JP2005262396A - インパクトレンチ - Google Patents

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Abstract

【課題】「逆打ち」、「すべり打ち」、「二度打ち」などと称される不具合を生じないインパクトレンチを提供することを目的としている。
【解決手段】軸受け部と、回転ハンマー支持体との摩擦抵抗値が、回転ハンマー支持体がドライバの回転に伴って供回りし、打撃による反発力が加わったときに、供回りが解除される摩擦抵抗値に調整されているとともに、ハンマーの逆回転方向の打撃部に対応する受撃部が、定常使用状態での打撃後に、逆回転方向の打撃部が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するようにアンビルに形成されている構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ボルトやナット等のねじの締め付け作業および緩め作業を行う場合に使用するインパクトレンチに関する。
図10に示すように、従来のインパクトレンチ100は、カム溝111がその周面の一部に凹設された略円盤状をしたカム溝形成部112と、カム溝形成部112の一方の面から突設された軸受け部(図示せず)とを有し、軸受け部の中心周りに回転するドライバ110と、同一軸線上にそれぞれ軸支部が設けられた対面する2つのハンマー受け部121を有し、2つのハンマー受け部121(図10では片側しかあらわれていない)の間にカム溝形成部112が配置されるとともに、一方のハンマー受け部121にドライバ110の軸受け部が回転自在に装着される軸受け孔(図示せず)が設けられた回転ハンマー支持体120と、2つのハンマー受け部121の軸支部にその両端部が支持される軸部131、この軸部131の中心軸を中心にして対称形状に張り出す2つの打撃部132,133、および、前記カム溝111に遊嵌され、ドライバのカム溝壁面によって設定回転方向の力を受け、正回転方向の打撃部132(133)を前記軸部131を中心にして起き上がる方向に揺動させるカム溝遊嵌部134を有するハンマー130とを備えている。そして、モータ(図示せず)の回転に伴ってドライバ110が回転し、このドライバ110の回転に伴ってハンマー130および回転ハンマー支持体120が回転し、ハンマー130の回転によって、正回転方向の打撃部132(133)がアンビル140の周面に突出するように設けられた対応する受撃部141(142)を打撃してアンビル140を打撃方向に回転させ、アンビル140の回転によってアンビル140の先端に装着したソケット(図示せず)等を回転させてボルトやナット等のねじを締めたり緩めたりできるようになっている(たとえば、特許文献1参照)。
このインパクトレンチ100の動作を説明すると、ハンマー130の打撃部132(133)がアンビル140の受撃部141(142)を打撃すると、アンビル140がその打撃方向に回転するのに対して、ハンマー130は、一旦リバウンドによって、回転ハンマー支持体120とともに打撃方向(以下、「正回転方向」と記す)に対して逆方向に回転する。しかしながら、ドライバ110にはモータによって設定回転方向、つまり正回転方向への回転力が加わっているので、ある程度逆方向に回転すると、ドライバ110の回転力によって逆回転方向への回転が抑えられ、ハンマー130および回転ハンマー支持体120は、再び、ドライバ110とともに正回転方向に回転を始める。また、ハンマー130のカム溝遊嵌部134がカム溝形成部112のカム溝111に遊嵌されているので、上記のリバウンドするときに、正回転方向への回転力が加えられているドライバ110のカム溝111の内壁面によって、カム溝遊嵌部134がハンマー130の軸部131の中心よりもアンビル140に近い箇所を正回転方向に押される。したがって、軸部131を中心にして打撃部132、133が揺動し、正回転方向側の打撃部132(133)がアンビルから遠ざかった状態、すなわち、起き上がった状態になる。そして、この状態を保ったまま、正回転方向に回転を始め、正回転方向側の打撃部132(133)が受撃部141(142)のところまで回転を続ける。受撃部141(142)のところまで回転してきたハンマーは、正回転方向側の打撃部132(133)が起き上がって非打撃姿勢状態になっているので、受撃部141(142)を備える突出部144a(144b)をスムーズに乗り越える。そして、さらに回転を続けて、逆回転方向の打撃部133(132)が突出部144b(144a)のところを通過するときにその突出部144b(144a)によってアンビル140から遠ざかる方向に押され、正回転方向側の打撃部132(133)がアンビル140に近づいた姿勢、すなわち打撃姿勢となるように軸部131を中心に揺動する。そして、正回転方向の打撃部132(133)がドライバ110の作用によって起き上がる前に十分に加速された状態で受撃部141(142)を打撃し、アンビル140を再び打撃方向に回転させるようになっている。
しかし、上記のようなインパクトレンチの場合、ドライバ110のカム溝111の内壁面及びハンマー130のカム溝遊嵌部134の磨耗度合い並びにそれらの間の潤滑度合い、ボルトやナット等の被打撃物の締まり具合、モータの回転力、モータの慣性質量と回転ハンマー支持体及びハンマーの合計慣性質量との比率などのファクターによって、ハンマー130の打撃姿勢の取り具合、起き上がり具合が変動する。
そして、このハンマー130の打撃姿勢の取り具合、起き上がり具合の変動によって、以下に述べる「逆打ち」、「すべり打ち」、「二度打ち」などと称される不具合を生じる場合がある。
