JP2005261835A - 飲料供給装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配管内の残留液を除去できるとともに、配管内に残留した飲料を廃棄することなく、供給することができる飲料供給装置を提供する。
【解決手段】原料および水を用いて飲料を調理する飲料調理機3と、この飲料調理機3に接続され、飲料調理機3で調理された飲料を外部に供給するための飲料チューブT5と、飲料の供給後に、飲料調理機3の内部を、負圧に減圧した後、加圧する加減圧手段51、52、53と、飲料調理機3の内部が減圧されているときに、飲料調理機3を外部と連通させることにより、外部から飲料調理機3内にエアを導入するエア導入機27、91と、飲料調理機3の内部が加圧されているときに、飲料調理機3を、飲料チューブT5を介して外部と連通させることにより、飲料調理機3内に導入されたエアを、飲料チューブT5を介して外部に送り出すエア送出し機91と、を備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】原料および水を用いて飲料を調理する飲料調理機3と、この飲料調理機3に接続され、飲料調理機3で調理された飲料を外部に供給するための飲料チューブT5と、飲料の供給後に、飲料調理機3の内部を、負圧に減圧した後、加圧する加減圧手段51、52、53と、飲料調理機3の内部が減圧されているときに、飲料調理機3を外部と連通させることにより、外部から飲料調理機3内にエアを導入するエア導入機27、91と、飲料調理機3の内部が加圧されているときに、飲料調理機3を、飲料チューブT5を介して外部と連通させることにより、飲料調理機3内に導入されたエアを、飲料チューブT5を介して外部に送り出すエア送出し機91と、を備えている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えばカップ式自動販売機や飲料ディスペンサなどに適用され、コーヒー豆や茶葉などの原料および水を用いて、コーヒーや茶系飲料などの飲料を調理し、供給する飲料供給装置に関する。
従来、この種の飲料供給装置として、カップ式自動販売機に適用した特許文献1に記載のものが知られている。この飲料供給装置は、コーヒーを供給するものであり、コーヒーを抽出する抽出機と、この抽出機に所定量のコーヒー豆および湯をそれぞれ供給する原料供給装置および給湯装置とを備えており、抽出機と給湯装置の間には、給湯装置からの湯を抽出機に供給するための給湯用配管が接続され、抽出機には、抽出されたコーヒーをカップに供給するための飲料用配管が接続されている。抽出機は、上方に開口した原料投入口を有するシリンダと、このシリンダ内で往復動自在に設けられるとともに、飲料用配管の一端部が接続されたピストンと、シリンダの原料投入口を開閉するとともに、給湯用配管の一端部が接続されたキャップとを有している。給湯装置は、湯を貯留し、加熱するヒータ付きの湯タンクと、この湯タンクに取り付けられ、湯タンク内の湯を送り出すポンプとを有しており、このポンプに上記給湯用配管の他端部が接続されている。
給湯用配管の途中には、給湯装置側への湯の逆流を阻止するための逆止弁が設けられるとともに、この逆止弁付近の上流側および下流側にそれぞれ、湯戻し用配管および湯廃棄用配管が接続されている。前者は、湯タンクに接続されており、給湯用配管の給湯装置と逆止弁の間の残留液を湯タンクに戻すためのものである一方、後者は、排水バケツまで延びており、給湯用配管の抽出機と逆止弁の間の残留液を排水バケツに廃棄するためのものである。なお、これらの湯戻し用配管および湯廃棄用配管にはそれぞれ、逆止弁寄りの位置に、適宜開閉される湯戻し用弁および湯廃棄用弁が設けられている。
この飲料供給装置では、次のようにして、コーヒーを調理し、カップに供給する。すなわち、まず、原料供給装置から、抽出機のシリンダに、原料投入口を介して所定量のコーヒー豆を供給する。次いで、原料投入口をキャップで閉鎖した後、シリンダ内のピストンが原料投入口側へ移動し、コーヒー豆を圧縮する。そして、給湯装置から、所定量の湯を、給湯用配管を介してシリンダに供給する。この給湯動作は、具体的には次のようにして実行される。すなわち、まず、湯戻し用弁が開放するとともに、ポンプが逆止弁を開放しない程度の低速で所定時間作動する。これより、給湯用配管のポンプと逆止弁の間、および湯戻し用配管で、湯タンク内の湯が循環し、それにより、給湯用配管のポンプと逆止弁の間の残留液が湯タンクに戻されるとともに、給湯用配管のポンプと逆止弁の間が暖機される。次いで、湯戻し用弁が閉鎖し、販売指令があったときに、ポンプが再度、作動する。この場合、ポンプは、湯タンク内の湯を所定の高圧(6〜8気圧)で給湯用配管に送り出すように、所定時間作動し、それにより、所定量の湯が抽出機のシリンダに供給される。上記のようにして、所定量のコーヒー豆および湯がシリンダに供給されることにより、そのシリンダ内でコーヒーが抽出され、この抽出されたコーヒーは、飲料用配管を介してカップに供給される。
以上のようにコーヒーを調理した場合には、給湯用配管の抽出機と逆止弁の間、および飲料用配管にそれぞれ、微量の湯およびコーヒーが残留することがある。このような湯やコーヒーが配管に残留した状態のまま、新たにコーヒーを調理すると、次のような問題が生じる。すなわち、給湯用配管に湯が残留した状態で、新たにコーヒーを調理する場合には、1回の抽出に使用すべき適正量の湯に加えて、その残留した湯も抽出に使用されるため、適正量よりも多い湯量でコーヒーを抽出することになり、その結果、調理されるコーヒーの濃度が適正な濃度よりも薄くなってしまう。また、前回のコーヒーの調理から長時間が経過している場合には、給湯用配管に残留する湯の温度が低下しているため、調理されたコーヒーの温度が適正な温度よりも低くなってしまう。一方、飲料用配管にコーヒーが残留し、前回のコーヒーの調理から長時間が経過している場合には、その残留したコーヒーが新たに調理されたコーヒーに混入し、その結果、新たに調理されたコーヒーは、品質および温度が低下してしまう。
