JP2005264159A - 生分解性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】下記一般式(A)で表されるアニオン界面活性剤を0.05重量%〜10.0重量%含有する生分解性樹脂組成物。
(R1及びR2はそれぞれ独立して、
R3−X−
(R3は炭素数8〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキルアリール基を示す。Xは−O−、又は−O(YO)m−(Yは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜40である。)、
若しくは
M・O−
を示す(但し、R1及びR2がともにM・O−であることはない。)。
Description
R3−X−
(R3は炭素数8〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキルアリール基を示す。Xは−O−、又は−O(YO)m−(Yは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜40である。)、
若しくは
M・O−
を示す(但し、R1及びR2がともにM・O−であることはない。)。
Mはナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等からなる有機アンモニウムイオンを示す。)
本発明は、上記一般式(A)で表されるアニオン界面活性剤を含有する帯電防止性、防曇性及び印刷適性等の優れた生分解性樹脂組成物に関する。
本発明における上記一般式(A)のR3は8〜22であるが、R3がこのような範囲であれば良好な帯電防止性が得られ、又樹脂加工工程において界面活性剤の発煙による作業環境の悪化を招くことはない。更にR3は直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキルアリール基を有していても構わない。具体的には、カプリル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、イソステアリル基、オレイル基、リノレイル基、ベヘニル基等が挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
Xは−O−、又は−O(YO)m−(Yは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜40である。)で表されるが、好ましくは−O−が良い。
アニオン界面活性剤(1)
本発明に用いられる生分解性樹脂は、例えばヒドロキシカルボン酸、脂肪族多価アルコール、芳香族多価アルコール、脂肪族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン酸から選ばれる少なくとも1種又は2種以上からなる脂肪族ポリエステルや芳香族ポリエステルであって、生分解性を有する生分解性ポリエステル系樹脂が挙げられる。
ホモポリマー、コポリマー(ランダム、ブロック、櫛型など)の形態をとる事もできる。
例えば、後述するポリ乳酸系樹脂、ポリエチレンサクシネート系樹脂、ポリエチレンサクシネートアジペート系樹脂、ポリブチレンサクシネート系樹脂、ポリブチレンサクシネートアジペート系樹脂、ポリブチレンサクシネートカーボネート系樹脂、ポリエチレンカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレートアジペート系樹脂、ポリブチレンサクシネートテレフタレート系樹脂、ポリブチレンアジペートテレフタレート系樹脂、ポリカプロラクトン系樹脂、ポリグリコール酸系樹脂等が挙げられる。
特に、後述するポリ乳酸系樹脂更にはポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンテレフタレートアジペート、ポリエチレンテレフタレートアジペートは、既に市販されており安価且つ容易に入手可能で好ましい。
これらを構成する単量体単位は化学修飾されていてもよく、異種の単量体の共重合物であってもよい。又、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸等のヒドロキシカルボン酸、コハク酸、アジピン酸等の多価カルボン酸、酢酸セルロース、エチルセルロース等の多糖類、エチレングリコール、ジエチレングリコール等の多価アルコールのうち1種又は2種以上と上記樹脂を構成する単量体の混合物との共重合体であってもよい。更に本発明の目的を阻害しない範囲で、例えばデンプン系樹脂、キトサン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂や石油系樹脂を配合しても構わない。
ポリ乳酸系樹脂中の乳酸単位の構成としては、L−乳酸、D−乳酸及びこれらの混合物があるが、その用途によって適宜選択することができる。ポリ乳酸系樹脂として、ポリ乳酸を用いる場合は、L−乳酸が主成分の場合は、D−乳酸:L−乳酸=1:99〜30:70であることが好ましい。又、D−乳酸とL−乳酸の構成割合が異なる2種類以上のポリ乳酸をブレンドすることも可能である。逆にD−乳酸が主成分の場合は、L−乳酸:D−乳酸=1:99〜30:70であることが好ましく、D−乳酸とL−乳酸の構成割合が異なる2種類以上のポリ乳酸をブレンドすることも可能である。