因みに、「逆打ち」は、図11(a)に示すように、ハンマー130の打撃部132が受撃部141を打撃したのち、ハンマー130が図11(b)に示すように正回転方向とは逆方向にリバウンドするのであるが、図11(c)に示すように、アンビル140の逆回転方向の受撃部142がハンマー130のリバウンドによって容易に到達できるような近い位置に設けられているため、ハンマーの逆回転方向の打撃部133がアンビル140の逆回転方向の受撃部142を打撃してしまう現象をいう。そして、この「逆打ち」が発生すると、アンビル140に逆回転方向の力が働いてしまい、ボルトやナット等に対しても目的とする回転方向と逆方向の力が働き、ボルトやナット等の着脱作業が阻害される。また、リバウンドが終了して再び正回転方向に回転し始めたハンマーは、打撃部132が起き上がり、受撃部141を打撃することなく、突出部144a,144bを乗り越えて加速しながらさらに回転する。そして、突出部144bを乗り越えるときに、逆回転方向の打撃部133が、突出部144bによって押し上げられ、この押し上げによって正回転方向の打撃部132が打撃姿勢となり、受撃部141を再び打撃するのであるが、「逆打ち」によってリバウンド距離が不十分となるため、結果として助走距離が不十分となる。したがって、十分な打撃力を与えることができない。
「すべり打ち」は、図12(a)に示すように、ハンマー130の回転速度の不足などの場合に生じやすい。つまり、ハンマー130の逆回転方向の打撃部133(132)がアンビル140の突出部144b(144a)によってアンビルから遠ざかり、正回転方向の打撃部132(133)が打撃姿勢となったのち、打撃部132(133)が受撃部141(142)を打撃するまでに、カム溝遊嵌部134がドライバ110のカム溝111の内壁面に押されるため、打撃部132(133)がアンビル140から遠ざかる方向に起き上がり、ハンマー130の打撃部132(133)がアンビル140の受撃部141(142)のコーナー部を打撃する現象を「すべり打ち」という。この「すべり打ち」が生じると、アンビル140対して十分な打撃力を伝えることができないとともに、ハンマー130の打撃部132(133)やアンビル140の受撃部141が早期に磨耗してしまう問題が生じる。また、この「すべり打ち」が生じると、図12(b)に示すように、ハンマー130がほとんどリバウンドせず、そのまま正回転方向に回転する。なお、「すべり打ち」は、リバウンドして正回転方向に移った直後に打撃するときと、1周した後に打撃するときのいずれにも発生する恐れがある。
「二度打ち」は、比較的大きなリバウンドが発生した後、正回転方向に移って、打撃部132(133)が打撃姿勢をとった後、受撃部141(142)のところに達するまでにあまり起き上がらず、十分に回転速度がない状態で直前に打撃した受撃部141(142)を乗り越えることができずに再び打撃する現象をいう。すなわち、「二度打ち」が発生すると、十分な打撃力が得られない。
また、図13に示すように、受撃部221、222が設けられた受撃部形成用突出部220と、打撃姿勢形成用突出部230とをアンビル210に別個に設けたインパクトレンチ200が既に提案されている(たとえば、特許文献2参照)。
このインパクトレンチ200は、逆回転方向の受撃部221(222)がハンマー240のリバウンド方向には十分に離れた位置に形成されているので、後述する定常使用状態ではハンマー240がリバウンドしても、ハンマー240の逆回転方向の打撃部241(242)が逆回転方向の受撃部221(222)に当たることがない。したがって、「逆打ち」の問題がないが、リバウンドするときに、逆回転方向の打撃部241(242)が打撃姿勢形成用突出部230を擦りながらリバウンドするので、リバウンド距離が短くなってしまう。したがって、ハンマーが十分な助走距離が得られず、結果としてハンマーの打撃力が弱いものになってしまう。また、「すべり打ち」や「二度打ち」の問題も解消できない。
実公昭57−1092号公報 実開昭61−117673号公報
本発明は、上記事情に鑑みて、「逆打ち」、「すべり打ち」、「二度打ち」などと称される不具合を生じないインパクトレンチを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかるインパクトレンチは、カム溝がその周面の一部に凹設された略円盤状をしたカム溝形成部と、カム溝形成部の一方の面から突設された軸受け部とを有し、軸受け部の中心周りに回転するドライバと、
同一軸線上にそれぞれ軸支部が設けられた対面する2つのハンマー受け部を有し、2つのハンマー受け部の間にカム溝形成部が配置されるとともに、一方のハンマー受け部にドライバの軸受け部が回転自在に装着される軸受け孔が設けられた回転ハンマー支持体と、
2つのハンマー受け部の軸支部にその両端部が支持される軸部、この軸部の中心軸を中心にして対称形状に張り出す2つの打撃部、および、前記カム溝に遊嵌され、ドライバのカム溝壁面によって設定回転方向の力を受け、正回転方向の打撃部を前記軸部を中心にして起き上がる方向に揺動させるカム溝遊嵌部を有するハンマーとを備え、
モータの回転に伴ってドライバが回転し、このドライバの回転に伴ってハンマーおよび回転ハンマー支持体が回転し、ハンマーの回転によって、正回転方向の打撃部がアンビルの周面に突出するように設けられた対応する受撃部を打撃するインパクトレンチにおいて、
前記軸受け部と、回転ハンマー支持体との摩擦抵抗値が、回転ハンマー支持体がドライバの回転に伴って供回りし、打撃による反発力が加わったときに、供回りが解除される摩擦抵抗値に調整されているとともに、