そのため、上記の飲料供給装置では、コーヒーの調理直後、または販売待機時に、以下のようにして、配管内の残留液の除去処理を行っている。すなわち、コーヒーの調理直後の残留液の除去処理では、まず、湯廃棄用配管の湯廃棄用弁を閉鎖し、ピストンを原料投入口から離れるように移動、すなわち下降させる。このピストンの下降により、シリンダ内が負圧になり、それにより、飲料用配管を介して、シリンダ内にエアが吸い込まれる。そして、このエアの吸い込みに伴い、飲料用配管に残留する微量のコーヒーが、シリンダ内に吸引され、シリンダ内のコーヒー抽出後の抽出滓に吸収される。これにより、飲料用配管に残留するコーヒーが除去される。そして、この除去されたコーヒーは、その後、抽出滓とともに外部に廃棄される。
一方、販売待機時の残留液の除去処理では、まず、コーヒー抽出時と同様に、シリンダの原料投入口をキャップで閉鎖する。次いで、ピストンを原料投入口側に移動、すなわち上昇させ、その移動開始後に、湯廃棄用弁を開放する。これにより、シリンダの内圧が高くなり、シリンダから給湯用配管および飲料用配管にそれぞれ、シリンダ内のエアが圧送されることによって、給湯用配管に残留する湯(水)が廃棄用配管を介して、また飲料用配管に残留するコーヒーが直接、排水バケツに廃棄される。
上述したように、この飲料供給装置において、コーヒーの調理直後の残留液の除去処理を行う場合には、飲料用配管に残留するコーヒーを除去できるものの、給湯用配管の逆止弁の下流側に残留する湯を十分に除去することができない。また、飲料用配管に残留したコーヒーは本来、調理時にカップに供給すべきであるものの、上述したコーヒーの調理直後の残留液の除去処理では、カップに供給されることなく、抽出滓とともに廃棄されてしまう。
一方、販売待機時の残留液の除去処理を行う場合には、給湯用配管および飲料用配管にそれぞれ残留する湯およびコーヒーを除去できるものの、コーヒー豆および湯を供給しない状態での抽出機の運転いわゆる空運転をするため、抽出機の寿命が短くなってしまう。また、この残留液の除去処理でも、上記コーヒー調理直後の残留液の除去処理と同様に、飲料用配管に残留したコーヒーが廃棄されてしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、配管内の残留液を除去できるとともに、配管内に残留した飲料を廃棄することなく、供給することができる飲料供給装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係る飲料供給装置は、原料および水を用いて飲料を調理し、飲料を供給する飲料供給装置であって、原料および水を用いて飲料を調理する飲料調理機と、この飲料調理機に接続され、飲料調理機で調理された飲料を外部に供給するための飲料用配管と、飲料の供給後に、飲料調理機の内部を、負圧に減圧した後、加圧する加減圧手段と、この加減圧手段により飲料調理機の内部が減圧されているときに、飲料調理機を外部と連通させることにより、外部から飲料調理機内にエアを導入するエア導入装置と、加減圧手段により飲料調理機の内部が加圧されているときに、飲料調理機を、飲料用配管を介して外部と連通させることにより、飲料調理機内に導入されたエアを、飲料用配管を介して外部に送り出すエア送出し装置と、を備えていることを特徴とする。
この構成によれば、飲料調理機により、原料および水を用いて飲料が調理される。そして、調理された飲料は、飲料用配管を介して飲料調理機の外部、例えばカップなどに供給される。この飲料の供給後に、加減圧手段により飲料調理機の内部が負圧に減圧されているときに、エア導入装置によって、飲料調理機と外部とを連通させることにより、外部から飲料調理機内にエアが導入される。その後、加減圧手段により飲料調理機の内部が加圧されているときに、エア送出し装置によって、飲料用配管を介して飲料調理機を外部と連通させることにより、飲料調理機内に導入されたエアを、飲料用配管を介して外部に送り出す。飲料の供給時に飲料用配管内に飲料が残留した場合でも、上記のエアの送り出しにより、その飲料がエアによって圧送され、カップなどに供給される。以上のように、上記構成の飲料供給装置によれば、飲料の供給後に、飲料調理機内を加減圧することにより、飲料用配管内の残留した飲料を完全に除去できるとともに、その飲料を、従来と異なり、廃棄することなく、カップなどに供給することができる。
本発明の請求項2に係る発明は、請求項1の飲料供給装置において、水供給部と、この水供給部と飲料調理機の間に接続され、飲料の調理時に水供給部から飲料調理機に水を供給するための給水用配管と、をさらに備え、エア導入装置は、給水用配管の上流側を外部と連通するように配置されていることを特徴とする。
この構成によれば、原料とともに飲料を調理するための水が、水供給部から給水用配管を介して飲料調理機に供給される。エア導入装置は、給水用配管の上流側を外部と連通するように配置されているので、エア導入装置によるエアの導入の際に、エアが給水用配管の上流側から流入し、飲料調理機内に導入される。したがって、水の供給時に給水用配管内に水が残留した場合でも、上記のエアの導入により、その水をエアによって飲料調理機内に圧送し、これにより、給水用配管内に残留した水を、その配管から容易に除去することができる。
本発明の請求項3に係る発明は、請求項1の飲料供給装置において、エア導入装置は、飲料調理機に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、エア導入装置が飲料調理機に設けられているので、飲料調理機内に外部からエアを直接かつ容易に導入することができる。また、エア導入装置を上記エア送出し装置と組み合わせてユニット化することが可能であり、それにより、それらの装置を飲料調理機に別々に取り付ける場合などに比べて、飲料調理機への取り付けを簡単に行うことができる。
