JP2005256797A - 内燃機関制御装置及びそれを搭載した車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】 内燃機関の始動時の空燃比をリーンとなるよう制御したあとのリッチ化制御において制御性を高めることができる。
【解決手段】 エンジンECU50は、排気浄化触媒31の温度が所定範囲を下回っているときに所定の冷間始動条件が成立したと判定し、エンジン20の始動後に積算吸入空気量が所定値A(排気浄化触媒31の最大酸素吸蔵量を超えない範囲で定められる)以上になるまではメイン酸素センサ35の出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御し、空燃比をリーンとしたあと積算吸入空気量が所定値B(排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が適正範囲になる範囲で定められる)以上になるまではサブ酸素センサ36の出力値をリッチ寄りに補正したうえでメイン酸素センサ35の出力値及び補正したサブ酸素センサ36の出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように制御する。なお、サブ酸素センサ36の出力値を小さい値に補正してリッチ寄りを実現する。
【選択図】 図1
【解決手段】 エンジンECU50は、排気浄化触媒31の温度が所定範囲を下回っているときに所定の冷間始動条件が成立したと判定し、エンジン20の始動後に積算吸入空気量が所定値A(排気浄化触媒31の最大酸素吸蔵量を超えない範囲で定められる)以上になるまではメイン酸素センサ35の出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御し、空燃比をリーンとしたあと積算吸入空気量が所定値B(排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が適正範囲になる範囲で定められる)以上になるまではサブ酸素センサ36の出力値をリッチ寄りに補正したうえでメイン酸素センサ35の出力値及び補正したサブ酸素センサ36の出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように制御する。なお、サブ酸素センサ36の出力値を小さい値に補正してリッチ寄りを実現する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、内燃機関制御装置及びそれを搭載した車両に関する。
従来、内燃機関制御装置としては、内燃機関の始動直後に発生する燃料の未燃焼成分であるHC及びCOを低減させるため空燃比をリーンに制御したあとNOxの排出を低減させるため空燃比をリッチに制御しエミッションの低減を行うものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載された内燃機関制御装置は、排気浄化触媒の上流に設置された主酸素センサと排気浄化触媒の下流に設置された副酸素センサとを利用して、内燃機関の始動時に空燃比をリーンとして未燃焼成分であるHCの排出を抑制し、その後内燃機関出口でのNOx濃度又は排気浄化触媒の温度に相関するパラメータに基づいて空燃比を多段的にリッチとし、空燃比をリーンとした間に排気浄化触媒に吸蔵された酸素を低減させてNOxの排出を抑制する。
特開2003−206788号公報
ところで、特許文献1に記載された内燃機関制御装置を具現化するにあたり、主酸素センサとして空燃比に応じて出力値が変化し空燃比を把握可能なA/Fセンサを使用し、副酸素センサとして空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が大きく変化するO2センサを使用することが考えられる。そして、通常時には主酸素センサの出力値から把握した空燃比が目標空燃比と一致するように空燃比フィードバック制御を行うと共に、主酸素センサの出力値から把握した空燃比と実際の空燃比とのずれを副酸素センサの出力値に基づいて補正することが考えられる。
ここで、エンジンの冷間始動時には、排気浄化触媒の上流に設置された主酸素センサは比較的早く温度が上がり安定した出力値が得られるのに対して、排気浄化触媒の下流に設置された副酸素センサは温度が上がりにくく安定した出力値が得られるまで時間を要することがあるため、主酸素センサのみの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御することがある。一方、空燃比がリーンとなるように制御したあとリッチとなるように制御する頃には、副酸素センサの温度も上昇して安定した出力値が得られるため、主酸素センサの出力値と共に副酸素センサの出力値を用いることが好ましい。例えば、主酸素センサは取付位置によって多気筒のうちある特定の気筒からの排気に当たりやすいことがあるため、主酸素センサの出力値に基づいて混合気の空燃比を算出すると誤差が大きくなることがあるが、これを副酸素センサの出力値に基づいて補正することにより適正な空燃比を算出することができる。
