JP2005265044A - 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 - Google Patents

一方向クラッチ内蔵型プーリ装置 Download PDF

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佳宏朗 佐藤
Yuji Shimomura
祐二 下村
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Abstract

【課題】 スリーブ部材と回転軸との間に緩みが生じないように強固に固定して、信頼性の高い一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供する。
【解決手段】 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、プーリ部材13と、スリーブ部材12と、プーリ部材13とスリーブ部材12との間に配設された一方向クラッチ14と、一方向クラッチ14の両側に配設された転がり軸受15とを備えている。回転軸11の雄ねじ部11aは、スリーブ部材12の雌ねじ部12bと螺合し、且つ、回転軸11の端部には袋ナット26が配設されてスリーブ部材12を回転軸11に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関し、より詳細には、自動車のオルタネータ、コンプレッサ、自動車始動装置を構成するスタータモータ等、自動車用補機の回転軸の端部に固定して用いられる一方向クラッチ内蔵型プーリ装置に関する。
例えば、オルタネータ等の自動車用補機は、エンジンを駆動源とし、エンジンのクランクシャフトに固定された駆動プーリと、自動車用補機の回転軸に固定された従動プーリとの間に無端ベルトが巻き掛けられて駆動されている。
従来、従動プーリとしては、単に回転軸に固定しただけのものが使用されていた。これに対して、近年、走行時の加減速やエンジンの回転変動等による発電効率の低下や無端ベルトの寿命低下が生じるのを防止するため、所定方向の回転力のみを伝達する一方向クラッチが組み込まれた一方向クラッチ内蔵型プーリ装置が従動プーリとして利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
図6に示すように、従来の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置100は、オルタネータ等の自動車用補機(不図示)の回転軸101が固定されるスリーブ部材102と、スリーブ部材102の周囲にスリーブ部材102と同心に配置され、外周面にベルト溝103aが形成されたプーリ部材103とを有する。スリーブ部材102の外周面102aとプーリ部材103の内周面103bとの間には、一方向クラッチ104と一対の転がり軸受105が配設されている。転がり軸受105は、プーリ部材103に加わるラジアル荷重を支承しつつ、スリーブ部材102とプーリ部材103との相対回転を自在とする。また、一方向クラッチ104は、プーリ部材103がスリーブ部材102に対して所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ、プーリ部材103からスリーブ部材102への回転力の伝達を自在とする。
特許文献1に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置100では、図6に示されるように、自動車用補機の回転軸101の端部に雄ねじ部101aが設けられるとともに、スリーブ部材102の中間部には雌ねじ部102bが、スリーブ部材102の一端部には六角孔部102cが設けられている。そして、六角孔部102cに六角レンチ等の工具を取り付けてスリーブ部材102を回転させることで、回転軸101の雄ねじ部101aをスリーブ部材102の雌ねじ部102bに螺合させ、回転軸101をスリーブ部材102に固定している。
また、従来の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置100では、転がり軸受105の外輪106の両端部内周面にシール部材107が配置されており、外部から異物(水、埃等)が侵入したり、グリース等の潤滑剤が外部へ漏洩するのを防止している。そして、回転軸101が組み込まれる側と反対のスリーブ部材102の開放端側におけるシール部材107は、外部に露呈して異物が侵入しやすい為、シール部材107を環状部材等で保護して密封性の向上を図ったものが知られている(例えば、特許文献2−4参照。)。
特開平11−270658号公報(第3−4頁、図1) 特開平11−159599号公報(第3−5頁、図1) 特開2001−4011号公報(第3−5頁、図1) 特開2003−42168号公報(第3−4頁、図1)