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1ないし3の飲料供給装置において、エア導入装置は、外部に連通するエア導入通路と、このエア導入通路に設けられ、エア導入通路を常時は閉鎖するとともに、加減圧手段による減圧によりエア導入通路を開放することによって、エアを導入する逆止弁と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、加減圧手段による飲料調理機内の減圧により、エア導入通路を常時は閉鎖する逆止弁が開放するので、この逆止弁を開閉させるための別個の駆動装置が不要であるとともに、加減圧手段による飲料調理機内の加圧の際には、逆止弁が閉鎖した状態に維持されるので、その逆止弁からエア漏れすることなく、飲料調理機からのエアの送出しを確保することができる。また、上記のような逆止弁を有する簡単な構成のエア導入装置によって、飲料調理機へのエアの導入を容易に行うことができる。
本発明の請求項5に係る発明は、請求項1ないし3の飲料供給装置において、エア送出し装置は、飲料用配管を介して外部と連通するエア送出し通路と、このエア送出し通路に設けられ、エア送出し通路を常時は閉鎖するとともに、加減圧手段による加圧によりエア送出し通路を開放することによって、エアを送り出す逆止弁と、を有していることを特徴とする。
この構成によれば、加減圧手段による飲料調理機内の加圧により、エア送出し通路を常時は閉鎖する逆止弁が開放するので、この逆止弁を開閉させるための別個の駆動装置が不要であるとともに、加減圧手段による飲料調理機内の減圧の際には、逆止弁が閉鎖した状態に維持されるので、その逆止弁から飲料用配管内の残留飲料が飲料調理機内に逆流するのを防止することができる。また、上記のような逆止弁を有する簡単な構成のエア送出し装置によって、飲料調理機からのエアの送り出しを容易に行うことができる。
本発明の請求項6に係る発明は、請求項1ないし5の飲料供給装置において、飲料調理機は、原料および水が供給されるとともに、内部において飲料が調理されるシリンダと、このシリンダ内に往復動自在に設けられ、飲料の調理時に供給された原料を圧縮するピストンと、このピストンを駆動するピストン駆動部と、を有し、加減圧手段は、シリンダ、ピストンおよびピストン駆動部で構成され、飲料調理機内の加減圧がピストンの往復動によって行われることを特徴とする。
この構成によれば、加減圧手段が、飲料調理機が有する上記シリンダ、ピストンおよびピストン駆動部によって構成され、ピストンを往復動させることによって、飲料調理機内の加減圧を行うので、飲料調理機の既存の構成部品を利用して、飲料調理機内の加減圧を容易に実現することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態による飲料供給装置1を示している。この飲料供給装置1は、カップ式自動販売機や飲料ディスペンサなどに適用され、コーヒーの挽き豆(以下、単に「コーヒー豆」という)を原料とするとともに、水としての温水を用いて、飲料としてのレギュラーコーヒーやエスプレッソコーヒー(以下、単に「コーヒー」という)を抽出し、カップCに供給するものである。
同図に示すように、この飲料供給装置1は、温水を供給する給湯装置2(水供給部)と、この給湯装置2から供給された温水、および図示しない原料供給機から供給されたコーヒー豆を用いて、コーヒーを抽出するコーヒー抽出機3(飲料調理機)と、これらを制御するマイクロコンピュータからなる図示しない制御装置とを備えている。
給湯装置2は、給水部4と、この給水部4から供給された水を加熱する加熱部5とで構成されている。給水部4は、外部から取り込んだ水道水を貯留するシスターン11と、このシスターン11に取水チューブT1を介して接続され、シスターン11内の水を、加熱部5の後述するボイラ21に圧送するポンプ12と、取水チューブT1に接続され、シスターン11から流出した水をろ過するストレーナ13と、取水チューブT1のストレーナ13とポンプ12との間に接続され、シスターン11からポンプ12に流れた水量を測定する流量計14とを有している。
シスターン11は、比較的小さい容積を有し、所定量(例えば800cc)以上の水が常時、貯留されるようになっている。また、シスターン11には、水温センサ15が設けられており、この水温センサ15によって、シスターン11内に貯留された水の温度を検出し、その検出結果が上記制御装置に入力されるようになっている。
ポンプ12は、リリーフバルブ12aを有する電磁式の水ポンプであり、飲料供給時に、1杯のコーヒーを調理するのに要する所定量(例えば150cc)の水を、給水チューブT2を介して、加熱部5の後述するボイラ21に供給する。また、このポンプ12は、ボイラ21の内圧を保持するように構成されており、その内圧が大気圧よりも高い所定圧(例えば8気圧)を上回ったときに、リリーフバルブ12aが開放するように設定されている。なお、このリリーフバルブ12aには、戻りチューブT3が接続されており、リリーフバルブ12aが開放したときに、戻りチューブT3を介して、リリーフバルブ12aから流出した蒸気あるいは湯が、シスターン11に戻される。
加熱部5は、小型のボイラ21で構成されている。このボイラ21は、ボイラ本体22と、このボイラ本体22内の水を加熱するヒータ23と、ボイラ本体22内の水(湯)の温度を検出するボイラ湯温センサ24とを有している。ボイラ本体22は、ステンレス鋼板などの金属板からなり、耐圧性(例えば10気圧)を有する所定容量(例えば300cc)の円筒状の密閉容器で構成されている。ヒータ23は、図示しない電源からの通電によって、ボイラ本体22内の水を加熱するものであり、上記制御装置によって制御される。また、ボイラ湯温センサ24は、ボイラ本体22内の湯の温度を検出し、その検出結果が制御装置に入力される。なお、ボイラ本体22の底部には、常時は閉鎖し、ボイラ21のメンテナンス時などに開放されることによって、ボイラ本体22内の残液などを廃棄するための排水口22aが設けられている。
