JP2005253045A - 多周波帯用べき級数型プリディストータ - Google Patents

多周波帯用べき級数型プリディストータ Download PDF

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Abstract

【課題】中心周波数が各帯域の帯域幅より十分離れた関係にある複数の帯域信号を少ない歪で増幅する電力増幅器に好適な多周波帯用べき級数型プリディストータを提案する。
【解決手段】複数の帯域信号を含む送信信号を遅延回路を含む線形信号伝達経路と、複数の周波数対用の歪発生経路に分配し、各周波数対用の歪発生経路では、分配された信号からその周波数対の信号を帯域信号抽出器で抽出し、抽出した信号の奇数次歪を奇数次歪発生器により発生し、その奇数次歪の位相と振幅をベクトル調整器で調整し、その歪発生経路の出力とする。これら複数の歪発生経路の出力と、線形信号伝達経路の出力を合成器で合成し、多周波帯用べき級数型プリディストータの出力とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波信号を電力増幅する電力増幅器の歪みを補償するプリディストータに関し、特に複数の帯域の高周波信号を一括して歪補償を実現できる多周波帯用べき級数型プリディストータに関する。
マイクロ波帯電力増幅器の非線型歪補償方法のひとつとしてディジタル信号処理によるプリディストーション法(以下、ディジタルプリディストーション法)がある(例えば特許文献1)。ディジタルプリディストーション法の特徴は、ディジタル信号処理にてプリディストータの構成を可能とすることで複雑なアナログ回路を不要にしている点にある。
これまでにディジタルプリディストータには、予め増幅器の非線形特性を線形化するテーブルを持つルックアップテーブルによる構成が知られている(例えば非特許文献1及び特許文献2)。ルックアップテーブルを持つディジタルプリディストータは、歪成分を設計値以下にするように増幅器出力信号を帰還してルックアップテーブルの設定値を更新する。このようにして、ディジタル信号処理にて歪補償ができることが知られている。その歪補償量は、約15dB以下であることが知られている(非特許文献2)。
べき級数モデルに基づくプリディストータがある。これまでにアナログ回路にて実現されており、歪改善量は30dB以上を達成している(非特許文献3)。べき級数モデルは増幅器の非線型特性を精度よくモデル化していることが知られている(例えば非特許文献4)。べき級数モデルを用いるディジタルプリディストータにおける歪補償方法では、増幅器出力信号から各次の係数を補正する信号を抽出する必要がある。これまで特許文献1では、送信信号から基本波と各次の歪成分を除去して補正用信号を抽出していた。より簡易にべき級数モデルの補正用信号を抽出する方法として、2波の等レベル搬出波をパイロット信号として用いる方法がある(非特許文献3)。
英国特許出願公開第2,335,812号明細書 特表2002-522989号公報 H.Girard, and K.Feher, "A new baseband linearizer for mre efficient utilization of earth station amplifiers used for QPSK transmission", IEEE J. Select. Areas Commun. SAC-1, No.1, 1983. 石川、長谷、久保、戸澤、濱野、"W−CDMA基地局用適応歪補償装置の開発"、2002年電子情報通信学会ソサイエティ大会、C−2−31,2002.09. T.Nojima, and T.Knno, "Cuber predistortion linearizer for relay equipment in 800MHz band land mobile telephone system", IEEE Trans. Vech. Tech., Vol. VT-34, No. 4, pp.169-177, 1985. 11. Tri T.Ha, Solid-State Microwave amplifier Design, Chapter 6, Krieger Publishing Company, 1991.