ところで、例えば、図6の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置100がクランクシャフトから伝わる回転変動を吸収する場合、常に大きな振動がプーリ装置100に作用する。このため、スリーブ部材102の雌ねじ部102bと回転軸101の雄ねじ部101aの螺合が緩み、プーリ装置100が回転軸101から離脱する虞があった。
また、雌ねじ部102bと雄ねじ部101aとの締付け方向は、一方向クラッチ104がプーリ部材103からの回転力を伝達する方向となっている。このため、雌ねじ部102bと雄ねじ部101aとの間の螺合に緩みが生じていると、一方向クラッチ104が回転力を伝達する方向に切り換わる際に、ねじが締まる方向の衝撃荷重が互いのねじ山に作用する。一方、一方向クラッチ104が回転力の伝達を遮断する方向に切り換わる際には、再度緩みが生じる。そして、このような現象が繰り返されることによって、雌ねじ部102bと雄ねじ部101aのねじ山が破損してしまい、プーリ部材103からの回転力がオルタネータの回転軸101に伝達できなくなって、オルタネータが発電機として機能しなくなる虞があった。
さらに、上記の緩みによりプーリ装置100が回転軸101に対して軸方向に移動して正規位置から外れると、プーリ部材103と無端ベルトとの間に片当たりが生じ、ベルト鳴きやベルト外れ、ベルトの寿命低下等の不具合が発生する場合があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、スリーブ部材と回転軸との間に緩みが生じないように強固に固定して、信頼性の高い一方向クラッチ内蔵型プーリ装置を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 回転軸に形成された係合部と係合可能な被係合部を内周面に備え、前記回転軸と共に回転するスリーブ部材と、
前記スリーブ部材の周囲に前記スリーブ部材と同心に配置されるプーリ部材と、
前記スリーブ部材の外周面と前記プーリ部材の内周面との間に設けられ、前記プーリ部材が前記スリーブ部材に対し所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ前記プーリ部材と前記スリーブ部材との間での回転力の伝達を自在とする一方向クラッチと、
前記一方向クラッチの軸方向側方に設けられ、前記スリーブ部材と前記プーリ部材とを相対回転可能に支持する転がり軸受と、
前記スリーブ部材の前記被係合部と係合される前記回転軸の端部と係合可能な固定部材と、
を備えたことを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(2) 前記固定部材は、前記スリーブ部材の開放端側に突出した前記回転軸の端部に形成された雄ねじ部と螺合可能なナットであることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(3) 前記固定部材は、前記スリーブ部材の開放端側に突出した前記回転軸の端部に形成された係止溝に係止可能な係止部材であることを特徴とする(1)に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(4) 前記スリーブ部材の被係合部は雌ねじ部であり、前記回転軸の係合部は前記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(5) 前記スリーブ部材の被係合部はスプライン孔部であり、前記回転軸の係合部は前記スプライン孔部と嵌合可能なスプライン部であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
(6) 前記固定部材によって前記スリーブ部材に固定され、前記転がり軸受に設けられたシール部材の軸方向外側を覆うシール保護部材をさらに備えたことを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、スリーブ部材の被係合部に係合する回転軸の端部と係合可能な固定部材を備え、スリーブ部材の被係合部と回転軸の係合部との係合に加え、固定部材によりスリーブ部材を回転軸に固定するようにしたので、クランクシャフトから回転変動を伴う回転力がプーリ部材に伝達されても、スリーブ部材と回転軸との固定が緩むことはない。従って、プーリ部材の位置が軸方向にずれることに起因するベルトの片当たりが阻止されて、ベルト鳴き、ベルト外れ、寿命低下等を防止することがでる。また、スリーブ部材の被係合部と回転軸の係合部が雌ねじ部と雄ねじ部からなる場合には、ねじが緩んだり、締付けの繰り返しによりねじ山が破損することもなく、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の信頼性を高めることができる。
