JP2005261698A - 電気処置器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操作中に切開用電極の突出長が一定に保たれ、扱い易い電気処置器具を提供すること。
【解決手段】 この電気処置器具は、体内に挿入可能なシース4と、シース4の内部を軸方向に移動自在に配置してある駆動ワイヤ8と、駆動ワイヤ8の遠位端部に装着してあり、駆動ワイヤ8の軸方向移動に応じて、シース4の遠位端部から突出および引き込み移動自在な切開用電極10と、を有する。切開用電極10の基端部には、切開用電極10の外径よりも大きいストッパリング12が形成してある。シースにおける遠位端部の内部には、切開用電極10を通し、ストッパリング12を通さない電極挿通孔21が形成してあるストッパ用チューブ20が具備してある。駆動ワイヤ8を、シース4に対して遠位端方向に付勢するコイルスプリング38が操作用本体に具備している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高周波電流を流すことにより生体組織の切開を行うことができる切開用電極を具備した電気処置器具に係り、さらに詳しくは、操作中に切開用電極の突出長が一定に保たれ、扱い易い電気処置器具に関する。
医療用電気処置器具としては、高周波の電気的エネルギーを利用した処置器具が知られており、生体に電撃を与えずに生体組織を電気的に切開し、手術時の出血を少なくすることができるので、近年広く用いられるようになっている。電気処置器具は、処置器具の先端部に設けられた電極と生体組織間における高周波の電気的エネルギーによる作用を利用するものである。
このような電気処置器具のうち、内視鏡を介して体内に挿入して、比較的狭い範囲の生体組織を切開するために適したものとして、特許文献1に記載された電気処置器具が知られている。この電気処置器具は、先端に対向電極が装着してあるシース(カテーテルチューブ)と、シースの内部に配置してある駆動ワイヤと、駆動ワイヤの先端に装着された切開用電極とからなり、2つの電極間に高周波電流を流すと切開用電極により生体組織の切開を行うことができる。
また、この電気処置器具では、シースの近位端部には操作用本体が、また、駆動ワイヤの近位端部には固定用ビスを備えた操作用把手がそれぞれ装着してある。固定用ビスにより操作用把手を操作用本体に固定することで、駆動ワイヤのシースに対する軸方向移動を制限することが可能になっている。したがって、操作用把手を操作することで、切開用電極をシースから所定長さ突出した状態、あるいは、シース内に引き込まれた状態にしてから、操作用把手を操作用本体に固定用ビスに固定して、その状態を維持することができる。
この電気処置器具を用いる際には、まず、切開用電極がシース内に引き込まれた状態で、内視鏡を通じて体内に挿入する。そして、シースの遠位端を、切開予定の生体組織に近づけてから、内視鏡の映像を見ながら操作用把手を操作して切開用電極をシースから所望の長さで突出した状態にする。そして、固定用ビスにより操作用把手を操作用本体に固定してから、2つの電極間に高周波電流を流して目的の切開を行う。
ところが、この特許文献1の電気処置器具では、固定用ビスにより、シースと駆動ワイヤとを各々の近位端部側で固定することにより、切開用電極の突出長を所定長に固定している。このため、術者(操作者)がシースを操作したり、患者が体を動かしたりすると、シース内における駆動ワイヤのうねりの状態が変化して、遠位端部側におけるシースと駆動ワイヤの相対位置が変化してしまう。そのため、シースからの切開用電極の突出長が変化してしまう場合があった。
例えば、粘膜の切開中に突然、切開用電極の突出長が長くなると、電極が患者の筋組織に達して、穿孔を生じるおそれがある。また、切開用電極の突出長が短くなると、目的とする切開を行うことができない。そのため、特許文献1の電気処置器具は、切開用電極の突出長が変化しないように配慮しながら取り扱う必要があり、さらなる改良が望まれていた。
特開2002−224135号公報
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、操作中に切開用電極の突出長が一定に保たれ、扱い易い電気処置器具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気処置器具は、
体内に挿入可能なシースと、
前記シースの内部を軸方向に移動自在に配置してある駆動ワイヤと、