離散した複数の周波数帯にて同時に移動無線をサービスする方式において、それぞれの周波数帯域に合わせたプリディストータを必要としていた。しかし背景技術の項で挙げた従来のプリディストータの構成において、その調整できる周波数範囲は搬送波周波数を中心に20数MHz程度であり、PDC(パーソナル・ディジタル・セルラ)のように800MHz帯と1.5GHz帯の複数の帯域の送信信号を同時に歪補償を行ないつつ所定の歪補償を達成することはできなかった。これまでのプリディストータは、各送信周波数帯域に合わせた歪補償を一括して行う歪発生経路を備えていない。このため複数の周波数帯において十分な歪補償量を達成する調整を行うことができなかった。複数の周波数帯のプリディストーション処理を一括にできれば、装置の簡易化、低消費電力化、小型化を可能にする。
また、従来のべき級数型プリディストータの遅延線路を共通として、複数の周波数帯に対応した歪発生手段をもつべき級数型プリディスートタを構成する方法がある。このような複数のべき級数型プリディストータをあたかも並列に構成する方法では、それぞれの歪発生手段に複数の周波数帯の送信信号が入力される。それぞれの歪発生手段はそれぞれの周波数帯に対して歪補償を行なうよう入力された送信信号の振幅と位相を調整する。しかし、歪発生手段に入力される送信信号が、複数の周波数帯の送信信号の場合、それぞれの周波数帯の送信信号に対して最適な振幅と位相の調整を行なうことができない。例えば、800MHz帯と1.5GHz帯の送信信号であれば、歪発生器は800MHz帯に対して最適な振幅と位相を設定できるが、700MHzの差周波数のある1.5GHz帯に対して最適な振幅と位相を設定するには700MHzの差周波数に追随する高速動作の可能な振幅と位相設定手段が必要である。しかしながら、このような高速な振幅・位相設定手段はない。このように、それぞれの周波数帯で動作するべき級数型プリディストータを複数使用しても、複数の周波数帯で動作するべき級数型プリディストータを構成することができなかった。
本発明によれば、それぞれの周波数帯の信号を抽出する帯域信号抽出器と、抽出された信号の奇数次成分をそれぞれ発生する歪発生器とを有する歪発生経路を複数の周波数帯に対応して設け、入力信号を線形信号経路とそれら複数の歪発生経路に分配し、それらの経路の出力を合成して多周波帯用べき級数型プリディストータの出力とする。このように、複数の周波数帯域において歪補償を独立に行うプリディストータを構成する。
この発明によるべき級数型プリディストータによれば複数の帯域信号を各帯域別に周波数分離し、各周波数帯域別に奇数次の歪みを発生させ、その歪成分により電力増幅器で発生する歪成分を抑圧するように各周波数帯域毎に調整し、送信信号に合成して電力増幅器に入力する。この結果として電力増幅器の出力側における各周波数帯域の奇数次歪成分は除去される。
つまり、各周波数帯域別に独立して歪補償量を調整でき、複数の周波数帯域の歪補償量を一括して処理することができる。よってこの発明によれば装置の簡易化、低消費電力化、小型化が可能となる。
第1実施例
図1に本発明を実施するための最良の形態を示す。このプリディストータはプリディストーション回路100と制御器31を含み、プリディストーション回路100は、線形信号伝達経路PLと、第1の周波数帯用の3次歪発生経路PD1と、第2の周波数帯用の3次歪発生経路PD2と、これらの経路の出力信号を合成する合成器14A,14Bを含む。図1に示すプリディストータはディジタル信号処理にて実現され、第1及び第2の周波数帯(中心周波数f1とf2で表すものとする)に対応する。移動無線に適用すれば、f1は例えば800MHz帯、f2が例えば1.5GHz帯とすることができる。その他の例としてはf1が1.5GHz帯、f2が2GHz帯であってもよい。更に、周波数帯域の数は2つに限らず2つ以上の任意の数に適応することができる。また、各周波数帯の歪発生経路に5次以降の高次歪発生器を追加してもよい。
送信信号STは線形信号伝達経路PLと2つの周波数帯に対応した第1及び第2歪発生経路PD1, PD2に分配される。第1の歪発生経路PD1は第1周波数帯の帯域信号抽出器11-1と、3次歪発生器X3-1と、ベクトル調整器V3-1との縦続接続により構成されている。第2の歪発生経路PD2は第2周波数帯の帯域信号抽出器11-2と、3次歪発生器X3-2と、ベクトル調整器V3-2との縦続接続により構成されている。第1及び第2の歪発生経路の出力は合成器14Bで合成され、その合成結果は合成器14Aで線形信号伝達経路PLの出力と合成される。線形信号伝達経路PLの遅延回路10Dはここではシフトレジスタのようなメモリで構成することができ、後述のアナログプリディストータの場合は、遅延線路で構成することができる。2つの帯域信号抽出器11-1と11-2は帯域通過フィルタで構成してもよいし、帯域阻止フィルタで構成してもよい。
帯域信号抽出器11-1で抽出した中心周波数f1の帯域信号は3次歪発生器X3-1に供給される。3次歪発生器X3-1は中心周波数f1の帯域の送信信号の3次歪みを発生する。ベクトル調整器V3-1は可変減衰器VA-1と可変位相器VP-1の縦続回路で構成され、3次歪発生器X3-1が発生した3次歪信号のレベルがプリディストータの出力側に接続される電力増幅器(特に図示しない)で発生する3次歪成分と振幅が一致し、位相が逆位相となるように初期設定し、その初期設定状態を維持するように制御器31によって制御する。
