JP2005254650A - オフセット印刷機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 印刷版への適切な水の供給を行いながら、印刷版と版胴との間への水の侵入を防止することができるオフセット印刷機を提供することを目的とする。
【解決手段】 水着けローラ77は、版胴11の回転軸と平行な回転軸を有し、その回転軸方向の長さDは、印刷版Pにおける版胴11の回転軸方向の長さFよりも小さく、オフセット印刷機により印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さBよりも大きく構成される。また、水着けローラ77の回転軸方向の長さDは、ブランケットQにおけるブランケット胴13の回転軸方向の長さEよりも小さく、インキ着けローラ52の回転軸方向の長さCよりも大きく構成される。さらに、水着けローラ77の回転方向の長さDは、印刷有効領域Rにおける版胴11の回転軸方向の長さAよりも大きく構成される。
【選択図】 図5

Description

この発明は、版胴に装着された印刷版と当接することにより当該印刷版に対して湿し水を供給するための水着けローラを備えるオフセット印刷機に関する。
従来の一般的な印刷機においては、製版工程において白黒二値画像の記録されたフィルムと印刷版とを密着させて露光することにより印刷版を作成し、この印刷版を印刷機に装着した上で、印刷工程を実行していた。
一方、近年、このような製版工程と印刷工程とを一の装置で実行することができる、デジタル印刷機と一般的に呼称される印刷機が提案されている。このデジタル印刷機においては、画像信号に基づき変調されたレーザビーム等により、印刷版を直接走査露光して印刷版に画像を形成する「コンピュータtoプレート方式」が採用されている。
このような印刷は、特許文献1に記載される装置により実現される。特許文献1に記載の装置は、第1、第2の版胴に保持された印刷版に画像を記録し、次いで印刷版に供給されたインキを第1、第2のブランケット胴を介して圧胴に保持された印刷用紙に転写することにより印刷を行うものである。
この印刷機は、第1、第2の版胴が印刷位置と画像記録位置との間を移動し、印刷位置に移動した版胴の周囲に、印刷版にインキを供給するためのインキ供給装置と、印刷版に湿し水を供給するための湿し水供給装置とを備える。また、この印刷機は、さらに、画像記録位置に移動した版胴の周囲に、給版部と、排版部と、画像記録装置と、現像処理装置とを備える。
特許第3466867号
特許文献1に記載されるような、印刷版をオペレータの手を介さずに自動的に供給及び排出するオフセット印刷機においては、版胴表面に湿し水等が付着してぬれている場合、印刷版と版胴とが密着し、印刷版の供給及び排出に支障を来すことになる。
特に、特許文献1に記載されるような、製版工程と印刷工程とを同一の装置で実行するオフセット印刷機においては、印刷版をロール形状で供給するために、例えばポリエステルをベースとした軽くて柔軟な素材からなる樹脂製の印刷版が使用される。このため、印刷版と版胴との間に湿し水が侵入した場合、一般的なアルミベースの印刷版に比べて、印刷版と版胴とが不均一な状態で密着しやすくなり、印刷版を装着する時の印刷版の位置精度が劣化するという問題も生ずる。例えば、湿し水の付着による印刷版の装着ミスや見当不良、または、装着時に歪が発生するという問題である。
この発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、印刷版への適切な湿し水の供給を行いながら、版胴表面への湿し水の直接の付着を防止し、かつ、印刷版と版胴との間への湿し水の侵入を防止することができるオフセット印刷機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、版胴に装着された印刷版と当接することにより当該印刷版に対して湿し水を供給するための水着けローラを備えるオフセット印刷機において、前記水着けローラは、前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記印刷版における前記版胴の回転軸方向の長さよりも小さく、かつ、当該オフセット印刷機により印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さよりも大きく構成されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のオフセット印刷機において、前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、その外周面に装着されたブランケットが前記版胴の外周面に装着された印刷版と当接可能に配置されたブランケット胴を備え、前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記ブランケットにおける前記ブランケット胴の回転軸方向の長さよりも小さく構成される。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のオフセット印刷機において、前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、前記版胴に装着された印刷版と当接することにより当該印刷版に対してインキを供給するためのインキ着けローラを備え、前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記インキ着けローラの回転軸方向の長さよりも大きく構成される。