また、本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、固定部材はスリーブ部材の開放端側に突出した回転軸の端部に形成された雄ねじ部に螺合可能なナットとしたので、スリーブ部材の被係合部と回転軸の係合部との係合に加え、作業性に優れ且つ安価な部材によってスリーブ部材と回転軸との固定を強化して確実に固定することができる。
更に、本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ置によれば、固定部材は、スリーブ部材の開放端側に突出した回転軸の端部に形成された係止溝に係止可能な係止部材としたので、スリーブ部材の被係合部と回転軸の係合部との係合に加え、スリーブ部材と回転軸との相対的な軸方向移動を防止してスリーブ部材と回転軸とを確実に固定することができる。
また、本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置によれば、固定部材によってスリーブ部材に固定され、転がり軸受に設けられたシール部材の軸方向外側を覆うシール保護部材をさらに備えたので、振動等によってシール保護部材が外れることはなく、確実にシール部材の外側を保護することができる。またこれによって、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の密封性を高めて外部からの水、埃等の異物の侵入を防止して信頼性を高めることができる。
本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置は、スリーブ部材と回転軸との間に緩みが生じないように強固に固定して、耐久性・信頼性を向上することができる。
以下、本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図、図2は図1におけるII−II矢視縦断面図である。
図1に示すように、第1実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10は、オルタネータ等の自動車用補機(不図示)の回転軸11が係合して固定されるスリーブ部材12と、スリーブ部材12の周囲にスリーブ部材12と同心に配置され、外周面にベルト溝13aが形成されたプーリ部材13とを有する。スリーブ部材12の外周面12aとプーリ部材13の内周面13bとの間で、この間に形成される環状空間の軸方向中間部には、一方向クラッチ14が配置されている。また、スリーブ部材12の外周面12aとプーリ部材13の内周面13bとの間で、上記環状空間の軸方向両端部には、一方向クラッチ14を狭持するようにして、例えば深溝玉軸受等の一対の転がり軸受15が配設されている。
転がり軸受15は、プーリ部材13の内周面13bに内嵌される外輪16と、スリーブ部材12の外周面に外嵌される内輪17と、外輪16と内輪17の両軌道面間に配置された複数の玉18と、玉18を転動自在に保持する保持器19とを備えている。また、転がり軸受15は、外輪16の内周面の軸方向両側に配置され、外部からの異物(水、埃等)の侵入や内部からのグリース等の潤滑剤の漏洩を防止するシール部材20を有している。このように構成された転がり軸受15は、プーリ部材13に加わるラジアル荷重を支承しつつ、スリーブ部材12とプーリ部材13との相対回転を自在とする。
一方向クラッチ14は、プーリ部材13の内周面13bに圧入固定されるクラッチ外輪21と、スリーブ部材12の外周面12aに圧入固定されるクラッチ内輪22と、クラッチ外輪21とクラッチ内輪22との間に回動自在に配設された複数のころ23とを備えている。また、一方向クラッチ14は、各ころ23を個別に収容する複数のポケット(図示せず)を有するクラッチ保持器24と、各ころ23をロック方向に弾性的に押圧するばね25(図2参照)とを有している。
図2に示すように、クラッチ内輪22の外周面は、複数のランプ部22aが円周方向に所定の間隔で設けられたカム面を形成する。ころ23は、各ランプ部のカム面22aとクラッチ外輪21の内周面に形成された円筒面21aとから構成されるくさび空間Sに回動自在に保持されている。そして、時計方向に回転するプーリ部材13の回転角速度が回転軸11の回転角速度より速い場合には、ころ23がくさび作用によってランプ部22aとクラッチ外輪21の円筒面21aとの間に噛み込まれて、プーリ部材13とスリーブ部材12とが相対回転不能(ロック状態)となり、エンジンの回転力が回転軸11に伝達される。一方、プーリ部材13の回転角速度が回転軸11の回転角速度より遅い場合には、ころ23の噛込みが解除されて、プーリ部材13とスリーブ12との相対回転が自在(オーバーラン状態)となる。
図1に示すように、スリーブ部材12の内周面には、軸方向中間部に被係合部である雌ねじ部12bと、工具を嵌合させるための6角形等の六角孔部12cと、雌ねじ部12bと六角孔部12cとの間に形成された円筒部12dとが設けられている。なお、回転軸11が組み込まれる側と反対のスリーブ部材12の開放端側(図1において、雌ねじ部12bの左側)は、円筒部12dを設けずに、六角孔部12cだけで形成してもよい。
