JP2005269331A - スピーカ装置及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数のダンパーを有するスピーカ装置において、上側に配置されたダンパーと連結部材との接着強度の向上を図る。
【解決手段】 スピーカ装置は、一定量の接着剤を溜めることのできる溝が形成された連結部材を有している。この溝は、円筒部の外周壁の下端近傍位置に形成されていると共に、その円筒部の外周壁の周方向に沿って形成されている。複数のダンパーのうち、上側に配置された導電ダンパーの内周縁部の下面は、その溝内に塗布された接着剤を介して連結部材に固着している。また、導電ダンパーの内周縁部の上面と、円筒部の外周壁との間には接着剤が塗布されている。このため、導電ダンパーは、その溝内に塗布された接着剤と、その導電ダンパーの上面側に塗布された接着剤とに挟持された状態で連結部材に固着している。このため、導電ダンパーと連結部材との接着強度の向上を図ることができる。よって、導電ダンパーと連結部材との結合力が強くなり、導電ダンパーが連結部材から剥がれ難くなる。これにより、ボイスコイルへの耐入力の限界値を高く設定することができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、スピーカ装置におけるダンパーの支持構造等に関する。
従来より、平板状のマグネット、平板状のプレート及びツボ型ヨークを含む磁気回路と、振動板、ダンパー、樹脂材料からなる連結部材、ボイスコイル、ボイスコイルボビン及びフレームを含む振動系とを備える内磁型のスピーカ装置が知られている。
そのようなスピーカ装置において、連結部材はダンパーにより支持され、かつ、ボイスコイルボビンに取り付けられて、ボイスコイルボビンを移動可能に保持している。ダンパーの内周縁部は、接着剤を介して連結部材の外周壁に取り付けられている。
しかしながら、上記のスピーカ装置において、ダンパーは、連結部材の外周壁との間に塗布された接着剤のみよって連結部材に固着している。よって、ダンパーと連結部材との接着強度は弱く、ダンパーと連結部材との結合強度は弱い。そのため、スピーカ装置の駆動時などにおいて、ダンパーが連結部材から剥がれ易い状態になっていた。
なお、ダンパーとボイスコイルとの接着強度の向上を図るスピーカ装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。この特許文献1によれば、ダンパーの内周端部をテーパー形状に形成し、このテーパーとボイスコイルによって接着剤溜りを形成して、ダンパーとボイスコイルとの接着強度の向上を図るようにしている。
また、振動系の大振幅時においてもダンパ剥がれが生じないスピーカが知られている(例えば、特許文献2を参照)。この特許文献2によれば、ダンパの内径部に平坦部を設けて、その平坦部とボイスコイルの下端縁とを接着剤で固定することにより、ダンパとボイスコイルとの接着強度を確保して、振動系の大振幅時においてもダンパ剥がれが生じないようにしている。
特開平9−224298号公報 特開平11−32390号公報
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、スピーカ装置において、ダンパーと連結部材との接着強度の向上を図ることが可能な連結部材を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、スピーカ装置であって、外周縁部が前記フレームにより支持されたダンパーと、前記ダンパーに取り付けられ、ボイスコイルボビンを移動自在に支持する連結部材と、備え、前記連結部材の外周壁には周方向に沿って溝が形成されており、前記ダンパーの内周縁部の下面は、前記溝内に塗布された接着剤を介して前記連結部材に固着していると共に、前記ダンパーの内周縁部の上面は、前記接着剤を介して前記連結部材に固着していることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、スピーカ装置の製造方法であって、連結部材の外周壁の周方向に沿って形成された溝内に接着剤を塗布する工程と、ダンパーの内周縁部の下面を、前記溝内に塗布された前記接着剤により前記連結部材に固着する工程と、前記ダンパーの前記内周縁部の上面と、前記連結部材の前記外周壁とに前記接着剤を塗布することにより、前記ダンパーの前記内周縁部の上面を前記連結部材に固着する工程と、を有することを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、スピーカ装置は、フレームと、外周縁部が前記フレームにより支持されたダンパーと、前記ダンパーに取り付けられ、ボイスコイルボビンを移動自在に支持する連結部材と、備え、前記連結部材の外周壁には周方向に沿って溝が形成されており、前記ダンパーの内周縁部の下面は、前記溝内に塗布された接着剤を介して前記連結部材に固着していると共に、前記ダンパーの内周縁部の上面は、前記接着剤を介して前記連結部材に固着している。
