JP2005267180A - ストア管理システム及び管理方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 商品情報を商品タグと商品陳列棚の両方に表示する際に両表示の不一致を検知する。
【解決手段】 リーダライタ２を介して無線信号によって商品情報を送信する商品情報管理装置１と、表示装置４４を有し、商品情報管理装置１から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信して表示するものであって、商品に取り付けられた商品用タグ４と、表示装置５５を有し、商品情報管理装置１から自装置宛て送信された商品情報を受信して表示し且つ自装置に割り当てられた商品用タグ４と通信して自装置が表示する商品情報と当該商品用タグ４が表示する商品情報とを照合する機能を有するものであって、商品陳列棚に取り付けられた陳列棚用表示装置５とを備えている。
【選択図】 図１

Description

本発明は、ストアにおいて商品情報の表示を管理する際に用いて好適なストア管理システム及び管理方法に関する。

近年、ストア（小売店、商店）における商品の売買を容易にするための種々の電子システムが開発されている。例えば特許文献１には、顧客が利用可能な端末をストア内に複数配置し、顧客が操作して商品情報を表示できるようにしたシステムが記載されている。

また、特許文献２には、顧客が携帯する情報端末を利用して商品情報を表示するようにしたシステムが記載されている。このシステムでは、商品情報を記録した非接触ＩＣタグを商品または商品のパッケージに貼り付けておき、非接触ＩＣタグリーダーを有する携帯情報端末でその情報を読み取って表示できるようにしている。

また、特許文献３には、商品タグ（商品の値段等を表示する標識札）を、ＩＣチップを内蔵した表示装置とアンテナからなる小型電子装置によって構成するようにしたシステムが記載されている。このシステムではＩＣカードライタから無線信号で商品情報を送信することで、ＩＣチップ内のメモリ中の商品情報を更新して、商品タグの表示内容を変更できるようにしている。

また、特許文献４には、商品陳列棚における商品情報の表示をＲＦＩＤタグを用いて行うようにしたシステムが記載されている。ＲＦＩＤタグをメモリ、表示装置、および電源部から構成し、無線通信によってＲＦＩＤタグが表示する商品情報を更新できるようにしている。
特開２０００−２００３９１号公報 特開２００２−８３２５０号公報 特開平１１−１３３８６０号公報 特開２００２−６５４１８号公報

特許文献３に記載されているシステムでは、各商品の商品情報が商品に貼り付け可能な形態で構成された液晶表示装置を用いて表示される。そのため、据え置き型の表示装置に比べて視認性、表示可能な情報量等の性能が低下する傾向がある。

一方、特許文献４に記載されているシステムでは、商品陳列棚に商品情報の表示装置が設けられている。そのため、表示情報と、商品の内容とが不一致となったり、あるいは商品に貼り付けられているバーコード等を用いた登録情報が未更新となっていて、表示情報と精算時の金額とが不一致となる場合があるといった課題がある。

本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、商品情報を商品タグと商品陳列棚の両方に表示することで商品情報を分かりやすく顧客に提供するシステムを提供することを目的とするものであって、より詳細には両表示における商品情報の不一致に係る問題を解決することができるストア管理システム及び管理方法を提供することを目的とする。

上記課題を解決するため、本発明は、商品情報を記憶する記憶手段を用い、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する商品情報管理装置と、表示手段を有し、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信して表示手段で表示するものであって、商品に取り付けられた商品情報表示タグと、表示手段を有し、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信して表示手段で表示し、且つ自装置に割り当てられた商品情報表示タグと通信して自装置が表示する商品情報と当該商品情報表示タグの表示手段が表示する商品情報とを照合する機能を有するものであって、商品陳列棚に取り付けられた商品情報表示装置とを具備することを特徴とする。この構成によれば、商品情報表示装置が自装置に割り当てられた商品情報表示タグと通信して自装置が表示する商品情報と当該商品情報表示タグの表示手段が表示する商品情報とを照合する機能を有している。したがって、商品情報表示タグと商品陳列棚との両表示における商品情報の不一致を容易に防止することができる。また、両表示のうち特に商品陳列棚における商品情報表示は、形態に係る制限が比較的少ないので視認性を容易に向上させることができ、商品情報を分かりやすく顧客に提供することができる。

また、本発明は、前記商品情報表示タグ又は前記商品情報表示装置の少なくとも一方が、携帯情報端末から商品情報の表示要求を受信し、当該携帯情報端末に対して要求された商品情報を送信する機能を有していることを特徴とする。この構成によれば、携帯情報端末を利用してより詳細な商品情報を顧客に対して提供することができる。

