4dに一時格納され、制御プログラムに基づいた任意のタイミングでデータ記憶部4
dから読み出されるようになっている。
なお、制御部6から指示される上記所定のタイミングには、上記代替局検査機能による
代替局の受信レベルを検査する前のタイミング、Sレベル検出部15により検出される受
信中の放送波の受信レベルが閾値より低下したタイミング、自動プリセット局設定機能を
動作させる所定操作が検出されたタイミング、プリセットchボタンの操作が検出された
タイミングなどが含まれている。
補正音声出力切換手段4cは、制御部6からの制御信号に基づいて、音声取出手段4a
により取り出された受信音声の出力と、補正音声作成手段4bにより作成された補正音声
データの出力とを切り換えるものであり、制御部6では、補正音声作成手段4bによる補
正音声データの作成、及び補正音声出力切換手段4cによる補正音声データの出力切換の
制御が行われるようになっている。
図2は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行う代替局検査動作を説明するため
のタイミングチャートである。(a)は、RFチューナ部11での同調タイミング、(b
)は、補正音声作成手段4bの動作タイミング、(c)は、補正音声出力切換手段4cの
動作タイミング、(d)は、出力音声の状態を示している。
なお、受信中の放送局(例えば、A局)と同一番組を放送しているネットワーク局(代
替局)(a1局〜an局)のデータがAFリストとしてメモリ19に記憶されるようになっており、所定時間毎に代替局の受信レベルが1局ずつ検査され、AFリストが更新されるようになっている。
まず、A局を受信中の時刻t1(代替局の受信レベルを検査する前のタイミング)において、制御部6が補正音声データ(直前に受信した音声信号の近似値)を作成するように
補正音声作成手段4bを制御して、補正音声データの作成を行う。
補正音声データの作成開始後の時刻t2において、制御部6がA局の受信音声の出力から補正音声データの出力に切り換えるように補正音声出力切換手段4cを制御して、補正
音声データの出力に切り換える。なお時刻t1のタイミング、時刻t1と時刻t2との間隔は、補正音声データの作成に要する時間を考慮して決定される。したがって、補正音声作成手段4bの演算処理能力が高ければ、時刻t1と時刻t2とのタイミングを略同一時刻に設定することもできる。
補正音声データの出力後の時刻t3(時刻t2の直後が好ましい)において、制御部6は受信中のA局から代替局のa1局を同調するようにRFチューナ部11を制御して、代替局のa1局との同調をとり、代替局のa1局の受信レベルの検査を行う。
該検査を終えた時刻t4において、制御部6は代替局のa1局から元の受信局であるA局を同調するようにRFチューナ部11を制御する。そして元の受信局のA局への同調完了後の時刻t5(時刻t4の直後が好ましい)において、補正音声データの出力からA局の受信音声の出力に切り換えるように補正音声データ切換手段14cを制御して、A局の受信音声の出力に切り換える。以下同様な制御タイミングで、所定時間毎に受信中のA局の代替局のa2〜an局の受信レベルの検査が繰り返し行われるようになっている。
図3は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1における制御部6の行う代替局検査処
理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、RDS放送の受信時において
所定時間毎に実行される。
まずステップS1では、補正音声データの作成タイミングか否かを判断し、補正音声デ
ータ作成のタイミングではないと判断すればステップS1に戻る一方、補正音声データ作
成タイミングであると判断すればステップS2に進む。
ステップS2では、補正音声データの作成制御、すなわち、補正音声作成手段4bにお
いて直前に受信した音声信号の近似値を演算処理により作成させる処理の制御を行い、そ
の後ステップS3に進む。ステップS3では、作成された補正音声データをデータ記憶部
4dに一時格納させる処理の制御を行い、その後ステップS4に進む。
ステップS4では、補正音声データの出力タイミングか否かを判断し、補正音声データ
の出力タイミングであると判断すればステップS5に進み、ステップS5では、補正音声
の出力切換制御、すなわち受信音声から補正音声に切り換えて出力するように補正音声出
力切換手段4cの切り換え制御を行い、受信音声の出力から補正音声の出力に切り換えて
、その後ステップS6に進む。
ステップS6では、代替局の検査処理、すなわち現在の受信局から代替局への同調をと
り、該代替局の受信レベルを検出して、AFリストを更新する処理を行い、その後ステッ
プS7に進む。ステップS7では、代替局から元の受信局への同調制御を行い、その後ス
テップS8に進む。ステップS8では、受信音声の出力切換処理、すなわち補正音声から
受信音声に切り換えて出力するように補正音声出力切換手段4cを切り換え制御を行い、
補正音声の出力から元の受信局の受信音声の出力に切り換えて、その後ステップS1に戻
り、処理を繰り返す。
次に実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行うネットワークフォロー機能について
説明する。図4は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行うネットワークフォロー
動作を説明するためのタイミングチャートである。(a)は、RFチューナ部11での同
調タイミング、(b)は、補正音声作成手段4bの動作タイミング、(c)は、補正音声
出力切換手段4cの動作タイミング、(d)は、出力音声の変化を示している。
なお、受信中の放送局(例えば、A局)と同一番組を放送しているネットワーク局(代
替局)(a1局〜an局)のデータがAFリストとしてメモリ19に記憶されるようになっている。
まず、A局を受信中の時刻t11において、受信中の放送局(A局)の受信レベルが、閾
値より低下したことが検出されると、制御部6が補正音声データ(直前に受信した音声信
号の近似値)を作成するように補正音声作成手段4bを制御して、補正音声データの作成
を行う。
