JP2005254135A - 水系媒体殺菌装置および水系媒体殺菌方法 - Google Patents

水系媒体殺菌装置および水系媒体殺菌方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い殺菌作用、低い毒性および弱い酸化力と言ったヨウ素の特性を最大限に利用し、水系媒体の特性を損なうことなく、これを効率的に殺菌する。
【解決手段】少なくとも殺菌に有効なヨウ素成分を溶出するヨウ素徐放剤を含む殺菌処理部と、少なくともヨウ素イオンを含むヨウ素成分を除去するヨウ素除去部と、不溶性の成分を除去する不溶物除去部と、有機物を除去する有機物除去部とを具備する水系媒体殺菌装置を使用する。
【選択図】図1

Description

本発明は、分子状ヨウ素により水系媒体を殺菌する装置および方法に関する。
ヨウ素を吸着させた樹脂には殺菌作用があり、有害な微生物を含有する水とこのヨウ素吸着アニオン交換樹脂とを接触させることにより、殺菌処理できることが、特許文献1及び2等で提案された。これらの特許文献ではヨウ素樹脂(プラス帯電)に微生物(マイナス帯電)が引き寄せられ接触したときに殺菌に必要な分のヨウ素(I2)を微生物に対して放出して殺菌する(デマンド型殺菌と呼んでいる)ことが特徴とされており、ヨウ素を水媒体へ徐放させて殺菌することは含まれていない。
その後、国内外で製法、殺菌処理方法および殺菌装置などが提案されている(特許文献3〜6)。水の殺菌に際しては程良い分子状ヨウ素(I2)を精度良く所望の濃度で一定して溶出できれば、水系媒体の殺菌について適用範囲は広いと考えられる。水系媒体以外にも、ヨウ素吸着樹脂の粉砕物を各種工業製品に配合して抗菌化するなどが提案されている(特許文献7〜8)。
水系媒体の中でも、養液栽培における培養液の殺菌技術については、加熱殺菌、紫外線殺菌、濾過除菌、オゾン、塩素、酸化電解水の利用などが報告されているが(非特許文献1)、ヨウ素系殺菌剤を利用する提案は見受けられない。また、オランダの研究者が養液栽培でのヨウ素殺菌に関する研究を報告しているが、具体的なヨウ素剤の種類、処理条件、殺菌効果、植物への影響に関することは記載されていない(非特許文献2)。
特に、ヨウ素系殺菌剤を利用する提案は見受けられない。
米国特許第3,817,860号 米国特許第3,923,665号 米国特許第4,298,475号 米国特許第4,420,590号 特開平11−216477号公報 特開2002−187805号公報 特開平10−245438号公報 特開2003−180808号公報 草刈眞一著、培養液の消毒方法、第246〜252頁、(社)日本施設園芸協会編、養液栽培の新マニュアル、誠文堂新光社 Runia、W.T.著、1994年、Disinfection of recirculation water from closed cultivation systems with iodine. Med.Fec.Landbown.Univ.Gent、59/3a、第1065〜1070頁
分子状ヨウ素には非常に高い殺菌効果があり、他の殺菌剤と比較して安全であるため、医療分野および環境殺菌分野では広く使われている。通常、液状のヨウ素殺菌剤が用いられており、適当に希釈して使用され、水の殺菌にも有効である。しかしながら、農業分野、水産分野を初めとする特定の水系媒体を利用する分野での実績は限られているのが実情である。その理由は、以下の通りと考えられる。
(ア)ヨウ素は動物の成長ホルモンの構成元素であり、動物に対しては必須な元素ではあるが、植物、魚介類、微生物に対しては明確になっておらず、特に植物に対しては、その種類によっては比較的低濃度であっても継続的にヨウ素成分を摂取すると害作用を有するものもある。このため、分子状ヨウ素によって殺菌を行なうと、そのヨウ素成分の影響により有用な生物の生育も阻害されることがあった。
(イ)また、水系媒体に分子状ヨウ素を含有させて殺菌処理を行う際に、分子状ヨウ素が酸化剤として働き水系媒体中の成分と反応し、I-に還元される場合がある。このため、水系媒体中にヨウ素と反応性を示す有用成分が含有している場合、水系媒体の特性が変化してしまう場合があった。分子状ヨウ素の酸化力は、オゾン、塩素および紫外線などの水系媒体の殺菌に一般的に使用されている他の殺菌剤と比較して、各段に低いため、オゾン、塩素および紫外線などでの殺菌処理では水媒体が変質してしまう場面でもヨウ素殺菌であれば適用できる場面が多い。例えば、養液栽培で用いる培養液は、植物の生育に必要な各種の成分が含有されている。その成分の一つである鉄イオンについては、培養液中での不溶化を防止するため、キレート鉄として含有させるのが一般的であり、このキレート鉄が酸化を受けると鉄が不溶化して植物体が鉄欠乏症を発症してしまう場合があった。
(ウ)また、液状のヨウ素系殺菌剤を水系媒体に添加して殺菌処理を行う場合、その殺菌剤には分子状ヨウ素を高濃度で可溶化させるために、ヨウ化物イオンを高濃度で含有させ、さらに分子状ヨウ素の揮発を抑制するために、水溶性の有機あるいは無機の化合物が添加されており、それらの成分が水系媒体中の有用成分を失活させたり、殺菌処理水が施用される生物に対して悪影響を及ぼすことがあった。
(エ)分子状ヨウ素を水系媒体中に添加あるいは溶出して殺菌を行なう際には、液状のヨウ素系殺菌剤を用いる場合は定量ポンプ等で規定濃度になるように添加するが、前記したような水媒体中の成分と反応するような場合は、殺菌に有効な分子状ヨウ素の濃度を維持できなくなる。また、固形状のヨウ素系殺菌剤を用いる場合は、ヨウ素の溶出性、反応性を高精度に制御する必要があり、この様な方法は、従来、実用レベルでは確立されていなかった。
以上の様な状況に鑑み、高い殺菌作用、低い毒性および穏やかな酸化力と言ったヨウ素の特性を最大限に利用し、水系媒体の特性を損なうことなく、これを効率的に殺菌することを本発明の目的とする。
上記目的を達成するための本発明によれば、少なくとも殺菌に有効なヨウ素成分を溶出するヨウ素徐放剤を含む殺菌処理部と、