例えば、本発明で好ましく用いられるポリ乳酸系樹脂の場合、乳酸を直接脱水縮重合する方法、或いは乳酸の環状2量体であるラクチドを開環重合する方法等、公知の方法が用いられるが、これに限定されるものではない。ポリ乳酸系樹脂の製造方法としては公知公用の方法を用いることができる。例えば、
(1)乳酸又は乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の混合物を原料として、直接脱水重縮合する方法(例えば米国特許5,310,865号に示されている製造方法)
(2)乳酸の環状二量体(ラクタイド)を溶融重合する開環重合法(例えば米国特許2,758,987号に開示されている製造方法)
(3)乳酸と脂肪族ヒドロキシカルボン酸の環状二量体、例えばラクタイドやグリコライドとε-カプロラクトンを、触媒の存在下、溶融重合する開環重合法(例えば米国特許4、057,537号に開示されている製造方法)
(4)乳酸、脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸の混合物を、直接脱水重縮合する方法(例えば米国特許5,428,126号に開示されている製造方法)
(5)ポリ乳酸と脂肪族二価アルコールと脂肪族二塩基酸とのポリマーを、有機溶媒存在下に縮合する方法(例えば欧州特許公報0712880 A2号に開示されている製造方法)
(6)乳酸を触媒の存在下、脱水重縮合反応を行う事によりポリエステル重合体を製造するに際し、少なくとも一部の工程で固相重合を行う方法
等を挙げることができるが、その製造方法には特に限定されない。又少量のトリメチロールプロパン、グリセリンのような脂肪族多価アルコール、ブタンテトラカルボン酸のような脂肪族多塩基酸、多糖類等のような多価アルコール類を共存させて共重合させても良く、又ジイソシアネート化合物等のような結合剤(高分子鎖延長剤)を用いて分子量を上げてもよい。
例えば(1)前記方法にて得られたペレットを成形機に供給する方法、(2)生分解性樹脂のペレットを2軸押出機で溶融混練する際に界面活性剤を同時にフィードしながら溶融混練し、成形機に供給する方法、(3)界面活性剤を高濃度に含有した生分解性樹脂組成物(マスターバッチ)を一旦製造し、この生分解性樹脂組成物を改質用のマスターバッチとして使用し、このマスターバッチを生分解性樹脂のペレットに希釈混合して成形機に供給する方法などが挙げられる。
本発明に係る生分解性樹脂組成物は、公知公用の成形法に適用できる好適な材料であり、得られる成形体には、特に制限はなく、例えばフィルム・シート、モノフィラメント、繊維や不織布等のマルチフィラメント、射出成形体、ブロー成形体、積層体、発泡体、真空成形体などの熱成形体が挙げられる。
又、本発明に係る生分解性樹脂組成物は、延伸配向結晶化させる際の成形性が良く本発明効果が顕著に現れ、延伸して得られるフィルム・シート、テープヤーン、延伸ブロー成形体、(モノ、マルチ)フィラメントの製造に好適である。
特に、押出し成形、溶融紡糸などの延伸配向結晶化させる工程をとり得る成形法の場合、得られる成形体の強度、耐熱性、耐衝撃性、透明性等の実用強度や外観を改良させる事ができ、より好ましく用いられる。
本発明に係る生分解性樹脂組成物から得られる成形体は、例えば、公知・公用の成形法で得られる成形体を包含し、その形状、大きさ、厚み、意匠等に関して何ら制限はない。
本発明に係る生分解性樹脂組成物を上記成形方法から得られる、ボトル、フィルム又はシート、中空管、積層体、真空(圧空)成形容器、繊維、(モノ、マルチ)フィラメント、織布、不織布、発泡体等の成形体は、例えば、ショッピングバッグ、紙袋、シュリンクフィルム、ゴミ袋、コンポストバッグ、弁当箱、惣菜用容器、食品・菓子包装用フィルム、食品用ラップフィルム、化粧品・香粧品用ラップフィルム、おむつ、生理用ナプキン、医薬品用ラップフィルム、製薬用ラップフィルム,肩こりや捻挫等に適用される外科用貼付薬用ラップフィルム、農業用・園芸用フィルム、農薬品用ラップフィルム、温室用フィルム、肥料用袋、包装用バンド、ビデオやオーディオ等の磁気テープカセット製品包装用フィルム、フレキシブルディスク包装用フィルム、製版用フィルム、粘着テープ、テープ、ヤーン、育苗ポット、防水シート、土嚢用袋、建築用フィルム、雑草防止シート、植生ネット、など食品、電子、医療、薬品、化粧品等の各種包装用フィルム、電機・自動車製造業、農業・土木・水産分野で用いられる資材等の広範囲における材料として好適に使用し得る。
本発明の一態様として、フィルムの少なくとも一方の表面が印刷インキで印刷されたものがある。フィルム表面への印刷は通常使用されるスクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷やグラビア印刷などの方法が用いることができる。
ノニオン界面活性剤/グリセリンモノステアレート(東邦化学工業(株)製 アンステックス MG−100)
比較化合物(2)
アニオン界面活性剤/ミリスチルスルホン酸ナトリウム(東邦化学工業(株)製 アンステックス HT−100)
シートの性能評価は、具体的に下記の方法によって実施した。
(1)帯電防止性
