JP2005264999A - 密封装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】先端部122a側ほど大径となるように開いたサイドリップ122を有する密封装置1Aにおいて、軸方向の寸法公差や組み込み公差によるサイドリップ122のベタ当たりや、先端部122aの反転を防止する。
【解決手段】先端部122a側ほど大径となるように開いたサイドリップ122が軸心に対して所定角度をなす相手面132aに密接される密封装置1Aにおいて、サイドリップ122が、その開き角度αが先端部122a側で小さくなるように湾曲している。このため、相手面132aに対するサイドリップ122の締め代がある程度大きくなっても、サイドリップ122は、開き角度αが先端部122a側ほど大きくなるような湾曲形状へは変形しにくくなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば自動車用車輪懸架装置に車輪を回転自在に支持する軸受部の密封手段等として用いられ、先端側ほど大径となるように開いたサイドリップにより密封を行う密封装置に関するものである。
自動車用車輪懸架装置に車輪を回転自在に支持する軸受部の密封手段として、従来から、例えば下記の特許文献1に記載されたような密封装置が知られている。
特開平10−252762
図8は、特許文献1に記載されたものと同種の従来の密封装置を、軸心を通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図、図9は同じく装着状態の半断面図である。まず図9において、参照符号110は軸受の外輪、120は内輪で、密封装置100は、外輪110と内輪120の間に組み込まれて、軸受外部S2から軸受内部S1への泥水等の侵入を防止するものである。
詳しくは、密封装置100は、外輪110の内周面に圧入嵌着される金属製の取付環101と、この取付環101にゴム状弾性材料で一体成形されたシールリング102と、クランクシャフト120の外周面に装着されるスリンガ103とを備える。シールリング102は、サイドリップ102aと、その内周側のラジアルリップ102bを有し、サイドリップ102aがスリンガ103の摺動鍔部103aの内側面と摺動可能に密接され、ラジアルリップ102bがスリンガ103の内周筒部103bの円筒状外周面と摺動可能に密接される。
この密封装置100において、スリンガ103の摺動鍔部103aの内側面に対するサイドリップ102aの密接荷重、言い換えれば締め代は、フランジ部103aとサイドリップ102aの軸方向の位置関係で決まり、したがって、前記締め代は、成形時におけるサイドリップ102aの軸方向高さhの寸法公差と、軸受の外輪110及び内輪120への組み込み時に生じる軸方向の組み込み公差によって変化することになる。
サイドリップ102aは、先端側ほど大径となるように円錐面状に開いた形状であって、未装着状態では、図8に示されるように、軸心を通る平面で切断した断面形状が直線状をなすように形成されている。このため、図9に示される装着状態では、サイドリップ102aが更に開かれるような変形を受けることによって、湾曲した断面形状となる。したがって、上述の寸法公差や組み込み公差によって、スリンガ103の摺動鍔部103aの内側面に対するサイドリップ102aの締め代が大きくなると、湾曲が更に大きくなって、摺動鍔部103aとの接触面積が増大し(ベタ当たり)、早期摩耗を来したり、サイドリップ102aの先端が、過大な湾曲により反転して前記摺動鍔部103aの内側面から浮き上がり、シール性の低下を来すことが懸念される。
本発明は、以上のような点に鑑みてなされたものであって、その技術的課題は、先端部側ほど大径となるように開いたサイドリップを有する密封装置において、軸方向の寸法公差や組み込み公差によるサイドリップのベタ当たりや、先端部の反転を生じることのない密封装置を提供することにある。
上述した技術的課題を有効に解決するための手段として、請求項1の発明に係る密封装置は、先端部側ほど大径となるように開いたサイドリップが軸心に対して所定角度をなす相手面に密接される密封装置において、前記サイドリップを、その開き角度が先端部側で小さくなるように形成したものである。
請求項1の発明に係る密封装置によれば、寸法公差や組み込み公差によって、相手面に対するサイドリップの締め代がある程度大きくなっても、サイドリップは、その開き角度が先端部側ほど小さくなるように形成されているので、開き角度が先端部側ほど大きくなるような湾曲形状へは変形しにくく、その結果、相手面とベタ当たりして早期摩耗を来したり、サイドリップの先端部が相手面から浮き上がってシール性の低下を来すのを、有効に防止することができる。