前記駆動ワイヤの遠位端部に装着してあり、前記駆動ワイヤの軸方向移動に応じて、前記シースの遠位端部から突出および引き込み移動自在な切開用電極と、を有する電気処置器具であって、
前記切開用電極の基端部に備えられ、前記切開用電極の外径よりも大きいストッパ用凸部と、
前記シースにおける遠位端部の内部に備えられ、前記切開用電極を通し、前記ストッパ用凸部を通さない電極挿通孔が形成してあるストッパ手段と、
前記駆動ワイヤを、前記シースに対して遠位端方向に付勢する付勢手段と、を具備していることを特徴とする。
好ましくは、前記シースの近位端部には、操作用本体が具備してあり、
その操作用本体には、前記駆動ワイヤの近位端部が接続されて前記駆動ワイヤを前記シースの内部で軸方向に移動させるための操作用把手が、前記操作用本体に対して軸方向に移動自在に具備してあり、
前記操作用本体に対して前記操作用把手を遠位端方向に軸方向に付勢するスプリングが、前記付勢手段を構成する。
好ましくは、前記操作用把手の近位端側には、スペーサー部材が前記操作用本体に対して軸方向移動自在に装着してあり、
前記スプリングは、前記スペーサー部材を前記操作用把手の方向に押圧している。
好ましくは、前記操作用把手の遠位端側には、前方移動制限部材が前記操作用本体に対して軸方向移動自在に且つ所定の軸方向位置で固定可能に装着してある。
好ましくは、前記前方移動制限部材は、前記操作用本体に対してネジ結合してある。
好ましくは、前記シースの遠位端部には、前記切開用電極と対を成す対向電極が装着してある。
好ましくは、前記対向電極がリング形状であり、その対向電極の内周には、前記対向電極の遠位端部から突出するように、絶縁チューブが装着してある。
本発明によれば、操作中に切開用電極の突出長が一定に保たれ、扱い易い電気処置器具が提供される。
本発明の電気処置器具は、
体内に挿入可能なシースと、
前記シースの内部を軸方向に移動自在に配置してある駆動ワイヤと、
前記駆動ワイヤの遠位端部に装着してあり、前記駆動ワイヤの軸方向移動に応じて、前記シースの遠位端部から突出および引き込み移動自在な切開用電極と、を有する電気処置器具であって、
前記切開用電極の基端部に備えられ、前記切開用電極の外径よりも大きいストッパ用凸部と、
前記シースにおける遠位端部の内部に備えられ、前記切開用電極を通し、前記ストッパ用凸部を通さない電極挿通孔が形成してあるストッパ手段と、
前記駆動ワイヤを、前記シースに対して遠位端方向に付勢する付勢手段と、を具備していることを特徴とする。
本発明の電気処置器具では、切開用電極がシースの遠位端部から突出した状態では、駆動ワイヤが付勢手段により遠位端方向へ付勢されて、ストッパ用凸部がストッパ手段に押し付けられた状態が維持される。このため、術中に切開用電極の突出長が一定に保たれる。
すなわち、術者がシースを操作すること等により、シース内における駆動ワイヤのうねりの状態が変化しても、駆動ワイヤの遠位端部の遠位端方向への移動はストッパ手段により禁止される。また、駆動ワイヤの遠位端部の近位端方向への移動も付勢手段により禁止されているので、駆動ワイヤの遠位端部とシースの遠位端部の相対位置が一定となり、操作中に切開用電極の突出長が変化することがない。したがって、本発明の電気処置器具では、術中に切開用電極の突出長の変化に配慮する必要がないので、取り扱いが容易である。
本発明の電気処置器具では、シースの近位端部には、操作用本体が具備してあり、その操作用本体には、駆動ワイヤの近位端部が接続されて前記駆動ワイヤを前記シースの内部で軸方向に移動させるための操作用把手が、前記操作用本体に対して軸方向に移動自在に具備してあることが好ましい。
操作用把手の遠位端側には、前方移動制限部材が操作用本体に対して軸方向移動自在に且つ所定の軸方向位置で固定可能に装着してあることが好ましい。
本発明の電気処置器具では、操作用把手を操作して、切開用電極をシースに引き込んだ状態にすると、付勢手段による反発力が働き、操作用把手から手を離すと、切開用電極がシースから突出した状態に戻ってしまう。上記のような前方移動制限部材を設けて、操作用本体に固定することで、操作用把手の前方(遠位端側)への移動を禁止できる。そのため、操作用把手から手を離しても、切開用電極をシース内に引き込んだ状態を維持することができる。
特に、前方移動制限部材は、前記操作用本体に対してネジ結合してあることが好ましい。このような構成とすることで、前方移動制限部材を操作用本体に固定する操作を、ビスのような固定のための別部材を必要とすることなく容易に行うことができる。