請求項4に記載の発明は、版胴に装着された印刷版に対し画像データに基づいて画像を記録することによりこの印刷版を製版し、製版後の印刷版に対して水着けローラにより湿し水を供給するとともにインキ着けローラによりインキを供給した後、このインキをブランケットを介して印刷用紙に転写することにより印刷を行う印刷機において、前記水着けローラは、前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記印刷版における前記版胴の回転軸方向の長さよりも小さく、当該オフセット印刷機により印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さよりも大きく構成されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のオフセット印刷機において、前記印刷版の材質は、樹脂である。
請求項1に記載の発明によれば、水着けローラの回転軸方向の長さは、印刷版における版胴の回転軸方向の長さよりも小さく構成されることから、印刷版への適切な湿し水の供給を行いながら、版胴へ直接湿し水が付着すること、および、印刷版と版胴との間への湿し水の侵入(回り込み)を防止することが可能となる。これにより、印刷版と版胴との間の吸着を防止し、給版・排版をスムースに行うことが可能となる。さらに、水着けローラの回転軸方向の長さは、当該オフセット印刷機により印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さよりも大きく構成されることから、水着けローラのエッジ部に付着する汚れが印刷物に転写することを防止することが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、水着けローラの回転軸方向の長さは、ブランケットにおけるブランケット胴の回転軸方向の長さよりも小さく構成されることから、ブランケット胴とブランケットとの間への湿し水の浸入を防止することが可能となる。これにより、ブランケット胴とブランケットとの間に胴下用紙を挿入する場合であっても、胴下用紙が湿し水を吸収して膨張することによる版圧のむらの発生を防止することが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、水着けローラの回転軸方向の長さは、インキ着けローラの回転軸方向の長さよりも大きく構成されることから、印刷版への適切なインキの供給を行うことが可能となる。
請求項4および請求項5に記載の発明によれば、版胴に装着された印刷版に対し画像データに基づいて画像を記録することによりこの印刷版を製版し、製版後の印刷版に対して水着けローラにより湿し水を供給するとともにインキ着けローラによりインキを供給した後、このインキをブランケットを介して印刷用紙に転写することにより印刷を行う印刷機において、水着けローラの回転軸方向の長さは、印刷版における版胴の回転軸方向の長さよりも小さく構成されることから、製版容易で柔軟な材質の印刷版を使用する場合においても、印刷版と版胴との間の吸着を防止し、給版・排版をスムースに行うことが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、印刷版の材質が樹脂であることから、製版容易で柔軟な材質の印刷版を使用する場合においても、印刷版と版胴との間の吸着を防止し、給版・排版をスムースに行うことが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はこの発明に係る印刷機の側面概要図である。
この印刷機は、第1、第2の版胴11、12に各々2枚ずつ保持された画像が記録されていない印刷版に画像を記録して製版した後、この印刷版に供給されたインキを第1、第2のブランケット胴13、14を介して圧胴15に保持された印刷用紙に転写することにより印刷を行うものである。
この印刷機は、第1の版胴11と、第2の版胴12と、第1の版胴11と当接可能に設けられた第1のブランケット胴13と、第2の版胴12と当接可能に設けられた第2のブランケット胴14と、第1のブランケット胴13に対して当接可能に設けられた第1の圧胴15と、第2のブランケット胴14に対して当接可能に設けられた第2の圧胴16と、給紙部31から供給された印刷用紙を圧胴15に渡すための給紙胴17と、第1の圧胴15から受け取った印刷物を第2の圧胴に渡すための渡し胴18と、第2の圧胴16に隣接して配置された排紙胴19とを備える。
