JP2005252975A - 演算回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】 厳密な温度特性、オフセット電圧特性をともに満足することが可能で、基準電圧変動に強く、基準電圧発生のために使用される電源IC等の電子部品の特性や半導体プロセスのばらつきに対して影響を受けない演算回路を提供する。
【解決手段】 IN端子から入力或いは出力される電流を、この電流に相関のある電圧に電圧変換する電流電圧変換回路1と、電流電圧変換回路1と同一の温度特性及びオフセット電圧特性を有する基準電圧回路3と、電流電圧変換回路2の出力電圧と基準電圧回路3の出力電圧とを入力し、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等の演算処理を行う演算回路4とを具備する。
【選択図】 図1


Description

本発明は、各種演算を行う演算回路、特に、光ディスクのピックアップ部に好適に用いることが可能な演算回路に関するものである。
従来、光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路において、光ディスクの記録/再生は、レーザビームをスポット状にして光ディスクへ照射し、そのレーザビームの反射光を検出することで行っている。スポット光の検出手段としては、フォトダイオード等の受光素子が用いられ、受光により受光素子から出力される信号に基づいて記録情報を検出すると共に、レーザビームの照射位置やフォーカス状態についての検出を行う。
このスポット光の検出手段は、受光素子である光センサと、これらの光センサから出力或いは入力される電流を電圧変換する電流電圧変換回路から構成されており、また、記録情報やレーザビームの照射位置、フォーカス状態については電流電圧変換回路から出力される信号に基づいて演算処理を行う演算回路の出力信号により検出する。
図5は光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路の例を示す回路図である。これは、例えば、特開平10−74325号公報に記載されている(特許文献1)。この演算回路は、フォトダイオード等の光センサ55と、この光センサ55から出力或いは入力される電流Isを電圧変換する電流電圧変換回路51と、この電流電圧変換回路51からの出力電圧V51を反転増幅する反転増幅器52と、正転増幅する正転増幅器53と、反転増幅器52の出力電圧V52と正転増幅器53の出力電圧V53を差動増幅する差動増幅器54と、各回路の基準電圧であるVref電圧(基準電圧源)56から構成されている。
次に、図5に示す回路の動作について説明する。この回路で得られる演算結果を図6に示す。光センサ55は光が照射されると、その光量に相関のある電流を出力するタイプとする。まず、レーザビームがスポット状に集光されて光ディスク(図示せず)に照射され、このレーザビームの反射光が光センサ55に入射すると、光センサ55からこの光量に応じた電流Isが出力される。この電流Isは電流電圧変換回路51の入力インピーダンスが十分高い場合は、帰還抵抗Rfに流れ込み、この時、電流電圧変換回路51の出力電圧V51は次式となる。
V51=Vref−Rf×Is
ここで、反転増幅器52のゲインをA52、正転増幅器53のゲインをA53(A52、A53>0)とすると、反転増幅器52の出力電圧V52と、正転増幅器53の出力電圧V53は次式となる。
V52=Vref+A52×Rf×Is
V53=Vref−A53×Rf×Is
また、反転増幅器52の出力電圧V52と正転増幅器53の出力電圧V53を差動増幅する差動増幅器54の出力電圧V54は次式となる。
V54=V52−V53
=(Vref+A52×Rf×Is)−(Vref−A53×Rf×Is)
=(A52+A53)×Rf×Is
よって、差動増幅器54の出力電圧V54には、電流電圧変換回路51の出力電圧V51の電圧変化分のみが増幅されて出力されることになるため、例えば、外部からのノイズ信号が入力しても、この演算処理によりキャンセルされ、安定したシステム制御が可能となる。
特開平10−74325号公報
ところで、基準電圧源56の基準電圧Vrefの温度係数=tc56、電流電圧変換回路51の温度係数=tc51とすると、反転増幅器52の出力電圧V52の温度係数tc52は次式となる。
