JP2005261989A - バグフィルタ用ケージ - Google Patents

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澄生 辻井
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Abstract

【課題】空気流通孔下方の部分のバグフィルタに噴射ノズルからの圧力空気が直接当たることのないバグフィルタ用ケージを提供すること。
【解決手段】有底筒状のバグフィルタF内に挿入され、これを保持すべくバグフィルタF全長に亘る長さを有する多数の支持バー2と、支持バー2の適宜位置に取付けられる円環状の支持リング3並びに底部に取付けられる底板4とより構成されるバグフィルタ用ケージにおいて、底板4には空気流通孔5を穿孔し、空気流通孔5にはバグフィルタFの逆洗のため吹き込まれる圧力空気Aが直接当たらないようにする、空気流通孔5より離間した位置に覆い部6を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、バグフィルタ式集塵機に使用されるフィルタ用ケージに関し、特にフィルタの交換が容易に行えかつフィルタに穴の開くことがないフィルタ用ケージに関するものである。
従来、バグフィルタ集塵機に使用されるフィルタ用ケージは、フィルタ交換に際し、ケージ引き上げ時にケージ底板下方とフィルタ底部との間で負圧が生じ、フィルタがケージに纏い付くことを防止するためにケージの底板に小穴を開け、該小穴から空気を取り入れることによって負圧の発生を抑制する方法が採用されている。
ところで、フィルタ用ケージ50を使用するバグフィルタ集塵機に取り付けるバグフィルタFは、周知の如く集塵装置の含塵空気室と浄化空気室とを区画する仕切壁60に穿孔された取付孔61に取り付けられる取付金具62にその上端を拡開してバンド等により取り付けられる。
バグフィルタFを支持するフィルタ用ケージ50は、図4に示す如く、フィルタFの筒形状を保持するためのもので、フィルタFの全長に亘る長さを有する多数の支持バー51と、この支持バー51を所定径に保持するために中間位置に取り付けられる支持リング52及び底板53とを備え、支持バー51の上端は環状のケージプレートまたは逆洗用のベンチュリ63の下方に取り付けられる。
このバグフィルタ用ケージ50をバグフィルタFの上方より、その内部へ挿入する。上記ベンチュリ63の下方には鍔部64を突設し、この鍔部64に調整用ビス65を取り付け、仕切壁60に対しケージ50の取付角度を調整する。
上記バグフィルタ用ケージ50の底板53には、適所例えば中央部に小径の空気流通孔57を穿孔する。この空気流通孔57は、ケージ50の引き上げに際し、底板53とバグフィルタFの底部Faとの間が負圧となるのを防止するために設けたものである。
ただし、この空気流通孔57は、バグフィルタの逆洗時、噴射ノズル(図示省略)からの圧力空気が噴射されたとき、底部に向かう噴射流を底板53により阻止し、バグフィルタ内が均等に加圧され、バグフィルタを膨張させる作用を損なわないように、小孔からの洩れを制限する必要がある。
上記構成において、含塵空気は吸引装置(図示省略)によりバグフィルタFの外部から内方に向けて吸引され通過するため、バグフィルタFが縮小密着しないようにバグフィルタ用ケージ50で筒状態に保持され、バグフィルタFにより濾過される。
該バグフィルタFに塵埃が付着堆積し、所定圧損に到達したとき、吸引作用を停止し、噴射ノズルからバグフィルタ内に圧力空気を噴射し逆洗するものであるが、空気流通孔57は面積を小としているため空気流通孔57からの噴射空気の洩れは少なく、バグフィルタ側面に対し効果的に逆洗を行うことができる。
また、バグフィルタFの交換に際し、ケージ50を引き上げるとき、空気が空気流通孔57から底板53とバグフィルタの底部Faとの間に流入され、バグフィルタFはケージ50に纏い付くことがなく、ケージ50の引き上げが容易となる。
