JP2005265420A - Afmカンチレバー及びその製造方法 - Google Patents

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正志 北澤
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Abstract

【課題】 レバー部の厚さを薄くしたまま探針部の重量を増加させることなく、探針部がレバー部から外れにくいように強固に保持させたAFMカンチレバー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部101 と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部102 とからなるAFMカンチレバーにおいて、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜103 で覆われると共に、前記探針部の側面に前記探針部が下部側面被覆の前記窒化シリコン膜からの抜け落ちを防止する凹凸104 を備えて構成する。
【選択図】 図 1

Description

この発明は、原子間力顕微鏡(AFM:Atomic Force Microscope )などに用いるAFMカンチレバー及びその製造方法に関する。
近年、特に液体中で生体を測定するバネ定数の小さなカンチレバーが求められており、そのためにレバー部を窒化シリコン膜で形成して、レバー部の厚さを薄くする手法が知られている。また、液体中の生体を高分解能でAFM(Atomic Force Microscope )測定を行うには、探針部の先端が尖っていることが必要である。更に、極微細な溝などを観察する場合には、探針部の先端が細く且つ長い、いわゆる高アスペクト比をもつ探針部であることが必要である。このようなカンチレバーの一例として、特開平3−218998号公報に開示されているカンチレバーがある。このカンチレバーを図14に示す。
図14において、1003はシリコン製支持部、1001はシリコン製支持部1003より伸びる窒化シリコン製レバー部、1002は窒化シリコン製レバー部1001の自由端近傍に形成された三角錐形状、つまりテトラヘドラル形状のシリコン製探針部である。
ここで、レバー部1001を、膜を堆積しながら制御できるCVD(Chemical Vapor Deposition )によって 100nm程度の厚さから形成できる窒化シリコン膜で形成することにより、レバー部1001の厚さを非常に薄くできるため、レバー部長を短くしてもバネ定数は大きくならない。そのため、軟らかな試料測定においても、液中でのノイズの影響を少なくすることができ、高解像の画像を得ることができる。また、探針部1002は三角錐形状のため、三面が一点で必ず接し、安定した探針部が形成できる。更に、シリコン製の探針部のため、尖鋭化酸化処理により、容易に探針部の先端を尖らせることができる。
このようなカンチレバーによれば、共振周波数を高く且つバネ定数を小さくすると共に、液体中の生体を高分解能でAFM測定を行うことが可能となる。
特開平3−218998号公報 特開平9−178763号公報
しかしながら、従来のカンチレバーには、次のような課題がある。まず、窒化シリコン製レバー部上に、異なる材質であるシリコン製探針部を形成しただけでは、探針部とレバー部との接する面積が小さいため、接着が十分ではなく、探針部がレバー部から外れてしまうことがある。これは、カンチレバーの製造中にも、あるいはカンチレバーを用いた測定中にも起こりうる。更に、レバー部の厚さが厚く強固にシリコン製探針部を補強している場合は、外れることが少ないが、探針部が大きくなり、質量が増加してしまう。それによって、共振周波数の低下を引き起こすことになる。
そのため、窒化シリコン製レバー部上にシリコン製探針部を形成し、先端以外の探針部の側面を窒化シリコン膜で覆った構造にして、これによりレバー部の厚さを厚くすることなく、また探針部の重量を増加させることもなく、探針部の強度を増すことが考えられる。このような構造のカンチレバーを、本件出願人は特開平9−178763号公報で提案している。
この公報開示のカンチレバーを図15に示す。図15において、1103はシリコン製支持部、1101はシリコン製支持部1103より伸びる窒化シリコン製レバー部、1102は窒化シリコン製レバー部1101の自由端近傍に形成された三角錐形状つまりテトラヘドラル形状のシリコン製探針部であり、探針部1102の下部側面はレバー部1101を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜1101aで覆われており、探針部1102は該窒化シリコン膜1101aで保持されている。
このような構造によれば、探針部の強度を増すことは可能である。しかし、シリコン製探針部の側面が滑らかであれば、製造工程においても、またAFM測定での使用中においても、シリコン製探針部が窒化シリコン製レバー部1101から外れてしまう可能性がある。更に、軟らかな生物試料を測定する場合には、カンチレバーのバネ定数を低く抑えなければならず、そのためにはレバー部を構成する窒化シリコン膜を薄くする必要がある。しかし、レバー部を薄くすれば、製造工程中のエッチング液やリンス液等の外圧により、探針部が外れ易くなってしまい、歩留まりを著しく低下させてしまう。更に、試料の測定中にも外れ易くなってしまう。