回転軸11の端部には、スリーブ部材12の雌ねじ部12bの軸方向長さより長い係合部である雄ねじ部11aが形成されており、スリーブ部材12の雌ねじ部12bに螺合させたとき、雄ねじ部11aの端部はスリーブ部材12の開放端側の円筒部12dに突出する。円筒部12d内に突出した雄ねじ部11aには、工具嵌合のための六角孔26aが端面に形成された固定部材である袋ナット26が螺合されており、スリーブ部材12を回転軸11に締め付け固定している。即ち、スリーブ部材12は、雌ねじ部12bと雄ねじ部11aとの螺合に加えて袋ナット26によって締め付けられており、2ヶ所の締結によって回転軸11に強固に固定されている。袋ナット26は、6角レンチ等の工具(図示せず)を六角孔26aに挿入することにより、容易に雄ねじ部11aに締め付けられる。
なお、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10の変形例として、図3に示されるように、袋ナット26の代わりに固定部材である六角ナット27が適用される。回転軸11の端部は、スリーブ部材12の雌ねじ部12bに螺合する雄ねじ部11aが形成されており、六角ナット27は、スリーブ部材12の開放端側の円筒部12dに突出した回転軸11の端部に形成された雄ねじ部11aと螺合して、スリーブ部材12を回転軸11に締め付け固定している。即ち、スリーブ部材12は、雌ねじ部12bと雄ねじ部11aとの螺合に加えて六角ナット27によって締め付けられ、2ヶ所の締結によって回転軸11に強固に固定されている。
尚、袋ナット26または六角ナット27の雄ねじ部11aへの螺合の際、袋ナット26または六角ナット27とスリーブ部材12との間にワッシャやスプリングワッシャを挿入して締め付けたり、或いはこれらのねじ部に緩み止め剤を塗布して螺合させることによって、更に強固に固定するようにしてもよい。
従って、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10によれば、スリーブ部材12の雌ねじ部12bに螺合する回転軸11の端部に係合可能な袋ナット26や六角ナット27を備え、スリーブ部材12の雌ねじ部12bと回転軸11の雄ねじ部11aとの螺合に加え、袋ナット26や六角ナット27によりスリーブ部材12を回転軸11に固定するようにしたので、クランクシャフトから回転変動を伴う回転力がプーリ部材13に伝達されても、スリーブ部材12と回転軸11との固定が緩むことはない。従って、プーリ部材13の位置が軸方向にずれることに起因するベルトの片当たりが阻止されて、ベルト鳴き、ベルト外れ、ベルト寿命低下等を防止することができる。また、ねじが緩んだり、締付けの繰り返しで発生する衝撃荷重によって各ねじ部12b、11aのねじ山が破損することもなく、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10の信頼性を高めることができる。
また、本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10によれば、袋ナット26或いは六角ナット27を用いて、スリーブ部材12の開放端側に突出した回転軸11の端部に形成された雄ねじ部11aに螺合可能としたので、スリーブ部材102の雌ねじ部102aと回転軸101の雄ねじ部101aとの螺合に加え、作業性に優れ且つ安価な部材によってスリーブ部材12と回転軸11との固定を強化して確実に固定することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図4を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については、同一の符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
図4は第2実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図である。図4に示すように、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置30の回転軸31の端部には、スリーブ部材12の雌ねじ部12bの軸方向長さより長い雄ねじ部31aが形成されると共に、円環状の係止溝31bが雄ねじ部31aの途中に形成されている。回転軸31の雄ねじ部31aはスリーブ部材12の雌ねじ部12bに螺合し、回転軸31の端部はスリーブ部材12の開放端側に突出している。このとき、係止溝31bの一方の側壁は円筒部12dの底部12eと面一となっている。係止溝31bには、例えば、固定部材であるスナップリング等の係止部材32が係止されており、係止部材32の一方の面は円筒部12dの底部12eに当接している。