第1のブランケット胴13と当接可能に設けられた圧胴15は、第1の版胴11および第1のブランケット胴13の直径の1/2の直径を有する。また、第2のブランケット胴14と当接可能に設けられた圧胴16は、第2の版胴12および第2のブランケット胴14の直径の1/2の直径を有する。なお、第1および第2の圧胴15、16は、印刷用紙の先端を保持して搬送するための図示しないグリッパを有する。
また、第1の圧胴15に隣接して配設された給紙胴17は、第1の圧胴15と同一の直径を有する。この給紙胴17は、給紙部31から1枚ずつ供給された印刷用紙の先端部を図示しないグリッパにより保持して搬送する。グリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、給紙胴17から第1の圧胴15への印刷用紙の受け渡し時に、第1の圧胴15のグリッパにより保持される。
第1の圧胴15と第2の圧胴16との間に配設された渡し胴18は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径と同一の直径を有する。この渡し胴18は、第1の15から受け取った印刷物の先端を図示しないグリッパにより保持して搬送し、この印刷物の先端を第2の圧胴16のグリッパに受け渡す。
第2の圧胴16に隣接して配置された排紙胴19は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の直径と同一の直径を有する。この排紙胴19は、その両端部に一対のチェーン23を巻回した構造を有し、この一対のチェーン23を連結する図示しない連結部材上に、グリッパが配設されている。第2の圧胴16のグリッパにより保持された印刷用紙の先端部は、第2の圧胴16から排紙胴19への印刷物の受け渡し時に、排紙胴19のいずれかのグリッパにより保持される。そして、この印刷物は、チェーン23の移動に伴って、排紙部32上に排出される。
第1、第2の圧胴15、16、給紙胴17、排紙胴19、第1、第2のブランケット胴13、14は、各々その端部に付設されたギヤにより連結されている。さらに、第1のブランケット胴13と第1の版胴11、および、第2のブランケット胴14と第2の版胴12とは、その端部に付設されたギヤにより各々連結されている。従って、駆動モータの駆動により、これらの給紙胴17、圧胴15、排紙胴17、第1、第2のブランケット胴13、14、第1、第2の版胴11、12は、互いに同期して回転する。
第1の版胴11の周囲には、第1の版胴11の外周部に装着された一方の印刷版に対し、例えばブラック(K)のインキを供給するためのインキ供給装置20aと、第1の版胴11の外周部に装着された他方の印刷版に対し、例えばマゼンタ(M)のインキを供給するためのインキ供給装置20bと、印刷版におけるインキ供給装置20aによりインキが供給される領域に湿し水を供給するための湿し水供給装置21aと、印刷版におけるインキ供給装置20bによりインキが供給される領域に湿し水を供給するための湿し水供給装置21bとが配置されている。また、第2の版胴12の周囲には、第2の版胴12の外周部に装着された一方の印刷版に対し、例えばシアン(C)のインキを供給するためのインキ供給装置20cと、第2の版胴12の外周部に装着された一方の印刷版に対し、例えばイエロー(Y)のインキを供給するためのインキ供給装置20dと、印刷版におけるインキ供給装置20cによりインキが供給される領域に湿し水を供給するための湿し水供給装置21cと、印刷版におけるインキ供給装置20dによりインキが供給される領域に湿し水を供給するための湿し水供給装置21dとが配置されている。
さらに、第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、それぞれ、第1の版胴11の外周部に印刷版を供給するための給版部33と、第2の版胴12の外周部に印刷版を供給するための給版部34と、第1の版胴11の外周部に装着された印刷版に画像を記録するための画像記録装置35と、第2の版胴12の外周部に装着された印刷版に画像を記録するための画像記録装置36とが配置されている。
図2は上述したインキ供給装置20a、20b、20c、20d(これらを総称する場合には「インキ供給装置20」という)におけるインキ供給部の側面概要図であり、図3はその平面図である。なお、図3においては、インキ50、インキ供給ローラ52、インキ元ローラ53等の図示を省略している。