補正音声データの作成開始後の時刻t12において、制御部6がA局の受信音声の出力か
ら補正音声データの出力に切り換えるように補正音声出力切換手段4cを制御して、補正
音声データの出力に切り換える。なお時刻t11と時刻t12との間隔は、補正音声データの作成に要する時間を考慮して決定される。したがって、補正音声作成手段4bの演算処理
能力が高ければ、時刻t11と時刻t12とのタイミングを略同一時刻に設定することもできる。
補正音声データの出力後の時刻t13(時刻t12の直後が好ましい)において、制御部6が受信中のA局からAFリストに基づいて受信レベルが閾値以上の代替局への同調をとる
ようにRFチューナ部11を制御して、受信レベルが閾値以上の代替局を新たな受信局に
設定する処理を行う。新たな受信局(am局)の設定を終えた時刻t14において、制御部6が補正音声データの出力から新たな受信局のam局の受信音声の出力に切り換えるように補正音声切換手段4cを制御して、am局の受信音声の出力に切り換える。
図5は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1における制御部6の行うネットワーク
フォロー処理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、RDS放送受信時
に受信中の放送波の受信レベル(電界強度)が閾値より低下した場合に実行される。
まずステップS11では、受信中の放送波の受信レベルが閾値より低下したか否かを判
断し、受信レベルが閾値より低下していないと判断すればステップS11に戻る一方、受
信レベルが閾値より低下したと判断すればステップS12に進む。
ステップS12では、補正音声データの作成制御、すなわち、補正音声作成手段4bに
おいて直前に受信された音声信号の近似値を演算処理により作成させる処理の制御を行い
、その後ステップS13に進む。ステップS13では、作成された補正音声データをデー
タ記憶部4dに一時格納させる処理の制御を行い、その後ステップS14に進む。
ステップS14では、補正音声の出力切換制御、すなわち受信音声から補正音声に切り
換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、受信音声の出力
から補正音声の出力に切り換えて、その後ステップS15に進む。
ステップS15では、代替局への同調制御、すなわちAFリストに基づいて、現在の受
信局と同一番組を放送しているネットワーク局(代替局)への同調をとる制御を行い、そ
の後ステップS16に進む。ステップS16では、同調された放送波の受信レベルが閾値
以上であるか否かを判断し、受信レベルが閾値以上ではないと判断すればステップS14
に戻り次の代替局への同調をとる一方、受信レベルが閾値以上であると判断すればステッ
プS17に進む。ステップS17では、該受信レベルが閾値以上の代替局を新たな受信局
に設定する処理を行い、その後ステップS18に進む。
ステップS18では、受信音声の出力切換制御、すなわち補正音声から受信音声に切り
換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、補正音声データ
の出力から新たな受信局の受信音声の出力に切り換えて、その後処理を終了する。
なお上記ネットワークフォロー機能では、受信放送局と同一のネットワークを構成する
局(代替局)に自動的に切り換える場合ついて説明したが、別の実施の形態では、RDS
受信機1を車両に搭載した場合に、車両がトンネルに入って受信レベルが急激に低下した
時に、トンネル内で受信可能な情報放送局に自動的に切り換える場合にも同様に補正音声
を出力させることもできる。
次に実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行う自動プリセット局設定機能について
説明する。図6は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行う自動プリセット局設定
動作を説明するためのタイミングチャートである。(a)は、RFチューナ部11での同
調タイミング、(b)は、補正音声作成手段4bの動作タイミング、(c)は、補正音声
出力切換手段4cの動作タイミング、(d)は、出力音声の変化を示している。
まず、A局を受信中の時刻t21において、操作部20における自動プリセット局設定操
作が検出されると、制御部6が補正音声データ(直前に受信した音声信号の近似値)を作
成するように補正音声作成手段4bを制御して、補正音声データの作成を行う。
補正音声データの作成開始後の時刻t22において、制御部6がA局の受信音声の出力から補正音声データの出力に切り換えるように補正音声出力切換手段4cを制御して、補正
音声データの出力に切り換える。
補正音声データの出力後の時刻t23において、制御部6が受信周波数(受信バンド)全
体を掃引する、すなわち受信バンドを一括サーチするようにRFチューナ部11を制御し
て、受信可能な放送周波数の受信レベルを検出する処理を開始する。
受信レベルの良い順に周波数データをメモリ19のプリセット局メモリ領域に格納する
処理が時刻t24に完了すると、制御部6が元の受信局であるA局を同調するようにRFチ
ューナ部11を制御する。
元の受信局のA局への同調完了後の時刻t25において、制御部6が補正音声データの出力からA局の受信音声の出力に切り換えるように補正音声データ切換手段14cを制御し
て、A局の受信音声の出力に切り換える。
図7は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1における制御部6の行う自動プリセッ
ト局設定処理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、自動プリセット局
設定操作が検出された場合に実行される。
まず、ステップS21では、自動プリセット局設定操作が検出されたか否かを判断し、
自動プリセット局設定操作が検出されていないと判断すれば終了する一方、自動プリセッ
ト局設定操作が検出されたと判断すればステップS22に進む。
ステップS22では、補正音声データの作成制御、すなわち、補正音声作成手段4bに
おいて直前に受信された音声信号の近似値を演算処理により作成させる処理の制御を行い