このように構成されたボイラ21には、ボイラ本体22の下端部に上記給水チューブT2が接続されており、飲料供給時に、この給水チューブT2を介して、ボイラ21内を満水状態にする所定の満水処理が実行されるとともに、飲料の調理に使用する分の所定量の水がボイラ21に供給される。また、ボイラ本体22の上端部には、連結管25を介して、給湯バルブ26が連結されるとともに、この給湯バルブ26にエア導入機27(エア導入装置)が連結されている。給湯バルブ26は、電磁バルブからなり、常時は閉鎖し、給湯時に開放されるようになっている。一方、エア導入機27は、コーヒー抽出機3の後述するエア導入工程において、エアを外部から給湯チューブT4を介してコーヒー抽出機3に導入するためのものである。
図2は、エア導入機27を示している。同図に示すように、このエア導入機27は、横方向に延びる導入機本体部31と、この導入機本体部31の一端部(図2では左端部)に設けられたエア導入弁32(逆止弁)とを有している。導入機本体部31は、その内部に、導入機本体部31に沿って横方向に延びかつ貫通したエア導入通路33と、このエア導入通路33に連通し、その中央部から下方に延びる縦通路34とを有している。導入機本体部31の他端部(図2では右端部)には、給湯チューブT4が接続され、また導入機本体部31の縦通路34が、内部が中空の連結具35を介して、給湯バルブ26に接続されている。
図2(b)に示すように、エア導入弁32は、エア導入通路33の拡幅部33aに遊挿された球状の弁体36と、これを外方(図2(b)では左方)に付勢するコイルばね37と、弁体36を拡幅部33a内に保持するように、弁体36の直径よりも小さな貫通孔38aを有するシール部材38を弁体36側に介装させた状態で、導入機本体部31の端部に取り付けられたカバー39とを有している。カバー39は、外部に連通するとともに、シール部材38の貫通孔38aを介してエア導入路33に連通する中空部39aを有している。このように構成されたエア導入弁32は、コイルばね37で付勢された弁体36が、シール部材38に当接し、その貫通孔38aを閉鎖することにより、エア導入通路33を常時は閉鎖する。また、このエア導入弁32は、コーヒー抽出機3の後述するエア導入工程において、弁体36がコイルばね37の付勢力に抗して、コイルばね37側に移動することにより、エア導入通路33を外部と連通させる。
図3および図4はそれぞれ、コーヒー抽出機3の外観および内部構造を示している。これらの図に示すように、コーヒー抽出機3は、ほぼ左右対称に形成された左右一対の左ケース41Aおよび右ケース41Bを有しており、これらの左右ケース41A、41Bを互いに組み合わせることによって、コーヒー抽出機3の外殻が構成されている。なお、以下の説明では、左右ケース41A、41Bを特に区別しない場合には、それらを組み合わせたものを、ケース41というものとする。
コーヒー抽出機3は、ケース41に内蔵され、コーヒーを抽出するためのシリンダユニット42と、このシリンダユニット42の後述する抽出シリンダ51の原料投入部51aを開閉するシリンダキャップ43と、シリンダユニット42およびシリンダキャップ43を駆動する駆動機構44などを備えており、駆動機構44が上記図示しない制御装置によって制御される。
また、ケース41の上部には、原料をシリンダユニット42に投入するための原料シュート45が設けられている。この原料シュート45は、上下方向に延びる筒状に形成され、上部がケース41よりも上方へ突出する一方、下部がケース41内のシリンダユニット42の上端付近まで延びている。
さらに左ケース41Aおよび右ケース41Bにはそれぞれ、互いに対称にかつ対向するガイドレール46が形成されている。各ガイドレール46は、上方に凸に湾曲するように形成され、シリンダユニット42の後述するユニットガイド61の上縁部が摺動自在に係合するユニットレール部46aと、このユニットレール部46aの頂部よりも前側(図4では右側)寄りの位置から斜め上方に互いに平行に延び、シリンダキャップ43がスライド自在に係合するキャップレール部46bとで構成されている。
シリンダユニット42は、上下方向に延びる円筒状のシリンダ51と、このシリンダ51内に往復動自在に設けられたピストン52と、このピストン52を駆動するピストン駆動機構53(ピストン駆動部)とを有している。また、このシリンダユニット42は、シリンダ51の若干下方に位置する支点42aを中心として、図4に示す起立したシリンダ待機位置と、図5に示す傾斜したシリンダ抽出位置との間で、回動自在に構成されている。
シリンダ51は、上方に開口した原料投入部51aを有している。また、シリンダ51の上端部には、原料投入部51aを挿入した状態で、上方に凸に湾曲し、前後方向に延びるユニットガイド61が取り付けられている。このユニットガイド61は、頂部が原料投入部51aよりも一回り大きく貫通し、原料投入部51aの前方で前下がりに真っ直ぐ傾斜した前傾斜部61aと、原料投入部51aの後方で円弧状に形成された後傾斜部61bと、これら前後傾斜部61a、61bの左右端部からそれぞれ上方に延び、上縁部が上方に凸に湾曲するように形成された左右の側壁部61c、61cとで構成されている。これら左右の側壁部61c、61cはそれぞれ、上記左右ケース41A、41Bのガイドレールのユニットレール部46aに摺動自在に係合している。
ピストン52は、シリンダ51の内径とほぼ同じ外径を有するとともに、所定の厚さを有し、円柱状に形成されている。より具体的には、このピストン52は、上面が開口するとともに、内部に漏斗状の温水供給路62aを有し、下面の中心部にピストンロッド63が連なったピストン本体62と、このピストン本体62の上面を覆うように取り付けられ、多数の細孔(例えば、直径0.2〜0.4mm、520個)を有する金属製の温水供給フィルタ64と、この温水供給フィルタ64の周囲に取り付けられたゴム製のOリング65で構成されている。また、ピストン本体62の温水供給路62aの下端部には、温水をシリンダ51内に供給するための給湯チューブT4が接続されている。
また、上記ピストン52を駆動するピストン駆動機構53は、ピストン駆動モータ66と、その動力をピストンロッド63に伝達し、ピストン52をシリンダ51内に沿って昇降させる昇降機構67とを有している。このピストン駆動機構53により、ピストン52は、図4に示す下限位置と、シリンダ51の上端とほぼ面一の上限位置との間で駆動される。