同様に、帯域信号抽出器11-2で抽出した中心周波数f2の帯域信号は3次歪発生器X3-2に供給され、周波数帯域f2の送信信号の3次歪成分を発生する。この3次歪成分も、可変減衰器VA-2と可変位相器VP-2の縦続接続で構成されたベクトル調整器V3-2により電力増幅器で発生する帯域f2の3次歪成分と等振幅、逆位相となるように初期設定し、その設定状態を維持するように制御器31で制御する。
第1及び第2の歪発生経路PD1, PD2で発生した歪成分は合成器14Bで合成され、合成器14Aで線形信号伝達経路PLからの遅延された送信信号と合成され、ディジタル・アナログ変換器(DAC)21でアナログ信号に変換され、そのアナログ信号がディジタルプリディストータの出力信号として出力される。このアナログ信号は特に図示していないが電力増幅器で増幅され、送信アンテナから電波として放射される。
電力増幅器で増幅された送信信号の一部を例えば方向性結合器などで抽出し、その送信信号の歪成分を信号検出器28で検出し、アナログ・ディジタル変換器(ADC)29でディジタル信号に変換し、そのディジタル信号を制御器31に入力する。
制御器31はベクトル調整器V3-1, V3-2を制御し、アナログ・ディジタル変換器29を通じて帰還される送信信号の周波数帯域f1とf2の3次歪成分が最小となるように、ベクトル調整器V3-1, V3-2を制御する。このために、信号検出器28には周波数帯域f1とf2を抽出する帯域信号抽出器が含まれている。
帯域信号抽出器11-1及び11-2の特性はそれぞれ中心周波数をf1, f2とする所望の帯域幅を有し、それぞれ第1及び第2の周波数帯の信号を抽出する。このような各帯域信号抽出器は例えば帯域通過フィルタ(バンドバスフィルタ:BPF)で構成してもよいし、あるいは帯域阻止フィルタ(バンドエリミネーションフィルタ:BEF)で構成してもよい。図1の実施例では、電力増幅器の3次歪を補償する場合として歪発生経路PD1, PD2で3次歪を発生する場合を示したが、一般に、電力増幅器が発生する補償すべき奇数次歪と同じ奇数次の歪を発生するように構成する。
図2に帯域信号抽出器11-1, 11-2を帯域通過フィルタで構成した場合の周波数対減衰特性をそれぞれ実線と破線で概念的に示す。中心周波数がそれぞれf1, f2の周波数帯の帯域外で急峻に減衰量が増大し、周波数帯間の分離が十分な特性とする必要がある。そのような特性は一般に複数のバンドバスフィルタを縦続接続して得ることができる。
図3は例えば周波数帯抽出器11-1を帯域阻止フィルタで構成した場合の周波数対減衰特性を示す。ただし、この例は図1のプリディストータに中心周波数がそれぞれf3, f4の第3及び第4歪発生経路が更に追加されているものとした場合の第1の帯域信号抽出器11-1に要求される特性を概念的に示している。この特性は、図3から明らかなように第1周波数帯f1以外の周波数帯である第2、第3及び第4周波数帯f2, f3, f4をそれぞれ阻止する3つの帯域阻止フィルタBEF1, BEF2, BEF3を図4に示すように縦続接続することにより形成することができる。各帯域阻止フィルタはその帯域で十分な帯域阻止特性を有し、かつそれ以外の帯域で十分に低損失な通過特性を有するよう構成する。そのような各帯域阻止フィルタは例えばノッチフィルタで構成できる。ノッチフィルタには、誘電体共振器を用いる帯域阻止フィルタ、マイクロストリップラインによるスタブを用いたフィルタなどを適用することができる。図に示さないが、同様に、第2の帯域信号抽出器11-2の特性は他の第1、第3及び第4周波数帯をそれぞれ阻止する3つの帯域阻止フィルタの縦続接続で形成することができる。図示してない第3及び第4周波数の帯域信号抽出器についても同様である。
各周波数帯抽出器を帯域通過フィルタで構成する場合は、中心周波数の帯域周辺を抽出しやすく、また中心周波数からのアイソレーションが比較的取りやすい利点がある。しかし、中心周波数がバンドバスフィルタの共振周波数となるため、信号の遅延が大きくなる。従って、その遅延量に合わせて図1における線形信号経路を構成する遅延回路10Dの遅延量を大きくする必要があり、それによりプリディストータの安定性が低下する。特に、後述のようにプリディストータをアナログ回路で構成する場合は、線形信号伝達経路PLの遅延回路10D構成する遅延線路が長くなり、信号の減衰が大きくなる。各周波数帯抽出器を帯域阻止フィルタで構成する場合は、抽出する周波数帯域において信号は中心周波数から十分に離れているので遅延が小さい。従って、線形信号経路10の線路長は短く、低損失になる利点がある。更に、帯域阻止フィルタの設計も容易であるである。
以下のすべての実施例においても、各帯域信号抽出器は帯域通過フィルタで構成してもよいし、帯域阻止フィルタで構成してもよい。
第2実施例
図5にこの発明によるプリディストータの第2実施例を示す。この実施例ではアナログ回路によりプリディストータを構成し、送信機T-1とT-から中心周波数がf1とf2の中間周波数信号ST1, ST2を入力する場合を示す。送信信号ST1, ST2の中心周波数f1とf2はそれぞれ各帯域の帯域幅より充分大きい数100MHz程度離れているものとする。さらにこの実施例では、電力増幅器25の3次歪と5次歪を補償するために、各周波数帯f1, f2の歪発生経路PD1, PD2は3次歪と5次歪を生成するように構成されている。