以下、本発明に係る密封装置の好ましい実施の形態について、図面を参照しながら説明する。まず図1は、本発明に係る密封装置が装着される軸受を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。
この軸受は、自動車の懸架装置において、車輪を回転自在に支持するものであって、外輪2の内周に、ハブ4及び内輪3を、円周方向に並んだ2列の球体5,6を介して回転自在に支持している。外輪2は非回転であって、その外周に形成したフランジ21を介して、懸架装置における不図示のナックルに固定されている。内輪3は、ハブ4の軸方向一端外周に一体的に嵌着され、外輪2との間で、一方の列の球体5の軌道を形成している。ハブ4は、その軸方向他端寄りに形成された取付フランジ41において、不図示の車輪に結合され、外輪2との間で、他方の列の球体6の軌道を形成している。更に、ハブ4の内周に形成されたスプライン孔42には、不図示の等速ジョイントにおける一方の回転軸が、スプライン嵌合される。
2列の球体5,6の軸方向両側は、密封装置1A,1Bによって密封されている。この密封装置1A,1Bは、軸受外部から球体5,6が保持された軸受内部へ塵埃や泥水等が侵入するのを防止するものである。
図2は、本発明を図1における一方の密封装置1Aに適用した第一の形態を、軸心を通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図、図3は、図2の形態による密封装置1Aの装着状態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。
図3に示されるように、この密封装置1Aは、外輪2の内周面に圧入嵌着される取付環11と、この取付環11にゴム状弾性材料で一体成形されたシールリング12と、内輪3の外周面に装着されるスリンガ13とを備える。
取付環11は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心を通る平面で切断した形状(図示の断面形状)が略L字形をなし、すなわち外輪2の内周面に圧入嵌着される外周筒部11aと、その軸受内部S1側の端部から内周側へ延びる内周鍔部11bからなる。
シールリング12は、取付環11における外周筒部11aの内周面から内周鍔部11bの内側面にかけて一体的に加硫接着された基部ゴム層121と、その内周部から延びるサイドリップ122、ラジアルリップ123及びグリースリップ124からなる。
スリンガ13は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、軸心を通る平面で切断した形状(図示の断面形状)が略L字形をなす。すなわち内輪3の外周面に圧入嵌着される内周筒部131と、その軸受外部S2側の端部から外周側へ軸心と直交する平面状に展開した円盤状の摺動鍔部132とからなる。
内周筒部131の軸受内部S1側の端部には、内輪3の外周面への圧入を容易にするための内周側の面取り131aと、圧入の際のラジアルリップ123のめくれや損傷を防止するための外周側の面取り131bが形成されている。また、摺動鍔部132の外径は、取付環11における外周筒部11aに延在された基部ゴム層121の膜状端部121aの内周面よりも小径であり、したがって両者間には環状の隙間G1が形成される。
シールリング12におけるサイドリップ122は、先端部122a側ほど大径となるように開いており、図2に示されるように、このサイドリップ122は、その開き角度α(軸心に対する開き角度)が先端部122a側ほど小さくなるように、根元122bから先端部122aにかけて、全体が椀状に湾曲して形成されている。そしてこのサイドリップ122は、スリンガ13における摺動鍔部132との間で適当に軸方向変形を受けることによって更に開いた状態で、先端部122aが、軸心に対して略垂直な平面状をなす前記摺動鍔部132の内側面132aに、摺動可能に密接されるものである。なお、摺動鍔部132の内側面132aは、請求項1に記載された相手面に相当する。
シールリング12におけるラジアルリップ123は、基部ゴム層121におけるサイドリップ122の根元122bよりも内周側の位置から、軸受内部S1と反対側へ向けて、先端側ほど小径となるような円錐筒状をなすように突出している。図2に示される未装着状態では、ラジアルリップ123における先端内周に略V字形の突出形状に形成されたシールエッジ部123aの内径は、スリンガ13の内周筒部131の外径よりも小径であり、したがって図3に示される装着状態では、この内周筒部131の円筒状外周面に、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。また、このラジアルリップ123の外周には、必要に応じて、前記内周筒部131に対する緊迫力を補償するためのエキステンションスプリング14が嵌着される。
