JP2005253700A - 涙液メニスカス検査用具 - Google Patents

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克史 石田
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一男 坪田
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ドール ムラト
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保明 柿木
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Abstract

【課題】 被験者の涙液量を、被験者に苦痛を与えずに迅速に正確に測定する。
【解決手段】 細長い吸収部材2を含んでなり、吸収部材2の長さ方向にわたって溝4が施された涙液メニスカス検査用具1を提供する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被験者の涙液滲出量を判定するための涙液メニスカス検査用具に関する。
近年、涙液の分泌量が少ないドライアイ(眼乾燥症)の人が増加している。ドライアイは、涙液の質的量的な異常により、角結膜に障害がおこる疾患であり、代表的なものとして涙液分泌減少症がある。そして、このドライアイによって目の不快感、充血、炎症等が起こる。ドライアイが悪化すると、角膜が傷つけられて視力が低下する場合がありうる。
ここで、涙液は、目の表面を潤して角膜を保護して栄養補給を行い、異物を洗い流す等の機能を有している。そのため、このような涙液の量を簡便に検査できる検査用具が求められている。
従来より、涙液量を測定する方法として5mm程度の幅の濾紙片の先端を下眼瞼の内側と眼球との間に係止させ、涙液の浸透長を測定するシルマー法が知られている。しかし、シルマー試験紙を用いる場合には、眼瞼により試験紙が角膜に押し付けられることにより痛みを伴うため、点眼麻酔をする必要がある。また、シルマー試験紙を下眼瞼に接触させる刺激によって涙液の分泌が増加することもあるので、正確な測定が難しく、更に測定時間が5分間と長くて被験者への負担が大きい。また、時には、眼表面に障害を与える例もある。
そのため、シルマー試験紙の代わりに、滅菌した綿糸を使用する方法が、以下の特許文献1に記載されている。この特許文献1の段落番号0017および図7には、綿糸の一端部をそのまま被検査者の下眼瞼の内側と眼球との間に係止し、台紙側を粘着テープ等で被検査者の頬等に固定して使用する態様が記載されている。
しかしながら、上記の特許文献1に示される態様では、綿糸が涙液を吸収する速度は、綿糸固有の素材に性質による吸収速度に制限されることになる。そのため、綿糸固有の吸収速度を超えて、測定時間の短縮化を図ることは難しい。
また別の検査方法としては、涙液層破壊時間測定法(BUT測定)がある。この方法は、フルオレセイン色素で涙を着色し、目を開いてその涙がどれくらいの時間で乾くかを測定するものである。そして、このときの乾燥時間が10秒以下だとドライアイの可能性があるといわれている。さらに別の方法としては、涙のクリアランステストがある。この方法は、5%のフルオレセイン色素液を片眼づつ結膜嚢内に点眼し、5分後にシルメル試験紙にて、何倍に薄まったかを調べるものである。しかしながら、涙液層破壊時間測定法(BUT測定)やクリアランステスト等の色素を用いる方法では、特に涙液量が少ない被験者にとっては色素が異物として残留するために、角膜に悪影響を及ぼす場合がありうる。
また、近年、下眼瞼と眼球との間にできる涙液のメニスカスにある涙液量と病理的症状との間の関係が注目されており、このメニスカス中の涙液量の測定が重視されつつある。しかし、このメニスカス中の涙液の量はせいぜい5μl3程度であって少なく、測定が困難であるという問題がある。