アナログプリディストーション回路100の入力における分配器10Aは広帯域(入力信号の帯域幅以上)の方向性結合器または電力分配器にて構成される。歪発生経路PD1は、周波数帯f1の信号を抽出する帯域信号抽出器11-1と、その抽出信号を2分配する分配器12-1と、2分配の一方が与えられ、3次歪を発生する3次歪発生器X3-1と、2分配の他方が与えられ、5次歪を発生する5次歪発生器X5-1と、それら歪発生器X3-1, X5-1の出力の位相と振幅を調整するベクトル調整器V3-1, V5-1と、それらのベクトル調整器V3-1, V5-1の出力を合成する合成器13-1とを有している。
同様に、歪発生経路PD2は、周波数帯f2の信号を抽出する帯域信号抽出器11-2と、その抽出信号を2分配する分配器12-2と、2分配の一方が与えられ、周波数帯f2の送信信号の3次歪を発生する3次歪発生器X3-2と、2分配の他方が与えられ、周波数帯f2の送信信号の5次歪を発生する5次歪発生器X5-2と、それら各歪発生器X3-2, X5-2の出力の3次歪及び5次歪成分の位相と振幅を調整するベクトル調整器V3-2, V5-2と、それらのベクトル調整器V3-2, V5-2の出力を合成する合成器13-2とを有している。合成器13-1と13-2の出力は合成器14Bで合成され、合成結果は線形信号伝達経路PLの出力と合成される。これにより、線形信号伝達経路を経て伝達された周波数帯f1, f2の送信信号に対し、それぞれの周波数帯で発生した3次歪と5次歪が前置歪として付加される。
これらのベクトル調整器V3-1, V5-1, 及びV3-2, V5-2も歪発生器X3-1, X5-1及びX3-2, X5-2で発生する歪成分が、各周波数帯f1及びf2で電力増幅器25の発生する3次歪成分及び5次歪成分と振幅が一致し、位相が逆位相となるように初期設定するために設けられる。この初期設定状態は制御器31の制御動作によって維持される。
アナログプリディストーション回路100の出力信号は、周波数変換器23にて局部発振器24からのキャリア信号により所定の送信周波数帯域に周波数変換され、電力増幅器25に与えられる。電力増幅器25の出力は図示してない送受信共用器に送出されるとともに、一部が信号抽出手段としての分配器26により分配されて信号検出器28に与えられる。信号検出器28は各送信信号ST1とST2にかかわる電力増幅器25により発生された3次及び5次歪を検出して制御器31に与える。制御器31は、検出された3次及び5次歪が最小となるようベクトル調整器V3-1, V5-1及びV3-2, V5-2を調整する。これにより各周波数帯ごとにアナログプリディストーション回路100にて追加された前置歪は電力増幅器25が異なる周波数帯の送信信号を増幅する際にそれぞれ発生する歪を相殺する。
複数の送信周波数帯の送信信号によって生じる相互変調歪は、それぞれの周波数間隔にて発生するが、それらの相互変調歪はたとえ生じても電力増幅器25の出力の共用器または帯域通過フィルタにて容易に除去できる。第2実施例における帯域信号抽出器11-1と11-2は方向性結合器の組み合わせにて実現してもよい。
この実施例では各周波数帯f1, f2において3次歪と5次歪を発生する場合を示したが、発生すべき歪は補償対象の電力増幅器25の特性にも依存し、必要に応じて7次歪成分も発生したり、あるいは上述の3次と5次の組以外の組み合わせの歪を発生するように構成する。そのような構成は図5から容易に発展させることができる。さらに、本実施例では周波数帯数をf1とf2の2つとしたが、さらに周波数帯を増やすように上記構成を容易に拡張することができる。これらのことは後述の他の実施例についても当てはまる。
第3実施例
図6にこの発明によるプリディストータの第3実施例を示す。この実施例は図5のアナログプリディストータをディジタル信号処理により実現する構成としたものであり、各信号系統は同相信号(I信号)と直交信号(Q信号)の対により構成されている。この実施例においても、プリディストーション回路100は入力信号を分配する分配器10Aと、遅延回路10Dで構成した線形信号伝達経路PLと、周波数帯f1の信号を抽出するディジタル信号処理による帯域信号抽出器11-1と、周波数帯f2の信号を抽出するディジタル信号処理による帯域信号抽出器11-2と、周波数帯f1, f2のそれぞれにおける3次及び5次歪を発生する3次及び5次歪発生器X3-1, X5-1及びX3-2, X5-2と、ベクトル調整器V3-1, V5-1及びV3-2, V5-2を備えている。
図5における各合成器13-1, 13-2, 14A,14Bは図6において加算器により構成されている。また、信号検出器では、パイロット信号を検波して同相成分(I信号)と直交成分(Q信号)を出力する。これらの信号はアナログ・ディジタル変換器29I及び29Qでそれぞれディジタル信号に変換されて制御器31に与えられる。制御器31は、検出された歪検出レベルが最小となるようにベクトル調整器V3-1, V5-1及びV3-2, V5-2を調整する。
入力信号の中心周波数f1とf2はそれぞれ各帯域の帯域幅より充分大きい数100MHz程度離れているものとする。ディジタルプリディストータの入力における分配器10Aはディジタル信号処理による帯域通過フィルタの組み合わせにて構成される。帯域信号抽出器11-1と11-2はそれぞれ周波数帯f1及びf2の信号のみを抽出する。帯域信号抽出器11-1にて抽出された周波数帯f1の信号は、この例では3次及び5次の歪信号をそれぞれ発生する奇数次歪発生器X3-1, X5-1に与えられて、3次及び5次歪が発生される。これら3次及び5次歪は可変位相器と可変減衰器によるベクトル調整器V3-1, V5-1において前述のように振幅と位相が制御器31により調整される。
