JP2005262018A - ディスペンサー及びそれを用いたペースト塗布線描画装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高品質でかつ安定したペースト塗布線の描画を可能とする。
【解決手段】 蛍光体ペーストが整った吐出状態を維持できるノズルの先端の孔からの距離と、その距離における蛍光体ペーストの任意の吐出速度及び吐出加速度を発生させるピストンの動作速度及び動作加速度とを予め把握し、駆動ユニットによるピストンの動作速度及び動作加速度と、水平/垂直駆動ユニット4によるディスペンサー1の動作速度及び動作加速度とを、相対的に一致させ、ノズルの先端の孔とパネル2の内面との距離を一定に保ちながら蛍光体ペーストの塗布動作を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば画像表示装置の蛍光表示面を形成するために使用されるディスペンサー及びそれを用いたペースト塗布線描画装置に関する。
従来、画像表示装置の蛍光表示面を形成するために使用される表示面形成装置としては、以下に示すようなものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
図3に、従来技術における画像表示装置の表示面形成装置を示す。図3に示すように、蛍光表示面を形成すべき画像表示装置としての陰極線管装置のパネル11は、架台10の上に、内面を下向きにして位置決め固定される。ここで、パネル11の内面には、多数のストライプ状の光吸収層が形成されている。架台10の上に固定されるパネル11の外面側には、パネル11に形成された光吸収層の位置及び形状を検出するための光吸収層検出装置12が配置されている。また、架台10の上に固定されるパネル11の内面側には、回転機構14を介して水平/垂直駆動機構13に取り付けられ、パネル11の内面に蛍光体を塗布するための塗布ヘッド15が吐出口を上向きにして配置されている。そして、光吸収層検出装置12によって検出された光吸収層の位置及び形状に関する情報に基づいて、塗布ヘッド15を、ストライプ状の光吸収層の長手方向と垂直な方向に順次送りながら、ストライプ状の光吸収層の長手方向に沿って動作させることにより、ストライプ状の光吸収層間にR(赤)、G(緑)、B(青)の3色に対応する蛍光体が塗布される。これにより、パネル11の内面に、光吸収層と蛍光体層とからなる蛍光表示面が形成される。
特開平10−162733号公報
しかし、上記特許文献1には、パネルの内面に既に形成されている光吸収層の位置及び形状を検出し、検出された光吸収層の位置及び形状に関する情報に基づいて、塗布ヘッドを動作させながら、パネルの内面に蛍光体を塗布することにより、蛍光表示面を形成する、という画像表示装置の表示面形成方法の概念的な部分が開示されているだけである。すなわち、上記特許文献1の記載からは、塗布ヘッドによる蛍光体塗布の具体的な方法は不明であり、また、上記特許文献1には、実際に蛍光体を塗布する際に生じる塗布状態の変化、及びその制御方法については全く開示されていない。従って、上記特許文献1の記載に基づいて線幅、膜厚が均一で蛇行や途切れの無い良好な品質の塗布線を有する蛍光表示面を形成することは困難である。
また、塗布ヘッドとしてディスペンサーを用い、ディスペンサーのノズル先端の微細な孔から高粘度化された蛍光体ペーストを吐出させて、被塗布面にペースト塗布線を描画する、という方法を採った場合、ディスペンサーのノズル孔から吐出される蛍光体ペーストを、安定した状態で被塗布面に塗布することは困難である。すなわち、例えば、被塗布面上を動作するノズルの動作速度が、ノズル孔から吐出される蛍光体ペーストの吐出速度よりも遅い場合には、被塗布面に到達したときの蛍光体ペーストが先詰まりの状態となって、蛍光体ペーストの流れの方向性がノズルの動作方向以外に分散し、形成されるペースト塗布線が蛇行してしまう。また、逆に、被塗布面上を動作するノズルの動作速度が、蛍光体ペーストの吐出速度よりも速い場合には、吐出される蛍光体ペーストの供給がノズルの動作に間に合わず、形成されるペースト塗布線にくびれや途切れが生じてしまう。しかも、使用される蛍光体ペーストは粘性流体であるために、塗布直後から定着するまでの間に或る程度馴染み、その馴染みの程度は、蛍光体ペーストの表面張力と被塗布面の濡れ性に支配されるが、塗布直後の形成状態が不均一で粗悪な場合には、定着後においても、蛇行や途切れが生じるばかりでなく、線幅、膜厚といった品質面において良好かつ安定した状態を得ることはできない。