現在利用できる高価な装置を用いたいずれの検査方法においても、医師が診断する際、スリット(細瞭灯顕微鏡)にて、涙液及び眼表面を観察しながら測定を行うもので、その場で、短時間に簡単に手でティアメニスカスの定量測定ができる検査用具は無かった。
特許第3254311号公報
本発明は、涙液量の少ないドライアイの被験者等に対しても、被験者への負担が少なく安全に涙液メニスカス涙液量および油脂成分量の測定ができるようにするための検査手段を提供する。
本発明は、(1)医師がその場で、5秒間と短時間に簡便にティアメニスカスを定量測定できる。(2)細瞭灯顕微鏡で涙液及び眼表面を観察しながら検査できる。(3)被験者には、測定時間が5秒と短時間で負担が軽減され、しかも、眼表面に障害を与えない等を考慮したものであり、簡便に被験者の涙液メニスカスを測定するための涙液メニスカス検査用具(ストリップ ティアメニスコメトリー(Strip Tear Meniscometry))を提供する。
具体的には、細長い吸収部材を含んでなり、該吸収部材自体がその長さ方向にわたって溝が施された涙液メニスカス検査用具を提供する。また、細長い吸収部材を含んでなり、該吸収部材の両側部に長さ方向にわたってマスキング部材が施された涙液メニスカス検査用具も提供する。
ここで、前記吸収部材が前記吸収部材が親水性を有する材料により形成されている態様や、前記吸収部材が疎水性を有する材料により形成されている部材をさらに含む態様や、前記吸収部材が、植物性繊維もしくは動物性繊維、レーヨン、アセテート、ニトロセルロース、合成樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン66、ポリビニリデンフロライド、ポリプロピレン、ビニルもしくはアクリル共重合体、グラスファイバ、セルロースのいずれかを少なくとも含むものである態様や、前記吸収部材の前記先端部付近に前記先端からある距離をおいて色素が置かれている態様や、前記吸収部材の先端部が丸くなっていることを特徴とする態様や、前記吸収部材の少なくとも1つの面に防水性フィルムが設けられており、前記吸収部材の先端部の一部が、前記防水性フィルムから露出している態様であることが好ましい。ここで、前記吸収部材の先端部まで前記マスキングが施されている態様や、前記吸収部材の先端部において、前記マスキングの幅がその先端に向かって狭くなっている態様であることが好ましい。
さらに前記吸収部材の先端部に幅方向の折り目があることがより好ましい。
ここで、吸収部材としては、水性の涙液量の測定のために親水性の各種の紙または膜を用いることができるが、例えば、濾過用メンブレンまたはクロマト用メンブレンがしなやかで眼に刺激を与えることが少ないうえに湿潤速度が速く、一定の湿潤速度を有するものであるため好ましい。このようなメンブレンは液の吸収と拡散を助けるよう多孔質体になっており、体積の9割程度が空隙になっているものである。さらに、上記の吸収部材の素材として疎水性の材料を用いることにより、マイボーム腺から分泌される油脂成分の量を測定することができる。また、被験者の目に触れる先端部は不要な刺激を目に与えないように丸型(半円状あるいは楕円状等の角のない形状)であることが好ましい。吸収部材の寸法は、保持しやすいように、幅1〜5mm、厚さ1mm以下、長さ5〜70mm程度で長さ方向に目盛が付されているものが好ましい。また、前記色素は、例えば、青色1号等の色素である。
さらに、前記マスキングを施すことは、インキ接着剤やコーティング剤等を用いるか、インクジェットドット塗布、シルクスクリーン印刷やスプレー塗布や転写法等を用いて、前記吸収部材の孔を埋めることを含みうる。他には、熱溶融によってメンブレンの微小な孔穴を消失させる方法によってもマスクキングを形成することができる。
吸収部材の吸収速度に加え、吸収部材に設けられた溝により毛細管現象による涙液の吸引効果も生じるため、あるいは樹脂加工により涙液の流れの幅が狭められているので、迅速で正確に涙液の量を判断することができるとともに、被験者の苦痛を低減することができる。