ハンマーの逆回転方向の打撃部に対応する受撃部が、定常使用状態での打撃後に、逆回転方向の打撃部が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するようにアンビルに形成されている構成、
または、前記ハンマーの正回転方向の打撃部が一旦打撃姿勢になると、この打撃部が対応する受撃部を打撃するまで、打撃姿勢を保持するとともに、打撃により一旦保持が解除されて打撃部を非打撃姿勢状態に保持するハンマーの姿勢保持手段を有し、
ハンマーの逆回転方向の打撃部に対応する受撃部が、定常使用状態での打撃後に、逆回転方向の打撃部が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するようにアンビルに形成されている構成とした。
本発明において、ハンマーとしては、たとえば、軸部と、2つの打撃部と、カム溝遊嵌部とが一体に形成されたもの(以下、「軸部一体型ハンマー」と記す)、軸部となる軸ピンと、2つの打撃部およびカム溝遊嵌部が一体形成されたハンマー本体とを有し、ハンマー本体が軸ピンをハンマー本体に設けられた軸ピン挿通孔に挿通されることによって、ハンマー本体の打撃部が軸ピンを中心にして揺動自在となったもの(以下、「軸部別体型ハンマー」と記す)等が挙げられる。
軸受け部と、回転ハンマー支持体との回転方向の摩擦抵抗値を調整する方法としては、特に限定されないが、たとえば、軸受け部の周面と、この周面への回転ハンマー支持体の接触面との間に摩擦抵抗調整材を介在させる方法が挙げられる。
摩擦抵抗調整材としては、Oリング、一般ゴム部材、摩擦繊維基材としての金属繊維・耐熱有機繊維・カーボンファイバーやガラス繊維等の無機繊維をゴム・樹脂等の結合材に混合して得たモールド品、焼結金属系摩擦材料等が挙げられる。
また、ハンマーの姿勢保持手段は、特に限定されないが、たとえば、軸部一体型ハンマーにおいては、軸部とこの軸部を軸支する回転ハンマー支持体の軸支部との間に上記のような摩擦抵抗調整材を介在させる方法、軸部別体型ハンマーにおいては、軸ピンと軸ピン挿通孔及びハンマー受け部の軸支孔との間に上記のような摩擦抵抗調整材を介在させる方法、軸部一体型ハンマー、軸部別体型ハンマーに関わらず、ハンマー受け部と、ハンマーのハンマー受け部とに対抗する面との間に摩擦抵抗調整材を介在させる方法、一方の打撃部が打撃姿勢になったとき、ハンマーまたはハンマー本体を係止し、打撃姿勢を保持し、打撃によってリバウンドする場合およびハンマーがアンビルの突出部を乗り越えるときに逆回転方向の打撃部が突出部によって押し上げられる場合および打撃によってリバウンドする場合に係止が解除される係止部材を設ける方法等を用いたものが挙げられる。
本発明において、定常使用状態とは、インパクトレンチの実用トルク範囲での使用状態をいい、たとえば、インパクトレンチの使用規格より大きいボルトやナットの締め込みや緩めに用いた場合などは非定常使用状態である。
本発明において、設定回転方向とは、インパクトレンチに設定された回転方向を指し、ねじの締め付け方向の場合と緩め方向の場合とがある。回転方向切替装置によって切り替えるまで同じ設定回転方向が維持される。また、正回転方向とは、設定回転方向と同じ回転方向を意味し、逆回転方向とは、設定回転方向に対して逆の回転方向を意味する。
本発明において、供回りとは、回転ハンマー支持体がドライバの回転に追従してドライバの回転方向に略同速度で回転することをいう。そして、供回りが解除されるとは、ドライバに対して相対的に逆方向に回転することを意味する。
本発明にかかるインパクトレンチは、以上のように構成されているので、「逆打ち」、「すべり打ち」、「二度打ち」などと称される不具合を生じることがない。また、ハンマーはアンビルを打撃した後、「逆打ち」することなく円滑なリバウンドを行い、その後、正回転方向の回転に移行して直前に打撃したアンビルの正回転方向の受撃部を備えた突出部を乗り越えて一周し、打撃すべき正回転方向の受撃部に向かって加速回転する。その場合に、妨げられずに生じた十分に大きなリバウンド距離も打撃の助走距離としてハンマーの加速に寄与するので、大きな速度でアンビルを打撃することができる。すなわち、大きな打撃力を発揮できる。
したがって、迅速かつ効率よくボルトやナット等のねじを締め込んだり緩めたりすることができる。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図3は、本発明にかかるインパクトレンチの第1の実施の形態をあらわしている。
図1〜図3に示すように、このインパクトレンチAは、ケーシング1と、エアモータ2と、ドライバ3と、ハンマー4aと、回転ハンマー支持体5aと、アンビル6とを備えている。
ケーシング1は、分割可能な前部カバー部11と、後部カバー部12とを備えている。
後部カバー部12は、その内部にエアモータ2の本体部21が内蔵されているとともに、操作ハンドル13が一体に設けられている。
前部カバー部11は、その内部にドライバ3、ハンマー4a、回転ハンマー支持体5a、および、アンビル6のアンビル胴61が内蔵されている。
エアモータ2は、その回転軸22の先端部が後部カバー部12から前部カバー部11側に突出するとともに、回転軸22の先端にスプライン突条(キー)22aが周方向に形成されている。
ドライバ3は、カム溝31aがその周面の一部に凹設された略円盤状をしたカム溝形成部31と、カム溝形成部31の一方の面から突設された軸受け部32とを有し、カム溝形成部31および軸受け部32を貫通するように、連結孔33が穿設されている。
連結孔33は、回転軸22のスプライン突条22aがかみ合うスプライン溝33aが内面に形成されている。したがって、これらがかみ合うことでエアモータ2とドライバ3とは一体となって回転する。
