JP2005265259A - 帯状物の乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】加工精度や熱歪みの影響を受け難くして、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れるようにする。
【解決手段】本乾燥装置1は、昇温されたエアが噴出する平らな多孔板3が一体に取り付けられたチャンバーユニット2(図1(A)参照)を一対にして、図1(B)のように帯状物Sを隔てて多孔板3が対向する態様で配置したものを3個直列に並べて構成される。チャンバーユニット2のパイプ4から供給された上記エアは、多孔板3から噴出し、通常はチャンバーユニット2間のギャップ中央位置で帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する。このような無数の小孔が穿設された多孔板3を用いると、帯状物Sに対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる。
【選択図】図1
【解決手段】本乾燥装置1は、昇温されたエアが噴出する平らな多孔板3が一体に取り付けられたチャンバーユニット2(図1(A)参照)を一対にして、図1(B)のように帯状物Sを隔てて多孔板3が対向する態様で配置したものを3個直列に並べて構成される。チャンバーユニット2のパイプ4から供給された上記エアは、多孔板3から噴出し、通常はチャンバーユニット2間のギャップ中央位置で帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する。このような無数の小孔が穿設された多孔板3を用いると、帯状物Sに対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる。
【選択図】図1
Description
本発明は、プラスチックフィルムや金属箔、繊維類、紙などの帯状物を噴出する、例えばエアなどの流体により乾燥させるための乾燥装置に関するものである。
従来から、プラスチックフィルムや金属箔、繊維類、紙などの帯状物を搬送しつつ乾燥する装置は存在する。
従来から一般的に用いられている乾燥装置は、昇温されたエア(流体)が噴出する一対のスリットを有するエアノズルを、適宜な等間隔で複数個直列に並べてなるもので、図11の乾燥装置100はその一例である。かかる乾燥装置100は、適宜な間隔を空け、且つ、適宜な角度をなすように設けられた一対のスリット101a,101bを有するエアノズル101、同様にして設けられた一対のスリット102a,102bを有するエアノズル102、及び同様にして設けられた一対のスリット103a,103bを有するエアノズル103のうち(同図では、エアノズル101〜103のみが描かれている)、エアノズル101を、スリット101a,101bから噴出されたエアが帯状物Sの上面側に当たるように配置し、その隣のエアノズル102をそのスリット102a,102bから噴出されたエアが帯状物Sの下面側に当たるように配置し、このエアノズル102の隣のエアノズル103を、そのスリット103a,103bから噴出されたエアが帯状物Sの上面側に当たるように配置して複数個並べて構成されており、これにより、帯状物Sは、これらエアノズル101〜103から噴出するエアの作用を受けて当該エアノズル101〜103上で浮揚しつつ乾燥されるとともに、当該エアノズル101〜103間において同図に示すような波動形態を呈する(非特許文献1)。尚、同図中の矢印はエアの流れを表している。
従来から一般的に用いられている乾燥装置は、昇温されたエア(流体)が噴出する一対のスリットを有するエアノズルを、適宜な等間隔で複数個直列に並べてなるもので、図11の乾燥装置100はその一例である。かかる乾燥装置100は、適宜な間隔を空け、且つ、適宜な角度をなすように設けられた一対のスリット101a,101bを有するエアノズル101、同様にして設けられた一対のスリット102a,102bを有するエアノズル102、及び同様にして設けられた一対のスリット103a,103bを有するエアノズル103のうち(同図では、エアノズル101〜103のみが描かれている)、エアノズル101を、スリット101a,101bから噴出されたエアが帯状物Sの上面側に当たるように配置し、その隣のエアノズル102をそのスリット102a,102bから噴出されたエアが帯状物Sの下面側に当たるように配置し、このエアノズル102の隣のエアノズル103を、そのスリット103a,103bから噴出されたエアが帯状物Sの上面側に当たるように配置して複数個並べて構成されており、これにより、帯状物Sは、これらエアノズル101〜103から噴出するエアの作用を受けて当該エアノズル101〜103上で浮揚しつつ乾燥されるとともに、当該エアノズル101〜103間において同図に示すような波動形態を呈する(非特許文献1)。尚、同図中の矢印はエアの流れを表している。
しかしながら、上述のようなエアノズルを並べてなる乾燥装置では、エアノズルに設けられるスリットの加工精度を上げることが難しいことに加え、熱歪みを受けてスリットの開口部が変形する不具合がある。即ち、エアノズルは、通常アルミ押出しやステンレスの板金加工で製作されるためスリットの加工精度を上げることが難く、また、工数をかけて精度の良いものを製作しても熱歪みを受けてスリットの開口部が簡単に変形してしまう(例えば、10〜50%の変形がある)、という不具合がある。このような不具合により、スリットからのエアの噴出が均一でなくなってエアノズルと帯状物との隙間が変動する結果、帯状物の波うち現象や蛇行現象が現われる。このような波うち現象や蛇行現象を抑制するためには張力を上げて対応できるが、帯状物に対し張力を上げると当該帯状物が延びたり或いは皺が生じたりするために張力を上げて対応することはできない。しかるに、上記加工精度や熱歪みの影響を回避するためにスリットの開口部をいくらか広めに製作することも考えられるが、スリットの開口部を広くする場合には両スリット間のエアノズル上に形成されるエアの噴出分布を均一にすべくエアの噴出量を増さなければならない。ところが、エアの噴出量を増すと帯状物に蛇行現象が生じやすくなって不安定になる不具合が現われてしまう。