このインキ供給部は、その軸線方向が印刷物の幅方向(印刷機による印刷方向と直交する方向)に向けて配置されたインキ元ローラ51と、印刷物の幅方向に対して分割されたL個の領域に対応してL個列設され、各々がインキ元ローラ51の外周面に対する開度を調整可能に構成されたインキキー54(1)、54(2)・・・54(L)(これらを総称する場合には「インキキー54」という)と、第1の版胴11または第2の版胴12上の印刷版にインキを供給するためのインキ供給ローラ52と、前記インキ元ローラ51とインキ供給ローラ52との間に配置され、両ローラと当接可能に往復動する揺動ローラ53とを備え、これらのインキ元ローラ51とインキキー54とで構成されるインキつぼ内にインキ50を貯留可能な構成となっている。
各インキキー54の裏面側には、各インキキー54のインキ元ローラ51に対する開度を変更するために、インキキー54をインキ元ローラ51の表面に向けて各々押圧するための、L個の偏芯カム55が配設されている。これらの偏芯カム55は、各々、軸56を介して、偏芯カ55を回転駆動するためのL個のパルスモータ57と連結されている。パルスモータ57に対し、インキキー駆動パルスを印加した場合には、パルスモータ57の駆動により軸56を中心に偏芯カム55が回転し、各インキキー54への押圧力が変更されることにより、各インキキー54のインキ元ローラ51に対する開度が変更され、インキ元ローラ51へのインキの供給量が変更される。
インキ供給ローラ52は、図1に示すように、複数のインキローラを介して、後述するインキ着けローラ58にインキを供給する構成となっている。このインキ着けローラ58は、第1の版胴11または第2の版胴12と当接することにより、印刷版にインキを供給するローラである。
図4は、湿し水供給装置21a、21b、21c、21d(これらを総称する場合には「湿し水供給装置21」という)における湿し水供給部を示す概略図である。
これらの湿し水供給装置21は、インキ供給装置20により印刷版Pにインキを供給する前に、印刷版Pに湿し水を供給するものであり、湿し水を貯留する貯留槽74と、この貯留槽74に一部浸漬するように配置された水元ローラ75と、第1版胴11または第2の版胴12上の印刷版に対し当接して回転する水着けローラ77と、前記水元ローラ75と水着けローラ77との間に配置され、両ローラと当接する渡しローラ76と、前記水着けローラ77に対し当接するライダーローラ78とを備える。
貯留槽74は、図示しない循環手段によって循環される湿し水を貯留するものであって、例えば図示しないオーバーフロー機構により湿し水の水位を一定に保っている。また循環される湿し水の水温を一定に保つ図示しない温度調整機構も備えられている。
水元ローラ75は、その表面が親水化されたローラであり、図示しない駆動手段によって、図3における反時計方向に回転されることにより、前記貯留槽74からその表面に湿し水を汲み上げる。なお、水元ローラ75の回転速度は湿し水の供給量に応じ、図示しない制御手段によって変更することができる。
水着けローラ77は、前記渡しローラ76との当接を維持した状態で、図示しないカム機構によって第1の版胴11または第2の版胴12に対し、図3において実線で示す当接位置と二点鎖線で示す離隔位置とを移動可能に構成されたゴムローラであり、第1の版胴11または第2の版胴12と同一周方向に回転する。この水着けローラ77は、前記水元ローラ75が汲み上げた湿し水を渡しローラ76を介して受け取り、所定の版面に対し供給する。
渡しローラ76は、その表面が親水処理された金属ローラであって、水元ローラ75から水着けローラ77に対し湿し水を伝達する。
ライダーローラ78は、その表面が前記渡しローラ76よりも平滑な金属ローラであって、水着けローラ77上に転移した湿し水を受けて押しならすためのローラである。このライダーローラ78は図示しない揺動手段により第1の版胴11または第2の版胴12の軸線方向に対し揺動するように構成されている。
再度図1を参照して、第1の版胴11または第2の版胴12の周囲には、それぞれ、第1の版胴11の外周部に印刷版Pを供給するための給版部33と、第2の版胴の外周部に印刷版を供給するための給版部34と、第1の版胴11の外周部に装着された印刷版に画像を記録するための画像記録装置35と、第2の版胴12の外周部に装着された印刷版に画像を記録するための画像記録装置36と、第1の版胴11および第2の版胴12に共通の排版部とが配置されている。
このような構成を有する印刷機においては、給版部33における供給カセット41から引き出された印刷版はカッター42により所定のサイズに切断される。そして、切断されたシート状の印刷版の先端部は、ガイドローラおよびガイド部材により案内され、第1の版胴11のくわえ爪にくわえられる。そして、第1の版胴11が回転して印刷版が第1の版胴11の外周部に巻き付けられ、印刷版の後端部は他方のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、第1の版胴11を低速で回転させながら、画像記録装置35により第1の版胴11の外周部に保持された印刷版の表面に変調されたレーザビームを照射し、画像を記録する。