tc52=A52×(tc56−tc51)
また、正転増幅器53の出力電圧V53の温度係数tc53は次式となる。
tc53=A53×(tc56−tc51)
この時、差動増幅器34の出力電圧V34の温度係数tc54は次式となる。
tc54=A53×(tc56−tc51)−(−A52×(tc56−tc51))
=(A53+A52)×(tc56−tc51)
従って、基準電圧源56の基準電圧Vrefの温度係数tc56と電流電圧変換回路51の温度係数tc51が逆である場合には、図7に示すように(tc56−tc51)の絶対値は、tc56、tc51の絶対値よりも大きくなり、更に(A53+A52)のゲインがかかるため、差動増幅器54の出力電圧V54の温度係数tc54は非常に大きいものになる。
光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路において、演算回路から得られる信号の温度特性が大きいと、この演算処理信号に基づいて記録情報やレーザビームの照射位置、フォーカス状態について検出するため、例えば、フォーカスサーボやトラックサーボに誤差が生じ、光ディスク上のビームのスポット径が大きくなったり、或いはトラックずれを生じたりして情報の記録/再生が正しく行えないこととなる。そのため、光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路に要求される温度特性は非常に厳密であり、このような大きな温度係数は大きな問題となる。
また、光センサ55と電流電圧変換回路51、反転増幅器52、正転増幅器53、差動増幅器54を半導体プロセスにて1チップに集積し、基準電圧56を外部より印加する場合には、差動増幅器54の出力電圧V54の温度係数tc54は、基準電圧Vrefの温度係数tc56に依存しているため、この基準電圧Vrefの温度係数tc56が変化すると、差動増幅器54の出力電圧V54の温度係数tc54が変化することになり、基準電圧Vrefの温度係数tc561のばらつきにより差動増幅器54の出力電圧V54の温度係数tc54が大きく影響を受ける。そのため、光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路に要求される厳密な温度特性を制御するのが困難となり大きな問題となる。
また、光センサに光が照射されない暗時において、光センサから出力される電流Is=0となる。ここで、電流電圧変換回路51の差動入力端子間にオフセット電圧Voffsetがある場合、電流電圧変換回路51の出力電圧V51は次式となる。
V51=Vref+Voffset
この時、反転増幅器52の−側入力端子の電圧は基準電圧Vrefと同電位となるから、反転増幅器52の−側入力端子と電流電圧変換回路51の出力端子間の抵抗にはVoffsetの電圧がかかることとなる。反転増幅器52のゲインA52はこの反転増幅器52の−側入力端子と電流電圧変換回路51の出力端子間の抵抗と、反転増幅器52の−側入力端子と反転増幅器52の出力端子間の抵抗との比により設定しているため、この反転増幅器52の−側入力端子と電流電圧変換回路51の出力端子間の抵抗にかかるVoffset電圧がゲイン倍されて反転増幅器52の出力端子に出力される。このため、反転増幅器52の出力電圧V52は次式となる。
V52=Vref+A52×Voffset
また、正転増幅器53の−側入力端子の電圧は電流電圧変換回路51の出力電圧V51と同電位となるから、正転増幅器53の−側入力端子と基準電圧Vref間の抵抗にはVoffsetの電圧がかかる。正転増幅器53のゲインA53はこの正転増幅器53の−側入力端子と基準電圧Vref間の抵抗と、正転増幅器53の−側入力端子と正転増幅器53の出力端子間の抵抗との比により設定しているため、正転増幅器53の−側入力端子と基準電圧Vref間の抵抗にかかるVoffset電圧がゲイン倍されて正転増幅器53の出力端子に出力される。このため、正転増幅器53の出力電圧V53は次式となる。
V53=Vref−A53×Voffset
この時、反転増幅器52の出力電圧V52と正転増幅器53の出力電圧V53を差動増幅する差動増幅器54の出力電圧V54は次式となる。
V54=V52−V53=(A52+A53)×Voffset
