JP2005262300A - 突合せ溶接用バック治具 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 帯状ワークW1,W2の突合せ溶接時に突合せ部の裏面側へシールドガスを流す突合せ溶接用バック治具1であって、前記バック治具1は、側端面同士が対向する状態で配設され、対向する側端面間にスリット状のガス通路Sを形成すると共に、対向する側端部の角部上面にガス通路Sに沿う細幅状の切欠部16aを夫々形成した左右の下部クランプ16と、各下部クランプ16の切欠部16aに側端面同士が対向する状態で夫々交換可能に取り付けられ、対向する側端面間に前記ガス通路Sに連通するスリット状のガス通路Sを形成すると共に、対向する側端部の角部上面にガス通路Sに沿う細幅状の切欠17aを夫々形成した左右のブロック17とから成り、左右のブロック17間の上面にガス通路Sの幅と異なる細幅状の浅溝Saを形成する。
【選択図】 図1
Description
即ち、前記バック治具21は、図9及び図10に示す如く、銅材により平面形状が矩形の厚板状に形成された左右の下部クランプ21a,21bから成り、作業用テーブル22の凹所22a内に配設した矩形状のベース23に複数本のボルト24により着脱自在に取り付け固定され、凹所22a内に配設した一対の流体圧シリンダ25によりベース23と一緒に上下方向へ昇降動するようになっている。
又、左右の下部クランプ21a,21b間には、帯状ワークW1,W2の突合せ部の裏面側へシールドガスを流すスリット状の溝Sが形成されていると共に、帯状ワークW1,W2の端面の位置決めを行うためのセンタープレート26が遊嵌状態で配設されている。このセンタープレート26は、作業用テーブル22の凹所22aの底面側に固定されており、左右の下部クランプ21a,21bが下降しているときにはその上端部が下部クランプ21a,21bの上面から上方へ突出し、又、左右の下部クランプ21a,21bが上昇したときにはその上端部がスリット状の溝S内に引き込まれるようになっている。
このとき、シールドガスがスリット状の溝Sから帯状ワークW1,W2の突合せ部の裏面側へ供給されているため、帯状ワークW1,W2の溶接部の酸化が防止される。又、バック治具21により余分な熱が吸収されて熱歪が低減されると共に、ビードの溶け落ちや穴あき等が防止される。
又、別のバック治具21を取り付ける際には、左右の下部クランプ21a,21b間に形成されるスリット状の溝Sが所定の位置で且つスリット状の溝Sの幅が帯状ワークW1,W2の厚みに応じて最適な幅となるように左右の下部クランプ21a,21bの位置決めを行わなければならないが、この位置決めは極めて難しく、バック治具21の取り付けを正確に行い難いと云う問題がある。
更に、突合せ溶接する帯状ワークW1,W2の厚みに応じて複数組のバック治具21を用意しておかなければならないが、バック治具21は熱伝導率の高い銅材等により形成されているために材料費が高くつき、バック治具21を複数組用意しておくことはコストの高騰を招くことになる。
加えて、同じバック治具21を長期間使用していると、左右の下部クランプ21a,21bのエッジ部分(対向する側端部の上側角部)に溶融や腐食が発生し、エッジ部分の形状が変化してスリット状の溝Sの幅が変わることがあるため、最適な突合せ溶接が困難になると云う問題がある。然も、バック治具21の一部分だけが変形した場合でも、高価な材料で形成されたバック治具21全体を交換しなければならず、経済性にも劣ると云う問題がある。
又、本発明の突合せ溶接用バック治具は、左右のブロックを左右の下部クランプに取り付けるときに左右のブロックを左右の下部クランプの切欠部に夫々嵌め込むだけで左右のブロックが切欠部によって自動的に位置決めされるため、左右のブロックの位置決めや取り付けを極めて簡単且つ正確に行える。
更に、本発明の突合せ溶接用バック治具は、一組の左右の下部クランプと比較的小さな複数組の左右のブロックとから成り、シールドガスが流れる浅溝の幅を変える場合には左右のブロックのみを交換するようにしているため、従来のバック治具のように高価な材料で形成された複数組のバック治具を用意しておく必要もなく、従来のバック治具に比較してコストの低減を図れる。
加えて、本発明の突合せ溶接用バック治具は、長期間の使用により左右のブロックのエッジ部分に溶融や腐食が発生してエッジ部分の形状が変化した場合、左右のブロックのみを新しいブロックに交換するだけで良く、従来のバッグ治具のように全体を交換する場合に比較してコストの低減を図れる。
