JP2005262547A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、磁性トナーの塗布量を少なくして、省コスト化を図ることができる画像形成装置を提供することである。
【解決手段】 本発明の画像形成装置1は、画像データ入力手段4と、画像データ入力手段4からの画像データに対応して記録媒体表面に磁性トナー10を磁力で塗布する塗布手段3と、塗布された記録媒体面上の磁性トナーを画像データ入力手段4からの画像データに対応して非接触で仮定着させる仮定着手段5と、仮定着手段5で仮定着させた領域以外の記録媒体面上の未定着磁性トナーを磁力で除去する除去手段7と、除去された磁性トナーを回収して再利用する回収手段9とを備えた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ファクシミリ、プリンタ、複写機等の画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置100は図20に示すように、スキャナ部101で読み取られた原稿情報あるいはパソコン等に格納された画像電子情報を画像処理部103で印刷用のデジタル信号に変換し、プリンタ部105のレ−ザスキャナ107を制御して感光ドラム109に静電潜像を形成した後、現像装置111でトナーを静電荷の吸引力により感光ドラム109表面に鏡像的画像を形成する。転写ベルトに該画像を転写した後、記録媒体Sに転写した後、対向する2本の定着ロ−ラ113で形成されるニップ部にて所定の圧力と熱エネルギ−が付与され定着が終了した後、排紙されるようになっている。
一方、電子写真プロセスにおける工程数(7つ)を簡略化する試みはこれまでに色々と試行されてきた。帯電、露光、現像、転写に相当する工程をひとつにしてしまおうという試みがダイレクトマ−キング法である。係るダイレクトマ−キング法としては、以下の(a)〜(d)の方法がある。
(a)マグネスタイラス記録:記録電極アレイを記録部材に近接させ、その間にトナ−を搬送し、記録電極と記録部材背面間に選択的に電圧を印加し記録部材に付着させる方式である。導電性磁性トナーを用い、トナ−の搬送は回転磁界により行い、記録部材は静電記録紙のように表面を絶縁体とする。記録部材の静電容量を例えば1000pF/cm2以上と大きくとると、記録電極への印加電圧が20〜30Vと低くても十分大きな力がトナ−に働き記録が可能である。しかし印字品質特に分解能の問題が残り、方式的には未だ普及されていない。
(b)トナ−ジェット記録:電極を周辺に設けた開口アレイによりトナ−の飛翔を制御し画像の記録を行う方式である。トナ−の供給は搬送ロ−ラにより運ばれたトナ−層を電界により記録開口に飛翔させることで行う。トナ−の通過を制御するためには200〜300V程度の電圧をオンオフさせる必要がある。また、解像度、開口部のトナ−による汚れづまりの問題がある。
(c)環境側面:複写機に用いられるサプライ(消耗品)のうちで、特に近年その種類が多様になったものとしては、用紙の種類が挙げられる。非常に薄手の用紙や様々な種類の再生紙まで、多様な用紙が使われるようになった。特に皺やジャムになりやすい紙と腰の弱い再生紙を用いるためには複写機の構成装置、例えば、給紙、転写、定着などの装置で改良が必要になってきている。本発明では紙品質の低下に対応すべく新規な装置構成を提案することもひとつの狙いである。
(d)転写プロセス面:カラ−画像の転写における課題は、環境変動、多様な用紙へ対応した多重転写能力/安定性の確保および4色の位置合わせ(レジストレーション)の精度確保に集約される。図9に示すように、多重転写工程での転写効率は帯電デバイスから転写媒体(用紙吸着媒体、中間転写体)/用紙/トナ−を通して感光体に流れる転写流入電流によって決まる。しかし転写流入電流を一定に保つには、転写用紙種類変動、環境温湿度変動、電化蓄積などに応じ転写帯電デバイスへの印加電圧または電流をきめ細かく制御する必要がある。