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、良好かつ安定した品質のペースト塗布線の描画を可能とするディスペンサー及びそれを用いたペースト塗布線描画装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係るディスペンサーの構成は、ペーストを封入するシリンジと、前記シリンジ内を前進/後退して前記ペーストに圧力をかけるピストンと、前記シリンジの先端に接続され、前記ペーストを吐出するノズルと、前記ピストンを動作させる機構と、前記ピストンの動作を制御するピストン動作制御手段とを備え、
前記ピストンの前進/後退動作、動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ピストンを動作/停止させることにより、前記ノズルから吐出される前記ペーストの吐出量、吐出速度、吐出加速度を制御しながら前記ペーストの吐出/停止を行うようにしたことを特徴とする。
また、本発明に係るペースト塗布線描画装置の構成は、前記本発明のディスペンサーと、前記ディスペンサーを、前記ノズルの吐出口を下向きにした状態で被塗布面に対して相対的に水平方向に動作させる機構と、前記ディスペンサーの動作を制御するディスペンサー動作制御手段とを備え、
前記ディスペンサーの動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ディスペンサーを動作/停止させると共に、前記ピストンの前進/後退動作、動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ピストンを動作/停止させることにより、前記ノズルから吐出される前記ペーストの吐出量、吐出速度、吐出加速度を制御しながら前記ペーストの吐出/停止を行って、前記被塗布面にペースト塗布線を描画するに際し、前記ペーストの吐出速度及び吐出加速度と、前記ディスペンサーの動作速度及び動作加速度とをほぼ一致させるようにしたことを特徴とする。
また、前記本発明のペースト塗布線描画装置の構成においては、前記ディスペンサーを、前記被塗布面に対して相対的に垂直方向に動作させる機構をさらに備え、前記ディスペンサーの動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ディスペンサーを3次元的に動作/停止させるようにするのが好ましい。
また、前記本発明のペースト塗布線描画装置の構成においては、前記ペーストが蛍光体ペーストであり、前記被塗布面が画像表示装置の表示面であるのが好ましい。
前記本発明のディスペンサーの構成によれば、ペースト自体の有する物質的な特性に関わらず、ペーストの吐出量、吐出速度、吐出加速度を制御しながら当該ペーストの吐出/停止を行うことができるので、このディスペンサーを、例えば画像表示装置の蛍光表示面を形成するために使用することにより、高品位な蛍光表示面を形成することが可能となる。
また、前記本発明のペースト塗布線描画装置の構成によれば、ペーストの吐出速度及び吐出加速度と、ディスペンサーの動作速度及び動作加速度とを一致させるようにしたことにより、整った円筒形状で吐出されているペーストの状態を、そのまま動作方向に展開して、線幅、膜厚が均一で蛇行や途切れの無いペースト塗布線を安定して形成することができる。
また、前記本発明のペースト塗布線描画装置の構成において、前記ディスペンサーを、前記被塗布面に対して相対的に垂直方向に動作させる機構をさらに備え、前記ディスペンサーの動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ディスペンサーを3次元的に動作/停止させるという好ましい例によれば、被塗布面が複雑な曲面であっても、線幅、膜厚が均一で蛇行や途切れの無いペースト塗布線を安定して形成することができる。
また、前記本発明のペースト塗布線描画装置の構成において、前記ペーストが蛍光体ペーストであり、前記被塗布面が画像表示装置の表示面であるという好ましい例によれば、鮮明かつ緻密な画像を高輝度で均一に表示することのできる蛍光表示面を有する画像表示装置を作製することが可能となる。
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