三谷恵敏 「塗膜乾燥技術」 コーティング、株式会社加工技術研究会2002年3月25日発行 p.184−188
三谷恵敏 「塗膜乾燥技術」 コーティング、株式会社加工技術研究会2002年3月25日発行 p.184−188
解決しようとする問題点は、加工精度や熱歪みの影響を受け難くして、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れるようにすることである。
本発明の請求項1に係る帯状物の乾燥装置は、流体が噴出する平らな多孔板が取り付けられたチャンバーユニットを一対にして、帯状物を隔てて前記多孔板が対向する態様で配置したものを複数個直列に並べ、または前記一対のチャンバーユニット及び当該一対のチャンバーユニットの隣に前記帯状物に対し上方若しくは下方に配置した前記チャンバーユニットを並べて構成されるものであり、帯状物を直線的に搬送しつつ乾燥させる場合に用いられる。
本乾燥装置のように、無数の小孔が穿設された多孔板を用いると、一部の小孔の加工精度に問題があっても、或いは、一部の小孔が熱歪みの影響を受けても所望性能、即ち、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができるので、帯状物に波うち現象や蛇行現象が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本乾燥装置のように、無数の小孔が穿設された多孔板を用いると、一部の小孔の加工精度に問題があっても、或いは、一部の小孔が熱歪みの影響を受けても所望性能、即ち、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができるので、帯状物に波うち現象や蛇行現象が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本発明の請求項2に係る帯状物の乾燥装置は、流体が噴出する側断面視所定カーブ形状(例えば、サインカーブ形状等)の多孔板が取り付けられた複数個のチャンバーユニットを、互いに隣接する当該チャンバーユニットのうちの一方のチャンバーユニットからの噴出流体が帯状物の上面側に当たるように、また、他方のチャンバーユニットからの噴出流体が帯状物の下面側に当たるように適宜な等間隔で直列に並べて構成されるもので、帯状物を波動的に搬送しつつ乾燥させる場合に用いられ、装置長さが制限を受ける場合には上記請求項1に係る乾燥装置と比べ有利であるが、張力をいくらか増やす必要がある。
本乾燥装置によれば、請求項1に係る装置と同様に、無数の小孔が穿設された多孔板を用いているので、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができ、帯状物に波うち現象や蛇行現象が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本乾燥装置によれば、請求項1に係る装置と同様に、無数の小孔が穿設された多孔板を用いているので、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができ、帯状物に波うち現象や蛇行現象が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本発明の請求項3に係る帯状物の乾燥装置は、流体が噴出する側断面視所定カーブ形状(例えば、半円形状や半楕円形状等)の多孔面を有する3つの略かまぼこ型ターンバーを平面視正三角形状に配置し、且つ、これらターンバーで区画される空間に蓋をする態様で流体が噴出する正三角形状の多孔板を配置して略おむすび型チャンバーユニットを構成し、前記所定カーブ曲面に対面して浮揚する帯状物によって前記チャンバーユニットが巻回される態様となる当該チャンバーユニットを、適宜な等間隔で複数個直列に並べて構成されるもので、装置長さが制限を受ける場合には請求項1の装置より適しており、省スペースで経済的な利点を有する。
本乾燥装置においても、無数の小孔が穿設された多孔面を有するターンバー及び多孔板を用いているので、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができ、帯状物に波うち現象や蛇行現象(ターンバーに対する帯状物の位置ズレ)が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本乾燥装置においても、無数の小孔が穿設された多孔面を有するターンバー及び多孔板を用いているので、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができ、帯状物に波うち現象や蛇行現象(ターンバーに対する帯状物の位置ズレ)が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本発明の請求項4に係る帯状物の乾燥装置は、流体が噴出する側断面視所定カーブ形状(例えば、半円形状や半楕円形状等)の多孔面を有する3つのターンバーを平面視コ字形状に、且つ、該コ字形状辺の最外辺の長さが等しくなるように配置するとともに、前記コ字形状の開口部を塞ぐ態様でサポートバーを配置し、更に、これらターンバー及びサポートバーで区画される空間に蓋をする態様で流体が噴出する正四角形状の多孔板を配置してチャンバーユニットを構成し、前記所定カーブ曲面に対面する帯状物によって前記チャンバーユニットが巻回される態様となる当該チャンバーユニットを、適宜な等間隔で複数個直列に並べて構成されるもので、請求項3に係る装置と同様に、装置長さが制限を受ける場合に適しており、省スペースで経済的な利点を有する。