また、本発明は、前記商品情報表示装置が、発光又は照明状態で商品情報を表示するものであることを特徴とする。この構成では、表示手段を、発光ダイオード等の発光素子を用いた表示装置として構成したり、液晶表示装置を用いる場合にバックライトやフロントライトを点灯させたりすることで、商品情報を発光又は照明状態で商品情報を表示できるようにしている。したがって、視認性を容易に向上させることができる。

また、本発明は、前記商品情報表示装置の表示手段が、受信した商品情報に含まれる商品の画像情報を表示する機能を有していることを特徴とする。この構成によれば、商品と商品陳列棚の商品情報との対応をより容易に確認できるようになる。したがって、例えば商品を補充する場合や、一度手に取った商品を元に戻す場合に、商品の正しい陳列位置を容易に知ることができる。

また、本発明は、商品情報を記憶する記憶手段を用い、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する商品情報管理装置と、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信するものであって、商品に取り付けられた商品用タグと、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信し、且つ自装置に割り当てられた商品用タグと通信して自装置が所有する商品情報と当該商品用タグが所有する商品情報を照合する機能を有するものであって、商品陳列棚に取り付けられた商品情報表示装置を具備し、前記商品用タグ及び商品情報表示装置のいずれか少なくとも一方が前記商品情報を表示する表示手段を備えることを特徴とする。この構成によれば、商品情報表示装置が自装置に割り当てられた商品情報表示タグと通信して自装置が表示する商品情報と当該商品情報表示タグの表示手段が表示する商品情報とを照合する機能を有している。また商品用タグ及び商品情報表示装置のいずれか少なくとも一方に商品情報が表示されるので、商品に値札などのタグをつける必要がなくなり。ストアの経費削減に役立ち、また労力のかかっていた値札の取り付け作業を行なわずに済む。

また、本発明は、商品情報を記憶する記憶手段を用いる商品情報管理装置から、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する過程と、表示手段を有して商品に取り付けられている商品情報表示タグにおいて、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信して表示手段で表示する過程と、表示手段を有して商品陳列棚に取り付けられている商品情報表示装置において、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信して表示手段で表示し、且つ自装置に割り当てられた商品情報表示タグと通信して自装置が表示する商品情報と当該商品情報表示タグの表示手段が表示する商品情報とを照合する過程とを含んでいることを特徴とする。

また、本発明は、商品情報を記憶する記憶手段を用いる商品情報管理装置から、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する過程と、商品に取り付けられている商品情報表示タグにおいて、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信する過程と、商品陳列棚に取り付けられている商品情報表示装置において、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信し、且つ自装置に割り当てられた商品用タグと通信して自装置が所有する商品情報と当該商品用タグが所有する商品情報とを照合する過程と、前記商品用タグ及び商品情報表示装置のいずれか少なくとも一方が前記商品情報を表示する過程とを含んでいることを特徴とする。

以下、図面を参照して本発明のストア管理システムの実施の形態について説明する。図１は、本発明の実施の形態の構成を示すブロック図である。図１のシステムは、商品情報管理装置１、リーダライタ２、商品情報データベース３、商品用タグ４（商品情報表示タグ）、陳列棚用表示装置５（商品情報表示装置）、および携帯情報端末６から構成されている。ただし、リーダライタ２、商品用タグ４、陳列棚用表示装置５、および携帯情報端末６は、通常、１店舗内に複数、設置あるいは用意される。

商品情報管理装置１は、パーソナルコンピュータ等のコンピュータであって、所定の基本ソフト上で本システム用のプログラムを実行することで商品情報を管理する際に用いる種々の機能を提供する。この商品情報管理装置１は、リーダライタ２と商品情報データベース３とに接続されている。リーダライタ２は、ＲＦＩＤタグ（Radio Frequency Identificationタグあるいは無線ＩＣタグ）としての機能を有して構成されている商品用タグ４または陳列棚用表示装置５との間で無線信号による通信を行う。そして、商品情報管理装置１からの指示に従って商品用タグ４または陳列棚用表示装置５のメモリ４１またはメモリ５１にデータを書き込んだり、メモリ４１またはメモリ５１からデータを読み出したりする。

