JP2005262300A - 突合せ溶接用バック治具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 取り換えを簡単且つ迅速に行えると共に、位置決めも簡単且つ正確に行え、然も、コストの低減を図れるようにする。
【解決手段】 帯状ワークW1,W2の突合せ溶接時に突合せ部の裏面側へシールドガスを流す突合せ溶接用バック治具1であって、前記バック治具1は、側端面同士が対向する状態で配設され、対向する側端面間にスリット状のガス通路Sを形成すると共に、対向する側端部の角部上面にガス通路Sに沿う細幅状の切欠部16aを夫々形成した左右の下部クランプ16と、各下部クランプ16の切欠部16aに側端面同士が対向する状態で夫々交換可能に取り付けられ、対向する側端面間に前記ガス通路Sに連通するスリット状のガス通路Sを形成すると共に、対向する側端部の角部上面にガス通路Sに沿う細幅状の切欠17aを夫々形成した左右のブロック17とから成り、左右のブロック17間の上面にガス通路Sの幅と異なる細幅状の浅溝Saを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、主に金属製の帯状ワークからリードフレームやシャーシ類、パイプ類等の各種製品を連続的に生産するプレスラインや造管ライン等に設置され、加工中の帯状ワークの終端部と新しい帯状ワークの始端部とを突合せ溶接により接合する突合せ接合装置に用いられるものであり、帯状ワークを突合せ溶接する際に余分な熱を吸収して熱歪を低減すると共に、ビードの溶け落ちや穴あきを防止し、更に、帯状ワークの突合せ部の裏側にシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するようにした突合せ溶接用バック治具の改良に関するものである。
従来、この種の突合せ溶接用バック治具21としては、本件出願人が先に開発した帯状ワークW1,W2の突合せ接合装置に用いているバック治具21が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3参照)。
即ち、前記バック治具21は、図9及び図10に示す如く、銅材により平面形状が矩形の厚板状に形成された左右の下部クランプ21a,21bから成り、作業用テーブル22の凹所22a内に配設した矩形状のベース23に複数本のボルト24により着脱自在に取り付け固定され、凹所22a内に配設した一対の流体圧シリンダ25によりベース23と一緒に上下方向へ昇降動するようになっている。
又、左右の下部クランプ21a,21b間には、帯状ワークW1,W2の突合せ部の裏面側へシールドガスを流すスリット状の溝Sが形成されていると共に、帯状ワークW1,W2の端面の位置決めを行うためのセンタープレート26が遊嵌状態で配設されている。このセンタープレート26は、作業用テーブル22の凹所22aの底面側に固定されており、左右の下部クランプ21a,21bが下降しているときにはその上端部が下部クランプ21a,21bの上面から上方へ突出し、又、左右の下部クランプ21a,21bが上昇したときにはその上端部がスリット状の溝S内に引き込まれるようになっている。
尚、図9及び図10に於いて、21cは下部クランプ21a,21bに形成したストッパーガイド溝、27はストッパーガイド溝21c内に移動調整自在に配設されたストッパー、28は左右の下部クランプ21a,21b間に設けた初期アークを発生させるアークガイド、29は左右の下部クランプ21a,21bとの間で帯状ワークW1,W2を挾持する左右の上部クランプ、30は溶接用トーチ、31はタングステン電極棒、32は帯状ワークW1,W2を作業用テーブル22の上面へ固定するワーククランプ、33は左右の上部クランプ29の間隙を規制するセッティングプレート(図9は省略)、34はセッティングプレート33を押える押えガイド板である。
而して、前記バック治具21を用いて帯状ワークW1,W2を突合せ溶接する場合、帯状ワークW1,W2の端面同士を突き合せた状態でその突合せ部近傍をセッティングプレート33を介して左右の上部クランプ29と下部クランプ21a,21bとによって挾持固定した後、左右の下部クランプ21a,21b間に形成したスリット状の溝S内にアルゴンガス等のシールドガスを流しながら、溶接用トーチ30を帯状ワークW1,W2の突合せ部に沿って移動させ、帯状ワークW1,W2の突合せ部を突合せ溶接する。