少なくとも分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を除去するヨウ素除去部と
を具備する水系媒体殺菌装置が提供される。
上記の水系媒体殺菌装置は、不溶性の成分を除去する不溶物除去部を更に具備することが好ましい。
また、上記の水系媒体殺菌装置は、有機物を除去する有機物除去部を更に具備することが好ましい。
ここで、ヨウ素徐放剤が少なくとも殺菌に有効なヨウ素成分を溶出するとは、殺菌に有効なヨウ素成分である分子状ヨウ素(I2)を溶出することが好ましく、ヨウ素徐放剤から実質的にI2のみが溶出することが好ましいが、ヨウ素徐放剤の種類によっては使用を重ねていくと微量の溶出成分としてヨウ化物イオン(I-)、I3 -などがイオン交換などの作用により溶出してくる可能性もある。I3 -で溶出した場合、I3 -にも殺菌作用があり、これも殺菌に有効なヨウ素成分と考えられる。
また、所定時間の間、該水系媒体中に実質的に殺菌に有効な分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を溶出する殺菌工程と、
少なくとも分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を、該水系媒体から除去するヨウ素除去工程と
を含む水系媒体殺菌方法が提供される。
上記の水系媒体殺菌方法は、水系媒体中の不溶物および有機物を除去する前処理工程を更に含むことが好ましい。
なお、前処理工程は、殺菌工程の前段で行なうことが好ましい。
更に、前記水系媒体に固形物品を浸漬し、上記の方法を前記水系媒体に施し、該固形物品を殺菌する方法が提供される。
本発明によれば、殺菌工程中にヨウ素成分の濃度を精度良く制御し、殺菌工程後、速やかにヨウ素成分を水系媒体から除去する。
分子状ヨウ素は非常に高い殺菌効果を有し、他の殺菌剤と比較して安全であるため、医療分野および環境殺菌分野に限らず、農業分野、水産分野を初めとする、広く水系媒体を利用する分野で、安全に、有用生物の生育を阻害することなく、以下の通り高い効率で水系媒体を殺菌できる。
(ア)殺菌工程中のヨウ素成分の濃度を精度良く制御し、殺菌工程後、速やかにヨウ素成分を水系媒体から除去するため、植物を初めとする有用な生物の生育を阻害することなく、効率よく殺菌を行なえる。
(イ)殺菌工程中のヨウ素成分の濃度を精度良く制御し、殺菌工程後、速やかにヨウ素成分を水系媒体から除去するため、水系媒体中の有用成分の変質を最小限度に抑えることができる。また、分子状ヨウ素の酸化力は、オゾン、塩素および紫外線などの水系媒体の殺菌に一般的に使用されている他の殺菌剤と比較して、各段に低い。これらの理由から、水系媒体中の有用成分の変質を、問題とならない程度まで低減できる。このため、例え有用成分を含有する殺菌された水系媒体が必要な場合においても、ヨウ素殺菌であれば水系媒体中の有用成分が殺菌剤により酸化されることに起因する問題を抑制できる。
(ウ)例えば、水系媒体として養液栽培で用いる培養液が好適である。特に培養液循環式の養液栽培に用いることは有用である。この栽培方式では培養液が病原菌に汚染されるとそれを媒介にして栽培作物全体に蔓延し、作物が全滅してしまうことがある。培養液には植物の生育に必要な各種の成分が含有されており、それらを変質させることなく殺菌処理する必要がある。特に培養液成分の一つである鉄イオンについては、培養液中での不溶化を防止するため、キレート鉄として含有させるのが一般的であるが、オゾン、塩素系殺菌剤、紫外線殺菌などの殺菌処理ではこのキレート鉄が酸化を受けて分解し鉄成分が不溶化しやすい。このキレート鉄と分子状ヨウ素とは容易には反応しないため酸化による鉄成分の不溶化する量は僅かであるため、植物の生育阻害が実質的に問題とならない程度まで低減できる。
(エ)また、殺菌工程中のヨウ素成分の濃度を精度良く制御し、過剰なヨウ素成分を溶出させないため、ヨウ素成分が植物と接触することによって引き起こされる短期的な要因による生育阻害を抑制できる。作物栽培中の養液栽培システムへの適用にあたっては、病害防除の目的で定期的なヨウ素殺菌を行っても良く、また、病害が発生した場合においても、作物の栽培を一旦停止して、病害作物をシステムから除去したり、装置を分解したりする必要はなく、作物の栽培を継続しながら殺菌処理することができる。
(オ)また、殺菌工程後、速やかにヨウ素成分を水系媒体から除去するため、ヨウ素成分が植物に吸収されて蓄積することによって引き起こされる長期的な要因による生育阻害を抑制できる。また、植物に吸収された微量のヨウ素成分は、人間を初めとする他の生物が摂取しても安全である。
(カ)また、殺菌工程中のヨウ素成分の濃度、殺菌処理時間を精度良く制御するため、仮に培養液中に分子状ヨウ素が還元されて生じた微量のヨウ素イオンが一時的に存在したとしても、植物と接触することによって引き起こされる短期的な要因による生育阻害を抑制できる。
(キ)また、殺菌工程後、速やかにヨウ素成分を培養液から除去するため、殺菌工程中に溶出させたヨウ素成分、分子状ヨウ素が還元されて生じたヨウ素イオンを含めたヨウ素成分が培養液に蓄積することがなく、植物に継続的に吸収されることによって引き起こされる長期的な要因による生育阻害を抑制できる。また、植物に吸収された微量のヨウ素成分は、人間を初めとする他の生物が摂取しても安全である。
(ク)また、分子状ヨウ素を水系媒体に溶出させて水媒体そのものを殺菌すると同時に、その分子状ヨウ素を含有した水系媒体が循環している場合においては、その水系媒体が接触する部位をも殺菌することができるため、養液栽培などでは、病害菌が付着する根などの植物体、栽培用のパネル、培地成分、配管、タンクなどの栽培システム内に潜在する病原菌をも殺菌することができ、高い病害防除効果が得られる。