即ち、スリーブ部材12は、雌ねじ部12bと雄ねじ部31aとの螺合に加え、係止溝31bに係止する係止部材32によってスリーブ部材12と回転軸31との相対的な軸方向移動が制限されているのでねじ緩み方向へのスリーブ部材12の回動が阻止され、雌ねじ部12bと雄ねじ部31aとの螺合の緩みが防止されている。これによって、スリーブ部材12は、2ヶ所の締結によって回転軸31に強固に固定されている。
なお、係止部材として止め輪を用いてもよく、また、第1実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10で述べた袋ナット26や六角ナット27を回転軸31にさらに加締めることによってスリーブ部材12の離脱を防止することもできる。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置30によれば、固定部材として、スリーブ部材12の開放端側に突出した回転軸31の端部に形成された係止溝31bに係止可能な係止部材32を用いたので、スリーブ部材12の雌ねじ部12bと回転軸31の雄ねじ部31aとの螺合に加え、スリーブ部材12と回転軸31との相対的な軸方向移動が防止されてスリーブ部材12と回転軸31とを確実に固定することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る一方向クラッチ内蔵型プーリ装置について図5を参照して説明する。なお、第1実施形態と同等部分については、同一の符号を付して説明を省略或いは簡略化する。
図5は、第3実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図である。 図5に示すように、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置40は、第1実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置10と同様に構成されており、スリーブ部材12の雌ねじ部12bと回転軸11の雄ねじ部11aとが螺合すると共に、スリーブ部材12の開放端側に突出する回転軸11の端部に形成された雄ねじ部11aに袋ナット26を螺合して、スリーブ部材12を回転軸11に締め付け固定している。そして、袋ナット26は、シール保護部材41をスリーブ部材12に同時に固定している。
シール保護部材41は、雄ねじ部11aを貫通させるための孔41aが設けられた底部41bと、底部41bから軸方向に延び、円筒部12dと同一外形寸法を有する筒部41cと、筒部41cの開放端が半径方向外方に延設された環状鍔部41dとから形成されている。環状鍔部41dは、少なくとも、転がり軸受15のシール20の軸方向外側を覆うことができる直径となっている。そして、筒部41cを円筒部12dに嵌合させながら孔41aに回転軸11の雄ねじ部11aを挿通させ、袋ナット26を雄ねじ部11aに螺合させてスリーブ部材12を回転軸11に締め付けると同時に、シール保護部材41の底部41bを円筒部12dの底面12eと袋ナット26とで狭持してシール保護部材41を固定する。このとき、シール保護部材41の環状鍔部41dは、転がり軸受15と僅かな隙間cを以って対向配置され、シール部材20の軸方向外側を覆う。これによって、シール保護部材41はシール部材20をカバーして外部からの水等の侵入を防止して保護し、転がり軸受15および一方向クラッチ14の密封性を向上させる。
本実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置40によれば、袋ナット26によってスリーブ部材12に固定され、転がり軸受15に設けられたシール部材20の軸方向外側を覆うシール保護部材41をさらに備えたので、振動等によってシール保護部材41が外れることはなく、確実にシール部材20の外側を保護することができる。また、これによって、一方向クラッチ内蔵型プーリ装置40の密封性を高めて外部からの水、埃等の異物の侵入を防止して信頼性を高めることができる。
なお、シール保護部材41は、袋ナット26や六角ナット27を用いてスリーブ部材12に固定してもよく、また、第2実施形態の係止溝31bに係止された係止部材32と円筒部12dの底面12eとの間に底部41bを挟むようにしてスリーブ部材12に固定してもよい。
尚、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本実施形態においては、回転軸の雄ねじ部とスリーブ部材の雌ねじ部とを螺合させるものとして説明したが、スリーブ部材に被係合部であるスプライン孔を形成すると共に、回転軸に係合部であるスプライン部を形成して、回転軸とスリーブ部材とをスプライン嵌合させ、回転軸の端部にナット或いは止め輪等の係止部材を配置するようにしてもよい。この構成によると、回転軸の回転角速度変動によってねじ部に作用する応力が緩和される効果を有する。
また、本実施形態では、内輪の外周面をカム面、外輪の内周面を円筒面としたが、内輪の外周面を円筒面、外輪の内周面をカム面とする構成であってもよい。
