JP2005266204A - 三次元形状形成マスクおよび光学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アレイ状の素子の基本パターン同士の隣接部での光強度分布を滑らかに接続し、設計値からの誤差の発生原因を抑えることで素子の有効面積を最大にすること。
【解決手段】 三次元形状形成マスクにおいて、露光作業は投影露光装置を用い、解像限界以下のサイズのマスクパターンを直線状に並べて前記パターンの開口部の面積の比率に分布を持たせた基本パターンを少なくとも二つ以上並べて配置したマスクを用い、解像限界以下のサイズのパターンが並ぶ直線における前記基本パターンの繰り返し間隔が解像限界以下のパターンの繰り返し間隔の整数倍になるようにした。
【選択図】 図1

Description

本発明は露光量に応じて感光性材料の残存する膜厚が変化する略線形な特性部分を利用して露光量の変化によって感光性材料の三次元形状を形成するマスクおよび、製造した光学素子に関するものである。
一般に、リソグラフィー技術を用いて作製される半導体素子の回路パターンは、マスクに形成された開口と遮光部の組合せにより設計され、感光性材料にマスクを透過した露光光を照射することによって転写される。感光性材料の代表例であるレジストにはポジ型とネガ型とがあり、工程毎の状況をみて適宜選択されるのが普通である。また、回路パターンは厚み方向を考慮しないのが一般的である。
近年は更なる微細化の目的で部分的な露光量を調整することによって、より微細なパターンを形成する手法が検討されている。そして、高さ方向の形状も部分的な露光量の調整によって制御しようとする提案もなされている(特許文献1参照)。
例えば、特許文献1には、フォトレジストに三次元形状を形成する方法を開示している。以下、図6を参照して特許文献1について説明する。
図6(a)は、ポジ型フォトレジストの特性曲線(感光曲線)を示す。図6(a)に示すように、ポジ型フォトレジストの特性曲線を予め実験的に得ることによって、入射する露光エネルギーと現像後の残存レジスト厚みとの関係を求めることができる。図6(b)に示すように、微小面積を最小単位として、3x3の9個を一かたまりとして考えてみる。図6(b)においては52が遮光部で51が開口である。9個のうち遮光部52と開口51の個数比率を変化させ、図6(c)に示すように、開口部51のみからなる領域53、遮光部52が1個である領域54、遮光部52が2個である領域55、遮光部52が4個である領域56、遮光部52が5個である領域57、遮光部52のみからなる領域57を形成する。この開口密度分布、即ち、透過率分布によって発生する強度分布は、図6(d)に示すように、ポジ型レジストの感度特性によりレジストの膜厚変化に変換される。同公報は、かかるマスクを利用してポジ型レジストに3次元形状を形成することを提案している。
また更なる微細構造をパターニングするために各種の改良がマスクに加えられている。その中の一つにハーフトーンマスクを用いた手法がある。これは本来形成したいパターン付近で到達光量を調整することでレジストに形成するパターンサイズを微細化する。さらに光量を調整する手法についても提案されている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2の代表的な実施形態を図7に示す。
これは投影露光法において解像限界以下の微細なピッチで並べられた調光用の遮光パターン63を配置することで、透過する露光光の光量を制限している。この制限した光量と本来作製すべき電極パターン61と位相シフトパターン62と合せた機能によって微細パターンを形成している。位相シフト技術を用いたマスク62によって非常に狭い光強度のピークを発生させ、調光パターン63によって光量を調整する。光量を調整すると結果的に位相シフト機能で発生した非常に細いパターンから所望のサイズにパターンサイズを調整する機能を有する。
また、近年では光学素子の屈折面や反射面に、球面や非球面等に代表される特殊な面形状が使用されるようになってきている。更に、液晶表示素子や液晶プロジェクター等に関連して、マイクロレンズ等にも特殊な面形状が求められている。屈折面や反射面を型成形や研磨によらずに形成する方法として、光学基板の表面にフォトレジストの層を形成し、このフォトレジスト層に対して二次元的な透過率分布を有する露光用マスクを介して露光し、フォトレジストの現像によりフォトレジストの表面形状として凸面形状もしくは凹面形状を得る方法が知られている。その後、フォトレジストと光学基板とに対して異方性エッチングを行い、フォトレジストの表面形状を光学基板に彫り写して転写する。転写の結果、光学基板の表面に所望の三次元構造の屈折面や反射面の形状を得ることができる。