一方、探針部下部にくびれ部を設けて強度を増す手法も開示されているが、探針部が三角錐形状の場合には、くびれ部を形成しにくく、探針部をレバー部に強固に保持できないこともある。また、製造工程においては、アスペクト比の大きい探針部ほどくびれ部の加工制御が難しく、探針部が途中で折れてしまったり、左右対称性を維持した形状に加工するのは難しい。また、数μm長の短い探針部においてもくびれ部の加工形成は難しい。
本発明は、従来のカンチレバーにおける上記問題点を解消するためになされたもので、レバー部の厚さを薄くしたまま探針部の重量を増加させることなく、且つ探針部の尖鋭度及び高アスペクト比形状を維持しながら、探針部の強度を増し、探針部がレバー部から外れにくいようにレバー部に探針部を強固に接着あるいは保持可能にしたAFMカンチレバーを提供することを目的とする。また、上記カンチレバーを簡単且つ歩留まり良く、低コストで安定的に製造可能なAFMカンチレバーの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなるAFMカンチレバーにおいて、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部が下部側面に被覆された前記窒化シリコン膜からの抜け落ちを防止する機能部を備えていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るAFMカンチレバーにおいて、前記探針部の抜け落ち防止機能部は、前記探針部側面に形成した凹凸で構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係るAFMカンチレバーにおいて、前記探針部の抜け落ち防止機能部は、前記探針部側面に形成した突起で構成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に係るAFMカンチレバーにおいて、前記探針部側面の突起は、シリコンとは異なる材料で形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項4に係るAFMカンチレバーにおいて、前記探針部側面の突起は、酸化シリコン膜で形成されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1に係るAFMカンチレバーにおいて、前記探針部は、更にその底面周辺部が、前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われていることを特徴とするものである。
請求項7に係る発明は、請求項6に係るAFMカンチレバーにおいて、前記探針部の抜け落ち防止機能部は、前記探針部底面に係合するストッパーで構成されていることを特徴とするものである。
請求項8に係る発明は、請求項7に係るAFMカンチレバーにおいて、前記ストッパーは、前記探針部底面の周辺部に設けられた窒化シリコン膜であることを特徴とするものでる。
請求項9に係る発明は、支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部側面に形成した凹凸で前記探針部の下部側面に覆われた前記窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、SOI基板の活性層を誘導結合プラズマエッチングで垂直加工することにより前記シリコン製探針部側面の凹凸を形成する工程を備えていることを特徴とするものである。
請求項10に係る発明は、支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部側面に形成した凹部で前記探針部の下部側面に覆われた前記窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、低温熱酸化処理により前記探針部側壁に凹部を形成する工程を備えていることを特徴とするものである。
請求項11に係る発明は、支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部側面に形成した酸化シリコン膜からなる突起で前記探針部の下部側面に覆われた前記窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、前記シリコン製探針部を選択酸化することにより側面に前記酸化シリコン膜からなる突起を形成する工程を備えていることを特徴とするものである。
請求項12に係る発明は、支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面及び底面周辺部が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部底面周辺部に形成された窒化シリコン膜で前記探針部の当該窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、SOI基板の中間酸化膜を等方性エッチングして前記探針部の下部側面と底面周辺部に窒化シリコン膜を一体的に形成する工程を備えていることを特徴とするものである。