同様に、給版部34における供給カセット43から引き出された印刷版はカッター44により所定のサイズに切断される。そして、切断されたシート状の印刷版の先端部は、ガイドローラおよびガイド部材により案内され、第2の版胴12のくわえ爪にくわえられる。そして、第2の版胴12が回転して印刷版が第2の版胴12の外周部に巻き付けられ、印刷版の後端部は他方のくわえ爪によりくわえられる。この状態において、第2の版胴12を低速で回転させながら、画像記録装置26により第2の版胴12の外周部に保持された印刷版の表面の印刷有効領域に変調されたレーザビームを照射し、画像を記録する。
製版工程が完了すれば、第1、第2の版胴11、12上の印刷版を用いて印刷用紙に印刷を行う印刷工程を実行する。この印刷工程は、次のようにして実行される。
すなわち、先ず、各湿し水供給装置21および各インキ供給装置20を第1、第2の版胴11、12上に保持された印刷版のうちの対応する印刷版とのみ当接させる。これにより、各印刷版には対応する各湿し水供給装置21および各インキ供給装置20から湿し水とインキとが供給される。そして、印刷版に供給されたインキは、第1、第2のブランケット胴13、14の対応する領域に転写される。
そして、印刷用紙を給紙胴16に供給する。この印刷用紙は、給紙胴16から圧胴15に渡される。この状態で、圧胴15が回転を続けると、圧胴15は、第1、第2の版胴11、12および第1、第2のブランケット胴13、14の1/2の直径を有することから、圧胴15の外周部に保持された印刷用紙には、その1回転目においてブラックとシアンのインキが、また、その2回転目においてマゼンタとイエローのインキが転写される。
このようにして、4色の印刷が終了した印刷用紙の先端部は、圧胴15から排紙胴17に渡される。そして、4色の印刷が終了した印刷用紙は、一対のチェーン19の駆動により、排紙部32に向けて搬送されて排出される。
印刷工程が終了すれば、印刷に使用した印刷版を排版部に排出する。そして、図示しないブランケット胴洗浄装置により第1、第2のブランケット胴13、14を洗浄して印刷工程を終了する。
図5は、その外周部に印刷版Pを装着した第1の版胴11、インキ着けローラ58、水着けローラ77、および、第1のブランケット胴13を、その配置を展開して示す説明図である。
なお、第1の版胴11の周囲には、印刷版にブラックのインキを供給するための複数のインキ着けローラと、印刷版にマゼンタのインキを供給するための複数のインキ着けローラとが配設されている。図5においては、説明の便宜上、これらのインキ着けローラのうちの1本のインキ着けローラ58のみを図示している。その他のインキ着けローラも図5に示すインキ着けローラ58と同様の構成を有する。
第1の版胴11の側面に配設される版胴ギヤ81と第1のブランケット胴13の側面に配設されるブランケット胴ギヤ82とが噛合しており、第1の版胴11と第1のブランケット胴13とは、互いに同期して回転する。また、版胴11と、水着けローラ77およびインキ着けローラ58とは、図示しない駆動伝達ギヤにより連結されており、互いに同期して回転する。
このインキ着けローラ58は、カム等の作用で版胴に対して接離動作を行う。そして、この接離動作により、第1の版胴11の外周部に保持された2枚の印刷版Pのうち、一方の印刷版Pにインキ供給装置20aのインキ着けローラ58が、また、他方の印刷版Pにインキ供給装置20bのインキ着けローラ58が各々接触することにより、各印刷版Pにインキを供給しうる構成となっている。
なお、第2の版胴12も、図5と同様の構成を有する。そして、第2の版胴12の外周部に保持された2枚の印刷版Pのうち、一方の印刷版Pにインキ供給装置20cのインキ着けローラ58が、また、他方の印刷版Pにインキ供給装置20dのインキ着けローラ58が各々接触することにより、各印刷版Pにインキを供給しうる構成となっている。以下、第1の版胴11についてのみ説明し、これと同様の構成を有する第2の版胴12についての説明を省略する。
このインキ着けローラ58には、上述したように揺動ローラ53との当接によりインキを供給されたインキ供給ローラ52から、複数のインキ供給ローラを介してインキが供給される。そして、このインキ着けローラ58は、第1の版胴11の外周部に装着された印刷版Pと当接することにより、印刷版Pにインキを供給する。なお、インキ元ローラ51、インキ供給ローラ52、揺動ローラ53、および、インキ着けローラ58は、第1の版胴11の軸に平行に配置される。
一方、上述した湿し水供給装置21のうち、湿し水供給装置21aにおける水着けローラ77は第1の版胴11に保持された2枚の印刷版Pのうち一方の印刷版Pに、湿し水供給装置21bにおける水着けローラ77は他方の印刷版Pに湿し水を供給するように版胴に対して接離可能に構成されている。