このとき、シールドガスがスリット状の溝Sから帯状ワークW1,W2の突合せ部の裏面側へ供給されているため、帯状ワークW1,W2の溶接部の酸化が防止される。又、バック治具21により余分な熱が吸収されて熱歪が低減されると共に、ビードの溶け落ちや穴あき等が防止される。
ところで、理想的な突合せ溶接を行うためには、バック治具21を構成する左右の下部クランプ21a,21b間に形成されたスリット状の溝Sの幅を帯状ワークW1,W2の厚さに応じて調整する必要があり、一般には帯状ワークW1,W2の厚さが厚くなれば溝Sの幅を広くし、又、帯状ワークW1,W2の厚さが薄くなれば溝Sの幅を狭くするようにしている。そのため、帯状ワークW1,W2の突合せ溶接を行う際には、帯状ワークW1,W2の厚みに応じてバック治具21を別のバック治具21と交換し、スリット状の溝Sの幅を変えて帯状ワークW1,W2の厚みに応じて最適化する必要がある。
ところが、バック治具21を交換するには、バック治具21全体を取り換えなければならないため、バッグ治具21自体は勿論のこと、アークガイド28や押えガイド板34の取り外しや取り付けも行わなければならず、取り換えに極めて手数が掛かると云う問題がある。
又、別のバック治具21を取り付ける際には、左右の下部クランプ21a,21b間に形成されるスリット状の溝Sが所定の位置で且つスリット状の溝Sの幅が帯状ワークW1,W2の厚みに応じて最適な幅となるように左右の下部クランプ21a,21bの位置決めを行わなければならないが、この位置決めは極めて難しく、バック治具21の取り付けを正確に行い難いと云う問題がある。
更に、突合せ溶接する帯状ワークW1,W2の厚みに応じて複数組のバック治具21を用意しておかなければならないが、バック治具21は熱伝導率の高い銅材等により形成されているために材料費が高くつき、バック治具21を複数組用意しておくことはコストの高騰を招くことになる。
加えて、同じバック治具21を長期間使用していると、左右の下部クランプ21a,21bのエッジ部分(対向する側端部の上側角部)に溶融や腐食が発生し、エッジ部分の形状が変化してスリット状の溝Sの幅が変わることがあるため、最適な突合せ溶接が困難になると云う問題がある。然も、バック治具21の一部分だけが変形した場合でも、高価な材料で形成されたバック治具21全体を交換しなければならず、経済性にも劣ると云う問題がある。
特開平11−347792号公報 特開2001−47281号公報 特開2001−340967号公報
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的は、取り換えを簡単且つ迅速に行えると共に、位置決めも簡単且つ正確に行え、然も、コストの低減を図れるようにした突合せ溶接用バック治具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の発明は、端面同士が突き合された二つの帯状ワークの突合せ部分を支持載置し、両帯状ワークの突合せ溶接時に突合せ部の裏面側へシールドガスを流す突合せ溶接用バック治具であって、前記突合せ溶接用バック治具は、側端面同士が対向する状態で配設され、対向する側端面間にシールドガスが流れるスリット状のガス通路を形成すると共に、対向する側端部の角部上面に帯状ワークの突合せ部に沿う細幅状の切欠部を夫々形成した厚板状の左右の下部クランプと、左右の下部クランプの切欠部に側端面同士が対向する状態で夫々交換可能に取り付けられ、対向する側端面間に左右の下部クランプ間のガス通路に連通するスリット状のガス通路を形成すると共に、対向する側端部の角部上面に帯状ワークの突合せ部に沿う細幅状の切欠を夫々形成した細幅板状の左右のブロックとから成り、左右のブロックを左右の下部クランプの切欠部へ夫々取り付けたときに左右のブロック間の上面にガス通路の幅と異なるシールドガスが流れる細幅状の浅溝が形成されるようにしたことに特徴がある。
本発明の請求項2の発明は、突合せ溶接用バック治具が、細幅状の切欠の幅が異なる複数組の左右のブロックを備えており、突合せ溶接する帯状ワークの厚みに応じて左右のブロックを交換し、帯状ワークの厚みに適応する細幅状の浅溝を形成できるようにしたことに特徴がある。
