JP2005254053A - リンの回収方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 良好な処理水質を維持しながら、高いリン回収率を維持可能なリン回収方法と装置を提供する。
【解決手段】 リン酸カルシウムを含有する固体粒子を流動化せしめた晶析槽で、リン含有原水からリンを回収する方法において、該晶析槽の流出水の一部にカルシウムを加えた循環水を前記晶析槽に返送するに際し、前記原水のリン濃度を測定し、検出された濃度値に応じて晶析条件を制御することとしたものであり、前記晶析槽には、固体粒子充填容積当りのリン負荷が、20kg−P/m/d以下となるように、固体粒子を充填するのがよく、また、前記循環水の返送は、原水と循環水の混合直後の各反応関係物質濃度が[Ca2+モル/リットル]10×[PO−Pモル/リットル]×[OHモル/リットル]<10−54を満足するように行うのがよい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、液体中のリンの回収に係り、特に、上水、下水、し尿系汚水、工業用水、工場廃水、その他あらゆる液体中に存在するリン酸塩類を除去するに際し、高いリン回収率を維持可能なリン回収方法及び装置に関するものである。
一般に、自然水系に排出される上記の各種液体中には、無機性のリン酸塩としてオルトリン酸塩や各種の縮合リン酸塩、更に有機性のリン酸塩などが様々な状態で存在しており、これらのリン酸塩類の存在が、湖沼、内海、内湾などの閉鎖性水域のあおこ、赤潮発生の誘起因子となっている。
更に、各種の用水として使用する場合に、装置、配管内に生物学的なスライムが発生し、また、化学的なスケールが形成されて,事故発生の重大な原因となっている。
特に、下水処理場において、生汚泥や余剰汚泥を濃縮した分離水、汚泥を脱水した脱離液中には、高濃度のリン酸塩が含まれており、これらの廃水が水処理系に返送されると、水処理系で取りきれなくなったリン酸塩が自然水系に放流され、上記の問題を助長している。
従って、これら廃水中に存在するリン酸塩類を除去する必要から、各種のリン除去方法が検討されているが、その一つとして、晶析技術を用いたリン除去技術が提案されている。特に、充填塔内にリン酸塩鉱物を充填させて、原水中のリン酸塩類と添加したカルシウム及びアルカリ剤によって、前記リン酸塩鉱物表面でリン酸カルシウムを析出させ、リンを除去している。
特開昭53−101842号公報によると、リン酸カルシウムを含有するリン酸塩鉱物の充填塔に原水をそのpHを6.0以上としてカルシウム剤を添加して通液することにより液中に存在するリン酸塩類を除去するに際し、前記充填塔より流出する液の一部を充填塔へ循環せしめると共に、前記カルシウム剤を前記充填塔に直接あるいはその直前において注入することを特徴とする液中リン酸塩類の除去方法が示されている。
また、特開昭60−168587号公報によると、リン酸カルシウムを含有する脱リン材を流動化せしめた層にリン含有水廃水を通液して、カルシウムイオンの存在下で液中のリンを除去する方法において、脱リン材の流動層内の上部でpHを検知し、流動層内の下部にアルカリ剤を注入して層内のpHを8.5〜11.0の範囲に保持するように調整しながら処理することを特徴とする液中のリン酸塩の除去方法が示されている。
さらに、特公平1−37982号公報によると、固体粒子を流動せしめた層にリン含有排水を通液してカルシウムの存在下に液中のリンを除去する方法において、流動層高検出器を備え、流動層高検出信号により塔内から肥大化した固体粒子を抜き出し、抜き出した固体粒子よりも粒径の小なる固体粒子を塔内に補給充填しながら脱リン処理する流動層式脱リン方法が示されている。
