JP2005254258A - 金属板の液圧バルジ加工装置および液圧バルジ加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】加工中に注入する流体の漏れを発生させず確実なシールが可能な液圧バルジ加工装置と液圧バルジ加工方法の提供。
【解決手段】上下金型19aの素材押さえ面4で挟持した素材金属板1に、どちら一方の金型に内蔵させたシールユニット11の当接面12を当てて、流体通路14から流体を圧入してバルジ加工する装置であって、バルジ加工中は常にシールユニット11を流体圧で素材金属板に押し付けて流体漏れを防止する装置、およびその装置を用いた液圧バルジ加工方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、液圧バルジ加工装置および液圧バルジ加工方法に関する。液圧バルジ加工とは、素材である複数の金属板を重ね合わせものを上下一対の金型内にセットし、その金属板の重ね合わせ面の間に流体を圧入し、液圧で金属板を金型のキャビティ内で膨らませてキャビティの内周壁で形成される製品形状に加工する技術である。
液圧バルジ加工方法には下記1)〜3)の特長がある。
1)従来は溶接で組み付けられていた長手方向に断面形状の異なるやや複雑な形状の製品であっても、バルジ加工方法によれば一体成形することが可能となる。
2)バルジ加工すると製品の全体に亘って加工硬化が生じるため、軟質な素材を用いても、高強度の製品を得ることができる。
3)スプリングバックが少なく製品の寸法精度が良好であるため、手直しの工程が省略できる。これは、形状凍結性が良好だからである。
特に、本発明者らが開発した特許文献1(特開2003−25022号公報)に示されている2枚以上の素材となる金属板の間に流体を圧入して金型キャビティ内に膨出させる液圧バルジ加工方法は、複雑な形状を有する製品でも容易に成形加工ができる加工方法である。
特開2003−25022号公報 図9から図12までは、上記特許文献1に開示されている金属板の液圧バルジ加工方法を説明するための図である。
図9の(a)は製品形状に適した形状に機械加工した2枚の素材金属板、(b)は2枚を重ね合わせた加工前の素材、(c)は液圧バルジ加工後の成形品の形状、(d)は液圧バルジ加工後の成形品の側面図をそれぞれ示す。
図10〜図12は、金型部のキャビティの長手方向における断面図で、図10は液圧バルジ加工における加工直前の状態、図11は加工途中の状態、図12はバルジ加工が終了した時点での状態をそれぞれ示す。
液圧バルジ加工に使用される素材金属板としては、先ず図9(a)に示すように、製品形状に応じた形状に機械加工された素材1aと、それと同形で1端部の所定位置に流体注入孔3を設けた素材1bとを用意する。注入孔3は、打抜きやレーザ切断などの加工で形成する。これらの素材1aおよび1bは、図9の(b)に示すように重ね合わされ、その周囲が溶接されて液圧バルジ加工用の素材1となる。
特許文献1に開示されている液圧バルジ加工においては、周囲の溶接は必須ではないが、高圧を付与し、かつ製品の成形深さが深い加工をおこなう場合には、溶接は内部に注入する流体の漏れを防止するのに有効な手段である。
液圧バルジ加工を開始するに際して、図10に示すように、先ず素材1が上金型19aと下金型19bの間にセットされ、金型の素材押さえ面4にて素材1の周囲、即ち、図9(c)の5に相当する部分、が挟持される。なお、金型19aと19bは、製品の外郭形状に相当するキャビティ2a、2bを有する。
下金型19bには、高圧流体を注入するための流路6が設けられている。また、液体が金型の素材押さえ面4と素材との間から漏洩しないようにシール手段7がある。図9(c)に示した素材1bの注入孔3は、下金型の流路6の開口部8と一致するようにセットされる。また、上金型19aには、注入孔3に対向する位置からキャビティまでに空間20があり、これは、図11に示すように、注入孔3から液体が圧入されたときに上側の金属板を押し上げてキャビティに通じる流路を形成させるためである。
上下の金型は、素材を押圧挟持するため、図示しない加圧装置により押圧可能となっている。製品形状によっては、加工中に注入孔3の位置がずれて、流体(以下、加工液と記す場合もある)の供給が中断されてしまうこともある。従って、上下金型のシール手段7の周辺位置に素材の滑り防止用のビードを設けて、素材1の注入孔3の位置がシール手段7の範囲内に留まるようにするのが望ましい。これによって、加工中に被加工材の流動により注入孔3がシール手段7の範囲からずれるのを防ぎ、高圧流体の漏れを防止することができる。