しかしながら、空燃比をリッチにしようとしても副酸素センサの出力値に基づいて補正すると、副酸素センサは理論空燃比を境にして出力が大きく変化する性質上、理論空燃比に引き戻してしまうという問題があった。このため、空燃比をリッチにする場合には、副酸素センサの出力値を利用しないことも一案として考えられるが、前述したとおり主酸素センサの出力値のみを利用すると混合気の空燃比に誤差が生じやすくなり制御性がよくないという問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みなされたものであり、内燃機関の始動時の空燃比をリーンとなるよう制御したあとのリッチ化制御において制御性を高めることができる内燃機関制御装置を提供することを目的とする。
本発明の内燃機関制御装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の内燃機関制御装置は、
空気と燃料とを所定の空燃比となるようにした混合気を燃焼させ燃焼エネルギを運動エネルギに変換し燃焼後の排気を排気管に排出する内燃機関と、
前記排気管に接続され酸素を吸蔵・放出が可能で前記内燃機関からの排気を浄化する排気浄化触媒と、
前記排気管のうち前記排気浄化触媒の上流に設置され前記空燃比に応じて出力値が変化し前記空燃比を把握可能な主酸素センサと、
前記排気管のうち前記排気浄化触媒の下流に設置され前記空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が変化する副酸素センサと、
前記内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
前記内燃機関の通常運転中に前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させる燃料噴射制御手段と、
を備え、
前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させ、前記空燃比がリーンとなるように制御したあと前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が適正範囲になるまで前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正したうえで前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させるものである。
空気と燃料とを所定の空燃比となるようにした混合気を燃焼させ燃焼エネルギを運動エネルギに変換し燃焼後の排気を排気管に排出する内燃機関と、
前記排気管に接続され酸素を吸蔵・放出が可能で前記内燃機関からの排気を浄化する排気浄化触媒と、
前記排気管のうち前記排気浄化触媒の上流に設置され前記空燃比に応じて出力値が変化し前記空燃比を把握可能な主酸素センサと、
前記排気管のうち前記排気浄化触媒の下流に設置され前記空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が変化する副酸素センサと、
前記内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
前記内燃機関の通常運転中に前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させる燃料噴射制御手段と、
を備え、
前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させ、前記空燃比がリーンとなるように制御したあと前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が適正範囲になるまで前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正したうえで前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させるものである。
この内燃機関制御装置では、内燃機関の始動後に主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御し、空燃比をリーンとしたあと排気浄化触媒の酸素吸蔵量が適正範囲になるまでは主酸素センサの出力値と副酸素センサによる出力値をリッチ寄りに補正した出力値とに基づいて空燃比がリッチとなるように制御する。ここで、副酸素センサは理論空燃比を境にして出力が大きく変化する性質上、副酸素センサの出力値に基づいて補正すると空燃比が理論空燃比に引き戻されてリッチ化できないため、ここでは本来の副酸素センサの出力値に基づけば空燃比がリッチと判定される場合であっても空燃比がリッチと判定されないように出力値をリッチ寄りに補正する。これにより、内燃機関の始動時の空燃比をリーンとなるように制御したあとのリッチ化制御において、主酸素センサ及び副酸素センサの出力値に基づいて制御することができるため、主酸素センサの出力値に基づいて制御する場合に比べて制御性を高めることができる。