同様に、帯域信号抽出器11-2により抽出された周波数帯f2の信号は、3次及び5次の歪信号をそれぞれ発生する奇数次歪発生器X3-2, X5-2に与えられ、3次及び5次歪が発生される。これら3次及び5次歪は可変位相器と可変減衰器によるベクトル調整器V3-2、V5-2において振幅と位相が制御器31により調整される。
このようにして周波数帯f1及びf2の歪発生経路PD1及びPD2により発生された3次及び5次歪信号が加算器13-1, 13-2,14Bにて合成され、加算器14Aにおいて線形信号伝達経路PLの送信信号に合成される。合成された信号はディジタル・アナログ変換器21-1と21-2にてアナログ信号に変換される。アナログ信号はベクトル変調器22で直交変調され、周波数変換器23にて局部発振器24からの周波数fCのキャリア信号により所定の送信周波数帯に周波数変換され、電力増幅器25にて増幅される。このとき、各周波数帯ごとにディジタルプリディストーション回路100にて追加された3次及び5次歪信号は電力増幅器25の生成した歪成分と相殺される。また、複数の送信周波数帯f1, f2の送信信号によって相互変調歪がそれぞれの周波数間隔にて発生するが、それらの相互変調歪はたとえ生じても送信信号周波数帯の外であり、電力増幅器出力の共用器または帯域通過フィルタにて容易に除去できる。
本実施例では送信信号の周波数帯の数を2としたが、2以上の周波数帯数には上記構成を用いて容易に拡張できる。
第4実施例
図7はこの発明によるプリディストータの第4実施例を示す。この実施例は、図5に示したアナログプリディストータの実施例において、パイロット信号を使ってベクトル調整器V3-1, V5-1, V3-2, V5-2の自動調整を可能とするものである。この実施例では、それぞれの周波数帯f1, f2のパイロット信号SP1, SP2を発生する信号発生手段としての信号発生器32-1, 32-2と、2つの周波数帯のパイロット信号SP1, SP2を合成する合成器33と、合成されたパイロット信号を送信信号に付加してプリディストーション回路100に注入する合成器8と、電力増幅器25の出力の一部を分配する信号抽出手段としての分配器26と、分配された信号を2系統に分配する分配器27と、分配された2系統の信号からそれぞれ周波数帯f1及びf2のパイロット信号の歪成分を検出する信号検出手段としての信号検出器28-1, 28-2とが追加されている。また、信号検出器28-1, 28-2により検出された歪成分は制御手段を構成する2つの制御器31-1, 31-2に別々に与えられる。
信号発生器32-1, 32-2は周波数帯f1, f2のパイロット信号SP1, SP2を発生する。発生したパイロット信号SP1, SP2は合成器33で合成され、さらに合成器8を介してプリディストーション回路100の入力に注入される。プリディストーション回路100の出力は周波数変換器23において局部発振器24からの周波数fCの搬送波で周波数変換され、電力増幅器25に与えられる。
以下にまず、中心周波数f1の周波数帯での構成と制御動作について説明する。
パイロット信号SP1としては、例えば周波数間隔1kHz程度の狭帯域のCW(トーン信号)2波を使用する。その周波数間隔は、送信信号ST1の周波数帯域幅よりも十分に狭ければよい。パイロット信号SP1は合成器8で送信信号と合成され、図5で説明したと同様のべき級数型プリディストーション回路100に入力される。中心周波数f1の周波数帯を抽出する帯域信号抽出器11-1により、周波数帯f1のパイロット信号SP1と送信信号ST1が抽出され、3次歪発生器X3-1と5次歪発生器X5-1に分配される。これらの歪発生器は各パイロット信号SP1及び送信信号ST1の3次歪成分と5次歪成分を発生する。これらの3次歪成分及び5次歪成分はそれぞれベクトル調整器V3-1, V5-1により、振幅と位相が調整される。
電力増幅器25の出力にて分配器26によりパイロット信号成分を抽出する。分配器26は,方向性結合器または電力合成器と、その出力に設けた帯域抽出手段であるBPFまたはBEFにより構成され、所望帯域を抽出する。抽出されたパイロット信号成分から、信号検出器28-1により信号発生器32-1で生成したパイロット信号SP1以外のCW2波の相互変調歪成分を検出する。例えば、検出される歪成分はCW2波のパイロット信号の外側(高周波側と低周波側)隣に生成される3次歪成分と、3次歪成分のさらに外側隣に生成される5次歪成分である。具体的には、例えば周波数帯f1用のCW2波パイロット信号SP1の中心周波数をfP1、2波の周波数間隔をf0とすると、周波数fP1±f0のパイロット信号に対し、3次歪成分の周波数はfP1±3f0であり、5次歪成分の周波数はfP1±5f0である。
制御器31-1はパイロット信号SP1にかかわる3次歪成分を最小にするように中心周波数f1の3次歪発生経路のベクトル調整器V3-1を制御する。同様に制御器31-1はパイロット信号SP1にかかわる5次歪成分を最小にするように中心周波数f1の5次歪発生経路のベクトル調整器V5-1を制御する。このようにして、中心周波数f1のべき級数型プリディストータを動作させる。
制御器31-1は必要に応じて信号発生器32-1のパイロット信号SP1の中心周波数の設定を変更する。中心周波数の異なるパイロット信号SP1を用いてベクトル調整器V3-1, V5-1を制御することで、広帯域にわたる歪補償を行なうことができる。また,CW2波のパイロット信号SP1の周波数間隔の設定を変更することで、電力増幅器25のメモリ性のある非線形特性を補償できる。さらに、パイロット信号SP1の振幅値の設定を変更することで、送信信号ST1とパイロット信号SP1の電力合成比の変更を可能にする。これにより,パイロット信号SP1の注入による電力効率劣化を軽減することができる。