このような三次元形状をレジストに形成する技術も提案されている(例えば、特許文献3参照)。図8及び図9を参照して特許文献3の実施形態を説明する。特許文献3では解像しない一定ピッチの開口71を並べたパターンを解像可能な周期Pで開口部の面積を変動させている。これによりレジストに露光光を照射した際はここの開口パターンは解像することなく、開口率の変化だけが光量の分布としてあらわれる。開口率は露光量に対する残膜特性から設計されており、発生した光量分布によって感光したレジストパターンは光量分布を残膜量に変換した形状を有している。またここで開口の形状は直線的だけでなく、矩形の解像しない一定周期の開口で形成する手法も開示されている(図9)。さらにマスクに作製する開口サイズによっては投影光学系のフォーカス面を極端にデフォーカス(結像面をレジストが塗布された面とは反対側にする等)させて解像力を調整する手法も開示されている。
また別の透過率を調整するマスクとしては光学濃度を制御して透過率の変化を発生されるマスクがある。このようなマスクの一例としては表面にAgアルカリハライドドープ層が形成されたいわゆるHEBS(High Energy Beam Sensitive)ガラスを基板に用いて作製されたものがある。Agアルカリハライドドープ層は、通常のクラウンガラスをAg+イオン交換反応にさらすことにより、ガラス表面に均一に形成される。例えば、Ag+イオンのドープ層は3um程度の厚さとされている。そして、グレースケールマスクのガラス表面に均一に形成されたドープ層に電子線ビームが照射されて、Ag+イオンからAgになる。そして、Agの部分では紫外線に対して吸収を示す。このようなことから、Agとされた部分に分布をもたせることにより、ドープ層内において紫外線の吸収について異なる分布が形成されるので、グレースケールマスクは、透過される紫外線量を異なるものとすることができる。
具体的にはグレースケールマスクは紫外線の透過量について、中間値を有する階調の分布をなすように形成されることで紫外線の透過量分布が連続的に変化するようになされている。例えば、Ag部分がドープ層にある分布を持つようにするためには、電子線照射量、電子線の加速電圧、ビーム電流、ビーム径が制御された電子線ビームを照射することにより可能とされる。
特開昭63−289817号公報 特開平4−268556号公報 特開平5−224398号公報
しかしながら上記従来技術では以下のような課題が残っていた。
特許文献1においては透過率の変化は9個のグループに限定されており、滑らかな曲面を得るためにはステップが少なすぎる。また、作製すべきアレイ形状の基本パターンの境界部では9つの開口遮光のパターンによっては解像限界以上の周期で光量のうねりが発生してしまう。光量の変化で三次元形状をレジストに形成する場合は図6(a)に示す通り光量の変化に対して敏感な領域を使用している。したがって、光量の変化は設計値以外の変動を含まない滑らかな分布を発生させる必要がある。
また特許文献2のマスクにおいては調光パターンのサイズはマスク上一種類であり、場所ごとに異なる透過率を有していないため、三次元の形状を作製する事ができない。
また特許文献3のマスクにおいては、解像限界以下のパターンのピッチが一定で、開口または遮光部のサイズのみを変化して複数の開口率を発生している。もし解像限界以下のパターンサイズが小さすぎる場合は、パターン投影時の条件を極端に劣化させて解像限界のパターンサイズを大きくしている。
しかしながら例えば回折光学素子のように設計形状に垂直側壁を持つような形状の場合、デフォーカスのような解像力を低下させる条件では、垂直側壁のようなシャープな形状も劣化し、大きなテーパとなってしまう。つまり、特許文献3においてはシャープな形状と曲面を両立する手段は開示されていない。さらに、解像限界以下のパターンをあるピッチで配置する場合の、解像可能なピッチとの関係については解決方法が提示されていない。この結果、解像限界以上のピッチの領域の端において解像限界以下のピッチで配置したパターンに端数が出てパターンの配置に疎な部分や密な部分が生まれて設計値通りの形状を形成できない場合があった。
また光学濃度を変化させるマスクを用いた方法においてはAg+イオン交換反応にさらしたクラウンガラスを用いるなど、一般的なリソグラフィーに用いられるマスク製造方法とは異なっており、従来からのマスクを用いたプロセスを設計できなかった。
