以下に,図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。なお、本実施の形態では、被空調室内を空調する空気調和機に、本発明を適用した太陽光発電装置を設けるものとして説明するが、本発明の太陽光発電装置は、空気調和機に限らず、任意の負荷設備に電力を供給することができる。
図1及び図2には、実施の形態に適用した空気調和機(以下「エアコン10」とする)の概略構成を示している。このエアコン10は、被空調室内に設置される室内ユニット12及び、屋外に設置される室外ユニット14を備えている。
図2に示すように、室内ユニット12と室外ユニット14の間は、太管の冷媒配管16Aと、細管の冷媒配管16Bとによって接続されている。また、室内ユニット12には、熱交換器18が設けられており、冷媒配管16A、16Bのそれぞれが熱交換器18に接続されている。
室外ユニット14には、バルブ20A、20Bが設けられ、冷媒配管16Aがバルブ20Aに接続し、冷媒配管16Bがバルブ20Bに接続している。バルブ20Aには、マフラ22Aを介して四方弁24が接続している。
また、室外ユニット14には、コンプレッサー26、熱交換器28が設けられており、コンプレッサー26に接続しているアキュムレータ30及びマフラー22Bのそれぞれが、四方弁24に接続していると共に、熱交換器28の一端が四方弁24に接続している。
さらに、熱交換器28の他端は、キャピラリチューブ32、ストレーナ34、電動膨張弁36及びもモジュレータ38を介してバルブ20Bに接続している。
これにより、エアコン10では、室内ユニット12と室外ユニット14の間に、冷媒を循環する冷凍サイクルが形成されている。なお、この冷凍サイクルは一例を示すものであり、空気調和機の構成を限定するものではない。
エアコン10では、四方弁24の切換えによって暖房モードでの運転又はドライモード(除湿モード)を含む冷房モードでの運転が可能となっている。なお、図2では、矢印で冷房モード、暖房モードでの冷媒の流れを示している。
室内ユニット12には、クロスフローファン(図示省略)が設けられており、このクロスフローファンが作動することにより、室内ユニット12が設けられている被空調室内の空気を吸引し、熱交換器18を通過させた後に、被空調室内へ吹出す。このとき、熱交換器18を通過する空気と冷凍サイクル中を循環される冷媒との間で熱交換が行われることにより、空調された空気として被空調室内へ吹出される。
なお、エアコン10は、換気機能を含むものであってもよく、例えば、排気を行うときには、クロスフローファンによって吸引した被空調室内の空気を、熱交換器18を通さずに室外へ排出し、新鮮な外気の吸気を行うときには、外気を吸引し、吸引した外気を、熱交換器18に通して被空調室内に吹出されるようにすればよい。
図3には、室内ユニット12に設けられている制御部40と、室外ユニット14に設けられている制御部42の概略構成を示している。室内ユニット12の制御部40は、電源基板44及びコントロール基板46を備えている。
エアコン10では、商用電源から例えば単相100Vの交流電力によって運転可能となっており、この交流電力が電源基板44に供給される。電源基板44では、この交流電力からコントロール基板46の動作電源、図示しないクロスフローファンやフラップモータ等を駆動する電力等を生成する。
なお、本実施の形態では、エアコン10を、一例として単相100Vの交流電力で運転されるものとして説明するが、空気調和機としては、単相200Vで運転されるものであっても良い。
コントロール基板46には、マイクロコンピュータ(マイコン48)と共に、各種の駆動回路、表示回路、通信回路等が形成され、また、各種のセンサが接続されている。コントロール基板46に設けられているマイコン48は、リモコンスイッチ50(図1参照)からの操作信号と、各種のセンサの検出信号に基づいて、電源基板44の作動制御、各種のモータ等の作動制御を行う。
また、コントロール基板46には、シリアル通信回路などの通信回路が設けられており、マイコン48は、この通信回路を介して、室外ユニット14の作動を制御するようになっている。
すなわち、エアコン10では、リモコンスイッチ50のスイッチ操作によって運転/停止、運転モードの設定、空調温度、風向、風量の設定がなされることにより、この設定に基づいた空調運転が可能となっている。