本発明の電気処置器具では、シースの遠位端部に切開用電極と対を成す対向電極を有することが好ましい。このように切開用電極と対向電極とを備えた電気処置器具は、バイポーラ型と称され、目的とする切開を行う箇所のみに低出力の高周波電流を流して切開を行うことができるので、より低侵襲な治療をおこなうことができる。但し、本発明は必ずしも、これに限定されず、例えば、切開用電極のみを有し、体外に設けられる対極板との間に高周波電流を流すことにより切開を行う、いわゆるモノポーラ型にしてもよい。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具の全体構成図、
図2は図1に示す操作用本体の側面図、
図3は図1に示すシースの遠位端部の要部断面図、
図4は図1に示す電気処置器具の使用状態を示す概略図である。
図1〜図3に示す本実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具2は、いわゆる内視鏡用電気メスと称される器具であり、内部にルーメン3が形成されたシース4を有する。シース4のルーメン3内には、その軸方向に沿って前進および後退移動自在に、駆動ワイヤ8が配置してある。
シース4の遠位端部には、リング状の対向電極6が固定してある。対向電極6の材質は、導電性材料であれば特に制限はなく使用することができ、このような導電性材料としては、例えば、金、銀、白金、ニッケル、鉄、アルミニウム、錫、亜鉛などの金属単体や、ステンレス鋼、ニクロムなどの合金などを挙げることができる。
図3に示すように、シース4は、外側チューブ16と、外側チューブ16の内側に配置してある絶縁チューブ14と、これらのチューブ14および16の間に配置してある補強用コイル18とから成る。絶縁チューブ14の遠位端は、対向電極6の内部貫通孔を通して、電極6の遠位端から所定長L1で軸方向に飛び出している。所定長L1は、特に限定されないが、通常0.1〜1mm、好ましくは0.3〜0.7mmである。対向電極6と絶縁チューブ14の遠位端とは、接着剤などにより固着される。また、対向電極6と外側チューブ16の遠位端とも、接着剤などにより固着される。
補強用コイル18は、導電性を有し、その遠位端は、対向電極6の後端側リング状凹部に差し込まれ、そこで、対向電極6に対して接続される。その接続は、たとえばロー付けなどにより行われる。補強用コイルの材質は、特に限定されず、対向電極6と同様な金属または合金で構成される。
絶縁チューブ14の遠位端部の内周部には、ストッパ用チューブ(ストッパ手段)20が、熱融着または接着などの手段で固着してある。ストッパ用チューブ20の内部には、軸方向に沿って電極挿通孔21が形成してある。ストッパ用チューブ20の軸方向長さL2は、特に限定されないが、通常5〜15mm、好ましくは7〜12mmである。
駆動ワイヤ8の遠位端部には、線状の切開用電極10の基端部が接続してある。切開用電極10は、対向電極6と対を成し、両電極間で高周波電流の放電が可能になっている。切開用電極10の基端部(駆動ワイヤ8と切開用電極10との接続部)には、切開用電極10の外径よりも大きな外径のストッパ用凸部となるストッパリング12が固定してある。
駆動ワイヤ8、ストッパリング12および切開用電極10の材質は、導電性材料であれば特に制限はなく、たとえば対向電極6と同様な金属または合金などで構成される。駆動ワイヤ8は、単線、撚線のいずれであってもよく、撚線としては、単線からなる芯線とこれを囲むコイルとからなるものが含まれる。
切開用電極10の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.2〜0.6mm、さらに好ましくは0.3〜0.5mmである。このような外径の場合に、特に切れ味が良くなる。また、切開用電極10の形状は特に限定されず、図示する線状以外に、棒状、ヘラ状などが挙げられ、それぞれ湾曲していてもよい。ストッパリング12の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.9〜1.0mmである。駆動ワイヤ8の外径は、特に限定されないが、好ましくは0.7〜0.85mmである。
外側チューブ16、絶縁チューブ14およびストッパ用チューブ20の材質は電気絶縁材料であれば特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、フッ素樹脂などのプラスチック類を使用することができ、目的に応じて適切な弾性率を有する材料を選択することができる。