本乾燥装置においても、無数の小孔が穿設された多孔面を有するターンバー及び多孔板を用いているので、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができ、帯状物に波うち現象や蛇行現象(ターンバーに対する帯状物の位置ズレ)が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本乾燥装置においても、無数の小孔が穿設された多孔面を有するターンバー及び多孔板を用いているので、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という性能を得ることができ、帯状物に波うち現象や蛇行現象(ターンバーに対する帯状物の位置ズレ)が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。
ところで、上記流体は、昇温されたエアが一般的であるが、窒素などの不活性ガスの場合もある。
本発明の帯状物の乾燥装置は、無数の小孔が穿設された多孔板等を用いる構成を採っており、そのため、一部の小孔の加工精度に問題があっても、或いは、一部の小孔が熱歪みの影響を受けても、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れるので、帯状物に波うち現象や蛇行現象が現われることなく、また、当該帯状物の表面に乾燥斑等が生じたりすることなく均一に乾燥できる。特に、適宜な開口率(全噴出孔の面積/帯状物に対面するところの、例えば多孔板の面積*100%)、例えば0.01〜5%の多孔板等を用いると、かかる多孔板等を備えたチャンバーユニット内の圧力が上昇して当該チャンバーユニット内の圧力を一様にすることができるため、帯状物に対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化が図れる、という特性を顕著にすることができる。
本発明の第1の実施形態に係る帯状物の乾燥装置を図1,2を参照して説明する。
本乾燥装置1は、エア(流体)が噴出する平らな多孔板3が一体に取り付けられたチャンバーユニット2(図1(A)参照)を一対にして、図1(B)のように帯状物Sを隔てて多孔板3が対向する態様で配置したものを、本実施の形態では3個直列に並べて構成されるものである。ここで、チャンバーユニット2は、図1(A)に示すように、直方体形状の、同図では上面に無数のエア噴出小孔が穿設された多孔板3を備え、この多孔板3の矩形辺のうちの短辺を含む上記直方体形状の一方側面中央にエア給気パイプ4が取り付けられているもので、チャンバーユニット2の開口率(全噴出小孔の面積/多孔板3の面積*100%)を、0.05〜0.5%に収めると、帯状物Sに対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化がより一層図れて好ましい。
ところで、このような開口率を得るためには、上記多孔板3のエア噴出小孔を、この多孔板3の裏面に突設された突状部(例えば三角錐の形態をなすもの)に、当該突状部の突設に際してスリット状(当該三角錐の3つの三角形状のうちの一つの三角形状)の開孔部を設け、かかる開孔部に連通する開口口として形成するようにすることが好ましい。
本乾燥装置1は、エア(流体)が噴出する平らな多孔板3が一体に取り付けられたチャンバーユニット2(図1(A)参照)を一対にして、図1(B)のように帯状物Sを隔てて多孔板3が対向する態様で配置したものを、本実施の形態では3個直列に並べて構成されるものである。ここで、チャンバーユニット2は、図1(A)に示すように、直方体形状の、同図では上面に無数のエア噴出小孔が穿設された多孔板3を備え、この多孔板3の矩形辺のうちの短辺を含む上記直方体形状の一方側面中央にエア給気パイプ4が取り付けられているもので、チャンバーユニット2の開口率(全噴出小孔の面積/多孔板3の面積*100%)を、0.05〜0.5%に収めると、帯状物Sに対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化がより一層図れて好ましい。
ところで、このような開口率を得るためには、上記多孔板3のエア噴出小孔を、この多孔板3の裏面に突設された突状部(例えば三角錐の形態をなすもの)に、当該突状部の突設に際してスリット状(当該三角錐の3つの三角形状のうちの一つの三角形状)の開孔部を設け、かかる開孔部に連通する開口口として形成するようにすることが好ましい。
図2は、本乾燥装置1を用いて帯状物Sを乾燥するためのシステム構成図である。
図2のシステムでは、ドライヤ5が仕切板5cによって二つの乾燥室5a,5bに区画され、仕切板5cの中央に設けられた矩形状スリットに対応して乾燥室5a,5bの側板面中央に矩形状スリットが設けられ、ドライヤ5の両側に設けられたガイドロール6a,6bに案内されてこれらスリットを挿通する態様で帯状物Sがドライヤ5内に進入し、及びドライヤ5内から退出できるようになっており、このようなドライヤ5の乾燥室5a,5b内に、本乾燥装置1が図1(B)の形態をなすようにそれぞれ配設される。そして、ドライヤ5の乾燥室5a,5bからブロアー7で吸引されたドライヤ5内のエアがヒーター8で昇温され、昇温されたエアは、エアフィルタ9を介してメイン配管10に送出されて各チャンバーユニット2に供給されるようになっている。このとき、各チャンバーユニット2のパイプ4に通ずる分岐管にはバルブ11がそれぞれ取り付けられており、これらバルブ11を用いて噴出圧力を調節し、通常はチャンバーユニット2間のギャップ(当該ギャップは0〜30mm程度に可変できるようになっている)中央位置で帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する。