なお、エアコン10には、換気機能を設けることができる。このときには、換気ユニット52がコントロール基板46に接続されるようになっており、これにより、マイコン48が、電源基板44などから供給される電力を、換気ユニット52に設けられている吸気ファン54及び排気ファン56に供給し吸気ファン54及び排気ファン56の作動を制御する。
エアコン10では、室内ユニット12に供給される電力が、図示しないパワーリレーの接点58を介して、室外ユニット14へ供給されるようになっている。コントロール基板46に設けているマイコン48は、パワーリレーを制御して接点58の開閉を行うことにより、室外ユニット14の運転/停止を行う。
室外ユニット14の制御部42は、コントロール基板60を備えている。このコントロール基板60には、室外ユニット14の作動を制御するマイクロコンピュータ(マイコン62)が設けられている。また、コントロール基板60には、電源回路64及びインバータ回路66等が形成されている。
電源回路64は、フィルタ回路、全波整流回路及び平滑回路等(何れも図示省略)を備えており、室内ユニット12を介して供給される交流電力から、コントロール基板60の作動に用いる電力を生成すると共に、交流電力を所定電圧の直流電力に変換して、インバータ回路66へ供給する。
インバータ回路66には、スイッチング素子が設けられており、このスイッチング素子の駆動によって、電源回路64から入力される直流電力を交流電力に変換して、コンプレッサー26(コンプレッサーモータ)へ供給する。これにより、コンプレッサー26が駆動される。
マイコン62は、スイッチング素子のスイッチングを制御することにより、コンプレッサー26を所定の運転周波数で駆動する。すなわち、マイコン62は、スイッチング制御によってコンプレッサー26の運転周波数を制御している。
また、室内ユニット12のコントロール基板46と室外ユニット14のコントロール基板60は、例えばシリアル通信用の通信線によって接続されており、これにより、コントロール基板46(マイコン48)とコントロール基板60(マイコン62)との間でシリアル通信が可能となっている。
室内ユニット12に設けられているマイコン48は、この通信によって室外ユニット14の作動を制御する。すなわち、マイコン62は、マイコン48から入力される信号に応じて、運転モードに基づいた四方弁24(図2参照)の切換え、要求される空調能力に基づいたコンプレッサ26の運転周波数の制御等を行うようになっている。
このように構成されているエアコン10では、リモコンスイッチ50のスイッチ操作によって空調運転の運転/停止が行われると共に、リモコンスイッチ50のスイッチ操作によって設定された運転モードや設定温度等の運転条件に基づいて、被空調室内が設定された空調状態となるように、空調運転を行う。このようなエアコン10の基本的構成は、任意の構成を適用することができる。
ところで、図1及び図3に示すように、エアコン10には、太陽光発電装置70が設けられている。この太陽光発電装置70は、太陽光を受光することにより、受光した太陽光のエネルギーに応じた直流電力を発生するソーラパネル72及び、ソーラパネル72によって発電した電力を所定電圧の電力に変換するパワーコントローラ74(図1では図示省略)を備えている。
図1に示すように、ソーラパネル72は、例えば屋外に設置される室外ユニット14の上部に、図示しないブラケットを介して取り付けられる。また、これに限らず、建物の屋上、屋根、ベランダ等に取り付けられるものであっても良い。このとき、ソーラパネル72は、受光面(採光面)72Aに効率的に太陽光があたるように、所定の角度及び方向へ向けられて取り付けられる。
図3に示すように、ソーラパネル72は、太陽電池モジュール76が設けられている。この太陽電池モジュール76は、それぞれが太陽光を受光することにより発電する多数の太陽電池セルによって形成されており、ソーラパネル72は、多数の太陽電池モジュール76によって形成された一般的構成となっている。
パワーコントローラ74には、DC−DCインバータ機能を備えたコンバータ基板(以下、「コンバータ78」とする)が設けられている。コンバータ78には、入力端子80が形成されており、ソーラパネル72は、コンバータ78の入力端子80に接続される。