、ステップS23に進む。ステップS23では、作成された補正音声データをデータ記憶
部4dに一時格納させる処理の制御を行い、その後ステップS24に進む。
ステップS24では、補正音声の出力切換制御、すなわち受信音声から補正音声に切り
換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、受信音声の出力
から補正音声の出力に切り換えて、その後ステップS25に進む。
ステップS25では、受信局の一括サーチ処理、すなわち受信周波数(受信バンド)全
体を掃引して、受信可能な放送周波数の受信レベルを検出する処理を行い、その後ステッ
プS26に進む。ステップS26では、プリセット局データの記憶処理、すなわち受信レ
ベルの良い順に周波数データをメモリ19のプリセット局メモリ領域に格納する処理を行
い、その後ステップS27に進む。
ステップS27では、代替局から元の受信局への同調制御を行い、その後ステップS2
8に進む。ステップS28では、受信音声の出力切換制御、すなわち補正音声から受信音
声に切り換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、補正音
声データの出力から元の受信局の受信音声の出力に切り換えて、その後処理を終了する。
次に実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行うプリセットch切換時の動作につい
て説明する。図8は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1の行うプリセットch切換
動作を説明するためのタイミングチャートである。(a)は、RFチューナ部11での同
調タイミング、(b)は、補正音声作成手段4bの動作タイミング、(c)は、補正音声
出力切換手段4cの動作タイミング、(d)は、出力音声の変化を示している。
まず、A局を受信中の時刻t31において、操作部20のプリセットchボタン操作が検
出されると、制御部6が補正音声データ(直前に受信した音声信号の近似値)を作成する
ように補正音声作成手段4bを制御して、補正音声データの作成を行う。
補正音声データの作成開始後の時刻t32において、制御部6がA局の受信音声の出力から補正音声データの出力に切り換えるように補正音声出力切換手段4cを制御して、補正
音声データの出力に切り換える。なお時刻t31と時刻t32との間隔は、補正音声データの作成に要する時間を考慮して決定される。したがって、補正音声作成手段4bの演算処理
能力が高ければ、時刻t31と時刻t32とのタイミングを略同一時刻に設定することもできる。
補正音声データの出力後の時刻t33(時刻t32の直後)において、制御部6が、選択されたプリセットchボタンに設定されている周波数(プリセット局)への同調をとるよう
にRFチューナ部11を制御する。時刻t34において、プリセット局への同調が完了すると、制御部6が補正音声データの出力からプリセット局の受信音声の出力に切り換えるよ
うに補正音声出力切換手段4cを制御して、プリセット局の受信音声の出力に切り換える
図9は、実施の形態(1)に係るRDS受信機1における制御部6の行うプリセットc
h切換処理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、プリセットchボタ
ンの操作が検出された場合に実行される。
まず、ステップS31では、プリセットchボタンの操作が検出されたか否かを判断し
、プリセットchボタンの操作が検出されていないと判断すれば終了する一方、プリセッ
トchボタンの操作が検出されたと判断すればステップS32に進む。
ステップS32では、補正音声データの作成制御、すなわち、補正音声作成手段4bに
おいて直前に受信された音声信号の近似値を演算処理により作成させる処理の制御を行い
、ステップS33に進む。ステップS33では、作成された補正音声データをデータ記憶
部4dに一時格納させる処理の制御を行い、その後ステップS34に進む。
ステップS34では、補正音声の出力切換制御、すなわち受信音声から補正音声に切り
換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、受信音声の出力
から補正音声の出力に切り換て、その後ステップS35に進む。
ステップS35では、選択されたプリセットchボタンに登録された放送周波数(プリ
セット局)への同調制御を行い、その後ステップS36に進む。ステップS36では、受
信音声の出力切換制御、すなわち補正音声からプリセット局の受信音声に切り換えて出力
するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、補正音声データの出力から
プリセット局の受信音声の出力に切り換える処理を行い、その後処理を終了する。
上記実施の形態(1)に係るRDS受信機1によれば、ディジタル信号処理部4の演算
処理機能を用いて、補正音声作成手段4bと補正音声出力切換手段4cとの機能を実現す
ることができ、また、制御部6により、補正音声作成手段4bによる補正音声データの作
成、及び補正音声出力切換手段4cによる補正音声データの出力切換の制御が行われるの
で、必要なタイミングで受信音声に基づく補正音声データを作成し、作成された該補正音
声データを出力することが可能となる。したがって、従来、ミューティング処理が行われ
ていた間に補正音声データを出力することにより、音切れをなくすことができ、聴取者の
違和感を解消することができ、受信放送を一層快適に楽しむことができる。
また、代替局検査機能による代替局の受信レベルの検査前に、補正音声データが作成さ
れるとともに、少なくとも代替局検査機能により代替局の受信レベルの検査が実行される
間、補正音声データが出力されるので、代替局検査機能により代替局の受信レベルの検出
が実行される間も補正音声データに基づく音声を出力することができ、従来のミューティ
ング処理により生じていた音切れを完全になくすことができ、代替局の受信レベルの検査
を聴取者に違和感を与えることなく常時実行することが可能となる。
また、Sレベル検出部15により受信放送波の受信レベルの低下が検出された場合に、
