JP2005255770A - 機械加工用クーラント及び金属材の機械加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属材の機械加工で発生する熱や切屑の除去等を充分に施すことができ、且つ機械加工で得られた加工品の洗浄が容易である機械加工用クーラントを提供する。
【解決手段】金属材の機械加工で発生する熱や切屑を除去するために用いられる機械加工用クーラントにおいて、該クーラントが、実質的に水を電気分解して得られた、水素や酸素を発生することなく安定に存在し得る電位状態の還元水から成り、且つ前記金属材を水に浸漬した際に、前記金属材を形成する金属と水に溶出する金属イオンとの平衡電位と水のpH値との関係を示す電位−pH図において、前記還元水のpHが、前記金属材の金属が実質的に溶出することなく安定して存在し得る安定領域又は前記金属材の表面に難溶性皮膜を形成する不動態領域に位置することを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は機械加工用クーラント及び金属材の機械加工方法に関し、更に詳細には金属材の機械加工で発生する熱や切屑の除去のために用いられる機械加工用クーラント及びこのクーラントを用いた金属材の機械加工方法に関する。
従来、金属材の切削加工や研削加工等の機械加工では、一般的に、発生する熱や切屑の除去等のために、切削油や研削油等の加工油を用いている。かかる加工油は、熱や切屑の除去の他に、刃や砥石等の工具と被加工面との摩擦を低減することができる。
かかる加工油としては、水に溶解しない油を主成分とする不溶性加工油と、油分が水に溶解又はエマルジョン化するように界面活性剤が配合された水溶性加工油とが存在する。
この水溶性加工油は、水で希釈して機械加工の加工油として用いられるが、腐敗等の発生等を防止すべく、下記の特許文献1では、水溶性加工油を希釈する水として、水を電気分解して得た還元水を用いることが提案されている。
特開2002−167594号公報 (請求項1、〔0002〕、〔0028〕〜〔0031〕)
この様に、水溶性加工油を、水を電気分解して得た還元水を用いて希釈して得た加工油は、機械加工に長時間用いることができる。
しかし、かかる加工油は、通常、主として水溶性加工油から成るため、この加工油を用いて機械加工を施した加工品は、その表面に付着した加工油を洗浄する必要がある。
しかしながら、加工品を洗浄する際に、環境問題の観点からフロンを用いたフロン洗浄は実施できなくなり、洗浄工程が煩雑化してきた。更に、かかる加工油の廃棄処分にも、特別の注意を払うことが必要である。
そこで、本発明の課題は、金属材の切削加工や研削加工等の機械加工で発生する熱や切屑の除去等を充分に施すことができ、且つ機械加工で得られた加工品の洗浄が容易である機械加工用クーラント及び金属材の機械加工方法を提供することにある。
本発明者等は、前記課題を解決すべく検討を重ねた結果、水を電気分解して得た還元水に鉄材や銅材を浸漬しても、鉄材や銅材に腐食が発生しないこと、かかる還元水のみを機械加工用クーラントに用いても、機械加工の際に、発生する熱や切屑を充分に除去できること、及び得られた加工品の洗浄を極めて簡単な洗浄で充分であることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、金属材の機械加工で発生する熱や切屑を除去するために用いられる機械加工用クーラントにおいて、該クーラントが、実質的に水を電気分解して得られた、水素や酸素を発生することなく安定に存在し得る電位状態の還元水から成り、且つ前記金属材を水に浸漬した際に、前記金属材を形成する金属と水に溶出する金属イオンとの平衡状態における電位と水のpH値との関係を示す電位−pH図において、前記還元水のpHが、前記金属材の金属が実質的に溶出することなく安定して存在し得る安定領域又は前記金属材の表面に難溶性皮膜を形成する不動態領域に位置することを特徴とする機械加工用クーラントにある。
また、本発明は、金属材の機械加工の際に、前述した機械加工用クーラントを用いることを特徴とする金属材の機械加工方法でもある。