よって、差動増幅器54の出力電圧V54には、電流電圧変換回路51の差動入力端子間にオフセット電圧Voffsetが増幅されて出力されることになる。光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路において、演算回路から得られる信号のオフセット電圧が大きいと、この演算処理信号に基づいて記録情報やレーザビームの照射位置、フォーカス状態について検出するため、情報の記録/再生が正しく行えないこととなる。そのため、光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路に要求されるオフセット電圧特性は非常に厳密であり、このような大きなオフセット電圧特性は大きな問題となっていた。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたもので、その目的は、厳密な温度特性、オフセット電圧特性をともに満足することが可能であり、しかも、基準電圧変動に強く、基準電圧発生のために使用される電源IC等の電子部品の特性や半導体プロセスのばらつきに対して影響を受けることのない演算回路を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、入力或いは出力される電流を演算処理して電圧を出力する演算回路において、前記入力或いは出力される電流を、この電流に相関のある電圧に変換する電流電圧変換手段と、前記電流電圧変換手段と略同一の温度特性及びオフセット電圧特性を有する、基準電圧を出力する基準電圧手段と、前記電流電圧変換手段の出力電圧と前記基準電圧手段の出力電圧とを入力し、これらの電圧に相関のある演算処理を行う演算手段とを具備することを特徴とする。
本発明によれば、厳密な温度特性、オフセット電圧特性をともに満足することが可能となり、基準電圧変動に強く、基準電圧発生のために使用される電源IC等の電子部品の特性や半導体プロセスのばらつきに対して影響を受けない演算回路を実現することができる。
次に、発明を実施するための最良の形態について図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明による演算回路の第1の実施形態を示すブロック図である。図1において、1は光を受光すると、受光量に相関のある電流を出力或いは入力する受光素子である。2はこの受光素子1の電流をIN端子に入力してこれに相関のある電圧に変換する電流電圧変換回路、3はこの電流電圧変換回路2と同じ温度特性及びオフセット電圧特性を有する基準電圧回路である。更に、4は電流電圧変換回路2の出力電圧と基準電圧回路3の出力電圧とを入力としてこれらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等の演算処理を行う演算回路である。
次に、図1の実施形態の動作について説明する。受光素子1は、例えば、フォトダイオードであり、光を受光すると受光量に相関のある電流を出力或いは入力する。電流電圧変換回路2はこの受光素子1からの出力電流或いは入力電流をIN端子に入力し、この電流値に相関のある電圧に変換して出力する。基準電圧回路3は受光素子1からの出力電流或いは入力電流がゼロである時に電流電圧変換回路2から出力される電圧と等しい電圧を出力し、且つ、同じ温度特性及びオフセット電圧特性を有する。電流電圧変換回路2の出力電圧V1と基準電圧回路3の出力電圧V2は演算回路4に入力され、演算回路4ではこれらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等のアナログ演算処理を行ってOUT端子に信号を出力する。
ここで、温度変動があった場合には、電流電圧変換回路2と基準電圧回路3は同じ温度特性を有するから、温度変動電圧がΔVtempあったとすると、電流電圧変換回路2の出力電圧V1は、V1=V1+ΔVtemp、基準電圧回路3の出力電圧V2はV2=V2+ΔVtempとなる。そのため、電流電圧変換回路2の出力電圧V1と基準電圧回路3の出力電圧V2の相対的な関係は温度変動電圧がΔVtempあっても変わらず、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等のアナログ演算処理を行い、OUT端子に出力する演算回路4の出力電圧は温度変動の影響を受けない。
