JP2005264887A - 多気筒往復動圧縮機 - Google Patents

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広司 馬場
Koji Takizawa
孝二 滝澤
Yoshinobu Ichikawa
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Abstract

【課題】 複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入穴と吸入弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出穴と吐出弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備える多気筒往復動圧縮機であって、従来に比べ吐出室の共鳴音に起因する騒音を抑制できる多気筒往復動圧縮機を提供する。
【解決手段】 複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入穴と吸入弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出穴と吐出弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備え、吐出室が隔壁によって複数の室に分割され、前記複数の室が互いに連通している。
【選択図】 図2

Description

本発明は、多気筒往復動圧縮機に関するものである。
複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入穴と吸入弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出穴と吐出弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備える多気筒往復動圧縮機が特許文献1等に開示されている。
実開平6−4378
従来の多気筒往復動圧縮機には、シリンダボアからの冷媒ガスの吐出により発生する吐出室の共鳴音が、圧縮機に接続されたエアコンシステム冷凍回路に伝播し、冷凍回路のコンデンサが前記共鳴音に同調して、騒音が発生するという問題があった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入穴と吸入弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出穴と吐出弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備える多気筒往復動圧縮機であって、従来に比べ吐出室の共鳴音に起因する騒音を抑制できる多気筒往復動圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入穴と吸入弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出穴と吐出弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備え、吐出室が隔壁によって複数の室に分割され、前記複数の室が互いに連通していることを特徴とする多気筒往復動圧縮機を提供する。
本発明に係る多気筒往復動圧縮機においては、吐出室が隔壁によって複数の少容積の室に分割されている。各室の共鳴音の周波数は従来の多気筒往復動圧縮機の吐出室共鳴音の周波数に比べて高いので、圧縮機に接続されたエアコンシステム冷凍回路のコンデンサは前記共鳴音に同調しない。従って、本発明に係る多気筒往復動圧縮機を使用すれば、従来の多気筒往復動圧縮機を使用する場合に比べて、吐出室の共鳴音に起因する騒音が抑制される。
本発明の好ましい態様においては、隔壁は吐出室囲壁の互いに向かい合う部位の間に架け渡されている。
隔壁を吐出室囲壁の互いに向かい合う部位の間に架け渡すことにより、吐出室を複数の室に分割することができる。
本発明に係る多気筒往復動圧縮機においては、吐出室が隔壁によって複数の少容積の室に分割されている。各室の共鳴音の周波数は従来の多気筒往復動圧縮機の吐出室共鳴音の周波数に比べて高いので、圧縮機に接続されたエアコンシステム冷凍回路のコンデンサは同調しない。従って、本発明に係る多気筒往復動圧縮機を使用すれば、従来の多気筒往復動圧縮機を使用する場合に比べて、吐出室の共鳴音に起因する騒音が抑制される。
本発明を斜板式圧縮機に適用した実施例を説明する。
図1に示すように、図示しない車載エアコンシステムの冷凍回路に接続された可変容量型斜板式圧縮機Aは、駆動軸10と、駆動軸10に固定されたローター11と、傾角可変に駆動軸10に支持された斜板12とを備えている。斜板12は、斜板12の傾角変動を許容するリンク機構13を介してローター11に連結され、ローター11ひいては駆動軸10に同期して回転する。
斜板12の周縁部に摺接する一対のシュー14を介してピストン15が斜板12に係留されている。ピストン15のヘッド15aは、シリンダブロック16に形成されたシリンダボア16aに挿入されている。複数のシリンダボア16aが周方向に互いに間隔を隔てて配設されており、各シリンダボア16aにピストンのヘッド15aが挿入されている。
駆動軸10、ローター11、斜板12を収容するクランク室17を形成する有底円筒状のフロントハウジング18が配設されている。
円環状の吸入室19aと、吸入室19aの径方向内方に配設された円筒状の吐出室19bとを形成するシリンダヘッド19が配設されている。吸入室19aは吸入ポート20に連通し、吐出室19bは吐出ポート21に連通している。