これにより、コンバータ78は、太陽電池モジュール(太陽電池セル)76によって発電された電力(直流電力)が、入力端子80に入力される。本実施の形態に適用したコンバータ78は、この直流電力に対して、電圧変換を行い、予め設定されている電圧の直流電力を出力する。
なお、本実施の形態に適用した太陽光発電装置70では、一例として、室外ユニット14のコンプレッサー26の駆動に用いる直流電圧(例えばDC300V程度の予め設定された電圧)と、室内ユニット14に設けられる換気ユニット52の吸気ファン54及び排気ファン56などの駆動に利用可能な直流電圧(例えばDC12V〜14V程度の予め設定された電圧)の出力が可能となっている。
コンバータ78には、室外ユニット14向けの電力を出力する出力端子82と、室内ユニット12向けの電力を出力する出力端子84が設けられている。また、エアコン10に取り付けられる太陽光発電装置70は、室外ユニット14のマイコン62によってコンバータ78の作動(運転/停止)が制御されるようになっており、コンバータ78には、この室外ユニット14との接続用の制御用端子86が設けられている。
なお、コンバータ78が収容されるパワーコントローラ74の筐体は、室外ユニット14の筐体に取り付けられるが、このとき、例えば、室外ユニット14の図示しない冷却ファンが作動して筐体内に冷却用の外気が吸引されるときに、この外気の通路に取り付けられ、室外ユニット14のコンプレッサー26などと同時に冷却されるなどの任意の取り付け構造を適用することができる。
室内ユニット12のコントロール基板46には、入力端子88が設けられており、エアコン10に太陽光発電装置70が取り付けられるときに、コンバータ78の出力端子84と、室内ユニット12のコントロール基板46に設けている入力端子88が接続される。
これにより、太陽光発電装置70によって発電した電力がコントロール基板46に供給可能となる。コントロール基板46のマイコン48は、入力端子88に所定電圧の直流電力が入力されると、この直流電力を用いて、換気ユニット52の吸気ファン54、排気ファン56等の負荷を駆動するようにしている。
室外ユニット14のコントロール基板60には、入力端子90と共に、制御用端子92が設けられている。入力端子90は、コントロール基板60内で、インバータ回路66への配線に接続し、また、この入力端子90は、コンバータ78の出力端子82へ接続されるようになっている。
これにより、室外ユニット14では、太陽光発電装置70によって発電した電力を用いたコンプレッサー26の駆動が可能となっている。
また、制御用端子92には、コンバータ78の制御用端子86からの配線が接続されるようになっており、これにより、室外ユニット14のマイコン62によるパワーコントローラ74の作動制御が可能となるようにしている。
図4には、コンバータ78の概略構成を示している。コンバータ78は、入力端子80とし、ソーラパネル72(図4では図示省略)の正極側が接続される端子80Aと負極側が接続される端子80Bが設けられている。
また、コンバータ78は、フィルタ回路100、スイッチング回路102、変圧回路104及び整流回路106を含んで形成されている。入力端子80から入力された直流電力は、フィルタ回路100を通過することによりノイズ成分が除去される。
スイッチング回路102には、例えばFET(パワーMOSFET)を用いたスイッチング素子108と、このスイッチング素子108を駆動するスイッチング信号を発生する発振回路110を含んでいる。
このスイッチング回路102では、スイッチング素子108をスイッチング駆動(オン/オフ駆動)することにより、フィルタ回路100を通過した直流電力を、オン/オフしながら変圧回路104へ供給する。
変圧回路104は、変圧器112を備えており、スイッチング回路102を通過した電力が変圧器122の一次側に入力される。このとき、スイッチング素子108がオン/オフすることにより、変圧器112の一次側に入力された電圧及びオン/オフ周期に応じて、変圧器112の二次側に電圧が発生する。
なお、変圧器112では、出力端子82、84への出力電圧及び発振回路110の駆動電圧を発生するようになっている。