更に、特許文献1には、耐熱用の記録媒体にトナーを塗布し、係る記録媒体の裏面から転写部材(サーマルヘッド)で記録媒体上の画像を定着させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、導電性部材で表面を被覆した搬送手段上にトナーを付着させて、これを転写部材で記録媒体に転写して画像を形成する技術が開示されている。
更に、特許文献3には、記録媒体に液状の感熱樹脂を塗布し、レーザ光で露光現像を行う技術が開示されている。
また、電子写真プロセスにおける工程数を簡略化する方法が多々提案されており、その一つとして帯電装置、露光装置、現像装置及び転写装置を1つの工程で行うダイレクトマーキング法が提案されている。
実開平2−173669号公報 特開昭58−155971号公報 特開平7−285266号公報
しかし、上述従来技術は何れも、潜像形成、現像ならびに転写処理というプロセスを経て最終画像パターンを形成した後に、磁性トナーを記録媒体に被覆させているため、記録媒体の所定の領域のみに磁性トナーを被覆させることができ難いという問題がある。また、画像座標、濃度及びカラー等の原稿情報を基に、所望の画像を選択的に定着させ難く、磁性トナーの塗布量を低減できないという問題がある。
本発明は、磁性トナーの塗布量を少なくして、省コスト化を図ることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、画像データ入力手段と、画像データ入力手段からの画像データに対応して記録媒体表面に磁性トナーを磁力で塗布する塗布手段と、塗布された記録媒体面上の磁性トナーを画像データ入力手段からの画像データに対応して非接触で仮定着させる仮定着手段と、仮定着手段で仮定着させた領域以外の記録媒体面上の未定着磁性トナーを磁力で除去する除去手段と、除去された磁性トナーを回収して再利用する回収手段とを有することを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、塗布手段は像担持体を備え、像担持体は表面に無数の最小分割単位を有し、最小分割単位の帯電の有無により、像担持体の表面に静電潜像を形成していることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載の発明において、塗布手段は塗布される磁性トナーの厚みを規制する厚み規制手段を有することを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、仮定着手段は電磁波を発生させる電磁波発生手段を備え、電磁波発生手段から発生する電磁波の熱によって磁性トナーを溶融させることを特徴とする。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の発明において、回収手段は記録媒体の下方に設けた送風部と、記録媒体の上方に設けた磁性トナー吸収部とを備え、磁性トナー吸収部は磁性トナーを静電気的に引き付ける電極を有し、送風部から記録媒体に向けて送風して記録媒体上の磁性トナーを浮遊させて磁性トナー吸収部で回収することを特徴とする。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、磁性トナーが塗布された記録媒体を仮定着手段へ搬送する搬送手段を備え、搬送手段は磁性トナーを磁力で保持して搬送することを特徴とする。
請求項7に記載された発明は、請求項6に記載の発明において、磁性トナー搬送手段は表面に磁性層を有する無端ベルトであることを特徴とする。
請求項8に記載された発明は、請求項1に記載の発明において、除去手段は塗布手段よりも磁力が強いことを特徴とする。
本発明によれば、画像データに基づいて磁力を使って部分的に磁性トナーを記録媒体に塗布しているので、記録媒体全体に亘り磁性トナーを塗布する場合に比べて、塗布量を少なくでき、省コスト化を図ることができる。
また、塗布された記録媒体上の磁性トナーを非接触により、現像及び仮定着させるので、磁性トナーと記録媒体との密着力が小さくなり、磁性トナーを除去しやすい。