また、オフセット電圧があった場合には、電流電圧変換回路2と基準電圧回路3は同じオフセット電圧を有するから、温度変動電圧がΔVoffあったとすると、電流電圧変換回路2の出力電圧V1=V1+ΔVoff、基準電圧回路3の出力電圧V2=V2+ΔVoffとなる。そのため、電流電圧変換回路2の出力電圧V1と基準電圧回路3の出力電圧V2の相対的な関係はオフセット電圧がΔVoffあっても変わらず、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等のアナログ演算処理を行い、OUT端子に出力する演算回路4の出力電圧はオフセット電圧の影響を受けない。
(第2の実施形態)
図2は本発明の第2の実施形態を示す回路図である。本実施形態は第1の実施形態を更に具体的に示すものである。図中10はフォトダイオード等の光センサ、11はこの光センサ10から出力或いは入力される電流Isを基準電圧源16の基準電圧Vrefを基準で電圧変換する電流電圧変換回路である。また、15はこの電流電圧変換回路11と同様の回路構成を持ち、基準電圧Vrefのみが入力され、もう一方の入力端子が無入力の状態にある基準電圧回路である。更に、14はこの電流電圧変換回路11の出力電圧V11と基準電圧回路15の出力電圧V15とを入力とし、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等の演算処理を行う演算回路である。
次に、図2の実施形態の動作について説明する。光センサ10は光が照射されると、電流を出力するタイプのセンサとする。ここで、例えば、本実施形態の演算回路を光ディスク装置のピックアップに用いた場合の例について説明する。図示しない半導体レーザからのレーザビームが対物レンズによってスポット状に集光されて図示しない光ディスクに照射され、このレーザビームの光ディスクからの反射光が光センサ10に入射すると、光センサ10からこの光量に応じた電流Isが出力される。この電流Isは電流電圧変換回路11の入力インピーダンスが十分高い場合には、帰還抵抗Rfに流れ込み、この時、電流電圧変換回路11の出力電圧V11は次式となる。
V11=Vref−Rf×Is
また、基準電圧回路15は電流電圧変換回路11と同様の回路構成を持ち、基準電圧源16の基準電圧Vrefのみが入力され、もう一方の入力端子は無入力の状態にあるため、基準電圧回路15の−側入力端子と基準電圧回路15の出力端子間の帰還抵抗Rfに電位差は生じず、基準電圧回路15の出力電圧V15は次式となる。
V15≒Vref
ここで、基準電圧回路15は電流電圧変換回路11と同様の回路構成を持つため、基準電圧回路15の出力電圧V15の温度係数tc15は、基準電圧回路15と電流電圧変換回路11に共通している回路構成の温度特性がどのような特性を持っていようが、電流電圧変換回路11の温度係数tc11と等しくなる。そのため、基準電圧回路15の出力電圧V15の温度係数tc15と電流電圧変換回路11の温度係数tc11との差(tc15−tc11)は次式となる。
tc15−tc11=0
従って、電流電圧変換回路11の出力電圧V11と基準電圧回路15の出力電圧V15の相対的な温度係数(tc15−tc11)は0となり、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等のアナログ演算処理を行い、OUT端子に出力する演算回路14の出力電圧は温度変動の影響を受けない。
また、光センサ10に光が照射されない暗時において、光センサ10から出力或いは入力される電流Is=0となる。ここで、電流電圧変換回路11の差動入力端子間にオフセット電圧Voffsetがある場合には、電流電圧変換回路11の出力電圧V11は次式となる。
V11=Vref+Voffset
この時、基準電圧回路15は電流電圧変換回路11と同様の回路構成を持つため、基準電圧回路15の差動入力端子間オフセット電圧は電流電圧変換回路11の差動入力端子間オフセット電圧と同等のものとなり、基準電圧回路15の出力電圧V15は次式となる。
V15=Vref+Voffset
そのため、電流電圧変換回路の出力電圧V11と基準電圧回路の出力電圧V15の相対的な関係はオフセット電圧Voffsetがあっても変わらないこととなり、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等のアナログ演算処理を行い、OUT端子に出力する演算回路14の出力電圧はオフセット電圧の影響を受けないこととなる。