商品情報データベース３は、商品情報管理装置１に通信回線等を介して接続されていて、複数の商品に関する情報を記憶、管理する。各商品に対応して登録されいる情報（商品情報）は、商品名、商品番号、商品に貼り付けた複数の商品用タグ４の識別情報、商品を陳列した１または複数の棚に取り付けられている１または複数の陳列棚用表示装置５の識別情報、商品仕様、製造（生産）者名、製造（生産）日、定価、通常販売価格、現在販売価格（値引き期間中の価格）、在庫量、消費期限、価格変更の履歴、入荷日等の情報である。これらの情報は商品の入荷時期や在庫状況に合わせて予め登録されている。

商品用タグ４は、商品に取り付けられてタグとして用いられるものである。商品用タグ４は、アンテナ４１、制御装置４２、メモリ４３、および表示装置４４から構成されている。アンテナ４１は、リーダライタ２等と無線信号を送受信するために用いられる。制御装置４２は、アンテナ４１を介して無線信号を送受信するとともに、商品情報管理装置１から当該商品タグ宛て送信されてきた商品情報を受信し、それに基づくデータをメモリ４３に書き込んだり、メモリ４３に記憶されているデータを読み出して無線信号に変換して送信したりする。メモリ４３は、書き換え可能な不揮発メモリであって、各商品用タグ固有の識別情報や、貼り付けられている商品の商品情報を記録する。表示装置４４は、液晶表示装置等から構成されていて、制御装置４２からの制御信号に応じて商品情報等の表示を行う。

陳列棚用表示装置５は、商品陳列棚に取り付けられた表示装置である。陳列棚用表示装置５は、アンテナ５１および５２、制御装置５３、メモリ５４、ならびに表示装置５５から構成されている。制御装置５３は、アンテナ５２を介して無線信号を送受信して、商品情報管理装置１から当該陳列棚用表示装置宛て送信されてきた商品情報を受信し、それに基づくデータをメモリ５４に書き込んだり、メモリ５４に記憶されているデータを読み出して無線信号に変換して送信したりする。制御装置５３は、また、アンテナ５１を介して無線信号を送受信して自装置に割り当てられた商品用タグ４と通信することで、自装置が表示する商品情報と当該商品用タグが表示する商品情報とを照合する機能を有している。メモリ５４は、書き換え可能な不揮発メモリであって、各陳列棚表示装置の識別情報や、割り当てられた陳列商品の商品情報を記録する。表示装置５５は、液晶表示装置等から構成されていて、制御装置５３からの制御信号に応じて商品情報等の表示を行う。

携帯情報端末６は、顧客が携帯する情報端末であり、例えばＰＤＡ（Personal Digital Assistants）や携帯電話機として構成されている。携帯情報端末６は、液晶表示装置等で構成された表示装置６１、各部を制御する制御装置６２、および商品用タグ４または陳列棚表示装置５と無線通信を行ってデータを読み込むためのリーダ６３から構成されている。

次に図２を参照して図１に示す一部の構成とそれに関連する構成の外観について説明する。リーダライタ２は、店舗の天井７等に取り付けられている。携帯情報端末６においては、表示装置６１の表示面が筐体６ａの上面に形成されていて、リーダ６３のアンテナ部が筐体６ａの上部に形成されている。そして、筐体６ａの上面下部には、ボタン６４が設けられている。このボタン６４を押下したときに近接する商品用タグ４または陳列棚表示装置５との間で無線通信が行われて、表示装置６１に商品情報が表示されるようになっている。

図２において、図１の陳列棚用表示装置５に対応する２つの陳列棚用表示装置５ａおよび５ｂは、陳列棚８の上部に取り付けられている。この場合、陳列棚８は、商品を載せるための４つの空間８１〜８４を有している。空間８１および空間８２には、同一の複数の商品９ａ、９ａ、…が陳列されている。空間８３および空間８４には、同一の複数の商品９ｂ、９ｂ、…が陳列されている。各商品９ａ、９ａ、…には、図１の商品用タグ４に対応する商品用タグ４ａ、４ｂ、…が各１個取り付けられている。各商品９ｂ、９ｂ、…には、図１の商品用タグ４に対応する商品用タグ４ｃ、４ｄ、…が各１個取り付けられている。