補正音声データが作成されるとともに、少なくとも受信局自動切換機能(ネットワークフ
ォロー機能)により受信レベルが良好な代替局の放送波の周波数への切換処理が実行され
る間、補正音声データが出力されるので、代替局の放送波の周波数への切換処理が実行さ
れる間も補正音声データに基づく音声を出力することができ、従来のミューティング処理
により生じていた音切れを完全になくすことができ、聴取者に気付かれることなく、代替
局の放送波の周波数への自動切換を実行することが可能となる。
また、自動プリセット局設定機能による受信可能な放送波の受信レベルの検出前に、補
正音声データが作成されるとともに、少なくとも自動プリセット局設定機能による受信可
能な放送波の受信レベルの検出処理が実行される間、補正音声データが出力されるので、
受信可能な放送波の受信レベルの検出処理が実行される間も補正音声データに基づく音声
を出力することができ、プリセット局の自動設定時における音切れをなくすことができ、
聴取者に違和感を与えることなく、プリセット局の自動設定処理を実行することが可能と
なる。
また、プリセットchボタンの操作が検出された場合に、補正音声データが作成される
とともに、少なくともプリセットch選局機能により選択されたプリセット局の選局(同
調)が実行される間、補正音声データが出力されるので、選択されたプリセット局の選局
が実行される間も補正音声データに基づく音声を出力することができ、プリセットchボ
タンの操作時に生じていた音切れ(ボツ音)をなくして、スムーズにプリセット局の受信
に移行することが可能となる。
図10は、実施の形態(2)に係る音響機器の要部を概略的に示したブロック図である
。但し、ここでは図1に示したRDS受信機1と同一機能を有する構成部品については、
同一符号を付して、その説明を省略する。
音響機器10は、ラジオ受信部1A、信号再生部22、モード切換部23、ディジタル
信号処理部4A、D/A変換部5、制御部6A、操作部20、表示部21を含んで構成さ
れている。
ラジオ受信部1Aは、図1に示したRFチューナ部11、IF増幅・検波部12、A/
D変換部3の機能を含んで構成されており、ラジオ放送を受信することができるように構
成されている。
信号再生部22は、各種記録媒体(図示せず)に記憶された音楽データを再生すること
ができる装置であり、CDデッキ、MDデッキ、DVDデッキ、又は半導体メモリ読取装
置のいずれかを含んで構成されている。
モード切換部23は、制御部6Aからのモード切換信号に基づいて、ラジオ受信部1A
の出力又は信号再生部22の出力を切り換えるものである。
ディジタル信号処理部4Aは、ラジオ受信部1Aからの音声信号や信号再生部22から
読み出された再生信号の音響特性等を調整するための種々の演算処理が実行される、いわ
ゆるDSP(Digital Signal Processor) から構成されており、音声取出手段4a、補正
音声作成手段4b、補正音声出力切換手段4c、データ記憶部4dを含んで構成されてい
る。
制御部6Aはマイクロコンピュータから構成されており、音響機器10の各部の制御、
すなわち、ラジオ受信部1Aの同調制御、信号再生部22の再生制御、モード切換部23
の切換制御、ディジタル信号処理部4Aの各種信号処理の制御が行われるようになってい
る。また、制御部6Aは、ラジオ受信部1Aから信号再生部22へのモード切換が検出さ
れた場合に、ラジオ受信音声に基づく補正音声データを作成するように補正音声作成手段
4bを制御するとともに、少なくとも信号再生部22による信号の再生が開始されるまで
の間、補正音声データを出力するように補正音声出力切換手段4cを制御するように構成
されている。
操作部20は、ラジオ受信部1Aと信号再生部22との機能を切り換えるためのモード
切換ボタンや他の操作ボタン(いずれも図示せず)を含んで構成されている。
図11は、実施の形態(2)に係る音響機器10の行うモード切換動作を説明するため
のタイミングチャートである。(a)は、ラジオ受信部1Aでの同調タイミング、(b)
は、信号再生部22での起動・再生タイミング、(c)は、補正音声作成手段4bの動作
タイミング、(d)は、補正音声出力切換手段4cの動作タイミング、(e)は、出力音
声の変化を示している。
まず、ラジオ放送受信中の時刻t41において、操作部20のモード切換ボタンの操作が
検出されると、制御部6Aが補正音声データ(直前に受信したラジオ音声信号の近似値)
を作成するように補正音声作成手段4bを制御して、補正音声データの作成を行うととも
に、信号再生部22を起動させる制御を行う。
補正音声データの作成開始後の時刻t42において、制御部6Aがラジオ受信音声の出力から補正音声データの出力に切り換えるように補正音声出力切換手段4cを制御して、補
正音声データの出力に切り換えるとともに、ラジオ受信部1Aの受信を停止させる。なお
、時刻t41と時刻t42との間隔は、補正音声データの作成に要する時間を考慮して決定される。したがって、補正音声作成手段4bの演算処理能力が高ければ、時刻t41と時刻t42とのタイミングを略同一時刻に設定することもでき、また信号再生部22の起動とラジオ受信部1Aの受信停止も略同一のタイミングで行うことも可能である。
信号再生部22での再生準備が整った時刻t43において、制御部6Aが補正音声データの出力から信号再生部22の再生信号の出力に切り換えるように補正音声出力切換手段4
cを制御して、信号再生部22からの再生音声の出力に切り換える。
図12は、実施の形態(2)に係る音響機器10における制御部6Aの行うモード切換
処理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、ラジオ放送受信時にモード
切換ボタンの操作が検出された場合に実行される。
まず、ステップS41では、ラジオ放送受信時にモード切換ボタンの操作が検出された
か、すなわち、ラジオ受信部1Aから信号再生部22へのモード切換操作が検出されたか
否かを判断し、モード切換操作が検出されていないと判断すれば終了する一方、モード切
換操作が検出されたと判断すればステップS42に進む。
ステップS42では、補正音声データの作成制御、すなわち、補正音声作成手段4bに
おいて直前に受信されたラジオ音声信号の近似値を演算処理にて作成させる処理を制御す