又、切断装置4、溶接装置9、圧延装置11及び上部クランプ7等は、作業用テーブル2の奥部に前後方向へ移動自在に配設されており、帯状ワークW1,W2の切断時、帯状ワークW1,W2の突合せ溶接時、帯状ワークW1,W2の溶接部の圧延時に作業用テーブル2上へ夫々引き出されるようになっている。
尚、バック治具1以外の各装置や各部材は、従来公知ものと同様構造に構成されているため、ここではその詳細な説明を省略する。
又、左右の下部クランプ16の切欠部16aの近傍位置には、細幅状のストッパーガイド穴16cが切欠部16aと平行に形成されている。このストッパーガイド穴16c内には、平面形状が略楕円形状のストッパー19がその頭部を下部クランプ16の上面より僅かに上方へ突出させた状態で移動自在に挿入されており、ストッパー19に設けた固定ネジ20の締め込みによりストッパーガイド穴16c内の所定の位置で固定されるようになっている(図2参照)。
更に、左右の下部クランプ16には、これらをベース14へ固定するためのボルト18が挿通されるボルト穴16dが複数形成されていると共に、対向する側端部の一端部側には、スタートタブ10が嵌め込まれる半円形状の切欠16eが夫々形成されている。
又、左右の下部クランプ16は、凹所2a内に配設した流体圧シリンダ15の伸縮動作に伴ってベース14と一緒に上下動するようになっており、流体圧シリンダ15の短縮時にはその上面が作業用テーブル2の上面よりも所定の距離(2mm〜6mm)だけ下方に位置する待機位置へ下降し、流体圧シリンダ15の伸長時にはその上面が作業用テーブル2の上面と同じ位置になる挾持位置へ上昇するようになっている。
更に、左右の下部クランプ16間には、図3、図6及び図7に示す如く、厚さ0.1mm〜0.3mmの薄鋼板より成るセンタープレート5がその上端部を僅かに上方へ突出させた状態で配設されており、下部クランプ16が流体圧シリンダ15により上方へ持ち上げられたときにはセンタープレート5の上端部が下部クランプ16間へ引き込まれるようになっている。
又、左右のブロック17には、これらを左右の下部クランプ16の切欠部16aへ固定するためのボルト18が挿通されるボルト穴17bが一定間隔毎に形成されている。このボルト穴17bは、左右の下部クランプ16の雌ネジ穴16bと同一のピッチで形成されている。
尚、左右のブロック17の長さは左右の下部クランプ16の切欠部16aの長さと同じ長さに、左右のブロック17の幅は左右の下部クランプ16の切欠部16aの幅と同じ幅に、左右のブロック17の厚みは左右の下部クランプ16の切欠部16aの深さと同じ深さに夫々設定されている。従って、左右のブロック17を左右の下部クランプ16の切欠部16aに夫々嵌め込んだときには、図7に示す如く、左右の下部クランプ16の上面と左右のブロック17の上面とが面一になり、又、左右の下部クランプ16の側端面と左右のブロック17の側端面とが面一になる。
尚、帯状ワークW1,W2には、厚みが20μm〜2.0のアルミ、アルミ合金、銅、銅合金、ステンレス、軟鋼等の帯状ワークW1,W2が使用されている。又、溶接電流、アーク長さ、ワークWの搬送速度、不活性ガスの供給量、タングステン電極棒の先端形状等の溶接条件は、ワークWの材質、板厚等に応じて最適の条件下に設定されていることは勿論である。
これにより、センタープレート5は、作業用テーブル2の凹所2a内に固定されていることとも相まって、その上端部が両帯状ワークW1,W2の切断端部の端面の間から引き抜かれる。これに伴って、両帯状ワークW1,W2は、作業用テーブル2と下部クランプ16との段差によって弛みが生じているため、帯状ワークW1,W2自体の弾性力によって左右方向へ移動し、帯状ワークW1,W2の切断端面同士がバック治具1の浅溝Sa上で正確に突き合された状態で上部クランプ7とバック治具1とにより挾持固定される。
即ち、帯状ワークW1,W2の厚みが薄くなれば、切欠17aの幅が狭い左右のブロック17を下部クランプ16に取り付けて左右のブロック17間の上面に形成される浅溝Saの幅を小さく、又、帯状ワークW1,W2の厚みが厚くなれば、切欠17aの幅が広い左右のブロック17を下部クランプ16に取り付けて左右のブッロク17間の上面に形成される浅溝Saの幅を広くする。
又、このバック治具1は、左右のブロック17を左右の下部クランプ16に取り付けるときに左右のブロック17を左右の下部クランプ16の切欠部16aに夫々嵌め込むだけで左右のブロック17が切欠部16aによって自動的に位置決めされるため、左右のブロック17の位置決めや取り付けを極めて簡単且つ正確に行える。
更に、このバック治具1は、一組の左右の下部クランプ16と比較的小さな複数組の左右のブロック17とを備えているため、シールドガスが流れる浅溝Saの幅を変える場合には左右のブロック17のみを交換し、又、長期間の使用により左右のブロック17のエッジ部分に溶融や腐食が発生してエッジ部分の形状が変化した場合には左右のブロック17のみを新しいブロック17に交換するだけで良く、高価な材料で形成されたバック治具1全体を交換する必要もなく、コストの低減を図れる。