(ケ)また、ヨウ素徐放剤による殺菌処理の前段に不溶性の成分を除去する不溶物除去部を設けることにより、不溶物によりヨウ素徐放剤が被覆されることによるヨウ素徐放剤の性能低下を防止し、さらに有機物を除去する有機物除去部を設けることで、ヨウ素徐放剤の性能低下、溶出した分子状ヨウ素の水系媒体での失活を抑制でき、長期間安定した殺菌処理を行うことができる。
以上より、高い殺菌作用、低い毒性および弱い酸化力と言ったヨウ素の特性を最大限に利用して、水系媒体の特性を損なうことなく、これを効率的に殺菌できる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
(ヨウ素徐放剤)
ヨウ素徐放剤としては水系媒体中に分子状ヨウ素を含むヨウ素成分のみを放出するものであれば特に制限されないが、実質的に分子状ヨウ素を濃度の制御性良く放出する観点から、塩基性アニオン交換樹脂にヨウ素成分をポリヨウ素イオンの形で吸着させたヨウ素吸着アニオン交換樹脂;PVP、PVA、ナイロンなどのヨウ素吸着性のある樹脂に分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を吸着させたヨウ素吸着樹脂;活性炭または活性炭を含む複合資材に分子状ヨウ素を含有するヨウ素成分を吸着させたヨウ素吸着活性炭資材などが好ましい。
塩基性アニオン交換樹脂にヨウ素成分をポリヨウ素イオンの形で吸着させたヨウ素吸着アニオン交換樹脂の場合、ヨウ素成分は、塩基性アニオン交換樹脂に、I3 -、I5 -及びI7 -などのポリヨウ素イオンの形で吸着されている。
塩基性アニオン交換樹脂としては、ポリヨウ素イオンの吸着力、分子状ヨウ素の徐放性の観点から、イオン交換基がトリメチルアンモニウム基、ジメチルエタノールアンモニウム基など四級アミンである強塩基性のアニオン交換樹脂が好ましい。また、分子状ヨウ素を高濃度で溶出する場合においては、イオン交換基が三級アミン、ポリアミン、アクリル系三級アミンなどである弱塩基性のアニオン交換樹脂が好ましい。
強塩基性アニオン交換樹脂が基材の場合、ポリヨウ素イオンは、アニオン交換樹脂の交換基と比較的強固にイオン結合しているため、高濃度のCl-、SO4 2-等のアニオン含有水溶液と接触してもイオン交換により液相に移動するということはない。吸着しているポリヨウ素イオンはI3 -=I2・I-、I5 -=I2・I2・I-、I7−=I2・I2・I2・I-のようなI-イオンに分子状ヨウ素I2が結合した状態で存在しており、水に対して、まずは分子状ヨウ素I2がはじめに溶出する。そしてI3 -<I5 -<I7 -の順でI2溶出性が高くなり、I3 -は安定でかつ強固にイオン交換樹脂に吸着しているため、分子状ヨウ素I2を放出する性能はほとんどなく、さらに他のI3 -の形でイオン交換により溶出することもなく安定化している。従って、I5 -及びI7 -の含有比率を調製することで、I2の溶出性を任意にコントロールすることができる。
また、弱塩基性アニオン交換樹脂が基材の場合、強塩基性アニオン交換樹脂と比較して、ポリヨウ素イオンの交換基への結合性はそれほど強固ではないため、高濃度の分子状ヨウ素を溶出させる場合に適しており、強塩基性交換基の一部が弱塩基交換基に置換した形態のアニオン交換樹脂を基材として用いれば、その中間のヨウ素溶出性を示すヨウ素吸着アニオン交換樹脂を調製できる。
また、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂からの分子状ヨウ素の溶出性はイオン交換樹脂のイオン交換容量、交換基の種類、樹脂の細孔構造によっても変化するため、使用するイオン交換樹脂ごとに吸着ポリヨウ素イオン成分のI2の含有量、他の吸着アニオン成分の組成などを変えることで、分子状ヨウ素の溶出性を適宜設定でき、使用環境に合った組成のヨウ素吸着アニオン交換樹脂を調製して使用することができる。
PVP、PVA、ナイロンなどのヨウ素吸着性のある樹脂に分子状ヨウ素を含むヨウ素成分吸着させたヨウ素吸着樹脂の場合、基材樹脂には疎水性吸着により分子状ヨウ素そのものを吸着する性質のある樹脂が用いられる。樹脂の種類によってはヨウ素イオンを共吸着させることで、分子状ヨウ素の保持性、吸着量を向上できるものもある。使用する基材樹脂の種類により、分子状ヨウ素の保持性能が異なり、従って溶出性も異なるが、樹脂への分子状ヨウ素を含むヨウ素成分の吸着量を変えることで、分子状ヨウ素の溶出性を適宜設定でき、使用環境に合った組成のヨウ素吸着樹脂を調製して使用することができる。
活性炭または活性炭を含む複合資材に分子状ヨウ素を含有するヨウ素成分を吸着させたヨウ素吸着活性炭資材の場合は、活性炭自体が分子状ヨウ素を吸着しやすい性質を利用し、単に活性炭に分子状ヨウ素を吸着させたヨウ素吸着活性炭をそのまま用いるか、他の資材にそれを配合して用いることができる。使用する活性炭の種類により、分子状ヨウ素の保持性能が異なり、従って溶出性も異なるが、活性炭への分子状ヨウ素の吸着量を変えることで、分子状ヨウ素の溶出性を適宜設定でき、使用環境に合った組成のヨウ素吸着活性炭資材を調製して使用することができる。
(殺菌処理部)
ヨウ素徐放剤をカラム等に充填して、そのカラム等に殺菌処理しようとする水系媒体を通液することで、殺菌処理を行う。あるいは水系媒体が滞留するタンクなどを設け、その中にヨウ素徐放剤を懸濁状態で存在させ、強制攪拌、流入水による自然攪拌により殺菌処理を行う。水系媒体をヨウ素徐放剤に接触させるだけでも水系媒体に存在する病原菌の一部は殺菌されるが、ヨウ素徐放剤から溶出される分子状ヨウ素をその水系媒体に一定時間保持することで、水系媒体中に残存する病原菌を殺菌する。
さらに分子状ヨウ素を溶出させた水系媒体をその水系媒体が循環する領域にそのまま流し、水系媒体の接触するエリアをも殺菌処理する。
(殺菌条件)
殺菌条件は効果的な殺菌を実現し、生物に対する生育阻害を最小限とする観点から、注意深く決定される。ヨウ素の殺菌効果は殺菌対象の微生物により異なり、溶出ヨウ素の濃度と時間に依存する。効果的な殺菌を達成する観点から、殺菌工程での水系媒体への分子状ヨウ素の溶出濃度としては、0.5μg/mL以上が好ましく、3μg/mL以上がより好ましく、5μg/mL以上が更に好ましい。一方、生物に対する生育阻害を最小限とし、後のヨウ素成分を除去する工程において効果的な除去を実現する観点から、30μg/mL以下が好ましく、15μg/mL以下がより好ましく、10μg/mL以下が更に好ましい。
