JP2005251813A - ウエハレベルバーンインアライメント装置およびウエハレベルバーンインアライメント方法 - Google Patents

ウエハレベルバーンインアライメント装置およびウエハレベルバーンインアライメント方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ウエハ一括での検査を行う場合に、多数の検査ボード、多数のアライメント装置を用いる生産工程であっても、長期的に安定してウエハ電極とコンタクトプローブの位置合わせを容易に行いコンタクトと貼り合わせることを目的とする。
【解決手段】 ウエハ一括での検査を行う場合に、検査ボード5に備える平行調整ネジ27を用いて、半導体ウエハ1に対する平行度と絶対高さを調整することにより、ウエハ一括での検査を行う場合に、多数の検査ボード5、多数のアライメント装置を用いる生産工程であっても、長期的に安定してウエハ電極とコンタクトプローブの位置合わせを容易に行いコンタクトと貼り合わせることが可能となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、半導体ウエハに形成された複数の半導体集積回路素子の各検査用電極に電圧を印加して、前記複数の半導体集積回路素子の電気特性をウエハ状態で一括して検査するウエハレベルバーンイン検査における、ウエハの検査用電極と検査用コンタクトプローブの全数をコンタクトするためのウエハレベルバーンインアライメント装置に関するものである。
先ず、半導体集積回路素子の電気特性を検査する検査用電極とコンタクトプローブの関係について、図7から図10を用いて説明する。
図7のウエハと半導体素子の配列説明図に示すように、ウエハ1の半導体素子領域2内に複数の半導体素子が配置されている。また、図8の素子と電極の配列を説明する図に示すように、半導体素子4内に電気特性を検査するための電極3が配置されている。一方、コンタクトプローブは、図9のコンタクトプローブの説明図に示すように、検査ボード5、コンタクトプローブシート6、ガラス基板7の部品に大きく分類される。コンタクトプローブシート6は、半導体素子4の電極3に接触するコンタクトプローブ9が配置されている。
ガラス基板7はコンタクトプローブ9と検査ボード5を電気的に接続するための配線多層基板である。検査ボード5はガラス基板7と検査装置を電気的に接続するための配線多層基板であり、そのために検査ボード5の裏面には接続用コネクタ8が複数個取り付けてある。図10はコンタクトプローブの説明図であり、図10(a)のコンタクトプローブシート拡大図に示すようにコンタクトプローブシート6には、一つの半導体素子エリア10内に半導体素子4の電極3の位置に合わせた図のようなコンタクトプローブ9が配置されている。また、図10(b)はコンタクトプローブ拡大図であり、図のようにコンタクトプローブ9の先端は半円球状になっており、コンタクトシート6にメッキ技術により形成されている。
このようなコンタクトプローブ6をウエハ1の電極3の全てに対して精度よくコンタクトさせて貼り合わせることで電気的接続を行う。接続を終えた検査ボード5は、そのまま検査装置に投入されて、高温中で電圧を印加して半導体素子4の電気的特性を検査する。
この検査技術の中で、ウエハ1内の電極3の全数に一括して同時にコンタクトさせるためには位置合わせ精度も重要であるが、貼り合わせ時に位置ズレを発生させるため、貼り合わせる際のコンタクトプローブシート6とウエハ1の平行度やコンタクトプローブシート6の上下の挙動抑制が非常に重要となる。
従来の方式では、例えば平行かつ均一に貼り合わせる方法として、貼り合わせステージに球面座を採用し、貼り合わせ時の上下基板を倣わせることで均一になるように工夫されている(例えば、特許文献1参照)。また、それぞれ基板下部に弾性体を用いる事で、基板のソリなどがあっても均一に貼り合わせする事が出来るように工夫されている(例えば、特許文献2,特許文献3参照)。更に、ウエハ全面ではなくコンタクトプローブを多数個に分割することで、均一にコンタクト出来るように工夫されている(例えば、特許文献4参照)。
特開平08−304835号公報 特開平11−326857号公報 特開2001−189553号公報 特開2003−45924号公報