また、基準電圧Vrefが温度変動やノイズによりΔVref変動した場合には、電流電圧変換回路11の出力電圧V11は次式となる。
V11=(Vref+ΔVref)−Rf×Is
ここで、基準電圧回路15は基準電圧源16の基準電圧Vrefと等しい電圧を出力するため、基準電圧回路15の出力電圧V15は次式となる。
V15=(Vref+ΔVref)
この時、電流電圧変換回路11の出力電圧V11と基準電圧回路15の出力電圧V15の相対的な関係(V15−V11)は、
V15−V11=(Vref+ΔVref)−((Vref+ΔVref)−Rf×Is)
=Rf×Is
となり、基準電圧の温度変動やノイズによる変動電圧ΔVrefがあっても変わらず、これらの電圧に相関のある、例えば、差動増幅等のアナログ演算処理を行い、OUT端子に出力する演算回路14の出力電圧は、基準電圧の温度変動やノイズによる変動の影響を受けない。
また、本実施形態による演算回路を半導体プロセスにて作製した場合には、回路を構成するためのトランジスタや抵抗等の各素子は、半導体プロセスがばらつくと各素子の持つ特性が大きくばらつくこととなるが、基準電圧回路15は電流電圧変換回路11と同様の回路構成を持つため、この各素子の持つ特性のばらつきは基準電圧回路15と電流電圧変換回路11にて同様のものとなり、相対的に基準電圧回路15と電流電圧変換回路11間の回路特性差はなくなる。このため、半導体プロセスの変動に対しても非常に強い構成であると言って良い。
(第3の実施形態)
図3は本発明の第3の実施形態を示す回路図である。本実施形態は第2の実施形態を更に具体的に示すものである。図中20はフォトダイオード等の光センサ、21はこの光センサ20から出力或いは入力される電流Isを基準電圧源26の基準電圧Vrefを基準で電圧変換する電流電圧変換回路である。25は電流電圧変換回路21と同様の回路構成を持ち、基準電圧Vrefのみが入力され、もう一方の入力端子が無入力の状態にある基準電圧回路である。
また、22は電流電圧変換回路21からの出力電圧V21を基準電圧回路25の出力電圧V25を基準電圧として反転増幅する反転増幅器、23は電流電圧変換回路21からの出力電圧V21を基準電圧回路25の出力電圧V25を基準電圧として正転増幅する正転増幅器、24は反転増幅器22の出力電圧V22と正転増幅器23の出力電圧V23を差動増幅する差動増幅器である。
次に、図3の実施形態の動作について説明する。光センサは光が照射されると、電流を出力するタイプのセンサとする。第2の実施形態と同様に半導体レーザからのレーザビームが対物レンズによりスポット状に集光されて光ディスクに照射され、このレーザビームの光ディスクからの反射光が光センサ25に入射すると、光センサ25からこの光量に応じた電流Isが出力される。この電流Isは電流電圧変換回路21の入力インピーダンスが十分高い場合には、帰還抵抗Rfに流れ込み、この時、電流電圧変換回路21の出力電圧V21は次式となる。
V21=Vref−Rf×Is
また、基準電圧回路25は電流電圧変換回路21と同様の回路構成を持ち、基準電圧源26の基準電圧Vrefのみが入力され、もう一方の入力端子が無入力の状態にあるため、基準電圧回路25の−側入力端子と基準電圧回路25の出力端子間の抵抗Rfに電位差は生じずに、基準電圧回路25の出力電圧V25は次式となる。
V25≒Vref
この時、反転増幅器22のゲインをA22、正転増幅器23のゲインをA23(A22、A23>0)とすると、反転増幅器22の出力電圧V22と正転増幅器23の出力電圧V23は次式となる。
V22=V25+A52×Rf×Is
V23=V25−A53×Rf×Is
また、反転増幅器22の出力電圧V22と正転増幅器23の出力電圧V23を差動増幅する差動増幅器24の出力電圧V24は次式となる。
V24=V22−V23
=(V25+A52×Rf×Is)−(V25−A53×Rf×Is)
=(A22+A23)×Rf×Is
よって、差動増幅器24の出力電圧V24には、電流電圧変換回路21の出力電圧V21の電圧変化分のみが増幅されて出力されることになる。