このような脱リン方法を適用すれば、リン酸カルシウムが晶析した脱リン材の分離、脱水が極めて容易であり、従来のような化学的凝集沈殿法によるいわゆる凝沈汚泥と比較すると、濃縮装置、脱水機、乾燥機などの既成概念による汚泥処理施設を全く必要としないだけでなくリンを資源として再利用容易な状態で回収可能である。
しかしながら、今までに述べた従来の流動層式脱リン方法では、以下のような問題があった。
(1)原水のリン濃度が高くなった場合、過飽和度が高くなりすぎて、微細なリン酸カルシウムが多数析出し、処理水質が悪くなる場合があった。
(2)また、同様に固体粒子の充填容積当りのリン負荷が過大になり、微細なリン酸カルシウムが多数析出し、処理水質が悪くなる場合があった。
特開昭53−101842号公報 特開昭60−168587号公報 特公平1−37982号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、良好な処理水質を維持しながら、高いリン回収率を維持可能なリン回収方法及び装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明では、リン酸カルシウムを含有する固体粒子を流動化せしめた晶析槽で、リン含有原水からリンを回収する方法において、該晶析槽の流出水の一部にカルシウムを加えた循環水を前記晶析槽に返送するに際し、前記原水のリン濃度を測定し、検出された濃度値に応じて晶析条件を制御することを特徴とするリンの回収方法としたものである。
前記リンの回収方法において、晶析槽には、固体粒子充填容積当りのリン負荷が、20kg−P/m/d以下、好ましくは10kg−P/m/d以下となるように固体粒子を充填するのがよく、また、前記循環水の返送は、原水と循環水の混合直後の各反応関係物質濃度が[Ca2+モル/リットル]10×[PO−Pモル/リットル]×[OHモル/リットル]<10−54を満足するように行うのがよい。
また、本発明では、リン酸カルシウムを含有する固体粒子を流動化せしめた晶析槽で、リン含有原水からリンを回収する装置において、該晶析槽の流出水の一部を前記晶析槽に循環する循環路と、該循環路に設けたカルシウム添加手段と、前記原水のリン濃度を測定する測定手段と、該測定値に基づき晶析条件を制御する制御手段を備えたことを特徴とするリンの回収装置としたものである。
前記リンの回収装置において、晶析槽には、固体粒子充填容積当りのリン負荷が20kg−P/m/d以下となるように固体粒子が充填されており、また、前記制御手段は、前記原水と循環水の混合直後の各反応関係物質濃度が[Ca2+モル/リットル]10×[PO−Pモル/リットル]×[OHモル/リットル]<10−54を満足するように循環水を返送制御するのがよい。
リン酸カルシウムを含有する固体粒子を流動化せしめた晶析槽でリンを回収する方法及び装置において、固体粒子充填容積当りのリン負荷が20kg−P/m/d以下、好ましくは、10kg−P/m/d以下となるように固体粒子を充填すると共に、晶析槽流出水の一部にカルシウムを加えた循環水を前記晶析槽に返送する際に、原水と循環水の混合直後の各反応関係物質濃度が[Ca2+モル/リットル]10×[PO−Pモル/リットル]×[OHモル/リットル]<10−54を満足するように循環水を返送することで、高いリン回収率を維持可能なリン回収方法及び装置を提供することができた。
本発明の実施の形態を図面を参照にして詳細に説明する。
図1は、本発明を実施するリン酸カルシウム晶析槽を用いる一例のフロー構成図である。