本発明の突合せ溶接用バック治具は、対向する側端部の角部上面に細幅状の切欠部を形成した厚板状の左右の下部クランプと、左右の下部クランプの切欠部に交換可能に取り付けられ、対向する側端部の角部上面に細幅状の切欠を形成した細幅板状の左右のブロックとから成り、左右の下部クランプ間及び左右のブロック間にシールドガスが流れるスリット状のガス通路を形成すると共に、左右のブロック間の上面にガス通路の幅と異なるシールドガスが流れる細幅状の浅溝を形成する構成としているため、左右の下部クランプに取り付けている左右のブロックを幅の異なる細幅状の切欠を形成した左右のブロックと交換することによって、シールドガスが流れる浅溝の幅を自由に調整することができる。その結果、本発明の突合せ溶接用バック治具は、突合せ溶接する帯状ワークの厚みが変わった場合には左右の下部クランプに夫々取り付けた左右のブロックを交換するだけでシールドガスが流れる細幅状の浅溝の幅を最適な幅に変えることができ、従来のバック治具のようにバック治具全体を取り換えたり、その他の部材の取り外しや取り付けを行う必要もなく、取り換えを簡単且つ迅速に行える。
又、本発明の突合せ溶接用バック治具は、左右のブロックを左右の下部クランプに取り付けるときに左右のブロックを左右の下部クランプの切欠部に夫々嵌め込むだけで左右のブロックが切欠部によって自動的に位置決めされるため、左右のブロックの位置決めや取り付けを極めて簡単且つ正確に行える。
更に、本発明の突合せ溶接用バック治具は、一組の左右の下部クランプと比較的小さな複数組の左右のブロックとから成り、シールドガスが流れる浅溝の幅を変える場合には左右のブロックのみを交換するようにしているため、従来のバック治具のように高価な材料で形成された複数組のバック治具を用意しておく必要もなく、従来のバック治具に比較してコストの低減を図れる。
加えて、本発明の突合せ溶接用バック治具は、長期間の使用により左右のブロックのエッジ部分に溶融や腐食が発生してエッジ部分の形状が変化した場合、左右のブロックのみを新しいブロックに交換するだけで良く、従来のバッグ治具のように全体を交換する場合に比較してコストの低減を図れる。
図1は本発明の実施の形態に係る突合せ溶接用バック治具1を用いた突合せ接合装置を示し、当該突合せ接合装置は、金属製の帯状ワークW1,W2からリードフレームやコネクター等の各種製品を連続的に生産するプレスライン等に設置されており、加工中の帯状ワークW1の終端部と新しい帯状ワークW2の始端部とを突合せ溶接により接合し、帯状ワークW1,W2を連続してプレスライン等へ供給できるようにしたものである。
即ち、前記突合せ接合装置は、図1に示す如く、加工中の帯状ワークW1の終端部及び新しい帯状ワークW2の始端部を支持載置する水平な作業用テーブル2を設けたキャビネット本体3と、加工中の帯状ワークW1の終端部及び新しい帯状ワークW2の始端部を幅方向に切断する切断装置4と、加工中の帯状ワークW1の端面及び新しい帯状ワークW2の端面の位置決めを行うセンタープレート5と、加工中の帯状ワークW1の終端部及び新しい帯状ワークW2の始端部を作業用テーブル2の上面へ保持固定する左右のワーククランプ6と、帯状ワークW1,W2の突合せ部近傍上面を保持する左右の上部クランプ7と、帯状ワークW1,W2の突合せ部近傍を上部クランプ7とで上下方向から挾持固定するバック治具1と、帯状ワークW1,W2の突合せ部近傍をバック治具1上へ押圧保持する押えガイド板8と、帯状ワークW1,W2の突合せ部を突合せ溶接する溶接用トーチ9aを備えた溶接装置9(TIG溶接装置又はプラズマ溶接装置)と、初期アークを発生させるスタートタブ10と、帯状ワークW1,W2の溶接部を圧延して溶接部の厚みや組織を均一化する圧延装置11と、溶接条件や電極位置等を設定する操作パネル12と、切断装置4や溶接装置9を作動させる操作スイッチ盤13等から構成されており、加工中の帯状ワークW1の終端部及び新しい帯状ワークW2の始端部を夫々幅方向に切断して両帯状ワークW1,W2の切断端面同士を突合せ固定した後、両帯状ワークW1,W2の突合せ部を突合せ溶接により接合するようにしたものである。