ハンマー4aは、軸部41と、この軸部41の中心軸を中心に対称形状に張り出す断面円弧形状に湾曲した2つの打撃部42,43と、軸部41の中心軸に対し直交し、かつ、打撃部42,43の半径方向に突出するように設けられ、カム溝31aに遊嵌されるカム溝遊嵌部44とを備えている。
軸部41は、その両端部にリング状の溝45が形成され、この溝45に姿勢保持手段としてのゴムエラストマー製Oリング7aが装着されている。
Oリング7aは、軸部41とともに後述する軸支部としての軸支孔56aまたは凹部56bに嵌り込むことによって、ドライバ3のカム溝31aの壁面によるハンマー4aのカム溝遊嵌部44への押し力によって生じる軸部41の回転力を超える回転力が軸部41に加わらないと、軸部41が回転しないような摩擦抵抗を生じさせるようになっている。
回転ハンマー支持体5aは、筒状本体部51と、一方のハンマー受け部となる蓋52とを備えている。
筒状本体部51は、一方に開口53を有し、他方の中央部にドライバ3の軸受け部32が回転自在に嵌まり込む軸受け孔54が穿設され、他方のハンマー受け部となる底部55を備えた略有底筒状をしている。
底部55は、軸部41の一方の端部が回転自在に軸支される軸支部としての軸支孔56aが穿設されている。
軸受け孔54の内面には、2つのリング状の溝54aが形成されていて、この溝54aに摩擦抵抗調整材となるゴムエラストマー製のOリング7bがそれぞれ装着されている。
すなわち、Oリング7bは、ドライバ3の軸受け部32が軸受け孔54に嵌合されると、軸受け部32の外周面に圧接され、その摩擦力によって平常のときに、ドライバ3の回転力を回転ハンマー支持体5aに直接伝達して回転ハンマー支持体5aをドライバ3に対して供回り状態にするとともに、ハンマー4aを介して回転支持体5aに打撃による反発力が加わったときに、回転ハンマー支持体5aのドライバ3に対する供回りが解除される摩擦抵抗値に調整されている。
また、筒状本体部51は、開口53側の内縁に段状に切り欠かれて形成された蓋受け部51aを備えている。
蓋52は、蓋受け部51aに受けられた状態に筒状本体部51に嵌まり込み、筒状本体部51と一体化されるようになっているとともに、その中央部にアンビル6の挿通孔52aが穿設され、軸部41のもう一方の端部が回転自在に軸支される軸支部としての凹部56bを備えている。
アンビル6は、一端にアンビル胴61を有し、他端にソケット嵌合部62を備えている。
アンビル胴61には、略円柱状をした胴本体61aの半径方向外側に突出するように2つの突出部64a、64bが設けられている。また、胴本体61aは、その壁面の突出部64a,64bに隣接する部分に半径方向に凹んでいる凹部61b,61bを備えている。
突出部64aは受撃部65を、突出部64bは受撃部66をそれぞれ備えている。
受撃部66(65)は、定常使用状態での打撃後に、逆回転方向の打撃部43(42)が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するように設けられている。
そして、ドライバ3、ハンマー4a、回転ハンマー支持体5aおよびアンビル6は、以下のようにして組み立てられるようになっている。すなわち、まず、ドライバ3の軸受け部32を、筒状本体部51の内側から軸受け孔54に嵌合させ、カム溝形成部31を筒状本体部51の内側に配置されるようにする。つぎに、ハンマー4aをカム溝遊嵌部44がドライバ3のカム溝31a内に臨ませた状態で、その軸部41の一端部を軸支孔56aに嵌合させる。そして、蓋52の凹部56bに軸部41の他端部が嵌合するとともに、蓋受け部51aに受けられるように、蓋52を筒状本体部51に嵌め込む。筒状本体部51に蓋52を嵌め込んだのちに、最後に挿通孔52aを通してアンビル6のアンビル胴61を回転ハンマー支持体5a内に挿入する。
つぎに、このインパクトレンチAの作用効果について、図4を参照しつつ説明する。
すなわち、このインパクトレンチAは、アンビル6の受撃部66(65)が、定常使用状態でのハンマー4aによる打撃後に、逆回転方向の打撃部43(42)が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するように設けられているので、定常使用状態では、図4(a)に示すように、正回転方向(矢印方向)の打撃部42(43)が受撃部65(66)を打撃した後、図4(b)に示すように、ハンマー4aが逆回転方向にリバウンドしても、ハンマー4aの逆回転方向の打撃部43(42)が逆回転方向の受撃部66(65)に当たることがない。すなわち、「逆打ち」することがない。
また、Oリング7aが設けられているので、カム溝31aの壁面によるカム溝遊嵌部44への押し力によって軸部41に加わる回転力を超える回転力が軸部41に加わらない限り、Oリング7aによって生じる摩擦抵抗により、軸部41が回転しない、すなわち、打撃部42,43が揺動しないようになっている。
この内容を図4(b)を参照しながら詳細に説明する。ハンマー4aの正回転方向の打撃部42が打撃の反発力を受けてリバウンドする。一方、このときドライバ3にはエアモータ2によって正回転方向の力が加わっているので、カム溝遊嵌部44がカム溝31aの壁面によって正回転方向(設定回転方向)へ押される。したがって、リバウンドするときに打撃の反発力と、ドライバ3のカム溝31aの壁面がカム溝遊嵌部44を正回転方向に押す力との複合力によって、正回転方向の打撃部42が起き上がった状態になり、アンビル6の中心から遠ざかった非打撃姿勢となって、この非打撃姿勢が維持される。
そして、リバウンドが完了し、図4(c)に示すように、ハンマー4aが再び正回転方向に回転し始めても、打撃部42(43)の非打撃姿勢が保たれ、受撃部65(66)のところまで回転を続ける。したがって、打撃部42(43)が受撃部65(66)に当たることがない。すなわち、「二度打ち」や「すべり打ち」を防止することができる。