以下に、添付図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。ここで、図2を用いて本発明の画像形成装置のプロセス原理を説明する。図2中(a)は記録媒体表面に磁性トナーを直接被覆した状態を示す図、(b)は(a)の後に所定の領域のみ定着処理を施す状態を示す図、(c)は未定着部状態の磁性トナーを除去して画像部のみを残す状態を示す図である。このように、本発明では記録媒体の全面を磁性トナーで被覆した後、所定の領域のみに定着処理を施し、未定着部状態の磁性トナーを除去するようにしている。この除去された磁性トナー(画像形成物質)は初期特性ならびに品質を維持しており、順次、使用可能な状態であり、このことを利用した装置構成(図1)で設計した。
また、図3は本発明の画像形成装置のプロセス原理の変形例を示し、図3に示す変形例では、記録媒体Sを複数の領域に分割した座標(Xi、Yj)に対して、画像データ入力手段4からの原稿情報に基づき画像形成領域(Xm、Yn)を予め定める。画像形成領域(Xm、Yn)には磁性トナー10が所定の量だけ直接被覆される(a)。しかる後に、本発明の後述する定着子45にて所定の画像を加圧力と熱エネルギ−の相互作用で定着する(b)。然る後、定着されていない余分な磁性トナー10を所定の手段を用いて、除去するという方式である(c)。この変形例は磁性トナー10を被覆する領域を限定することで除去される磁性トナー10の量を低減することでシステム設計に柔軟性を持たせることを狙ったものである。
図1に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、画像データ入力手段4と、紙や樹脂シ−トなどの記録媒体Sを収納した給紙部2と、画像データ入力手段からの画像データに対応して記録媒体S表面に磁性トナー10を磁力で塗布する塗布手段3と、塗布された記録媒体Sの表面上の磁性トナー10を画像データ入力手段からの画像データに対応して非接触で現像・仮定着させる仮定着手段5と、仮定着手段5で仮定着させた領域以外の記録媒体Sの表面上の未定着磁性トナー10を磁力で除去する除去手段7と、除去された磁性トナー10を回収して再利用する回収手段9とを有している。画像形成物質のひとつである磁性トナ−を除去する除去手段7ではトナ−を記録媒体表面から完全除去すべく様々な工夫が施されている。除去されたトナ−紛はトナ−回収部6を通って攪拌部37を経た後に、再び前述の塗布手段3に戻り使用される。以上の工程を繰り返すことで連続的に画像形成が行われる装置である。従来方式で問題となっている排トナ−は全く発生しないことは明白である。
図4は図1に示す塗布手段を拡大して示す図である。図4に示すように塗布手段3は、磁性トナ−10が格納されたトナ−容器11と、トナ−容器11に設けた磁気ロ−ラ13と、磁気ロ−ラ13に対向して配置された導電体ロ−ラ(像担持体)15と、記録媒体Sを搬送する搬送ベルト(搬送手段)17と、搬送ベルト17をガイドするガイドローラ19が配置されている。そして、トナ−容器11内の磁性トナ−10は磁気ロ−ラ13の磁界吸着力により表面にくみ上げられる。尚、搬送ベルト17は表面に磁性層を有する無端ベルトである。このように、搬送ベルト17の表面に磁性層を備えることで、記録媒体S
に塗布された磁性トナー10を磁力で保持しながら仮定着手段5に搬送でき、記録媒体Sと磁性トナー10とが密着しにくく、磁性トナー10の型くずれを防止できる。
また、磁気ロ−ラ13の上方位置にはトナ−厚み調整ブレ−ド(厚み規制手段)21が設けられており、磁気ロ−ラ13が半時計方向に回転しつつトナ−厚み調整ブレ−ド21により所定厚み以上のトナ−3を掻き落していく。このように、磁性トナー10の厚みを規制するトナ−厚み調整ブレ−ド21を設けたので、画像データに基づいて必要最小限の磁性トナー10を記録媒体Sに塗布することができ、省資源化を図ることができる。
また、導電体ロ−ラ15は内面側より負電圧が印加されており、外周面は正電圧が印加されている。また、導電体ロ−ラ15は磁気ロ−ラ13の電位より遥かに高く設定されており、静電吸着力により磁性トナ−10が記録媒体Sの表面に付着し、被覆プロセスが完了する。