溶出した分子状ヨウ素を水系媒体中に所定時間維持して水系媒体および水系媒体の接触するエリアを殺菌するが、その殺菌処理時間としては、確実な殺菌を達成する観点から、30秒以上が好ましく、10分以上がより好ましく、30分以上が更に好ましい。一方、生物に対する生育阻害を最小限とする観点から、12時間以下が好ましく、5時間以下がより好ましく、3時間以下が更に好ましく、1時間以下の場合もある。
殺菌工程の終了後は、生物に対する生育阻害を最小限とする観点から、直ちにヨウ素成分の除去工程に移る。
(ヨウ素除去部)
一定濃度の分子状ヨウ素を水系媒体に溶出させて殺菌処理を行ったのち、水系媒体からヨウ素成分を除去するため、ヨウ素除去部にその水系媒体を導入する。ヨウ素除去の方法としては、少なくとも溶出させた分子状ヨウ素を除去できる方法であり、さらに水系媒体中で形態変化したヨウ素イオン等のイオン性ヨウ素、有機体ヨウ素などをも除去できる方法が好ましく、特に制限されないが、効率および簡便性の観点から、吸着または曝気処理が好ましい。
吸着によりヨウ素成分を除去する場合、できるだけヨウ素成分のみを選択的に吸着除去させる観点から、アニオン交換樹脂、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂;PVP、PVA、ナイロン、その他の疎水性の樹脂;活性炭などの吸着剤を使用することが好ましい。
また、吸着によりヨウ素成分を除去する場合、予め吸着剤を殺菌対象の水系媒体と同一組成の水溶液で処理して水系媒体中の成分を飽和吸着させた吸着剤を使用することで、ヨウ素除去処理による水系媒体中の成分の変動を抑制することができる。特に培養液などの有用成分を含有する水系媒体に適用する場合は効果的である。
また、このヨウ素除去部で、水系媒体からヨウ素成分を吸着させたヨウ素吸着資材は廃棄せずに回収し、吸着したヨウ素成分をアルカリあるいは還元剤水溶液で溶離したのち酸あるいは酸化剤を添加してヨウ素スラリーとしてヨウ素成分を回収して再利用することができる。また、ヨウ素成分を溶離せずにヨウ素成分を追加吸着することで、ヨウ素徐放剤として再生することもできる。
曝気処理によりヨウ素成分を除去する場合には、分子状ヨウ素を水系媒体から効率的に揮発させて除去する観点から、微細な気泡を水系媒体に通気するかあるいは放散塔に導入して通気エアーに分子状ヨウ素を気相に移相させて除去する方法が好ましい。
気泡を通気してヨウ素を除去する場合は、ヨウ素除去処理タンク等を設けヨウ素成分を含有する水系媒体をそのタンクに導入し、下部より樹脂、あるいはガラス製の微細泡が発生する気泡発生器を用いて通気して、気相にヨウ素を分配させて除去する。既存設備として水系媒体のストックタンク等が併設されている場合はそのタンクをヨウ素除去処理槽として代用しても良い。
放散塔を用いてヨウ素を除去する場合は、放散塔内部の充填物、通液量、通気量により除去効率が変わってくるが、基本的にヨウ素成分含有水媒体を放散塔上部より通液して、下部よりエアーを通気して気相にヨウ素を揮発させて除去する。1回の放散で除去しきれない場合は連続的に循環導入することで、除去することができる。
曝気処理して気相に揮発させたヨウ素は、アルカリ液、還元剤水溶液などで吸収するか、活性炭等の吸着剤で吸着させて回収することが好ましい。吸収液として回収したヨウ素成分はその吸収液に酸あるいは酸化剤を添加してヨウ素スラリーとして分別回収することができる。また吸着処理したヨウ素成分についてはアルカリあるいは還元剤水溶液でヨウ素成分を脱着したのち酸あるいは酸化剤を添加してヨウ素スラリーとして分別回収することができる。また、ヨウ素を吸着させた吸着剤はヨウ素徐放剤の原料として用いることもできる。
以上、ヨウ素除去の具体的な方法として、活性炭、イオン交換樹脂、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂、ヨウ素吸着樹脂などによる吸着除去と、曝気による揮発除去とを説明した。いずれの方法でも、分子状ヨウ素は除去できるが、ヨウ素イオン(I-)はイオン交換樹脂、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂、ヨウ素吸着樹脂では除去が可能であるが、活性炭では除去されにくく、また、曝気処理では除去されない。
このように、水系媒体の殺菌に使用したヨウ素を回収し、無駄に系外に排出することなく有効再利用できるシステムを組むことが可能である。
(不溶物除去部)
水系媒体に不溶物が含有している場合は、そのまま殺菌処理部に水系媒体を導入するとヨウ素徐放剤の性能低下をもたらす場合があるため、そのような場合は殺菌処理部に水系媒体を導入する前に、不溶物除去部に水系媒体を導入して不溶物を除去する。不溶物の除去方法はフィルター濾過、砂濾過、沈降濾過などの方法が適用できる。その中でもフィルター濾過が設備設置コスト、メンテナンスの面で好ましく、フィルターの材質には特に制限はないが、分子状ヨウ素を吸着する性質のある材質を用いることが好ましい。不純物除去部で不溶物を除去するが、その際に病原性微生物がフィルター部に不溶物とともに捕獲され、フィルター内で増殖することがある。そのため、分子状ヨウ素を溶出させた水系媒体の一部を不溶物除去処理部に導入するとフィルター部に捕獲された微生物をも殺菌できて好ましい。また、ヨウ素吸着性のあるフィルター材質を用いた場合、分子状ヨウ素溶出水の通液により、フィルター材質に分子状ヨウ素が吸着され、使用を重ねる毎にフィルター自体が自然に殺菌効果を持つようになり、フィルター捕獲される微生物の増殖を抑制する効果も付与される。
(有機物除去部)