一方、受撃部65のところに達したハンマー4aは、図4(d)に示すように、突出部64aおよび突出部64bを乗り越えて、加速しながら正回転方向に回転を続ける。この突出部64aおよび突出部64bを乗り越えるときに、突出部64aおよび突出部64bによって逆回転方向側の打撃部43(42)をアンビル6の中心から遠ざかるように持ち上げられ、軸部41にOリング7aによる摩擦抵抗を越える力が加わり、ハンマー4aが軸部41を中心にして揺動する。すなわち、打撃部42(43)が打撃姿勢を取るまで揺動する。
そして、正回転方向側の打撃部42(43)が打撃姿勢となったハンマー4aは、Oリング7aの摩擦抵抗によってそのまま姿勢を保った状態で、図4(a)に示すように、再び受撃部65(66)の所まで回転し、確実に受撃部65(66)を打撃する。したがって、「すべり打ち」が発生することがない。
また、Oリング7bは、次に述べるような作用がある。すなわち、逆回転方向側の打撃部43(42)が突出部64aおよび突出部64bによって持ち上げられて正回転方向側の打撃部42(43)が、図4(d)に示すように打撃姿勢となるときには、ハンマー4aのカム溝遊嵌部44は、カム溝31aの壁面に対してドライバ3を逆回転方向に押し返すような力を加える。その力によってOリング7bの摩擦抵抗に打ち勝ち、供回りが解除され、ドライバ3は回転ハンマー支持体5aに対して遅れ位相角度αまで回転する。そして、Oリング7bの摩擦抵抗力によってドライバ3は、図4(a)に示すように、打撃部42(43)が受撃部65(66)を打撃するまで遅れ位相角度αになった状態に維持される。なお、このとき、この実施形態のインパクトレンチAでは、正回転方向側の打撃部42(43)がアンビル6の胴本体61aに略当接した状態になっているが、少し浮き上がった非接触状態になっていても構わない。
ここで図4(d)について説明すると、ハンマー4aの正回転方向側の打撃部42(43)が打撃姿勢になった後は、前述したようにドライバ3が遅れ位相角度αになっているので、カム溝遊嵌部44に対してカム溝31aの壁面が押し力を加えることができず、より確実にその打撃姿勢を保った状態で起き上がることなく、受撃部65(66)のところまで回転し、受撃部65(66)を打撃する。したがって、「すべり打ち」が発生することがない。
また、Oリング7bによって、回転ハンマー支持体5aがドライバ3の回転に伴って供回りし、打撃による反発力が加わったときに、供回りが解除される摩擦抵抗値に調整されている。そのため、図4(b)に示すように、打撃後においては、ハンマー4aが反発力によって逆方向に回転すると同時に回転ハンマー支持体5aは、ハンマー4aの軸部41を軸支しているので、ハンマー4aから回転ハンマー支持体5aに反発力が伝わりリバウンドする。
回転ハンマー支持体5aは、Oリング7bの摩擦抵抗に打ち勝って供回りが解除されドライバ3に対して位相が遅れる。つまり、ドライバ3は回転ハンマー支持体5aに対して進み位相角度βまで回転し、カム溝31aの壁面がハンマー4aのカム溝遊嵌部44を押すことでハンマー4aは起き上がる。すなわち、ドライバ3が回転ハンマー支持体5aに対して進み位相角度βになったときには、カム溝31aの壁面がカム溝遊嵌部44を押すことになり、ハンマー4aを起き上がらせる。そして、ハンマー4aの正回転方向の打撃部42は起き上がった状態を維持されるので、正回転方向に回転し始めても、「二度打ち」や「すべり打ち」を確実に防止できる。なお、この実施形態では、ドライバ3が回転ハンマー支持体に対して進み位相角度βになったとき、ハンマー4aの逆回転方向の打撃部43(42)は、アンビル6の胴本体61aに略当接状態となるが、少し浮き上がった非接触状態となっても構わない。
すなわち、このインパクトレンチAによれば、リバウンド終了後、「二度打ち」や「すべり打ち」をすることがない。また、ハンマー4aが突出部64a,64bを乗り越え、正回転方向の打撃部42(43)が打撃姿勢を付与されてその打撃姿勢のまま加速され続け、長い加速距離の間に回転速度を高め、強い打撃力でアンビル6の受撃部65(66)を打撃することができる。したがって、迅速かつ効率よくボルトやナット等のねじを締め込んだり緩めたりすることができる。
なお、Oリング7aは、上記のように軸部41の両端部に装着しなくても、軸部の一端部に1つだけ装着するようにしてもよいし、軸支孔の内壁面にOリング装着溝を形成し、OリングをこのOリング装着溝に嵌め込むことによって軸支孔側に装着しても構わない。
Oリング7bは、1つだけでも構わないし、上記のように軸受け孔54の内面に沿って装着するのに代えて、軸受け部32側に装着しても構わない。
図5および図6は、本発明にかかるインパクトレンチの第2の実施の形態をあらわしている。
図5に示すように、このインパクトレンチBは、ケーシング1と、エアモータ2と、ドライバ3と、ハンマー4bと、回転ハンマー支持体5bと、アンビル6とを備えている。
回転ハンマー支持体5bは、図6に示すように、2つのハンマー受け部57,58が対面状態で半円筒形をした連結部59を介して一体化されている。そして、一方のハンマー受け部57が軸受け孔57aと、軸支部としての軸支孔57bとを有し、もう一方のハンマー受け部58がアンビル6の挿通孔58aと、軸支孔57bに対して同一軸線上にある軸支部としての軸支孔58bとを備えている。また、
ハンマー4bは、ハンマー本体46と、軸部となる軸ピン47とを備えている。
ハンマー本体46は、図示していないが、上記インパクトレンチAのハンマー4aと同様の打撃部42,43とカム溝遊嵌部44とを備えるとともに、軸ピン挿通孔46aが穿設されている。