整流回路106は、低圧出力用の整流回路106Aと高圧出力用の整流回路106Bを備えている。整流回路106Aは、変圧器112と出力端子84との間に設けられ、変圧器112の出力電圧を整流平滑化する。これにより、コンバータ78では、出力端子84に、例えばDC14Vの電力が発生する。
また、整流回路106Bは、変圧器112と出力端子82との間に設けられて、変圧器112の出力電圧を整流平滑化する。これにより、コンバータ78では、出力端子82に例えばDC300Vの直流電力が発生するようにしている。
一方、コンバータ78には、フィルタ回路100とスイッチング回路102の間に、電圧判定回路114が設けられている。コンバータ78では、ソーラパネル72の発電電圧(コンバータ78への入力電圧)が所定電圧VHを越えると作動を開始し、入力電圧が電圧VL(VH>VL)より低下すると作動を停止するようにしている。
電圧判定回路114では、ソーラパネル72から入力される電圧が、電圧VLを越えると電圧信号VIN−Lを出力し、さらに、入力される電圧が、電圧VHを越えると電圧信号VIN−Hを出力する。なお、本実施の形態では、一例として、電圧VLを10Vとし、電圧VHを20Vに設定している。
また、コンバータ78には、保護回路116が設けられている。電圧判定回路114から出力される電圧信号VIN−Lは、この保護回路116に入力される。また、保護回路116には、端子118が設けられており、この端子118に、スイッチング素子108の温度検出用のサーミスタ(図示省略)が接続されるようになっている。
保護回路116は、スイッチング素子108に温度上昇が生じていないときには、電圧判定回路114から入力される電圧信号VIN−Lをそのまま出力するが、スイッチング素子108に温度上昇が生じ、予め設定している保護温度に達すると、電圧信号VIN−Lをオフするようになっている。
コンバータ78の制御用端子86には、作動用の電力(本実施の形態では一例としてDC5V)が入力される端子86A、86Bと、電圧信号VIN−L、VIN−Hの出力用の端子86C、86Dと、オン/オフ信号が入力される端子86Eを備えている。
コンバータ78は、この制御用端子86が、室外ユニット14のコントロール基板60(図3参照)に接続されることにより、コントロール基板60から駆動用の電力が供給される。また、コンバータ78は、ソーラパネル72の発電電力に応じた電圧信号VIN−L、VIN−Hを出力する。
室外ユニット14のコントロール基板60に設けているマイコン62は、端子86Dから電圧信号VIN−L及び電圧信号VIN−Hが入力されることにより、オン信号を出力する。コンバータ78では、端子86Eを介してオン信号が入力されることにより、発振回路110が作動して、スイッチング素子108のスイッチングを開始する。
また、マイコン62は、オン信号を出力している状態で、電圧信号VIN−Lがオフすると、オフ信号を出力する。コンバータ78は、オフ信号が入力されることにより、発振回路110が停止する。
一方、コンバータ78には、太陽電池最適電圧保持回路(以下、「入力電圧保持回路120」とする)と、出力電圧保持回路122が設けられている。
入力電圧保持回路120は、スイッチング回路102の入力側に接続しており、スイッチング回路102への入力電圧の変化に応じてトリガー信号TG1を、出力電圧保持回路122へ出力する。
出力電圧保持回路122は、変圧器112と整流回路106Bの間に設けられ、出力端子82からの出力電圧の変化と、入力電圧保持回路120から入力されるトリガー信号TG1に基づいたフィードバック信号を、発振回路110へ出力する。
発振回路110では、このフィードバック信号に基づいて、スイッチング信号のオンデューティを制御する。これにより、コンバータ78では、ソーラパネル72の発電電力に応じた電力を出力するようにしている。
すなわち、ソーラパネル72の発電電力は、日射量に応じて変化するが、太陽電池(太陽電池モジュール76)の発電特性は、発電電圧に応じて発電電流が変化する。このときに、発電電流のピークとなる電圧を入力電圧(最適動作ポイント)とすることにより、最大電力が得られる。