なお、上記の涙液メニスカス検査用具は、涙液メニスカス検査用具の吸収部材に溝やマスキング部材を設けたり、吸収部材の少なくとも1つの表面に前記防水性フィルムを設けたりすることによって、涙液メニスカス検査用具の剛性を高めることができるので、涙液を検査する際に曲がったり折れたりせずに検査がしやすくなるという効果も備えている。また、防水フィルムに目盛線を施してもよい(図は防水フィルムに目盛印刷をした例である)。
発明を実施するための形態
以下、本発明の涙液メニスカス検査用具の具体的な実施態様を図面を参照しながら説明する。まず、本発明の第1の実施態様に係る涙液メニスカス検査用具を図1に示す。ここで、図1(a)は、その先端部が半円形状に加工され、被験者の下眼瞼に接して涙液を吸収する吸収部材2であって、その先端部から若干離れた箇所に色素が添加された色素添加部3と、吸収部材2の先端部からの涙液が吸収部材2に浸透する方向に向かって設けられた溝4とを有する吸収部材2を含む、使用前の涙液メニスカス検査用具1の状態を示している。ここで、溝4は、例えば、吸収材料2をプレス加工することによって形成することができる。また、図1(a)の涙液メニスカス検査用具1を線A−Aで切断したときの断面図を図2に示している。図2に示すように、ここでは、この溝4の形状は半円形であるが、これに限らず、例えば、矩形であってもよい。また、涙液メニスカス検査用具1の先端を被験者の眼に容易に接し、折り目の緩衝作用によって、目への接触刺激を緩和することができるようにするために、この涙液メニスカス検査用具1には折り目7が設けられている。
なお、以下では折り目7を設けた場合について説明しているが、これに限らず、例えば、折り目7がない場合や、涙液メニスカス検査用具1の吸収部材2(またはその先端部付近)を、プレス加工等により湾曲させたものであってもよい。この場合には、涙液メニスカス検査用具1の先端部が折り目の部分で取れてしまうことを防止することができる。
このようにすると、涙液は、まず、吸収部材2に吸収され、次いで、吸収部材2にその長さ方向に設けられた溝4に沿って伝わってゆく。このとき、プレス加工により形成された溝4では毛細管現象により、より多くの涙液が集まって、検査紙の後端へと伝わってゆく。この涙液の溝4への集中があるので、微小量の涙液を比較的に容易に測定することができる。また、短時間の測定で済むために、被験者の苦痛も低減されることになる。
また、図1(b)および図1(c)は、図1(a)に示す第1の実施態様の涙液メニスカス検査用具1を使用して、被験者の涙液量を測定した後の状態を示している。ここで、図1(b)は、吸収部材2に設けられた溝4の幅または吸収部材2そのものの幅(以下、これらの幅を「スイートスポット」とよぶ。詳細には、スイートスポットとは、涙液に接する吸収部位の幅に相当する範囲をいう。)が、幅2aのように狭い態様である場合を示している。一方、図1(c)は、吸収部材2の幅2bが、図1(b)の幅2aよりも広い場合を示している。
ここで、図1(b)と図1(c)とを比較すると、吸収部材2の溝4の幅(スイートスポット)があまり広くなると、吸収材料そのものによる涙液の吸収量が増大するため、下眼瞼と眼球との間にある僅かな涙液量の正確な測定が困難となる場合がありうる。
そのため、スイートスポットの幅は、吸収部材2の親水性等により変化するところが大きいが、例えば、幅0.5〜2mm程度とすることが好ましい。また、被験者が涙液メニスカス検査用具1を保持しやすいように、涙液メニスカス検査用具1は、幅1〜5mm、厚さ0.1〜1mm以下、長さ5〜50mm程度であり、涙液が涙液メニスカス検査用具1へと浸透する方向(通常、長さ方向)に沿ってそれを横切る向きの目盛が付されていることが好ましい。
また、図1(d)には、吸収部材の幅は図1(b)の幅2aであるが、そのスイートスポットが図1(b)よりも広くなっている涙液メニスカス検査用具も示す。図1(d)の態様によれば、より短時間に涙液メニスカスを吸収して測定することができ、しかも滲み等による涙液量の測定誤差を低減することができる。