したがって、本発明では従来技術で困難であった以下の課題を同時に解決するものである。
投影露光法において開口率を調整している開口部・遮光部を解像することなくマスクを透過する露光光の光量を調整することで露光量分布を発生させ、感光性材料に三次元形状を作製することと同時に、露光量の制御のステップを細かくしつつ露光時のフォーカスをレジスト表面近傍に設定して、平滑化された曲面と急峻な形状の両立をすること、特に作製する形状が基本形状を繰り返して配置したアレイ状であっても基本形状の隣接部での精度が良好で有効面積が最大にすることにある。さらには、一般的なリソグラフィーで用いられているマスク製造方法で作製できるマスクを用いて三次元形状を作製可能とすることで、安価に三次元形状を作製する手法および三次元形状素子を提供すること目的としている。
特に本発明はアレイ状三次元形状において、基本形状の隣接部を精度良く作製する課題を含む場合に特に効果的である。
したがって本出願にかかる第一の発明の課題はアレイ状の素子の基本パターン同士の隣接部での光強度分布を滑らかに接続し、設計値からの誤差の発生原因を抑えることで素子の有効面積を最大にすることを課題とする。
また本出願にかかる第二の発明の課題は特に直交する二軸方向に基本パターンが繰り返されるアレイ素子に対して第一の発明と同じ課題を解決することにある。
また本出願にかかる第三、および第四の発明の課題は、直交する二軸方向に基本パターンが繰り返されるアレイ素子で、かつ両方向への繰り返し間隔が異なる場合に対して第一の発明と同様の課題を解決することにある。
また本出願にかかる第五の発明の課題は、繰り返される基本形状が少なくとも五つ以上の辺から成り、繰り返しの方向が二方向だけでは定義できない場合に第一の発明と同様の課題を解決することにある。
また本出願にかかる第六の発明の課題は曲面と垂直形状を同時に形成しながら、前記光量分布に敏感な露光条件においても基本パターンが隣接する境界部分の形状を精度よく形成することにある。
シャープな形状と滑らかな曲面形状を両立、さらにアレイ状素子の基本素子の隣接部の精度向上を目指して実験を繰り返したところ以下のような知見を得た。実験はi線ステッパーを用い、レジストは主たる感光波長がg線に有るクラリアント社製AZ−P4000シリーズを用いた。
解像限界以下のパターンと言う表現を用いているが、マスクパターンを露光する場合には孤立のパターンと繰り返しパターンが密集している場合とでは状況が異なる。特に開口率によって透過率をコントロールするような本願で用いるマスクの場合はパターンが密集している場合は、密集するパターンのピッチが使用する光学系の性能で決まる一定のサイズ以下のピッチで配置されていると解像しなくなる。すなわち配置するパターンのサイズよりも配置するピッチが解像限界を決める主要因と考えられる。
パターンのピッチ等を変化させたマスクを用いて種々実験を行うと、極端にデフォーカスさせた条件で露光を行うと確かにレジスト表面は平滑になった。ところが、図10に示す通り、テーパ部分はデフォーカス量が大きい程テーパが大きくなってしまい。設計形状からの誤差が大きい。これに対してフォーカスをレジスト表面合わせた場合はテーパ部が起きて来て設計値に近付いていることが分かる。このことからフォーカスはレジスト表面近傍に設定した方が望ましいことが分かる。ところが、フォーカスをレジスト表面近傍に設定した場合には問題があることも同時にわかった。それは透過率を調整する目的で領域を定義して解像限界以下のパターンを配置する際に、定義した領域サイズを解像限界以下のピッチで除算した際に割り切れないとパターンを配置するかしないかの二値の選択をしなければならず、わずかな透過率の分布によって曲面が形成できない(図11)。このことは定義した領域境界でパターンが設計した率以上に密集して開口率が大きくなったり、逆にパターンを配置仕切れずに開口率が設計値よりも小さくなる結果となる。例えば一つの解決方法として各定義した領域境界に沿って一定の面積を対象に設計開口率となるように調整用のパターンを設計することが考えられる。この方法は設計すべき調整用パターンの数、面積ともに非常に多くなる為、実施することが極めて困難である。
次に統一したアルゴリズムの元で課題を解決する方法は解像限界以下のパターン配置のピッチを一定値に固定することである。ピッチを一定値に固定すれば、開口率が一定になるように定義した領域境界でパターンのサイズのみを変化させれば良いので、領域境界でパターンの疎密分布による透過率分布は発生しない。そしてこの方法は解像限界以下のパターン配置の座標系が唯一のものに限られている限り問題がない。