水系媒体に有機物が含有している場合は、有機物の種類によっては殺菌処理部で溶出した分子状ヨウ素と反応して殺菌に有効な分子状ヨウ素を失活してしまう可能性があり、殺菌が不完全になることがある。そのような場合は、殺菌処理部に水系媒体を導入する前に、有機物除去部に水系媒体を導入して有機物を除去する。有機物の除去方法は活性炭等の有機物を吸着する性質のある吸着剤を充填したカラムなどに水系媒体を通液することで処理できる。また、有機物除去部においても不溶物除去部と同様に微生物が捕獲されて増殖することがあるため、殺菌処理部で分子状ヨウ素を溶出させた水系媒体の一部を有機物除去部に導入することが好ましい。
さらに、ヨウ素をも吸着する有機物除去資材を用いれば、分子状ヨウ素溶出水の通液により、その資材に分子状ヨウ素が吸着され、使用を重ねる毎に資材自体が自然に殺菌効果を持つようになり、有機物除去部で捕獲される微生物の増殖を抑制する効果も付与される。
さらに、ヨウ素除去部に使用する資材と同様に、予め有機物除去資材を培養液と同一組成の水溶液で処理して培養液成分を飽和吸着させておくことにより、有機物除去を実施することによる培養液中の成分の変動をおこさせることなく効果的である。
(水系媒体殺菌装置およびそれを組み込んだ栽培システム)
実際の水系媒体殺菌装置としては、上記した殺菌処理部およびヨウ素除去部を具備し、殺菌処理しようとする水系媒体が不溶物あるいは有機物で汚れている場合は、殺菌処理部の前段に、不溶物除去部あるいは有機物除去部をさらに具備した殺菌サブシステムであり、このシステム単独で各種の水系媒体を殺菌処理できるが、水系媒体を循環利用する場面に、この殺菌サブシステムを導入することがさらに好ましい。このような殺菌サブシステムを導入した殺菌処理として、水系媒体に培養液を用いる養液栽培システムへの適用の場合を例にして具体的に説明する。
ヨウ素吸着アニオン交換樹脂等のヨウ素溶出性をコントロールしたヨウ素徐放剤を用い、これを培養液などの水系媒体と接触させて、分子状ヨウ素を溶出させ、一定時間分子状ヨウ素を含有させた水系媒体を養液栽培システム内に循環させることにより、システム全体を殺菌し、その後に培養液成分または生物分泌物と反応する前に活性炭等のヨウ素吸着性のある資材を充填したカラムへの通液処理あるいは、曝気処理により分子状ヨウ素を除去し、害作用を発生させずにヨウ素殺菌する装置が好ましい。
殺菌処理しようとする培養液が不溶物あるいは有機物で汚れている場合は、殺菌処理部の前段に、不溶物除去部および有機物除去部を設け、不溶物、有機物を除去したのちに殺菌処理部に培養液を導入することで、ヨウ素徐放剤の性能低下、溶出する分子状ヨウ素の殺菌効果の低下を抑制しながら殺菌する装置が好ましい。
この場合、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂を充填したカラムに養液栽培の培養液を通液し、培養液に分子状ヨウ素のみを溶出させ、培養液中の病原菌を瞬時に死滅させることができる。さらにヨウ素を含有した培養液が養液栽培システム全体を通過することで、システム内に病巣が潜んでいる場合においても有効である。
更に、培養液にヨウ素を溶出させて殺菌処理したのちに、吸着あるいは曝気処理によりヨウ素を除去する工程を組み込み、生物に対するヨウ素の害作用を低減することができ、作物の栽培を継続しながら、栽培システム全体を殺菌処理できる。
更にヨウ素除去部で培養液から除去したヨウ素を回収、再利用することで、ヨウ素を有効利用できる。
図1にはNFT式の養液栽培システムに本殺菌サブシステムを組み込んだ場合の具体例を示した。
養液栽培の培養液循環ラインに本殺菌サブシステムを併設することで、培養液を殺菌処理すると同時に、分子状ヨウ素が溶出した培養液が養液栽培システム全体を循環することで、システム内を殺菌処理できる。
図2には殺菌サブシステムの具定例を示した。
養液栽培システムに本殺菌サブシステムを組み込んだ場合を例にして処理方法を説明する。通常の栽培を実施している時はバルブ1のみを開き、その他のバルブは閉めておく。殺菌処理部にて殺菌処理を行う場合、バルブ3、バルブ4およびバルブ6を開け、バルブ1を閉め、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂等を充填した殺菌処理部に培養液を導入し、培養液を殺菌すると同時に培養液に分子状ヨウ素を溶出させる。この時に規定の流量になるようにバルブ6の開度を調節する。ヨウ素徐放剤の種類により、ヨウ素の溶出性が異なり、また、その溶出性は水系媒体の流量によっても異なるため、予めヨウ素徐放剤の充填量および通液流量と、水系媒体への溶出ヨウ素量との相関を調べておき、規定濃度の分子状ヨウ素を溶出する条件範囲で、流量の調節を行う。こうして規定量の分子状ヨウ素を溶出させた培養液が栽培ベッドに送られ、培養液タンクを経由してヨウ素吸着アニオン交換樹脂カートリッジに戻ってくる。養液栽培システム全体の保水量により殺菌処理部への総通液量を設定する必要がある。
殺菌処理部から排出される培養液には規定濃度の分子状ヨウ素が溶出されるが、タンク内等の培養液が滞留する場所で希釈されてしまうため、少なくとも養液栽培システム内の保水量の1倍以上の総通水量になるように殺菌処理部への導入量を設定する必要がある。養液栽培システム内の全培養液に規定濃度の分子状ヨウ素を含有させるためには1.5〜3倍程度になるように設定するほうが好ましい。溶出平衡以下の分子状ヨウ素を含有した培養液を殺菌処理部に導入した場合、溶出平衡に満たない分の分子状ヨウ素が培養液に補給されるだけで、必要以上の過剰の分子状ヨウ素が溶出することはない。
培養液中に一定濃度の分子状ヨウ素を溶出させたら、バルブ1を開け、バルブ3、およびバルブ6を閉め、養液栽培システム内を分子状ヨウ素を含有した培養液で所定時間循環させ、システム内を殺菌処理する。