次に導電体ロ−ラ15に磁性トナ−10を選択的に被覆を実施する場合について説明する。図5に示すように、導電体ロ−ラ15に磁性トナ−10を選択的に被覆する場合は、(a)導電体ロ−ラ15を幅方向に複数ブロック(最小分割単位)に分割する。(b)導電体ロ−ラ15内面に導通される電源路を複数配置し個別に印加する。(c)被覆領域とそうでない領域で印加(正、負)を逆転させる。(d)被覆長さは負印加時間で決定し、被覆幅は導電体ロ−ラ15のブロックNo.(Blk-1〜Blk-n)で決定する。このように、導電体ロ−ラ15に磁性トナ−10を選択的に被覆を行うことで、必要最低限の量の磁性トナー10を記録媒体に塗布することができ、省資源化を図ることができる。
次に磁性トナ−10を飛翔させて、記録媒体上に被覆処理或いは記録媒体上の残トナーの除去処理を行うための駆動力について述べる。物質に作用する静電力Fの一般式は、電荷q、電界E、誘電率εとした場合、F=Fq+Fg=qE-1/2・E2・grad εとなる。尚、ここでFqは帯電物質に作用するク−ロン力であり、複写機内の現像装置や転写装置にも用いられている。また、Fgは、電界強度が空間的に不均一な場合に発生するグラ−ディエント力を利用するので該粒子を帯電することなく吸着、反発させることが可能となる。従って、従来のシステムで問題となっている帯電粒子の好ましくない付着や汚れ現象を解消するのに都合の良い駆動力であると考えられる。
図6はグラ−ディエント力を発生させる電極の構成例を示す斜視図である。図6に示すように、絶縁体層33の表面から数μmから数百μmの深さに2組の櫛歯状の金属電極39が埋め込まれている。この電極は円筒形でも平板状でも何れでも良い。電極幅及び電極間隔は共に数十μmから数mmである。また、電極には正負の電圧を出力する高圧電源が接続され、トナ−被覆ならびに除去領域の電極に開始信号信号に基づいてそれぞれ極性の異なる正負電圧が印加され、その印加される電圧の絶対値は数百ボルト〜数キロボルトである。
次に図7において上述の原理を磁性トナ−10の塗布手段3に応用した例を説明する。
導電体ロ−ラ15は磁性トナ−10の供給部31と、供給部31の上部に配置され絶縁体からなる複数の凸部33と、凸部33の上方に沿って設けられた絶縁体からなる壁部35とを備えている。供給部31の内部には進行方向に傾斜を有する複数の羽根を持った搬送部37を回転軸に配置しており、図中矢印の方向から磁性トナ−10が、供給部31の内部に送り込まれ、搬送部37の作用で磁性トナ−10は順次内部へと送られて行く。
また、凸部33には櫛型電極39が埋め込まれており、電圧供給配線41の印加により不均一な電位勾配をもとに電場を形成する。この電場で形成されるグラーディェント力Fgが磁性トナ−10を飛翔させる主駆動力となっている。また、壁部35には金属電極であるグリッド電極43が配置されており、磁性トナ−10の飛翔の制御を行うものである。また、グリッド電極43が形成する電界の方向と強さを制御することで、飛翔量、飛翔タイミングを自由に変える事ができる構成となっている。このように、然る駆動力の作用により磁性トナ−10が所定の領域に所定のタイミングで所定の量だけ記録媒体に被覆することができるようになっている。
次に仮定着手段5について詳細に説明する。図8が本実施の形態に係る仮定着手段を示す斜視図である。図8(a)に示すように、磁性トナ−10と記録媒体を両面から挟みこむ形で稼動タイプの定着子45と固定タイプの定着台47を配置している。また、図7(b)は、定着子45と定着台47の動作を示す図である。図9及び図10に示すように、定着子45及び定着台47の表面近傍には微細セルパタ−ンを有する平板状の発熱体(電磁波発生手段)46、49が組み込まれている。形成したい画像ドットサイズに対応した発熱体46、49の微細セルに通電することで選択的かつ局部的な定着処理が実施できる構造となっている。
発熱体46、49のサイズは10〜100μmのオ−ダであり、目視での解像度を十分満足できる設計とした。定着子45は複数個千鳥状に配置され未定着部残留が無いように工夫されている。しかも、定着子45及び定着台47はそれぞれ独立的に動ける構造とし、定着子45及び定着台47が記録媒体から離接した状態でのみ、記録媒体Sは搬送可能な動作タイミングを有するシステムとした。このように、発熱体46、49により非接触により磁性トナー10を溶融して現像及び仮定着を行うので、定着子45および定着台47が記録媒体Sに密着せず、地汚れを防止できる。また、加圧しないので、磁性トナー10が記録媒体Sに張り付かず、除去手段7で除去しやすい。