かかる本発明において、機械加工に用いる金属材として、鉄系金属材又は銅系金属材を好適に用いることができ、機械加工としては、切削加工又は研削加工を好適に採用できる。
また、クーラントとして、実質的に水を電気分解して得られた還元水から成り、且つ前記還元水中に、水に溶解しない油を主成分とする不水溶性油剤が乳化剤を用いることなく乳化されて含有されているクーラントを用いることによって、機械加工用クーラントの潤滑性を向上できる。
この不水溶性油剤としては、切削油又は研削油として用いられているものを好適に用いることができる。
本発明に係る機械加工用クーラントは、実質的に水を電気分解して得られた、水素や酸素を発生することなく安定に存在し得る電位状態の還元水から成る。
更に、この還元水は、機械加工を施す金属材を水に浸漬した際に、この金属材を形成する金属と水に溶出する金属イオンとの平衡状態における電位と水のpH値との関係を示す電位−pH図において、還元水のpHが、金属材の金属が実質的に溶出することなく安定して存在し得る安定領域又は金属材の表面に難溶性皮膜を形成する不動態領域に位置する。
このため、本発明に係る機械加工用クーラントを用いて金属材に切削加工等の機械加工を施しても、得られた加工品に腐食が発生し難いものである。
この様に、実質的に還元水から成る機械加工用クーラントの廃棄処理は、従来の主として水溶性加工油又は不溶性加工油から成る機械加工用クーラントの廃棄処理に比較して格段に容易であって、機械加工の際に、従来の機械加工用クーラントよりも大量に用いることができ、切屑等を充分に排除できる。
更に、本発明に係る機械加工用クーラントは、熱容量の大きな水から成り且つ大量に用いることができるため、機械加工の際に、発生する熱を充分に除去でき、工具等の寿命を延長できる。
しかも、本発明に係るクーラントを用いて機械加工を施して得られた加工品の洗浄は、省略或いは極めて簡単なものとすることができ、洗浄工程の省略乃至簡略化を図ることができる。
また、水を電気分解して得た還元水は、界面活性剤を用いることなく不溶性加工油を乳化できる。このため、実質的に還元水から成る機械加工用クーラント中に不溶性加工油を乳化状態として含有することができる。この様に、不溶性加工油を含有する実質的に還元水から成る機械加工用クーラントを用いた機械加工によれば、刃や砥石等の工具と金属材の被加工面との摩擦を低減でき、金属材の被加工面の残留応力を低下できる。
本発明においては、機械加工用クーラントとして、実質的に水を電気分解して得られた還元水から成る機械加工用クーラントを用いる。
この水の電気分解では、電解質が添加された水を電気分解する。この際に、電解質としては、従来から水の電気分解に使用されてきた電解質を用いることができ、塩化物塩、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、アンモニウム塩、亜硫酸塩を用いることができる。特に、NaCl、KCl、K2CO3、NaNO3、NH4Cl、Na2SO3を好適に用いることができる。
また、電気分解に用いる水としては、水道水をイオン交換膜等を通過して、水道水中に含まれている塩素イオンや金属イオン等を除去した水であってもよいが、純水を好適に用いることができる。
かかる水の電気分解を施す電解装置としては、図1に示す電解装置を用いることができる。図1に示す電解装置では、電解槽10が隔膜12によって、一端部が直流電源18に接続された白金等で形成された陽極14aの他端部が挿入された陽極室14と、一端部が直流電源18に接続された白金等で形成された陰極16aの他端部が挿入された陰極室16とに区画されている。
この隔膜12は、電気分解の際に、陽極室14及び陰極室16で生成したイオンが透過できるものの、水が透過できない隔膜或いはイオン交換膜を用いることができる。
図1に示す電解装置の電解槽10に電解質を添加した水を注水し、直流電源18から陽極14a及び陰極16aに直流電流を流して電解槽10内の水に電気分解を施す。