所定時間の殺菌処理が完了したら、バルブ3およびバルブ7を開け、バルブ1を閉め、ヨウ素除去部にヨウ素成分を含有した培養液を導入する。この場合も、殺菌処理部への培養液導入の場合と同様に、ヨウ素除去剤、通液流量とヨウ素除去効率との相関を調べておき、規定流量になるようにバルブ7の開度を調節する。また、ヨウ素除去部への総通液についても、養液栽培システム内の保水量の1倍以上の総通水量になるようにヨウ素除去部への導入量を設定する必要があり、養液栽培システム内の全培養液中のほとんどのヨウ素成分を除去するためには1.5〜3倍程度になるように設定するほうが好ましい。
ヨウ素成分の除去が完了したら、バルブ1を開け、バルブ3、バルブ4およびバルブ7を閉め通常の栽培を行う。
なお、培養液中の不溶物、有機物等が含有している場合は不溶物除去部、有機物除去部に培養液を導入してそれぞれの成分を除去してから殺菌処理部に導入するため、殺菌処理の際に以下の操作を行う。
培養液に不溶物が混入している培養液を殺菌処理する場合は、バルブ2、バルブ4およびバルブ6を開けたのちバルブ1を閉め、不溶物除去部に培養液を導入して不溶物を除去してから殺菌処理部に培養液を導入して殺菌処理を行う。
培養液に有機物が含有している培養液を殺菌処理する場合は、バルブ3、バルブ5およびバルブ6を開けたのちバルブ1を閉め、有機物除去部に培養液を導入して有機物を除去してから殺菌処理部に培養液を導入して殺菌処理を行う。
培養液に不溶物および有機物が混入している培養液を殺菌処理する場合は、バルブ2、バルブ5およびバルブ6を開けたのちバルブ1を閉め、不溶物除去部および有機物除去部に培養液を導入して不溶物および有機物を除去してから殺菌処理部に培養液を導入して殺菌処理を行う。
図1ではヨウ素除去に曝気処理を用いる場合を含めて例示しており、培養液タンクを曝気処理層として用いる場合を例示している。殺菌処理終了後に培養液タンク内を曝気処理して培養液からヨウ素を揮発させて除去し、ヨウ素を含有した空気を活性炭充填槽に導入してヨウ素を回収することができる。
分子状ヨウ素の濃度は残留塩素を簡便に測定する方法として汎用されているDPD比色法により容易に分析できる。従って、DPD比色法で培養液中の分子状ヨウ素濃度の測定しながら殺菌処理、ヨウ素除去処理を行うことで、殺菌効果のチェック、ヨウ素除去のチェックを行うことができる。また、このような分子状ヨウ素を検出するオンラインタイプの分析装置を組み込んで自動計測しても良く、また、バルブ操作、流量調節を自動制御し、さらにその制御因子としてヨウ素濃度分析値を電気的データとしてフィードバックして精密に培養液中のヨウ素成分濃度を制御することもできる。
一連の殺菌処理を連続的に行うこともできるが、1シリーズの殺菌処理で養液栽培システム内のほとんどの病原菌は死滅してしまうため、仮に殺菌されずに残存した病原菌が養液栽培システム内に存在していたり、飛び込みなどでシステム内に病原菌が混入したとしても、瞬時に発病レベルまで急激に増殖するわけではないので、一定期間経過毎に殺菌処理を行えば十分に病害を防除でき、12時間〜10日サイクルで行うことが好ましい。例えば、青枯病菌で汚染された養液栽培システムを殺菌処理する場合、1日〜4日に一回程度、上記した一連の殺菌処理を行えば病害の発生を防除できる。
また、殺菌装置により分子状ヨウ素を溶出させた水系媒体を、ロックウール、砂、パーライト、籾殻くん炭、フェノール樹脂などの培地成分、定植用のパネル、配管、タンク、栽培槽など養液栽培資材と接触させることによりそれら資材の殺菌処理に用いても良い。
養液栽培以外にも、他の農業分野、水産分野、食品加工分野、工業分野などで水系媒体の殺菌が必要な場面において、上記した養液栽培システムへの適用に準じた装置、方法で、各種の水系媒体の殺菌処理を行うことができ、また、その周辺分野で利用する固形物品の殺菌もできる。
(実施例1−1)
トマト青枯病を対象にヨウ素による防除効果について検討した。
ヨウ素徐放剤には、I-/Cl-の吸着モル比率が40:60の強塩基性アニオン交換樹脂に交換容量の0.9倍molの分子状ヨウ素(I2)を吸着させたヨウ素吸着アニオン交換樹脂を用いた。In vitroの試験では、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂を10mL充填したカラムにナス科植物青枯病菌(R.solanacearum)を105cfu/mLの菌密度になるように微量要素成分を含む園試処方培養液に添加して、この細菌懸濁液を50mL/minの通液速度で通液して殺菌処理を行った。この処理液を5分以上放置した後にプレート培養法で生菌数を測定したところ、99.9%以上の殺菌率が得られ十分な殺菌効果が認められた。なお、カラム通液直後および5分間放置後の培養液中のI2濃度をDPD比色法により分析し、殺菌処理液中に1μg/mLの濃度で分子状ヨウ素(I2)が含有していることを確認した。また、殺菌処理した液を培養液成分で前処理した活性炭充填カラムに導入して、DPD比色法で検出できないレベルまでヨウ素成分を十分に除去できた。また、同一の処理で得られた殺菌処理液100mLをメスシリンダーに入れ、0.5L/minの通気速度で30分間曝気処理することでも、ヨウ素成分を十分に除去できた。
なお、供試した樹脂および培養液を用いて、通液試験を実施して通液条件と分子状ヨウ素溶出濃度との相関を事前に調べ、上記と同一の通液条件で樹脂量の1000倍量の培養液を通液した時に、通液初期から1μg/mLの分子状ヨウ素が溶出し、その後1000倍量通液完了までの間において、コンスタントに1μg/mLの分子状ヨウ素を溶出することを確認した。また、この分子状ヨウ素を溶出させた培養液を1時間放置したのち、DPD比色法で分子状ヨウ素濃度を測定したところ、ほとんど濃度低下は認められず、培養液中で安定に分子状ヨウ素を保持することを確認した。
さらに、これら一連の処理の前後での培養液成分をイオンクロマト計、原子吸光分析計にて分析したが、培養液中の各成分の濃度はほとんど変化しておらず、溶出させた分子状ヨウ素と培養液成分とが反応している形跡はほとんど認められなかった。
(実施例1−2)