図11は図9に示す定着子の発熱体の構成を示している。断熱性を有するホルダ−の最表面部に10〜50μm角程度の薄膜金属発熱層(発熱体)46がマトリックス状に配置されている。また、それぞれの薄膜金属発熱層を独立にON-OFF可能たらしめる電力供給回路53を設けている。該回路ならびに発熱部はシリコン基板を使用してMEMS加工技術で作成した。隣接する発熱層はガラスやSiなどの断熱材で隔離された構造になっているので画像形成物質への伝熱経路以外の伝熱を極力抑制する設計とした。
図11中、定着したいトナ−部に対応する発熱体オン部にのみ通電し加圧力と溶融に必要な熱量を付与することで定着を実施することができる。一方、発熱体オフ部では通電はなされない。電力供給回路53は半導体製作技術を流用すれば容易に断熱性も確保しながら製作できる。定着子45には微細な発熱体46がシリコン基板(あるいはガラス基板)50の凹部にCVD法などで設けられ、その背面にはマイクロメッキ法による通電端子で導通をとり、コネクタ51に連結されている。一方、別基板には発熱体46を独立にON-OFFする電力供給回路53を設けている。係る電力供給回路53ならびに発熱体46はシリコン基板50を使用してMEMS加工技術で作成した。また、隣接する発熱体46はガラスやSiなどの断熱材で隔離された構造になっているので磁性トナ−10への伝熱経路以外の伝熱を極力抑制する設計とした。
また、シリコン基板50は2つに分かれており、2つのシリコン基板50間にはPZTなどの伸縮体55が設けられている。そして、コネクタ51は伸縮体55の動きにより電力供給回路53と自由に離接を繰り返すことができる。通電時は接触、熱供給完了後は離間することで基板50側へ導線を介して熱が逆流する現象を防止できるようになっている。発熱体46への通電路は微細穴へのNi充填方式で形成されている。この経路は電気が流れると同時に熱も伝わり、回路全体の温度がわずかでは上がる。従って、本発明では発熱量が所望に達した後はコネクタ51で電力供給回路53が離間し伝熱を回避するようにしている。図の右側に示したように加圧上下動の動きに加えて、小さな矢印で示した如く熱伝導遮断機能も兼備した構成とした。
また、定着したい磁性トナ−10に対応する発熱体46にのみ通電し、加圧力と溶融に必要な熱量を付与することで、定着を実施することができる。一方、磁性トナ−10に対応しない発熱体46では通電はなされない。電力供給回路53は半導体製作技術を流用すれば容易に断熱性も確保しながら製作できる。
尚、電力供給回路53のスイッチング回路はシリコン基板50にMEMS技術により集積形成されている。MEMSの利点は各構成要素が極めて微小であるため電力消費量は通常の電気回路の1/100以下に低減できることは公知であり、本発明でも採用することにした。
従来の対向ロ−ラ方式ではNip幅8mm、横幅210mmに対して全加重約10Kgで設定されている。本発明では、新規な方式として分割型の定着子45を導入したため効率的な加圧処理が行える。しかも画像を必要とする面積分だけ熱エネルギ−を付与することができるので大幅な省エネ効果が得られている。即ち、20%チャ−トの場合では概略80%の定着エネルギ−の削減を達成できることになる。
このように、画像領域を選択的に定着できる構造の提案により、熱効率の大幅な向上が可能となった。従来方式では、消費熱量はH=AX1+B1(cal/sheet)と表現できる。AX1の項は記録媒体Sと磁性トナー10を消音するに必要な総熱量である。B1項は装置全体での熱放散や熱伝導に伴う無駄な浪費熱量を意味する。白紙原稿が極端に多い場合でもB1項は定常的に必要とされる。一方、本発明の構成では、消費熱量はH2=AX2 (cal/sheet)で表すことができる。AX2項は磁性トナー10とその同一ブロック領域に存在する記録媒体を消音するのに必要な熱量である。4%チャ−ト原稿を定着処理熱量で比較するとH2/H1<0.04となり熱消費を飛躍的に低減できる。