この電気分解の際に、電解質としてNaClを用いた場合には、陽極14aでは、H2O→1/2O2+2H+、2Cl-→Cl2+2e、Cl2(aq)+H2O⇔HCl+HClOの反応が進行し、陽極室14内の水は酸性を呈する酸性水となる。一方、陰極16aでは、2H2O+4e→H2+2OH-の反応が進行し、陰極室16内の水はアルカリ性を呈する還元水となる。
かかる電気分解によって得られた電解水のうち、陰極室16からアルカリ性の還元水を採取する。
採取した還元水のうち、機械加工用クーラントとして用いることのできる還元水は、水素や酸素を発生することなく安定に存在し得る電位状態の還元水である。このため、機械加工の際に、還元水に熱が加えられても安定状態を保持できる。
更に、かかる還元水のpH値は、機械加工を施す金属材を水に浸漬した際に、この金属材を形成する金属と水に溶出する金属イオンとの平衡電位と水のpH値との関係を示す電位−pH図、いわゆる腐食図において、還元水のpHが、金属材の金属が実質的に溶出することなく安定して存在し得る安定領域又は金属材の表面に難溶性皮膜を形成する不動態領域に位置する。
かかる電位−pH図について、図2(a)に鉄材の電位−pH図を示す。図2(a)に示す電位−pH図では、縦軸に電位E(V)と横軸に水のpHとを示す。
図2(a)において、直線Aと直線Bとの間は、水素や酸素を放出することなく水が安定に存在し得る電位状態にある領域である。この直線Aよりも電位Eの高い領域では、水から酸素が発生する領域であり、直線Bよりも電位Eが低い領域では、水から水素が発生する領域である。
また、図2(a)の直線Cは、鉄と鉄イオンとの平衡状態における電位と水のpH値との関係を示す直線であり、直線Dは、鉄と難溶性生成物であるFe3O4との平衡状態における電位と水のpH値との関係を示す直線である。
更に、直線Eは、鉄イオンとFe3O4との平衡状態における電位と水のpHとの関係を示す直線である。
かかる図2(a)において、斜線領域は、鉄材の表面に難溶性皮膜としてのFe3O4を形成する不動態領域Xであり、白色領域は、鉄材が安定して存在し得る安定領域Yである。これに対し、図2(a)のドット領域は、鉄材が金属イオンとして流出して腐食が発生する腐食領域Zである。
従って、鉄材の機械加工において、機械加工用クーラントとして用いることのできる還元水は、斜線で示す不動態領域Xの部分であって、直線Aと直線Bとの間に挟まれる部分に属する還元水である。
また、図2(b)には、銅材の電位−pH図を示す。図2(b)から明らかなように、銅材の機械加工において、機械加工用クーラントとして用いることのできる還元水は、斜線で示す不動態領域Xの部分と白色で示す銅材が安定して存在し得る安定領域Yとの部分であって、直線Aと直線Bとの間に挟まれる部分に属する還元水である。
かかる機械加工用クーラントとして用いることのできる還元水は、還元水のみでクーラントとして用いることができる。
この様に、還元水のみから成る機械加工用クーラントを用いて金属材に切削加工等を施しても、得られた加工品に腐食が発生し難い。
かかるクーラントの廃棄処理は、従来の主として水溶性加工油又は不溶性加工油から成るクーラントの廃棄処理に比較して格段に容易であるため、機械加工の際に、従来の機械加工用クーラントよりも大量に用いることができ、切屑等を充分に排除できると共に、熱容量の大きな水から成り且つ大量に用いることができるため、機械加工の際に、発生する熱を充分に除去でき、工具等の寿命を延長できる。
しかも、本発明に係るクーラントを用いて機械加工を施して得られた加工品の洗浄は、省略でき、洗浄工程の省略を図ることができる。
但し、還元水のみから成る機械加工用クーラントを用いた機械加工では、金属材と刃等の工具との摩擦が増加し、金属材の被加工面に残留する残留応力や粗さが増加する傾向がある。
このため、機械加工用クーラントを実質的に形成する還元水に、少量の水に溶解しない油を主成分とする不水溶性油剤を含有させることによって、金属材と刃等の工具との摩擦を減少でき、金属材の被加工面に残留する残留応力や粗さ程度を低下できる。
かかる不水溶性油剤は、還元水によって乳化剤を用いることなく乳化でき、実質的に機械加工用クーラントを形成する還元水中に乳化状態で含有されている。この不水溶性油剤の添加量は、2重量%以下とすることが好ましい。