又、切断装置4、溶接装置9、圧延装置11及び上部クランプ7等は、作業用テーブル2の奥部に前後方向へ移動自在に配設されており、帯状ワークW1,W2の切断時、帯状ワークW1,W2の突合せ溶接時、帯状ワークW1,W2の溶接部の圧延時に作業用テーブル2上へ夫々引き出されるようになっている。
尚、バック治具1以外の各装置や各部材は、従来公知ものと同様構造に構成されているため、ここではその詳細な説明を省略する。
図2及び図3は本発明の実施の形態に係る突合せ溶接用バック治具1を作業用テーブル2の中央部に形成した凹所2aに配設した状態を示し、当該バック治具1は、帯状ワークW1,W2を突合せ溶接する際に余分な熱を吸収してビードの溶け落ちや穴あき等を防止すると共に、帯状ワークW1,W2の突合せ部の裏側にシールドガスを流して溶接部の酸化を防止するようにしたものであり、作業用テーブル2の凹所2a内に水平姿勢で配設した矩形状のベース14に取り付けられ、凹所2a内に配設した一対の流体圧シリンダ15によりベース14と一緒に上下方向へ昇降動するようになっている。
即ち、前記バック治具1は、図2及び図3に示す如く、水平姿勢のベース14に側端面同士が対向する状態で取り付けられ、加工中の帯状ワークW1の終端部及び新しい帯状ワークW2の始端部を支持載置する左右の下部クランプ16と、左右の下部クランプ16に側端面同士が対向する状態で夫々交換可能に取り付けられた左右のブロック17とから構成されており、左右の下部クランプ16間及び左右のブロック17間にシールドガスが流れるスリット状のガス通路Sが形成されると共に、左右のブロック17上面間にガス通路S(図6及び図7参照)に連通してガス通路Sの幅と異なる細幅状の浅溝Sa(図6及び図7参照)が形成されるようになっている。
具体的には、左右の下部クランプ16は、図4及び図5に示す如く、銅材(無酸素銅)により平面形状が略矩形の厚板状に形成されており、互いに対向する側端部の角部上面には、左右のブロック17が交換可能に嵌め込まれる細幅状の切欠部16aが帯状ワークW1,W2の突合せ部に沿う姿勢で夫々形成されている。この細幅状の切欠部16aの底面には、左右のブロック17を切欠部16aへ固定するためのボルト18が着脱自在に螺着される雌ネジ穴16bが一定間隔毎に形成されている。
又、左右の下部クランプ16の切欠部16aの近傍位置には、細幅状のストッパーガイド穴16cが切欠部16aと平行に形成されている。このストッパーガイド穴16c内には、平面形状が略楕円形状のストッパー19がその頭部を下部クランプ16の上面より僅かに上方へ突出させた状態で移動自在に挿入されており、ストッパー19に設けた固定ネジ20の締め込みによりストッパーガイド穴16c内の所定の位置で固定されるようになっている(図2参照)。
更に、左右の下部クランプ16には、これらをベース14へ固定するためのボルト18が挿通されるボルト穴16dが複数形成されていると共に、対向する側端部の一端部側には、スタートタブ10が嵌め込まれる半円形状の切欠16eが夫々形成されている。
そして、左右の下部クランプ16は、図3に示す如く、その切欠部16aが上を向く姿勢で且つ対向する状態で作業用テーブル2内の凹所2aのベース14に一定の間隔(この例では0.5mmの間隙)を空けて配設されており、複数本のボルト18によりベース14に取り付け固定されている。これによって、左右の下部クランプ16の対向する側面間には、図7に示す如く、アルゴンガス等のシールドガスが流れるスリット状のガス通路Sが形成されることになる。
又、左右の下部クランプ16は、凹所2a内に配設した流体圧シリンダ15の伸縮動作に伴ってベース14と一緒に上下動するようになっており、流体圧シリンダ15の短縮時にはその上面が作業用テーブル2の上面よりも所定の距離(2mm〜6mm)だけ下方に位置する待機位置へ下降し、流体圧シリンダ15の伸長時にはその上面が作業用テーブル2の上面と同じ位置になる挾持位置へ上昇するようになっている。
更に、左右の下部クランプ16間には、図3、図6及び図7に示す如く、厚さ0.1mm〜0.3mmの薄鋼板より成るセンタープレート5がその上端部を僅かに上方へ突出させた状態で配設されており、下部クランプ16が流体圧シリンダ15により上方へ持ち上げられたときにはセンタープレート5の上端部が下部クランプ16間へ引き込まれるようになっている。