図2のシステムでは、ドライヤ5が仕切板5cによって二つの乾燥室5a,5bに区画され、仕切板5cの中央に設けられた矩形状スリットに対応して乾燥室5a,5bの側板面中央に矩形状スリットが設けられ、ドライヤ5の両側に設けられたガイドロール6a,6bに案内されてこれらスリットを挿通する態様で帯状物Sがドライヤ5内に進入し、及びドライヤ5内から退出できるようになっており、このようなドライヤ5の乾燥室5a,5b内に、本乾燥装置1が図1(B)の形態をなすようにそれぞれ配設される。そして、ドライヤ5の乾燥室5a,5bからブロアー7で吸引されたドライヤ5内のエアがヒーター8で昇温され、昇温されたエアは、エアフィルタ9を介してメイン配管10に送出されて各チャンバーユニット2に供給されるようになっている。このとき、各チャンバーユニット2のパイプ4に通ずる分岐管にはバルブ11がそれぞれ取り付けられており、これらバルブ11を用いて噴出圧力を調節し、通常はチャンバーユニット2間のギャップ(当該ギャップは0〜30mm程度に可変できるようになっている)中央位置で帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する。
ここで、チャンバーユニット2の多孔板3の清掃やチャンバーユニット2間への帯状物Sの初期設定のときには、上記ギャップを数百mm程度にする必要があり、そのためにドライヤ5の上板に各チャンバーユニット2を吊り下げる構造とし、ドライヤ5の上板を垂直方向に引き上げ可能な構造、或いは、ドライヤ5の上板をヒンジで開閉可能な構造にすることが好ましい。
また、本実施の形態では、本乾燥装置1をドライヤ5の乾燥室5a,5b内に配設したものについて説明したが、本乾燥装置1の代わりに図3(A)の乾燥装置1Aや同図(B)の乾燥装置1Bを用いてもよい。
乾燥装置1Aは、長尺のチャンバーユニット2A(したがって、多孔板も長尺となる)を一対にして帯状物Sを隔てて対向配置したもので、このチャンバーユニット2Aの側面にエア給気パイプ4を等間隔に3個取り付けてなるものである。
また、乾燥装置1Bは、仕切壁で7室に区画した長尺のチャンバーユニット2Bを一対にして帯状物Sを隔てて対向配置したもので、各室ごとにエア給気パイプ4を取り付けてなるものである。
乾燥装置1Aは、乾燥装置1Bに比較して安価に製作できる利点があるが、乾燥装置1Bは、長尺一体構造のものとしては隣接する室(当該室は、例えば図1のチャンバーユニット2に相当する)間に隙間が生じないようにできるため効率的な配置が可能となり、また、本例のように7室に区画されていると、各室ごとにエアの噴出量や温度を変えることができ、例えば、帯状物Sに対し入口側ではエアの噴出量や温度を抑え、出口側に向かうに従って徐々に増すようにして急激に乾燥されないようにすることができる。
また、本実施の形態では、本乾燥装置1をドライヤ5の乾燥室5a,5b内に配設したものについて説明したが、本乾燥装置1の代わりに図3(A)の乾燥装置1Aや同図(B)の乾燥装置1Bを用いてもよい。
乾燥装置1Aは、長尺のチャンバーユニット2A(したがって、多孔板も長尺となる)を一対にして帯状物Sを隔てて対向配置したもので、このチャンバーユニット2Aの側面にエア給気パイプ4を等間隔に3個取り付けてなるものである。
また、乾燥装置1Bは、仕切壁で7室に区画した長尺のチャンバーユニット2Bを一対にして帯状物Sを隔てて対向配置したもので、各室ごとにエア給気パイプ4を取り付けてなるものである。
乾燥装置1Aは、乾燥装置1Bに比較して安価に製作できる利点があるが、乾燥装置1Bは、長尺一体構造のものとしては隣接する室(当該室は、例えば図1のチャンバーユニット2に相当する)間に隙間が生じないようにできるため効率的な配置が可能となり、また、本例のように7室に区画されていると、各室ごとにエアの噴出量や温度を変えることができ、例えば、帯状物Sに対し入口側ではエアの噴出量や温度を抑え、出口側に向かうに従って徐々に増すようにして急激に乾燥されないようにすることができる。
ところで、上述した乾燥装置1は、チャンバーユニット2を一対にして、図1(B)のように帯状物Sを隔てて対向配置したものであったが、一対のチャンバーユニット2及び当該一対のチャンバーユニット2の隣に帯状物Sに対し下方にのみチャンバーユニット2を配置して並べる(図4(A)参照)ようにしてもよいし、或いは、一対のチャンバーユニット2及び当該一対のチャンバーユニット2の隣に帯状物Sに対し上方若しくは下方にチャンバーユニット2を配置して並べる(図4(B)参照)ようにしてもよい。このようにすると、経済的に乾燥することができる場合があり、また、帯状物Sの上面側または下面側を特に乾燥させたい場合などに有効である。
次に、本発明の第2の実施形態に係る帯状物の乾燥装置を図5を参照して説明する。
本乾燥装置20は、エア(流体)が噴出する側断面視サインカーブ形状(所定カーブ形状)の多孔板22が取り付けられた4個(複数個)のチャンバーユニット21a〜21dを、互いに隣接する当該チャンバーユニット21a〜21dのうちの一方の、例えばチャンバーユニット21aからの噴出エアが帯状物Sの上面側に当たるように、また、他方の、例えばチャンバーユニット21bからの噴出エアが帯状物Sの下面側に当たるように適宜な等間隔で直列に並べて構成されるもので、帯状物を波動的に搬送しつつ乾燥させる場合に用いられる。ここで、チャンバーユニット21a〜21dは、いずれも断面視扇形状をなす同一形態ユニットで構成され、その扇角90゜の湾曲(サインカーブ形状)面に無数のエア噴出小孔が穿設された上記多孔板22を備え、これらチャンバーユニット21a〜21dの一方側面で扇の要に相当する位置近傍にエア給気パイプ4が取り付けられているもので、各チャンバーユニット21a〜21dの開口率は、0.01〜0.5%になるようにすることが好ましい。
ところで、本乾燥装置20においても、上記多孔板22のエア噴出小孔を、この多孔板22の裏面に突設された突状部(例えば三角錐の形態をなすもの)に、当該突状部の突設に際してスリット状(当該三角錐の3つの三角形状のうちの一つの三角形状)の開孔部を設けてこの開孔部に連通する開口口として形成し、上記開口率を0.01〜0.5%に収めると、帯状物Sに対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化がより一層図れるので好ましい。