本発明の内燃機関制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正するに際し、前記副酸素センサの出力値を小さい値に補正するか又は前記副酸素センサの出力値に基づいてリッチかリーンかを判定するしきい値を大きな値に補正してもよい。ここで、副酸素センサの出力値を小さい値に補正したり、リッチかリーンかを判定するしきい値を大きな値に補正したりすると、実際の出力値がリッチであってもリーンと判定される、つまり、理論空燃比における出力値をリッチ側にシフトさせることになる。したがって、これらの補正を行うことにより空燃比をリッチ寄りに制御することができる。
本発明の内燃機関制御装置は、所定の冷間始動条件が成立したか否かを判定する判定手段、を備え、前記燃料噴射制御手段は、前記判定手段によって冷間始動条件が成立したと判定されたときには前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させ、前記空燃比がリーンとなるように制御したあと前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が適正範囲になるまで前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正したうえで前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させてもよい。こうすれば、所定の冷間始動時には未燃焼成分が排出されやすいため、本発明を適用する意義が大きい。
この態様を採用した本発明の内燃機関制御装置において、前記判定手段は、前記内燃機関又は前記排気浄化触媒の温度が所定範囲を下回ったときに前記所定の冷間始動条件が成立したと判定してもよい。こうすれば、冷間始動条件が成立したか否かを判定しやすい。
本発明の内燃機関制御装置は、前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を把握する把握手段、を備え、前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御する際、前記把握手段によって把握された前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が前記排気浄化触媒の吸蔵可能な最大酸素量を超えない範囲で前記空燃比がリーンとなるように前記燃料噴射手段を制御してもよい。空燃比がリーンとなると余剰酸素が排気浄化触媒に吸蔵され、排気浄化に吸蔵された酸素量が多くなりすぎると燃料の燃焼時に発生したNOxを還元しにくくなる。したがって、排気浄化触媒の酸素吸蔵量が多くなりすぎないようにしてNOxの排出を抑制することができる。
この態様を採用した本発明の内燃機関制御装置において、前記把握手段は、前記内燃機関に吸入された積算吸入空気量に基づいて前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を把握してもよい。吸入空気量から余剰酸素量がわかり、この余剰な酸素が排気浄化触媒に吸蔵されることから、積算吸入空気量を用いて簡便に排気浄化触媒の酸素吸蔵量を把握することができる。
本発明の内燃機関制御装置において、前記燃料噴射制御手段は、前記排気に含まれる未燃焼成分が低減するまで前記空燃比がリーンとなるように前記燃料噴射手段を制御してもよい。こうすれば、排気浄化触媒の下流に未燃焼成分を排出することを抑制しやすい。ここで、「未燃焼成分を低減可能になるまで」とは、特に限定されないが、例えば、未燃焼成分の排出量が減少する内燃機関の温度を経験的に求めこの温度となるまでとしてもよいし、未燃焼成分を浄化可能な排気浄化触媒の温度を求めこの温度となるまでとしてもよいし、未燃焼成分の排出が低減される時間を経験的に求め、この時間となるまでとしてもよい。
本発明の車両は、上述した種々の態様のいずれかの内燃機関制御装置を搭載したものである。本発明の内燃機関制御装置は内燃機関の始動時の空燃比をリーンとしたあとにリッチに制御する場合の制御性を高めることができるから、これを搭載した車両も同様の効果を奏するものとなる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施例である車両10が搭載するエンジン20の構成の概略を示す構成図である。車両10は、図1に示すように、燃料を燃焼した燃焼エネルギを運動エネルギに変換するエンジン20と、エンジン20の下流側に接続され排気を浄化する排気浄化触媒31を収容した触媒コンバータ30と、触媒コンバータ30の上流に設置され空燃比に応じて出力値が変化するメイン酸素センサ35と、触媒コンバータ30の下流に設置され空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が変化するサブ酸素センサ36と、触媒コンバータ30に設置され排気浄化触媒31の温度を検出する温度センサ38と、エンジンシステム全体をコントロールするエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)50とを備える。なお、エンジン20の出力軸としてのクランクシャフト27には図示しない駆動軸、図示しないデファレンシャルギヤ、図示しない駆動輪などが接続され、エンジン20から出力された動力は最終的に図示しない駆動輪に出力されるようになっている。