グリースリップ124は、ラジアルリップ123を潤滑するためのグリース(不図示)を保持するものであって、スリンガ13の内周筒部131の外周面と非接触となっている。
以上の構成を備える密封装置1Aは、図3に示されるように、取付環11の外周筒部11aにおいて外輪2の内周面に密封的に嵌着され、サイドリップ122及びラジアルリップ123が、内輪3と一体的に回転するスリンガ13の摺動鍔部132及び内周筒部131に、摺動可能に密接されることによって、軸受外部S2から軸受内部S1へ塵埃や泥水等が侵入するのを防止するものである。
スリンガ13の摺動鍔部132は、これと接触する流体や異物に対して遠心力を与えるので、軸受外部S2側から隙間G1を通じてサイドリップ122の先端部122aとスリンガ13の摺動鍔部132との摺動部へ介入しようとする泥水等は、前記遠心力によって振り切られて外周側へ排除される。また、僅かな泥水等が、サイドリップ122とスリンガ13の摺動鍔部132との摺動部を内周側へ通過しても、この泥水等は、更にラジアルリップ123とスリンガ13の内周筒部131との摺動部において封止されるので、結局、前記摺動鍔部132の振り切り作用によって、この摺動鍔部132とサイドリップ122との摺動部へ押し戻され、更にその外周から軸受外部S2側へ排出される。
ここで、スリンガ13の摺動鍔部132の内側面132aに対するサイドリップ122の密接荷重、言い換えれば締め代は、摺動鍔部132とシールリング12との軸方向の位置関係で決まり、したがって、前記締め代は、成形時におけるサイドリップ122の軸方向高さhの寸法公差と、軸受の外輪2への取付環11(シールリング12)の組み込み時、及び内輪3へのスリンガ13の組み込み時に生じる軸方向の組み込み公差によって変化することになる。
しかしながら、この形態によれば、上述の寸法公差や組み込み公差によって、スリンガ13の摺動鍔部132の内側面132aに対するシールリング12のサイドリップ122の締め代がある程度大きくなっても、摺動鍔部132とのベタ当たりが生じにくい。これは、サイドリップ122は、その開き角度αが先端部122a側ほど小さくなるように、根元122bから先端部122aにかけての全体が湾曲して形成されているため、その形状から、開き角度αが先端部122a側ほど大きくなるような湾曲形状へは変形しにくいからである。
したがって、サイドリップ122が、摺動鍔部132とのベタ当たりによって早期摩耗を来したり、サイドリップ122の先端部122aが、摺動鍔部132の内側面132aから浮き上がってシール性の低下を来すのを、有効に防止することができる。
次に図4は、本発明を図1における一方の密封装置1Aに適用した第二の形態を、軸心を通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図、図5は、図4の形態による密封装置1Aの装着状態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。
この形態による密封装置1Aも、軸受の外輪2の内周面に圧入嵌着される取付環11と、この取付環11にゴム状弾性材料で一体成形されたシールリング12と、軸受の内輪3の外周面に装着されるスリンガ13とを備え、取付環11及びスリンガ13は、基本的には先に説明した図2及び図3に示される第一の形態と同様のものである。
第一の形態と異なるところは、シールリング12におけるサイドリップ122が、図4に示される未装着状態では、根元122bから突出方向中間部122cにかけては開き角度αが略一定の円錐筒状をなし、先端部122aで開き角度αが相対的に小さくなっている点にある。シールリング12における他の部分、すなわち基部ゴム層121、ラジアルリップ123及びグリースリップ124等は、図2及び図3と同様に形成されている。
したがって、この第二の形態においても、成形時におけるサイドリップ122の寸法公差や、軸受の外輪2及び内輪3に対する軸方向の組み込み公差によって、スリンガ13の摺動鍔部132の内側面132aに対するサイドリップ122の締め代が大きくなった場合の、摺動鍔部132へのサイドリップ122のベタ当たりが生じにくくなる。これは、締め代の増大によって、サイドリップ122は、その根元122bから中間部122cにかけての円錐筒状部分が、図3に示されるように、開き角度が先端部122a側ほど大きくなるような湾曲変形を受けても、開き角度が小さくなっている先端部122aが、前記中間部122cを摺動鍔部132から離すように支持するからである。このため、第一の形態と同様、サイドリップ122が、摺動鍔部132とのベタ当たりによって早期摩耗を来したり、先端部122aが、摺動鍔部132の内側面132aから浮き上がってシール性の低下を来すのを、有効に防止することができる。