本発明によれば、ペーストを塗布する際のペースト自体の挙動を安定させることにより、被塗布面上に描画されるペースト塗布線を、線幅、膜厚が均一で蛇行や途切れの無い状態で形成することができる。
ディスペンサーのノズル先端の微細な孔からペーストが吐出されるのは、ピストンによってペーストに圧力が加えられ、ディスペンサーのノズル孔の方向にペーストが流動するからである。そして、ディスペンサーのノズル孔から吐出されるペーストは、円筒形状の束を形成しており、外部からの力の影響を受けなければ、整った円筒形状を維持しながら、ピストンによって加えられる圧力に相応した吐出速度でノズル孔から外部に吐出される。従って、均一で安定したペースト塗布線を得るためには、整った円筒形状で吐出されているペーストの状態を、そのまま被塗布面へ展開すればよい。つまり、吐出されているペーストが、随時、連続的に被塗布面に到達するとき、ディスペンサーと同じタイミングで被塗布面が動作していれば、動作の方向に、整った円筒形状で吐出されているペーストの状態を、そのまま展開した、均一で安定したペースト塗布線を被塗布面上に形成することができる。よって、ディスペンサーを用いてペーストの被塗布面への塗布線描画を行う、という方法を採った場合においても、ディスペンサーのノズル孔から吐出されるペーストの吐出速度及び吐出加速度と、被塗布面上を動作するディスペンサーの動作速度及び動作加速度とを同調させて一致させることにより、線幅、膜厚が均一で蛇行や途切れの無いペースト塗布線を安定して形成することができる。
しかし、ディスペンサーによって供給される圧力とペーストの吐出との関係は、ペースト自体の有する物質的な特性(粘度、構成材料の分子量等)とペーストを吐出するノズルの孔径とによって異なるため、ディスペンサー側の供給圧力を制御することによってペーストの吐出速度を制御することは困難である。そこで、圧力の発生方法として、ディスペンサー内のペーストの体積を機械的に変化させる、という方法を用いれば、ペースト自体の有する物質的な特性に関わらず、体積変化量と同等の吐出量が得られ、単位時間当たりのディスペンサー内のペーストの体積変化量、つまり、体積変化速度を制御することにより、ノズル孔から吐出されるペーストの吐出速度を制御することが可能となる。尚、シリンジ内のピストンの動作量を制御することにより、ディスペンサーからの流体の吐出量を制御する技術は、特表平9−503841号公報に開示され、公知である。
ペーストは、以下のメカニズムによってディスペンサーのノズル孔から吐出される。すなわち、ピストンによって押し出されるペーストがノズル孔を通過するときに、当該ノズル孔がオリフィスと同等の役割を果たし、ペーストの流動速度が加速されて、ペーストがノズル孔から吐出される。そして、この場合のペーストの流動速度の変化は、ディスペンサー内のペーストの体積変化量とノズル孔から吐出されるペーストの吐出量とが同等になることから、ディスペンサーのペーストを封入する容器部分の横断面積とノズル孔の横断面積との比率と、ディスペンサー内のペーストの体積変化速度とにより決定される。
また、ノズル孔から外部に吐出された後のペーストの状態は、常に一定ではなく変化している。ノズル部分で圧縮されたペーストの体積は、当該ペーストがノズル孔から吐出された後に開放され、当該ペーストには吐出の流動方向と直角の方向へ広がる力が働いて、断面積が拡大した分だけその断面でのペーストの流動速度が減速する。また、ペーストは、ノズル孔からの距離が離れる程円筒形状の束が広がり、吐出速度も遅くなる。この変化の割合は、ペーストの特性とノズル孔から吐出する瞬間の吐出速度とに支配される。従って、均一で安定したペースト塗布線を得るためには、ペーストの吐出速度がノズル孔からの距離によって変化し、その変化の割合がペーストの特性によって異なることを認識し、実験的にノズル孔からの距離とペーストの吐出速度の変化との関係を把握した上で、ノズル孔と被塗布面との間の距離を設定し、その距離を一定に保ちながら塗布動作を行うことが重要である。
この場合、ノズル孔と被塗布面との間の距離が離れ過ぎると、気流等の外部からの影響を受け易くなって、ペーストの吐出状態が乱れてしまうため、整った円筒形状で吐出されているペーストの状態を、そのまま動作方向に展開して、均一で安定したペースト塗布線を形成することは困難である。また、ノズル孔を通過するときのペーストの流速が吐出に必要な速度に達していない場合には、ノズル孔から吐出された後のペーストがノズル表面にまとわり付いて、円筒形状の吐出状態を形成することができないため、この場合も、整った円筒形状で吐出されているペーストの状態を、そのまま動作方向に展開して、均一で安定したペースト塗布線を形成することは困難である。吐出に必要なペーストの流速は、ペーストの特性からくる表面張力とノズル表面の濡れ性とによって異なり、実験的に把握しておく必要がある。