エンジン20は、例えばガソリンなどの炭化水素系の燃料により動力を出力可能な内燃機関として構成されている。このエンジン20は、スロットルバルブ22を介して吸入された空気とインジェクタ23から噴射された燃料との混合気を吸気バルブ24を介して燃焼室に吸入し、この混合気を点火プラグ25による電気火花によって爆発燃焼させた燃焼エネルギにより押し下げられるピストンの往復運動をクランクシャフト27が回転する運動エネルギに変換する。なお、吸入される空気はエアクリーナ21によって清浄化されたあとスロットルバルブ22を通過する。また、エンジン20からの排気には窒素酸化物(NOx)、炭化水素(HC)及び一酸化炭素(CO)が含まれるが、エンジン20の冷間始動時にはNOx排出量は少ないもののHC排出量が多くなり、エンジン20の暖機後にはHC排出量は空燃比によらず概ね低い値となるもののNOx排出量は空燃比がリーンだと多くなる。
触媒コンバータ30は、排気管34に接続され排気浄化触媒31が収容されたものである。排気浄化触媒31は、白金及びロジウムなどの貴金属や酸素を吸蔵・放出する助触媒として酸化セリウム(セリア)が担持されたいわゆる三元触媒であり、エンジン20の排気を浄化し酸素を吸蔵・放出可能なものである。排気浄化触媒31は、空燃比がある範囲(ウインドウとよばれる)であるときに最も効率よくNOx、HC及びCOを浄化する。具体的には、NOxはN2に還元され、HC及びCOはH2O及びCO2に酸化される。
メイン酸素センサ35は、排気管34のうち触媒コンバータ30の上流に設置され空燃比に応じて出力値が変化するセンサであり、本実施例では所定の電圧(例えば0.3V)を印加した状態で酸素濃度に応じた限界電流を出力する限界電流式酸素センサを採用している。この限界電流式酸素センサの出力電流とエンジン20へ噴射される混合気の空燃比との関係を表すグラフを図2に示す。図2から明らかなように、限界電流式酸素センサは空燃比に対する出力電流値がリニアな関係であるため、出力電流値から直接空燃比を把握することができる。なお、このメイン酸素センサ35は、電気的にエンジンECU50に接続されている。
サブ酸素センサ36は、排気管34のうち触媒コンバータ30の下流に設置され空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が変化するセンサであり、本実施例では電解質であるジルコニアを大気と接触する基準電極と排気と接触する測定電極とで挟み両電極の酸素濃度差に応じた起電力を生じるジルコニア酸素センサを採用している。このジルコニア酸素センサの出力電圧とリッチ・リーンとの関係を表すグラフを図3に示す。図3から明らかなように、このサブ酸素センサ36は理論空燃比(A/F=14.5〜14.7)を境に出力電圧がリッチ側で約1V、リーン側で約0Vとなるため、適切なしきい値V0(例えば0.45V)を設定して出力電圧としきい値との大小を比較することによりエンジン20へ噴射される混合気の空燃比がリッチなのかリーンなのかを判別できる。なお、このサブ酸素センサ36は、電気的にエンジンECU50に接続されている。
エンジンECU50は、CPU52を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、処理プログラムを記憶したROM54と、一時的にデータを記憶するRAM56と、入出力ポート(図示せず)とを備える。このエンジンECU50は、エンジン20の状態を検出する種々のセンサからの信号が入力ポートを介して入力されている。エンジンECU50には、エンジン20の吸入空気量を検出するエアフローメータ28からの吸入空気量、メイン酸素センサ35からの信号及びサブ酸素センサ36からの信号、温度センサ38からの信号、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Ac,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP及び車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、エンジンECU50からは、インジェクタ23への駆動信号、点火プラグ25の着火を行うイグナイタと一体化されたイグニッションコイル29への制御信号などのほか、エンジン20を駆動するための種々の制御信号が図示しない出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された本実施例の車両10の動作、特にエンジン20の始動後の動作について説明する。図4は、ECU50のCPU52により実行されるエンジン制御ルーチンのフローチャートである。このルーチンは、ROM54に記憶され、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号をECU50が入力したあとCPU52により所定タイミングごと(例えば数msecごと)に繰り返し実行される。