では基本パターンが繰り返し配置される場合はどうなるか。もちろん、基本パターンを無視して、解像限界以下のパターンを配置する座標を設計し、アレイ状の形状から全ての点における開口率を求めれば課題を解決できる。ただし、設計にかかるコストを考えると現実的ではなく、本願が目指す安価にして高精度なマスクを提供する目標を達成できない。アレイ状の素子は基本パターン部分を設計して、繰り返してマスク全面に配置することが最もコスト的に有利な設計方法である。基本パターン部分における設計を繰り返すとは、それぞれの基本パターン毎に解像限界以下のパターンを配置する座標原点を有することになる。つまり、解像限界以下のパターンをピッチ一定で配置することによって課題を解決する為の前提が崩れることになる。
そこで、次なる発明として基本パターンのサイズ(=基本パターンのピッチ)と解像限界以下のパターンピッチに着目する。基本パターンが隣接する部分においても解像限界以下のパターンを問題なく配置する為には、隣接する基本パターンそれぞれに原点を有する解像限界以下のパターン配置座標が、整合性を欠かずに連続すれば良い。その為の条件は基本パターンのピッチが解像限界以下のパターンピッチの整数倍であるべきとの結論に至った。
ここで基本パターンのピッチとは、解像限界以下のパターンを配置する際の並び方向、すなわちピッチを定義する方向に沿って基本パターンの繰り返しの長さを定義したものである。
そこで、上記の目的を達成するために、本出願にかかる第一の発明は、解像限界以下のサイズを有するパターンが並ぶ間隔の整数倍と基本パターンが繰り返される間隔が等しいことを特徴とする。
また本出願にかかる第二の発明は、解像限界以下のサイズを有するパターンの並ぶ間隔の整数倍と基本パターンが繰り返される間隔が等しいことを特徴とする。
また本出願にかかる第三の発明は、基本パターンが繰り返される二方向についてそれぞれ独立に設計することを特徴とする。
また本出願にかかる第四の発明は、基本パターンが繰り返される二方向についてそれぞれ独立に設計することを特徴とする。
また本出願にかかる第五の発明は、解像限界以下のサイズのパターンが並ぶ直線を少なくとも基本パターンの輪郭図形の各辺に平行であることを特徴とする。これにより解像限界以下のパターンは前記直線上に並び、同一直線上にあれば、いずれの解像限界以下のサイズのパターンと輪郭の辺との同一直線上にあるかぎり距離は一定となる。
また本出願にかかる第6の発明は、基本パターンの隣接境界部まで精度よく形成しながら、露光条件を最適化することで、曲面の形成と垂直部の形成を両立できる。
第一の発明によれば、投影光学系の結像位置をレジスト表面にすることで光学像の解像力を良好な状態に保つことができた。さらにドットパターンのピッチを均一にすることで部分的な開口率の分布うねりを発生することが無く、滑らかな曲面を同時に得ることができた。また本出願にかかる第二の発明によれば、投影光学系の結像位置をレジストの表面を基準にデフォーカス量をレジスト膜厚量の範囲に収めることで側壁形状と曲面とを両立した形で形成できた。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1から5は実施例を説明するための図で、図1は本実施例で作製しようとするマイクロレンズアレイである。図1のマイクロレンズアレイ1は特開昭62−115718にて提案されているハエノメレンズの素子レンズの外形を円弧形状にした円弧レンズを複数集めることで構成されている。このレンズアレイを構成要素のレンズの中心を通る断面で観察したものが図2である。ここで2は断面を観察した際の表面形状、3は断面形状をサンプリングするために基板を基準に設定した等しい高さの線である。直線3によってレンズ表面をサンプリングすると実際には基板からの高さが等しい等高線が得られている。
次に等しい高さの線3と三次元形状の表面形状2との交点を形状のサンプリング点4(実際には等高線)とする。このサンプリング点4を元に複数の領域を設定する。図3に示した通り、表面形状2上に複数のサンプリング点4が求められる。