この様に、機械加工用クーラントを実質的に形成する還元水に、少量の不水溶性油剤を含有させたクーラントでも、不水溶性油剤が少量であるため、機械加工を施して得られた加工品の洗浄は、従来よりも著しく簡略可能であって、洗浄工程の簡略化を図ることができる。
(1)研削装置
実験に用いた研削装置の概要を図3に示す。図3に示す研削装置では、中心軸に沿って貫通孔22aが形成された鋼材から成る丸棒20を、その端面の一方が露出するように把持する把持部22と、把持部22によって把持された試料としての丸棒20の端面の一方を研削するように、モータ(図示せず)によって回転される砥石24と、把持部22によって把持された丸棒20の他方の端面側に設けられ、丸棒20の貫通孔22aにクーラントをガイドするガイド部材26と、ガイド部材26に貯留槽28に貯留されているクーラント30を供給するポンプ32とから構成される。かかる研磨装置において、砥石24は、その回転軸が、丸棒20の中心軸と所定距離ずれるように設けられている。
かかる図3に示す研削装置では、ポンプ32から送られた貯留槽28のクーラント30は、丸棒22に形成された貫通孔22aを通過して丸棒20の研削面に供給される。
(2)クーラントの調整
(i)還元水の作製
純水に0.05wt%のNaClを添加して得た原水を図1に示す電解装置によって電気分解し、陰極室16からアルカリ性を呈する還元水1を採取した。この際の電解条件は、電圧100V、電流0.6A、電解時間10分であった。
得られた還元水1の特性を下記表1に示す。
また、電解時間を15分とした他は、還元水1を得た電解条件と同一条件で還元水2を採取した。得られた還元水2の特性を下記表1に併せて示す。
Figure 2005255770
得られた還元水1及び還元水2は、水素や酸素を放出することなく安定しおり、且つ各々のpH値は、図2(a)に示す鉄系の電位―pH図において、鉄材の表面に難溶性皮膜としてのFe3O4を形成する不動態領域Xに位置している。
(ii)クーラントの調整
クーラント1:還元水1のみをクーラントとした。
クーラント2:還元水2を攪拌しつつ、不溶性切削油[切削油剤ユシロカットUB75(ユシロ化学工業(株)製)]を添加してクーラントとした。この不溶性切削油の添加量は、
還元水2に対して2wt%である。添加した不溶性切削油は乳化され、クーラント全体が乳白色を呈している。
クーラント3:不溶性切削油[切削油剤ユシロカットUB75(ユシロ化学工業(株)製)]のみをクーラントとした。
(3)研削
図3に示す研削装置を用い、貯留槽28に貯留したクーラント1〜3の各々を鋼材である丸棒20の端面に供給しつつ研削を施し、研削量を5,10,15,20,25μmとした。
所定の研削量に到達して研削を終了した丸棒20については、その研削面をアセトンで洗浄し、更に純水でリンスをし、その後自然乾燥した。
(4)測定及び結果
(i)研削面の外観
いずれの水準においても、丸棒20の研削面の外観は、遜色ないの外観であった。
(ii)研削面の表面分析
研削量が25μmの丸棒20については、研削面のオージェスペクトル分析及びオージェデプスプロファイル分析を行なった。オージェスペクトル分析の結果については図4に示し、オージェデプスプロファイル分析の結果を及び図5に示す。
図4及び図5において、図4(a)及び図5(a)はクーラント3を用いて研削を施した水準、図4(b)及び図5(b)はクーラント1を用いて研削を施した水準、及び図4(c)及び図5(c)はクーラント2を用いて研削を施した水準についてのものである。
図4において、図4(b)(c)に示す酸素強度は、図4(a)に示す酸素強度よりも大きい。
また、横軸にスパッタ時間を示し、縦軸に元素強度を示す図5において、図5(b)(c)に示す深さ方向の酸素は、図5(a)に示す深さ方向の酸素よりも深いところまで分布している。
このことは、研削中に、クーラント中の溶存酸素と鉄とが反応して酸化物膜を形成していることが判る。
しかも、クーラント1〜3のいずれの水準でも、研削面が変色がなく且つ緻密であることから、クーラント1及びクーラント2では、研削面の端面にFe3O4膜が形成されたたものと推察される。