ウエハレベルバーンイン検査は、図11ウエハレベルバーンイン検査工程の説明図に示すように、バーンイン検査に長時間を要する事や検査装置内でウエハ1とコンタクトプローブ9とを貼り合わせることが困難という特徴から、それぞれの工程がアライメント装置31とバーンイン検査装置30とに分かれており、その間は、ウエハ1が貼り合わされた検査ボード5で工程間の移動をすることになり、言わば、検査ボード5がウエハ搬送治具となる。搬送治具であるから検査ボード5は品種毎に多くの枚数が必要になるということになる。ウエハ1とコンタクトプローブ9の貼り合わせ技術は、アライメント装置31の機械的精度が当然必要になるが、検査ボード側の精度も重要である。また、多くの枚数がある検査ボードの相対位置関係のバラツキを最小限に抑えることが、安定した貼り合わせと貼り合わせ時間の短縮にも有効となる効果がある。更には、検査ボード5が搬送治具という性格から長期間の使用での機械的精度の変化もあり、その変化にも対応する必要が出てくる。アライメント装置31側においても生産規模に応じて複数台の装置が必要となるが、装置間の機械的精度のバラツキは、当然貼り合わせ精度に影響があり都合が悪く、そのバラツキを最小限に抑えることが重要になってくる。また、検査ボード5と同様に長期間の使用での機械的精度変化への対応も必要になってくる。
しかしながら、前記従来の技術には次のような課題がある。
均一に貼り合わせるための工夫である特許文献1,特許文献2、特許文献3の場合は貼り合わせの途中で貼り合わせる相手側に倣わせる方式あるいは沿わせる方式である。
このような方式でコンタクトをおこなうと、コンタクト位置にズレが生じ、電極3の表面にコンタクトプローブ6の引きずり圧痕が残るという問題点がある。安定したコンタクトと貼り合わせを行うには、貼り合わせ前に互いの平行度を合わせておく必要がある。
また、特許文献4の場合には、コンタクトプローブを分割する事で均一性を出す方法であるが、個々に高さ合わせを行わなくてはならず、搬送治具である検査ボード5全ての調整を行うには相当の時間が必要となるか、ブロック毎の部品精度が必要になりコストアップ要素となるという問題点がある。また、部品点数が多くなる事から長期間での維持管理にも課題が残る。
その他の方法として、図3の貼り合わせ方法の説明図にあるガラス基板受け12の高さを調整して事前に平行度を合わせる方法もあるが、調整のためにガラス基板を取り外す必要があり調整が容易に行う事が出来ないという問題点がある。
上記問題点を解決するために、本発明のウエハレベルバーンインアライメント装置およびウエハレベルバーンインアライメント方法は、ウエハ一括での検査を行う場合に、多数の検査ボード、多数のアライメント装置を用いる生産工程であっても、長期的に安定してウエハ電極とコンタクトプローブの位置合わせを容易に行いコンタクトと貼り合わせることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の請求項1記載のウエハレベルバーンインアライメント装置は、半導体ウエハに形成された複数の半導体集積回路素子を一括してウエハレベルバーンイン検査を行う時に用いる、前記半導体集積回路素子の各検査用電極とコンタクトプローブを接触させてその接触状態を保持させるウエハレベルバーンインアライメント装置であって、前記半導体ウエハ保持しながら前記検査用電極が対応する前記コンタクトプローブに接触するように前記半導体ウエハの位置合わせを行うステージと、前記半導体ウエハと前記コンタクトプローブの位置を認識する認識カメラと、前記コンタクトプローブを備える検査ボードの前記半導体ウエハに対する平行度と絶対高さを前記認識カメラの認識結果によって調整する平行調整ネジとを有することを特徴とする。
請求項2記載のウエハレベルバーンインアライメント装置は、請求項1記載のウエハレベルバーンインアライメント装置において、前記検査ボードに押えピンを備えることにより、前記検査ボードの真中部分での撓みを防止し、検査ボードのずれを防ぐことを特徴とする。
請求項3記載のウエハレベルバーンインアライメント装置は、請求項1または請求項2いずれかに記載のウエハレベルバーンインアライメント装置において、前記検査ボードよりも機械的精度の高い基準ボードを用いて前記調整の精度を揃えることにより、複数の前記ウエハレベルバーンインアライメント装置間の調整精度機差を補正することを特徴とする。
請求項4記載のウエハレベルバーンインアライメント方法は、請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載のウエハレベルバーンインアライメント装置を用いて前記平行度と絶対高さの調整を行うに際し、あらかじめ設定された平行度と絶対高さになった時に前記認識カメラのフォーカスが最適化するように前記認識カメラを設定しておき、前記認識カメラのフォーカスが最適化するように前記平行調整ネジを調整することにより、前記半導体ウエハに対する平行度と絶対高さを調整することを特徴とする。