ここでサンプリング点4を基準平面である基板表面に投影した点、たとえば隣接する投影したサンプリング点10と11で、中点9を求める。中点は三次元形状を作製する上でマスク開口率を変化させる領域境界9を与える。領域境界9が求まった後は、領域内の高さをサンプリング点4の高さで代表し、領域内部の開口率を決定する。その際は図4に示す別途測定してある感光性材料の露光量と残膜の特性から代表高さに対応する露光量を求める。さらに三次元形状でもっとも露光量を必要とする部位の露光量を100%として各領域毎の露光量の最大露光量からの比率をもとめ、透過率率を求める。我々の実験によれば解像限界以下のパターンを用いて露光を行う場合、開口率が実質的な透過率にはならず、補正が必要であることが分かっている。そこで、100%の透過率の開口を用いて露光量を変化させた場合と、開口率を変化させて露光量を変化させた場合の結果を比較することで、寸法から求まる開口率と実効的な透過率との関係を求めておき、最終的に透過率から開口率を求める。
マスクの開口率を制御して得られる感光性材料の形状はつぎの手順で求められる。それぞれのサンプリング点4において水平に線7を伸ばし、かつマスク開口率の領域境界点9から垂直方向に伸ばした線との交点8をもとめる。サンプリング点4を通る直線7は交点8まで伸び、交点8ではそれぞれ隣接する高さまで垂直に結べば設計したマスクによって得られる感光性材料の形状となる。ただし、感光性材料の解像力を含め、プロセス全体の解像力と比較してサンプリングの間隔が十分に密であれば、前記矩形の近似形状ではなく、連続的な滑らかな曲線が得られることが分かっている。
次に求められた開口率をつかってマスクを設計/製作する。ここでは目的の形状が円弧レンズを集めたレンズアレイなので、基本となるレンズを抜きだして考え、ここでは説明のため球面の中心部のみのを書き出して説明する。基本図形である球面レンズの対称点と基本図形の中心は一致している。図5に示すように等高線3を用いてマスク領域16を設計すると領域境界はレンズ中心と中心を同一にする同心円となる。ここでは中央部の領域を代表して表している。
今回、露光装置にはi線ステッパー(光源波長365nm)を用いたので、解像限界には少々の余裕を見て0.4umのピッチとし、全面均一なピッチでドットパターンを配置した。もちろん0.4umは一例であり、ピッチサイズは実効的な範囲で選択することができる。ピッチが細かい方がドットの数が多くなり、より繊細な透過率の変化を発生させることができるし、ピッチが大きければ最大のドットサイズから製造限界の最小のドットサイズまでの範囲が広くなり、ドットサイズをより微妙に制御できることとなる。いずれにしても高性能なマスク製造はコストがかかる作業であり、要求に応じて最適なピッチサイズというものは変わると考えるべきである。
そしてそれぞれの領域毎の開口率に応じてドットパターンのサイズを変えている。ここでドットパターンは使うレジストによってドットが開口部であってもよいし、ドットが遮光部であってもよい。開口部のドットを配置する場合、ピッチの半分のサイズのドットパターンを一様に配置すると開口率は25%である。
ドットパターンの配置は基本形状の中心、ここでは領域境界の中心と同じ位置を原点として、所望のピッチでます目を描く。前記ます目の交点上にドットパターンを配置して行く。一つ外側の領域においても基本形状の中心を原点としてます目を描き、そのます目の交点にドットパターンを配置する。そして、所望の領域内部にます目の交点が存在する場合のみドットパターンを領域に設定されたドットサイズで設計する。以上のようにドットパターンのサイズを領域毎に設計し、作製したい基本形状の輪郭で設計データを取り出せば、目的とするマスク設計データが出来上がる。特開昭62−115718にて提案されている輪郭が円弧状のレンズアレイの場合は、球面レンズを設計してドットサイズの分布を決定し、そこから所望のサイズの円弧領域を切り出せば、所望の円弧レンズを形成するマスクパターンが出来上がる。あとは基本パターンを繰り返し配置することで円弧状レンズのマイクロレンズアレイを作製することができる。
ここではアレイ形状が目標となる形状であったが、マスク中心をドット配置のます目の原点としてもマスク設計は可能である。ただし、アレイ形状の場合はマスク設計データ作成時に基本図形について作成し、基本図形のデータを繰り返す手法が良く使われる。したがって、アレイ形状の場合にはドットパターン配置の原点を基本図形の中心に設定すると、マスク設計および製造がより平易になる。
次に本発明のマスクを用いて露光作業を行った。投影光学系の結像位置をレジスト表面近傍にすることで曲面の不連続位置にできる側壁のテーパ角もより垂直に近いものができた。また単一のピッチでドットパターンを配置したため、フォーカスをレジスト表面に合わせた場合にもドットパターンの微妙な配置の差による部分的な露光量差が発生することも無く滑らかな曲面と両立することができた。