また、同様に、湿し水供給装置21cにおける水着けローラ77は第2の版胴12に保持された2枚の印刷版Pのうち一方の印刷版Pに、湿し水供給装置21dにおける水着けローラ77は他方の印刷版Pに湿し水を供給しうるように版胴に対して接離可能に構成されている。
図6は、印刷有効領域R、印刷版P、第1の版胴11、インキ着けローラ58、水着けローラ77、および、ブランケットQの長さの関係を示す説明図である。
図5および図6において、Aは印刷有効領域Rにおける第1の版胴11の回転軸方向の長さを、Bは最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さを、Cはインキ着けローラ58における回転軸方向の長さを、Dは水着けローラ77における回転軸方向の長さを、Eは第1のブランケット胴13に装着されたブランケットQにおける第1のブランケット胴13の回転軸方向の長さを、Fは印刷版Pにおける第1の版胴11の回転軸方向の長さを示している。
図5および図6に示すように、水着けローラ77は、第1の版胴11の回転軸と平行な回転軸を有し、その回転軸方向の長さDは、印刷版における第1の版胴11の回転軸方向の長さFよりも小さく構成される。このため、印刷版Pへの適切な湿し水の供給を行いながら、版胴面上に湿し水が直接付着することを防止し、かつ、印刷版Pと第1の版胴11との間への湿し水の浸入を防止することが可能となる。これにより、印刷版Pと第1の版胴11との間の密着を防止し、給版・排版をスムースに行うことが可能となる。
特に、印刷版Pが樹脂製の印刷版である場合、一般的なアルミベースの印刷版よりも湿し水による密着力の影響が大きいため、本発明は有効である。
さらに、水着けローラ77の回転軸方向の長さDは、印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さBよりも大きく構成される。これにより、水着けローラ77の端部にあらわれやすいインキ汚れが、印刷用紙上に転写されることも防止することができる。
また、第1のブランケット胴13は、対応する第1の版胴11の回転軸と平行な回転軸を有する。この第1のブランケット胴13の表面には、ブランケットが装着され、この第1のブランケット胴13とブランケットQとの間には胴下用紙が挿入されることがある。この胴下用紙は、版圧を調整するために用いられるものである。しかしながら、この胴下用紙が湿し水を吸収することにより膨張すると、版圧を一定に保持することが不可能となる。そこで、水着けローラ77の回転軸方向の長さDは、ブランケットにおける第1のブランケット胴13の回転軸方向の長さEよりも小さく構成される。これにより、第1のブランケット胴13とブランケットQとの間に湿し水が浸入することを防止することが可能となる。そして、第1のブランケット胴13とブランケットQとの間に備えられる胴下用紙が湿し水を吸収することを防止することが可能となる。
また、水着けローラ77の回転軸方向の長さDは、インキ着けローラ58の回転軸方向の長さCよりも大きく構成される。このため、インキ着けローラ58により印刷版にインキが供給される領域は、常に、水着けローラ77により印刷版に湿し水が供給された領域内となる。これにより、印刷版Pへの適切なインキの供給を行うことが可能となる。
さらに、水着けローラ77の回転方向の長さDは、印刷有効領域Rにおける第1の版胴11の回転軸方向の長さAよりも大きく構成される。このため、印刷有効領域R全域に湿し水を供給することができ、印刷版Pへの適切な湿し水の供給を行うことが可能となる。
なお、水着けローラ77の回転軸方向の中央から端部までの長さD/2は、印刷版における第1の版胴11の回転軸方向の中央から端部までの長さF/2よりも、少なくとも3乃至5mm大きく構成されることが好ましい。これは、版胴の見当合わせの移動に伴い、版胴に対する水着けローラ77の位置が、回転軸方向に片側約2乃至3mm程度変動するように設定されていることから、この位置変動の最大値においても湿し水ローラが印刷版Pの面外にはみ出さないようにするためである。
なお、上述した実施形態において、第1の版胴11および第2の版胴12には、各々2枚の印刷版Pが保持されているが、それぞれの版胴11、12には、複数の画像領域が形成された単一の印刷版を保持してもよい。
また、上述した説明においては、第1の版胴11および第1のブランケット胴13等のみについて説明したが、第2の版胴12および第2のブランケット胴14等も第1の版胴11および第1のブランケット胴13と同様の構成を有する。
なお、上述した実施形態においては、印刷版を版胴外部のカセットから版胴表面へ供給し、排出する構成の印刷機であるが、本発明は、版胴内に印刷版カセットを有していて版胴表面に順次帯状の印刷版をくり出す形式の無版機能付きの印刷機に採用することができる。