軸ピン47は、両端部の軸支孔57b,58bに嵌まり込む部分にそれぞれ1条のOリング装着溝47b,47bが形成され、軸ピン挿通孔46aへの挿入部に2条のOリング装着溝47a,47aが形成され、姿勢保持手段となるOリング7c,7dがそれぞれ装着されている。
そして、ドライバ3と、ハンマー4bと、回転ハンマー支持体5bとは、上記インパクトレンチAと同様に、2つのハンマー受け部57,58の間にカム溝形成部31が配置されるように、ドライバ3の軸受け部32をハンマー受け部57の軸受け孔57aに嵌合させたのち、ハンマー本体46のカム溝遊嵌部44がドライバ3のカム溝31aに入り込むとともに、軸ピン挿通孔46aを軸支孔57b,58bの軸線に一致させた状態に保持する。つぎに、軸ピン47を一方のハンマー受け部57(58)の軸支孔57b(58b)から軸ピン挿通孔46aを通って他方のハンマー受け部58(57)の軸支孔58b(57b)に向けて差し込み、両端部のOリング7cが軸支孔57b,58bの内壁面に圧接し、Oリング7dが軸ピン挿通孔46aの内壁面に圧接した状態にすることによって組み立てられる。
すなわち、Oリング7cは、その摩擦抵抗によって、軸ピン47の軸を中心にした回転を防止できる摩擦抵抗値に調整されている。
また、Oリング7dは、リバウンドするときに打撃の反発力と、ドライバ3のカム溝31aの壁面がカム溝遊嵌部44を正回転方向に押す力との複合力がハンマー4bに加わる場合、および、ハンマー4bが突出部64a,64bを乗り越えるときに、逆回転方向の打撃部43(42)が突出部64a,64bによってアンビル6の中心から遠ざかるように持ち上げられたりするような力が加わる場合のいずれかの場合以外は、ハンマー本体46が軸ピン47回りに揺動しないような摩擦抵抗値に調整されている。
さらに、このインパクトレンチBは、回転ハンマー支持体5bの軸受け孔57aには、Oリングが設けられておらず、ドライバ3の軸受け部32が軸受け孔57aに回転自在に嵌め込まれており、その他の構成は、上記インパクトレンチAと同様になっている。
このインパクトレンチBは、以上のようになっているので、リバウンドするときに打撃の反発力と、ドライバ3のカム溝31aの壁面がカム溝遊嵌部44を正回転方向に押す力との複合力によって、ハンマー本体46の正回転方向の打撃部42(43)が起き上がって非打撃姿勢になる。そして、リバウンドが終了し、再びハンマー4bが正回転方向に回転し始めても、Oリング7c,7dの摩擦抵抗によって、ハンマー本体46の正回転方向の打撃部42(43)が非打撃姿勢を保ち、受撃部65(66)のところまで回転してくる。したがって、打撃部が受撃部65を「二度打ち」したり、「すべり打ち」をしたりすることがない。
そして、ハンマー4bはさらに加速を続けながら、突出部64a,64bを乗り越えるのであるが、上記インパクトレンチAと同様に、ハンマー4bが突出部64a,64bを乗り越えるときに、逆回転方向の打撃部43(42)が突出部64a,64bによってアンビル6の中心から遠ざかるように持ち上げられ、ハンマー本体46が揺動して正回転方向側の打撃部42(43)が打撃姿勢となる。
上記のように正回転方向側の打撃部42(43)が打撃姿勢になったハンマー4bには、以下に述べるようにしてエアモータ2からの回転力が伝わり、回転ハンマー支持体5bといっしょに回転する。すなわち、ドライバ3はエアモータ2と一体に回転するので、カム溝31aの壁面がハンマー4bのハンマー本体46のカム溝遊嵌部44を正回転方向に押す。ハンマー本体46は軸ピン47を介して回転ハンマー支持体5bの軸支孔57b,58bを押す。したがって、ハンマー4bと回転ハンマー支持体5bとが一体となって回転する。このとき、Oリング7c,7dの摩擦抵抗によって、ハンマー4bは、正回転方向側の打撃部42(43)の打撃姿勢を保持した状態でさらに加速を続けながら回転し、受撃部65(66)を打撃する。
勿論、上記インパクトレンチAと同様に、アンビル6の受撃部66(65)が、定常使用状態でのハンマ−4bによる打撃後に、逆回転方向の打撃部43(42)が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するように設けられているので、定常使用状態では、ハンマー4bが逆回転方向にリバウンドしても、ハンマー4bの逆回転方向の打撃部43(42)が逆回転方向の受撃部66(65)に当たることがない。すなわち、「逆打ち」することがない。
したがって、このインパクトレンチBも上記インパクトレンチAと同様に、迅速かつ効率よくボルトやナット等のねじを締め込んだり緩めたりすることができる。
なお、Oリング7c,7dは1つずつでも構わない。また、軸ピン47側でなく軸ピン挿通孔46aや軸支孔57b,58b側に装着してもよい。
図7は、本発明にかかるインパクトレンチの第3の実施の形態をあらわしている。
図7に示すように、このインパクトレンチCは、ハンマー4cのハンマー本体46'が、軸ピン挿通孔46aの軸方向の両端面に軸ピン挿通孔46aの周囲を囲むようにOリング装着溝46cが形成され、このOリング装着溝46cに姿勢保持手段としてのOリング7eが装着されているとともに、軸部となる軸ピン47'にOリング7c,7dが装着されていない以外は、上記インパクトレンチBと同様になっている。
すなわち、このインパクトレンチCは、Oリング7eがハンマー受け部57,58の軸支孔57b,58b周りの壁面に圧接され、Oリング7eの摩擦抵抗によって、リバウンドするときに打撃の反発力と、ドライバ3のカム溝31aの壁面がカム溝遊嵌部44を正回転方向に押す力との複合力がハンマー4cに加わる場合、および、ハンマー4cが突出部64a,64bを乗り越えるときに、逆回転方向の打撃部43(42)が突出部64a,64bによってアンビル6の中心から遠ざかるように持ち上げられたりするような力が加わる場合のいずれかの場合以外は、ハンマー本体46'が軸ピン47'回りに揺動しないようになっている。