JIS−K−6911に準じ、(株)川口電気製作所製超絶縁計 P−616を使用して作製したシートの表面固有抵抗値を測定した。数値が小さい程、帯電防止性が優れていることを示す。Log(表面固有抵抗値Ω/□)は13以下が目標である。
HAZE測定装置(東京電色(株)製 HAZEMETER TC−HIIIDPK)にて作製シートのHAZE値を測定し、界面活性剤未添加シートとの差ΔHAZEで評価した。ΔHAZEが小さい程、界面活性剤無添加シートに近い透明性を示す。ΔHAZEは10以下が目標である。
東ソー(株)製クロマトカラム TSKgel SUPER HZM−M(×2本)を(株)島津製作所製クロマトグラフィーSCL−10Avpに装着し、溶離液クロロホルム、流速0.6ml/min.、カラム温度40℃、サンプル濃度0.05wt%、サンプル注入量50μl、検出器RIの条件で測定を行い、ポリスチレン換算で作製したシートの重量平均分子量を算出した。使用した標準ポリスチレンの重量平均分子量は、1090000、706000、355000、190000、96400、37900、19600、10200、5570、2630、870、500である。
製膜フィルムの防曇性及び印刷適性評価は、具体的に下記の方法によって実施した。
製膜フィルムの低温及び高温環境下における防曇性を評価した。
低温防曇性:ビーカーに5℃の水を入れた後、生分解性樹脂のフィルムで蓋をした。外気温5℃における6時間後のフィルムの濡れ状態を評価した。
高温防曇性:ビーカーに90℃の水を入れ後、生分解性樹脂のフィルムで蓋をした。外気温25℃における30分後のフィルムの濡れ状態を評価した。
防曇性の評価は下記の基準で評価した。
◎ : 全面に均一に濡れて透明
○ : 半分以上が透明
△ : 半分以上が不透明
× : 完全に不透明
製膜フィルムのコロナ放電処理面にグラビア印刷機を用いて、有機溶剤系インキ及び水系インキを印刷しフィルム表面へのインキ転移性を評価した。
転移性評価は印刷表面を光学顕微鏡にて観察し、以下の基準でハジキ・インキの転移量を評価した。
◎ : ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多い
○ : 殆どハジキが見られず、インキの転写量も多い
△ : 多少ハジキが見られ、インキの転写量は普通
× : ハジキが多く、インキの転写量も少ない
××: 非常にハジキが多く、インキの転写量も少ない
有機溶剤系インキとして東洋インキ製造(株)製「LPスーパー」を専用の希釈溶剤を用いて固形分濃度20〜30重量%に希釈したものを使用した。水系インキとして東洋インキ製造(株)製「アクワエコール」を専用の希釈溶剤を用いて固形分濃度20〜30重量%、アルコール濃度30%以下に希釈したものを使用した。
生分解性樹脂としてポリ乳酸[LACEA H−400(商品名:三井化学(株)販売)]10kg、ポリ乳酸 H−400にアニオン界面活性剤(1)と相容化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:25重量%/75重量%)を10重量%溶融混練したペレット 0.5kgをドライブレンドした後、除湿乾燥機を付したTダイ押出し機で溶融温度210−230℃にて製膜しシートを得た。このシートの厚みは200μmで、分子量保持率は86.9%、表面固有抵抗値は11.9であった。次に、このシートを温度70〜75℃に設定したオーブン中で1分間加熱した後 縦3.0倍、横3.0倍に延伸し、更に150℃に昇温し150℃で1分間熱固定した。得られたフィルムは、厚みは20μm、表面固有抵抗値は11.5であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
生分解性樹脂としてポリブチレンテレフタレートアジペート[Ecoflex(商品名:BASF(株)製)]、Ecoflexにアニオン界面活性剤(1)と相容化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:50重量%/50重量%)を10重量%溶融混練したペレットを用いた他は、実施例9−1に準じて行った。得られたEcoflexのシートの厚みは200μmで、分子量保持率は84.9%、表面固有抵抗値は11.7であった。次に、このシートを温度60〜70℃に設定したオーブン中で1分間加熱した後 縦3.0倍、横3.0倍に延伸し、更に110℃に昇温し110℃で1分間熱固定した。 得られたフィルムは、厚みは20μm、表面固有抵抗値は11.9であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
生分解性樹脂としてポリブチレンサクシネート[ビオノーレ #1010(商品名:昭和高分子(株)製)]、ビオノーレにアニオン界面活性剤(1)と相容化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:50重量%/50重量%)を10重量%溶融混練したペレットを用いた他は、実施例9−1に準じて行った。得られたビオノーレのシートの厚みは200μmで、分子量保持率は87.3%、表面固有抵抗値は12.0であった。次に、このシートを温度60〜70℃に設定したオーブン中で1分間加熱した後 縦3.0倍、横3.0倍に延伸し、更に110℃に昇温し110℃で1分間熱固定した。 得られたフィルムは、厚みは20μm、表面固有抵抗値は11.9であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