陳列棚用表示装置５ａは、表示装置５５ａを陳列棚８の正面に面した位置に備えるとともに、表示装置５５ａの近傍にアンテナ５１ａを備えている。表示装置５５ａは図１の表示装置５５に、アンテナ５１ａは図１のアンテナ５１に対応する構成である。図１のアンテナ５２に対応するアンテナ５２ａは、ループアンテナ、ストリップアンテナ等のアンテナであって空間８１および８２の向きに指向性の方向を持つように上部棚板８５の下面に取り付けられている。この場合、陳列棚用表示装置５ａは、空間８１または空間８２に陳列される商品９ａ、９ａ、…に取り付けられている商品用タグ４ａ、４ｂ、…が割り当てられていて、表示装置５５ａには商品９ａ、９ａ、…の商品情報が表示されるようになっている。

陳列棚用表示装置５ｂは、表示装置５５ｂを陳列棚８の正面に面した位置に備えるとともに、表示装置５５ｂの近傍にアンテナ５１ｂを備えている。表示装置５５ｂは図１の表示装置５５に、アンテナ５１ｂは図１のアンテナ５１に対応する構成である。図１のアンテナ５２に対応するアンテナ５２ｂは、ループアンテナ、ストリップアンテナ等のアンテナであって空間８３および８４の向きに指向方向を持つように上部棚板８５の下面に取り付けられている。陳列棚用表示装置５ｂは、空間８３または空間８４に陳列される商品９ｂ、９ｂ、…に取り付けられている商品用タグ４ｃ、４ｄ、…が割り当てられていて、表示装置５５ｂには商品９ｂ、９ｂ、…の商品情報が表示される。

なお、陳列棚８は、合板、合成樹脂製の非金属製の板で棚板が形成されている。ただし、空間８１および空間８２と、空間８３および空間８４との境にある立て板８６には、金属製の薄板等が貼り付けられていたり、あるいは埋め込まれていたりする。これによって、アンテナ５２ａでは、空間８１または８２に陳列された商品９ａ、９ａ、…に取り付けられていて陳列棚用表示装置５ａに対して割り当てられている商品用タグ４ａ、４ｂ、…と良好に通信でき、他の商品用タグ４ｂ、４ｃ、…とは良好に通信できないようになっている。一方、アンテナ５２ｂでは、空間８３または８４に陳列された商品９ｂ、９ｂ、…に取り付けられていて陳列棚用表示装置５ｂに対して割り当てられている商品用タグ４ｃ、４ｄ、…と良好に通信でき、他の商品用タグ４ａ、４ｂ、…とは良好に通信できないようになっている。

次に図３を参照して、図１の商品用タグ４の構成について説明する。商品用タグ４は、ループアンテナ等のアンテナ４１と、制御装置４２およびメモリ４３を１つのＩＣ（集積回路）として形成したＩＣ４０１と、表示装置４４とから構成されている。なお、ＩＣ４０１においては、メモリ４３以外の構成が、制御装置４２に対応するものである。この場合、アンテナ４１に誘導された誘導電磁界を用いて電力伝送と情報伝送が行われる。そして電力伝送によって伝送された電力をコンデンサや二次電池に蓄えたものが内部電源として用いられるようになっている。ただし、着脱可能な一次電池、二次電池、太陽電池等を内部電源として用いるようにしてもよい。

ＩＣ４０１は、高周波回路４１１、電源部４１２、データ復調回路４１３、データ変調回路４１４、データ制御回路４１５、メモリ４３、および暗号処理回路４１６から構成されている。高周波回路４１１は、アンテナ４１で受信した誘導電磁界から得た交流電力を電源部４１２に供給するとともに、所定の周波数の高周波信号をデータ復調回路４１３に出力したり、データ変調回路４１４から入力した変調信号を増幅してアンテナ４１に出力したりする。電源部５１２は、入力された交流電力を所定電圧の直流電源として出力する電源回路、各部にリセット信号を出力するリセット回路、および各部にクロック信号を供給するクロック回路から構成されている。データ復調回路４１３は、高周波回路４１１から入力された高周波信号を復調してデータ信号として出力する。データ変調回路４１４は、入力されたデータ信号で変調された所定の周波数の高周波信号を高周波回路４１１に対して出力する。

データ制御回路４１５は、データ復調回路４１３から出力されたデータ信号を暗号処理回路４１６によって復号化して解釈し、データ信号内の命令に従って、メモリ４３にデータを書き込んだり、メモリ４３からデータを読み出したり、あるいは表示装置４４に制御信号を出力して表示制御を行う。その際、データ制御回路４１５は、メモリ４３から読み出したデータを暗号処理回路４１６で暗号化した後、データ変調回路４１４に出力する。