次に図6は、本発明を図1における他方の密封装置1Bに適用した第三の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。なお、この図6は、図1とは逆向きの断面として示されており、すなわち図6における左側が軸受内部S1であって、外輪2と取付フランジ41の間の隙間G2が軸受外部へ連なっている。
密封装置1Bは、外輪2の内周面に圧入嵌着される取付環11と、この取付環11にゴム状弾性材料で一体成形されたシールリング12からなる。
取付環11は、鋼板等の金属板を打ち抜きプレス成形することにより製作したものであって、外輪2の内周面に圧入嵌着される外周筒部11cと、その軸受外部S2側の端部から内周側へ折り返すように形成された環状の折り返し部11dと、その内周から延びる内周鍔部11eからなる。
シールリング12は、取付環11における折り返し部11dの外周面から内周鍔部11eの外側面にかけて一体的に加硫接着された基部ゴム層125と、その径方向中間部125aから延びるサイドリップ126と、基部ゴム層125の内周部125bから延びるダストリップ127及びグリースリップ128からなる。取付環11における折り返し部11dの外周側に廻り込むように延在された基部ゴム層125の外周部は、外輪2の内周面に対して適当なつぶし代をもって密接されるガスケット部125cとなっている。
シールリング12におけるサイドリップ126は、先端部126a側ほど大径となるように開いており、その開き角度α(軸心に対する開き角度)が先端部126a側ほど小さくなるように、根元126bから先端部126aにかけて、全体が椀状に湾曲して形成されている。そしてこのサイドリップ126は、ハブ4における取付フランジ41との間で適当に軸方向変形を受けることによって更に開いた状態で、先端部126aが、軸心に対して略垂直な平面状をなす前記取付フランジ41の内側面41aに、摺動可能に密接されるものである。なお、取付フランジ41の内側面41aは、請求項1に記載された相手面に相当する。
シールリング12におけるダストリップ127は、基部ゴム層125におけるサイドリップ126の根元126bよりも内周側の位置から、軸受内部S1と反対側へ向けて、先端側が僅かに大径になるような円錐筒状をなすように突出している。なお、ハブ4は、球体6(図1参照)を保持している軌道部から延びる円筒状の外周面4aから、取付フランジ41の内側面41aへの移行部が、連続した曲面4bとなっており、ダストリップ127の先端部127aは、この曲面4bに、適当な締め代をもって摺動可能に密接される。
最も軸受内部S1側にあるグリースリップ128は、先端が軸受内部S1側を向いており、ハブ4の円筒状の外周面4aに僅かな締め代をもって摺動可能に密接し、又は僅かな隙間をもって近接対向している。
以上の構成を備える密封装置1Bは、取付環11の外周筒部11cにおいて外輪2の内周面に嵌着されると共に、シールリング12における基部ゴム層125のガスケット部125cによって外輪2との間が密封される。そして、サイドリップ126及びダストリップ127が、ハブ4の取付フランジ41の内側面41a及び曲面4bに、摺動可能に密接されることによって、外輪2と取付フランジ41の間の隙間G2から軸受内部S1へ塵埃や泥水等が侵入するのを防止するものである。
ハブ4の取付フランジ41の内側面41aは、これと接触する流体や異物に対して遠心力を与えるので、隙間G2を通じてサイドリップ126の先端部126aと取付フランジ41の内側面41aとの摺動部へ介入しようとする泥水等は、前記遠心力によって振り切られて外周側へ排除される。また、僅かな泥水等が、サイドリップ126と取付フランジ41との摺動部を内周側へ通過しても、この泥水等は、更にダストリップ127とハブ4の曲面4bとの摺動部において封止されるので、結局、遠心力によって、サイドリップ126と取付フランジ41との摺動部へ押し戻され、更にその外周へ排出される。
この密封装置1Bにおいては、ハブ4の取付フランジ41の内側面41aに対するサイドリップ126の密接荷重、言い換えれば締め代は、取付フランジ41とシールリング12との軸方向の位置関係で決まり、したがって、前記締め代は、成形時におけるサイドリップ126の軸方向高さhの寸法公差と、取付環11の外周筒部11cを軸受の外輪2へ圧入した時の軸方向の組み込み公差によって変化することになる。
しかしながら、この形態によれば、上述の寸法公差や組み込み公差によって、ハブ4の取付フランジ41の内側面41aに対するシールリング12のサイドリップ126の締め代がある程度大きくなっても、取付フランジ41とのベタ当たりが生じにくい。これは、サイドリップ126は、その開き角度αが先端部126a側ほど小さくなるように、根元126bから先端部126aにかけての全体が湾曲して形成されているため、その形状から、開き角度αが先端部126a側ほど大きくなるような湾曲形状へは変形しにくいからである。