生分解性樹脂としてポリブチレンサクシネート[GS Pla(商品名:三菱化学(株)製)]、GS Plaにアニオン界面活性剤(1)と相容化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:50重量%/50重量%)を10重量%溶融混練したペレットを用いた他は、実施例9−1に準じて行った。得られたGS Plaのシートの厚みは200μmで、分子量保持率は86.4%、表面固有抵抗値は11.8であった。次に、このシートを温度60〜65℃に設定したオーブン中で1分間加熱した後 縦3.0倍、横3.0倍に延伸し、更に110℃に昇温し110℃で1分間熱固定した。得られたフィルムは、厚みは20μm、表面固有抵抗値は11.6であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
生分解性樹脂としてポリ乳酸[LACEA H−100(商品名:三井化学(株)販売)]5.0kg、ポリブチレンサクシネートアジペート[ビオノーレ #3001(商品名:昭和高分子(株)製)]4.0kg、ポリ乳酸 H−100にアニオン界面活性剤(1)と相溶化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:25重量%/75重量%)を15重量%溶融混練したペレット 1.0kgをドライブレンドした後、除湿乾燥機を付したφ30mmのインフレ成形機を用い、シリンダー温度150〜180℃、ダイス温度165〜175℃、ブローアップ比2.3に設定し、幅225mm、厚み30μmのチューブを成形した。得られたチューブを切り開いたフィルムは、分子量保持率は89.2%、表面固有抵抗値は11.8であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
生分解性樹脂としてポリ乳酸[LACEA H−280(商品名:三井化学(株)販売)]5.0kg、ポリブチレンテレフタレートアジペート[Ecoflex(商品名:BASF(株)製)]4.0kg、H−280にアニオン界面活性剤(1)と相容化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:50重量%/50重量%)を15重量%溶融混練したペレット 1.0kgをドライブレンドした他は、実施例10−1に準じて行なった。得られたフィルムは、分子量保持率は87.1%、表面固有抵抗値は11.7であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
生分解性樹脂としてポリ乳酸[LACEA H−280(商品名:三井化学(株)販売)]5.0kg、ポリブチレンサクシネートアジペート[GSプラ(商品名:三菱化学(株)製)]4.0kg、H−280にアニオン界面活性剤(1)と相容化剤としてグリセリンモノステアレートとの配合品(配合比率:50重量%/50重量%)を15重量%溶融混練したペレット 1.0kgをドライブレンドした他は、実施例10−1に準じて行なった。得られたフィルムは、分子量保持率は89.8%、表面固有抵抗値は12.0であった。この延伸フィルムの防曇性を評価した結果、低温防曇性、高温防曇性共に全面に均一に濡れて透明であった。更にこの延伸フィルムの印刷適性を評価した結果、ハジキがまったく見られず、インキの転移量も多かった。
Claims (5)
- 下記一般式(A)で表わされるアニオン界面活性剤を0.05〜10.0重量%含有する生分解性樹脂組成物。
(R1及びR2はそれぞれ独立して、
R3−X−
(R3は炭素数8〜22の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基、又はアルキルアリール基を示す。Xは−O−、又は−O(YO)m−(Yは炭素数2〜4のアルキレン基、mは1〜40である。)、
若しくは
M・O−
を示す(但し、R1及びR2がともにM・O−であることはない。)。
Mはナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン等のアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、又はアンモニア、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等からなる有機アンモニウムイオンを示す。) - 生分解性樹脂が生分解性ポリエステル系樹脂である請求項1に記載の樹脂組成物。
- 生分解性樹脂がポリ乳酸系樹脂である請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
- 分子量を保持しつつ、優れた帯電防止性(表面固有抵抗率が1.0E+13[Ω/□]以下)、防曇性、透明性、及び印刷適性を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物からなるフィルム、シート等の樹脂成形体。
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