次に除去手段7について詳細に説明する。除去手段7は図1に示すように記録媒体の排紙部8内に設けられている。図12は定着終了後に未定着部分を除去するプロセスでの課題を示したものである。従来の圧力定着プロセスでは、加圧力を発生させる押し具の形状をそのまま忠実に反映することが可能なので画像分解能は容易に制御できる。しかし加熱を伴う熱定着プロセスでは押し具の接触領域(目標定着形状)から僅かに離れた領域(熱影響部)にも熱伝導による影響が及び、除去予定部を完全に除去できずに、分解能低下が予想される。本発明では、この課題を克服すべく仮定着工程と本定着工程の考え方を導入することで解決できた。
図13に本実施の形態に係る磁性トナー10の除去方法について説明する。図13(a)は記録媒体の所定の領域に所定サイズの磁性トナー10を被覆した様子を示している。尚、ラインパタ−ンやドットパタ−ンでは幅40μm以上の被覆パタ−ンの組み合わせで形成した。微細なマトリックス(最小10μm角、丸)のサ−マル電極を先端に配した押し具61を用いて図13(b)の如く、所望の複数ドッド範囲で加熱、加圧処理を施す。この時の条件は完全定着に必要な熱エネルギ−Q(cal/mm2)の半分以下を付与すべく制御されている。このときの処理程度は図13(c)での除去処理に抵抗できる最低必須な磁性トナー10同士の表面の溶融、凝集現象を起こす設定とした(所謂、軽めの定着)。このことで図11に示すような熱影響部が殆ど発生しない状態で次ステップ図13(c)へ移ることが出来る。図13(c)では、磁力、静電力、その他機械的な力により未定着領域の磁性トナー10を除去する。次に図13(d)で完全定着に対する不足熱エネルギ−と加圧力を付与する。
次に回収手段9について詳細に説明する。上述したように、原理的には被覆処理の逆方向の力を利用すれば離脱は実施可能であるがその物質が再付着することなく回収するための工夫が必要であった。従来のようなブレ−ドやブラシ等の機械的な掻き落とし方式では磁性トナー10を記録媒体に押しつける力が僅かながら発生する可能性は否定できない。図14及び図15は、この点に鑑みてなされた実施例である。
磁性トナー10が超微粉末(例えば粒径5〜10μm)の場合、質量効果よりも空気抵抗の方が遥かに大きい。従って、図13に示すように、圧縮空気により適切な背圧をかけ紙繊維の隙間から磁性トナ−10を押しながら浮遊させている。紙の密度を測定する透気度測定法の原理を利用したものである。具体的には記録媒体Sの下方に設けられて記録媒体Sを支持する支持部材63と、支持部材63に設けられた圧縮空気の通気口(空気送風部)65と、記録媒体Sの上方に設けられ記録媒体S上の磁性トナー10を高圧電源70で発生させた電圧により引き寄せる電極67と、電気的に吸い寄せた磁性トナー10を吸引してトナー回収路6に搬送する吸引部材69とを備えている。尚、電極67に付与される電圧は、上述の塗布手段3で用いられた櫛型電極39に付与される電圧よりも強くしている。このように、磁性トナー10を記録媒体S上から除去する電圧を、磁性トナー10を記録媒体S上に塗布する電圧よりも大きくすることで、未定着トナーを容易に除去でき、トナー汚れの少ない綺麗な画像を得ることができる。
また、吸引部材69と記録媒体Sとの間には弾性シール71が設けらており、弾性シール71に形成された排気口73から通気口65から送り込まれた空気が排気されるようになっている。
尚、吸引部材69で回収された磁性トナー10は図1に示したトナ−回収路6を通って、攪拌部14を会してトナ−容器11まで運ばれる。このときトナ−回収路6には浮遊した磁性トナ−10が右方向に搬送されるべく電界を発生させる電極12が配置されている。この方式以外にも超音波搬送原理や移動磁場、空気流を利用することもできる。尚、トナ−回収路6を流れる空気はトナ−同士の凝集を防止するために所定の湿度を有することが望ましい。