このように構成されたシリンダユニット42は、ばね68によってシリンダ抽出位置側に付勢されており、後述するように、コーヒー抽出の際に、駆動機構44によってシリンダキャップ43とともに駆動される。
また、シリンダユニット42の上部、より具体的には、シリンダ51の上方でかつユニットガイド61の左右の側壁61c、61c間に、抽出後の原料である抽出滓を外部へ払い出すためのスクレーパ69が設けられている。このスクレーパ69は、平面形状が矩形の枠状に形成されたフレーム部69aと、このフレーム部69aの前面に取り付けられた横長の滓払出しプレート69bとを有しており、フレーム部69aの後端部が、左右方向に延びる支軸69cを介して回動自在に支持されている。また、このスクレーパ69は、フレーム部69aの後端がばね70で上方へ付勢されている。これにより、フレーム部69aの前面の滓払出しプレート69bは、下方へ付勢された状態になっている。
シリンダキャップ43は、シリンダ51の原料投入部51aの内径とほぼ同じ外径を有するとともに、所定の厚さを有し、ケース41に対し斜めにスライド自在に構成されている。より具体的には、このシリンダキャップ43は、下面が開口するとともに、内部に漏斗状の飲料送出路71aを有するキャップ本体71と、このキャップ本体71の下面を覆うように取り付けられ、上記温水供給フィルタ64と同様の多数の細孔を有する金属製の飲料送出フィルタ72と、この飲料送出フィルタ72の周囲に取り付けられたゴム製のOリング73と、キャップ本体71の上部に設けられ、駆動機構44の後述するリンク85に連結されたキャップホルダ74などで構成されている。
また、このシリンダキャップ43には、シリンダ51内で抽出されたコーヒーをカップCに供給するための飲料チューブT5が、後述するエア導入送出し機91を介して、キャップ本体71の飲料送出路71aに接続されている。さらに、シリンダキャップ43は、キャップホルダ74を介して、左右ケース41A、41Bのキャップレール部46b、46bに係合しており、図3、4に示すキャップ待機位置と、図5に示すキャップ抽出位置との間で、スライド自在に構成されている。
駆動機構44は、モータ81と、このモータ81の回転軸81aに固定された駆動ギヤ82と、この駆動ギヤ82にかみ合う大径ギヤ83と、ケース41の外面に沿ってスライド自在のスライダ84と、このスライダ84を介して、シリンダキャップ43と大径ギヤ83とを連結するリンク85とを有している。なお、モータ81は右ケース41Bに取り付けられる一方、駆動ギヤ82は左ケース41Aに取り付けられている。また、大径ギヤ83、スライダ84およびリンク85は、左右ケース41A、41Bにそれぞれ、互いに同一のものが左右対称に取り付けられており、いずれも同一のものが互いに同期して作動する。
スライダ84は、所定形状のプレートからなり、図3に示すように、ケース41の外側面に前上がりに傾斜し且つ互いに平行に延びるように形成されたスライダレール86、86間に沿って、斜めにスライド自在に構成されている。また、スライダ84は、シリンダユニット42の左右側部からそれぞれ突出した係合凸部42b、42b(図3では1つのみ図示)が挿入された所定形状のガイド凹部84aを有している。このガイド凹部84aは、図3(a)に示すように、スライダ84の下端部からスライダ84に沿って上方に若干延び、その上端からスライダ84を横切るように、若干前上がりに傾斜して延び、さらにその上端からスライダ84に沿って延びるように形成されている。
このようなガイド凹部84aを有するスライダ84が、スライダレール86、86間に沿ってスライドすることにより、シリンダユニット42がシリンダ待機位置とシリンダ抽出位置との間で回動する。具体的には、スライダ84が斜め下にスライドすると、これに伴い、シリンダユニット42の係合凸部42bが、ガイド凹部84aに沿って、その上端側に向かって移動する。これにより、シリンダ待機位置のシリンダユニット42は、ばね68に付勢されながらシリンダ抽出位置まで回動する。この状態から逆に、スライダ84が、斜め上にスライドすると、上記動作とは逆に、シリンダ抽出位置のシリンダユニット42が、ばね68の付勢力に抗して、シリンダ待機位置まで回動する。
リンク85は、所定長さを有する細長い金属板からなり、一端部がスライダ84を介して、シリンダキャップ43に回動自在に取り付けられ、他端部が大径ギヤ83の外側面の周縁部寄りの所定位置に回動自在に取り付けられている。また、大径ギヤ83の内側面には、大径ギヤ83の回転角度を検出するための回転角度検出板87が取り付けられている。この回転角度検出板87は、大径ギヤ83よりも大きな直径を有する円板からなり、周縁部が大径ギヤ83のそれよりも外方に位置している。また、回転角度検出板87の周縁部の所定位置には、切欠きなどの被検出部(図示せず)が設けられている。この被検出部が、大径ギヤ83の周囲の所定位置にそれぞれ配置された3つのセンサ88(待機位置センサ88A、滓排出位置センサ88B、抽出位置センサ88C)で検出されることによって、大径ギヤ83の角度位置が検出される。そして、この検出結果に応じて、モータ81やピストン駆動モータ66などが制御される。
このように構成されたコーヒー抽出機3には、前述したように、シリンダキャップ43の上端部に、エア導入送出し機91(エア導入装置、エア送出し装置)が取り付けられている。このエア導入送出し機91は、コーヒー抽出機3の後述するコーヒー抽出工程において、抽出されたコーヒーを飲料チューブT5へ送り出すとともに、エア導入工程およびエア送出し工程においてそれぞれ、シリンダ51へのエアの導入および飲料チューブT5へのエアの送出しを行うものである。