さらに、ノズル孔のエッジ部分の仕上げ状態がバリ等によって粗悪であったり、ノズル孔付近のノズルの表面に汚れ等が付着していたりする場合も、ノズル孔から吐出された後のペーストは整った円筒形状の吐出状態にはならず、整った円筒形状で吐出されているペーストの状態を、そのまま動作方向に展開して、均一で安定したペースト塗布線を形成することは困難である。このため、ノズル孔のエッジ部分の形状、及びノズル孔付近のノズルの表面の汚れの管理は、ディスペンサーを用いて、ペーストの被塗布面への均一で安定な塗布線描画を行う場合において、最低限必要な条件である。
以下、具体例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態におけるペースト塗布線描画装置の概略構成を示す斜視図、図2は当該ペースト塗布線描画装置に用いられるディスペンサーの概略構成を示す側面図である。
図1に示すように、水平方向の直交する2軸をX軸及びY軸とし、垂直方向(上下方向)をZ軸とするX、Y、Z直交座標系を設定する。
蛍光表示面を形成すべき画像表示装置としての陰極線管装置のパネル2は、その内面(画像表示装置を構成したときに内側となる面)を上向きにしてワーク受け3に位置決め固定される。ここで、パネル2の内面には、多数のストライプ状の光吸収層が形成されている。ワーク受け3に固定されるパネル2の内面側には、パネル2の内面に蛍光体ペーストを塗布するためのディスペンサー1が吐出口を下向きにして配置されている。そして、本装置を用いて、パネル2の内面に形成されたストライプ状の光吸収層間に蛍光体ペーストを塗布した後、当該パネル2をファンネルと一体化して画像表示装置としての陰極線管装置を作製したとき、当該パネル2は陰極線管装置の蛍光表示面を構成する。
図2に示すように、ディスペンサー1は、蛍光体ペーストを封入するシリンジ6と、シリンジ6内を上下動(前進/後退)して蛍光体ペーストに圧力をかけるピストン7と、ピストン7を動作させる駆動ユニット8と、シリンジ6の下端に接続されると共に、先端に微細な孔(吐出口)を有し、蛍光体ペーストを吐出するノズル9とを具備している。ここで、シリンジ6の円筒部分の内径は20mm、ノズル9の口径は0.05mmである。駆動ユニット8は、主に、モータ、減速機及びボールネジにより構成されている。そして、制御ユニット5からの指令によって制御されるモータの回転動作が、ボールネジを介してピストン7へ伝達され、ピストン7の、「動作開始」、「動作停止」、「動作量」「正圧方向(前進)」、「負圧方向(後退)」、「動作速度」、「動作加速度」等の制御された動作が行われる。ピストン7の動作は、体積変化としてシリンジ6内の蛍光体ペーストへ伝わり、当該蛍光体ペーストはノズル9の先端の微細な孔からディスペンサー1の外部へ吐出される。ピストン7による蛍光体ペーストの体積変化量は、ノズル9の先端の孔から吐出される蛍光体ペーストの吐出量と一致し、蛍光体ペーストの「吐出開始」、「吐出停止」、「吐出量」、「吐出速度」、「吐出加速度」は、ピストン7の動作に連動するため、ピストン7の動作を制御することにより、蛍光体ペーストの吐出動作を制御することができる。
図1に示すように、ディスペンサー1は、水平/垂直駆動ユニット4に搭載されている。そして、制御ユニット5からの指令により、水平/垂直駆動ユニット4が、ディスペンサー1を、水平方向であるX軸方向及びY軸方向と、垂直方向であるZ軸方向とに独立して動作させると共に、ディスペンサー1のピストン7の「動作量」、「動作速度」及び「動作加速度」が制御される。
次に、以上のような構成を有するペースト塗布線描画装置の動作について説明する。
シリンジ6内に封入された蛍光体ペーストは、ピストン7が正圧方向(Z軸方向下向き)に動作して正圧がかかることにより、ノズル9の先端の微細な孔からディスペンサー1の外部に吐出される。蛍光体ペーストの吐出制御は、ピストン7の動作を制御することによって行われ、吐出/停止(つまり、ピストン7が停止状態から任意の動作速度に到達するまで任意の動作加速度で立ち上がり、任意の動作時間動作した後に停止すること)により、蛍光体ペーストは、任意の吐出速度まで任意の吐出加速度で立ち上がり、任意の吐出時間吐出される。