次に、図3の演算回路における温度特性について図4に示す温度特性図を用いて説明する。電流電圧変換回路21の温度係数=tc21、基準電圧回路25の出力電圧V25の温度係数=tc25とすると、反転増幅器22の出力電圧V22の温度係数tc22は次式となる。
tc22=−A22×(tc25−tc21)
また、正転増幅器23の出力電圧V23の温度係数tc23は次式となる。
tc23=A23×(tc25−tc21)
この時、差動増幅器24の出力電圧V24の温度係数tc24は次式となる。
tc24=A23×(tc25−tc21)−(−A22×(tc25−tc21))
=(A23+A22)×(tc25−tc21)
ここで、基準電圧回路25は電流電圧変換回路21と同様の回路構成を持つため、基準電圧回路25の出力電圧V25の温度係数tc25は、基準電圧回路25と電流電圧変換回路21に共通している回路構成の温度特性をがどのような特性を持っていようが、電流電圧変換回路21の温度係数tc21と等しくなる。そのため、基準電圧回路25の出力電圧V25の温度係数tc25と電流電圧変換回路21の温度係数tc21との差(tc25−tc21)は次式となる。
tc25−tc21=0
従って、反転増幅器22の出力電圧V22の温度係数tc22、正転増幅器23の出力電圧V23の温度係数tc23、差動増幅器24の出力電圧V24の温度係数tc24の関係は次式となる。
tc22=tc23=tc24=0
つまり、反転増幅器22、正転増幅器23、差動増幅器24の各出力電圧の温度係数をなくすことができ、光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路に要求される非常に厳密な温度特性をも満足することが容易となる。
また、光センサに光が照射されない暗時において、光センサから出力される電流Is=0となる。ここで、電流電圧変換回路21の差動入力端子間にオフセット電圧Voffsetがある場合には、電流電圧変換回路21の出力電圧V21は次式となる。
V21=Vref+Voffset
この時、基準電圧回路25は電流電圧変換回路21と同様の回路構成を持つため、基準電圧回路25の差動入力端子間オフセット電圧は電流電圧変換回路21の差動入力端子間オフセット電圧と同等のものとなり、基準電圧回路25の出力電圧V25は次式となる。
V25=Vref+Voffset
ここで、反転増幅器22の−側入力端子と電流電圧変換回路21の出力端子間の抵抗には、電流電圧変換回路21の出力電圧V21と基準電圧回路25の出力電圧V25との電圧差がかかることとなるが、V21=V25=Vref+Voffsetであるため、反転増幅器22の−側入力端子と電流電圧変換回路21の出力端子間の抵抗にかかる電圧=0となり、反転増幅器22の出力電圧V22に出力されるオフセット電圧はゲイン倍されても0となる。
同様に、正転増幅器23の−側入力端子の電圧は電流電圧変換回路21の出力電圧V21と同電位となるから、正転増幅器23の−側入力端子と電流電圧変換回路21の出力端子間の抵抗には、電流電圧変換回路21の出力電圧V21と基準電圧回路25の出力電圧V25との電圧差がかかることとなるが、V21=V25=Vref+Voffsetであるため、正転増幅器23の−側入力端子と電流電圧変換回路21の出力端子間の抵抗にかかる電圧=0となり、正転増幅器23の出力電圧V23に出力されるオフセット電圧はゲイン倍されても0となる。
この時、反転増幅器22の出力電圧V22と正転増幅器23の出力電圧V23を差動増幅する差動増幅器24の出力電圧V24に出力されるオフセット電圧は、反転増幅器22の出力電圧V22に出力されるオフセット電圧と正転増幅器23の出力電圧V23に出力されるオフセット電圧がともに0であるため、これも0となり、光ディスクのピックアップ部に用いられる半導体集積回路の演算回路に要求される非常に厳密なオフセット電圧特性をも満足することが容易となる。
また、基準電圧Vrefが温度変動やノイズによりΔVref変動した場合、電流電圧変換回路21の出力電圧V21は次式となる。
V21=(Vref+ΔVref)−Rf×Is
ここで、基準電圧回路25は、基準電圧源26の基準電圧Vrefと等しい電圧を出力するため、基準電圧回路25の出力電圧V25は次式となる。
V25=(Vref+ΔVref)
この時、反転増幅器22の−側入力端子と電流電圧変換回路21の出力端子間の抵抗には、電流電圧変換回路21の出力電圧V21と基準電圧回路25の出力電圧V25との電圧差がかかることとなるため、この電圧は次式となる。