次に、吸収部材2に浸透した涙液が吸収部材2中を等方的に拡散することを防止するために、マスキング部材を設けた本発明の第2の実施態様に係る涙液メニスカス検査用具を図3に示す。ここで、図3(a)は、その先端部が半円形状に加工され、被験者の下眼瞼に接して涙液を吸収し、その先端部から若干離れた箇所に色素が添加された色素添加部3を有する吸収部材2からなり、この吸収部材2にはその長さ方向にわたってマスキング加工により形成されたマスキング部材5がある、使用前の涙液メニスカス検査用具1aの状態を示している。ここで、吸収部材2にあるマスキング部材5は、涙液が浸透するのを防ぐものであり、吸収部材2よりも親水性が低い材料であることが好ましい。
なお、例えば、吸収部材2の側面部分に露出している孔穴を樹脂等により埋めることや、あるいは合成樹脂などの多孔質体の孔穴部を熱溶着等により消失させることも、ここでのマスキング部材5を施すことに含まれる。また、このマスキング部材5の幅を吸収部材2の先端部において狭くする(つまり、スイートスポット幅を広くする)ことにより、涙液メニスカスの吸収速度をさらに促進することもできる。
また、図3(b)は、図3(a)に示す第2の実施態様の涙液メニスカス検査用具を使用して、被験者の涙液量を測定した後の状態を示している。ここで、図3(b)は、吸収部材2そのものの幅(スイートスポット)が、例えば、図1(c)の溝の幅2bと同じ場合であっても、マスキング部材5により吸収部材2からその周辺部へと涙液が浸透することがないため、涙液量が正確な測定できる点において有利である。つまり、図1に示す第1の実施態様と比較して、第2の実施態様では、スイートスポットの大きさについての制約が低減されている。
次に、吸収部材2に浸透した涙液が吸収部材2を等方的に拡散することを防止しつつ、涙液を速やかに測定することができるように、溝4とマスキング部材5との両方を設けた本発明の第3の実施態様に係る涙液メニスカス検査用具を図4に示す。ここで、図4(a)は、その先端部が半円形状に加工され、被験者の下眼瞼に接して涙液を吸収し、その先端から若干離れた箇所に色素が添加された色素添加部3を有し、その先端からの涙液が浸透する方向に向かって設けられた溝4とを有する吸収部材2と、この吸収部材2に接するマスキング部材5とを含む、使用前の涙液メニスカス検査用具1bの状態を示している。
なお、吸収部材2に接するマスキング部材5は、吸収部材2から涙液が浸透するのを防ぐために、吸収部材2よりも親水性が低い材料であることが好ましいことや、吸収部材2の側面部分に露出している孔穴を樹脂等により埋めることもここでのマスキング部材5を施すことに含まれること等は、第2の実施態様の場合と同様である。
また、図4(b)は、図4(a)に示す第3の実施態様の涙液メニスカス検査用具1bを使用して、被験者の涙液量を測定した後の状態を示している。ここで、図4(b)は、吸収部材2の溝4(スイートスポット)が、例えば、図1(c)の溝の幅2bと同じ場合であっても、マスキング部材5により吸収部材2からその周辺部へと涙液が浸透することがないため、涙液量が正確に測定できる点において有利である。
さらに、毛細管現象によって、涙液が溝4へと吸引されるため、吸収部材2に固有の吸収速度または湿潤速度を超えて、涙液が溝4へと入り込むことができる。そのため、より速やかに正確に被験者の涙液量を測定することができる。