次に、上記した構成に基づき、本実施の形態の作用を説明する。図16は本実施の形態に係る画像形成装置1の動作を示すフローチャートである。図16に示すように、スキャナ−部で原稿の読み取りを行い(ステップS10)、読み取った画像情報(位置情報、画像濃淡情報、画像カラ−情報など)は画像処理によりデジタル信号に変換される(ステップS11)。本発明では記録媒体S表面に磁性トナー10を第1工程で形成させることで、従来方式の潜像形成、現像ならびに転写処理というプロセスを使うことなく、定着前の記録媒体Sが定着手段5に誘導される(ステップS17、ステップS18)。一方、定着手段5には、前述の画像情報(位置情報、画像濃淡情報、画像カラ−情報など)をデジタル信号から画像存在範囲ブロック情報(X1,Y1)〜(Xk,Yj)という定着部材のブロックNoに対応した位置情報を作成する(ステップS12)(図17参照)。この情報に従って、定着子45及び定着台47を駆動させる定着ユニット駆動信号と、記録媒体Sの搬送タイミング信号と、ヒ−タ制御信号とが設定され(ステップS13)、係る設定を基に定着処理と搬送処理が実施される(ステップS14)。定着の終了した記録媒体Sは未定着部分の磁性トナー10が除去手段7によって除去された後(ステップS15)、排紙部8に排紙される(ステップS16)。一方、除去手段7によって除去された磁性トナー10は回収手段9によって回収された後、トナ−回収路6を通ってトナ−容器11まで運ばれ、再利用される。
本発明によれば、画像データに基づいて磁力を使って部分的に磁性トナー10を記録媒体Sに塗布しているので、塗布量を少なくでき、省コスト化を図ることができる。
また、塗布された記録媒体S上の磁性トナー10を非接触により、現像及び仮定着させるので、磁性トナー10と記録媒体Sとの密着力が小さくなり、磁性トナー10を除去しやすい。
更に、以上の工夫のなかから特に発明の新規性と進歩性をまとめると、(1)高価な感光体での潜像/現像プロセスを用いていない。また選択的な定着方式ならびに装置構造の提案ができたことが挙げられる。更には断続的な定着処理を実施するという先例のない方式を導入することで、任意の領域を選択的に部分定着という新方式が実現できたことである。
(2)本発明では画像形成物質が存在する領域のみを加圧ならびに加熱するというのが画期的な技術特徴である。離型処理を施していても、加圧部材にたまたまに画像形成物質が付着残留した場合でも従来方式のように画像汚れの原因とはならないのである。
従来方式では、付着残留した画像形成物質は量の多少に拘わらず速やかにブレ−ドなどで掻き落としクリ−ニングする必要がある。この処理を怠ると後続の処理において白地の部分に再付着して地汚れとなりユ−ザに不良問題を提供することになる。装置稼動時間の増加に伴うブレ−ド性能の劣化により地汚れが顕在化し部材の交換を行っているのが現状である。この点で、本発明では画像形成部以外には部材が接触しないため地汚れ現象は発生しないという進歩性を有することは明白である。
(3)定着時に摩擦力を作用させないという機構の採用により、近年、増加中の腰が弱くかつ厚みばらつきの大きい古紙(リサイクル紙)で発生しやすくなった現象である皺や画像ずれなどが解消できるようになった。
(4)除去されたトナ−紛はトナ−回収部を通って攪拌部を経た後に、再び前述のトナ−供給部材に戻り使用される。以上の工程を繰り返すことで連続的に画像形成が行われる装置である。従来方式で問題となっている排トナ−は全く発生しないことは画期的である。従来方式での排トナ−に相当するものが発生しにくいため環境面で多大な貢献ができる。
尚、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。図18に示すようにカラ−画像の場合は、記録媒体Sを固定したシステム構成とした。細かな階調を持つカラ−画像形成の面ではカ−ルソン方式よりも劣るがフルカラ-対応はできる。図19のごとき微細噴出口を有する静電塗装方式のユニット75をBK(ブラック)、Y(イエロ−)、Cy(シアン)、M(マゼンタ)毎に準備し、所定の色重ねを行う。本発明では摩擦力が発生しない定着方式を採用しているので、現在市販装置での起こりやすい画像ずれの発生は無い利点がある。簡易な読み取り装置で記録媒体Sのエッジ座標を認識して、その都度新たな変換座標を設定しながら処理を進めることができる。