図6は、エア導入送出し機91の外観およびその断面を示している。同図に示すように、エア導入送出し機91は、上下方向に延びる導入送出し機本体部92と、その上端部および側部にそれぞれ、収容された状態で取り付けられた飲料・エア送出し弁93(逆止弁)およびエア導入弁94(逆止弁)とを有している。導入送出し機本体部92は、その内部に、導入送出し機本体部92に沿って上下方向に延びかつ貫通した飲料・エア送出し通路95(エア送出し通路)と、この飲料・エア送出し通路95の途中から側方に延び、この通路95と外部とを連通するエア導入通路96とを有している。導入送出し機本体部92の下端部92aには、雌ねじが形成されるとともに、その内側の中央部に下方に突出した段状の突出部92bが形成されている。そして、この導入送出し機本体部92は、パッキン97を介装させた状態で、突出部92bがキャップ本体71の飲料送出路71aに挿入するとともに、下端部92aがキャップ本体71に螺合することによって、これに取り付けられている。
また、飲料・エア送出し弁93およびエア導入弁94は、互いに同一の軟質樹脂製の逆止弁で構成されている。この逆止弁93、94は、図7(a)〜(c)に示すように、一端部(同図(b)、(c)では下端部)にフランジ部101aを有する円筒状の胴体部101と、この胴体部101の他端に連なる円錐状の円錐部102と、この円錐部102に連なり、その頂部よりも若干外方に延びる開閉部103とで構成されている。この開閉部103は、常時は閉鎖するスリット103aを有していて、逆止弁93、94内に、フランジ部101a側から飲料やエアが圧送されることにより、同図(d)〜(f)に示すように、スリット103aが開放するように構成されている。
このような逆止弁からなる飲料・エア送出し弁93およびエア導入弁94はそれぞれ、図6(b)に示すように、所定の向きで、飲料・エア送出し通路95の拡幅部95aおよびエア導入通路96の拡幅部96aに収容された状態で、導入送出し機本体部92に取り付けられている。
具体的には、飲料・エア送出し弁93は、開閉部103を外方(図6(b)では上方)に向けた状態で、飲料・エア送出し通路95の拡幅部95aに収容され、飲料チューブT5の接続部104aを有するカバー104を、外方から導入送出し機本体部92の上端部にねじ止めすることによって、導入送出し機本体部92に取り付けられている。これにより、飲料・エア送出し通路95と飲料チューブT5の間では、飲料・エア送出し通路95から飲料チューブT5への飲料およびエアの通流のみが可能になっている。
一方、エア導入弁94は、フランジ部101aを外方(図6(b)では左方)に向けた状態で、エア導入通路96の拡幅部96aに収容され、外方に開口したエア導入口105aを有するカバー105を、外方から導入送出し機本体部92の側部にねじ止めすることによって、導入送出し機本体部92に取り付けられている。これにより、外部とエア導入通路96の間では、外部からエア導入通路96へのエアの通流のみが可能になっている。
次に、図8〜図10を参照しながら、飲料供給装置1によるコーヒーの供給動作を説明するとともに、その供給動作中における給湯チューブT4および飲料チューブT5内の残留液の除去処理について説明する。なお、コーヒーの供給開始前の前提として、シリンダユニット42およびシリンダキャップ43はいずれも図4に示す待機位置に位置し、ピストン52は下限位置に位置しているものとする。また、回転角度検出板87の被検出部は、待機位置センサ88Aで検出される位置に位置しているものとする。
まず、図8(a)に示すように、所定量の原料Gが、原料シュート45および原料投入部51aを介してシリンダ51に投入される(原料投入工程)。この原料Gは、図示しない原料キャニスタに収納されていたコーヒーの挽き豆、あるいは図示しないミルで抽出ごとに挽かれるコーヒーの挽き豆である。
シリンダ51への原料Gの投入後、モータ81が作動することにより、駆動ギヤ82が回転し、これに伴い、大径ギヤ83および回転角度検出板87が回転し始める。そして、回転角度検出板87の被検出部が抽出位置センサ88Cで検出されたときに、モータ81が停止する。これにより、大径ギヤ83は、図8(a)に示す位置から同図(b)に示すように、ほぼ180度回転して停止する。この大径ギヤ83の回転に伴い、シリンダユニット42がシリンダ抽出位置に回動する一方、シリンダキャップ43がキャップ抽出位置にスライドする。この場合、シリンダユニット42がシリンダ抽出位置に先に到達し、その直後に、シリンダキャップ43がシリンダ51の原料投入部51aに挿入される。これにより、シリンダ51は、シリンダキャップ43によって密閉される(シリンダ・キャップ連結工程)。
次いで、ピストン駆動モータ66が作動することにより、ピストン52がシリンダキャップ43に向かって上昇し、図8(c)に示すように、原料Gを所定の圧縮率で圧縮する(原料圧縮工程)。その後、ポンプ12が作動するとともに、給湯バルブ26が開放することにより、ボイラ21から、図9(a)に示すように、給湯チューブT4およびこれが接続されたピストン52を介して、所定温度(例えば95℃)の温水を所定量(例えば150ml)、シリンダ51に圧送する。これにより、シリンダ51内でコーヒーが抽出され、この抽出されたコーヒーは、シリンダキャップ43およびエア導入送出し機91を介して、飲料チューブT5に送り出される。そして、この飲料チューブT5によってコーヒーが搬送され、カップCに供給される(コーヒー抽出・供給工程)。
上記のコーヒー抽出・供給工程の終了後、ピストン駆動モータ66が原料圧縮工程と逆方向に回転し、これにより、図9(b)に示すように、ピストン52が下限位置まで下降する。このピストン52の下降により、シリンダ51内が負圧に減圧される。これにより、エア導入機27のエア導入弁32およびエア導入送出し機91のエア導入弁94がいずれも開放し、エア導入機27および給湯チューブT4を介して、またエア導入送出し機91を介して、シリンダ51内にエアが導入される(エア導入工程)。この場合、エア導入機27を介して導入されたエアは、給湯チューブT4を流れる際に、その内部に残留する温水をシリンダ51まで圧送する。