(iii)研削面の表面粗さ
乾燥した丸棒20の研削面について、表面粗さ(Ry)を表面粗さ測定器サーフテスト[ミツトモヨ(株)SV414]を用いて測定した。測定された表面粗さ(Ry)について、
図6に示す。
いずれの水準においても、還元水1のみから成るクーラント1を用いて研削を施した丸棒20の研削面は、他のクーラントよりも粗い。
しかし、還元水2に不溶性切削油を添加したクーラント2では、研削面の表面粗さ(Ry)がクーラント1を用いた場合よりも改善され、クーラント3を用いた場合とほぼ等しくすることができる。
(iv)表面残留応力
乾燥した丸棒20の研削面について、X線応力測定装置[(株)リガク PSPC−MSF−2M]を用いて表面残留応力を測定し、その結果を図7に示す。
還元水1のみから成るクーラント1を用いて研削を施した丸棒20の研削面の表面残留応力は、他のクーラントを用いた水準の研削面の表面残留応力よりも大きい。
しかし、還元水2に不溶性切削油を添加したクーラント2では、研削面の表面残留応力はクーラント1を用いた場合よりも改善され、クーラント3を用いた場合とほぼ等しくすることができる。
還元水を得るための電解装置の概略を説明する説明図である。 電位−pH図の一例を示すグラフである 研削装置の一例を説明する説明図である。 研削面のオージェスペクトル分析の結果を示すグラフである。 研削面のオージェデプスプロファイル分析の結果を示すグラフである。 研削面の表面粗さ(Ry)を測定した結果を示すグラフである。 研削面の表面残留応力を測定した結果を示すグラフである。
符号の説明
10 電解槽
12 隔膜
14a 陽極
14 陽極室
16a 陰極
16 陰極室
18 直流電源
20 丸棒
22a 貫通孔
22 丸棒
24 砥石
26 ガイド部材
28 貯留槽
30 クーラント
32 ポンプ
X 不動態領域
Y 安定領域
Z 腐食領域

Claims (10)

  1. 金属材の機械加工で発生する熱や切屑を除去するために用いられる機械加工用クーラントにおいて、
    該クーラントが、実質的に水を電気分解して得られた、水素や酸素を発生することなく安定に存在し得る電位状態の還元水から成り、
    且つ前記金属材を水に浸漬した際に、前記金属材を形成する金属と水に溶出する金属イオンとの平衡状態における電位と水のpH値との関係を示す電位−pH図において、前記還元水のpHが、前記金属材の金属が実質的に溶出することなく安定して存在し得る安定領域又は前記金属材の表面に難溶性皮膜を形成する不動態領域に位置することを特徴とする機械加工用クーラント。
  2. 金属材が、鉄系金属材又は銅系金属材である請求項1記載の機械加工用クーラント。
  3. 機械加工が、切削加工又は研削加工である請求項1又は請求項2記載の機械加工用クーラント。
  4. クーラントが、実質的に水を電気分解して得られた還元水から成り、且つ前記還元水中に、水に溶解しない油を主成分とする不水溶性油剤が乳化剤を用いることなく乳化されて含有されている請求項1〜3のいずれか一項記載の機械加工用クーラント。
  5. 不水溶性油剤が、切削油又は研削油である請求項4記載の機械加工用クーラント。
  6. 金属材の機械加工の際に、請求項1記載の機械加工用クーラントを用いることを特徴とする金属材の機械加工方法。
  7. 金属材として、鉄系金属材又は銅系金属材を用いる請求項6記載の金属材の機械加工方法。
  8. 機械加工として、切削加工又は研削加工を施す請求項6又は請求項7記載の金属材の機械加工方法。
  9. クーラントとして、実質的に水を電気分解して得られた還元水から成り、且つ前記還元水中に、水に溶解しない油を主成分とする不水溶性油剤が乳化剤を用いることなく乳化されて含有されているクーラントを用いる請求項6〜8のいずれか一項記載の金属材の機械加工方法。
  10. 不水溶性油剤として、切削油又は研削油を用いる請求項9記載の金属材の機械加工方法。
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