したがって、上記インパクトレンチBと同様に、リバウンド後に正回転方向の打撃部42(43)が非打撃姿勢になると、Oリング7eの摩擦抵抗によって打撃部42(43)が非打撃姿勢の状態に保たれ、ハンマー4cが突出部64a,64bを乗り越えると、正回転方向の打撃部42(43)が打撃姿勢となりOリング7eの摩擦抵抗によってその打撃姿勢が保たれるようになっている。
このインパクトレンチCは、以上のようになっており、上記インパクトレンチBと同様の作用効果を備えているとともに、回転ハンマー支持体5bとハンマー本体46'とをOリング7eを介して直接接するような構造とすることによって、軸ピン47'の装着が容易となり、結果として組立作業が容易になる。
なお、Oリング7eは1つでも構わないし、ハンマー受け部57,58側に取り付けてもよい。
図8および図9は、本発明にかかるインパクトレンチの第4の実施の形態をあらわしている。
図8および図9に示すように、このインパクトレンチDは、ハンマー4dのハンマー本体40が、ハンマー4cのOリング7eに代えて両打撃部42,43のアンビル6側(ドライバ3に対して反対側)の端面に姿勢保持手段の一部を構成する皿もみ穴40aが対称に1つずつ設けられているとともに、回転ハンマー支持体5cのアンビル6側のハンマー受け部58'に姿勢保持手段の残部を構成する係止部材8が二箇所に設けられている以外は、上記インパクトレンチCと同様になっている。
係止部材8は、ノックスプリング(コイルスプリング)81と、このノックスプリング81の一端にかしめ等によって固定されたスチールボール82とを備え、ハンマー受け部58'に穿設されたきり穴83にノックスプリング81側を先端にして挿入され、ノックスプリング81によってスチールボール82が常にハンマー本体の打撃部42(43)の側面に圧接状態となるように付勢されている。
そして、このインパクトレンチDは、ハンマー本体40が軸ピン47'を中心にして揺動し、一方の打撃部42(43)が打撃姿勢を取ると、打撃姿勢を取った打撃部42(43)の皿もみ穴40aに対応する係止部材8のスチールボール82が嵌まり込み、スチールボール82がハンマー本体40を揺動しないように係止してその姿勢を保持するとともに、他方の打撃部43(42)側の係止部材8のスチールボール82が、図9に示すように、対応する皿もみ穴40aへの係止を解除され、皿もみ穴40aからずれた位置で打撃部43(42)の壁面に圧接された状態になるようになっている。
すなわち、このインパクトレンチDは、以上のようになっており、まず、正回転方向の打撃部42(43)において係止部材8のスチールボール82が皿もみ穴40aに嵌まり込み、打撃部42,43が揺動しない状態にして打撃姿勢を保持した状態で、受撃部65(66)を打撃する。そして、打撃に続いてリバウンドするときに打撃の反発力と、エアモータ2の回転力によってドライバ3のカム溝31aの壁面が正回転方向に押す力との複合力によって、正回転方向の打撃部42(43)の皿もみ穴40aへの係止部材8のスチールボール82による係止が解除され、正回転方向の打撃部42(43)が非打撃姿勢になるまで起き上がる。そして、起き上がると同時に、逆回転方向の打撃部43(42)の皿もみ穴40aに他方の係止部材8のスチールボール82が嵌まり込み、ハンマー本体40が揺動しないように係止され、正回転方向の打撃部42(43)が非打撃姿勢に保持される。
したがって、リバウンドが終了し、再びハンマー4dが正回転方向に回転し始めても、ハンマー本体40の正回転方向の打撃部42(43)が非打撃姿勢を保ち、受撃部65(66)のところまで回転してくる。したがって、打撃部42(43)が受撃部65(66)を「二度打ち」したり、「すべり打ち」をしたりすることがない。
そして、ハンマー4dはさらに加速を続けながら、突出部64a,64bを乗り越えるのであるが、上記インパクトレンチA〜Cと同様に、ハンマー4dが突出部64a,64bを乗り越えるときに、逆回転方向の打撃部43(42)が突出部64a,64bによってアンビル6の中心から遠ざかるように持ち上げられ、その力によって逆回転方向の打撃部43(42)の皿もみ穴40aへのスチールボール82による係止が解除され、ハンマー本体40が揺動し、正回転方向側の打撃部42(43)が打撃姿勢となると同時に、正回転方向の打撃部42(43)の皿もみ穴40aへスチールボール82が再び嵌まり込み、正回転方向の打撃部42(43)が打撃姿勢に保持される。
上記のように正回転方向側の打撃部42(43)が打撃姿勢になったハンマー4dは、係止部材8による係止によって正回転方向側の打撃部42(43)を打撃姿勢に保持した状態でさらに加速を続けながら回転し、受撃部65(66)を打撃する。
したがって、このインパクトレンチDも上記インパクトレンチA〜Cと同様に、迅速かつ効率よくボルトやナット等のねじを締め込んだり緩めたりすることができる。
なお、ノックスプリング81に代えてゴムエラストマーなどの弾性体を用いるようにしても構わない。
本発明にかかるインパクトレンチは、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記のインパクトレンチAは、Oリング7aおよびOリング7bが設けられていたが、いずれか一方のOリングのみの構成でも構わない。
また、上記のインパクトレンチB,Cでは、回転ハンマー支持体5bの軸受け孔57aには、Oリングが設けられていなかったが、インパクトレンチAのようにOリング等によって摩擦抵抗値を調整するようにしても構わない。