外側チューブ16の外径は、特に限定されないが、1.5〜3.0mmが好ましい。また、外側チューブ16の肉厚は、特に限定されないが、0.1〜0.5mm程度である。絶縁チューブ14の外径は、特に限定されないが、1.0〜2.0mmが好ましい。また、絶縁チューブ14の肉厚は、特に限定されないが、0.1〜0.5mm程度である。ストッパ用チューブ20の内径(電極挿通孔21の孔径)は、切開用電極10が挿通可能でストッパリング12が挿通不可能となるように決定され、たとえば0.7〜0.9mmである。
ストッパリング12がストッパ用チューブ20の挿通孔21内に挿通不可能であることから、切開用電極10の遠位端は、絶縁チューブ14の遠位端から所定の最大突出長L3よりも飛び出すことができないようになっている。最大突出長L3は、用途などに応じて決定されるが、好ましくは5〜10mmである。
図1に示すように、シース4の近位端部には、操作用本体30が装着してある。操作用本体30には、操作用把手32が軸方向に移動自在に装着してある。操作用把手32の近位端側には、スペーサー(スペーサー部材)36が、操作用本体30の軸方向に沿って移動自在に装着してある。スペーサー36は、下述するコイルスプリング38の張力を調整すると共に、操作用把手32の近位端側に引き延ばされる駆動用ワイヤ8の後端部とコイルスプリング38との接触を防止して、駆動用ワイヤ8からの漏電を防止する。
図1および図3に示す駆動ワイヤ8の近位端部は、操作用把手32に対して接続してある。操作用把手32を操作用本体30に対して軸方向に移動させることで、駆動ワイヤ8をシース4に対して軸方向に移動させて、駆動ワイヤ8の遠位端部に接続してある切開用電極10を、シース4の遠位端部から突出および引き込み移動させることが可能になっている。
図1に示すように、スペーサー36は、コイルスプリング(付勢手段)38により、操作用把手32側に押しつけられるように付勢され、操作用把手32を、下述するソケット(前方移動制限部材)60側に押しつける。
図2に示すように、操作用本体30の先端(遠位端)外周には、雄ネジ33が形成してある。また、操作用本体30の後端には、固定把手35が形成してある。操作用本体30は、二本のレール31を有し、それらのレール31に対して、図1に示す操作用把手32が軸方向に移動可能になっている。レール31の近位端部には、コイルスプリング38の近位端を係止する係止用突起37が形成してある。
操作用本体30において、操作用把手32の遠位端(先端)側には、図1に示すように、内側にネジ溝(図示せず)を備えるソケット60が雄ネジ33に対してネジ結合してある。ソケット60は、雄ネジ33が形成されている範囲において、操作用本体30に対して軸方向に移動自在であり、しかも、ソケット60の回転を止めれば、操作用本体30に対して固定される。
ソケット60を近位端方向に移動させると、操作用把手32がソケット60に押圧されて、近位端方向に移動する。切開用電極10がシース4に引き込まれた状態になるまで、ソケット60を近位端方向に移動させてから、ソケット60を操作用本体30に対して固定すれば、操作用把手32の前方(遠位端側)への移動が禁止され、切開用電極10をシース4の遠位端部から引き込ませた状態を維持することができる。また、ソケット60を遠位端方向に移動させれば、それに併って操作用把手32も遠位端方向に移動するので、切開用電極10をシース4の遠位端部から突出させることができる。
このバイポーラ型電気処置器具2におけるシース4の遠位端部を、内視鏡を用いて患者の体内に案内する際には、切開用電極10をシース4の遠位端部から引き込まれた状態を維持させる。その後、シース4の遠位端を、患者の体内における切開予定の生体組織の近くに位置させたら、図4に示すように、切開用電極10をシース4の遠位端部から突出させて、生体組織の切開を行う。
図1に示すように、配線コード42が操作用把手32に接続してある。配線コード42は、操作用把手32に接続してある駆動ワイヤ8の近位端部に対して電気的に接続してあり、その駆動ワイヤ8を通して切開用電極10に高周波電流を供給する。また、シース4の近位端部には、配線コード40が接続してある。配線コード40は、図2に示す補強用コイル18の近位端に電気的に接続してあり、その補強用コイル18を通して対向電極6に高周波電流を供給する。これらの配線コード40および42は、接続コネクタ44に対して接続してある。接続コネクタ44は、図示省略してある高周波電流発生装置に接続される。