また、図5(a)は、上記の第3の実施態様の涙液メニスカス検査用具にフィルムを貼り付けた第4の実施態様の涙液メニスカス検査用具1cを示している。ここで、図5(a)の線B−Bで切断してこの涙液メニスカス検査用具1cの先端部を拡大したときの断面を図6に示している。ここで、吸収部材2の先端部にはフィルムが無く、吸収部材2が露出している。これは、この部分が被験者の下眼瞼に接して涙液を吸収できるようにするためである。また、図5(b)は、図5(a)の涙液メニスカス検査用具1cを使用した後の状態を示している。ここで、図5(b)では、吸収部材2の溝4に貼り付けられたフィルム6によって、吸収部材2に吸収された涙液の蒸発が防止されている。また、涙液メニスカス検査用具1cの先端を被験者の目に容易に接することができるようにするために、涙液メニスカス検査用具1cに折り目7を設けることができる。ここでは、涙液メニスカス検査用具1cの先端が、目盛りを施した側のフィルム6方向へと折り曲げられている態様が示されている。
なお、図4に示された第4の実施態様では、吸収部材2の両面にフィルム6を貼り付けた態様について説明している。しかしながら、本発明はこれに限らず、例えば、溝4のいずれか片面にフィルムを貼り付けられた態様であれば、フィルム6が貼り付けられた面からの涙液の蒸発等を防ぐことができるため、涙液量の測定精度の向上が期待できる。
また、溝4の開いている側の面にフィルム6を貼り付けることにより完全な管が形成されるので、より大きな涙液の吸引力が得られるという効果も期待することができる。そのため、片面にフィルム6を貼り付ける場合には、吸収部材2に設けられた溝4の開いている側の面に対してフィルム6を貼り付けることが好ましい。
なお、上記の第1から第4の実施態様において、涙液量を表す目盛は、吸収部材2、マスキング部材5、またはフィルム6のいずれかに付することができる。
次に、上記の第1から第4の実施態様の涙液メニスカス検査用具1〜1cの使用方法を説明する。本発明の涙液メニスカス検査用具1〜1cを用いた場合、被験者の下眼瞼に溜まっている涙液を涙液メニスカス検査用具1〜1cが速やかに吸収することができるので、涙液の測定時間は5秒〜10秒程度という短時間で行われる。すなわち、被験者または測定者が涙液メニスカス検査用具1〜1cの先端部を被験者の下眼瞼に接するように保持して測定することができる。
そして、上記の5秒〜10秒程度の時間が経過し、被験者の下眼瞼に溜まっていた涙液が涙液メニスカス検査用具1〜1cに吸収されると、例えば、マスキング部材5などに付された目盛を読み取り、被験者の下眼瞼上の涙液メニスカスを形成していた涙液量を測定することができる。そして、この測定結果に基づいて、被験者がドライアイであるかどうかの判断材料が提供される。このように、比較的に迅速かつ正確に涙液量を測定することができる。
図7に、角膜と下眼瞼との間に沿って涙液メニスカス(または涙三角ともよばれる)が形成されている様子を示す。この涙液メニスカスの涙液には、毛細管現象の原理により、涙液の表面張力に比例し、その曲率半径に反比例する陰圧が生じているため、その前縁には皮膚粘膜接合部とよばれる凹面が形成されている。
そして、角膜の上にはムチンなどの多糖類を多く含む粘液層があり、その上に涙液水層と脂質層が形成されている。そして、涙液水層はその下で涙液メニスカスにつながっている。この涙液メニスカス中の涙液や油脂の量がドライアイの病状と大きく関係しているが、その量は極めて少ないので測定が困難である。本発明の検査用具は、下眼瞼の上端であって、この涙液メニスカスに接する程度の位置にその先端を置くことにより、5秒という短時間で測定を行うことができる。このとき、検査用具の先端が角膜に触れる必要がないので、眼に刺激を与えることも少ない。また、5秒〜10秒という短期間で検査することができるので、検査用具1〜1cはあえて頬に固定する必要はなく、手で保持しているか、簡単な保持具を利用するだけで十分である。
なお、5秒〜10秒という短期間に涙液メニスカス量の測定が可能である点については、被験者の涙液メニスカスをフルオルセン染色し、本願の検査用具を涙液メニスカスに5秒間当てた後に光を当てたところ、染色液であるフルオルセンからの発光がみられなくなっているという実験結果に基づくものである。