Claims (2)
- 端面同士が突き合された二つの帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部分を支持載置し、両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ溶接時に突合せ部の裏面側へシールドガスを流す突合せ溶接用バック治具(1)であって、前記突合せ溶接用バック治具(1)は、側端面同士が対向する状態で配設され、対向する側端面間にシールドガスが流れるスリット状のガス通路(S)を形成すると共に、対向する側端部の角部上面に帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部に沿う細幅状の切欠部(16a)を夫々形成した厚板状の左右の下部クランプ(16)と、左右の下部クランプ(16)の切欠部(16a)に側端面同士が対向する状態で夫々交換可能に取り付けられ、対向する側端面間に左右の下部クランプ(16)間のガス通路(S)に連通するスリット状のガス通路(S)を形成すると共に、対向する側端部の角部上面に帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部に沿う細幅状の切欠(17a)を夫々形成した細幅板状の左右のブロック(17)とから成り、左右のブロック(17)を左右の下部クランプ(16)の切欠部(16a)へ夫々取り付けたときに左右のブロック(17)間の上面にガス通路(S)の幅と異なるシールドガスが流れる細幅状の浅溝(Sa)が形成されるようにしたことを特徴とする突合せ溶接用バック治具。
- 突合せ溶接用バック治具(1)が、細幅状の切欠(17a)の幅が異なる複数組の左右のブロック(17)を備えており、突合せ溶接する帯状ワーク(W1),(W2)の厚みに応じて左右のブロック(17)を交換し、帯状ワーク(W1),(W2)の厚みに適応する細幅状の浅溝(Sa)を形成できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の突合せ溶接用バック治具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004082036A JP2005262300A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 突合せ溶接用バック治具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004082036A JP2005262300A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 突合せ溶接用バック治具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005262300A true JP2005262300A (ja) | 2005-09-29 |
Family
ID=35087375
Family Applications (1)
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JP2004082036A Pending JP2005262300A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 突合せ溶接用バック治具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2005262300A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009082929A (ja) * | 2007-09-27 | 2009-04-23 | Jfe Container Co Ltd | 円周溶接用内治具装置及びこれを用いた円周溶接方法 |
JP5535394B1 (ja) * | 2013-11-27 | 2014-07-02 | 彰久 村田 | 薄板溶接用裏当て金 |
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2004
- 2004-03-22 JP JP2004082036A patent/JP2005262300A/ja active Pending
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