JP2005269366A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】円形パッチ3の中心部3aから接地導体板1までの距離h1が、その円形パッチ3の周辺部3bから接地導体板1までの距離h2より短くなるように、その円形パッチ3が円錐形状を成している。これにより、寸法・質量・コストの増加や放射特性の劣化を招くことなく、広周波数帯域化を図ることができるとともに、容易に多ピン給電を行うことができる。
【選択図】図2
Description
一般に、共振器を放射素子として用いるアンテナ装置では、次の関係式(1)〜(3)が成立する。
ただし、関係式(1)〜(3)において、aは円形パッチの半径、hは誘電体部材の厚み、frは共振周波数、aeffは等価パッチ半径、Q0は無負荷Q値、Qrは放射損によるQ値、Qcは導体損によるQ値、Qdは誘電体損によるQ値、δsはパッチの表皮深さ、BWは所望の電圧定在波比Sを満足する周波数帯域幅を示している。また、εrは比誘電率、μ0は比透磁率である。
しかしながら、誘電体部材として、厚みhが大きい部材を使用する場合、アンテナ装置の質量が増加する。また、誘電体部材の横方向に伝搬する表面波が発生し、不要な電力の漏洩や放射が生じて、アンテナの放射特性が劣化することがある。
入力インピーダンスZinが大きくなると、整合を取るために円形パッチに同軸給電する位置を中心付近に定める必要がある。このため、1ピン給電であれば特に問題はないが、放射特性を改善するなどの理由で多ピン給電を行う必要がある場合、同軸ケーブルが物理的に干渉して、給電できなくなることがある。
一方、誘電体部材として、比誘電率εrの低い部材を使用すると、誘電体部材内の波長が相対的に長くなるため、円形パッチの寸法が相対的に大きくなり、また、比誘電率εrの低い部材は一般に高価であるため、アンテナ全体のコストが高くなるなどの課題があった。
図1はこの発明の実施の形態1によるアンテナ装置を示す上面図であり、図2はこの発明の実施の形態1によるアンテナ装置を示す側面断面図である。
図において、接地導体板1は例えば銅など金属からなる平板であり、接地導体板1の上には誘電体部材2が実装されている。
円形パッチ3は接地導体板1と所定の間隔をおいて設置されており、円形パッチ3の中心部3aから接地導体板1までの距離h1が、円形パッチ3の周辺部3bから接地導体板1までの距離h2より短くなるように、円形パッチ3は円錐形状を成している。即ち、円形パッチ3の周辺部3bが中心部3aより高く、中心部3aから周辺部3bに至る面の接地導体板1に対するフレア角がαである円錐形状を成している。
円形パッチ3の周辺部3bは中心部3aより高く、中心部3aから周辺部3bに至る面の接地導体板1に対するフレア角はαである。
図3は円形パッチ3のフレア角αを0[deg.]から20[deg.]まで変化させたときの周波数帯域幅BW、共振周波数fr及び入力インピーダンスZinの変化結果を示す説明図である。
ただし、図3において、周波数帯域幅BWは共振周波数frで規格化した値であり、共振周波数frはフレア角α=0での共振周波数fr(α=0)で規格化した値である。また、入力インピーダンスZinはフレア角α=0での入力インピーダンスZin(α=0)で規格化した値である。
したがって、円形パッチ3を円錐形状にすることで、低誘電率の誘電体部材2を用いることなく、寸法・質量・コストを最小限に抑えて、広周波数帯域なパッチアンテナを実現することができる。
したがって、円形パッチ3に同軸給電する位置を中心付近に定める必要がないため、多ピン給電を行う際に同軸ケーブルが物理的に干渉しないように接続することができる。例えば、一方の同軸ケーブルを円形パッチ3の左半面側に接続し、他方の同軸ケーブルを円形パッチ3の右半面側に接続すればよい。
したがって、不要な電力の漏洩や放射を抑制して、広周波数帯域なパッチアンテナを実現することができる。
図4はこの発明の実施の形態2によるアンテナ装置を示す上面図であり、図5はこの発明の実施の形態2によるアンテナ装置を示す側面断面図である。図において、図1及び図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
円環パッチ4は接地導体板1と所定の間隔をおいて設置されており、円環パッチ4の内周端部4aから接地導体板1までの距離h1が、円環パッチ4の外周端部4bから接地導体板1までの距離h2より短くなるように、円環パッチ4は円錐形状を成している。即ち、円環パッチ4の外周端部4bが内周端部4aより高く、内周端部4aから外周端部4bに至る面の接地導体板1に対するフレア角がαである円錐形状を成している。また、円環パッチ4の内周端部4aは接地導体板1と電気的に接続されている。
この実施の形態2のアンテナ装置は、上記実施の形態1のアンテナ装置と比べると、パッチアンテナが円形パッチ3ではなく、円環パッチ4である点で相違している。
また、円環パッチ4からなるアンテナ装置は、中心に少し太い導体線がある円形パッチ3からなるアンテナ装置と等価である。
したがって、円環パッチ4からなるアンテナ装置は、円形パッチ3からなるアンテナ装置と同等の特性を有していると言え、図3の変化結果は、円環パッチ4からなるアンテナ装置にも対応する。
したがって、円環パッチ4を円錐形状にすることで、低誘電率の誘電体部材2を用いることなく、寸法・質量・コストを最小限に抑えて、広周波数帯域なパッチアンテナを実現することができる。
したがって、円環パッチ4に同軸給電する位置を中心付近に定める必要がないため、多ピン給電を行う際に同軸ケーブルが物理的に干渉しないように接続することができる。例えば、一方の同軸ケーブルを円環パッチ4の左半面側に接続し、他方の同軸ケーブルを円環パッチ4の右半面側に接続すればよい。
したがって、不要な電力の漏洩や放射を抑制して、広周波数帯域なパッチアンテナを実現することができる。
Claims (3)
- 平板状の接地導体板と、上記接地導体板と所定の間隔をおいて設置された円形パッチとを備えたアンテナ装置において、上記円形パッチの中心部から上記接地導体板までの距離が、上記円形パッチの周辺部から上記接地導体板までの距離より短くなるように、上記円形パッチが円錐形状を成していることを特徴とするアンテナ装置。
- 平板状の接地導体板と、上記接地導体板と所定の間隔をおいて設置された円環パッチとを備えたアンテナ装置において、上記円環パッチの内周端部から上記接地導体板までの距離が、上記円環パッチの外周端部から上記接地導体板までの距離より短くなるように、上記円環パッチが円錐形状を成し、上記円環パッチの内周端部が上記接地導体板と電気的に接続されていることを特徴とするアンテナ装置。
- パッチと接地導体板間に誘電体部材が挿入されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のアンテナ装置。
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2004
- 2004-03-19 JP JP2004080518A patent/JP2005269366A/ja active Pending
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