上記のスピーカ装置では、連結部材の外周壁の周方向に沿って溝が形成されているため、その溝内に接着剤を塗布することができる。そして、このスピーカ装置では、ダンパーの内周縁部の下面が、その溝内に塗布された接着剤を介して連結部材に固着している。さらに、ダンパーの内周縁部の上面は、接着剤を介して連結部材に固着している。このため、ダンパーは、その溝内に塗布された接着剤と、ダンパーの上面側に塗布された接着剤とに挟持された状態で連結部材に固着している。
これにより、ダンパーと連結部材との接着強度の向上を図ることができる。よって、ダンパーと連結部材との結合力が強くなり、ダンパーが連結部材から剥がれ難くなる。また、そのダンパーの剥がれに起因するダンパーの破損が起こり難くなる。さらに、ボイスコイルに大きな電気信号が入力されてボイスコイルボビンが大振幅で振動したような場合でも、連結部材とダンパーとの結合強度が大きいので連結部材はダンパーを確実に支持できる。よって、ボイスコイルへの耐入力の限界値を高く設定することができる。
上記のスピーカ装置の好適な例、前記連結部材の外周壁の下端部には、外周縁部が前記フレームにより支持された別のダンパーの内周縁部が接着剤により固着している。即ち、2つのダンパーにより連結部材が保持される。
本発明の他の実施形態では、スピーカ装置の製造方法は、連結部材の外周壁の周方向に沿って形成された溝内に接着剤を塗布する工程と、ダンパーの内周縁部の下面を、前記溝内に塗布された前記接着剤により前記連結部材に固着する工程と、前記ダンパーの前記内周縁部の上面と、前記連結部材の前記外周壁とに前記接着剤を塗布することにより、前記ダンパーの前記内周縁部の上面を前記連結部材に固着する工程と、を有する。
上記のスピーカ装置の製造方法では、まず、連結部材の外周壁の周方向に沿って形成された溝内に接着剤が塗布される。次に、その溝内に塗布された接着剤により、ダンパーの内周縁部の下面が連結部材に固着される。次に、ダンパーの内周縁部の上面と、連結部材の外周壁との間に接着剤が塗布され、そのダンパーの内周縁部の上面が連結部材に固着される。こうして製造されたスピーカ装置では、ダンパーは、溝内に塗布された接着剤と、ダンパーの上面側に塗布された接着剤とにより挟持された状態で連結部材に固着している。このため、ダンパーと連結部材との接着強度の向上を図ることができる。よって、ダンパーと連結部材との結合力が強くなり、ダンパーが連結部材から剥がれ難くなる。また、そのダンパーの剥がれに起因するダンパーの破損が起こり難くなる。さらに、ボイスコイルボビンが大振幅したような場合でも、連結部材はダンパーを確実に支持できるので、ボイスコイルへの耐入力の限界値を高く設定することができる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。本実施例では、連結部材の外周縁部に一定量の接着剤を溜めることのできる凹状の溝を形成する。そして、その溝内に接着剤を塗布(充填)して、複数のダンパーのうち、上側に配置された導電ダンパーの内周縁部の下面と連結部材とを固着する。さらに、その導電ダンパーの内周縁部の上面と、連結部材の外周壁との間に接着剤を塗布する。これにより、導電ダンパーと連結部材との接着強度の向上を図る。
図1に、本発明の実施例に係るスピーカ装置100の概略構成を模式的に示す。なお、本実施例のスピーカ装置100は車載用スピーカとして好適に用いることができる。図1は、スピーカ装置100の中心軸を含む平面を切断したときの断面図を示している。以下、図1を参照して、本実施例のスピーカ装置100の構成等について説明する。
スピーカ装置100は、図1に示すように、主として、フレーム10、支持部材9、ボイスコイルボビン3、連結部材8、ダンパー2、端子部材21、端子部材22、ボイスコイル4、及び振動板1を有する振動系12と、ツボ型ヨーク5、マグネット6及びプレート7を有する磁気回路系11と、防塵キャップ31と、その他各種の部材を備えている。
先ず、振動系12の各構成要素について説明する。