リン酸カルシウム晶析槽には、原水供給管と循環水供給管、処理水の流出管、製品結晶抜き出し管が接続されている。原水供給管にはアルカリの供給設備が、循環水供給管にはカルシウムの供給設備が備えられている。また、晶析槽上部にはpH検出器が設置されており、検出されたpH値に応じてアルカリの供給が制御可能となっている。
リン酸カルシウム晶析槽は、予め種晶を添加しておく。種晶には、砂、アンスラサイト、活性炭、石灰岩、ドロマイト、大理石、サンゴ砂なども考えられるが、主成分がリン酸カルシウムであると、初期吸着によりリン酸カルシウムの晶析反応が促進されるので、リン鉱石、骨炭が最も最適である。
この晶析槽にオルトリン酸イオンを含む原水を上向流で通水すると共に、原水のpHを6〜11の範囲に調整し、更に原水に含まれているオルトリン酸イオン濃度に応じて、塩化カルシウムなどのカルシウム源を加える。これを固体粒子が流動化する一定の流速条件で通水せしめることで、充填されている固体粒子の表面にリン酸カルシウムの結晶を晶析、固着せしめて、オルトリン酸イオンを除去する。ここでいうリン酸カルシウムとは、リン酸とカルシウムからなる結晶化合物の総称であり、リン酸1カルシウムやリン酸3カルシウム、ヒドロキシアパタイトなどを示す。代表的な反応であるヒドロキシアパタイトの化学反応は以下の通りである。
10Ca2++2OH+6PO 3− → Ca10(PO(OH)
従来は、固体粒子の充填量を充填層高が1〜3m位となるように充填していた。ところが、オルトリン酸イオンの高い廃水を対象にした場合や、濃度変動で原水のオルトリン酸イオン濃度が上昇した場合は、リン回収率が低下する場合があった。そこで、本発明者らが固体粒子充填容積当りのリン負荷とリン回収率の関係について鋭意研究した結果、図5、図6を得ることができた。
ここで固体粒子充填容積当りのリン負荷は、原水リン流入量を固体粒子の充填容積で割った値で表すことができる。図5は、(1)原水リン濃度42〜320mg/Lの場合、図6は固体粒子の平均粒径が、(2)0.3mm或いは(3)0.7mmで、充填層高を0.3〜3.3mとした場合の3ケースを調べた結果を記した。いずれのケースの場合も、固体粒子充填容積当りのリン負荷が高くなる程、リン回収率が低下する傾向が見られ、リン回収率50%を得るには、リン負荷を10kg−P/m/d以下とすればよく、また、前記(2)の場合は20kg−P/m/d以下でもよいことがわかった。負荷が高くなると回収率が低下する傾向にある理由として、固体粒子表面以外の場所で微細なリン酸カルシウムを晶析し処理水と共に流出したり、末反応のオルトリン酸イオンが多数残留することが考えられる。
固体粒子充填容積当りのリン負荷は、リン回収率を決定するきわめて重要な要素であることがわかった。
充填する固体粒子の粒径は、0.1mm以下で小粒径であると沈降速度が遅く、液の上向流速を早くすることができないので装置が大きくなる傾向にある。一方、2mm以上であると、充填容積当りの表面積が小さく、反応効率が悪い。最も適した粒径は0.1〜2mm、好ましくは、0.2〜1.0mmである。
前述の通り、原水のpHは6〜11とするが、好ましくは7.5〜9.5とする。原水のpHが、このpH領域より低ければアルカリを、高ければ酸を添加する。pH調整剤の漆加位置は、原水槽、或いは原水供給管内、或いは循環水が好ましいが、晶析槽に直接供給してもよい。また、pH調整剤の添加方法は、晶析槽内或いは処理水のpHを測定し、検出された測定値に応じて供給するのが好ましい。原水の性状が安定している場合は、原水量に応じて定量供給してもよい。
添加するカルシウム源は、塩化カルシウムのほか、水酸化カルシウム、石膏、炭酸カルシウム、酸化カルシウムなどがある。カルシウム源は、処理水の一部に添加し、処理水よりもカルシウム濃度が上昇した液を循環水として晶析槽に返送する。水酸化カルシウムや石膏などは溶解しにくいので、酸を併用して溶解してもよい。カルシウムの添加量は、原水のオルトリン酸イオン濃度によるが、処理水のカルシウム濃度が20〜200mg/L残留するように添加するとよい。