シリンダブロック16とシリンダヘッド19との間に吸入穴22aと吐出穴22bとを有する弁板22が配設されている。吸入穴22aは吸入室19aとシリンダボア16aとに連通し、吐出穴22bは吐出室19bとシリンダボア16aとに連通している。吸入穴22aを開閉するリード弁形式の吸入弁23と、吐出穴22bを開閉するリード弁形式の吐出弁24と、吐出弁24の開度を規制するリテーナ25とが配設されている。
フロントハウジング18、シリンダブロック16、弁板22、シリンダヘッド19は、ボルト26により一体に組み付けられている。
駆動軸10はフロントハウジング18、シリンダブロック16により回転可能に支持されている。
図2、3に示すように、吐出室19bは、隔壁27により第1吐出室19b′と第2吐出室19b″とに2分割されている。第1吐出室19b′、第2吐出室19b″はそれぞれ複数のシリンダボア16aに連通している。隔壁27は、吐出室19b囲壁の互いに向かい合う部位の間に架け渡されている。隔壁27に形成された連通穴27aを介して、第1吐出室19b′と第2吐出室19b″とは互いに連通している。第1吐出室19b′は吐出ポート21に連通している。
可変容量型斜板式圧縮機Aにおいては、駆動軸10の回転がローター11、リンク機構13を介して斜板12に伝達される。斜板12の回転に伴う斜板12周縁部の駆動軸10延在方向の往復動が、シュー14を介してピストン15に伝達される。ピストンのヘッド15aがシリンダボア16a内で往復動し、エアコンシステム冷凍回路から還流し、吸入ポート20と吸入室19aと吸入穴22aと吸入弁23とを通ってシリンダボア16aに流入した冷媒ガスを圧縮する。
圧縮された冷媒ガスは吐出穴22bと吐出弁24とを通って、第1吐出室19b′、第2吐出室19b″に吐出する。第1吐出室19b′に吐出した冷媒ガスは吐出ポート21を通ってエアコンシステム冷凍回路へ還流し、第2吐出室19b″に吐出した冷媒ガスは、隔壁27に形成された連通穴27aを通って第1吐出室19a′へ流入し、吐出ポート21を通ってエアコンシステム冷凍回路へ還流する。
シリンダボア16aからの冷媒ガスの吐出により、第1吐出室19b′、第2吐出室19b″で共鳴音が発生し、エアコンシステム冷凍回路に伝播するが、吐出室19bを隔壁27により2分割して形成された第1吐出室19b′、第2吐出室19b″の容積は小さいので、第1吐出室19b′、第2吐出室19b″で発生する共鳴音の周波数は高い。従って、エアコンシステム冷凍回路のコンデンサは第1吐出室19b′、第2吐出室19b″で発生する共鳴音に同調せず、騒音は発生しない。
隔壁27を、吐出室19b囲壁の互いに向かい合う部位の間に架け渡すことにより、吐出室19bを第1吐出室19b′と第2吐出室19b″とに容易且つ確実に2分割することができる。
第1吐出室19b′と第2吐出室19b″との間の連通路は連通穴27aに限定されない。弁板22と隔壁27との間に設けた隙間でも良く、或いは隔壁27と吐出室囲壁との間に設けた他の隙間でも良い。
吐出室19bを3つ以上の室に分割しても良い。
本発明は斜板式圧縮機に限らず、複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入弁を介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出弁を介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備える種々の往復動圧縮機に適用可能である。
本発明の実施例に係る斜板式圧縮機の断面図である。 図1のII−II矢視図である。 図2のIII-III矢視図である
符号の説明
A 可変容量型斜板式圧縮機
10 駆動軸
11 ローター
12 斜板
13 リンク機構
14 シュー
15 ピストン
15a ヘッド
16 シリンダブロック
16a シリンダボア
18 フロントハウジング
19 シリンダヘッド
19b 吐出室
19b′ 第1吐出室
19b″ 第2吐出室
27 隔壁
27a 連通穴

Claims (2)

  1. 複数のシリンダボアと、各シリンダボア内で往復移動するピストンと、吸入穴と吸入弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吸入室と、吸入室に連通する吸入ポートと、吐出穴と吐出弁とを介して前記複数のシリンダボアに連通する吐出室と、吐出室に連通する吐出ポートとを備え、吐出室が隔壁によって複数の室に分割され、前記複数の室が互いに連通していることを特徴とする多気筒往復動圧縮機。
  2. 隔壁は吐出室囲壁の互いに向かい合う部位の間に架け渡されていることを特徴とする請求項1に記載の多気筒往復動圧縮機。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103671038A (zh) * 2012-09-17 2014-03-26 苏州中成汽车空调压缩机有限公司 一种压缩机后盖及其制备模具
CN104179656A (zh) * 2014-08-18 2014-12-03 合肥达因汽车空调有限公司 一种变排量旋转斜盘式压缩机
CN107131115A (zh) * 2016-02-26 2017-09-05 周文三 空气压缩机的汽缸出气构造
CN107131116A (zh) * 2016-02-26 2017-09-05 周文三 空气压缩机的汽缸出气结构

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