図4のエンジン制御ルーチンが開始されると、CPU52は、まず、通常制御実行フラグF3が1にセットされているか否かを判定する(ステップS100)。この通常制御実行フラグF3は、後述の通常時空燃比制御が行われているときに1にセットされるフラグであり、初期値は0に設定されている。通常制御実行フラグF3が1にセットされていないと判定されたときには、CPU52は、リッチ制御実行フラグF2が1にセットされているか否かを判定する(ステップS110)。このリッチ制御実行フラグF2は、後述のリッチ空燃比制御が行われているときに1にセットされるフラグであり、初期値は0にセットされている。リッチ制御実行フラグF2が1にセットされていないと判定されたときには、CPU52は、リーン制御実行フラグF1が1にセットされているか否かを判定する(ステップS120)。このリーン制御実行フラグF1は、後述のリーン空燃比制御が行われているときに1にセットされるフラグであり、初期値は0にセットされている。リーン制御実行フラグF1が1にセットされていないと判定されたときには、CPU52は、温度センサ38から排気浄化触媒31の温度を入力し(ステップS130)、排気浄化触媒31の温度が所定範囲にあるか否かを判定する(ステップS140)。なお、排気浄化触媒31の温度の所定範囲は、エンジン20の始動時の排気浄化触媒31の温度と排気浄化触媒31の下流へのHCの排出量とを実験により経験的に求め、HCの排出が抑制可能な排気浄化触媒31の温度範囲として定められている。
ステップS140で排気浄化触媒31の温度が所定範囲にあるときには、CPU52は、通常制御実行フラグF3を1にセットし(ステップS150)、ROM54に記憶された通常時空燃比制御ルーチンを実行する(ステップS160)。この通常時空燃比制御ルーチンが実行されると、CPU52は、目標空燃比を理論空燃比に設定し、メイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値を入力し、入力されたメイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値に基づいて目標空燃比になるような燃料噴射量を決定する。具体的には、メイン酸素センサ35の出力値から混合気の空燃比を測定し、目標空燃比と測定空燃比との差分がゼロになる燃料噴射量となるような第1補正係数を決定する。次にサブ酸素センサ36の出力値がリーンを示すときは空燃比がリッチになるように、出力値がリッチを示すときは空燃比がリーンになるように、つまり、測定空燃比が理論空燃比になるように第2補正係数を決定する。そして、エアフローメータ28から入力された吸入空気量に対して理論空燃比となる基本燃料噴射量を算出し、この基本燃料噴射量に第1及び第2補正係数を掛け合わせて燃料噴射量を決定する。そして、CPU52は、決定した燃料噴射量の燃料をエンジン20へ噴射するようにインジェクタ23を操作し、このルーチンを終了する。
一方、ステップS140で排気浄化触媒31の温度が所定範囲にないとき、つまり、所定範囲を下回ったときには、CPU52は、所定の冷間始動条件が成立したと判定しエアフローメータ28から入力される信号に基づいて吸入空気量の積算を開始すると共にリーン制御実行フラグF1を1にセットし(ステップS170)、ROM54に記憶されたリーン空燃比制御ルーチンを実行する(ステップS180)。このルーチンが実行されると、CPU52は、目標空燃比を所定のリーン空燃比(例えば、15.0など)に設定し、メイン酸素センサ35の出力値を入力し、メイン酸素センサ35の出力値から混合気の空燃比を測定し、目標空燃比と測定空燃比との差分がゼロになる燃料噴射量となるような第1補正係数を決定する。そして、エアフローメータ28から入力された吸入空気量に対して空燃比がリーンとなる基本燃料噴射量を算出し、この基本燃料噴射量に第1補正係数を掛け合わせて燃料噴射量を決定し、その燃料噴射量の燃料をエンジン20へ噴射するようにインジェクタ23を操作し、このルーチンを終了する。なお、エンジン20の始動時のリーン制御のときにはサブ酸素センサ36の温度が上がりにくく安定した出力が得られるまで時間を要することがあるため、メイン酸素センサ35のみの出力値に基づいて空燃比をリーンに制御する。
次に、ステップS120でリーン制御実行フラグF1が1にセットされていると判定されたときには、CPU52は、カウントしている積算吸入空気量が所定値A以上であるか否かを判定する(ステップS190)。この所定値Aは、ROM54に記憶され、積算吸入空気量と排気浄化触媒31の酸素吸蔵量との関係を経験的に求め、排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が排気浄化触媒31の吸蔵可能な最大酸素量を超えない範囲で定められている。積算吸入空気量が所定値A未満であると判定されたときには、CPU52は、リーン空燃比制御ルーチンを継続し(ステップS180)、このルーチンを終了し、積算吸入空気量が所定値A以上であると判定されたときには、リーン制御実行フラグF1を0にセットすると共にリッチ制御実行フラグF2を1にセットし(ステップS200)、ROM54に記憶されたリッチ空燃比制御ルーチンを実行する(ステップS210)。