本乾燥装置20は、エア(流体)が噴出する側断面視サインカーブ形状(所定カーブ形状)の多孔板22が取り付けられた4個(複数個)のチャンバーユニット21a〜21dを、互いに隣接する当該チャンバーユニット21a〜21dのうちの一方の、例えばチャンバーユニット21aからの噴出エアが帯状物Sの上面側に当たるように、また、他方の、例えばチャンバーユニット21bからの噴出エアが帯状物Sの下面側に当たるように適宜な等間隔で直列に並べて構成されるもので、帯状物を波動的に搬送しつつ乾燥させる場合に用いられる。ここで、チャンバーユニット21a〜21dは、いずれも断面視扇形状をなす同一形態ユニットで構成され、その扇角90゜の湾曲(サインカーブ形状)面に無数のエア噴出小孔が穿設された上記多孔板22を備え、これらチャンバーユニット21a〜21dの一方側面で扇の要に相当する位置近傍にエア給気パイプ4が取り付けられているもので、各チャンバーユニット21a〜21dの開口率は、0.01〜0.5%になるようにすることが好ましい。
ところで、本乾燥装置20においても、上記多孔板22のエア噴出小孔を、この多孔板22の裏面に突設された突状部(例えば三角錐の形態をなすもの)に、当該突状部の突設に際してスリット状(当該三角錐の3つの三角形状のうちの一つの三角形状)の開孔部を設けてこの開孔部に連通する開口口として形成し、上記開口率を0.01〜0.5%に収めると、帯状物Sに対面する単位面積当たりの噴出量を少なくして噴出圧力分布の均一化がより一層図れるので好ましい。
図5は、本乾燥装置20を用いて帯状物Sを乾燥するためのシステムの概略構成図である。尚、同図では、図2にあるようなメイン配管10等は省略して描かれている。
図5のシステムでは、ドライヤ23が仕切板23cによって二つの乾燥室23a,23bに区画され、仕切板23cの中央に矩形状スリットを設ける一方、帯状物Sの入口側に位置する乾燥室23aの側板上部寄りのところに矩形状スリット23a1が、また、帯状物Sの出口側に位置する乾燥室23bの側板下部寄りのところに矩形状スリット23b1が設けられ、矩形状スリット23a1が設けられた側板を隔ててドライヤ23の内外側に径小のガイドロール24a及び径大のガイドロール25aがそれぞれ配置される一方、矩形状スリット23b1が設けられた側板を隔ててドライヤ23の内外側に径小のガイドロール24b及び径大のガイドロール25bがそれぞれ配置されている。そして、入口側のガイドロール25a,24a及び出口側のガイドロール24b,25bに案内されて上記スリットを挿通する態様で帯状物Sがドライヤ23内に進入し、及びドライヤ23内から退出できるようになっており、このようなドライヤ23の乾燥室23a,23b内に、本乾燥装置20がそれぞれ配設される。このとき、各チャンバーユニット21a〜21dの上記パイプ4にはバルブ(図示せず)がそれぞれ取り付けられており、これらバルブを用いて噴出圧力を調節し、通常は各チャンバーユニット21a〜21dと帯状物Sとのギャップを1〜10mmほどにして帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する(当該ギャップは最大100mm程度に可変できるようになっている)。
図5のシステムでは、ドライヤ23が仕切板23cによって二つの乾燥室23a,23bに区画され、仕切板23cの中央に矩形状スリットを設ける一方、帯状物Sの入口側に位置する乾燥室23aの側板上部寄りのところに矩形状スリット23a1が、また、帯状物Sの出口側に位置する乾燥室23bの側板下部寄りのところに矩形状スリット23b1が設けられ、矩形状スリット23a1が設けられた側板を隔ててドライヤ23の内外側に径小のガイドロール24a及び径大のガイドロール25aがそれぞれ配置される一方、矩形状スリット23b1が設けられた側板を隔ててドライヤ23の内外側に径小のガイドロール24b及び径大のガイドロール25bがそれぞれ配置されている。そして、入口側のガイドロール25a,24a及び出口側のガイドロール24b,25bに案内されて上記スリットを挿通する態様で帯状物Sがドライヤ23内に進入し、及びドライヤ23内から退出できるようになっており、このようなドライヤ23の乾燥室23a,23b内に、本乾燥装置20がそれぞれ配設される。このとき、各チャンバーユニット21a〜21dの上記パイプ4にはバルブ(図示せず)がそれぞれ取り付けられており、これらバルブを用いて噴出圧力を調節し、通常は各チャンバーユニット21a〜21dと帯状物Sとのギャップを1〜10mmほどにして帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する(当該ギャップは最大100mm程度に可変できるようになっている)。
次に、本発明の第3の実施形態に係る帯状物の乾燥装置を図6〜8を参照して説明する。
本乾燥装置30は、エア(流体)が噴出する側断面視円形状(所定カーブ形状)の多孔面を有する3つの略かまぼこ型ターンバー31a〜31cを平面視正三角形状に配置し、且つ、これらターンバー31a〜31cで区画される空間にエアが噴出する正三角形状の多孔板32を配置して略おむすび型チャンバーユニット31を構成し、円形状の曲面に対面する帯状物Sによってチャンバーユニット31が巻回される態様となる当該チャンバーユニット31を、適宜な等間隔で5個(複数個)直列に並べて構成されるもので(図8参照)、装置長さが制限を受ける場合に適しており、省スペースで経済的である。
本乾燥装置30は、エア(流体)が噴出する側断面視円形状(所定カーブ形状)の多孔面を有する3つの略かまぼこ型ターンバー31a〜31cを平面視正三角形状に配置し、且つ、これらターンバー31a〜31cで区画される空間にエアが噴出する正三角形状の多孔板32を配置して略おむすび型チャンバーユニット31を構成し、円形状の曲面に対面する帯状物Sによってチャンバーユニット31が巻回される態様となる当該チャンバーユニット31を、適宜な等間隔で5個(複数個)直列に並べて構成されるもので(図8参照)、装置長さが制限を受ける場合に適しており、省スペースで経済的である。
ここで、チャンバーユニット31の構成を図6を参照して詳細に説明する。