(a)は、吸収部材2に溝4を設けた本発明の第1の実施態様の涙液メニスカス検査用具1の先端を示す平面概略図である。(b)は、第1の実施態様の涙液メニスカス検査用具1であって、スイートスポットが狭いものを使用した後の状態を示す平面概略図である。(c)は、第1の実施態様の涙液メニスカス検査用具1であって、スイートスポットが広いものを使用した後の状態を示す平面概略図である。(d)は、第1の実施態様の涙液メニスカス検査用具1であって、図1(b)の溝の幅2aを有し、スイートスポットが広いものを使用した後の状態を示す平面概略図である。 図1(a)に示す線A−Aで本発明の第1の実施態様の涙液メニスカス検査用具1を切断したときの断面図である。 (a)は、吸収部材2の両側にマスキング部5を設けた第2の実施態様の涙液メニスカス検査用具1aを示す平面概略図である。(b)は、この第2の実施態様の涙液メニスカス検査用具1aの使用後の状態を示す平面概略図である。 (a)は、本発明の第2の実施態様の涙液メニスカス検査用具に溝4を設けた第3の実施態様の涙液メニスカス検査用具1bを示す平面概略図である。(b)は、この第3の実施態様の涙液メニスカス検査用具1bの使用後の状態を示す平面概略図である。 (a)は、本発明の第3の実施態様の涙液メニスカス検査用具1bの両面に防水フィルム6を設けた第4の実施態様の涙液メニスカス検査用具1cを示す平面概略図である。(b)は、この第4の実施態様の涙液メニスカス検査用具1cの使用後の状態を示す平面概略図である。 図5(a)に示す線B−Bで本発明の第4の実施態様の涙液メニスカス検査用具1cを切断したときの断面図である。 涙液メニスカスの様子を示す斜視図である。
符号の説明
1、1a、1b、1c 涙液メニスカス検査用具
2、2a、2b 吸収部材
3 色素添加部
4 溝
5 マスキング部
6 防水フィルム
7 折り目

Claims (11)

  1. 細長い吸収部材を含んでなり、該吸収部材自体にその長さ方向にわたって溝が施された涙液メニスカス検査用具。
  2. 細長い吸収部材を含んでなり、該吸収部材の両側部に長さ方向にわたってマスキングが施された涙液メニスカス検査用具。
  3. 前記吸収部材が親水性を有する材料により形成されている請求項1または2に記載の涙液メニスカス検査用具。
  4. 前記吸収部材が疎水性を有する材料により形成されている部材をさらに含む請求項3に記載の涙液メニスカス検査用具。
  5. 前記吸収部材が、植物性繊維もしくは動物性繊維、レーヨン、アセテート、ニトロセルロース、合成樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ナイロン、ナイロン66、ポリビニリデンフロライド、ポリプロピレン、ビニルもしくはアクリル共重合体、グラスファイバ、セルロースのいずれかを少なくとも含むものである請求項1から4のいずれかに記載の涙液メニスカス検査用具。
  6. 前記吸収部材の前記先端部付近に前記先端からある距離をおいて色素が置かれている請求項1から5のいずれかに記載の涙液メニスカス検査用具。
  7. 前記吸収部材の先端部が丸くなっていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の涙液メニスカス検査用具。
  8. 前記吸収部材の少なくとも1つの面に防水性フィルムが設けられており、前記吸収部材の先端部の一部が、前記防水性フィルムから露出している請求項1から7のいずれかに記載の涙液メニスカス検査用具。
  9. 前記吸収部材の先端部まで前記マスキングが施されていることを特徴とする請求項8に記載の涙液メニスカス検査用具。
  10. 前記吸収部材の先端部において、前記マスキングの幅がその先端に向かって狭くなっていることを特徴とする請求項9に記載の涙液メニスカス検査用具。
  11. 前記吸収部材の先端部に幅方向の折り目があることを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の涙液メニスカス検査用具。
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