フレーム10には、スピーカ装置100の様々な構成要素が固定され、それらの構成要素を支持する役目を担う。フレーム10は、熱伝導性の良好な金属材料により作製されている。このため、フレーム10は、スピーカ装置100の外部空間とその内部空間との間で熱の授受を行う媒体としての機能を有する。フレーム10は、上方に開いた鍋状又はつぼ状の形状をなし、上部に形成された振動板1の外周縁部等を支持する第1のフランジ部10aと、中央部に形成された支持部材9を支持する第2のフランジ部10bと、内周縁部に形成された開口10cと、第1のフランジ部10aとのフランジ部10bとの間の側壁に形成された複数の開口10dとを有する。開口10cは、その内周縁部の周方向に一定の間隔を隔てて複数形成されている。各開口10cには、後述するツボ型ヨーク5の変形前の各凸部51cが挿入される。
支持部材9は、例えば、樹脂材料からなり、平面視すると略環状の形状をなす。支持部材9は、断面視すると階段状の形状をなし、上面9a及び上面9bを有する。支持部材9は、例えば、雄ねじやボルトなどの固定部材61を通じて、第2のフランジ部10bに取り付けられる。
ボイスコイルボビン3は、略円筒状の形状をなしている。ボイスコイルボビン3の下端部の外周壁には、ボイスコイル4が巻かれている。また、ボイスコイルボビン3の下端部の内周壁は、平板状のマグネット6及びプレート7の外周壁と一定の間隔を隔てて対向している。さらに、ボイスコイルボビン3の下端部の外周壁は、ポールピース5の上端部の外周壁と一定の間隔を隔てて対向している。そして、ポールピース5の上端部の内周壁と、プレート8の外周壁との間に空隙(磁気ギャップ20)が形成されている。
連結部材8は、例えば、樹脂材料からなり、略円筒状の形状をなす円筒部8aと、その円筒部8aの上端から内側に屈曲してなる屈曲部8bとを有し、それらが一体的に形成されてなる。連結部材8の内周縁部、即ち、屈曲部8bの内周縁部は、ボイスコイルボビン3の外周壁の上端近傍に固着している。なお、本発明の特徴をなす連結部材8の構造等については後述する。
ダンパー2は、導電ダンパー2aと、通常のダンパー2bとを有している。導電ダンパー2aは、ダンパー2bの上方に配置される。導電ダンパー2aは、図示しない複数の導電部材を有している。各導電部材は、導電ダンパー2aの上面に、かつ、導電ダンパー2aの内周縁部からその外周縁部にかけて縫い付けられている。ダンパー2bの外周縁部は、支持部材9の上面9bに固着していると共に、ダンパー2bの内周縁部は、連結部材8の下端部に接着剤71を介して固着している。一方、導電ダンパー2aの外周縁部は、支持部材9の上面9aに固着していると共に、導電ダンパー2aの内周縁部は、連結部材8の下端近傍に接着剤71を介して固着している。
端子部材21は、導電性を有する部材であり、複数設けられている。各端子部材21は、連結部材8に取り付けられている。各端子部材21の上端は、ボイスコイル4の各リード線と電気的に接続されていると共に、各端子部材21の下端は、導電ダンパー2aの各導電部材と電気的に接続されている。
端子部材22は、導電性を有する金属などの部材であり、複数設けられている。各端子部材22は、支持部材9の上面9aに固定されている。各端子部材22の一端は、導電ダンパー2aの各導電部材と電気的に接続されていると共に、各端子部材22の他端は、図示しないアンプ側の中継配線と電気的に接続されている。
ボイスコイル4は、1組のプラス/マイナスのリード線(図示略)を有している。プラス側のリード線はL(又はR)チャンネル信号の入力配線であり、マイナス側のリード線はグランド(GND:接地)信号の入力配線である。各リード線は、上記したように各端子部材21の上端に電気的に接続されている。このため、ボイスコイル4には、各端子部材22、導電ダンパー2aの各導電部材、各端子部材21及び各リード線を介して、アンプ側から1チャンネル分の電気信号が入力される。
振動板1は、その薄型化を図るため略平板状の形状をなしている。振動板1には、各種の用途に応じ、紙系、高分子系、金属系などの各種の材料を適用することができる。振動板1の外周縁部には、別体のエッジ部1aが取り付けられている。振動板1の外周縁部は、第1のフランジ部10aに固着している。一方、振動板1の内周縁部は、ボイスコイルボビン3の外周壁の上端近傍に固着している。また、振動板1の内周縁部と、連結部材8の屈曲部8bとは、接着剤71を介して固着している。
次に、磁気回路系11の各構成要素について説明する。
磁気回路系11は、内磁型の磁気回路として構成されている。本磁気回路は、ツボ型ヨーク5と、平板状のマグネット6と、平板状のプレート7とを有している。
ツボ型ヨーク5は、本体部51と底部52とを有し、それらが結合されてなる。また、ツボ型ヨーク5は、フレーム10に取り付けられる。