図5はリッチ空燃比制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。リッチ空燃比制御ルーチンが実行されると、CPU52は、目標空燃比を所定のリッチ空燃比(例えば、14.0など)に設定し(ステップS300)、メイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値を入力し(ステップS310)、入力されたサブ酸素センサ36の出力値を空燃比がリッチ寄りとなるように補正し(ステップS320)、メイン酸素センサ35及び補正されたサブ酸素センサ36の出力値に基づいて燃料噴射量を決定する(ステップS330)。具体的には、サブ酸素センサ36の出力値のリッチ寄り補正は、サブ酸素センサ36の出力値を小さい値に補正することにより行う。ここで、理論空燃比を境にして出力が大きく変化するサブ酸素センサ36の出力値をそのまま用いると空燃比を理論空燃比に引き戻してしまうが、この理論空燃比における出力値をリッチ側にシフトさせてしまえば、空燃比をシフト後のリッチ空燃比に引き戻すようになりリッチに制御が可能となる。図6に示すように、サブ酸素センサ36の出力値を小さい値に補正すると補正値は点線で示したようになり、実際の出力値がリッチであってもリーンと判定されるようになる(図6の斜線範囲参照)。つまり、理論空燃比における出力値(図6のL参照)をリッチ側にシフトさせることになるため(図6のM参照)、空燃比をリッチ寄りに制御可能となる。そして、CPU52は、メイン酸素センサ35の出力値から混合気の空燃比を測定し、目標空燃比と測定空燃比との差分がゼロになる燃料噴射量となるような第1補正係数を決定し、リッチ寄りに補正されたサブ酸素センサ36の出力値に基づいて第2補正係数を決定し、エアフローメータ28から入力された吸入空気量に対して空燃比がリッチとなる基本燃料噴射量を算出し、この基本燃料噴射量に第1及び第2補正係数を掛け合わせて燃料噴射量を決定する。その後、CPU52は、決定された燃料噴射量の燃料をエンジン20へ噴射するようにインジェクタ23を操作し(ステップS340)、このルーチンを終了する。
次に、ステップS110でリッチ制御実行フラグF2が1にセットされていると判定されたときには、CPU52は、カウントしている積算吸入空気量が所定値B以上であるか否かを判定する(ステップS220)。この所定値Bは、積算吸入空気量と空燃比を所定のリッチとしたときの排気浄化触媒31の酸素吸蔵量との関係を経験的に求め、排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が適正範囲になるまでの積算吸入空気量として定められ、ROM54に記憶されている。なお、この適正範囲は、NOxやHCなどの排出を抑制可能な範囲(例えば、排気浄化触媒31の最大酸素吸蔵量の40〜60%の範囲など)に定められている。積算吸入空気量が所定値B未満であると判定されたときには、CPU52は、リッチ空燃比制御ルーチンを継続し(ステップS210)、このルーチンを終了し、積算吸入空気量が所定値B以上であると判定されたときには、リッチ制御実行フラグF2を0にセットし、通常制御実行フラグF3を1にセットし吸入空気量の積算を停止し積算吸入空気量をクリアし(ステップS230)、通常時空燃比制御ルーチンを実行し(ステップS160)、このルーチンを終了する。
次に、図7に示したタイミングチャートを用いて一連の処理を説明する。排気浄化触媒31の温度が所定の温度範囲を下方に外れているときなど、所定の冷間始動条件が成立すると、CPU52は、吸入空気量の積算を開始し、目標空燃比をリーンに設定し、メイン酸素センサ35の出力値に基づいて空燃比の制御を開始し(t0)、排気浄化触媒31の最大酸素吸蔵量を超えない範囲で定められた積算吸入空気量の所定値Aとなるまで継続して空燃比をリーンとする。その後、積算吸入空気量が増加していき所定値A以上となると、CPU52は、目標空燃比をリッチに設定し、メイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値に基づいて空燃比の制御を開始する(t1)。このとき、サブ酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正して空燃比をリッチに制御する。そして、排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が適正範囲となる積算吸入空気量の所定値Bとなるまで継続して空燃比をリッチとし、積算吸入空気量が所定値B以上となると、CPU52は、空燃比を理論空燃比に設定し、メイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値に基づいて空燃比の制御を開始する(t2)。なお、説明の便宜のためにメイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力の遅れや空燃比の設定切り替えなどの各処理を行う際に用いられる遅延処理などは省略したが、これらを適宜行ってもよい。
ここで、本実施例の構成要素と本発明の構成要素との対応関係を明らかにする。本実施例のインジェクタ23が本発明の燃料噴射手段に相当し、エンジンECU50が燃料噴射制御手段、判定手段及び把握手段に相当する。