この発明に係る印刷機の側面概要図である。 インキ供給装置20におけるインキ供給部の側面概要図である。 インキ供給装置20におけるインキ供給部の平面図である。 湿し水供給装置21における湿し水供給部を示す概略図である。 その外周部に印刷版Pを装着した第1の版胴11、インキ着けローラ58、水着けローラ77、および、第1のブランケット胴13を、その配置を展開して示す説明図である。 印刷有効領域R、印刷版P、第1の版胴11、インキ着けローラ58、水着けローラ77、および、ブランケットQの長さの関係を示す説明図である。
符号の説明
11 第1の版胴
12 第2の版胴
13 第1のブランケット胴
14 第2のブランケット胴
15 第1の圧胴
16 第2の圧胴
17 給紙胴
18 渡し胴
19 排紙胴
20 インキ供給装置
21 湿し水供給装置
23 チェーン
31 給紙部
32 排紙部
33 給版部
34 給版部
35 画像記録装置
36 画像記録装置
50 インキ
51 インキ元ローラ
52 インキ供給ローラ
53 揺動ローラ
54 インキキー
55 偏芯カム
56 軸
57 パルスモータ
58 インキ着けローラ
74 貯留槽
75 水元ローラ
76 渡しローラ
77 水着けローラ
78 ライダーローラ
81 版胴ギヤ
82 ブランケット胴ギヤ
A 印刷有効領域における版胴11(12)の回転軸方向の長さ
B 最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さ
C インキ着けローラ58における回転軸方向の長さ
D 水着けローラ77における回転軸方向の長さ
E ブランケットにおけるブランケット胴13(14)の回転軸方向の長さ
F 印刷版における版胴11(12)の回転軸方向に長さ
P 印刷版
Q ブランケット
R 印刷有効領域

Claims (5)

  1. 版胴に装着された印刷版と当接することにより当該印刷版に対して湿し水を供給するための水着けローラを備えるオフセット印刷機において、
    前記水着けローラは、前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、
    前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記印刷版における前記版胴の回転軸方向の長さよりも小さく、かつ、当該オフセット印刷機により印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さよりも大きく構成されることを特徴とするオフセット印刷機。
  2. 請求項1に記載のオフセット印刷機において、
    前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、その外周面に装着されたブランケットが前記版胴の外周面に装着された印刷版と当接可能に配置されたブランケット胴を備え、
    前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記ブランケットにおける前記ブランケット胴の回転軸方向の長さよりも小さく構成されるオフセット印刷機。
  3. 請求項1または請求項2に記載のオフセット印刷機において、
    前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、前記版胴に装着された印刷版と当接することにより当該印刷版に対してインキを供給するためのインキ着けローラを備え、
    前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記インキ着けローラの回転軸方向の長さよりも大きく構成されるオフセット印刷機。
  4. 版胴に装着された印刷版に対し画像データに基づいて画像を記録することによりこの印刷版を製版し、製版後の印刷版に対して水着けローラにより湿し水を供給するとともにインキ着けローラによりインキを供給した後、このインキをブランケットを介して印刷用紙に転写することにより印刷を行う印刷機において、
    前記水着けローラは、前記版胴の回転軸と平行な回転軸を有し、
    前記水着けローラの回転軸方向の長さは、前記印刷版における前記版胴の回転軸方向の長さよりも小さく、当該オフセット印刷機により印刷可能な最大紙の搬送方向と垂直な方向の長さよりも大きく構成されることを特徴とするオフセット印刷機。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のオフセット印刷機において、
    前記印刷版の材質は、樹脂であるオフセット印刷機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109866498A (zh) * 2019-04-15 2019-06-11 如皋市昌晨印刷机械有限公司 一种润湿度可调的双面单色水润版胶印机

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