次に、図示しない加工液の加圧装置から高圧の加工液が金型の流路6内に供給され、注入孔3を通して素材1の内部(2枚の金属板の間)に供給される。その際、図11に示すように、素材1aと1bの間には開口部3から素材中央部に向かう流路20が形成される。そして、開口部から流路20を通して、素材1の内部に加工液が注入され、素材1は膨張する。
図12に示すように、最終的に素材が製品の形状であるキャビティ2a、2bの内周壁に押し付けられて加工は終了し、図9の(c)に示す成形品(製品)11が得られる。なお、製品11の流体通路10は、素材が金型の流路20の形状に沿って成形されたものである。
素材を膨張させるために素材内部に加工液を供給する際、シール手段7は、重要な役割を担っている。すなわち、バルジ加工中に加工液が漏れると、一時的に内圧が上がらなくなるだけではなく、金型のキャビティ内に漏れた加工液が溜まってしまうため、加工液が素材内部に充満した場合でも、所定の製品形状が得られないといった不具合が発生してしまう。
バルジ加工の進行に伴いキャビティ内へ材料が流入するが、これに伴い素材の端部近傍のフランジ部(図9(c)の5の部分)は、周方向に圧縮力や引張り力を受けて素材の板厚が変化することになる。縮みが生じるフランジ部、即ち、周方向に縮みながらキャビティ内へ材料が流入する部分では、フランジの板厚が増加する。一方、周方向に伸ばされながらキャビティ内へ材料が流入する部分、即ち、伸びフランジ部では、フランジの板厚が減少することになる。成形する製品形状や寸法、材料の機械的性質などの条件にもよるが、従来の方法では、ブランクの内部に加工液を供給する際に、上記の部分的な変形のために加工液の漏れを防止するシールが不十分になり、加工液の漏れが発生してしまう場合があった。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、金型間にセットされた重ね合わせた素材となる金属板の間に流体を圧入し、その液圧で金属板を膨張させる液圧バルジ加工において、加工中に圧入する流体の漏れを発生させず、確実なシールが可能な液圧バルジ加工装置と液圧バルジ加工方法を提供することにある。
本発明者らは、上下一対の金型の素材押さえ面間で、重ね合わせた金属板素材を押圧挟持し、その素材の合わせ面間に流体を注入し、金型のキャビティ内に素材を膨出さて製品形状に加工するための液圧バルジ加工装置におけるシール手段につき種々実験を行った。その結果、金型にシールユニットまたは素材押さえユニットを内蔵せしめ、これらユニット自体の圧接面を流体圧により素材に圧接させて、流体を供給することにより流体漏れを防止することができるとの知見を得るに到った。
本発明はこのように知見に基づいてなされたもので、その要旨は以下のとおりである。
(1)製品の外郭形状をキャビティとして有する上下一対の金型の素材押さえ面の間で、複数枚の金属板を重ね合わせた素材を押圧挟持し、その金属板の重ね合わせ面の間に流体を圧入して、前記金型のキャビティ内に素材を膨らませて製品形状に加工する液圧バルジ加工装置であって、
上下金型のどちらか一方にシールユニットが内蔵されており、そのシールユニットは、素材に押し付けられる当接面と、その当接面と対向する底面と、その当接面から底面まで貫通した流体通路とを有し、この流体通路は金型に設けられた流体通路と連通しており、かつシールユニットの底面と金型間には金型の流体通路から導入される流体を流入させるための隙間が設けられており、更に、シールユニットには当接面の流体通路開口部の周囲に設けられたシール手段、およびシールユニットの底面と金型間の隙間に導入された流体が隙間外に流出するのを防止するシール手段とを備えており、シールユニットの当接面の面積がシールユニット底面の流体圧を受ける面積よりも小さいことを特徴とする液圧バルジ加工装置。
(2)シールユニットの当接面のシール手段に囲まれた部分の面積が底面の面積よりも小さいことを特徴とする上記(1)の液圧バルジ加工装置。
(3)シールユニットの底面に負荷される流体圧力によるシールユニットの金属板素材方向への飛び出しを防止するための、金型に固定されたストッパーを備えることを特徴とする上記(1)または2の液圧バルジ加工装置。
(4)製品の外郭形状をキャビティとして有する上下一対の金型の素材押さえ面の間で、複数枚の金属板を重ね合わせた素材を押圧挟持し、その金属板の重ね合わせ面の間に流体を圧入して、前記金型のキャビティ内に素材を膨らませて製品形状に加工する液圧バルジ加工装置であって、
上下金型のどちらか一方に押圧狭持された素材間に流体を供給するための流体通路と、素材を押圧挟持する素材押さえ面における流体通路の開口部の周囲に設けられたシール手段とを備え、