るとともに、信号再生部22を起動させる処理を行い、その後ステップS43に進む。ス
テップS43では、作成された補正音声データをデータ記憶部14dに一時格納させる処
理を制御して、その後ステップS44に進む。
ステップS44では、補正音声の出力切換制御、すなわちラジオ受信音声から補正音声
に切り換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い、ラジオ受
信音声の出力から補正音声の出力に切り換えて、その後ステップS45に進む。
ステップS45では、ラジオ受信部1Aの受信を停止させる処理を行い、その後ステッ
プS46に進む。ステップS46では、信号再生部22での再生準備が整ったか否かを判
断し、信号再生部22での再生準備が整っていないと判断すればステップS46に戻る一
方、信号再生部22での再生準備が整ったと判断すればステップS47に進む。
ステップS47では、再生音声の出力切換制御、すなわち補正音声から信号再生部22
の再生音声に切り換えて出力するように補正音声出力切換手段4cの切り換え制御を行い
、補正音声の出力から信号再生部22の再生音声の出力に切り換えるとともに、信号再生
部22での信号再生処理を開始して、その後処理を終了する。
上記実施の形態(2)に係る音響機器10によれば、モード切換操作によりラジオ受信
部1Aから信号再生部22への機能切換が行われた場合に、ラジオ受信音声に基づく補正
音声データが作成されるとともに、少なくともモード切換操作により切り換えられた信号
再生部22での信号再生が開始されるまでの間、前記補正音声データが出力されるので、
ラジオ受信部1Aから信号再生部22に切り換えて信号再生部22による信号再生が開始
されるまでの間も補正音声データに基づく音声を出力することができ、ラジオ受信部1A
から信号再生部22への切換時に生じていた音切れをなくして、スムーズに信号再生部2
2による記録媒体の再生処理に移行することが可能となる。
なお、上記ラジオ受信部1AをRDS放送を受信できる受信機とすることにより、音響
機器10に上記実施の形態(1)に係るRDS受信機1と略同様な機能を持たせることも
できる。
次に実施の形態(3)に係る受信機ついて説明する。上記実施の形態(1)では、RD
S受信機に適用した場合について説明したが、実施の形態(3)では、ディジタルテレビ
放送波を受信可能なディジタル放送受信機に適用した場合について説明する。
図13は、実施の形態(3)に係るディジタル放送受信機の要部を概略的に示したブロ
ック図である。ディジタル放送受信機1Bは、チューナ部31、復調部32、TS(Tran
sport Stream) デコ−ド部33、音声デコ−ド部34、映像デコ−ド部35、提示処理部
36、制御部37、メモリ38、操作部39を含んで構成されており、地上波ディジタル
放送を受信することができるようになっている。
チュ−ナ部31はアンテナ31aで受信した受信電波からユ−ザの希望する放送波をチ
ュ−ニングして増幅するもので、高周波増幅回路、同調回路、受信レベル検出回路等を含
んで構成されている。復調部32は、チュ−ナ部31によりチュ−ニングされた受信波を
復調してディジタル信号を出力するもので、例えば、地上波ディジタルテレビ放送ではO
FDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調された放送波をOFDM復
調するOFDM復調回路等を含んで構成されている。
TS(Transport Stream) デコ−ド部33は、OFDM復調されたディジタル信号をデ
コ−ド(解読)するもの、つまり、放送局での変調前に伝送エラ−防止処理、圧縮処理、
結合処理等が施されたディジタル信号を元のディジタル信号に戻すものであり、論理回路
、DSP等により構成されている。そして、TSデコ−ド部33によりデコ−ドされたデ
ィジタル信号は、音声デ−タ、映像デ−タ、デ−タ放送などのデ−タとして各々音声デコ
−ド部34、映像デコ−ド部35、制御部37に出力される。
音声デコ−ド部34はTSデコ−ド部33からの音声デ−タのデコ−ドを行うもの、つ
まり音声デ−タに施された伝送エラ−防止処理、圧縮処理等に対応したデ−タエラ−の復
元処理、伸張処理等のディジタル演算処理を行い、本来の音声デ−タに復元するものであ
り、DSP等により構成されており、音声取出手段34a、補正音声作成手段34b、補
正音声出力切換手段34c、データ記憶部34dを含んで構成されている。
音声取出手段34a、補正音声作成手段34b、補正音声出力切換手段34c、データ
記憶部34dは、実施の形態(1)に係るRDS受信機1のディジタル信号処理部4を構
成する音声取出手段4a、補正音声作成手段4b、補正音声出力切換手段4c、データ記
憶部4dと略同様な機能を有しているのでここではその説明を省略する。音声デコ−ド部
34から出力された音声信号は、ディジタル/アナログ変換、電力増幅が行なわれ、スピ
−カ(図示せず)から音声として出力されるようになっている。
映像デコ−ド部35はTSデコ−ド部33からの映像デ−タのデコ−ドを行うもの、つ
まり映像デ−タに施された伝送エラ−防止処理、圧縮処理等に対応したデ−タエラ−の復
元処理、伸張処理等のディジタル演算処理を行い、本来の映像デ−タに復元するものであ
り、DSP等により構成されている。
提示処理部36は、映像デコ−ド部35から出力された映像信号から画像データを生成
したり、制御部37から出力されたデ−タ放送のデ−タ信号、及び制御部37から供給さ
れる描画処理命令などに基づいて、画像データを生成し液晶ディスプレイ(図示せず)等
に出力するもので、描画プロセッサ等により構成されている。
制御部37は、マイクロコンピュータから構成されており、ディジタル放送受信機1B
の各部の動作を制御するものであり、また、TSデコ−ド部33からのデ−タ放送用など
のデ−タのデコ−ドも行う、つまりデ−タに施された伝送エラ−防止処理、圧縮処理等に
対応したデ−タエラ−の復元処理、伸張処理等のディジタル演算処理を行い、本来のデ−
タ放送用などのデ−タが復元されるようになっている。復元されたデ−タ放送用デ−タは
、提示処理部36で処理されディスプレイに表示させることができるようになっている。