前記には、固体粒子充填容積当りのリン負荷を20kg−P/m/d以下好ましくは10kg−P/m/d以下とするとリン回収率が50%以上となることを示した。しかしながら、この条件を満足しても、リン回収率が低下することがあった。
本発明者らが、この理由について鋭意研究したところ、原水と循環水を混合した直後(混合水という)のイオン積と関係があることがわかった。混合水の各濃度の算出と、リン酸カルシウムのイオン積の算出は以下の通りである。
混合水の濃度算出=(QRW×CRW+Qcir×Ccir)/(QRW+Qcir
イオン積=[Ca2+10×[OH×[PO −]
なお、QRWは原水流量、Qcirは循環水量、CRWは原水濃度、Ccirは循環水濃度、[]内はモル/リットルである。図7には、イオン積とリン回収率の関係を示した。結晶化率は、イオン積が増加と共に上昇する傾向にある。なお、結晶化率は原水オルトリン酸イオン濃度の内、結晶化した割合であり、固体粒子の表面で晶析したもの、微細なリン酸カルシウムで処理水と共に流出したものの両者を含む。一方、回収率は10−54〜10−59付近が最も高く、それ以下或いはそれ以上では低下する傾向にあることがわかった。10−59以下では、結晶化率が低く未反応のオルトリン酸イオンが残留し、10−54以上では、微細なリン酸カルシウムが析出し処理水と共に流出したと考えられる。未反応のオルトリン酸イオンは滞留時間を長くすると反応し、回収率が上昇するが、一度析出した微細なリン酸カルシウムは回収できない。リン回収率を低下させないようにするには、微細なリン酸カルシウムを析出させないようにするのが好ましい。本発明では、混合水のイオン積が10−54以下となるように循環水量を返送する。
原水と循環水の混合方法は、図1に示すように、原水供給管に循環水を供給してもよいし、図3に示すように、晶析槽底部で混合してもよい。
また、同様に過剰なカルシウムの添加やpHの上げすぎを避け、前述の通り、原水と循環水の混合後のイオン積が10−54以下となるように、原水流量及び/又は循環水量を調整する。
図2には、原水槽でリン濃度を測定し、測定結果を演算して原水流量と循環水量を制御した例を示した。演算は、前述したように混合水のイオン積が10−54以下となるように原水量と循環水量を決める。また、好ましくは、リンの測定結果で、カルシウム供給量やpH調整剤の供給量も制御するのが好ましい。
リン酸カルシウム晶析槽で肥大化した固体粒子は、一部を適時引き抜くことで、リンを回収する。この際、骨炭層の充填高さを低くなり過ぎないようにする。また、適時抜き出した固体粒子粒径よりも粒径の小なる固体粒子を添加して、反応槽内の固体粒子平均粒径を低下させてもよい。
図面の説明では、リアクター底部より回収しているが、エアリフトポンプを利用してもよい。
実施例1
この実施例では、図1に示すような処理フローを用いて、工場廃水からリンをリン酸カルシウムで回収した。処理プロセスは、原水槽、リン酸カルシウム晶析槽からなる。カルシウム源には塩化カルシウム、pH調整剤にはNaOHを用いた。NaOHの添加は、反応槽上部に設置されたpH計より検出されたpH値に応じて、オン−オフ制御し、原水供給管に添加した。塩化カルシウムは循環水に供給した。
リン酸カルシウム晶折槽内には、予め平均径が0.3mmの骨炭を2.5m充填した。原水及び循環水は、上向流で通水し骨炭を流動させた。原水のPO−Pは20mg/L、原水量は2.8m/d、循環水量は5.6m/d、Ca/PO−P重量添加比は6.2、反応pHは8.5とした.