以上詳述した本実施例の車両10によれば、エンジン20の始動後にメイン酸素センサ35の出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御し、空燃比をリーンとしたあと排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が適正範囲になるまではメイン酸素センサ35の出力値とサブ酸素センサ36の出力値をリッチ寄りに補正した出力値とに基づいて空燃比がリッチとなるように制御する。エンジン20の始動時には、空燃比をリーンとして排気中に含まれる燃料の未燃焼成分(例えばHCなど)の排出を抑制し、その後空燃比をリッチとしてNOxの排出を抑制させる。このとき、空燃比をリーンとする際には、サブ酸素センサ36の温度が上がりにくいことがあるため、メイン酸素センサ35の出力値に基づいて空燃比の制御を行い、一方、空燃比をリッチとする際にはサブ酸素センサ36の温度も上昇し安定した出力が得られるようになるため、メイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値に基づいて空燃比を制御可能である。ここで、サブ酸素センサ36は理論空燃比を境にして出力が大きく変化する性質上、サブ酸素センサ36の出力値に基づいて補正すると空燃比が理論空燃比に引き戻されてリッチ化できないため、ここでは本来のサブ酸素センサ36の出力値に基づけば空燃比がリッチと判定される場合であっても空燃比がリッチと判定されないように出力値をリッチ寄りに補正する。これにより、エンジン20の始動時の空燃比をリーンとなるように制御したあとのリッチ化制御において、メイン酸素センサ35及びサブ酸素センサ36の出力値に基づいて制御することができるため、メイン酸素センサ35の出力値に基づいて制御する場合に比べて制御性を高めることができる。
また、サブ酸素センサ36の出力値のリッチ寄り補正は、サブ酸素センサ36の出力値を小さい値に補正するため、実際の出力値がリッチであってもリーンと判定される、つまり、理論空燃比における出力値をリッチ側にシフトさせることになり、空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が変化するサブ酸素センサ36を用いても空燃比をリッチ寄りに制御することができる。
更に、所定の冷間始動条件が成立するか否かを温度センサ38により測定された排気浄化触媒31の温度に基づいて判定し、所定の冷間始動条件が成立したと判定されたときに空燃比をリーンとしたあと排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が適正範囲になるまで空燃比をリッチとなるようにするため、所定の冷間始動条件が成立しているか否かを判定しやすいし、所定の冷間始動時に排出されやすい未燃焼成分の排出を抑制することができる。
そして、排気浄化触媒31の酸素吸蔵量をエンジン20に吸入された積算吸入空気量に基づいて把握し、排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が排気浄化触媒31の吸蔵可能な最大酸素量を超えない範囲で空燃比がリーンとなるようにインジェクタ23を制御するため、積算吸入空気量から簡便に触媒の酸素吸蔵量を把握することができるし、排気浄化触媒31の酸素吸蔵量が多くなりすぎないようにしてNOxの排出を抑制することができる。
なお、本発明は上述した実施例に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
例えば、上述した実施例では、触媒コンバータ30に設置された温度センサ38の温度によって所定の冷間始動条件が成立したか否かを判定したが、触媒コンバータ30の下流に設置した排気温センサの温度によって判定してもよいし、エンジン20に設置したエンジン温センサの温度によって判定してもよいし、エンジン20の冷却水の温度を測定する冷却水温センサの温度によって判定してもよい。こうしても、所定の冷間始動条件を判定することができる。
また、上述した実施例では、積算吸入空気量が排気浄化触媒31の吸蔵可能な最大酸素量を超えない範囲で定められている所定値Aを超えるまで空燃比をリーンとするとしたが、排気中に含まれる未燃焼成分を低減可能になるまで空燃比をリーンとしてもよい。こうすれば、排気浄化触媒31の下流に未燃焼成分を排出することを抑制しやすい。ここで、未燃焼成分を低減可能になるまでとは、例えば、未燃焼成分の排出量が減少するエンジン20の温度を経験的に求めこの温度となったときとしてもよいし、未燃焼成分を浄化可能な排気浄化触媒31の温度を求めこの温度となったときとしてもよいし、未燃焼成分の排出が低減される時間を経験的に求め、この時間となったときとしてもよい。
更に、上述した実施例では、サブ酸素センサ36の出力値をリッチ寄りに補正することによって空燃比がリッチとなるように制御したが、サブ酸素センサ36の出力値を校正する学習補正値をリッチ寄りに補正することにより空燃比がリッチとなるように制御してもよい。こうしても、空燃比をリッチに制御することができる。ここで、「学習補正値」とは、不揮発性のメモリに記憶されサブ酸素センサ36の出力値を補正するものであれば特に限定されず、例えば、サブ酸素センサ36の経年劣化による出力値の変化を校正するものであってもよい。また、サブ酸素センサ36の出力値に基づいてリッチかリーンかを判定するしきい値V0(図3参照)を大きな値に補正することによりサブ酸素センサ36の出力値をリッチ寄りに補正し空燃比がリッチとなるように制御してもよい。このしきい値V0を大きな値に補正すると、実際の出力値がリッチであってもリーンと判定される、つまり、理論空燃比と判断される出力値をリッチ側にシフトさせることになる。したがって、空燃比を理論空燃比に引き戻してしまうサブ酸素センサ36の出力値を用いても空燃比をリッチに制御することができる。