本体部51は、円筒部51aと、フランジ部51bと、そのフランジ部51bの上面から上方に突出する凸部51cとを有し、それらが一体的に形成されてなる。円筒部51aは略円筒状をなす。円筒部51aは、フランジ部51bの内周近傍からプレート7の近傍位置まで上方に延び出てなる。フランジ部51bは、円筒部51aの外周壁の下端近傍から略垂直に外側方向に延び出てなる。フランジ部51bの上面には、フレーム10の内周縁部が取り付けられる。凸部51cは、円柱状の形状をなし、フランジ部51bの上面に一定の間隔を隔てて複数形成されている。各凸部51cは、カシメられることによりフレーム10の内周縁部を固定する役割を果たす。
底部52は、略凹形状を逆にした断面形状をなし、平板状のマグネット6、及び平板状のプレート7の直径と略同様の大きさをなす載置部52aを有する。底部52の外周縁部は、本体部51に結合されている。
平板状のマグネット6は、ツボ型ヨーク5の底部52の載置部52a上に固着している。平板状のプレート7は、そのマグネット6上に固着している。磁気回路系11では、マグネット6及びプレート7により磁気回路を構成し、プレート7の外周壁とツボ型ヨーク5の内周壁との間に形成される磁気ギャップ20にマグネット6の磁束を集中させている。
防塵キャップ31は、ボイスコイルボビン3の上面を塞ぐように、そのボイスコイルボビン3の上端部に接着剤を介して取り付けられている。これにより、防塵キャップ31は、異物などがスピーカ装置100内部へ侵入するのを防止する機能を有する。
次に、各種の構成部材について説明する。
各種の構成部材には、パッキン13及び緩衝部材14などの部材が含まれる。
パッキン13は、環状の形状をなし、絶縁性を有する部材である。パッキン13の材料としては、例えば、樹脂材料が好適である。パッキン13の下面は、第1のフランジ部10a、及びエッジ部1aの外周縁部に夫々固着している。これにより、振動板1及びエッジ部1aの外周縁部は、パッキン13と第1のフランジ部10aとにより挟持されている。
緩衝部材14は、例えば、スピーカ装置100を車両の所定位置に取り付ける際の緩衝材としての機能を有するとともに、外部からの振動がスピーカ装置100の本体に伝達するのを防止する機能などを有する。このため、緩衝部材14の材料としては、例えば、クッション性のあるスポンジなどの部材が好適である。また、緩衝部材14は、取付前の状態では棒状をなし、片面に接着剤が塗布、又は両面テープが貼り付けてある。緩衝部材14は、環状に変形された状態で、その接着剤又は両面テープを介してパッキン13の上面に貼り付けられている。
以上に述べたスピーカ装置100において、アンプ側から出力された電気信号は、各端子部22、導電ダンパー2aの各導電部材、各端子部材21、及びボイスコイル4の各リード線を介してボイスコイル4へ供給される。これにより、磁気ギャップ20内でボイスコイル4に駆動力が発生し、振動板1をスピーカ装置100の軸方向に振動させる。こうして、スピーカ装置100は、矢印60の方向に音波を放射する。
[導電ダンパーと連結部材の支持構造]
次に、図2乃至図4を参照して、複数のダンパー2のうち上側に配置されるダンパー、即ち、導電ダンパー2aと、連結部材8との接着強度の向上を図ることが可能な連結部材8の構造について説明する。図2は、本発明の特徴をなす連結部材8の斜視図を示す。図3(b)は、連結部材8の平面図を示す。図3(a)は、図3(b)の連結部材8における切断線A−A´に沿った断面図を示す。図4は、スピーカ装置100の局部断面図を示し、特に、導電ダンパー2aと連結部材8とが接着剤71を介して固着している状態を示す。
連結部材8の基本的な構成は、上述した通りである。特に、本発明の特徴をなす連結部材8は、一定量の接着剤71を溜めることのできる溝8tを有している。この溝8tは、その溝8t内に充填される接着剤71と共に導電ダンパー2aの内周縁部の下面を固定する機能を有する。この溝8tは、円筒部8aの外周壁の中央より下方の下端近傍位置に形成されていると共に、その円筒部8aの外周壁の周方向に沿って形成されている。導電ダンパー2aの内周縁部の下面は、その溝8t内に塗布された接着剤71により連結部材8に固着している。また、導電ダンパー2aの内周縁部の上面と、円筒部8aの外周壁との間には接着剤71が塗布されており、その導電ダンパー2aの内周縁部の上面と円筒部8aの外周壁とは固着している。このため、導電ダンパー2aは、その溝8t内に塗布された接着剤71と、導電ダンパー2aの上面側に塗布された接着剤71とに挟持された状態で連結部材8に固着している。