他方の金型には押圧挟持された素材に押し付けるための当接面と、その圧接面と対向する底面とを有する素材押さえユニットが内蔵されており、かつ、その底面と金型間には隙間が設けられており、更に、その隙間に流体を供給するための流体通路が金型に設けられており、前記素材押さえユニットの当接面の面積が底面の面積よりも小さいことを特徴とする液圧バルジ加工装置。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の液圧バルジ加工装置を用い、上下の金型の素材押さえ面間で押圧狭持した素材の重ね合わせた金属板間に流体を注入して、金型のキャビティ内に金属素材を膨出させる液圧バルジ加工方法。
以下、実施例に基づいて本発明の態様を詳しく説明する。
図1は、本発明の装置の一実施例を示す金型部のキャビティの長手方向における断面図で、図2は、その一部の拡大図である。これらには素材1が上下金型間にセットされたバルジ加工前の状態を示してある。図3は下金型19aの斜視図である。図4は(a)はバルジ加工途中の状態を示す図、図4(b)はバルジ加工が終了した時点での状態を示す図である。
本発明の装置は、図1および図2に示すように、製品の外郭形状に相当するキャビティ2a、2bを有する上下一対の金型19a、19bを備える。これらの金型の素材押さえ面4の間で、複数の金属板を重ね合わせた素材1を押圧挟持し、その素材の合わせ面の間に流体を圧入し、上記金型のキャビティ内の素材を膨張させて製品形状に加工する。なお、図には素材1が2枚の金属板からなる例を示したが、これは3枚以上であってもよい。それらの合わせ面のどれかに加工液を圧入して加工すれば、外郭の少なくとも一部が複数枚の金属板からなる製品が得られる。
上金型19aと下金型19bは、図示しない加圧装置によって押圧可能になっており、図1に示すように、加工時には上下金型間の素材押さえ面4で素材が押圧挟持される。下金型19bにはシールユニット11が上下方向に移動可能に内蔵されている。このシールユニットが本発明装置の大きな特徴をなす。
図2に示すように、シールユニット11には、素材1に押し付けられる面、即ち、当接面12と、その当接面と対向する底面13と、当接面から底面に貫通した流体通路14とがある。この流体通路14は、下金型に設けられた流体通路6と連通している。また、シールユニットの底面13と、その底面に対向する金型19bの面との間には、下金型の流体通路6から導入される流体を流入させるための隙間15が設けられている。
シールユニット11の当接面12と素材との間18に流入した流体がシールユニットの当接面と素材との間から外部に流出するのを防止するためのシール手段16、および前記の隙間15に導入された流体が、その隙間の外に流出するのを防止するためのシール手段17とがある。
図3は下金型の斜視図である。この図では、シールユニットの平面形状は円形であるが、その形は特に限定されるものではない。
ここで、図5によりシールユニットの当接面12と底面13の面積について説明する。図5は、図4の右半分の拡大図に液圧の負荷状態を記入した図である。同図において、当接面12の面積をS1、底面13の流体により受圧する面積をS2とすると、
1<S2 ・・・・(1)
とする必要がある。なお、シール手段16で囲まれた面積、即ち、シール手段16が素材1と接する内側の面積をS0とすると、S1<S2であるから当然にS0<S2である。
この関係を満たすことにより、加工液注入の初期には、加工液の圧力をP0とすると、素材1の当接面からシールユニット11に作用する力は、P0×S0となり、一方、加工中のシールユニット11の底面に作用する圧力は、P0×S2となるから、
0×S0<P0×S2・・・・(2)
となり、加工の初期の段階でシールユニット11は素材1に押し付けられることになる。すなわち、加工液注入の初期段階でシール手段16は、素材1に押し付けられるため、以後の加工液の圧入では液が漏れる隙間が発生せず、確実なシールが可能になる。
図8は、本発明装置の更にもう一つの形態を示す断面図(装置の右半分の断面図)である。この装置は、シールユニット11の流体通路14の当接面の開口部周辺が窪んでいる点を除けば、図5で説明した装置と同じである。シールユニット11の当接面12の面積をS1、シールユニット11の底面13の面積S2とすると、S1<S2となっている。
図1に示した状態で、流体が金型19bの流体通路6およびシールユニットの流体通路14を通して下側素材1bの注入孔3に圧入されると、図4(a)に示すように、上下素材1aと1bの間には素材の中央に向かう流路20が形成され、その流路を通して、素材の内部に加工液が供給されて、素材1は膨らむ。最終的には、図4(b)に示すように、素材は、金型製品のキャビティ2a、2bの周壁に押し付けられて加工が終了し、図9(c)に示す製品11が得られる。