ここで得られた感光性材料でできたレンズアレイはこのまま光学素子として使用することも可能である。本実施例ではさらに紫外光線で使える光学素子とするために石英ガラスを基板とし、感光性材料に用いたレジストをマスクとして異方性ドライエッチングを行うことで三次元形状を石英基板に転写した。異方性ドライエッチングは平行平板型のRIE(リアクティブイオンエッチング)装置を用いて行った。感光性材料に市販のフォトレジスト材料(クラリアント社製AZ−P4903レジスト(商品名))を用いて形成した三次元形状をエッチング転写したところ良好な性能を示すレンズアレイを作製できた。このように異方性のドライエッチング等を用いて三次元形状の感光性材料をマスクとして基板に形状を転写すると、本発明で提供する三次元形状形成マスクで形状を作製するために必須な感光性という特性と、光学素子自身が持つべき光学特性とを材料が合わせ持つ必要がなくなる。したがって、別材料に転写することで本発明によるマスクによって作製される三次元形状の適用範囲が格段に広がることになる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
本発明の第1の実施形態により形成しようとする三次元形状を有するマイクロレンズアレイの概略図である。 図1に示すレンズの断面形状で、等高線とマイクロレンズアレイとの 関係を説明するための部分断面図である。 マイクロレンズアレイのサンプリングを説明するための部分拡大断面図である。 ポジ型レジストの感光曲線の一例である。 マイクロレンズアレイを構成する一つのレンズ素子としての球面を形成するためのマスクの概略平面図である。 3次元形状を感光性材料に形成するための従来例を説明するための図である。 従来の微細パターン形成技術に使用されるフォトマスクの概略的平面図である。 従来の別の微細パターン形成技術に使用されるフォトマスクの概略的平面図である。 従来の更に別の微細パターン形成技術に使用されるフォトマスクの概略的平面図である。 実験した断面形状測定結果の図である。 実験したレジスト形状の観察結果である。
符号の説明
1 マイクロレンズアレイ
2 マイクロレンズアレイ断面の表面
3 サンプリング高さのライン
4 サンプリング点
6 基準平面
15 ドット
16 領域

Claims (6)

  1. 露光量に応じた感光性材料の現像後の膜厚分布により感光性材料の三次元形状を作製する透過率制御型の三次元形状形成マスクにおいて、露光作業は投影露光装置を用い、解像限界以下のサイズのマスクパターンを直線状に並べて前記パターンの開口部の面積の比率に分布を持たせた基本パターンを少なくとも二つ以上並べて配置したマスクを用い、解像限界以下のサイズのパターンが並ぶ直線における前記基本パターンの繰り返し間隔が解像限界以下のパターンの繰り返し間隔の整数倍になっていることを特徴とする三次元形状形成マスクおよび前記マスクを用いて製造した光学素子。
  2. 請求項1記載の基本パターンの繰り返し間隔と解像限界パターン配置の間隔の関係は、基本パターンと解像限界以下のパターンが直交する二方向に繰り返し配置していることを特徴とする三次元形状形成マスクおよび前記マスクを用いて製造した光学素子。
  3. 請求項2記載のマスクにおいて、基本パターンと解像限界以下のパターンの繰り返し間隔の関係は、直交する二方向で独立に成立していることを特徴とする三次元形状形成マスクおよび前記マスクを用いて製造した光学素子。
  4. 請求項3記載のマスクにおいて、解像限界以下のパターンは矩形パターンで、直行する二方向で辺の長さが異なることを特徴とする三次元形状形成マスクおよび前記マスクを用いて製造した光学素子。
  5. 請求項1記載のマスクにおいて、解像限界以下のサイズのパターンが並ぶ直線は、斜めに交わる複数本からなり各々の直線同士の交点で前記解像限界以下のパターンの配置座標が定義され、前記直線は多角形の三次元形状の基本パターンの輪郭の少なくとも一つの辺と並行であることを特徴とする三次元形状形成マスクおよび前記マスクを用いて製造した光学素子。
  6. 請求項1記載のマスクにおいて、露光時の結像位置を感光性材料の表面近傍としたことをことを特徴とする三次元形状形成マスクおよび前記マスクを用いて製造した光学素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009276717A (ja) * 2008-05-19 2009-11-26 Toppan Printing Co Ltd 濃度分布マスクとその製造方法及びマイクロレンズアレイの製造方法

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