V25−V21=(Vref+ΔVref)−((Vref+ΔVref)−Rf×Is)
=Rf×Is
よって、基準電圧Vrefの温度変動やノイズによる変動電圧ΔVrefの影響を受けないこととなる。同様に、正転増幅器23の−側入力端子と電流電圧変換回路21の出力端子間の抵抗には、電流電圧変換回路21の出力電圧V21と基準電圧回路25の出力電圧V25との電圧差がかかることとなるが、これも上式となり、基準電圧Vrefの温度変動やノイズによる変動電圧ΔVrefの影響を受けないこととなる。従って、本実施形態による演算回路の回路構成は、基準電圧Vrefの温度変動やノイズによる変動に対して非常に強い構成であると言って良い。
また、この演算回路を半導体プロセスにて作製した場合、回路を構成するためのトランジスタや抵抗等の各素子は、半導体プロセスがばらつくと各素子の持つ特性が大きくばらつくこととなるが、基準電圧回路25は電流電圧変換回路21と同様の回路構成を持つため、この各素子の持つ特性のばらつきは基準電圧回路25と電流電圧変換回路21にて同様のものとなり、相対的に基準電圧回路25と電流電圧変換回路21間の回路特性差はなくなることとなる。このため、本実施形態による演算回路の回路構成は、半導体プロセスの変動に対して非常に強い構成であると言って良い。
本発明による演算回路の第1の実施形態を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態を示す回路図である。 本発明の第3の実施形態の温度特性を示す図である。 従来の演算回路の一例を示す回路図である。 図6の演算回路の電圧演算処理結果を示す図である。 従来の演算回路の温度特性を示す図である。
符号の説明
1 受光素子
2 電流電圧変換回路
3 基準電圧回路
4 演算回路
10 光センサ
11 電流電圧変換回路
14 演算回路
15 基準電圧回路
16 基準電圧源
20 光センサ
21 電流電圧変換回路
22 反転増幅器
23 正転増幅器
24 差動増幅器
25 基準電圧回路
26 基準電圧源
Rf 帰還抵抗

Claims (6)

  1. 入力或いは出力される電流を演算処理して電圧を出力する演算回路において、前記入力或いは出力される電流を、該電流と相関のある電圧に変換する電流電圧変換手段と、前記電流電圧変換手段と略同一の温度特性及びオフセット電圧特性を有する、基準電圧を出力する基準電圧手段と、前記電流電圧変換手段の出力電圧と前記基準電圧手段の出力電圧とを入力し、これらの電圧に相関のある演算処理を行う演算手段とを具備することを特徴とする演算回路。
  2. 前記電流電圧変換手段は、前記入力或いは出力される電流が第1の差動増幅回路の反転入力端子に入力され、前記基準電圧が正転入力端子に入力され、且つ、前記第1の差動増幅回路の反転入力端子と出力端子間に抵抗を具備することを特徴とする請求項1に記載の演算回路。
  3. 前記基準電圧手段は、前記電流電圧変換手段と同一の回路構成を持ち、且つ、前記基準電圧が第2の差動増幅回路の正転入力端子に入力され、前記第2の差動増幅回路の反転入力端子と出力端子間に抵抗を具備することを特徴とする請求項1または2に記載の演算回路。
  4. 前記演算手段は、前記電流電圧変換手段の出力電圧に相関のある電圧と前記基準電圧手段の出力電圧に相関のある電圧とを入力端子とする反転差動増幅回路と、前記電流電圧変換手段の出力電圧に相関のある電圧と前記基準電圧手段の出力電圧に相関のある電圧とを入力端子とする正転差動増幅回路とを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の演算回路。
  5. 前記反転差動増幅回路の出力に相関のある電圧と前記正転差動増幅回路の出力に相関のある電圧とを入力端子とする差動増幅回路を具備することを特徴とする請求項4に記載の演算回路。
  6. 前記演算手段は、差動増幅処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の演算回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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