請求項1〜3に係る発明によれば、探針部側面に形成した凹凸あるいは突起などからなる探針部の抜け落ち防止機能部を備えることにより、レバー部の厚さを薄くしたまま探針部の重量を増加させることなく、探針部の尖鋭度及び高アスペクト比形状を維持しながら探針部の強度を増し、探針部がレバー部から外れにくいようにレバー部を強固に接着あるいは保持可能にしたAFMカンチレバーを提供することができる。請求項4及び5に係る発明によれば、探針部側面の突起をシリコンとは異なる材料、特に酸化シリコン膜で構成することにより、探針部側面に容易に選択的突起を形成することができ、窒化シリコン膜と密着性を向上させ、より強固な探針部を形成可能となる。請求項6に係る発明によれば、探針部の底面周辺部にて窒化シリコン膜で探針部を保持するようにしているので、探針部をレバー部により強固に接着あるいは保持可能となる。請求項7及び8に係る発明によれば、探針部底面に係合する窒化シリコン膜からなるストッパーを設けることにより、探針部をレバー部により強固に接着あるいは保持可能となる。
請求項9に係る製造方法によれば、所望の凹凸形状を探針部側面に容易に形成することがてきる。請求項10に係る製造方法によれば、低温熱酸化により容易にシリコン製探針部側面に凹部を形成できる。請求項11に係る製造方法によれば、窒化シリコン膜との密着性に優れた酸化シリコン膜からなる突起を安定して、シリコン製探針部の側面に選択的に形成できる。請求項12に係る製造方法によれば、シリコン製探針部には一切の加工を施すことなく、抜け落ち防止用のストッパーを容易に形成できる。
次に、発明を実施するための最良の形態について説明する。
まず、本発明に係るAFMカンチレバーの実施例1について説明する。図1は、実施例1に係るAFMカンチレバーのレバー部と探針部の全体の構造を示す斜視図である。また、図2の(A),(B)及び(C)に、それぞれ図1に示したカンチレバーの正面図、側面図及び断面図を示す。図において、101 はシリコン製支持部(図示せず)より伸びた窒化シリコン膜製レバー部、102 はレバー部101 の自由端近傍に配設されたシリコン製探針部、103 は探針部102 の側面下部を覆った窒化シリコン膜で、レバー部101 を構成する窒化シリコン膜と一体的に形成されている。探針部102 は三角錐形状、つまりテトラヘドラル形状であり、2つの側面には凹凸104 が形成されている。この探針部102 の側面に設けられた凹凸104 により、探針部102 はレバー部101 を構成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜103 を介して、レバー部101 に強固に接合、保持されており、探針部102 がレバー部101 より外れにくい構造となっている。なお、探針部の(111)面105 には凹凸は形成されていない。すなわち、上記のように三角錐形状の探針部102 のうち2つの側面のみに凹凸が形成されている。また、図2の(C)の断面図に示すように、探針部102 の底面には窒化シリコン膜103 は形成されていない。
次に、図1及び図2の(A)〜(C)に示した実施例1に係るAFMカンチレバーの製造工程例を、図3の(A)〜(H)に基づいて説明する。まず、図3の(A)に示すような、通常の〈011〉方向にオリエンテーションフラット(Orientation Flat)を有する(100)面が表面であるSOI(Silicon On Insulator)基板501 を用意し、該SOI基板501 の支持層501aの裏面に、支持部形成用のマスクパターン502 を酸化シリコン膜で形成する。次に、SOI基板501 の活性層501bの表面に探針部形成用のマスクパターン503 と、支持層501aの裏面の酸化膜パターン502 の保護膜504 として、窒化シリコン膜を 100nm程度形成する。ここで、探針部はSOI基板501 の活性層501bに、支持部はSOI基板501 の支持層501aに形成される。なお、501cはSOI基板501 の中間酸化膜層である。
次に、図3の(B)に示すように、探針部形成用のマスクパターン503 を用いてシリコン活性層501bの垂直加工を行い、垂直加工面505 に凹凸を形成する。この垂直加工は、ICP(Inductivity Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)エッチングを利用するものである。すなわち、エッチング条件である反応ガスを流すタイミングを制御して、つまりSF6 系のエッチングとC4 8 系のデポジションを繰り返すことにより、凹凸を形成する。ここで、ICPエッチング条件の制御により、凹凸の大きさを制御できる。すなわち、SF6 系のエッチングとC4 8 系のデポジションを繰り返し間隔を広くすると、深くて大きな凹凸が形成される。一方、この繰り返し間隔を狭くすると、小さな凹凸が形成される。ここでは、図4に示すように、垂直加工面の上部をAで示すように凹凸を小さくし、下部をBで示すように凹凸を大きくすることにより、2種類の凹凸を有するように垂直加工面を形成する。
次に、図3の(C)に示すように、シリコン活性層501bの垂直加工面505 が剥き出しの状態で酸化を行い、垂直加工面505 に 100nm以上の酸化シリコン膜506 を形成する。その後、窒化シリコン膜からなるマスクパターン503 を除去し、続いてアルカリ溶液にてシリコン活性層501bをエッチングして、SOI基板501 の中間酸化膜層501cの表面を出す。このとき、エッチング液としてはKOHやTMAHエッチング液を用いる。これにより、(111)面の傾斜面を有する探針部507 が形成される。ここで、(111)面の傾斜面はシリコン結晶面のため凹凸は形成されない。