上記条件では、リン容積負荷は、1.3kg−P/m/d、混合水のイオン積は6.4×10−59であった。
原水のT−P=22mg/L、PO−P=20mg/Lに対し,処理水のT−Pは4.0mg/L、PO−Pは2.0mg/Lであり、リン回収率は80%上であった。
実施例2
この実施例では、図2に示すような処理フローを用いて、下水返水流からリンをリン酸カルシウムで回収した。処理プロセスは、原水槽、リン酸カルシウム晶析槽からなる。カルシウム源には塩化カルシウム、pH調整剤にはNaOHを用いた。NaOHの添加は、晶析槽上部に設置されたpH計より検出されたpH値に応じて、オン−オフ制御し、原水供給管に添加した。塩化カルシウムは循環水に供給した。原水槽には、オルトリン酸イオンの自動測定器が設置されており、リン酸イオンの値に応じて原水及び循環水量を制御した。
リン酸カルシウム晶折槽内には、予め平均径が0.3mmの骨炭を2.5m充填した。原水及び循環水は、上向流で通水し骨炭を流動させた。原水のPO−Pは10〜50mg/Lで変動し、原水PO−P濃度に応じて、原水量を6.6〜1.3m/d、循環水量を1.8〜7.1m/dとなるように調整した。Ca/PO−P重量添加比は3〜10、反応pHは8.5とした。
上記条件では、リン容積負荷は1.5kg−P/m/d、混合水のイオン積は1.4〜2.0×10−58であった。
原水のT−P=12〜53mg/L、PO−P=10〜50mg/Lに対し、リン回収率は80%以上であった。
比較例1
この比較例は、実施例1と比較する。Ca/PO−P重量比が14、pHが9とした以外、処理フローは図1と同じとした。
上記条件では、リン容積負荷は1.3kg−P/m/d、混合水のイオン積は2.8×10−54であった。
原水のT−P=22mg/L、PO−P=20mg/Lに対し、処理水のT−Pは10mg/L、PO−Pは1.0mg/Lであり、リン回収率は55%であった。混合水のイオン積が10−56以上であったことで、微細なリン酸カルシウムが多数析出し、回収率が低下した。
比較例2
この比較例は、実施例2と比較する。原水槽でオルトリン酸イオン濃度を測定せず、原水量及び循環水量を定量とした。
リン酸カルシウム晶析槽内には、予め平均径が0.3mmの骨炭を2.5m充填した。原水及び循環水は、上向流で通水し骨炭を流動させた。原水のPO−Pは10〜50mg/L、原水量は6.6m/d、循環水量は1.8m/dで固定し、Ca/PO−P重量添加比は10、反応pHは8.5とした。
上記条件では、リン容積負荷は1.5〜7.5kg−P/m/d、混合水のイオン積は1.4×10−58〜1.9×10−52であった。
原水のT−P=12〜55mg/L、PO−P=10〜50mg/Lに対し、リン回収率は40〜80%で変動した。原水のリン濃度が高く混合水のイオン積が高いときには回収率が低下した。処理水には微細なリン酸カルシウムが多数流出した。
本発明の一例を示すフロー構成図。 本発明の他の例を示すフロー構成図。 本発明の別の例を示すフロー構成図。 公知の処理例を示すフロー構成図。 リン容積負荷とリン回収率の関係を示すグラフ。 リン容積負荷とリン回収率の関係を示すグラフ。 イオン積とリン回収率の関係を示すグラフ。

Claims (6)

  1. リン酸カルシウムを含有する固体粒子を流動化せしめた晶析槽で、リン含有原水からリンを回収する方法において、該晶析槽の流出水の一部にカルシウムを加えた循環水を前記晶析槽に返送するに際し、前記原水のリン濃度を測定し、検出された濃度値に応じて晶析条件を制御することを特徴とするリンの回収方法。
  2. 前記晶析槽には、固体粒子充填容積当りのリン負荷が、20kg−P/m/d以下となるように、固体粒子を充填することを特徴とする請求項1記載のリンの回収方法。
  3. 前記循環水の返送は、原水と循環水の混合直後の各反応関係物質濃度が[Ca2+モル/リットル]10×[PO−Pモル/リットル]×[OHモル/リットル]<10−54を満足するように行うことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のリンの回収方法。
  4. リン酸カルシウムを含有する固体粒子を流動化せしめた晶析槽で、リン含有原水からリンを回収する装置において、該晶析槽の流出水の一部を前記晶析槽に循環する循環路と、該循環路に設けたカルシウム添加手段と、前記原水のリン濃度を測定する測定手段と、該測定値に基づき晶析条件を制御する制御手段を備えたことを特徴とするリンの回収装置。
  5. 前記晶析槽には、固体粒子充填容積当りのリン負荷が20kg−P/m/d以下となるように固体粒子が充填されていることを特徴とする請求項4記載のリンの回収装置。
  6. 前記制御手段は、前記原水と循環水の混合直後の各反応関係物質濃度が[Ca2+モル/リットル]10×[PO−Pモル/リットル]×[OHモル/リットル]<10−54を満足するように循環水を返送制御することを特徴とする請求項4又は5記載のリンの回収装置。
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