しかし、このバグフィルタ用ケージ50では、噴射ノズルからの圧力空気が空気流通孔57から漏れないように底板53の直径154mmのとき、空気流通孔57の直径は6mm程度としているものの、底板53の下方のバグフィルタFは含塵空気の流れに伴い常時は図5(a)に示すように支持ケージ50内側に入り込む状態であり、噴射ノズルからの圧力空気がバグフィルタFの空気流通孔57には入り込んだ部分Faに直接当たることにより図5(b)に示す形状にとなる。
ついで、集塵機としての通常運転が再開されると図5(a)に示す状態に戻り、これが繰り返される(例えば、特許文献1参照。)。
この様に、バグフィルタFの空気流通孔57に合致する部分Faが、空気流通孔57に入り込む状態と抜け出す状態が繰り返されることによって、空気流通孔57の角部分57aにバグフィルタFの空気流通孔57下方の部分Faが接触し、該部分Faが摩耗し穴あきが生じ、バグフィルタFが破損するという問題があった。
特許2793500号公報
本発明は、上記従来のバグフィルタ集塵機の有する問題点に鑑み、空気流通孔に合致する部分のバグフィルタに噴射ノズルからの圧力空気が直接当たることのないバグフィルタ用ケージを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のバグフィルタ用ケージは、有底筒状のバグフィルタ内に挿入され、これを保持すべくバグフィルタ全長に亘る長さを有する多数の支持バーと、該支持バーの適宜位置に取り付けられる円環状の支持リング並びに底部に取り付けられる底板とより構成されるバグフィルタ用ケージにおいて、上記底板には空気流通孔を穿孔し、該空気流通孔にはバグフィルタの逆洗のため吹き込まれる圧力空気が直接当たらないようにする、空気流通孔より離間した位置に覆い部を形成したことを特徴とする。
この場合において、覆い部は底板部を変形させて構成することができる。
本発明のバグフィルタ用ケージによれば、空気流通孔より離間した位置に覆い部を形成するから、バグフィルタの交換時にケージを引き上げるとき、ケージ内の空気が空気流通孔と覆い部との隙間を介して空気流通孔から底板とバグフィルタの底部との間に入り込み、バグフィルタがケージに纏い付くことがなく、ケージの引き上げが容易にできるとともに、バグフィルタの逆洗時にケージ内に吹き込まれる圧力空気が空気流通孔を通ってバグフィルタに直撃することを防止し、空気流通孔の角部分にこすれて摩耗によりバグフィルタに穴が開くという不具合が発生することはない。
また、覆い部は底板部を変形させて構成するときは、底板の加工を打ち抜きプレスなどで行うだけでよく、簡便且つ低コストで製作することができる。
以下、本発明のバグフィルタ用ケージの実施の形態を、図面に基づいて説明する。
図1に本発明のバグフィルタ用ケージの第1実施例を示す。
このバグフィルタ用ケージ1は、含塵空気室と浄化空気室とを区画する仕切壁60に穿孔された取付孔61に取り付けられる取付金具62にその上端を拡開してバンド等により取り付けられるバグフィルタFを支持するものである。
フィルタ用ケージ1は、図1に示す如く、従来例と同様、フィルタFの筒形状を保持するためのもので、フィルタFの全長に亘る長さを有する多数の支持バー2と、この支持バー2を所定径に保持するために中間位置に取り付けられる支持リング3及び底板4とを備え、支持バー2の上端は環状のケージプレートまたは逆洗用のベンチュリ63の下方に取り付けられる。
集塵機本体は、従来例と同様内部に多数のバグフィルタFによって、清浄空気室に開口した清浄空気排出口に繋がる吸引ファン(図示しない)によって塵埃等を含む処理ガスを処理ガス供給口から含塵空気室に導き、バグフィルタFによって濾過された後に清浄空気室、清浄空気排出口を介し外気に放出されるものである。
本発明のバグフィルタ用ケージ1の底板4は、従来例と同様にして空気流通孔5を穿孔する。