メモリ４３は、電気的に書き換え可能な不揮発性メモリであり、特に、不揮発性メモリとしては、例えば、強誘電体メモリであるＦｅＲＡＭ（Ferroelectric Random Access Memory）を用いる。ＦｅＲＡＭは、強誘電体を記憶素子として利用した不揮発メモリであって、フラッシュメモリ等に比べて高集積化が可能で、かつ高速、低消費電力という特徴を有している。したがって、メモリ４３をＦｅＲＡＭとすることで、短時間で多くの情報を非接触で読み出しおよび書き込みできるようになる。この場合、商品情報に係る処理が短時間で行えるようになるので、容易に、送受信されるデータの暗号化処理のための時間を確保したり、複数の商品用タグ４に対する通信の全体の時間を短くしたりできるようになる。

暗号処理回路４１６は、公知の共通鍵暗号化方式等の暗号化方式によってデータ信号の暗号化と復号化を行う。図４の例では、ＩＣ４０１のうち、高周波回路４１１を除く他の回路を１チップ構成としたり、データ制御回路４１５、メモリ４３、および暗号処理回路４１６の３つの回路を１チップ構成としたりすることができる。

表示装置４４は、液晶表示素子と駆動回路とから構成される表示装置である。データ制御回路４１５から出力された制御信号に基づいて、商品情報の表示を行う。なお、表示装置４４における表示素子は、、液晶表示素子に限定されず、不揮発特性を有する他の表示素子を用いたものであってもよい。

次に図４を参照してメモリ４３に記憶されるデータの構成について説明する。メモリ４３には、識別情報４３ａと商品情報４３ｂが記憶される。識別情報４３ａは各商品用タグ４の固有の情報であって、通常１度書き込んだ後は変更されない。商品情報４３ｂは、商品情報を構成する各種データからなり、データの書き込みを指示する信号が送信されてきた場合に、書き込み先の商品用タグ４を示す識別情報を確認してそれがメモリ４３に記録されている識別情報４３ａと一致した場合にのみ、データの書き込みが許可されるようになっている。

次に図５を参照して、図１の商品棚用表示装置５の構成について説明する。商品棚用表示装置５は、ループアンテナ等のアンテナ５１および５２と、制御装置５３およびメモリ５４を１つのＩＣとして形成したＩＣ５０１と、表示装置５５とから構成されている。なお、ＩＣ５０１において、メモリ５４以外の構成が、制御装置５３に対応するものである。また、商品棚用表示装置５では、着脱可能な一次電池や、二次電池、太陽電池、あるいは商用電源を所定の直流電源に変換したもの等を内部電源として用いることができる。ただし、商品用タグ４と同様に電力伝送を利用するようにしてもよい。

ＩＣ５０１は、図３のＩＣ４０１に対応する構成である。ＩＣ５０１は、高周波回路５１１、電源部５１２、データ復調回路５１３、データ変調回路５１４、データ制御回路５１５、メモリ５４、および暗号処理回路５１６から構成されている。これらの構成は、それぞれ図３の高周波回路４１１、電源部４１２、データ復調回路４１３、データ変調回路４１４、データ制御回路４１５、メモリ４３、および暗号処理回路４１６と同様の構成である。ただし、データ制御回路５１５は、メモリ５４またはデータ制御回路５１５内に形成せれた不揮発性メモリに格納されたプログラムに従って各部の制御を行うものであるが、そのプログラムの内容は、商品用タグ４のものとは異なっている。また、電源部５１２は、図３の電源部４１２と同様に、電源回路、リセット回路、およびクロック回路から構成されている。

次に図６を参照してメモリ５４に記憶されるデータの構成について説明する。メモリ５４には、識別情報５４ａと、商品用タグの識別情報５４ｂと、商品情報５４ｃとが記憶される。識別情報５４ａは各商品棚用表示装置５の固有の情報であって、通常１度書き込んだ後は変更されない。商品用タグの識別情報５４ｂは、商品情報５４ｃに記録される商品に対して取り付けられる１または複数の商品用タグ４のすべての識別情報４３ａを示す情報を含んで構成されている。この商品用タグの識別情報５４ｂは、データの書き込みを指示する信号が送信されてきた場合に、書き込み先の商品棚用表示装置５を示す識別情報を確認してそれがメモリ５４に記録されている識別情報５４ａと一致した場合にのみ、データの書き込みが許可されるようになっている。