ディスペンサー1によるパネル2の内面への蛍光体ペーストの塗布動作は、ノズル9の先端の微細な孔から蛍光体ペーストを吐出させながら、ディスペンサー1を水平/垂直駆動ユニット4によって3次元的に動作させ、ペースト塗布線を描画することによって行われる。この場合、ディスペンサー1を動作させる動作速度、及びディスペンサー1を動作停止状態から任意の動作速度まで立ち上げる動作加速度を、ノズル9の先端の微細な孔から吐出される蛍光体ペーストの吐出速度及び吐出加速度と一致させることにより、線幅、膜厚が均一で蛇行や途切れの無い高品質なペースト塗布線を安定して描画することができる。但し、蛍光体ペーストの吐出速度及び吐出加速度と、ピストン7の動作速度及び動作加速度とは一致しているわけではなく、シリンジ6の横断面積とノズル9の孔の横断面積との比率、蛍光体ペースト自体の有する特性(粘度、構成材料の分子量等)及びノズル9の先端の孔とパネル2の内面との間の距離によって異なるため、蛍光体ペーストが整った吐出状態を維持できるノズル9の先端の孔からの距離と、その距離における蛍光体ペーストの任意の吐出速度及び吐出加速度を発生させるピストン7の動作速度及び動作加速度とを予め把握し、駆動ユニット8によるピストン7の動作速度及び動作加速度と、水平/垂直駆動ユニット4によるディスペンサー1の動作速度及び動作加速度とを設定し、ノズル9の先端の孔とパネル2の内面との距離を一定に保ちながら蛍光体ペーストの塗布動作を行うことにより、高品質なペースト塗布線を安定して描画することが可能となる。
ここで、蛍光体ペーストとして粘度30万cp、分子量30万のものを用い、ノズル9の先端の孔とパネル2の内面との距離を0.15mmに保った場合、ピストン7の動作量、動作速度、動作加速度がそれぞれ0.01mm、0.003mm/s、0.003mm/s2 のとき、蛍光体ペーストの吐出量、吐出速度、吐出加速度はそれぞれ3.1mm3 、500mm/s、500mm/s2 となる。
水平/垂直駆動ユニット4によるディスペンサー1の動作は、ノズル9の先端の孔とパネル2の内面との間の距離を一定に保ちながら、パネル2の内面に形成されているストライプ状の光吸収層間の領域に沿ってX、Y、Zの各軸方向へ3次元的に行われ、これにより、多数の列に形成されているストライプ状の光吸収層間の領域に蛍光体ペーストが順次塗布される。この場合、パネル2の内面は必ずしも平面である必要はなく、複雑な曲面であってもよい。また、パネル2の内面に形成されているストライプ状の光吸収層は必ずしも直線である必要はなく、複雑に湾曲していてもよい。パネル2の内面に3次元的に形成されているストライプ状の光吸収層の位置及び形状は、本実施の形態のペースト塗布線描画装置本体もしくはそれに併設される別装置に別途設けられた光吸収層検出装置によって検出される。制御ユニット5は、前記光吸収層検出装置によって得られた光吸収層の位置及び形状に関する情報に基づいて水平/垂直駆動ユニット4を動作させ、パネル2の内面に3次元的に形成されているストライプ状の光吸収層間の領域にノズル9の先端を一定の距離を保ちながら3次元的に追従させる。また、1列分の塗布を行うときの蛍光体ペーストの吐出時間は、1列分のペースト塗布線の長さとディスペンサー1の動作速度とにより算出されて、設定される。
以上のようにして、パネル2の内面の光吸収層間の領域に蛍光体層が形成される。具体的には、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色に対応する蛍光体ペーストを用いて、各色に対応する光吸収層間の領域に各色の蛍光体ペーストを塗布することにより、パネル2の内面に光吸収層と蛍光体層とからなる蛍光表示面が形成される。
また、蛍光体ペーストの吐出速度及び吐出加速度と、ディスペンサー1の動作速度及び動作加速度とは、基本的に一致しているのが望ましいが、粘性流体である蛍光体ペーストの加圧変化に対する応答性を考慮して、蛍光体ペーストの塗布開始時には、ピストン7の動作加速度が動作開始後の僅かな時間だけディスペンサー1の動作加速度よりも大きく設定される。もしくは、ピストン7の動作開始をディスペンサー1の動作開始よりも僅かな時間だけ早くすることにより、蛍光体ペーストの加圧変化に対する応答性の遅れを補助する制御を行ってもよい。あるいは、その両方を行ってもよい。また、蛍光体ペーストの加圧変化に対する応答性を考慮して、蛍光体ペーストの塗布終了時には、ピストン7の動作方向を動作停止の直後に逆転させて、蛍光体ペーストに瞬間的に負圧がかけられる。もしくは、ピストン7の動作停止をディスペンサー1の動作停止よりも僅かな時間だけ早くすることにより、蛍光体ペーストの加圧変化に対する応答性の遅れを補助する制御を行ってもよい。あるいは、その両方を行ってもよい。