したがって、サイドリップ126が、ハブ4の取付フランジ41とのベタ当たりによって早期摩耗を来したり、サイドリップ126の先端部126aが、取付フランジ41の内側面41aから浮き上がってシール性の低下を来すのを、有効に防止することができる。
次に図7は、本発明を図1における他方の密封装置1Bに適用した第四の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。
この形態による密封装置1Bも、軸受の外輪2の内周面に圧入嵌着される取付環11と、この取付環11にゴム状弾性材料で一体成形されたシールリング12とを備え、基本的には先に説明した図6に示される第三の形態と同様のものである。
第三の形態と異なるところは、シールリング12におけるサイドリップ126が、第二の形態と同様、根元126bから突出方向中間部126cにかけては開き角度αが略一定の円錐筒状をなし、先端部126aで開き角度αが相対的に小さくなっている点にある。シールリング12における他の部分、すなわち基部ゴム層125、ダストリップ127及びグリースリップ128等は、図6と同様に形成されている。
したがって、この第四の形態においても、成形時におけるサイドリップ126の寸法公差や、軸受の外輪2に対する軸方向の組み込み公差によって、ハブ4の取付フランジ41の内側面41aに対するサイドリップ126の締め代が大きくなった場合の、取付フランジ41へのサイドリップ126のベタ当たりが生じにくくなる。これは、締め代の増大によって、サイドリップ126は、その根元126bから中間部126cにかけての円錐筒状部分が、開き角度が先端部126a側ほど大きくなるような湾曲変形を受けても、開き角度が小さくなっている先端部126aが、前記中間部126cを取付フランジ41から離すように支持するからである。このため、第三の形態と同様、サイドリップ126が、取付フランジ41とのベタ当たりによって早期摩耗を来したり、先端部126aが、取付フランジ41の内側面41aから浮き上がってシール性の低下を来すのを、有効に防止することができる。
本発明に係る密封装置が装着される軸受を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明を図1における一方の密封装置1Aに適用した第一の形態を、軸心を通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図である。 図2の形態による密封装置1Aの装着状態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明を図1における一方の密封装置1Aに適用した第二の形態を、軸心を通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図である。 図4の形態による密封装置1Aの装着状態を、軸心を通る平面で切断して示す半断面図である。 本発明を図1における他方の密封装置1Bに適用した第三の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。 本発明を図1における他方の密封装置1Bに適用した第四の形態を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。 従来技術による密封装置を、軸心を通る平面で切断して示す未装着状態の半断面図である。 従来技術による密封装置を、軸心を通る平面で切断して示す装着状態の半断面図である。
符号の説明
1A,1B 密封装置
11 取付環
12 シールリング
121,125 基部ゴム層
122,126 サイドリップ
122a,126a 先端部
123 ラジアルリップ
124,128 グリースリップ
13 スリンガ
131 内周筒部
132 摺動鍔部
132a,41a 内側面(相手面)
2 外輪
3 内輪
4 ハブ
4a 外周面
4b 曲面
41 取付フランジ
G1,G2 隙間
S1 軸受内部
S2 軸受外部

Claims (1)

  1. 先端部(122a,126a)側ほど大径となるように開いたサイドリップ(122,126)が軸心に対して所定角度をなす相手面(132a,41a)に密接される密封装置において、前記サイドリップ(122,126)を、その開き角度が先端部(122a,126a)側で小さくなるように形成したことを特徴とする密封装置。
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