商品情報５４ｃは、商品情報を構成する各種データから構成されている。商品情報５４ｃは、データの書き込みを指示する信号が送信されてきた場合に、書き込み先の商品棚用表示装置５を示す識別情報を確認してそれがメモリ５４に記録されている識別情報５４ａと一致した場合にのみ、データの書き込みが許可されるようになっている。

次に、図１、図２および図７〜図１０を参照して、本システムにおける商品情報表示処理の内容について説明する。まず、商品用タグ４ａ、４ｂ、…で商品情報を表示する際（あるいは商品情報の表示を更新する際）の処理について説明する。ただし、商品情報ベータベース３には、各商品９ａ、９ａ、…に取り付けられている商品用タグ４ａ、４ｂ、…の識別情報が商品９に対応付けて予め記録されているものとする。

商品用タグ４ａ、４ｂ、…で商品情報を表示する場合、リーダライタ２は、商品情報管理装置１の指示に従って商品９ａに取り付けられている各商品用タグ４ａ、４ｂ、…に対して、順次、商品情報の記録と表示を指示する制御信号を送信する。この制御信号を受信した各商品用タグ４ａ、４ｂ、…は、制御信号に含まれる識別情報を確認し、自装置の識別情報４３ａと一致した場合に、それを商品情報４３ｂとしてメモリ４３に記録する。送信される商品情報は、商品名、商品番号、商品仕様、製造（生産）者名、製造（生産）日、定価、通常販売価格、現在販売価格（値引き期間中の価格）、在庫量、消費期限、価格変更の履歴、入荷日等の情報である。そして、各商品用タグ４ａ、４ｂ、…では、メモリ４３に記録した商品情報のうち、リーダライタ２から送信された制御信号に含まれる指示に従って選択された一部の商品情報を表示装置４４で表示する。図７に商品情報の表示例を示した。図７に示す例では、各種商品情報のうち、製造者名（「Ａメーカー」）、商品名（「上着」）、商品仕様のうちのサイズ（「Ｍサイズ」）、現在販売価格（「５，０００」）が表示されている。

次に、図８のフローチャートを参照して、陳列棚用表示装置５で商品情報を表示する際（あるいは商品情報の表示を更新する際）の処理について説明する。まず、リーダライタ２から送信された制御信号を受信して、各陳列棚用表示装置５は、制御信号に含まれる識別情報を確認し、自装置の識別情報５４ａと一致した場合には、その制御信号に含まれる商品用タグの識別情報と商品情報とを抽出して、商品用タグの識別情報５４ｂおよび商品情報５４ｃとしてメモリ５４に記録する（ステップＳ１１）。

次に自装置に割り当てられた商品用タグ４と通信を行う（ステップＳ１２）。自装置に割り当てられた商品用タグ４とは、自装置と通信可能な位置に陳列された商品に取り付けられている商品用タグ４を意味する。例えばステップＳ１２では、陳列棚用表示装置５のアンテナ５２を使用して通信を試み、通信可能な商品用タグ４、あるいは所定の強度以上の信号を送信してきた商品用タグ４を検出し、検出した商品用タグ４を自装置に割り当てられた商品用タグ４として、その識別情報４３ａや商品情報４３ｂを受信する処理が行われる。

図２に示す例で自装置に割り当てられた商品用タグ４とは、自装置が商品情報の表示対象とする陳列棚８の陳列空間に陳列された商品に対して取り付けられたの商品用タグ４である。例えば陳列棚用表示装置５ａに対して割り当てられた商品用タグは、空間８１および８２に陳列されている商品９ａ、９ａ、…に取り付けられている商品用タグ４ａ、４ｂ、…となる。また陳列棚用表示装置５ｂに対して割り当てられた商品用タグは、空間８３および８４に陳列されている商品９ｂ、９ｂ、…に取り付けられている商品用タグ４ｄ、４ｃ、…となる。ただし、例えば、空間８１または８２に、商品９ａではない他の商品（例えば商品９ｂ）が混入していたときには、他の商品（例えば商品９ｂ）に取り付けられている商品用タグも自装置に割り当てられた商品用タグ４として、通信が行われることになる。

次に、自装置が表示する商品情報５４ｃと、ステップＳ１２で通信が行われた各商品用タグ４に記録されていた商品情報４３ｂとを照合する処理を行う（ステップＳ１３）。メモリ５４に記録された自装置が表示する商品情報５４ｃと、通信できた１または複数の商品用タグ４から受信した商品情報４３ｂとをそれぞれ比較し、両者の一致または不一致を確認する。商品情報のうち照合対象とする情報は、商品名、商品番号、現在販売価格等の情報である。例えば、商品名および商品番号が一致した場合でも現在販売価格が不一致の場合は、一致しなかったもの（照合できなかったもの）として判定する。