本実施形態のバイポーラ型電気処置器具2を用いて、粘膜に生じた病変組織を切除する場合は、シース4の遠位端を、図4に示す筋組織層54の上に位置する粘膜層52における病変部50近くにまで移動させる。そのために、まず、ソケット60を操作し、シース4の遠位端から切開用電極10を電極挿通孔21の内部に引き込み、その状態を維持する。その状態で、たとえば内視鏡のチャネルを通してシース4の遠位端部を体内に導入する。
シース4の遠位端を病変部50の近くに位置させたら、体外に位置するソケット60を遠位端方向に移動させる。ソケット60を遠位端方向に移動させると、それに併ってコイルスプリング38で付勢されている操作用把手32も遠位端方向に移動するので、シース4の遠位端から切開用電極10の遠位端を送り出すことができる。ソケット60の移動に伴う操作用把手32の移動が止まり、ソケット60と操作用把手32とに隙間が生じるまで、ソケット60を遠位端方向に移動させたら、その位置で、操作用本体30に対してソケット60を固定する。その状態では、コイルスプリング38により操作用把手32および駆動ワイヤ8が遠位端方向に押され、図3に示すように、ストッパリング12がストッパ用チューブ20の近位端に当接し、切開用電極10は、絶縁チューブ14の遠位端から所定の最大突出長L3で突出した状態に保たれる。
次に、図4に示すように、切開用電極10の遠位端部を、病変部50の下方に位置する粘膜層52の内部に差し込み、対向電極6と切開用電極10との間に高周波電流を流しつつ、切開用電極10を移動させることにより、電気的エネルギーで病変部50を切除する。
本実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具2では、シース4の遠位端部に装着してある対向電極6と、シース4の遠位端部から突出する切開用電極10との間で、高周波電流を流し、電気メスとなる切開用電極10を移動させることで生体組織の切開や切除を行う。このように本実施形態のバイポーラ型電気処置器具2は、患者の体外に対向電極を設ける必要が無く、必要とされる病変部分にのみ高周波電流を流すことができるので、モノポーラ型の装置に比較して低出力であり、熱変性による筋組織層54にまで至る穿孔が少ない。したがって、本実施形態のバイポーラ型電気処置器具2は、患者に対して、より低侵襲な治療を実現する装置である。
しかも、本実施形態では、切開用電極10がシース4の遠位端部から突出した状態では、駆動ワイヤ8がコイルスプリング38により遠位端方向へ付勢されて、ストッパリング12がストッパ用チューブ20の近位端に押し付けられた状態が維持される。このため、操作中に切開用電極10の突出長L3が一定に保たれる。
すなわち、操作者がシース4を操作すること等により、シース4内における駆動ワイヤ8のうねりの状態が変化しても、駆動ワイヤ8の遠位端部の遠位端方向への移動は禁止される。これは、ストッパリング12がストッパ用チューブ20の近位端に押しつけられるためである。また、駆動ワイヤ8の遠位端部の近位端方向への移動もコイルスプリング38により禁止されているので、駆動ワイヤ8の遠位端部とシース4の遠位端部の相対位置が一定となり、操作中に切開用電極10の突出長L3が変化することがない。したがって、本実施形態の電気処置器具2では、術中に切開用電極10の突出長L3の変化に配慮する必要がないので、取り扱いが容易である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明における付勢手段は、図示するコイルスプリング38に限定されず、板バネ、線バネ等の金属バネやゴムバネ等のスプリングを用いることができる。
また、コイルスプリング38などの付勢手段を具備させる位置は、図示する実施形態に限定されない。たとえば付勢手段は、必ずしも操作用本体30に取り付けることなく、シース4の内部に装着しても良い。
さらに、前方移動制限部材としては、内側にネジ溝が形成してあるソケット60に限定されず、その他のものでも良い。たとえば軸方向移動自在なリングで構成し、このリングをビスで固定するようなものでも良い。
また、上述した実施形態においては、切開用電極10の表面に絶縁コーティングが施されていないが、図3に示すように、切開用電極10の先端から所定範囲長さL4の領域において、絶縁コーティング膜を被覆しても良い。所定範囲長さL4の範囲としては、特に限定されず、0より大きく、長さL2+L3よりも短い範囲であり、その長さを調節することにより、切開用電極10における発熱範囲を調節することができる。