本実施の形態に係る画像形成装置の全体概略図である。 本発明の画像形成装置のプロセス原理を説明する図である。 本発明の画像形成装置のプロセス原理の変形例を説明する図である。 図1に示す塗布手段を拡大して示す断面図である。 図4に示す導電体ローラを拡大して示す斜視図である。 磁性トナ−を飛翔させる駆動力を得るための電極の構成例を示す斜視図である。 図6に示す電極を組み込んだ塗布手段を示す構成図である。 図1に示す仮定着手段を示す図であり、(a)仮定着手段の斜視図、(b)は仮定着手段の動作のタイムチャートを示すグラフである。 図8に示す定着子を拡大して示す斜視図である。 図8に示す定着台を拡大して示す斜視図である。 図8に示す定着子の発熱体の構成図である。 定着終了後に未定着部分を除去するプロセスでの課題を示す概略図である。 本実施の形態に係る磁性トナーの除去方法の動作について説明する概略図である。 図1に示す回収手段を拡大して示す断面図である。 図1に示す回収手段を拡大して示す断面図である。 本実施の形態に係る画像形成装置の動作を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る画像形成装置において、定着処理を選択的に実施する状態を説明する概略図である。 変形例に係る画像形成装置の要部を示す斜視図である。 図18に示すカラートナーを収納したユニットを示す斜視図である。 従来例に係る画像形成装置を示す断面図である。
符号の説明
1 画像形成装置
3 塗布手段
5 仮定着手段
7 除去手段
9 回収手段
10 磁性トナー
15 導電体ローラ
21 トナー厚み調整ブレード(厚み制御手段)


Claims (8)

  1. 画像データ入力手段と、画像データ入力手段からの画像データに対応して記録媒体表面に磁性トナーを磁力で塗布する塗布手段と、塗布された記録媒体面上の磁性トナーを画像データ入力手段からの画像データに対応して非接触で仮定着させる仮定着手段と、仮定着手段で仮定着させた領域以外の記録媒体面上の未定着磁性トナーを磁力で除去する除去手段と、除去された磁性トナーを回収して再利用する回収手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 塗布手段は像担持体を備え、像担持体は表面に無数の最小分割単位を有し、最小分割単位の帯電の有無により、像担持体の表面に静電潜像を形成していることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 塗布手段は塗布される磁性トナーの厚みを規制する厚み規制手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 仮定着手段は電磁波を発生させる電磁波発生手段を備え、電磁波発生手段から発生する電磁波の熱によって磁性トナーを溶融させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 回収手段は記録媒体の下方に設けた送風部と、記録媒体の上方に設けた磁性トナー吸収部とを備え、磁性トナー吸収部は磁性トナーを静電気的に引き付ける電極を有し、送風部から記録媒体に向けて送風して記録媒体上の磁性トナーを浮遊させて磁性トナー吸収部で回収することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 磁性トナーが塗布された記録媒体を仮定着手段へ搬送する搬送手段を備え、搬送手段は磁性トナーを磁力で保持して搬送することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 搬送手段は表面に磁性層を有する無端ベルトであることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 除去手段は塗布手段よりも磁力が強いことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。


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