コンバータ78では、スイッチング回路102への入力電圧の変化と、出力電圧の変化をフィードバックしてスイッチング素子108を駆動するようにしており、これにより、太陽電池モジュール76の最適動作ポイント(発電電流のピーク)で、発電電力を抽出して電圧変換する最大電力追尾制御(MPPT:Maximum Power Point Tracking)が行われるようにしている。
一方、コンバータ78には、ソーラパネル72からの配線が接続される端子80A、80Bの間に、誤配線用の保護手段として保護回路124が設けられており、ソーラパネル72の発電電力は、この保護回路124を介してコンバータ78(フィルタ回路100)に入力される。
保護回路124は、一対の入力端子126A、126Bが入力端子80A、80Bに接続され、一対の出力端子128A、128Bがフィルタ回路100に接続される。なお、以下では、保護回路124に入力端子126A、126B及び出力端子128A、128Bを設けて説明するが、これらを省略して入力端子80A、80B及びフィルタ回路100に直接接続されるものであっても良い。
図5(A)に示すように、保護回路124は、ダイオードブリッジ130を備えている。ダイオードブリッジ130は、4個のダイオード130A、130B、130C、130Dがブリッジ状に接続されており、これにより、保護回路124では、入力端子126A、126Bに入力される直流電力の極性にかかわらず、出力端子128Aが正極で、出力端子128Bが負極となる直流電力を出力する。
この保護回路124には、入力端子126Aと出力端子126Bの間に、スイッチ手段としてフォトカプラ132が設けられている。フォトカプラ132は、アノードAが入力端子126B側に接続し、カソードKが入力端子126A側に接続されている。
これにより、フォトカプラ132は、入力端子126Aが正極で入力端子126Bが負極となる直流電力が入力されたときにはオフしているが、入力端子126Aが負極で、入力端子126Bが正極となるように直流電力が入力されたときにオンする。
すなわち、保護回路124は、入力端子80Aが正極となり入力端子80Bが負極となるようにソーラパネル72が接続された正規の接続状態では、フォトカプラ132がオフ状態となるが、入力端子80Aが負極となり入力端子80Bが正極となるようにソーラパネル72が接続された誤配線状態では、フォトカプラ132がオンする。
また、保護回路124には、開閉器としてリレー134が設けられている。このリレー134は、リレーコイル134Aと共に、リレーコイル134Aが非励磁状態では閉じられている接点(ノーマルクローズ接点)134B、134Cが設けられている。
保護回路124では、フォトカプラ132がオンすると、リレーコイル134Aが励磁され、接点134B、134Cが開かれる。
リレー134は、接点134Bがダイオードブリッジ130のダイオード130Cをバイパスするように、入力端子126Bと出力端子128Bを接続している。また、リレー134は、接点134Cがダイオードブリッジ130のダイオード130Aをバイパスするように、入力端子126Aと出力端子128Aを接続している。
これにより、保護回路124では、リレー134のリレーコイル134Aが非励磁状態では、ダイオードブリッジ134がバイパスされて、入力端子126Aと出力端子128A及び入力端子126Bと出力端子128Bが直結され、リレー134のリレーコイル134Aが励磁されることにより、入力端子126A、126Bに入力された直流電力がブリッジダイオード130を介して出力端子128A、128Bから出力される。
すなわち、保護回路124では、ソーラパネル72が、入力端子80A、80Bに適正な極性で接続されたときには、ソーラパネル72によって発電した電力を、ダイオードブリッジ130を介さずに出力する。
これに対して、保護回路124では、ソーラパネル72を入力端子80A、80Bに接続するときに誤配線(誤接続)が生じ、入力端子80Aが負極となると共に入力端子80Bが正極となると、フォトカプラ132がオンして、リレーコイル134Aが励磁される。これにより、保護回路124は、ソーラパネル72から入力された直流電力を、ブリッジダイオード130によって極性変換を施して出力し、コンバータ78の入力端子80への誤配線が生じたときに、コンバータ78の保護を図るようにしている。