一方、左右のブロック17は、図4及び図5に示す如く、銅材(無酸素銅)により断面形状が矩形で且つ左右の下部クランプ16よりも薄肉の細幅板状に形成されており、対向する側端部の角部上面には、シールドガスが流れる細幅状の切欠17aが長手方向に沿って形成されている。この左右のブロック17は、細幅状の切欠17aの幅が異なるものが複数組(この例では3組)用意されており、突合せ溶接する帯状ワークW1,W2の厚みに応じて交換できるようになっている。
又、左右のブロック17には、これらを左右の下部クランプ16の切欠部16aへ固定するためのボルト18が挿通されるボルト穴17bが一定間隔毎に形成されている。このボルト穴17bは、左右の下部クランプ16の雌ネジ穴16bと同一のピッチで形成されている。
尚、左右のブロック17の長さは左右の下部クランプ16の切欠部16aの長さと同じ長さに、左右のブロック17の幅は左右の下部クランプ16の切欠部16aの幅と同じ幅に、左右のブロック17の厚みは左右の下部クランプ16の切欠部16aの深さと同じ深さに夫々設定されている。従って、左右のブロック17を左右の下部クランプ16の切欠部16aに夫々嵌め込んだときには、図7に示す如く、左右の下部クランプ16の上面と左右のブロック17の上面とが面一になり、又、左右の下部クランプ16の側端面と左右のブロック17の側端面とが面一になる。
そして、前記左右のブロック17は、図7に示す如く、細幅状の切欠17aが上を向く姿勢で且つ対向する状態で左右の下部クランプ16の切欠部16aに夫々嵌め込まれており、複数本のボルト18により下部クランプ16の切欠部16aに締め付け固定されている。これによって、左右のブロック17の対向する側面間には、左右の下部クランプ16間に形成されたガス通路Sに連通するスリット状のガス通路Sが形成されると共に、左右のブロック17間の上面には、ガス通路Sの幅よりも少し広めの細幅状の浅溝Saが形成されることになる。この浅溝Saは、スリット状のガス通路Sに連通してアルゴンガス等のシールドガスが流れる溝となる。
次に、上述したバック治具1を用いて加工中の帯状ワークW1の終端部と新しい帯状ワークW2の始端部とを突合せ溶接により接合する場合について説明する。
尚、帯状ワークW1,W2には、厚みが20μm〜2.0のアルミ、アルミ合金、銅、銅合金、ステンレス、軟鋼等の帯状ワークW1,W2が使用されている。又、溶接電流、アーク長さ、ワークWの搬送速度、不活性ガスの供給量、タングステン電極棒の先端形状等の溶接条件は、ワークWの材質、板厚等に応じて最適の条件下に設定されていることは勿論である。
先ず、加工中の帯状ワークW1の終端部と新しい帯状ワークW2の始端部とを切断装置4により幅方向に一直線状に切断した後、加工中の帯状ワークW1の終端部及び新しい帯状ワークW2の始端部をワーククランプ6及び押えガイド板8の下方へ挿入すると共に、両帯状ワークW1,W2の切断端面をセンタープレート5の両側面へ夫々当接させ、この状態でワーククランプ6を作動させて帯状ワークW1,W2を作業用テーブル2の上面へ固定する。このとき、帯状ワークW1,W2の幅寸法に応じてストッパーガイド穴16c内のストッパー19の位置が調整されていることは勿論である。
次に、溶接装置9及び上部クランプ7を前方へ移動させ、上部クランプ7をバック治具1の上方に位置させた後、流体圧シリンダ15を作動させてバック治具1(左右の下部クランプ16及び左右のブロック17)を作業用テーブル2と同じ高さ位置(挾持位置)まで上昇させる。
これにより、センタープレート5は、作業用テーブル2の凹所2a内に固定されていることとも相まって、その上端部が両帯状ワークW1,W2の切断端部の端面の間から引き抜かれる。これに伴って、両帯状ワークW1,W2は、作業用テーブル2と下部クランプ16との段差によって弛みが生じているため、帯状ワークW1,W2自体の弾性力によって左右方向へ移動し、帯状ワークW1,W2の切断端面同士がバック治具1の浅溝Sa上で正確に突き合された状態で上部クランプ7とバック治具1とにより挾持固定される。