次に、図3の(D)に示すように、探針部形成用に用いた垂直加工面505 の酸化シリコン膜506 を除去し、続いてレバー部となる窒化シリコン膜508 を、減圧化学気相成長法(Low Pressure Chemical Vapor Deposition:LP−CVD)により、SOI基板501 の表裏面に堆積させる。窒化シリコン膜508 は、通常の窒化シリコン膜(Si34 )よりもシリコン含有量が多い窒化シリコン膜であり、堆積時のジクロルシランとアンモニアの流量の割合を、ジクロルシランの割合を通常より多くすることにより達成できる。ここでは、大気中の共振周波数が 100kHz ,バネ定数 0.1N/mの機械特性を有するカンチレバーを作製するため、レバー部の厚さが 0.2μm程度となる窒化シリコン膜508 を堆積する。
次に、図3の(E)に示すように、表面の窒化シリコン膜508 上に常圧化学気相成長法(Atmosphere Pressure Chemical Vapor Deposition :AP−CVD)により、酸化シリコン膜509 を 100nm程度堆積する。そして、探針部507 の先端部の酸化シリコン膜509 のみを除去する。そのために、基板501 の表面にレジスト膜をスピンコートさせる。このとき、探針部507 は周辺部分より突出しているため、探針部507 の先端部にはレジスト膜はコートされにくいが、レジスト膜の粘度とスピンコートの回転数を最適化することにより、探針部507 にコートされるレジスト膜の位置、つまりレジスト膜がコートされない探針部507 の先端部の領域を制御できる。ここでは、探針部507 の長さの半分以上の先端部を、レジスト膜を形成せず突出させるように、レジスト膜をスピンコートする。続いて、レジスト膜にレバー部のパターニングを行う。この状態でHF系の溶液に浸すことにより、探針部507 の先端部分の酸化シリコン膜509 及びレバー部以外の酸化シリコン膜は除去される。
次に、図3の(F)に示すように、レジスト膜を除去し、カンチレバー部のパターンが形成された酸化シリコン膜を表面に出す。続いて酸化シリコン膜509 をマスクにして熱リン酸等のエッチング液に浸すことで、探針部507 の先端部の窒化シリコン膜508 が除去され、シリコン探針部507 の先端部510 が現れる。またここでは、支持部形成用のマスクパターン502 を保護していた基板裏面の窒化シリコン膜508 のみ除去し、窒化シリコン膜504 は残す。
次に、図3の(G)に示すように、探針部507 の先端部を尖鋭化するために、 950℃程度の低温熱酸化処理を行い、探針部507 の先端部510 に 500nm程度の酸化シリコン膜511 を形成する。続いて、支持部形成時のアルカリエッチングに十分耐えうる表面保護膜512 を形成する。
次に、SOI基板501 の裏面の窒化シリコン膜504 を除去し、支持部形成用のマスクパターン502 により、例えばKOHに代表されるアルカリ系のエッチング液を用いて、異方性エッチングをSOI基板501 の裏面から行い、カンチレバー部を保持する支持部513 を形成する。次に、図3の(H)に示すように、表面保護膜512 ,探針部の尖鋭化用の酸化シリコン膜511 及びレバー部分の中間酸化膜501cをフッ酸溶液により除去する。続いて、探針部507 が形成されている方向とは反対側のレバー部の表面、探針部底面及び支持部表面に反射膜514 を形成する。反射膜514 としては金,白金,アルミニウム等を用い、シリコンとの接着層にクロムやチタン材を用いる。このようにして、探針部の側面に凹凸を有し、探針部の下部側面がレバー部を構成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われたAFMカンチレバーが完成する。
以上述べたように、本実施例1に係わるAFMカンチレバーによれば、探針部の側面に凹凸を設けると共に、探針部の下部側面がレバー部を構成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われたカンチレバーが形成できるため、探針部をレバー部に強固に保持可能となり、製造工程中においても、あるいは試料の測定中においても、探針部がレバー部から外れにくくなる。したがって、探針部の質量を大幅に増加することなく、シリコン探針部の尖鋭度を維持したまま、薄膜レバー部上にシリコン探針部を補強することができ、液中での生体サンプルを傷つけずに、高解像度で安定した測定が可能となる。また、シリコンの垂直加工工程中に容易に側面に凹凸を形成することができるので、高歩留まりで探針部構造を作製することができる。更に、バッチファブリケーションによって探針部の側面に凹凸を形成しているので、常に再現性のある形状が得られ、安定した測定が可能となる。
なお、本実施例1では、探針部の側面に形成する凹凸を大小2種類としたものを示したが、これには限定されず、凹凸の大きさ並びに種類はどのような態様でもよい。また、本実施例ではテトラヘドラル型形状の探針部を用いたが、これに限定されず、突起状の探針部をICPエッチングを用いての垂直加工によって形成するものであれば、同様な効果が得られることは明らかである。
次に、本発明の実施例2について説明する。実施例2に係るAFMカンチレバーのレバー部と探針部の全体の構造の斜視図を図5に示す。図5において、201 はシリコン製支持部(図示せず)より伸びた窒化シリコン膜製レバー部、202 はレバー部201 の自由端近傍に配設されたシリコン製探針部、203 は探針部202 の側面下部を覆った窒化シリコン膜で、レバー部201 を構成する窒化シリコン膜と一体的に形成されている。探針部202 は三角錐形状、つまりテトラヘドラル形状であり、探針部202 の各側面には大きな凹部204 が、それぞれ1つ形成されている。