一方、保護回路124には、ソーラパネル72の接続に誤配線が生じたことを報知する表示手段を設けることができる。図5(B)には、表示手段の一例を示している。この例では、表示手段として発光ダイオード(LED136)を用いている。この表示手段を設けるときには、リレー134として、接点134B、134Cに加えて、リレーコイル134Aが非励磁状態で開かれ、リレーコイル134Aが励磁されることにより閉じられる接点(ノーマルオープン接点)134Dを備えたものを用い、この接点134DにLED136を接続する。
これにより、ソーラパネル72の誤配線が生じたときに、LED136を点灯して、誤配線が発生していることを表示できるようにしている。
このように構成されている太陽光発電装置70では、エアコン10が運転を開始することにより、室外ユニット14のコントロール基板60からコンバータ78に作動用の電力が供給され、コンバータ78が作動を開始する。このときに、コンバータ78は、電圧判定回路114で、ソーラパネル72から入力される発電電圧が電圧VHを越えたか否かを検出する。
一方、太陽光発電装置70では、ソーラパネル72の太陽電池モジュール76に太陽光が照射されると、太陽電池モジュール76が発電を開始し、発電電力がソーラパネル72からコンバータ78の入力端子80に入力される。
コンバータ78では、入力端子80に入力された発電電力に応じた電圧が電圧判定回路114に入力される。電圧判定回路114は、この入力電圧が、電圧HLを越えると、電圧信号VIN−Lを出力し、さらに、入力電圧が電圧VHを越えると、電圧信号VIN−Hを出力する。
室外ユニット14のマイコン62は、コンバータ78から電圧信号VIN−L及び電圧信号VIN−Hが入力されると、コンバータ78にオン信号を出力する。
コンバータ78では、マイコン62からオン信号が入力されると、発振回路110が作動を介してし、スイッチング素子108へスイッチング信号を出力する。コンバータ78では、スイッチング素子108がスイッチング駆動されることにより、出力端子82、84から所定電圧の電力が出力する。
これにより、エアコン10の室内ユニット12では、太陽光発電装置70の発電電力によって換気ユニット52の吸気ファン54、排気ファン56などの駆動が可能となる。また、室外ユニット14では、太陽光発電装置70の発電電力によってコンプレッサー26の駆動が可能となる。
また、コンバータ78では、スイッチング素子108のスイッチング駆動を開始すると、入力電圧保持回路120及び出力電圧保持回路122によって入力電圧及び出力電圧の変化を検出し、この変化に応じてスイッチング信号のフィードバック制御を行う。
これにより、コンバータ78では、ソーラパネル72の発電電力に応じた、最大電力追尾制御(MPPT)を行い、発電電力を最適効率で出力するようにしている。
一方、ソーラパネル72への日射量が低下するなどして発電電力が低下すると、電圧判定回路114によって検出する入力電圧も低下する。これにより、入力電圧が電圧VLよりも低下すると、電圧判定回路114は、電圧信号VIN−Lをオフする。また、コンバータ78では、図示しないサーミスタによってスイッチング素子108の温度上昇等を検出している。
ここで、保護回路116では、スイッチング素子108の温度上昇を検出したとき、又は、電圧判定回路144の電圧信号VIN−Lがオフすると、電圧信号VIN−L信号をオフする。
マイコン62は、オン信号を出力している状態で、電圧信号VIN−Lがオフすると、オフ信号を出力する。これにより、コンバータ78では、発振回路110が停止してスイッチング素子108のスイッチングが停止することにより、電圧出力を停止する。
このように、太陽光発電装置70では、コンバータ78が接続される室外ユニット14のマイコン62によって、発電電力に応じて作動が制御される。また、コンバータ78では、入力電圧及び出力電圧の変化を検出して、この検出結果を発振回路110にフィードバックする簡単な構成で、的確な最大電力追尾制御が可能となっている。
ところで、太陽光発電装置70を設置するときには、ソーラパネル72から引き出した配線を、コンバータ78の入力端子80(入力端子80A、80B)に接続する。このとき、極性を間違える誤配線を起こすと、ソーラパネル72が発電を開始したときに、端子80B側が正極となり、端子80A側が負極となり、これにより、コンバータ78に損傷(破損)を生じさせてしまうことがある。