尚、この例では、帯状ワークW1,W2を上部クランプ7とバック治具1との間で直接挾持固定するようにしたが、バック治具1を上昇させる前に帯状ワークW1,W2の上面に細幅状のスリットを形成したセッティングプレート(図示省略)を載せ、帯状ワークW1,W2とセッティングプレートを一緒に上部クランプ7及びバック治具1により上下方向から挾持固定するようにしても良い。このセッティングプレートは、不要なアークを吸収すると共に、帯状ワークW1,W2の厚みが変化しても上部クランプ7の間隙を直接に変更調整することなく上部クランプ7の間隙をスリットによって規制できるようにしたものである。
両帯状ワークW1,W2の突合せ部が上部クランプ7及びバック治具1により挾持固定されたら、溶接装置9が作動して帯状ワークW1,W2の突合せ部が自動溶接される。即ち、溶接用トーチ9aが下降してタングステン電極棒9bの先端をスタートタブ10の頭部頂面付近に位置させ、スタートタブ10の頭部頂面とタングステン電極棒9bとの間でアークを発生させる。その後、溶接用トーチ9aが所定の速度で帯状ワークW1,W2側へ移動し、帯状ワークW1,W2の突合せ部を突合せ溶接する。このとき、発生したアークは、スタートタブ10から帯状ワークW1,W2の突合せ部の一端へ引き継がれるため、アークが不安定になったり、或いは溶接部の端部に溶け落ち等を生じることがない。
帯状ワークW1,W2の突合せ溶接時には、ベース14に形成した長穴状のガス供給通路14aからバック治具1へシールドガスが供給されている。このシールドガスは、ベース14のガス供給通路14aから左右の下部クランプ16間及び左右のブロック17間に形成されたスリット状のガス通路Sを経て左右のブロック17間の上面に形成された細幅状の浅溝Saに流れ、当該浅溝Saから帯状ワークW1,W2の突合せ部の裏面側に均一に供給される。その結果、溶接時に生じる帯状ワークW1,W2の溶接部の酸化が防止される。又、バック治具1により余分な熱が吸収されて熱歪が低減されると共に、ビードの溶け落ちや穴あきが防止される。
帯状ワークW1,W2の突合せ溶接が終了すれば、アーク及びシールドガスがストップされて溶接装置9及び上部クランプ7が元の位置まで戻されると共に、帯状ワークW1,W2のクランプ状態が解除され、引き続き帯状ワークW1,W2の溶接部を圧延装置11により圧延し、溶接部の厚みや組織を均一化する。
そして、突合せ溶接する帯状ワークW1,W2の厚みが変わった場合には、理想的な突合せ溶接を行えるようにバック治具1の左右のブロック17を別の左右のブッロクと交換し、左右のブロック17間の上面に形成される細幅状の浅溝Saの幅を帯状ワークW1,W2の厚みに応じて調整する。
即ち、帯状ワークW1,W2の厚みが薄くなれば、切欠17aの幅が狭い左右のブロック17を下部クランプ16に取り付けて左右のブロック17間の上面に形成される浅溝Saの幅を小さく、又、帯状ワークW1,W2の厚みが厚くなれば、切欠17aの幅が広い左右のブロック17を下部クランプ16に取り付けて左右のブッロク17間の上面に形成される浅溝Saの幅を広くする。
バック治具1の左右のブロック17を別の左右のブロック17と交換するには、左右のブロック17を左右の下部クランプ16へ夫々取り付け固定している複数本のボルト18を緩めて下部クランプ16から左右のブロック17を取り外した後、左右の下部クランプ16の切欠部16aに切欠17aの幅が異なる別の左右のブロック17を嵌め込み、これらを複数本のボルト18により下部クランプ16の切欠部16aへ締め付け固定する。これによって、左右のブロック17間の上面には、帯状ワークW1,W2の厚みに適応する別の幅の浅溝Saが形成されることになる。
このように、上述したバック治具1に於いては、突合せ溶接する帯状ワークW1,W2の厚みが変わった場合には左右の下部クランプ16に夫々取り付けた左右のブロック17を交換するだけでシールドガスが流れる細幅状の浅溝Saの幅を最適な幅に変えることができ、取り換えを簡単且つ迅速に行える。
又、このバック治具1は、左右のブロック17を左右の下部クランプ16に取り付けるときに左右のブロック17を左右の下部クランプ16の切欠部16aに夫々嵌め込むだけで左右のブロック17が切欠部16aによって自動的に位置決めされるため、左右のブロック17の位置決めや取り付けを極めて簡単且つ正確に行える。