図5は、前記のとおり、バルジ加工時におけるシールユニットの当接面と底面に負荷される液圧を説明するための図である。同図に示すように、加工液の圧力をP0、シールユニットの当接面の面積をS1とすると、素材1からシールユニット11に作用する力は概略P0×S1となる。一方、加工中は常にシールユニット11の底面から、シールユニットにP0×S2の力が作用する。前記(1)式で示すようにS1<S2としておけば、
0×S1<P0×S2 ・・・・(3)
が成立する。したがって、加工中は常にシールユニット11は素材1に押し付けられることになる。すなわち、加工中にフランジ部の板厚変動などが発生しても、流体の漏れを防止するシール手段16は、常に素材1に押し付けられているため、加工液が漏れる隙間が発生せず確実なシールが可能になる。
シールユニット底面と金型間の隙間15は、流体が流入できる程度でよく、例えば0.5〜10mmとすればよい。
なお、図1に示した装置は、シールユニット11が下金型に内蔵された例であるが、上下を逆にして、上金型にシールユニットを設けても同じ効果が得られる。また、シールユニットの底面13と金型19bとの間の隙間15に導入された流体が隙間外に流出するのを防止するシール手段17は、シールユニットの底面に設けてもよいが、その場合はシールユニットの上昇によってシールが効かなくなるおそれがあるので、シールユニットの上昇限度に制約が必要になる。
図6は、本発明装置の他の態様を示す図(装置の右半分を図示)である。この装置は、上下金型19a、19bのどちらか一方に、素材1の2枚の金属板の間に流体を供給するための流体通路6aと、その開口部8の周囲に設けられたシール手段21とを有する。図示の例では、これらが下金型に設けられている。他方の金型(図示の例では上金型)には押圧挟持された素材に押し付けられる当接面22を有する「素材押さえユニット」23が内蔵されている。
上記の当接面22の一部には、注入口3から加工液が圧入されたときに素材1の上の金属板が膨らんで加工液の通路となり得るように、溝20が設けられている。「素材押さえユニット」の底面(図では、上面)24と、金型19aとの間には隙間25が設けられており、その隙間に流体を供給するための流体通路6bが上金型に設けられている。
「素材押さえユニット」23の当接面22の面積をS10、素材押さえユニット23の底面24の面積をS11とすると、S10<S11とする必要があることは、先に図5で説明したとおりである。即ち、S10<S11とするのは、加工液の圧力をP0とすると、素材1の当接面から素材押さえユニット23に作用する力は概略P0×S10となり、加工中の素材押さえユニット23に作用する圧力はP0×S11となるので、P0×S10<P0×S11の関係を成立させるためである。こうすることによって、加工中は常に「素材押さえユニット」23は素材1に押し付けられることになり、この装置においても、液圧バルジ加工中にフランジ部の板厚変動などが発生しても、加工液が漏れる隙間が発生せず、確実なシールが可能になる。
なお、この装置では「素材押さえユニット」23の押さえ力として、素材をバルジ成形するための加工液の内圧を使用するので、設備的にも非常に簡単であるという利点がある。しかしながら、「素材押さえユニット」23に油圧シリンダーを取り付けて、別系統の油圧ユニットを用いて素材押さえ力を制御してもよい。
図7は、本発明装置の更にもう一つの形態を示す断面図(装置の右半分を示す)である。この装置は、金型に固定されたストッパー27を備えている。このストッパーは、シールユニットの底面13が異常に大きな流体圧を受けた場合に、シールユニット11が素材に異常な力で押し付けられるのを防止するためのものである。このストッパーとシールユニットの外形を除けば、図5で説明した装置と同じである。
ストッパー27は円筒形で、上端部が大径になっており、金型の流体通路6に連通する流体通路18と、その通路とシールユニットと金型との間の隙間15に連通する流体導入孔26とを備えており、ストッパーは金型にネジ30等により固定されている。図4に示すように、ストッパー27はその大径部28によりシールユニット11を拘束して、バルジ加工終了後の成形品取り出し時に、残圧によって流体圧が底面13にかかった場合でも、シールユニット11が飛び出すのを防止する。
図8に示すように、あらかじめ素材1には注入孔3とともにシールユニットの当接面と平行な断面で円形状の窪みに相当する窪み27を付与しておく。このような窪みを施したシールユニットを用いると、素材1には注入孔3とともに窪みが設けられているために3次元的に剛性があり、加工中に注入孔近傍の素材の変形が抑制され、安定した加工が可能になる。