次に、図5に示した実施例2に係るAFMカンチレバーの製造工程例を図6の(A)〜(I)に基づいて説明する。まず、図6の(A)に示すような通常の〈011〉方向にオリエンテーションフラット(Orientation Flat)を有する(100)面が表面であるSOI(Silicon On Insulator)基板601 を用意し、該SOI基板601 の支持層601aの裏面に、支持部形成用のマスクパターン602 を酸化シリコン膜で形成する。次に、SOI基板601 の活性層601bの表面に探針部形成用のマスクパターン603 と、支持層601aの裏面の酸化膜パターン602 の保護膜604 として、窒化シリコン膜を 100nm程度形成する。次に、探針部形成用のマスクパターン603 を用いてシリコンの垂直加工面605 を形成する。ここで、垂直加工面605 は、実施例1の製造工程と同様にICPエッチングにて加工を行うが、実施例1の製造工程とは異なり、エッチングとデポジションとを非常に細かい周期で繰り返すことにより、凹凸を小さくした垂直な加工面605 を形成する。
次に、図6の(B)に示すように、シリコン活性層601bの垂直加工面605 が剥き出しの状態で酸化を行い、垂直加工面605 に 100nm以上の酸化シリコン膜606 を形成する。その後、窒化シリコン膜マスクパターン603 を除去し、続いてアルカリ溶液にてシリコン活性層601bをエッチングして、SOI基板601 の中間酸化膜層601cの表面を出す。このとき、エッチング液としてはKOHやTMAHエッチング液を用いる。これによって、(111)面の傾斜面を有する探針部607 が形成される。
次に、図6の(C)に示すように、探針部形成用に用いた垂直加工面605 の酸化シリコン膜606 を除去し、続いて窒化シリコン膜608 を、LP−CVDによりSOI基板601 の表裏面に堆積させる。この窒化シリコン膜608 は、通常の窒化シリコン膜(Si34 )よりもシリコン含有量が多い窒化シリコン膜であり、堆積時のジクロルシランとアンモニアの流量の割合を、ジクロルシランの割合を通常より多くすることにより達成できる。ここでは、後述する選択酸化用のマスクとするため数十nmの膜厚の窒化シリコン膜の堆積でよい。
次に、図6の(D)に示すように、表面の窒化シリコン膜608 上に、常圧化学気相成長法(Atmosphere Pressure Chemical Vapor Deposition :AP−CVD)により、酸化シリコン膜609 を数十nm程度堆積する。その後、基板表面にレジスト膜をスピンコートさせる。このとき、探針部607 は周辺部分よりも突出しているので、探針部の先端部にはレジスト膜がコートされにくいが、実施例1の製造工程と同様に、レジスト膜の粘度及びスピンコートの回転数を制御することにより、レジスト膜を探針部607 を除く部分に形成する。この状態でHF系の溶液に浸すことで、探針部607 の先端部分の酸化シリコン膜609 は除去される。次に、レジスト膜を除去し、図6の(D)に示すように、酸化シリコン膜609 を表面に出す。
次に、図6の(E)に示すように、酸化シリコン膜609 をマスクに熱リン酸等のエッチング液に浸すことで、探針部607 の先端部の窒化シリコン膜608 が除去され、シリコン探針部607 の先端部610 が現れる。またここでは、支持部形成用のマスクパターン602 を保護していた基板裏面の窒化シリコン膜608 のみ除去し、窒化シリコン膜604 は残す。続いて、酸化シリコン膜609 をHF系の溶液で除去し、図6の(E)に示す状態にする。
次に、基板表面に、CVD、例えばAP−CVD、あるいはプラズマCVDによって形成した酸化シリコン膜611 を 300nm程度形成する。このとき、CVDの特性であるステップカバレッジのオーバーハング形状を利用し、図7の(A),(B)の拡大図に示すように、探針部側面に比べて、探針部先端部に倍以上の膜厚で酸化シリコン膜611 が形成される。
その後、フッ酸系の溶液で探針部607 の先端部以外に形成された酸化シリコン膜611 を除去する。その結果、図6の(F)に示すように、探針部607 の先端部が酸化シリコン膜611 で覆われ、探針部607 の下部側面が窒化シリコン膜608 で覆われた探針部607 の態様が現れる。ここで、探針部607 に形成された酸化シリコン膜611 と窒化シリコン膜608 とが、次に述べる選択酸化用のマスクとなる。
次に、図6の(G)に示すように、 950℃程度の低温熱酸化処理を行い、 500nm程度の酸化シリコン膜612 を形成する。このとき、探針部607 はシリコン製のため、酸化シリコン膜611 及び窒化シリコン膜608 でマスクされていない部分も一緒に酸化されることになる。
次に、図6の(H)に示すように、HF系の溶液に浸し酸化シリコン膜611 及び612 を除去する。その後、熱リン酸にて探針部607 の下部側面に形成した窒化シリコン膜608 を除去させ、側壁に凹部613aを形成したシリコン探針部613 を形成する。
次に、図6の(I)に示すように、レバー部用の窒化シリコン膜614 をLP−CVDによって形成する。その後の探針部先端部を突出させる工程以降は、図3の(E)以降に示した実施例1に係るカンチレバーの製造工程と同様である。