更に、このバック治具1は、一組の左右の下部クランプ16と比較的小さな複数組の左右のブロック17とを備えているため、シールドガスが流れる浅溝Saの幅を変える場合には左右のブロック17のみを交換し、又、長期間の使用により左右のブロック17のエッジ部分に溶融や腐食が発生してエッジ部分の形状が変化した場合には左右のブロック17のみを新しいブロック17に交換するだけで良く、高価な材料で形成されたバック治具1全体を交換する必要もなく、コストの低減を図れる。
本発明の実施の形態に係る突合せ溶接用バック治具を用いた突合せ接合装置を示し、(A)は突合せ接合装置の概略正面図、(B)は突合せ接合装置の概略平面図である。 突合せ接合装置の要部の平面図である。 突合せ接合装置の要部の縦断面図である。 突合せ溶接用バック治具の分解状態を示し、(A)は左右の下部クランプと左右のブロックの平面図、(B)は切欠の幅が異なる別の左右のブロックの平面図、(C)は切欠の幅が更に異なる別の左右のブロックの平面図である。 図4に示す突合せ溶接用バック治具を示し、(A)は左の下部クランプと左のブロックの拡大断面図、(B)は右の下部クランプと右のブロックの拡大断面図、(C)は切欠の幅が異なる別の左右のブロックの拡大断面図、(D)は切欠の幅が更に異なる別の左右のブロックの拡大断面図である。 突合せ溶接用バック治具の要部の拡大平面図である。 突合せ溶接用バック治具の要部の拡大縦断面図である。 左右の下部クランプの切欠部に切欠の幅が異なる左右のブロックを取り付けた状態を示す突合せ溶接用バック治具の要部の拡大縦断面図である。 従来のバック治具を用いた突合せ接合装置の要部の平面図である。 従来のバック治具を用いた突合せ接合装置の要部の縦断面図である。
符号の説明
1は突合せ溶接用バック治具、16は左右の下部クランプ、16aは切欠部、17は左右のブロック、17aは切欠、Sはガス通路、Saは浅溝、W1,W2は帯状ワーク。

Claims (2)

  1. 端面同士が突き合された二つの帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部分を支持載置し、両帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ溶接時に突合せ部の裏面側へシールドガスを流す突合せ溶接用バック治具(1)であって、前記突合せ溶接用バック治具(1)は、側端面同士が対向する状態で配設され、対向する側端面間にシールドガスが流れるスリット状のガス通路(S)を形成すると共に、対向する側端部の角部上面に帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部に沿う細幅状の切欠部(16a)を夫々形成した厚板状の左右の下部クランプ(16)と、左右の下部クランプ(16)の切欠部(16a)に側端面同士が対向する状態で夫々交換可能に取り付けられ、対向する側端面間に左右の下部クランプ(16)間のガス通路(S)に連通するスリット状のガス通路(S)を形成すると共に、対向する側端部の角部上面に帯状ワーク(W1),(W2)の突合せ部に沿う細幅状の切欠(17a)を夫々形成した細幅板状の左右のブロック(17)とから成り、左右のブロック(17)を左右の下部クランプ(16)の切欠部(16a)へ夫々取り付けたときに左右のブロック(17)間の上面にガス通路(S)の幅と異なるシールドガスが流れる細幅状の浅溝(Sa)が形成されるようにしたことを特徴とする突合せ溶接用バック治具。
  2. 突合せ溶接用バック治具(1)が、細幅状の切欠(17a)の幅が異なる複数組の左右のブロック(17)を備えており、突合せ溶接する帯状ワーク(W1),(W2)の厚みに応じて左右のブロック(17)を交換し、帯状ワーク(W1),(W2)の厚みに適応する細幅状の浅溝(Sa)を形成できるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の突合せ溶接用バック治具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009082929A (ja) * 2007-09-27 2009-04-23 Jfe Container Co Ltd 円周溶接用内治具装置及びこれを用いた円周溶接方法
JP5535394B1 (ja) * 2013-11-27 2014-07-02 彰久 村田 薄板溶接用裏当て金

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