この窪みの大きさは板厚の6〜40倍、深さは板厚の3〜20倍程度が好ましい。なお、上記の各実施例では、シール手段は、ゴム等の弾性体のOリングを示してあるが、シール方法はOリングのみならず、周知の様々なシール方法、例えば、バックアップリングやマイタリングなどを組み合わせた方式であってもよい。
本発明の装置および加工方法によれば、液圧バルジ加工中にフランジ部の板厚が変動しても、加工液のシールが完全にできるため、寸法精度の高い製品が得られる。
本発明の液圧バルジ加工装置の金型部の断面図である。 図1の右部分の拡大図である。 下金型の斜視図である。 本発明装置による加工の課程を示す図である。 シールユニットに負荷される応力の状態を示す図である。 本発明装置の他の例の金型部の断面図である。 本発明装置の更に他の例の金型部の断面図である。 本発明装置の更に他の例の金型部の断面図である。 液圧バルジ加工に用いられる素材の金属板およびバルジ加工後の形状を示す図である。 従来の液圧バルジ加工装置の金型部の断面図である。 従来の液圧バルジ加工装置における加工課程の断面図である。 従来の液圧バルジ加工装置における加工終了時の断面図である。
符号の説明
1:素材の金属板
2a、2b:キャビティ
3:注入孔
4:金型の素材押さえ面
5:フランジ
6:金型の流体通路
7、16、17:シール手段
8:開口部
9:金型の流体流路
10:素材の流体流路
11:シールユニット
12:当接面
13:底面
14:流体通路
15:隙間
18:素材と当接面との隙間
19a:上金型
19b:下金型
20:溝
23:素材押さえユニット
26:流体導入孔

Claims (5)

  1. 製品の外郭形状をキャビティとして有する上下一対の金型の素材押さえ面の間で、複数枚の金属板を重ね合わせた素材を押圧挟持し、その金属板の重ね合わせ面の間に流体を圧入して、前記金型のキャビティ内に素材を膨らませて製品形状に加工する液圧バルジ加工装置であって、
    上下金型のどちらか一方にシールユニットが内蔵されており、そのシールユニットは、素材に押し付けられる当接面と、その当接面と対向する底面と、その当接面から底面まで貫通した流体通路とを有し、この流体通路は金型に設けられた流体通路と連通しており、かつシールユニットの底面と金型間には金型の流体通路から導入される流体を流入させるための隙間が設けられており、更に、シールユニットには当接面の流体通路開口部の周囲に設けられたシール手段、およびシールユニットの底面と金型間の隙間に導入された流体が隙間外に流出するのを防止するシール手段とを備えており、シールユニットの当接面の面積がシールユニット底面の流体圧を受ける面積よりも小さいことを特徴とする液圧バルジ加工装置。
  2. シールユニットの当接面のシール手段に囲まれた部分の面積が底面の面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の液圧バルジ加工装置。
  3. シールユニットの底面に負荷される流体圧力によるシールユニットの金属板素材方向への飛び出しを防止するための、金型に固定されたストッパーを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の液圧バルジ加工装置。
  4. 製品の外郭形状をキャビティとして有する上下一対の金型の素材押さえ面の間で、複数枚の金属板を重ね合わせた素材を押圧挟持し、その金属板の重ね合わせ面の間に流体を圧入して、前記金型のキャビティ内に素材を膨らませて製品形状に加工する液圧バルジ加工装置であって、
    上下金型のどちらか一方に押圧狭持された素材間に流体を供給するための流体通路と、素材を押圧挟持する素材押さえ面における流体通路の開口部の周囲に設けられたシール手段とを備え、
    他方の金型には押圧挟持された素材に押し付けるための当接面と、その圧接面と対向する底面とを有する素材押さえユニットが内蔵されており、かつ、その底面と金型間には隙間が設けられており、更に、その隙間に流体を供給するための流体通路が金型に設けられており、前記素材押さえユニットの当接面の面積が底面の面積よりも小さいことを特徴とする液圧バルジ加工装置。
  5. 請求項1から4までのいずれかに記載の液圧バルジ加工装置を用い、上下の金型の素材押さえ面間で押圧狭持した素材の重ね合わせた金属板の間に流体を注入して、金型のキャビティ内に金属素材を膨張させることを特徴とする液圧バルジ加工方法。
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