その後、ピストン駆動モータ66が原料圧縮工程と同方向に回転し、これにより、図9(c)に示すように、ピストン52が原料圧縮工程とほぼ同じ位置まで上昇する。このピストン52の上昇により、シリンダ51内が加圧される。これにより、エア導入送出し機91の飲料・エア送出し弁93が開放し、上記エア導入工程においてシリンダ51内に導入されたエアが、エア導入送出し機91および飲料チューブT5を介して、外部に送り出される(エア送出し工程)。この場合、エア導入送出し機91を介して送り出されたエアは、飲料チューブT5を流れる際に、その内部に残留する飲料をカップCまで圧送する。
次いで、モータ81が作動し、回転角度検出板87の被検出部が滓排出位置センサ88Bで検出されたときに、モータ81が停止する。これにより、大径ギヤ83は、図9(c)に示す位置から、図10(a)に示すように、時計方向にほぼ90度回転して停止する。この大径ギヤ83の回転に伴い、シリンダキャップ43がシリンダ51から離れ、原料投入部51aが開放される。またこれと同時に、ピストン52が上限位置まで上昇し、抽出滓Gをシリンダ51から押し出す(抽出滓押出し工程)。
そして、この状態から、モータ81が再度作動し、回転角度検出板87の被検出部が待機位置センサ88Aで検出されたときに、モータ81が停止する。これにより、大径ギヤ83は、図10(a)に示す位置から、同図(b)に示すように、時計方向にさらにほぼ90度回転して停止する。この大径ギヤ83の回転に伴い、シリンダユニット42およびシリンダキャップ43がそれぞれ待機位置に戻るとともに、抽出滓Gがスクレーパ69に当接する。この抽出滓Gはユニットガイド61の前傾斜部61aを介して滑り落ち、図示しない滓バケツに回収される(抽出滓廃棄工程)。
そして、シリンダユニット42がシリンダ待機位置に戻った後、ピストン駆動モータ66が作動し、次回のコーヒー抽出に備えて、ピストン52が、図10(c)に示すように、下限位置まで下降する。
以上詳述したように、本実施形態によれば、コーヒー抽出・供給工程の終了後に、ピストン52を下降させ、シリンダ51内を負圧に減圧することにより、シリンダ51内に外部からエアを導入し(エア導入工程)、その後、ピストン52を上昇させ、シリンダ51内を加圧することより、シリンダ51内に導入されたエアを、飲料チューブT5を介して外部に送り出す(エア送出し工程)。上記のコーヒー抽出・供給工程において、飲料チューブT5内にコーヒーが残留した場合でも、エア送出し工程により、その残留したコーヒーをエアによって圧送できるので、飲料チューブT5内の残留したコーヒーを完全に除去できるとともに、そのコーヒーを、従来と異なり、廃棄することなく、カップCに供給することができる。
また、エア導入工程において、エアが給湯チューブT4の上流側からも流入し、シリンダ51内に導入されるので、コーヒー抽出・供給工程において、給湯チューブT4内に温水が残留した場合でも、エア導入工程により、その残留した温水をエアによって圧送できるので、給湯チューブT4内の残留した温水を完全に除去することができる。
さらに、エア導入送出し機91は、コーヒー抽出・供給工程およびエア送出し工程でそれぞれコーヒーおよびエアを送り出す飲料・エア送出し弁93に加えて、エア導入工程でエアをシリンダ51に導入するためのエア導入弁94を備えているので、例えば、給湯チューブT4が比較的長かったり、エア導入機27が故障したりすることにより、これらを介してシリンダ51にエアを導入できない場合でも、エア導入送出し機91のエア導入弁94を介して、シリンダ51へのエアの導入を確保することができる。また、エア導入送出し機91は、飲料・エア送出し弁93およびエア導入弁94をユニット化して構成されているので、これらを別々に、コーヒー抽出機3に取り付ける場合に比べて、コーヒー抽出機3への取り付けを簡単に行うことができる。
また、コーヒー抽出・供給工程、エア導入工程およびエア送出し工程において開閉するエア導入弁32、飲料・エア送出し弁93およびエア導入弁94は、常時は閉鎖する簡単な構成の逆止弁で構成されるとともに、シリンダ51内の加減圧によって、適宜開放させるので、これらの弁32、93、94を開閉させるための別個の駆動装置が不要であるとともに、エア漏れや液漏れ、さらには逆流を生じることなく、エアの導入および送出しを適切に行うことができる。さらに、本発明の加減圧手段は、コーヒー抽出機3が有するシリンダ51、ピストン52およびピストン駆動機構53によって構成され、ピストン52を往復動させることによって、シリンダ51内の加減圧を行うので、コーヒー抽出機3の既存の構成部品を利用して、シリンダ51内の加減圧を容易に実現することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。実施形態では、温水を用いてコーヒーの抽出を行ったが、比較的温度の低い水を用いることも可能であり、本発明の飲料供給装置で用いられる水の温度は、特に限定されるものではない。また、実施形態では、本発明の飲料供給装置を、コーヒーの供給装置に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば種々の茶葉などを原料として、日本茶や紅茶、中国茶など、種々の茶系飲料を抽出する飲料供給装置に適用することもできる。加えて、飲料調理機の内部を加減圧可能であれば、原料を水に溶解させることによって飲料を調理する飲料調理機を備えた飲料供給装置にも、本発明を適用することが可能である。
また、給湯チューブT4が比較的短く、給湯チューブT4内に温水がほとんど残留しない場合には、飲料供給装置1において、エア導入機27を省略してもよい。この場合、エア導入工程では、エア導入送出し機91のエア導入弁94のみを介して、シリンダ51内にエアが導入される。
さらに、シリンダ・キャップ連結工程に先立ち、シリンダ51とシリンダキャップ43との間に、例えばペーパーフィルタなどを介装させ、その状態でコーヒー抽出・供給工程を実行するようにしてもよい。この場合には、コーヒー抽出・供給工程において、カップCに供給されるコーヒーへの原料Gの混入や飲料送出フィルタ72の目詰まりを防止できるとともに、透明度の高い良質のコーヒーを供給することができる。