10 車両、20 エンジン、21 エアクリーナ、22 スロットルバルブ、23 インジェクタ、24 吸気バルブ、25 点火プラグ、26 ピストン、27 クランクシャフト、28 エアフローメータ、29 イグニッションコイル、30 触媒コンバータ、31 排気浄化触媒、34 排気管、35 メイン酸素センサ、36 サブ酸素センサ、38 温度センサ、50 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、52 CPU、54 ROM、56 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ。
Claims (8)
- 空気と燃料とを所定の空燃比となるようにした混合気を燃焼させ燃焼エネルギを運動エネルギに変換し燃焼後の排気を排気管に排出する内燃機関と、
前記排気管に接続され酸素を吸蔵・放出が可能で前記内燃機関からの排気を浄化する排気浄化触媒と、
前記排気管のうち前記排気浄化触媒の上流に設置され前記空燃比に応じて出力値が変化し前記空燃比を把握可能な主酸素センサと、
前記排気管のうち前記排気浄化触媒の下流に設置され前記空燃比がリッチかリーンかに応じて出力値が変化する副酸素センサと、
前記内燃機関に燃料を噴射する燃料噴射手段と、
前記内燃機関の通常運転中に前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させる燃料噴射制御手段と、
を備え、
前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させ、前記空燃比がリーンとなるように制御したあと前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が適正範囲になるまで前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正したうえで前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させる、
内燃機関制御装置。 - 前記燃料噴射制御手段は、前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正するに際し、前記副酸素センサの出力値を小さい値に補正するか又は前記副酸素センサの出力値に基づいてリッチかリーンかを判定するしきい値を大きな値に補正する、請求項1に記載の内燃機関制御装置。
- 請求項1又は2に記載の内燃機関制御装置であって、
所定の冷間始動条件が成立したか否かを判定する判定手段、を備え、
前記燃料噴射制御手段は、前記判定手段によって冷間始動条件が成立したと判定されたときには前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させ、前記空燃比がリーンとなるように制御したあと前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が適正範囲になるまで前記副酸素センサの出力値をリッチ寄りに補正したうえで前記主酸素センサの出力値及び前記副酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリッチとなるように燃料噴射量を決定し該燃料噴射量の燃料を前記燃料噴射手段により前記内燃機関に噴射させる、
内燃機関制御装置。 - 前記判定手段は、前記内燃機関又は前記排気浄化触媒の温度が所定範囲を下回ったときに前記所定の冷間始動条件が成立したと判定する、請求項3に記載の内燃機関制御装置。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の内燃機関制御装置であって、
前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を把握する把握手段、を備え、
前記燃料噴射制御手段は、前記内燃機関の始動後に前記主酸素センサの出力値に基づいて空燃比がリーンとなるように制御する際、前記把握手段によって把握された前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量が前記排気浄化触媒の吸蔵可能な最大酸素量を超えない範囲で前記空燃比がリーンとなるように前記燃料噴射手段を制御する、
内燃機関制御装置。 - 前記把握手段は、前記内燃機関に吸入された積算吸入空気量に基づいて前記排気浄化触媒の酸素吸蔵量を把握する、
請求項5に記載の内燃機関制御装置。 - 前記燃料噴射制御手段は、前記排気に含まれる未燃焼成分が低減するまで前記空燃比がリーンとなるように前記燃料噴射手段を制御する、請求項1〜6のいずれかに記載の内燃機関制御装置。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の内燃機関制御装置を搭載した車両。
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