同様にして,信号発生器32-2は中心周波数f2のベクトル調整器V3-2, V5-2の制御を行なうためのパイロット信号SP2を生成する。パイロット信号SP2の注入と検出したパイロット信号SP2に係わる3次及び5次歪成分を最小にするように制御器31-2にてベクトル調整器V3-2, V5-2を制御する点は、パイロット信号SP1の場合と同様であり、説明を省略する。
この実施例では、中心周波数f1のベクトル調整器V3-1, V5-1は中心周波数f1用制御器31-1により制御され、中心周波数f2のベクトル調整器V3-2, V5-2は中心周波数f2用制御器31-2により制御され、それぞれの制御器31-1, 31-2は独立に動作する。これにより、2つの周波数帯f1, f2にて同時に歪補償の調整を行なうことができる。
パイロット信号SP1, SP2についは、CW2波の例を示したが、狭帯域の変調波を用いてもよい。また、この実施例の制御器31-1, 31-2はパイロット信号SP1, SP2を用いないでベクトル調整器の制御を行なうこともできる。即ち、分配器26は方向性結合器または電力分配器で構成され、送信機T-1または送信機T-2の送信信号ST1又はST2を抽出する。信号検出器28-1は送信機T-1または送信機T-2の送信信号ST1から相互変調歪成分を検出する。検出された相互変調歪成分を最小にするように制御器31-1は周波数帯f1の歪発生経路のベクトル調整器V3-1, V5-1を制御する。一方、信号検出器28は送信機T-2の送信信号ST2から相互変調歪成分を検出する。このようにして,信号発生器32-1及び32-2を用いない構成にて,複数の周波数帯を同時に歪補償できるべき級数型プリディストータを構成することができる。
制御器31-1, 31-2は、検出された信号を最小にするように制御すると述べた。所定の帯域外漏洩電力比の規定がある場合には,その規定値以下になるように制御器はベクトル調整器を制御する。すなわち、最小になるように必ずしも制御する必要はないことは、自明である。
信号検出器28-1, 28-2は、パイロット信号SP1, SP2がそれぞれトーン信号(CW信号)のパイロット信号であれば、レベル検出器で構成され、変調信号のパイロット信号であれば、相関検波器又は同期検波器で構成できる。後述の実施例についても同様である。
第5実施例
図8はこの発明の第5実施例を示す。この実施例は、図7の実施例において2つの制御器31-1, 31-2の代わりに制御手段としての1つの制御器31を使って全てのベクトル調整器を制御するようにしたものである。
この第5実施例では,中心周波数f1のベクトル調整器V3-1, V5-1と中心周波数f2のベクトル調整器V3-2, V5-2は単一の制御器31により同時に制御される。2つの周波数帯f1, f2の歪発生経路間のアイソレーションが十分でない場合において、中心周波数f1と中心周波数f2のベクトル調整は2つの歪発生経路のアイソレーション量に応じて互いに依存している。すなわち、中心周波数f1のベクトル調整器V3-1, V5-1の調整を行なうと、中心周波数f2のベクトル調整器V3-2, V5-2の調整に影響を与える。中心周波数f1の調整が最適な状態であっても、中心周波数f2のベクトル調整器V3-2, V5-2を制御することで、中心周波数f1の調整が最適ではなくなる。この第5実施例では、このような現象を解決するべく、中心周波数f1と中心周波数f2のパイロット信号SP1, SP2の相互変調歪成分を信号検出手段としての信号検出器28-1, 28-2で同時に検出する。制御器31は検出された相互変調歪を最小にするように、中心周波数f1と中心周波数f2のベクトル調整器V3-1, V5-1, V3-2, V5-2を同時に制御する。これにより、2つの周波数帯f1, f2にて同時に歪補償を行なうべき級数型プリディストータを構成できる。また、制御器はベクトル調整器V3-1, V5-1, V3-2, V5-2を交互に切り替えて制御してもよい。
パイロット信号SP1, SP2についは、CW2波の例を示したが、狭帯域の変調波を用いてもよい。また、図7の第4実施例で説明したと同様に、制御器31はパイロット信号を用いないでベクトル調整器の制御を行なうこともできる。
第6実施例
図9はこの発明の第6実施例を示す。この実施例は、図8の実施例において、2つの周波数帯f1, f2用の2つの信号発生器32-1, 32-2の代わりに1つの信号発生器32によりパイロット信号SP1とSP2を切り替えて発生し、また、2つの信号検出器28-1, 28-2の代わりに1つの信号検出器28を使用するように構成したものである。制御器31は、信号発生器32にパイロット信号SP1, SP2のいずれか一方を発生する指示を与え、中心周波数f1と中心周波数f2のパイロット信号SP1, SP2の相互変調歪成分を切り替えて信号検出器28により検出すると共に、制御器31は検出された相互変調歪を最小にするように、中心周波数f1と中心周波数f2のベクトル調整器を交互に制御する。これにより、2つの周波数帯にて歪補償を行なうべき級数型プリディストータを構成できる。同様にして、制御器はベクトル調整器を同時に制御してもよい。
パイロット信号についは、CW2波の例を示したが、前述の実施例で説明したと同様に狭帯域の変調波を用いてもよいし、あるいは、パイロット信号を用いないでベクトル調整器の制御を行なうこともできる。
第7実施例