培養液量15LのDFT式養液栽培装置を用いて、スタート培養液が青枯病菌で汚染されている場合を想定した試験を実施した。栽培装置に培養液を入れ、105cfu/mLの密度になるように菌懸濁液を添加して培養液を強制汚染させた試験区を4つ用意した。ヨウ素吸着量を調節して1、3及び5μg/mLの濃度で分子状ヨウ素を溶出するヨウ素吸着アニオン交換樹脂を調製し、それぞれのヨウ素吸着アニオン交換樹脂50mLを充填したカラムを作製して殺菌処理部として用いた。カラムに病原細菌を含有した培養液を2500mL/minの通液速度で10分間通液して培養液に分子状ヨウ素を溶出させて殺菌処理を行った。15分間放置後にエアレーションによって分子状ヨウ素を除去し、トマトを定植して発病の推移を見た。その結果、無処理区では全ての株が発病したのに対し、殺菌処理区ではI2:1μg/mL溶出区で6株中1株が発病した以外はいずれの試験区も定植1ヶ月後では全く発病が認められなかった。また、トマトの生育は良好であり、栽培に用いる原水に病原菌が混入していた場合においてもヨウ素殺菌により病害防除効果が非常に高く、作物への害作用もないことが確認された。
(実施例1−3)
培養液量15LのDFT式養液栽培装置を用いて、定植時に、苗、資材あるいは培養液由来で培養液が青枯病菌に汚染された場合を想定した試験を実施した。一つの栽培装置にトマト苗6株を定植して栽培し、培養液に105cfu/mLの密度になるように菌懸濁液を添加して強制汚染させた試験区を5つ用意した。それぞれの試験区について強制汚染後0、3、6、12及び24時間経過後に、分子状ヨウ素5μg/mL溶出タイプヨウ素吸着アニオン交換樹脂50mLを充填したカラムを用いて、培養液を4L/minの通液速度で10分通液して分子状ヨウ素を溶出させて殺菌処理を行った。それぞれ1時間放置したのちに培養液成分で予備吸着させた強塩基性アニオン交換樹脂を充填したカラムに通液してヨウ素成分を除去した。その結果,各処理区とも培養液中の菌数は処理直後にはほとんど検出されなくなりヨウ素殺菌処理するまでの時間が早いほど、病害防除効果が高かった。なお、トマトの生育は良好であった。定植時は根が切断されたりして、病害が発生しやすいが、定植作業が完了後速やかにヨウ素殺菌処理を行うことで、作物に悪影響を及ぼすことなく、効果的に病害防除できることが確認された。
(実施例2−1)
分子状ヨウ素5μg/mL溶出タイプのヨウ素吸着アニオン交換樹脂充填カラムを有する殺菌処理部と、培養液成分で前処理したイオン交換樹脂カラムを有するヨウ素除去部と、フィルター式の不溶物除去部と、培養液成分で前処理した活性炭を充填した有機物除去部とを具備した殺菌サブシステムを、DFT式養液栽培装置に組み込み、トマトを定植して2週間栽培を行ったのち、外部からの飛び込みを想定して、培養液に10cfu/mLのナス科植物青枯病菌(R.solanacearum)を接種した。殺菌処理するまでの間、毎日の培養液を分取してプレート培養法で菌密度の推移を検査したところ、ヨウ素殺菌処理を行った4日目の段階で細菌数は3.7×103cfu/mLまで漸増していったことが判明した。
菌接種後4日目に、培養液を不溶物除去部および有機物除去部に導入したのち殺菌処理部に通液して、3μg/mLの分子状ヨウ素を培養液に溶出させ、1時間栽培装置内を循環させて殺菌処理を行った。その後、培養液をヨウ素除去部へ通液してヨウ素成分を0.2μg/mL以下まで除去した。なお、一連の殺菌処理、ヨウ素除去処理における培養液中のヨウ素濃度はDPD比色法で行い、実質的にトマトの栽培を継続しながら殺菌処理を行った。殺菌処理/ヨウ素除去処理を行ったのちの培養液中の青枯病菌数をプレート培養法で検査したところ、殺菌率が99.9%以上であることが確認され菌体はほとんど殺菌されたことが確認された。以降、4日サイクルで殺菌処理を行い、栽培を継続したが、病害の発生は認められず、トマトも順調に生育した。
(実施例2−2)
トマトを6月28日に播種し、8月10日に上記の栽培装置に定植した。定植前、培養液に、細菌懸濁液(4.2×105cfu/mL)を接種した。培養液の流路を制御することで、菌無添加区、ヨウ素濃度0、3及び5μg/mL区を作製し、上記と同様の方法で殺菌処理およびヨウ素除去処理を行った後、1ヶ月間連続通気法で栽培した。未殺菌処理区(0μg/mL区)では、菌が増殖し、発病した。I2:3及び5μg/mL溶出させた殺菌処理区では、殺菌後に菌は検出されず、発病もせずに良好な生育を確認できた。
(実施例3)
栽培終了後の養液栽培システムを殺菌処理するため、システム内の培養液を井戸水に入れ替え、この水をヨウ素吸着アニオン交換樹脂充填カラムを有する殺菌処理部に通水して、水にI2を溶出させながら、栽培システム内を循環させて、システム内を殺菌処理する。
(実施例4)
井戸水で満たした水槽に養液栽培で使用した栽培パネルを入れ、水槽内の水中のI2濃度が5μg/mLになるまで、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂充填カラムを有する殺菌処理部に通水したのち、1時間放置して殺菌処理を行い、パネルの繰り返し使用による病害発生を防除する。
(実施例5)
養液栽培用培養液の原水として河川水を使用する際に、河川水をヨウ素吸着アニオン交換樹脂充填カラムを有する殺菌処理部に通水して、殺菌処理を行ったのちに、この水を活性炭を充填したヨウ素除去部に通水してヨウ素成分を除去し、培養液調製用の原水として使用する。
(実施例6)
ロックウール耕による養液栽培で排出される培養液を、フィルター濾過して不溶物を除去し、次いで、活性炭充填カラムに導入して有機物を除去したのち、ヨウ素吸着アニオン交換樹脂充填カラムを有する殺菌処理部に通水して、殺菌処理を行ったのちに、この水を活性炭を充填したヨウ素除去部に通水してヨウ素成分を除去し、これに培養液成分を添加するなどして組成調整したのち養液栽培用の培養液として再利用する。
(比較例1−1)
培養液をヨウ素徐放剤で殺菌したのち、ヨウ素除去処理を実施せずに培養液中で分子状ヨウ素がI-イオンに徐々に還元されて培養液に蓄積された場合を想定して、I-イオンのトマトへの影響を確認するため、以下の方法で、I-含有培養液による栽培試験を行った。