以上述べたように、実施例2に係るAFMカンチレバーによれば、探針部の側面に凹部を設け、探針部の下部側面がレバー部を構成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われたカンチレバーが形成でき、探針部をレバー部に強固に保持可能となり、製造工程中においても、あるいは試料の測定中においても、探針部がレバー部から外れにくくなる。したがって、探針部の質量を大幅に増加することなく、シリコン探針部の尖鋭度を維持したまま、薄膜レバー部上にシリコン探針部を補強することができ、液中での生体サンプルを傷つけずに、高解像度で安定した測定が可能となる。また、バッチファブリケーションによって探針部に凹部を形成しているので、歩留まりが向上すると共に常に再現性のある形状が得られ、安定した測定が可能となる。
なお、本実施例2では、探針部の先端部及び下部側面に選択酸化用マスクを形成し、探針部の側面中央部に凹部を形成したものを示したが、これには限定されず、探針部の下部側面のみにマスクを形成しても同様な効果が得られることは言うまでもない。この場合、探針部の下部側面に段差のみ形成されることになってしまうが、工程が短縮でき再現性の高いカンチレバーが作製できる。
次に、本発明の実施例3について説明する。実施例3に係るAFMカンチレバーのレバー部と探針部の全体の構造の斜視図を図8に示す。また、図9の(A),(B)及び(C)に、それぞれ図8に示したカンチレバーの正面図、側面図及び断面図を示す。図において、301 はシリコン製支持部(図示せず)より伸びた窒化シリコン膜製レバー部、302 はレバー部301 の自由端近傍に配設されたシリコン製探針部、303 は探針部302 の側面下部を覆った窒化シリコン膜で、レバー部301 を構成する窒化シリコン膜と一体的に形成されている。探針部302 は三角錐形状、つまりテトラヘドラル形状であり、探針部の側面周囲に、酸化シリコン膜からなる突起304 が形成されている。また、図9の(C)の断面図に示すように、探針部302 の底面には窒化シリコン膜303 は形成されていない。
次に、図8及び図9の(A),(B),(C)に示した実施例3に係るAFMカンチレバーの製造工程について簡単に説明する。まず、図10の(A)に示すように、SOI基板上に側面を窒化シリコン膜700 で覆ったシリコン突起からなる探針部702 を、図6の(A)〜(C)に示す実施例2に係るカンチレバーの製造工程と同じ工程で作製する。
続いて、常圧化学気相成長法(Atmosphere Pressure Chemical Vapor Deposition :AP−CVD)により、窒化シリコン膜700 上に酸化シリコン膜701 を数十nm程度堆積する。その後、基板表面にレジスト膜をスピンコートさせる。このとき、探針部702 は周辺部分よりも突出しているので、探針部702 の先端部にはレジスト膜がコートされない。この状態でHF系の溶液に浸すことで、探針部702 の先端部分の酸化シリコン膜701 は除去される。次に、レジスト膜を除去し、酸化シリコン膜701 を表面に出す。以下探針部のみの拡大図を示す。
次に、図10の(B)に示すように、 950℃程度の低温熱酸化処理を行い、探針部を含む基板上に 500nm程度の酸化シリコン膜703 を形成する。
次に、図10の(C)に示すように、探針部702 の先端部のみにレジスト膜704 をパターニングし、HF系の溶液で探針部702 の下部側面の窒化シリコン膜700 上の酸化シリコン膜703 を除去する。次に、図10の(D)に示すように、探針部702 の先端部に形成したレジスト膜704 を除去することで、探針部702 を覆う窒化シリコン膜700 の下部側壁部のみを表面に出す。
次に、図10の(E)に示すように、熱リン酸溶液に浸すことで探針部702 の側壁部の窒化シリコン膜700 のみを除去し、探針部702 の側面のシリコン面705 を表面に出す。その結果、探針部702 の側面の上下部を窒化シリコン膜700 で覆った形状を形成する。
次に、図10の(F)に示すように、 950℃程度の低温熱酸化処理を行い、窒化シリコン膜700 で覆われていない探針部702 の側面に 500nm程度の酸化シリコン膜706 を形成する。
次に、図10の(G)に示すように、酸化処理の後、窒化シリコン膜700 上の薄い酸化シリコン膜703 をHF系の溶液に浸し除去する。その後、熱リン酸にて探針部702 の下部側面と先端部に形成した窒化シリコン膜700 を除去させ、側面に酸化シリコン膜706 からなる凸部を形成したシリコン探針部707 を形成する。以降の処理は実施例1及び2と同様である。
以上のような構成のカンチレバーによれば、実施例1及び2で示したカンチレバーと同様に、探針部をレバー部に強固に保持可能となる。特に、本実施例3では、探針部の下部側面を覆う窒化シリコン膜との密着性に優れた酸化シリコン膜を探針部側面の突起の形成に用いているので、より接合強度が強い探針部構造になる。したがって、探針部の質量を大幅に増加することなく、シリコン探針部の尖鋭度を維持したまま、薄膜レバー部上にシリコン探針部を補強することができ、液中での生体サンプルを傷つけずに、高解像度で安定した測定が可能となる。また、バッチファブリケーションによって製造できるため、常に再現性のある形状が得られ、安定した測定が可能となる。なお、本実施例では、テトラヘドラル型形状の探針部を用いたが、これに限定されず、突起状の探針部であれば、同様な効果が得られることは明らかである。