チャンバーユニット31は、3つの略かまぼこ型ターンバー31a〜31cをこれらかまぼこ形態の底面に相当するところが内側を向くように平面視正三角形状に配置し、これらターンバー31a〜31cの底面で区画される空間に対し蓋をする態様で、上記多孔板32を配置して略おむすび型形態をなすものであり、当該かまぼこ形態の側断面視円形状をなす曲面に無数のエア噴出小孔が穿設されるとともに、上記多孔板32にも無数のエア噴出小孔が穿設されていて乾燥処理能力の向上を図っている(場合によっては、多孔板32を単なる盲蓋としてもよい)。ところで、本実施の形態では、エア噴出小孔は、上記側断面視円形状の曲面及び多孔板32の板面の全面に渡って穿設されているのではなく、同図に示すように、帯状物Sと対面する位置のみに穿設されるようにして経済性を図っている。そして、これらターンバー31a〜31cの一方端面にはエア給気パイプ33a〜33cがそれぞれ取付けられ、また、ターンバー31bの、エア給気パイプ33bの取付位置とは反対側に位置する曲面端部にエア給気パイプ33dが取り付けられており、これらエア給気パイプ33a〜33dから供給される昇温されたエアが上述したエア噴出小孔から噴出する。
チャンバーユニット31は、3つの略かまぼこ型ターンバー31a〜31cをこれらかまぼこ形態の底面に相当するところが内側を向くように平面視正三角形状に配置し、これらターンバー31a〜31cの底面で区画される空間に対し蓋をする態様で、上記多孔板32を配置して略おむすび型形態をなすものであり、当該かまぼこ形態の側断面視円形状をなす曲面に無数のエア噴出小孔が穿設されるとともに、上記多孔板32にも無数のエア噴出小孔が穿設されていて乾燥処理能力の向上を図っている(場合によっては、多孔板32を単なる盲蓋としてもよい)。ところで、本実施の形態では、エア噴出小孔は、上記側断面視円形状の曲面及び多孔板32の板面の全面に渡って穿設されているのではなく、同図に示すように、帯状物Sと対面する位置のみに穿設されるようにして経済性を図っている。そして、これらターンバー31a〜31cの一方端面にはエア給気パイプ33a〜33cがそれぞれ取付けられ、また、ターンバー31bの、エア給気パイプ33bの取付位置とは反対側に位置する曲面端部にエア給気パイプ33dが取り付けられており、これらエア給気パイプ33a〜33dから供給される昇温されたエアが上述したエア噴出小孔から噴出する。
このようなチャンバーユニット31においては、図7に示すように、帯状物Sは、当該帯状物Sがターンバー31aに対し60゜をなして搬入されたとき、当該帯状物Sの裏面側が当該ターンバー31aのエア噴出小孔部に対面し、当該部位上で浮揚しつつ当該ターンバー31aに巻き付き、ターンバー31aで60゜方向転換してターンバー31bの方向に搬出され、ターンバー31bのエア噴出小孔部位で浮揚しつつ当該ターンバー31bに巻き付く。そして、帯状物Sは、このターンバー31bで60゜方向転換してターンバー31cの方向に搬出され、ターンバー31cのエア噴出小孔部位で浮揚しつつ当該ターンバー31cに巻き付き、このターンバー31cで60゜方向転換して、帯状物Sがターンバー31aに搬入されて来た方向と同一方向に搬出される。この場合、チャンバーユニット31に搬入される時とチャンバーユニット31から搬出される時とでは帯状物Sの表裏が反転する。したがって、チャンバーユニット31を偶数個直列に並べると、搬入される時と搬出される時の帯状物Sの表裏を同じにすることができる。
尚、図7において、矢印は帯状物Sの搬送方向を示し、帯状物Sに施されたハッチングはその裏面を示す。
尚、図7において、矢印は帯状物Sの搬送方向を示し、帯状物Sに施されたハッチングはその裏面を示す。
図8は、本乾燥装置30を用いて帯状物Sを乾燥するためのシステムの概略構成図である。尚、矢印は帯状物Sの搬送方向を示し、帯状物Sに施されたハッチングは裏面を示す。
図8のシステムでは、ドライヤ34を直方体形状で形成し、このドライヤ34の入口側板及び出口側板の略中央に矩形状スリットがそれぞれ設けられるとともに、これらスリットに近接するドライヤ34内に方向転換用の90゜エアターンバー35a,35bがそれぞれ設けられている。そして、入口側のエアターンバー35a及び出口側のエアターンバー35bに案内されて上記スリットを挿通する態様で帯状物Sがドライヤ34内に進入し、及びドライヤ34内から退出できるようになっており、このようなドライヤ34内に、帯状物Sによってチャンバーユニット31が巻回される態様となる当該チャンバーユニット31を、適宜な等間隔で5個(複数個)直列に並べなる本乾燥装置30が配設される。そして、各チャンバーユニット31のエア給気パイプ33a〜33dはバルブ36を介してメイン配管37に連通しており、したがって、昇温されたエアは、メイン配管37を通って各チャンバーユニット31に供給される。このとき、各チャンバーユニット31では、バルブ36を用いて噴出圧力が調節され、通常は各チャンバーユニット31における帯状物Sとのギャップを0.1〜10mmほどにして帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する(当該ギャップはエアの噴出量及び帯状物Sに対する張力により決定される)。
図8のシステムでは、ドライヤ34を直方体形状で形成し、このドライヤ34の入口側板及び出口側板の略中央に矩形状スリットがそれぞれ設けられるとともに、これらスリットに近接するドライヤ34内に方向転換用の90゜エアターンバー35a,35bがそれぞれ設けられている。そして、入口側のエアターンバー35a及び出口側のエアターンバー35bに案内されて上記スリットを挿通する態様で帯状物Sがドライヤ34内に進入し、及びドライヤ34内から退出できるようになっており、このようなドライヤ34内に、帯状物Sによってチャンバーユニット31が巻回される態様となる当該チャンバーユニット31を、適宜な等間隔で5個(複数個)直列に並べなる本乾燥装置30が配設される。そして、各チャンバーユニット31のエア給気パイプ33a〜33dはバルブ36を介してメイン配管37に連通しており、したがって、昇温されたエアは、メイン配管37を通って各チャンバーユニット31に供給される。このとき、各チャンバーユニット31では、バルブ36を用いて噴出圧力が調節され、通常は各チャンバーユニット31における帯状物Sとのギャップを0.1〜10mmほどにして帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する(当該ギャップはエアの噴出量及び帯状物Sに対する張力により決定される)。