この空気流通孔5の上側には底板6の上面より突出して覆い部6を取り付ける。覆い部6は図2に示すように底板4をプレスによる打ち抜きにし、一端を底板4から抜かずに連結部分6aとして構成することにより圧力空気Aは覆い部6により受け、フィルタFの空気流通孔5下方の部分Faに直接当たることがない。
一方、バグフィルタ用ケージ1の引き上げに際しては、ケージ1側の空気が空気流通孔5から底板4の下方に矢符cの様に供給されるから、底板4の下方とバグフィルタFの底部との間に負圧を生ずることがないため、バグフィルタFはバグフィルタ用ケージ1に纏つくことがなく、バグフィルタ用ケージ1の引き上げを円滑に行うことができる。
空気流通孔5は、図例では底板4の中心部に1個穿孔した例を示すが、勿論これに限られることなく底板4適所に複数個穿孔することができるのは言うまでもない。
また、覆い部6は上記の例では底板4の上面より突出するように形成しているが、図2(c)に示すように底板4の下面側に突出する覆い部6’としてもよい。
図3は覆い部の別の実施例を示し、図に示すように、覆い部11は空気流通孔5の上側に隙間sの適宜間隔を存するようにスペーサー11bを介して底板4に取り付けるものである。
覆い部11の底板4への取付手段は図例ではボルトナットを用いているが、溶接や溶着など任意の固定手段が適用できる。
この場合においても圧力空気Aは覆い部11により受け、フィルタFの空気流通孔5下方の部分Faに直接当たることがなく、また、バグフィルタ用ケージ1の引き上げに際しては、ケージ1側の空気が空気流通孔5から底板4の下方に矢符dの様に供給されるから、底板4の下方とバグフィルタFの底部との間に負圧を生ずることがないため、バグフィルタFはバグフィルタ用ケージ1に纏つくことがなく、バグフィルタ用ケージ1の引き上げを円滑に行うことができる。
以上、本発明のバグフィルタ用ケージ1について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
本発明のバグフィルタ用ケージは、バグフィルタ用ケージの底板に穿孔する空気流通孔より離間した位置に覆い部を形成するという簡単な構成からなるもので、新設のバグフィルタ式集塵機には底板をプレスによる打ち抜きにし、一端を底板から抜かずに連結部分として構成したバグフィルタ用ケージを用いることができる他、既設のバグフィルタ式集塵機の改造の用途においては実施例2に説明したバグフィルタ用ケージを好適に用いることができる。
本発明のバグフィルタ用ケージの一部断面の正面図である。 本発明のバグフィルタ用ケージの覆い部を示す図で、(a)は一部断面図拡大図を、(b)は斜視図を示す。 本発明のバグフィルタ用ケージの覆い部の第2実施例を示す図で、(a)は一部断面図拡大図を、(b)は斜視図を示す。 従来のバグフィルタ用ケージの一部断面の正面図である。 従来のバグフィルタ用ケージの空気流通孔を示す一部断面の正面図である。
符号の説明
1 バグフィルタ用ケージ
2 支持バー
3 支持リング
4 底板
5 空気流通孔
6 覆い部
A 圧力空気
F バグフィルタ

Claims (2)

  1. 有底筒状のバグフィルタ内に挿入され、これを保持すべくバグフィルタ全長に亘る長さを有する多数の支持バーと、該支持バーの適宜位置に取付けられる円環状の支持リング並びに底部に取付けられる底板とより構成されるバグフィルタ用ケージにおいて、上記底板には空気流通孔を穿孔し、該空気流通孔にはバグフィルタの逆洗のため吹き込まれる圧力空気が直接当たらないようにする、空気流通孔より離間した位置に覆い部を形成したことを特徴とするバグフィルタ用ケージ。
  2. 覆い部は底板部を変形させて構成することを特徴とする請求項1記載のバグフィルタ用ケージ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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