コンバータ78には、ソーラパネル72の誤配線に対する保護用として保護回路124が設けられている。
保護回路124は、ダイオードブリッジ130、フォトカプラ132及びリレー134を備えており、ソーラパネル72が適正に接続された状態では、フォトカプラ132がオフしている。
これにより、保護回路124では、リレー134の接点134B、134Cが閉じられているため、入力端子126A、126Bに入力された直流電力が、ダイオードブリッジ130をバイパスして、出力端子128A、128Bから出力される。
したがって、ダイオードブリッジ130の各ダイオード130A、130B、130C、130Dに電流が流れず、ダイオードブリッジ130で電流消費や発熱などが生じることがない。
すなわち、保護回路124では、ソーラパネル72が正規に接続されることにより、ソーラパネル72の発電電力を、ダイオードブリッジ130を通さずに出力するために、不要な電力消費や発熱を確実に防止することができる。
これに対して、ソーラパネル72が入力端子80A、80Bに誤接続されたとき、すなわち、極性が間違えられて入力端子80Aが負極となり、入力端子80Bが正極となるように接続されると、保護回路124では、発電電力が入力されると、フォトカプラ132がオンし、リレー134のリレーコイル134Aが励磁される。
リレー134は、リレーコイル134Aが励磁されることにより、ダイオードブリッジ130をバイパスさせている接点134B、134Cが開放され、ダイオードブリッジ130による入力電力の極性変換が行われる。
これにより、出力端子128Aが正極となり出力端子128Bが負極となるので、フィルタ回路100には、適正な極性でソーラパネル72の発電電力が入力される。
したがって、コンバータ78は、損傷などが生じることなく、発電電力に応じた電力変換及び変換した電力の出力が行われる。
一方、保護回路124には、表示手段が形成されており、ソーラパネル72の誤配線が生じると、LED136が発光する。これにより、ソーラパネル72の誤配線が生じたことを的確に判断することができる。
すなわち、保護回路124が設けられているコンバータ78では、ソーラパネル72の誤配線が生じたときにも、ソーラパネル72の発電電力に応じた電力を出力するため、誤配線の発生を確認することが困難となる。
このときに、LED136が点灯しているか否かから、誤配線の発生の有無を確実に判断することができる。
このように、太陽光発電装置70では、コンバータ78に保護回路124を設けることにより、コンバータ78を誤配線から確実に保護することができると共に、誤配線が生じたときにも、発電電力に応じた電力の出力が可能となっている。
また、コンバータ78では、ソーラパネル72が適正に接続されたときに、ソーラパネル72の発電電力がダイオードブリッジ130で不要に消費されてしまうことがなく、また、発電電電力が不要に消費されることに伴う発熱も生じることなく、適正に作動する。
なお、以上説明した本実施の形態では、保護手段として、フォトカプラ132とリレー134を備えた保護回路124を用いて説明したが、本発明は、これに限定するものではなく、任意のスイッチ手段及び開閉器を用いて構成したものであれば良い。
また、本実施の形態では、表示手段としてリレー134の接点134DとLED136とを用いて説明したが、表示手段は、誤配線の発生を的確に報知ないし表示可能であれば、LED136に限らず任意の構成を適用することができる。また、表示手段は、リレー134と別に設けたリレー等によって作動するものであっても良い。
また、本実施の形態では、太陽光発電装置70を例に説明したが、本発明は、太陽光発電装置70に限らず、太陽電池モジュール76等によって発電した直流電力を所望の電圧に変換する任意の構成の太陽光発電装置に適用することができる。
また、本実施の形態では、発電電力をエアコン10に供給する太陽発電装置70を例に説明したが、本発明は、エアコン10などの空気調和機に限らず、任意の電力負荷へ発電電力を供給する太陽光発電装置に適用することができる。
さらに、本発明は、電力負荷に限らず、商用電力へ発電電力を供給する系統連系発電装置に適用することもできる。