次に、本発明の実施例4について説明する。実施例4に係るAFMカンチレバーのレバー部と探針部の全体の構造の斜視図を図11に示す。また、図12の(A),(B)及び(C)に、それぞれ図11に示したカンチレバーの正面図、側面図及び断面図を示す。図において、401 はシリコン製支持部(図示せず)より伸びた窒化シリコン膜製レバー部、402 はレバー部401 の自由端近傍に配設されたシリコン製探針部、403 は探針部402 の側面下部を覆った窒化シリコン膜であり、また、404 は探針部402 の底面周辺を覆った窒化シリコン膜であり、これらの窒化シリコン膜403 及び404 は、レバー部401 を構成している窒化シリコン膜と一体的に形成されており、探針部402 の底面周辺を覆った窒化シリコン膜404 は、探針部402 のレバー部401 からの抜け落ち防止機能としてのストッパーの役割を果している。
次に、図11及び図12の(A)〜(C)に示した実施例4に係るAFMカンチレバーの製造工程例を、図13の(A)〜(D)に基づいて説明する。まず、図13の(A)に示すような、通常の〈011〉方向にオリエンテーションフラット(Orientation Flat)を有する(100)面が表面であるSOI(Silicon On Insulator)基板801 を用意し、該SOI基板801 の支持層801aの裏面に、支持部形成用のマスクパターン802 を酸化シリコン膜で形成する。次に、SOI基板801 の活性層801bの表面に探針部形成用のマスクパターン803 と、支持層801aの裏面の酸化膜パターン802 の保護膜804 として、窒化シリコン膜を 100nm程度形成する。次に、マスクパターン803 を用いて、実施例2に係るカンチレバーの製造工程と同様に、ICPエッチングにて凹凸のないシリコンの垂直加工面805 を活性層810bに形成する。
次に、図13の(B)に示すように、シリコン活性層801bの垂直加工面805 が剥き出しの状態で酸化を行い、垂直加工面805 に 100nm以上の酸化シリコン膜806 を形成する。その後、窒化シリコン膜からなるマスクパターン803 を除去し、続いてアルカリ溶液にてシリコン活性層801bをエッチングして、SOI基板801 の中間酸化膜層801cを表面を出す。このときエッチング液としては、例えばKOHやTMAHエッチング液を用いる。これにより、(111)面の傾斜面を有する探針部807 が形成される。
次に、図13の(C)に示すように、探針部形成用に用いた垂直加工面805 の酸化シリコン膜806 を除去し、ここではHF系の溶液でエッチングし、酸化シリコン膜806 と同時にSOI基板801 の中間酸化膜層801cも1μm程度エッチングする。その結果、シリコン探針部807 の底面の中間部に中間酸化膜層801cがくわれた形状部808 として形成される。
次に、図13の(D)に示すように、基板の表裏面に窒化シリコン膜809 をLP−CVDにより堆積させる。この窒化シリコン膜809 は、通常の窒化シリコン膜(Si34 )よりもシリコン含有量が多い窒化シリコン膜であり、堆積時のジクロルシランとアンモニアの流量の割合を、ジクロルシランの割合を通常より多くすることにより達成できる。これ以降の、探針部の下部側面及び底面周辺部にレバー部を構成する窒化シリコン膜と一体的に窒化シリコン膜を形成させる工程は、実施例1に係るカンチレバーの製造工程と同様である。
このような製造方法により、図12の(C) の断面図に示すような構成のAFMカンチレバーが得られ、探針部底面の周辺部にストッパーとしての窒化シリコン膜が形成され、探針部がレバー部に強固に保持され、探針部が抜け落ちることがなくなる。したがって、探針部の質量を大幅に増加することなく、シリコン探針部の尖鋭度を維持したまま、薄膜レバー部上にシリコン探針部を補強することができ、液中での生体サンプルを傷つけずに、高解像度で安定した測定が可能となる。また、バッチファブリケーションによって製造できるため、常に再現性のある形状が得られ、安定した測定が可能となる。更に、SOI基板の中間酸化膜層を利用してストッパー機能をもたせる窒化シリコン膜を形成しているため、シリコン製探針部には一切の加工を施すことなく、容易にストッパー機能部の形成が可能となり、工程も短縮でき再現性の高いカンチレバーが作製できる。
なお、本実施例でも、テトラヘドラル型形状の探針部を用いたが、これに限定されず、突起状の探針部であれば、同様な効果が得られることは明らかである。また本実施例で示した探針部底面周辺部の窒化シリコン膜よりなるストッパー部を、第1,第2及び第3の実施例のカンチレバーに合わせて適用できることは言うまでもない。
本発明に係るAFMカンチレバーの実施例1の全体構成を示す斜視図である。 図1に示した実施例1に係るカンチレバーの正面図、側面図及び断面図である。 図1に示した実施例1に係るカンチレバーの製造工程を示す図である。 図3の(B)に示すICPエッチングの加工面を示す図である。 本発明の実施例2に係るカンチレバーの全体構成を示す斜視図である。 図5に示した実施例2に係るカンチレバーの製造工程を示す図である。 図6の(F)に示すCVD膜のカバレッジの態様を示す拡大図である。 本発明の実施例3に係るカンチレバーの全体構成を示す斜視図である。 図8に示した実施例3に係るカンチレバーの正面図、側面図及び断面図である。 図8に示した実施例3に係るカンチレバーの製造工程を示す図である。 本発明の実施例4に係るカンチレバーの全体構成を示す斜視図である。 図11に示した実施例4に係るカンチレバーの正面図、側面図及び断面図である。 図11に示した実施例4に係るカンチレバーの製造工程を示す図である。 従来のカンチレバーの構成例を示す図である。 従来のカンチレバーの他の構成例を示す図である。