これにより、導電ダンパー2aと連結部材8との接着強度の向上を図ることができる。よって、導電ダンパー2aと連結部材8との結合力が強くなり、導電ダンパー2aが連結部材8から剥がれ難くなる。また、その導電ダンパー2aの剥がれに起因した導電ダンパー2aの破損が起こり難くなる。さらに、ボイスコイル4に大きな電気信号が入力されてボイスコイルボビン3が大振幅したような場合でも、連結部材8と導電ダンパー2aとの結合強度が大きいので連結部材8は導電ダンパー2aを確実に支持できる。よって、ボイスコイル4への耐入力の限界値を高く設定することができる。
[スピーカ装置100の製造方法]
次に、図5乃至図8を参照して、スピーカ装置100の製造方法について説明する。図5は、スピーカ装置100の製造方法のフローチャートを示す。図6乃至図8は、図5のフローチャートに対応する、スピーカ装置100の製造工程の各断面図を示す。
先ず、連結部材8の溝8t内に接着剤71を塗布(充填)する(工程S1)。具体的には、図6に示すように、端子部材21、振動板1、パッキン13、及び緩衝部材14等が取り付けられていない状態の半製品たるスピーカユニット100’において、連結部材8の溝8t内に接着剤71を塗布(充填)する。
次に、導電ダンパー2aを連結部材8に取り付ける(工程S2)。具体的には、図7に示すように、導電ダンパー2aの内周縁部の下面を溝8t上に配置すると共に、その溝8t内に塗布された接着剤71を介して、導電ダンパー2aの内周縁部の下面と、連結部材8とを固着する。また、導電ダンパー2aの外周縁部の下面と、支持部材9の上面9aとを接着剤71を介して固着する。
次に、図8に示すように、導電ダンパー2aの内周縁部の上面と、連結部材8の外周壁との間に接着剤71を塗布する(工程S3)。そして、一定時間経過することにより、それらの接着剤71が完全に乾燥して導電ダンパー2aの内周縁部は、連結部材8に固着する。これにより、導電ダンパー2aは、その溝8t内に塗布された接着剤71と、導電ダンパー2aの上面側に塗布された接着剤71とに挟持された状態で連結部材8に固着する。これにより、導電ダンパー2aと連結部材8との接着強度の向上を図ることができる。よって、導電ダンパー2aと連結部材8との結合力が強くなり、導電ダンパー2aが連結部材8から剥がれ難くなる。また、その導電ダンパー2aの剥がれに起因した導電ダンパー2aの破損が起こり難くなる。
次に、その他、各種構成部品を取り付けることにより、スピーカ装置100が製造される(工程S4)。具体的には、導電ダンパー2aが連結部材8に取り付けられた状態のスピーカユニット100’に、端子部材21、振動板1、パッキン13、及び緩衝部材14等を取り付ける。こうして、図1に示すスピーカ装置100が製造される。
本発明の実施例に係るスピーカ装置の断面図を示す。 本実施例に係る連結部材の斜視図を示す。 本実施例に係る連結部材の平面図及び断面図を示す。 本実施例の導電ダンパーの支持構造を示す局部断面図である。 本実施例に係るスピーカ装置の製造方法のフローチャートを示す。 スピーカ装置の製造工程の断面図を示す。 スピーカ装置の製造工程の断面図を示す。 スピーカ装置の製造工程の断面図等を示す。
符号の説明
2 ダンパー
2a 導電ダンパー
8 連結部材
8a 円筒部
8t 溝
71 接着剤
100 スピーカ装置

Claims (3)

  1. フレームと、
    外周縁部が前記フレームにより支持されたダンパーと、
    前記ダンパーに取り付けられ、ボイスコイルボビンを移動自在に支持する連結部材と、備え、
    前記連結部材の外周壁には周方向に沿って溝が形成されており、
    前記ダンパーの内周縁部の下面は、前記溝内に塗布された接着剤を介して前記連結部材に固着していると共に、前記ダンパーの内周縁部の上面は、前記接着剤を介して前記連結部材に固着していることを特徴とするスピーカ装置。
  2. 前記連結部材の外周壁の下端部には、外周縁部が前記フレームにより支持された別のダンパーの内周縁部が接着剤により固着していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ装置。
  3. 連結部材の外周壁の周方向に沿って形成された溝内に接着剤を塗布する工程と、
    ダンパーの内周縁部の下面を、前記溝内に塗布された前記接着剤により前記連結部材に固着する工程と、
    前記ダンパーの前記内周縁部の上面と、前記連結部材の前記外周壁とに前記接着剤を塗布することにより、前記ダンパーの前記内周縁部の上面を前記連結部材に固着する工程と、を有することを特徴とするスピーカ装置の製造方法。
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