次にステップＳ１３での照合の結果、複数の商品用タグ４から受信した商品情報との照合がすべて一致したか否かを判定する（ステップＳ１４）。すべてが一致した場合には（ステップＳ１４で「Ｙｅｓ」）、メモリ５４ｃに記録されている商品情報５４ｃのうち、予め指示された商品情報を表示装置５５で表示する（ステップＳ１５）。図９に表示例の一例を示した。図９に示す例では、表示装置５５の表示面に製造者の情報５５１（「Ａメーカー」）、商品の画像情報５５２、および商品の現在販売価格５５３（「５，０００」）が表示されている。

一方、すべてが一致しなかった場合には（ステップＳ１４で「Ｎｏ」）、一致しなかった商品用タグ４の割合または絶対数が所定値以下であるか否かを判定する（ステップＳ１６）。所定値以下の場合（ステップＳ１６で「Ｙｅｓ」）、不一致の商品用タグ４がある旨を表示装置５５に表示した後（ステップＳ１７）、商品情報の表示を行う（ステップＳ１５）。ステップＳ１７では、例えば、図９に示す表示例で、商品の画像情報５５２を点滅表示するなどすることで不一致の商品用タグ４がある旨を表示する。ただし、不一致の商品用タグ４がある旨を表示を、表示装置５５で行うことに代えてあるいはそれに加えて、図１の商品情報管理装置１に接続された図示していない表示装置において、その旨を表示したり、あわせて音信号によって報知したりするようにしてもよい。

他方、ステップＳ１６で一致しなかった商品用タグ４の割合または絶対数が所定値より大きい場合には（ステップＳ１６で「Ｎｏ」）、表示装置５５の表示内容を「準備中」である旨の表示に設定する（ステップＳ１９）。「準備中」である旨の表示とは、その旨を示す文字や記号を表示したり、あるいは表示を行わないことを意味する。ただし、「準備中」である旨の表示を、表示装置５５で行うとともに、図１の商品情報管理装置１に接続された図示していない表示装置において表示したり、あわせて音信号によって報知したりするようにしてもよい。以上の処理によって、商品用タグ４で表示する商品情報と、対応する陳列棚用表示装置５による商品情報の表示内容とが一致しなかった場合に、その旨を示す表示や非表示が行われて、商品と商品表示との不一致の状態が放置されたり、商品情報が更新し忘れたりすることを防止することができる。なお、表示装置は、商品用タグ４及び陳列棚用表示装置５のいずれか少なくとも一方で保持するようにして、どちらかで商品情報を表示するようにしても良い。

次に、携帯情報端末６を用いて商品情報を表示する場合の処理について説明する。顧客が携帯情報端末６を商品用タグ４または陳列棚用表示装置５に近接させてボタン６４を押下すると、リーダ６から商品用タグ４または陳列棚用表示装置５に対して商品情報の表示を要求する信号が送信される。商品用タグ４または陳列棚用表示装置５はこの信号を受信すると、要求された商品情報をメモリ４３または５４から読み出し、リーダ６に対して送信する。携帯情報端末６は、例えば図１０に示すように、受信した商品情報を表示装置６１に表示する。図１０の表示例では、表示装置６１に、製造メーカー（「Ａメーカー」）、商品名（「上着」）、商品番号（「１２３４５６」）、定価（「６，０００」）、通常販売価格（「５，０００」）、現在販売価格（「５，０００」）、製造国（「Ａ国」）、製造工場（「ａ１工場」）、製造日（「２００４年２月１日」）、寸法（「Ｍサイズ」）、材料（「Ｂ（Ｂ国，Ｂメーカー製）」、洗濯（「水洗い可，アイロン可」）、色バリエーション（「青，赤，白」）、サイズバリエーション（「Ｓ，Ｍ，Ｌ，ＬＬ」）の各情報が表示されている。

なお、商品情報の項目は、上記のものに限定されず、商品そのものの情報のほか、その用途などの情報や、関連商品の情報を含ませることもできる。例えば商品が食材であれば、その食材を使用したレシピなど情報を表示するようにしてもよい。