また、実施形態で示した飲料供給装置1やコーヒー抽出機3の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 飲料供給装置
2 給湯装置(水供給部)
3 コーヒー抽出機(飲料調理機)
27 エア導入機(エア導入装置)
32 エア導入弁(逆止弁)
33 エア導入通路
51 シリンダ
52 ピストン
53 ピストン駆動機構(ピストン駆動部)
91 エア導入送出し機(エア導入装置、エア送出し装置)
93 飲料・エア送出し弁(逆止弁)
94 エア導入弁(逆止弁)
95 飲料・エア送出し通路(エア送出し通路)
96 エア導入通路
T4 給湯チューブ(給水用配管)
T5 飲料チューブ(飲料用配管)
G 原料、抽出滓
2 給湯装置(水供給部)
3 コーヒー抽出機(飲料調理機)
27 エア導入機(エア導入装置)
32 エア導入弁(逆止弁)
33 エア導入通路
51 シリンダ
52 ピストン
53 ピストン駆動機構(ピストン駆動部)
91 エア導入送出し機(エア導入装置、エア送出し装置)
93 飲料・エア送出し弁(逆止弁)
94 エア導入弁(逆止弁)
95 飲料・エア送出し通路(エア送出し通路)
96 エア導入通路
T4 給湯チューブ(給水用配管)
T5 飲料チューブ(飲料用配管)
G 原料、抽出滓
Claims (6)
- 原料および水を用いて飲料を調理し、当該飲料を供給する飲料供給装置であって、
前記原料および水を用いて飲料を調理する飲料調理機と、
この飲料調理機に接続され、当該飲料調理機で調理された飲料を外部に供給するための飲料用配管と、
前記飲料の供給後に、前記飲料調理機の内部を、負圧に減圧した後、加圧する加減圧手段と、
この加減圧手段により前記飲料調理機の内部が減圧されているときに、当該飲料調理機を外部と連通させることにより、外部から当該飲料調理機内にエアを導入するエア導入装置と、
前記加減圧手段により前記飲料調理機の内部が加圧されているときに、当該飲料調理機を、前記飲料用配管を介して外部と連通させることにより、当該飲料調理機内に導入されたエアを、前記飲料用配管を介して外部に送り出すエア送出し装置と、
を備えていることを特徴とする飲料供給装置。 - 水供給部と、
この水供給部と前記飲料調理機の間に接続され、飲料の調理時に当該水供給部から当該飲料調理機に水を供給するための給水用配管と、
をさらに備え、
前記エア導入装置は、前記給水用配管の上流側を外部と連通するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の飲料供給装置。 - 前記エア導入装置は、前記飲料調理機に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の飲料供給装置。
- 前記エア導入装置は、
外部に連通するエア導入通路と、
このエア導入通路に設けられ、当該エア導入通路を常時は閉鎖するとともに、前記加減圧手段による減圧により当該エア導入通路を開放することによって、エアを導入する逆止弁と、
を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の飲料供給装置。 - 前記エア送出し装置は、
前記飲料用配管を介して外部と連通するエア送出し通路と、
このエア送出し通路に設けられ、当該エア送出し通路を常時は閉鎖するとともに、前記加減圧手段による加圧により当該エア送出し通路を開放することによって、エアを送り出す逆止弁と、
を有していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の飲料供給装置。 - 前記飲料調理機は、
前記原料および水が供給されるとともに、内部において飲料が調理されるシリンダと、
このシリンダ内に往復動自在に設けられ、飲料の調理時に前記供給された原料を圧縮するピストンと、
このピストンを駆動するピストン駆動部と、を有し、
前記加減圧手段は、前記シリンダ、前記ピストンおよび前記ピストン駆動部で構成され、前記飲料調理機内の加減圧が前記ピストンの往復動によって行われることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の飲料供給装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004082549A JP2005261835A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 飲料供給装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004082549A JP2005261835A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 飲料供給装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005261835A true JP2005261835A (ja) | 2005-09-29 |
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ID=35086964
Family Applications (1)
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JP2004082549A Withdrawn JP2005261835A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 飲料供給装置 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 2004-03-22 JP JP2004082549A patent/JP2005261835A/ja not_active Withdrawn
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