ロックウール粒状綿を詰めた10.5cmポットにトマト苗を定植し、1試験区8株ずつの6試験区分を用意し、点滴式養液栽培装置で栽培した。各試験区は、培養液にI-イオン源としてヨウ化カリウムをそれぞれI-濃度:0、1、2、4、8及び16μg/mLになるように添加し、その培養液を施用して100日間栽培を行い、I-イオンの影響を確認した。なお、試験開始57日目に第3果房の上2葉を残して摘心した。
処理開始約1ヶ月後から16μg/mL施用区で吸水量が低下し、実験終了時の総吸水量は0μg/mL施用区の80質量%程度であった。また、Ca2+及びMg2+などの無機成分の吸収も、8及び16μg/mL施用区で顕著に低下した。8及び16μg/mL施用区では、下位葉の葉色の低下が見られた。特に、16μg/mL施用区では程度がひどく、第3葉は終了時にはほぼ全株で落葉していた。第6及び9葉では、葉脈を残して葉が黄色から白に変色し、一部紫色に変色した部分も見られた。
(比較例1−2)
比較例1−1と同様に、培養液へのI-イオンの蓄積を想定して、I-イオンのホウレンソウへの影響を確認した。
ロックウール微粒綿を詰めた50穴セルトレイに、1セル3株ずつホウレンソウを植えて育苗したのち、1セルずつ切り離し1試験区24ポットずつの8試験区分を用意し、それぞれ次に示す条件でI-イオンを含有する培養液を施用して点滴式養液栽培装置で42日間栽培した。灌水時間は7、9、11、13及び15時の1日5回とし、このすべてにI-を1、2、4及び8μg/mL含有させたI-入りの培養液を連続的に与える連続施用区4試験区、7時のみI-を4、8及び16μg/mL含有させたI-入りの培養液与え、あとの4回はI-の入っていない培養液をあたえる間欠施用区3試験区、すべてI-の入っていない培養液を与える0μg/mL施用区の合計8試験区を設けた。
連続施用区では、すべての区で0μg/mL施用区に比べて葉長の低下が認められた。8μg/mL施用区は特に程度がひどく、葉長および葉幅ともに0μg/mL施用区に比べて著しく劣り、葉色の低下も認められた。間欠施用区では、4、8及び16μg/mL施用区とも0μg/mL施用区とほとんど差がなかった。
以上の結果より、トマト及びホウレンソウ共にI-により生育が阻害されることがわかった。ホウレンソウは、よりI-の影響を受けやすく、1及び2μg/mLといった低濃度でも生育阻害を受ける可能性がある。しかし、間欠施用では16μg/mLでもほとんどI-による影響が見られなかったことから、I-による生育阻害は、高濃度のI-が根に触れることによるストレスではなく、吸収されたI-が蓄積することによると考えられる。
以上より、殺菌処理後にヨウ素を回収し、培養液中から取り除く必要があることが分った。
以上の方法および装置は、生物を水系媒体で生育させる全ての産業分野で有益であるが、植物がヨウ素成分による生育阻害を受けやすいことから、農業用培養液を殺菌することが特に好ましい。
また、固形の農業資材を水系媒体に浸漬し、水系媒体をヨウ素で殺菌することで、農業資材を殺菌することも、有益な方法である。
装置を説明するための模式図である。 サブシステムを説明するための模式図である。

Claims (13)

  1. 少なくとも殺菌に有効なヨウ素成分を溶出するヨウ素徐放剤を含む殺菌処理部と、
    少なくとも分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を除去するヨウ素除去部と
    を具備する水系媒体殺菌装置。
  2. 不溶性の成分を除去する不溶物除去部を更に具備する請求項1記載の水系媒体殺菌装置。
  3. 有機物を除去する有機物除去部を更に具備する請求項1又は2記載の水系媒体殺菌装置。
  4. 前記ヨウ素徐放剤は、塩基性アニオン交換樹脂にヨウ素成分をポリヨウ素イオンの形で吸着させたヨウ素吸着アニオン交換樹脂か、
    ヨウ素吸着性のある樹脂に分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を吸着させたヨウ素吸着樹脂か、
    活性炭または活性炭を含む複合資材に分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を吸着させたヨウ素吸着活性炭資材か
    の何れかである請求項1乃至3何れか記載の水系媒体殺菌装置。
  5. 前記ヨウ素除去部は、吸着または曝気処理により前記ヨウ素成分を除去する請求項1乃至4何れか記載の水系媒体殺菌装置。
  6. 所定時間の間、該水系媒体中に実質的に殺菌に有効な分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を溶出する殺菌工程と、
    少なくとも分子状ヨウ素を含むヨウ素成分を、該水系媒体から除去するヨウ素除去工程と
    を含む水系媒体殺菌方法。
  7. 水系媒体中の不溶物および有機物を除去する前処理工程を更に含む請求項6記載の水系媒体殺菌方法。
  8. 前記所定時間は30秒〜12時間である請求項6又は7記載の水系媒体殺菌方法。
  9. 前記水系媒体は循環されている請求項6乃至8何れか記載の水系媒体殺菌方法。
  10. 前記水系媒体は農業用培養液である請求項6乃至9何れか記載の水系媒体殺菌方法。
  11. 前記農業用培養液が養液栽培中の培養液であり、作物栽培を中断させることなく、植物体および養液栽培システム全体を殺菌処理する請求項6乃至10何れか記載の水系媒体殺菌方法。
  12. 前記水系媒体の殺菌処理を12時間〜10日サイクルで行う請求項6乃至11何れか記載の水系媒体殺菌方法。
  13. 前記水系媒体に固形物品を浸漬し、請求項6乃至12何れか記載の方法を前記水系媒体に施し、該固形物品を殺菌する方法。
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