また、陳列棚用表示装置５で自装置に割り当てられた商品用タグ４を探索する方法には、アンテナに指向性を持たせるほか、複数のアンテナを商品近傍に配置し、商品とアンテナの距離を小さくするようにしたり、すなわち他のアンテナとの相対的な差を大きくするようにしたり、他の陳列棚用表示装置５における同一の商品用タグ４に対する受信強度を双方で比較して強度の高い方に割り当てたりすることなどが考えられる。

上述の各装置は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、ＣＤ−ＲＯＭ、ＤＶＤ−ＲＯＭ、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。

また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル（差分プログラム）であっても良い。

本発明のストア管理システムの実施の形態の構成を示すブロック図。 図１に示す実施の形態の構成要素の外観を示す図。 図１の商品用タグ４の構成を示すブロック図。 図３のメモリ４３の構成を示す図。 図１の陳列棚用表示装置５の構成を示すブロック図。 図５のメモリ５４の構成を示す図。 図１の商品用タグ４の表示例を示す平面図。 図１の陳列棚用表示装置５での処理内容を示すフローチャート。 図１の陳列棚用表示装置５の表示例を示す図。 図１の携帯情報端末６の表示例を示す図。

符号の説明

１ 商品情報管理装置、２ リーダライタ、３ 商品情報データベース、４ 商品用タグ、４３ メモリ、４４ 表示装置、５ 陳列棚用表示装置、５４ メモリ、５５ 表示装置、６ 携帯情報端末、６１ 表示装置、６３ リーダ

Claims (7)

1. 商品情報を記憶する記憶手段を用い、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する商品情報管理装置と、
   表示手段を有し、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信して表示手段で表示するものであって、商品に取り付けられた商品情報表示タグと、
   表示手段を有し、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信して表示手段で表示し、且つ自装置に割り当てられた商品情報表示タグと通信して自装置が表示する商品情報と当該商品情報表示タグの表示手段が表示する商品情報とを照合する機能を有するものであって、商品陳列棚に取り付けられた商品情報表示装置と
   を具備することを特徴とするストア管理システム。
2. 前記商品情報表示タグ又は前記商品情報表示装置の少なくとも一方が、携帯情報端末から商品情報の表示要求を受信し、当該携帯情報端末に対して要求された商品情報を送信する機能を有していることを特徴とする請求項１記載のストア管理システム。
3. 前記商品情報表示装置が、発光又は照明状態で商品情報を表示するものであることを特徴とする請求項１又は２記載のストア管理システム。
4. 前記商品情報表示装置の表示手段が、受信した商品情報に含まれる商品の画像情報を表示する機能を有していることを特徴とする請求項１〜３のいずれか１項記載のストア管理システム。
5. 商品情報を記憶する記憶手段を用い、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する商品情報管理装置と、
   商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信するものであって、商品に取り付けられた商品用タグと、
   商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信し、且つ自装置に割り当てられた商品用タグと通信して自装置が所有する商品情報と当該商品用タグが所有する商品情報を照合する機能を有するものであって、商品陳列棚に取り付けられた商品情報表示装置を具備し、
   前記商品用タグ及び商品情報表示装置のいずれか少なくとも一方が前記商品情報を表示する表示手段を備える
   ことを特徴とするストア管理システム。
6. 商品情報を記憶する記憶手段を用いる商品情報管理装置から、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する過程と、
   表示手段を有して商品に取り付けられている商品情報表示タグにおいて、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信して表示手段で表示する過程と、
   表示手段を有して商品陳列棚に取り付けられている商品情報表示装置において、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信して表示手段で表示し、且つ自装置に割り当てられた商品情報表示タグと通信して自装置が表示する商品情報と当該商品情報表示タグの表示手段が表示する商品情報とを照合する過程と、
   を含んでいることを特徴とするストア管理方法。
7. 商品情報を記憶する記憶手段を用いる商品情報管理装置から、無線信号によって記憶手段に記憶された商品情報を送信する過程と、
   商品に取り付けられている商品情報表示タグにおいて、商品情報管理装置から自装置宛て送信されてきた商品情報を受信する過程と、
   商品陳列棚に取り付けられている商品情報表示装置において、商品情報管理装置から自装置宛て送信された商品情報を受信し、且つ自装置に割り当てられた商品用タグと通信して自装置が所有する商品情報と当該商品用タグが所有する商品情報とを照合する過程と、
   前記商品用タグ及び商品情報表示装置のいずれか少なくとも一方が前記商品情報を表示する過程と、
   を含んでいることを特徴とするストア管理方法。
   

Images