図10はこの発明の第7実施例を示す。この実施例は図7に示したIF帯アナログプリディストータをディジタル信号処理により実施するものである。この実施例は、図6の実施例に対し、それぞれの周波数帯のパイロット信号を使用してベクトル調整器を自動調整するように構成したものでもある。ただし、ここでは2つの周波数帯に対応して2つの信号発生器32-1, 32-2を設けると共に、分配器26からの送信信号の一部を分配器27により2分配し、それぞれ2つの信号検出器28-1, 28-2に与え歪成分のI信号とQ信号として検出を行う。それらの歪検出結果はアナログ・ディジタル変換器29I-1, 29Q-1, 29I-2, 29Q-2によりディジタル信号に変換され、制御器31-1, 31-2に与えられる。
プリディストーション回路100の構成と動作は図6の場合と同様であり、パイロット信号SP1, SP2を使用した制御器31-1, 31-2によるベクトル調整器V3-1, V5-1, V3-2, V5-2の制御は図7の実施例の場合と同様なので説明を省略する。
第8実施例
図11はこの発明の第8実施例を示す。この実施例は図8に示した実施例のIF帯アナログプリディストータをディジタル信号処理によるべき級数型プリディストータとして構成したものである。また、図11に示すプリディストータの構成は、図10に示した構成において、2つの制御器31-1, 31-2を1つの制御器31に置き換えたものと同じである。パイロット信号SP1, SP2を使った制御器31による周波数帯f1用のベクトル調整器V3-1, V5-1と周波数帯f2用のベクトル調整器V3-2, V5-2の制御は図8における実施例と同様であり、説明を省略する。
第9実施例
図12はこの発明の第9実施例を示す。この実施例は図9に示した1つの信号発生器32を使用する実施例のアナログプリディストータをディジタル信号処理によるべき級数型プリディストータとして構成したものである。制御器31による周波数帯f1, f2用のベクトル調整器に対する制御は図9の実施例と同様であり、説明を省略する。
上述した図1、10,11,12に示すディジタルプリディストータの実施例は、そのディジタル信号処理をプログラムに従ってコンピュータにより実施してもよい。
この発明による多周波帯用べき級数型プリディストータは複数の周波数帯域の信号を送信する移動通信の基地局等に利用することができる。
この発明による多周波帯べき級数型プリディストータの第1の実施例を説明するためのブロック図。 この発明のプリディストータにおける周波数帯f1, f2用の帯域信号抽出器を帯域通過フィルタで構成する場合のフィルタの特性を説明するための概念図。 この発明のプリディストータにおける周波数帯f1用の帯域信号抽出器を帯域阻止フィルタで構成する場合のフィルタの特性を説明するための概念図。 帯域阻止フィルタによる周波数帯f1用の帯域信号抽出器の構成例を示すブロック図。 この発明の第2実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第3実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第4実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第5実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第6実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第7実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第8実施例を説明するためのブロック図。 この発明の第9実施例を説明するためのブロック図。

Claims (19)

  1. 電力増幅器の歪を補償するための多周波帯用べき級数型プリディストータであり、
    複数の周波数帯の入力信号を線形信号伝達経路と複数の周波数帯用歪発生経路とに分配する分配手段と、
    上記線形信号伝達経路の出力と上記複数の周波数帯用歪発生経路の出力を合成し、出力とする合成手段と、
    上記線形信号伝達経路に設けられた遅延回路、
    とを含み、
    各上記周波数帯用歪発生経路は、分配された上記入力信号から対応する上記周波数帯の信号を抽出する帯域信号抽出器と、
    上記抽出された信号が与えられ、その信号の少なくとも1つの奇数次歪成分を発生し、上記周波数帯用歪発生経路の出力とする歪発生器、
    とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  2. 請求項1記載のプリディストータにおいて、各上記周波数帯用歪発生経路の上記歪発生器の出力側に、上記奇数次歪の位相と振幅を調整し、調整された奇数次歪を上記周波数帯用歪発生経路の出力とするベクトル調整器が設けられていることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  3. 請求項1記載のプリディストータにおいて、上記帯域信号抽出器は帯域通過フィルタで構成されることを特徴する多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  4. 請求項1記載のプリディストータにおいて、上記帯域信号抽出器は帯域阻止フィルタで構成されることを特徴とする多周波帯用プリディストータ。