また制御部37でデコードされるデータの中には番組特定情報が含まれており、該番組
特定情報には、ネットワーク情報テーブルが含まれている。該ネットワーク情報テーブル
には、ネットワーク(地上波ディジタル放送)内の全編成チャンネルの情報や代替局の周
波数の情報などが含まれており、制御部37では、これらの情報に基づいて、受信中の放
送局の受信レベル(電界強度)が低下した場合に、同一番組を放送しているネットワーク
局(代替局)の周波数に自動的に切り換える、すなわち受信局自動切換制御(ネットワー
クフォロー機能)を行うことができるようになっている。
図14は、実施の形態(3)に係るディジタル放送受信機1Bの行うネットワークフォ
ロー動作を説明するためのタイミングチャートである。(a)は、チューナ部31での同
調タイミング、(b)は、補正音声作成手段34bの動作タイミング、(c)は、補正音
声出力切換手段34cの動作タイミング、(d)は、出力音声の変化を示している。
なお、受信中のテレビ放送局(例えば、B局)と同一番組を放送しているネットワーク
局(代替局)(b1局〜bn局)の周波数データを含むネットワーク情報テーブルがメモリ38に記憶されるようになっている。
まず、B局を受信中の時刻t51において、受信中のテレビ放送局(B局)の受信レベル
が閾値より低下したことが検出されると、制御部37が補正音声データ(直前に受信した
テレビ音声信号の近似値)を作成するように補正音声作成手段34bを制御して、補正音
声データの作成を行う。
補正音声データの作成開始後の時刻t52において、制御部37がB局のテレビ受信音声
の出力から補正音声データの出力に切り換えるように補正音声出力切換手段34cの切り
換え制御を行い、補正音声データの出力に切り換える。なお時刻t51と時刻t52との間隔は、補正音声データの作成に要する時間を考慮して決定される。したがって、補正音声作
成手段34bの演算処理能力が高ければ、時刻t51と時刻t52とのタイミングを略同一時
刻に設定することもできる。
補正音声データの出力後の時刻t53(時刻t52の直後)において、制御部37が受信中のB局からネットワーク情報テーブルの情報に基づいて受信レベルが閾値以上の代替局への同調をとるようにチューナ部31を制御して、受信レベルが閾値以上の代替局を新たな受信局に設定する処理を行う。
新たな受信局(bm局)の設定を終えた時刻t54において、制御部37が補正音声データの出力から新たな受信局のbm局のテレビ受信音声の出力に切り換えるように補正音声切換手段34cの切り換え制御を行い、bm局の受信音声の出力に切り換える。
図15は、実施の形態(3)に係るディジタル放送受信機1Bにおける制御部37の行
うネットワークフォロー処理動作を示したフローチャートである。なお本処理動作は、受
信中のディジタル放送波の受信レベルが低下した場合に実行される。
まずステップS51では、受信中のディジタル放送波の受信レベル(電界強度)が閾値
より低下したか否かを判断し、受信レベルが閾値より低下していないと判断すればステッ
プS51に戻る一方、受信レベルが閾値より低下したと判断すればステップS52に進む
ステップS52では、補正音声データの作成制御、すなわち、補正音声作成手段34b
において直前に受信されたテレビ音声信号の近似値を演算処理にて作成させる処理の制御
を行い、その後ステップS53に進む。ステップS53では、作成された補正音声データ
をデータ記憶部34dに一時格納させる処理の制御を行い、その後ステップS54に進む
ステップS54では、テレビ補正音声の出力切換制御、すなわちテレビ受信音声からテ
レビ補正音声に切り換えて出力するように補正音声出力切換手段34cの切り換え制御を
行い、テレビ受信音声の出力からテレビ補正音声の出力に切り換える処理を行い、その後
ステップS55に進む。
ステップS55では、代替局への同調制御、すなわちネットワーク情報テーブルに基づ
いて、現在のテレビ受信局と同一番組を放送しているネットワーク局への同調をとり、そ
の後ステップS56に進む。ステップS56では、選局された放送波の受信レベルが閾値
以上であるか否かを判断し、受信レベルが閾値以上ではないと判断すればステップS55
に戻り次の代替局への同調をとる一方、受信レベルが閾値以上であると判断すればステッ
プS57に進む。
ステップS57では、選局された放送波を新たな受信局に設定して、ステップS58に
進む。ステップS58では、テレビ受信音声の出力切換制御、すなわちテレビ補正音声か
らテレビ受信音声に切り換えて出力するように補正音声出力切換手段34cの切り換え制
御を行い、テレビ補正音声の出力から新たな受信局のテレビ受信音声の出力に切り換えて
、その後処理を終了する。
上記実施の形態(3)に係るディジタル放送受信機1Bによれば、テレビ受信放送波の
受信レベルの低下が検出された場合に、テレビ受信音声に基づいて補正音声データが作成
されるとともに、少なくともネットワークフォロー機能により受信レベルが良好な代替局
のテレビ放送波の周波数への切換処理が実行される間、前記補正音声データが出力される
ので、代替局のテレビ放送波の周波数への切換処理が実行される間も補正音声データに基
づく補正音声を出力することができ、ネットワークフォロー時における音切れをなくすこ
とができ、聴取者に気付かれることなく、代替局のテレビ放送波の周波数への自動切換を
実行することが可能となる。
なお、上記実施の形態(3)に係るディジタル放送受信機1Bでは、ネットワークフォ
ロー機能が装備されている場合について説明したが、上記実施の形態(1)に係るRDS
受信機1と略同様な機能、すなわち、代替局の検査処理時、テレビチャンネルの自動プリ
セット処理時、又はチャンネル選択ボタンの操作時に補正音声を出力させる機能をさらに
装備させることもできる。また、RDS受信機1の他にディジタルラジオ放送受信機にも
同様に適用することができる。