さらに、本実施形態では、シール部材は、一対の転がり軸受の外輪内周面の両側に4ヶ所配置されているが、シール部材は、各転がり軸受の軸方向外端側のみで2ヶ所に配置して、一対の転がり軸受及び一方向クラッチを外部から密封するようにしてもよい。
また、本実施形態では、一方向クラッチとしてローラクラッチを使用した場合について述べたが、本発明は一方向クラッチとして、スプラグクラッチの如きカムクラッチ等、従来から知られている他の構造の一方向クラッチを使用した場合でも同様の効果を得ることができる。また、本発明は、一対の転がり軸受として、同種の深溝玉軸受を使用する場合の他、例えば、同種の円筒ころ軸受または玉軸受ところ軸受とを一個ずつを使用した場合であっても、同様の効果を得ることができる。
本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の第1実施形態を示す縦断面図である。 図1におけるII−II矢視縦断面図である。 第1実施形態の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の変形例を示す縦断面図である。 本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の第2実施形態を示す縦断面図である。 本発明の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の第3実施形態を示す縦断面図である。 従来の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置の縦断面図である。
符号の説明
10,30,40 一方向クラッチ内蔵型プーリ装置
11,31 回転軸
11a,31a 雄ねじ部(係合部)
31b 係止溝
12 スリーブ部材
12b 雌ねじ部(被係合部)
13 プーリ部材
14 一方向クラッチ
15 深溝玉軸受(転がり軸受)
16 外輪
20 シール部材
21 クラッチ外輪
22 クラッチ内輪
22a ランプ部
23 ころ
24 保持器
25 ばね
26 袋ナット(固定部材)
27 六角ナット(固定部材)
32 係止部材(固定部材)
41 シール保護部材

Claims (6)

  1. 回転軸に形成された係合部と係合可能な被係合部を内周面に備え、前記回転軸と共に回転するスリーブ部材と、
    前記スリーブ部材の周囲に前記スリーブ部材と同心に配置されるプーリ部材と、
    前記スリーブ部材の外周面と前記プーリ部材の内周面との間に設けられ、前記プーリ部材が前記スリーブ部材に対し所定方向に相対回転する傾向となる場合にのみ前記プーリ部材と前記スリーブ部材との間での回転力の伝達を自在とする一方向クラッチと、
    前記一方向クラッチの軸方向側方に設けられ、前記スリーブ部材と前記プーリ部材とを相対回転可能に支持する転がり軸受と、
    前記スリーブ部材の前記被係合部と係合される前記回転軸の端部と係合可能な固定部材と、
    を備えたことを特徴とする一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  2. 前記固定部材は、前記スリーブ部材の開放端側に突出した前記回転軸の端部に形成された雄ねじ部と螺合可能なナットであることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  3. 前記固定部材は、前記スリーブ部材の開放端側に突出した前記回転軸の端部に形成された係止溝に係止可能な係止部材であることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  4. 前記スリーブ部材の被係合部は雌ねじ部であり、前記回転軸の係合部は前記雌ねじ部と螺合可能な雄ねじ部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  5. 前記スリーブ部材の被係合部はスプライン孔部であり、前記回転軸の係合部は前記スプライン孔部と嵌合可能なスプライン部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
  6. 前記固定部材によって前記スリーブ部材に固定され、前記転がり軸受に設けられたシール部材の軸方向外側を覆うシール保護部材をさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の一方向クラッチ内蔵型プーリ装置。
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CN103291886A (zh) * 2013-03-11 2013-09-11 大亚科技股份有限公司 过渡轮

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