符号の説明
101 ,201 ,301 ,401 レバー部
102 ,202 ,302 ,402 シリコン製探針部
103 ,203 ,303 ,403 窒化シリコン膜
104 凹凸
204 凹部
304 突起
501 ,601 ,801 SOI基板
501a,601a,801a 支持層
501b,601b,801b 活性層
501c,601c,801c 中間酸化膜層
502 ,602 ,802 支持部形成用マスクパターン
503 ,603 ,803 探針部形成用マスクパターン
504 ,604 ,804 保護膜
505 ,605 ,805 垂直加工面
506 ,509 ,511 ,606 ,609 ,611 ,612 ,806 酸化シリコン膜
507 ,607 ,807 探針部
508 ,608 ,614 ,809 窒化シリコン膜
510 ,610 探針部先端部
512 表面保護膜
513 支持部
514 反射膜
613 探針部
613a 凹部
701 酸化シリコン膜
702 探針部
703 探針部先端部
704 レジスト膜
705 シリコン面
706 酸化シリコン膜
707 側壁に凸部を形成した探針部
808 くわれ形状部

Claims (12)

  1. 支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなるAFMカンチレバーにおいて、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部が下部側面に被覆された前記窒化シリコン膜からの抜け落ちを防止する機能部を備えていることを特徴とするAFMカンチレバー。
  2. 前記探針部の抜け落ち防止機能部は、前記探針部側面に形成した凹凸で構成されていることを特徴とする請求項1に係るAFMカンチレバー。
  3. 前記探針部の抜け落ち防止機能部は、前記探針部側面に形成した突起で構成されていることを特徴とする請求項1に係るAFMカンチレバー。
  4. 前記探針部側面の突起は、シリコンとは異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項3に係るAFMカンチレバー。
  5. 前記探針部側面の突起は、酸化シリコン膜で形成されていることを特徴とする請求項4に係るAFMカンチレバー。
  6. 前記探針部は、更にその底面周辺部が、前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われていることを特徴とする請求項1に係るAFMカンチレバー。
  7. 前記探針部の抜け落ち防止機能部は、前記探針部底面に係合するストッパーで構成されていることを特徴とする請求項6に係るAFMカンチレバー。
  8. 前記ストッパーは、前記探針部の底面周辺部に設けられた窒化シリコン膜であることを特徴とする請求項7に係るAFMカンチレバー。
  9. 支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部側面に形成した凹凸で前記探針部の下部側面に覆われた前記窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、SOI基板の活性層を誘導結合プラズマエッチングで垂直加工することにより前記シリコン製探針部側面の凹凸を形成する工程を備えていることを特徴とするAFMカンチレバーの製造方法。
  10. 支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部側面に形成した凹部で前記探針部の下部側面に覆われた前記窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、低温熱酸化処理により前記探針部側壁に凹部を形成する工程を備えていることを特徴とするAFMカンチレバーの製造方法。
  11. 支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部側面に形成した酸化シリコン膜からなる突起で前記探針部の下部側面に覆われた前記窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、前記シリコン製探針部を選択酸化することにより側面に前記酸化シリコン膜からなる突起を形成する工程を備えていることを特徴とするAFMカンチレバーの製造方法。
  12. 支持部と、該支持部から伸びる窒化シリコン膜製レバー部と、該レバー部自由端近傍に配設されたシリコン製探針部とからなり、前記シリコン製探針部は、少なくともその下部側面及び底面周辺部が前記レバー部を形成する窒化シリコン膜と一体的な窒化シリコン膜で覆われると共に、当該探針部底面周辺部に形成された窒化シリコン膜で前記探針部の当該窒化シリコン膜からの抜け落ち防止機能部を構成しているAFMカンチレバーの製造方法において、SOI基板の中間酸化膜を等方性エッチングして前記探針部の下部側面と底面周辺部に窒化シリコン膜を一体的に形成する工程を備えていることを特徴とするAFMカンチレバーの製造方法。
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JP2010517055A (ja) * 2007-01-31 2010-05-20 チャン フン リー 原子間力顕微鏡法用のビデオレートを可能とするプローブ

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