本発明の実施の形態(1)に係るRDS受信機の要部を概略的に示したブロック図である。 実施の形態(1)に係るRDS受信機の行う代替局検査動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機における制御部の行う代替局検査処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機の行うネットワークフォロー動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機における制御部の行うネットワークフォロー処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機の行う自動プリセット局設定動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機における制御部の行う自動プリセット局設定処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機の行うプリセットch切換動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態(1)に係るRDS受信機における制御部の行うプリセットch切換処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(2)に係る音響機器の要部を概略的に示したブロック図である。 実施の形態(2)に係る音響機器の行うモード切換動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態(2)に係る音響機器における制御部の行うモード切換処理動作を示したフローチャートである。 実施の形態(3)に係るディジタルテレビ受信機の要部を概略的に示したブロック図である。 実施の形態(3)に係るディジタルテレビ受信機の行うネットワークフォロー動作を説明するためのタイミングチャートである。 実施の形態(3)に係るディジタルテレビ受信機における制御部の行うネットワークフォロー処理動作を示したフローチャートである。 従来のRDS受信機の要部を概略的に示したブロック図である。 従来のRDS受信機における制御部の行う代替局検査処理動作を示したフローチャートである。 従来のRDS受信機における制御部の行うネットワークフォロー処理動作を示したフローチャートである。
符号の説明
1 RDS受信機
4、4A ディジタル信号処理部
4b 補正音声作成手段
4c 補正音声出力切換手段
6、6A、37 制御部

Claims (11)

  1. 受信放送波から取り出された音声信号を出力する受信機において、
    前記音声信号に基づいて補正音声データを作成する補正音声作成手段と、
    該補正音声作成手段により作成された補正音声データの出力に切り換える補正音声出力
    切換手段と、
    前記補正音声作成手段による補正音声データの作成、及び前記補正音声出力切換手段に
    よる前記補正音声データの出力切換の制御を行う補正音声制御手段とを備えていることを
    特徴とする受信機。
  2. 前記補正音声作成手段と前記補正音声出力切換手段とが、音声信号の演算処理を行うデ
    ィジタル信号処理手段により実現されているものであることを特徴とする請求項1記載の
    受信機。
  3. 受信放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    受信放送局と同一のネットワークを構成する局(以下、代替局とも記す)の受信レベル
    を所定時間毎に検査する代替局検査手段とを備え、
    前記補正音声制御手段が、前記代替局検査手段による前記代替局の受信レベルの検査前
    に、前記補正音声データを作成するように前記補正音声作成手段を制御するとともに、
    少なくとも前記代替局検査手段により前記代替局の受信レベルの検査が実行される間、
    前記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段を制御するものであるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信機。
  4. 受信放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    該受信レベル検出手段により受信放送波の受信レベルの低下が検出された場合に、受信
    レベルが良好な他局の放送波の周波数に自動的に切り換える受信局自動切換手段とを備え

    前記補正音声制御手段が、前記受信レベル検出手段により受信放送波の受信レベルの低
    下が検出された場合に、前記補正音声データを作成するように前記補正音声作成手段を制
    御するとともに、
    少なくとも前記受信局自動切換手段により受信レベルが良好な他局の放送波の周波数へ
    の切換が実行される間、前記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段
    を制御するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信機。
  5. 前記他局が、受信放送局と同一のネットワークを構成する局(代替局)であることを特
    徴とする請求項4記載の受信機。
  6. 前記他局が、特定区間の交通情報などを放送する情報放送局であることを特徴とする請
    求項4記載の受信機。
  7. 受信中の放送波の受信レベルを検出する受信レベル検出手段と、
    該受信レベル検出手段により受信可能な放送波の受信レベルを検出し、該受信レベルが
    良好な順にプリセット局の周波数を設定するプリセット局設定手段とを備え、
    前記補正音声制御手段が、前記プリセット局設定手段による受信可能な放送波の受信レ
    ベルの検出前に、前記補正音声データを作成するように前記補正音声作成手段を制御する
    とともに、
    少なくとも前記プリセット局設定手段による前記受信可能な放送波の受信レベルの検出
    が実行される間、前記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段を制御
    するものであることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信機。
  8. プリセットキーに対応して設定された放送波の周波数を選局するプリセット選局手段を
    備え、
    前記補正音声制御手段が、前記プリセットキーの操作が検出された場合に、前記補正音