さらに、上記の実施の形態では、モータとしてエアモータ2が用いられているが、電動モータ(充電式のものを含む)、などの他のモータを用いることもできる。
また、上記のインパクトレンチDでは、ハンマー本体側に皿もみ穴を設け、ハンマー受け部側に係止部材を設けているが、逆にしても構わない。
上記インパクトレンチC,Dに示した姿勢保持手段を、インパクトレンチAのハンマーのような軸部とハンマー本体とが一体になったハンマーに設け、回転ハンマー支持体としては筒状本体部と蓋とを用いた構成としても構わない。
本発明にかかるインパクトレンチの第1の実施の形態をあらわす分解斜視図である。 図1のインパクトレンチの要部縦断面図である。 図1のインパクトレンチの要部横断面図である。 図1のインパクトレンチのハンマーの動きを説明する説明図である。 本発明にかかるインパクトレンチの第2の実施の形態をあらわし、その一部切欠き断面図である。 図5のインパクトレンチに用いられる回転ハンマー支持体をあらわす斜視図である。 本発明にかかるインパクトレンチの第3の実施の形態をあらわし、その要部断面図である。 本発明にかかるインパクトレンチの第4の実施の形態をあらわし、その要部断面図である。 図8のX方向矢視図である。 従来のインパクトレンチの要部断面図である。 従来のインパクトレンチの逆打ちを説明する説明図である。 従来のインパクトレンチのすべり打ちを説明する説明図である。 公知のインパクトレンチの要部断面図である。
符号の説明
A,B,C,D インパクトレンチ
2 エアモータ(モータ)
3 ドライバ
31 カム溝形成部
31a カム溝
32 軸受け部
4a,4b,4c,4d ハンマー
41 軸部
42,43 打撃部
44 カム溝遊嵌部
40,46,46' ハンマー本体
47,47' 軸ピン(軸部)
40a 皿もみ穴(姿勢保持手段)
5a,5b,5c 回転ハンマー支持体
51 筒状本体部
54 軸受け孔
57,58,58' ハンマー受け部
56a,57b,58b 軸支孔(軸支部)
56b 凹部(軸支部)
6 アンビル
65,66 受撃部
7a,7b,7c,7d,7e Oリング
8 係止部材(姿勢保持手段)
81 ノックスプリング
82 スチールボール

Claims (2)

  1. カム溝がその周面の一部に凹設された略円盤状をしたカム溝形成部と、カム溝形成部の一方の面から突設された軸受け部とを有し、軸受け部の中心周りに回転するドライバと、
    同一軸線上にそれぞれ軸支部が設けられた対面する2つのハンマー受け部を有し、2つのハンマー受け部の間にカム溝形成部が配置されるとともに、一方にハンマー受け部にドライバの軸受け部が回転自在に装着される軸受け孔が設けられた回転ハンマー支持体と、
    2つのハンマー受け部の軸支部にその両端部が支持される軸部、この軸部の中心軸を中心にして対称形状に張り出す2つの打撃部、および、前記カム溝に遊嵌され、ドライバのカム溝壁面によって設定回転方向の力を受け、正回転方向の打撃部を前記軸部を中心にして起き上がる方向に揺動させるカム溝遊嵌部を有するハンマーとを備え、
    モータの回転に伴ってドライバが回転し、このドライバの回転に伴ってハンマーおよび回転ハンマー支持体が回転し、ハンマーの回転によって、正回転方向の打撃部がアンビルの周面に突出するように設けられた対応する受撃部を打撃するインパクトレンチにおいて、
    前記軸受け部と、回転ハンマー支持体との摩擦抵抗値が、回転ハンマー支持体がドライバの回転に伴って供回りし、打撃による反発力が加わったときに、供回りが解除される摩擦抵抗値に調整されているとともに、
    ハンマーの逆回転方向の打撃部に対応する受撃部が、定常使用状態での打撃後に、逆回転方向の打撃部が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するようにアンビルに形成されていることを特徴とするインパクトレンチ。
  2. カム溝がその周面の一部に凹設された略円盤状をしたカム溝形成部と、カム溝形成部の一方の面から突設された軸受け部とを有し、軸受け部の中心周りに回転するドライバと、
    同一軸線上にそれぞれ軸支部が設けられた対面する2つのハンマー受け部を有し、2つのハンマー受け部の間にカム溝形成部が配置されるとともに、一方にハンマー受け部にドライバの軸受け部が回転自在に装着される軸受け孔が設けられた回転ハンマー支持体と、
    2つのハンマー受け部の軸支部にその両端部が支持される軸部、この軸部の中心軸を中心にして対称形状に張り出す2つの打撃部、および、前記カム溝に遊嵌され、ドライバのカム溝壁面によって設定回転方向の力を受け、正回転方向の打撃部を前記軸部を中心にして起き上がる方向に揺動させるカム溝遊嵌部を有するハンマーとを備え、
    モータの回転に伴ってドライバが回転し、このドライバの回転に伴ってハンマーおよび回転ハンマー支持体が回転し、ハンマーの回転によって、正回転方向の打撃部がアンビルの周面に突出するように設けられた対応する受撃部を打撃するインパクトレンチにおいて、
    前記ハンマーの正回転方向の打撃部が一旦打撃姿勢になると、この打撃部が対応する受撃部を打撃するまで、打撃姿勢を保持するとともに、打撃により一旦保持が解除されて打撃部を非打撃姿勢状態に保持するハンマーの姿勢保持手段を有し、
    ハンマーの逆回転方向の打撃部に対応する受撃部が、定常使用状態での打撃後に、逆回転方向の打撃部が到達する最大リバウンド位置より逆回転方向側に位置するようにアンビルに形成されていることを特徴とするインパクトレンチ。
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