次に、本発明の第4の実施形態に係る帯状物の乾燥装置を図9,10を参照して説明する。
本乾燥装置40は、エア(流体)が噴出する側断面視円形状(所定カーブ形状)の多孔面を有する3つのターンバー41a〜41cを平面視コ字形状に配置するとともに、このコ字形状の開口部にサポートバー41dを配置し、更に、これらターンバー41a〜41c及びサポートバー41dで区画される空間に流体が噴出する正四角形状の多孔板42を配置してチャンバーユニット41を構成し、円形状の曲面に対面する帯状物Sによってチャンバーユニット41が巻回される態様となる当該チャンバーユニット41を、適宜な等間隔で5個(複数個)直列に並べて構成されるもので(図10参照)、装置長さが制限を受ける場合に最適であり、上記乾燥装置30より更に省スペースで経済的である。
本乾燥装置40は、エア(流体)が噴出する側断面視円形状(所定カーブ形状)の多孔面を有する3つのターンバー41a〜41cを平面視コ字形状に配置するとともに、このコ字形状の開口部にサポートバー41dを配置し、更に、これらターンバー41a〜41c及びサポートバー41dで区画される空間に流体が噴出する正四角形状の多孔板42を配置してチャンバーユニット41を構成し、円形状の曲面に対面する帯状物Sによってチャンバーユニット41が巻回される態様となる当該チャンバーユニット41を、適宜な等間隔で5個(複数個)直列に並べて構成されるもので(図10参照)、装置長さが制限を受ける場合に最適であり、上記乾燥装置30より更に省スペースで経済的である。
ここで、チャンバーユニット41の構成を図9を参照して詳細に説明する。
チャンバーユニット41は、3つの略かまぼこ型ターンバー41a〜41cをこれらかまぼこ形態の底面に相当するところが内側を向くように平面視コ字形状に、且つ、このコ字形状辺の最外辺の長さ41a1〜41c1が等しくなるように配置するとともに、このコ字形状の開口部を塞ぐ態様で細長な直方体形状のサポートバー41dを配置し、更に、これらターンバー41a〜41c及びサポートバー41dの底面で区画される空間に対し蓋をする態様で、上記多孔板42を配置してなるものであり、当該かまぼこ形態の側断面視円形状をなす曲面に無数のエア噴出小孔が穿設されるとともに、上記多孔板42にも無数のエア噴出小孔が穿設されていて乾燥処理能力の向上を図っている(場合によっては、多孔板32を単なる盲蓋としてもよい)。ところで、本実施の形態では、エア噴出小孔は、上記側断面視円形状の曲面及び多孔板42の板面の全面に渡って穿設されているのではなく、図9に示すように、帯状物Sと対面する位置のみに穿設されるようにして経済性を図っている。そして、ターンバー41a,41cの一方端面にはエア給気パイプ43a,43cがそれぞれ取付けられ、また、サポートバー41dの外側面中央にエア給気パイプ43bが取り付けられており、これらエア給気パイプ43a〜43cから供給される昇温されたエアが上述したエア噴出小孔から噴出する。
チャンバーユニット41は、3つの略かまぼこ型ターンバー41a〜41cをこれらかまぼこ形態の底面に相当するところが内側を向くように平面視コ字形状に、且つ、このコ字形状辺の最外辺の長さ41a1〜41c1が等しくなるように配置するとともに、このコ字形状の開口部を塞ぐ態様で細長な直方体形状のサポートバー41dを配置し、更に、これらターンバー41a〜41c及びサポートバー41dの底面で区画される空間に対し蓋をする態様で、上記多孔板42を配置してなるものであり、当該かまぼこ形態の側断面視円形状をなす曲面に無数のエア噴出小孔が穿設されるとともに、上記多孔板42にも無数のエア噴出小孔が穿設されていて乾燥処理能力の向上を図っている(場合によっては、多孔板32を単なる盲蓋としてもよい)。ところで、本実施の形態では、エア噴出小孔は、上記側断面視円形状の曲面及び多孔板42の板面の全面に渡って穿設されているのではなく、図9に示すように、帯状物Sと対面する位置のみに穿設されるようにして経済性を図っている。そして、ターンバー41a,41cの一方端面にはエア給気パイプ43a,43cがそれぞれ取付けられ、また、サポートバー41dの外側面中央にエア給気パイプ43bが取り付けられており、これらエア給気パイプ43a〜43cから供給される昇温されたエアが上述したエア噴出小孔から噴出する。
このようなチャンバーユニット41においては、図9に示すように、帯状物Sは、当該帯状物Sがサポートバー41d方向からターンバー41aに対し45゜をなして搬入されたとき、当該帯状物Sの裏面側が当該ターンバー41aのエア噴出小孔部に対面し、当該部位上で浮揚しつつ当該ターンバー41aに巻き付き、ターンバー41aで90゜方向転換してターンバー41bの方向に搬出され、ターンバー41bのエア噴出小孔部位で浮揚しつつ当該ターンバー41bに巻き付く。そして、帯状物Sは、このターンバー41bで90゜方向転換してターンバー41cの方向に搬出され、ターンバー41cのエア噴出小孔部位で浮揚しつつ当該ターンバー41cに巻き付き、このターンバー41cで90゜方向転換してサポートバー41d方向に搬出される。このとき、チャンバーユニット41に搬入される時とチャンバーユニット41から搬出される時とでは帯状物Sの表裏が反転する。したがって、チャンバーユニット41を偶数個直列に並べると、搬入される時と搬出される時の帯状物Sの表裏を同じにすることができる。
図10は、本乾燥装置40を用いて帯状物Sを乾燥するためのシステムの概略構成図であり、5個直列に並べたチャンバーユニット41のみが描かれ、当該チャンバーユニット41のエア噴出小孔は全て省略されている。