尚、上記実施の形態においては、パネル2がワーク受け3に位置決め固定され、ディスペンサー1が水平/垂直駆動ユニット4に搭載されて、ディスペンサー1を、水平方向であるX軸方向及びY軸方向と、垂直方向であるZ軸方向とに独立して動作させるように構成されているが、必ずしもこのような構成に限定されるものではない。例えば、ディスペンサー1の位置が固定され、ワーク受け3が、パネル2を水平方向であるX軸方向及びY軸方向と、垂直方向であるZ軸方向とに独立して動作させる駆動機構を備えるように構成し、パネル2をX、Y、Z軸方向に動作させて蛍光体層を形成するようにしてもよい。あるいは、ディスペンサー1及びパネル2を、X、Y、Zの3軸方向のうちの互いに異なる軸方向に、それぞれ動作させながら蛍光体層を形成するようにしてもよい。また、パネル2の内面が平面である場合には、必ずしもディスペンサー1をパネル2の内面に対して相対的にZ軸方向に動作させる必要はない。
また、上記実施の形態で示したディスペンサー1を複数個用い、それぞれの3次元空間内での位置を独立に制御して、1つのパネル2に対して同時に異なる位置で蛍光体層を形成するようにしてもよい。また、ノズル9に微細な孔を複数設け、1つのパネル2に対して同時に異なる位置で蛍光体層を形成するようにしてもよい。このような構成を採れば、蛍光表示面の形成に要する時間を短縮することができる。
本発明が適用される画像表示装置の構成は特に限定されるものではなく、公知のものに適応可能である。
本発明の一実施の形態におけるペースト塗布線描画装置の概略構成を示す斜視図 本発明の一実施の形態におけるペースト塗布線描画装置に用いられるディスペンサーの概略構成を示す側面図 従来技術における画像表示装置の表示面形成装置の概略構成を示す側面図
符号の説明
1 ディスペンサー
2 パネル
3 ワーク受け
4 水平/垂直駆動ユニット
5 制御ユニット
6 シリンジ
7 ピストン
8 駆動ユニット
9 ノズル

Claims (4)

  1. ペーストを封入するシリンジと、前記シリンジ内を前進/後退して前記ペーストに圧力をかけるピストンと、前記シリンジの先端に接続され、前記ペーストを吐出するノズルと、前記ピストンを動作させる機構と、前記ピストンの動作を制御するピストン動作制御手段とを備え、
    前記ピストンの前進/後退動作、動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ピストンを動作/停止させることにより、前記ノズルから吐出される前記ペーストの吐出量、吐出速度、吐出加速度を制御しながら前記ペーストの吐出/停止を行うようにしたことを特徴とするディスペンサー。
  2. 請求項1に記載のディスペンサーと、前記ディスペンサーを、前記ノズルの吐出口を下向きにした状態で被塗布面に対して相対的に水平方向に動作させる機構と、前記ディスペンサーの動作を制御するディスペンサー動作制御手段とを備え、
    前記ディスペンサーの動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ディスペンサーを動作/停止させると共に、前記ピストンの前進/後退動作、動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ピストンを動作/停止させることにより、前記ノズルから吐出される前記ペーストの吐出量、吐出速度、吐出加速度を制御しながら前記ペーストの吐出/停止を行って、前記被塗布面にペースト塗布線を描画するに際し、前記ペーストの吐出速度及び吐出加速度と、前記ディスペンサーの動作速度及び動作加速度とをほぼ一致させるようにしたことを特徴とするペースト塗布線描画装置。
  3. 前記ディスペンサーを、前記被塗布面に対して相対的に垂直方向に動作させる機構をさらに備え、前記ディスペンサーの動作量、動作速度、動作加速度を制御しながら前記ディスペンサーを3次元的に動作/停止させるようにした請求項2に記載のペースト塗布線描画装置。
  4. 前記ペーストが蛍光体ペーストであり、前記被塗布面が画像表示装置の表示面である請求項2又は3に記載のペースト塗布線描画装置。
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