    声データを作成するように前記補正音声作成手段を制御するとともに、
    少なくとも前記プリセット選局手段により選択されたプリセット放送波の選局が実行さ
    れる間、前記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段を制御するもの
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の受信機。
  9. 前記受信機が、同一内容の放送が行われている局を識別するための情報を含む放送関連
    情報が多重されたラジオ放送波を受信するものであることを特徴とする請求項1〜8のい
    ずれかの項に記載の受信機。
  10. 前記受信機が、同一内容の放送が行われている局を識別するための情報を含む放送関連
    情報が多重されたテレビジョン放送波を受信するものであることを特徴とする請求項1〜
    8のいずれかの項に記載の受信機。
  11. 請求項1又は請求項2記載の受信機と、記録媒体に記録された信号を再生する信号再生
    手段と、前記受信機や前記信号再生手段の機能に切り換える機能切換手段とを備えた音響
    機器であって、
    前記補正音声制御手段が、前記機能切換手段により前記受信機から前記信号再生手段へ
    の機能切換が行われた場合に、前記補正音声データを作成するように前記補正音声作成手
    段を制御するとともに、
    少なくとも前記機能切換手段により切り換えられた前記信号再生手段による信号の再生
    が開始されるまでの間、前記補正音声データを出力するように前記補正音声出力切換手段
    を制御するものであることを特徴とする音響機器。
JP2004082871A 2004-03-22 2004-03-22 受信機及び音響機器 Withdrawn JP2005269547A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004082871A JP2005269547A (ja) 2004-03-22 2004-03-22 受信機及び音響機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004082871A JP2005269547A (ja) 2004-03-22 2004-03-22 受信機及び音響機器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005269547A true JP2005269547A (ja) 2005-09-29

Family

ID=35093560

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004082871A Withdrawn JP2005269547A (ja) 2004-03-22 2004-03-22 受信機及び音響機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005269547A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009267832A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Sanyo Electric Co Ltd 音声信号処理装置
WO2013076801A1 (ja) 2011-11-22 2013-05-30 パイオニア株式会社 音声信号補正装置及び音声信号補正方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009267832A (ja) * 2008-04-25 2009-11-12 Sanyo Electric Co Ltd 音声信号処理装置
WO2013076801A1 (ja) 2011-11-22 2013-05-30 パイオニア株式会社 音声信号補正装置及び音声信号補正方法
JP5671630B2 (ja) * 2011-11-22 2015-02-18 パイオニア株式会社 音声信号補正装置及び音声信号補正方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07106989A (ja) 受信装置
JP2007096508A (ja) ディジタル放送受信機
US7577410B2 (en) Audio apparatus
JP2003087669A (ja) 放送受信装置及びチャネルスキャン方法
JP3452368B2 (ja) Fm放送受信機を備えたオーディオ装置
JP2014072678A (ja) 受信装置、及び、受信制御方法
JP2006270825A (ja) 受信機及びディジタル放送受信方法
JP2010136183A (ja) ラジオ受信装置
JP2005269547A (ja) 受信機及び音響機器
JP4275963B2 (ja) 音声再生装置
JP4498287B2 (ja) 放送信号受信機および放送信号の記録再生方法
JP4037732B2 (ja) デジタル放送の画面表示方法およびデジタル放送受信装置
JPH0851379A (ja) 無線放送受信器の音声効果制御器
JP2011151443A (ja) デジタル放送受信装置及びデジタル放送受信方法
JPH10126292A (ja) 受信機及びrds受信機
JP4302576B2 (ja) 受信機
JP4401837B2 (ja) 放送受信機及び受信切り替え方法
JP3231177B2 (ja) Fm多重放送受信機
KR101150630B1 (ko) 디지털 멀티미디어 방송 단말기 및 운영 방법
JP2020010373A (ja) 放送受信装置及び放送受信方法
JP2010147733A (ja) 放送受信装置、放送受信方法、放送受信プログラム及びその記録媒体
JP6044983B2 (ja) ラジオ受信装置
JP6128587B2 (ja) 放送受信装置
JP2004200748A (ja) デジタル放送受信装置
JP2647670B2 (ja) 受信機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070605