図10のシステムにおいても、図8のシステムと同様に、ドライヤのスリット(図示せず)を挿通する態様で帯状物Sが当該ドライヤ内に進入し、及び当該ドライヤ内から退出できるようになっており、このようなドライヤ内に、帯状物Sによってチャンバーユニット41が巻回される態様となる当該チャンバーユニット41を、適宜な等間隔で5個直列に並べてなる本乾燥装置40が配設され、各チャンバーユニット41のエア給気パイプ43a〜43cから昇温されたエアが供給されるようになっている。このとき、各チャンバーユニット41では、パイプ43a〜43cの配管に設けられたバルブ(図示せず)を用いて噴出圧力が調節され、通常は各チャンバーユニット41における帯状物Sとのギャップを1〜10mmほどにして帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する(当該ギャップはエアの噴出量及び帯状物Sに対する張力により決定される)。
図10のシステムにおいても、図8のシステムと同様に、ドライヤのスリット(図示せず)を挿通する態様で帯状物Sが当該ドライヤ内に進入し、及び当該ドライヤ内から退出できるようになっており、このようなドライヤ内に、帯状物Sによってチャンバーユニット41が巻回される態様となる当該チャンバーユニット41を、適宜な等間隔で5個直列に並べてなる本乾燥装置40が配設され、各チャンバーユニット41のエア給気パイプ43a〜43cから昇温されたエアが供給されるようになっている。このとき、各チャンバーユニット41では、パイプ43a〜43cの配管に設けられたバルブ(図示せず)を用いて噴出圧力が調節され、通常は各チャンバーユニット41における帯状物Sとのギャップを1〜10mmほどにして帯状物Sを浮揚しつつ乾燥する(当該ギャップはエアの噴出量及び帯状物Sに対する張力により決定される)。
本発明に係る乾燥装置の構成は、熱的に厳しい影響を受ける乾燥装置に用いても波うち現象や蛇行現象が現われない特性を有しており、熱的に厳しい影響を受けない搬送装置には当然のことながら流用できることはもちろん、単なる搬送装置としてのみならず反転装置としても利用できる。
1,20〜40 乾燥装置
2 チャンバーユニット
3 多孔板
21a〜21d チャンバーユニット
22 多孔板
31 チャンバーユニット
31a〜31c ターンバー
32 多孔板
41 チャンバーユニット
41a〜41c ターンバー
41d サポートバー
42 多孔板
S 帯状物
2 チャンバーユニット
3 多孔板
21a〜21d チャンバーユニット
22 多孔板
31 チャンバーユニット
31a〜31c ターンバー
32 多孔板
41 チャンバーユニット
41a〜41c ターンバー
41d サポートバー
42 多孔板
S 帯状物
Claims (4)
- 流体が噴出する平らな多孔板が取り付けられたチャンバーユニットを一対にして、帯状物を隔てて前記多孔板が対向する態様で配置したものを複数個直列に並べ、または前記一対のチャンバーユニット及び当該一対のチャンバーユニットの隣に前記帯状物に対し上方若しくは下方に配置した前記チャンバーユニットを並べてなることを特徴とする帯状物の乾燥装置。
- 流体が噴出する側断面視所定カーブ形状の多孔板が取り付けられた複数個のチャンバーユニットを、互いに隣接する当該チャンバーユニットのうちの一方のチャンバーユニットからの噴出流体が帯状物の上面側に当たるように、また、他方のチャンバーユニットからの噴出流体が帯状物の下面側に当たるように適宜な等間隔で直列に並べてなることを特徴とする帯状物の乾燥装置。
- 流体が噴出する側断面視所定カーブ形状の多孔面を有する3つの略かまぼこ型ターンバーを平面視正三角形状に配置し、且つ、これらターンバーで区画される空間に蓋をする態様で流体が噴出する正三角形状の多孔板を配置して略おむすび型チャンバーユニットを構成し、前記所定カーブ曲面に対面して浮揚する帯状物によって前記チャンバーユニットが巻回される態様となる当該チャンバーユニットを、適宜な等間隔で複数個直列に並べてなることを特徴とする帯状物の乾燥装置。
- 流体が噴出する側断面視所定カーブ形状の多孔面を有する3つのターンバーを平面視コ字形状に、且つ、該コ字形状辺の最外辺の長さが等しくなるように配置するとともに、前記コ字形状の開口部を塞ぐ態様でサポートバーを配置し、更に、これらターンバー及びサポートバーで区画される空間に蓋をする態様で流体が噴出する正四角形状の多孔板を配置してチャンバーユニットを構成し、前記所定カーブ曲面に対面する帯状物によって前記チャンバーユニットが巻回される態様となる当該チャンバーユニットを、適宜な等間隔で複数個直列に並べてなることを特徴とする帯状物の乾燥装置。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008012387A (ja) * | 2006-07-03 | 2008-01-24 | Dainippon Printing Co Ltd | ウェット洗浄装置 |
JP2009073011A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Seiko Epson Corp | 液体噴射装置 |
JP2014231949A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | 株式会社デンソー | スラリー乾燥装置 |
JP2020533171A (ja) * | 2017-09-11 | 2020-11-19 | デュール・システムズ・インコーポレイテッドDurr Systems,Inc. | ウェブコーティング及びカレンダー加工システム並びに方法 |
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2004
- 2004-03-18 JP JP2004077326A patent/JP2005265259A/ja active Pending
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