  5. 請求項2記載のプリディストータにおいて、各上記周波数帯用歪発生経路は、上記抽出された信号が与えられ、複数の異なる奇数次歪成分を発生する複数の歪発生器と、それぞれの歪発生器の出力信号の振幅と位相を調整する複数のベクトル調整器と、調整されたベクトル調整器出力を合成し、上記周波数帯用歪発生経路の出力とする第2の合成器とを含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  6. 請求項2乃至5のいずれか記載のプリディストータにおいて、各上記ベクトル調整器は可変減衰器と可変位相器の縦続接続により構成されていることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  7. 請求項1乃至5のいずれか記載のプリディストータはディジタル信号処理によって実現されていることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  8. 請求項1乃至5のいずれか記載のプリディストータはアナログ信号処理によって実現されていることを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  9. 請求項2乃至5のいずれか記載のプリディストータにおいて、上記電力増幅器の出力信号から上記複数の周波数帯の歪成分を検出する信号検出手段と、上記複数の周波数帯の歪成分に基づいて対応する周波数帯の上記ベクトル調整器を制御する制御手段、とをさらに含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  10. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記信号検出手段は上記電力増幅器の出力信号から上記複数の周波数帯の信号成分をそれぞれ検出する複数の信号検出器を含み、上記制御手段は上記複数の周波数帯の信号成分に基づいて上記複数の周波数帯に対応する上記ベクトル調整器をそれぞれ制御する複数の制御器を含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  11. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記信号検出手段は上記電力増幅器の出力信号から上記複数の周波数帯の信号成分を検出する1つの信号検出器を含み、上記制御手段は上記複数の周波数帯の信号成分に基づいて上記複数の周波数帯に対応する上記ベクトル調整器をそれぞれ制御する1つの制御器を含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  12. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記信号検出手段は上記電力増幅器の出力信号から上記複数の周波数帯の信号成分をそれぞれ検出する複数の信号検出器を含み、上記制御手段は上記複数の周波数帯の信号成分に基づいて上記複数の周波数帯に対応する上記ベクトル調整器をそれぞれ制御する1つの制御器を含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  13. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記複数の周波数帯の複数のパイロット信号を発生する信号発生手段と、上記複数のパイロット信号を上記分配器に入力する信号注入手段とをさらに含むことを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  14. 請求項13記載のプリディストータにおいて、上記信号発生手段は周波数の異なる2つのCW信号を発生し、上記信号検出手段は上記信号発生手段で発生した周波数の異なる2つのCW信号を検出することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  15. 請求項13記載のプリディストータにおいて、上記信号発生手段は変調信号を発生し、上記信号検出手段は上記信号発生手段で発生した上記変調信号を検出することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  16. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記信号検出手段は上記送信信号の歪成分を検出することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  17. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記制御手段は上記信号検出手段の出力を最小にするように上記複数の周波数帯のベクトル調整器を制御することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  18. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記制御手段は上記信号検出手段の出力を最小にするように上記複数の周波数帯のベクトル調整器を同時に制御することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
  19. 請求項9記載のプリディストータにおいて、上記制御手段は上記信号検出手段の出力を最小にするように上記複数の周波数帯のベクトル調整器を切り替えて制御することを特徴とする多周波帯用べき級数型プリディストータ。
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