絶縁コーティング膜の材質としては、特に限定されないが、たとえばフッ素樹脂、ポリイミド樹脂、セラミックなどが用いられる。セラミックとしては、金属酸化物、金属窒化物、金属炭化物などを例示することができる。これら絶縁コーティング膜としては、通電後の組織が付着しにくく、あるいは付着物が容易に剥がれる膜であることが好ましい。このような観点からは、滑り易い膜であることが好ましい。
絶縁コーティング膜の膜厚は、特に限定されないが、5〜50μm程度が好ましい。絶縁コーティング膜の成膜方法は、特に限定されないが、焼付け法、スプレー吹き付け法、浸漬法などを例示することができる。
切開用電極10の先端から所定範囲の部分に、絶縁コーティング膜を施し、そのコーティングの範囲を調節することで、切開用電極10の先端での発熱を抑制し、穿孔防止に寄与できる。なお、絶縁コーティングを、切開用電極10の全域にわたり施す場合には、切開用電極10の表面全体を滑らかにすることができ、電気メスとしての切開用電極10の移動を円滑にすることができると共に、組織の付着を有効に防止することができる。
また、切開用電極10の先端部に、切開用電極10の外径よりも大径の電気絶縁性のチップを設けることにより、筋組織層を穿孔する危険性をさらに小さくすることもできる。電気絶縁性のチップの形状としては、例えば、球状、円盤状などが挙げられる。
図1は本発明の一実施形態に係るバイポーラ型電気処置器具の全体構成図である。 図2は図1に示す操作用本体の側面図である。 図3は図1に示すシースの遠位端部の要部断面図である。 図4は図1に示す電気処置器具の使用状態を示す概略図である。
符号の説明
2… バイポーラ型電気処置器具
4… シース
6… 対向電極
8… 駆動ワイヤ
10… 切開用電極
12… ストッパリング(ストッパ用凸部)
14… 絶縁チューブ
16… 外側チューブ
18… 補強用コイル
20… ストッパ用チューブ(ストッパ手段)
30… 操作用本体
32… 操作用把手
36… スペーサー(スペーサー部材)
38… コイルスプリング(付勢手段)
60… ソケット(前方移動制限部材)

Claims (7)

  1. 体内に挿入可能なシースと、
    前記シースの内部を軸方向に移動自在に配置してある駆動ワイヤと、
    前記駆動ワイヤの遠位端部に装着してあり、前記駆動ワイヤの軸方向移動に応じて、前記シースの遠位端部から突出および引き込み移動自在な切開用電極と、を有する電気処置器具であって、
    前記切開用電極の基端部に備えられ、前記切開用電極の外径よりも大きいストッパ用凸部と、
    前記シースにおける遠位端部の内部に備えられ、前記切開用電極を通し、前記ストッパ用凸部を通さない電極挿通孔が形成してあるストッパ手段と、
    前記駆動ワイヤを、前記シースに対して遠位端方向に付勢する付勢手段と、を具備していることを特徴とする電気処置器具。
  2. 前記シースの近位端部には、操作用本体が具備してあり、
    その操作用本体には、前記駆動ワイヤの近位端部が接続されて前記駆動ワイヤを前記シースの内部で軸方向に移動させるための操作用把手が、前記操作用本体に対して軸方向に移動自在に具備してあり、
    前記操作用本体に対して前記操作用把手を遠位端方向に軸方向に付勢するスプリングが、前記付勢手段を構成する請求項1に記載の電気処置器具。
  3. 前記操作用把手の近位端側には、スペーサー部材が前記操作用本体に対して軸方向移動自在に装着してあり、
    前記スプリングは、前記スペーサー部材を前記操作用把手の方向に押圧している請求項2に記載の電気処置器具。
  4. 前記操作用把手の遠位端側には、前方移動制限部材が前記操作用本体に対して軸方向移動自在に且つ所定の軸方向位置で固定可能に装着してある請求項2〜3のいずれかに記載の電気処置器具。
  5. 前記前方移動制限部材は、前記操作用本体に対してネジ結合してある請求項4に記載の電気処置器具。
  6. 前記シースの遠位端部には、前記切開用電極と対を成す対向電極が装着してある請求項1〜5のいずれかに記載の電気処置器具。
  7. 前記対向電極がリング形状であり、その対向電極の内周には、前記対向電極の遠位端部から突出するように、絶縁チューブが装着してある請求項6に記載のバイポーラ型電気処置器具。
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