請求項5記載のウエハレベルバーンインアライメント方法は、請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載のウエハレベルバーンインアライメント装置を用いて前記平行度と絶対高さの調整を行うに際し、前記認識カメラにより前記コンタクトプローブの複数箇所の位置確認と共に高さの検査を行うことにより、前記コンタクトプローブ間のピッチ精度を検査することを特徴とする。
以上のように、ウエハ一括での検査を行う場合に、多数の検査ボード、多数のアライメント装置を用いる生産工程であっても、長期的に安定してウエハ電極とコンタクトプローブの位置合わせを容易に行いコンタクトと貼り合わせることが可能となる。
ウエハ一括での検査を行う場合に、検査ボードに備える平行調整ネジを用いて、半導体ウエハに対する平行度と絶対高さを調整することにより、ウエハ一括での検査を行う場合に、多数の検査ボード、多数のアライメント装置を用いる生産工程であっても、長期的に安定してウエハ電極とコンタクトプローブの位置合わせを容易に行いコンタクトと貼り合わせることが可能となる。
本発明のウエハレベルバーンインアライメント装置について図を用いて概要を説明する。
図1はアライメント装置構成図である、一般的な貼り合わせ装置である。
コンタクトプローブ(図10における9)を具備する検査ボード5は図1のようにステージ18上に載せられ、検査ボード位置決めローラ19と検査ボード位置決めシリンダ20により位置決めされる。一方、ウエハ1はアライメント動作をおこなうXYZテーブル21に載せたウエハトレイ11に真空吸着されて保持されている。XYZステージ21に載せられた認識カメラ29とステージ18裏面に取り付けられた認識カメラ29で、それぞれウエハ1の位置、コンタクトプローブ9の位置を認識し、認識装置内で演算を行い、貼り合わせ位置を決定する構成になっている。図2の貼り合わせ斜視図は、貼り合わせ位置の決定後にXYZテーブル21に載せたウエハトレイ11を上昇させてコンタクトと貼り合わせをおこなっている図である。
本発明では、高速性と高精度を両立するアライメントで安定した貼り合わせを行うために、コンタクトプローブシート6面とウエハ1面の平行度と絶対高さを同時に合わせることが必要になる。そのために、検査ボード5の端面センター4箇所に高さを調整する平行調整ネジを取り付ける。平行調整ネジは、ステージ18上で受けられるようになっている。これにより検査ボード5をステージ18上に置いた状態で平行度調整をおこなう事が出来るので非常に簡単な調整で平行調整が可能となる。また、ステージ18との接触点が4点となるため、搬送治具として使用する検査ボード5の外枠部分は傷や膨らみが発生しやすいが、それらに影響されること無く平行調整位置を維持する事にも効果がある。更に、平行調整ネジの位置を検査ボード5の外枠に近い所に配置する事により、コンタクトプローブシート6の外形寸法よりも更に外の位置であるので、高さ調整精度をより高める事が出来る。
以上の説明では4箇所の平行調整ネジを用いた場合について説明したが、4箇所以上の平行調整ネジを用いることも可能である。
また、コンタクト時に検査ボード5の真中部分が、検査ボード5自体の材質が樹脂基板であることから撓んで逃げてしまい貼り合わせ位置にズレが生じるのを防ぐために、検査ボード5の真中部分に逃げ防止の受けを設けて、その受けに一定荷重のバックアップ機構をアライメント装置側に設けることで、検査ボードが逃げて位置ズレを生じないようにしている。コンタクトプローブ6の認識カメラ29での位置確認は、バックアップ後に行うようにする事で、バックアップすることでの位置ズレを防止している。
また、検査ボード5の平行度の調整と絶対高さを同時にしかも簡単に調整できるために、アライメント装置に具備された認識カメラ29と認識装置を使用し、認識カメラ29を一番外周にあるコンタクトプローブ9の位置4箇所に決められた高さのまま自動で移動するようにプログラムする。それぞれの場所にてコンタクトプローブがはっきりとフォーカスされる位置になるように平行調整ネジで位置調整をおこなう。これを4箇所全てに対しておこなう事で、平行度と同時に絶対高さも簡単に合わせる事が出来るようになる。この機能により多数枚の検査ボード5でも均一な調整をおこなう事が可能となる。絶対高さが必要になる理由は、コンタクトプローブ6の認識動作の時にフォーカス高さのエリアを最小限にする事が出来るためで、結果的に認識動作処理時間が短縮化されるので効果は大きい。
以上の説明では4箇所のコンタクトプローブを用いた場合について説明したが、4箇所以上のコンタクトプローブを用いることも可能である。
また、コンタクトプローブ9と電極3のコンタクトが問題なく行えるかどうかを事前にチェックするために、コンタクトプローブ9の機械的な位置精度は、平行度とその絶対高さに加えて、プローブ間のピッチ精度も重要となる。それら機械的精度が仕様に合っているかどうかを、事前に検査を行うことで安定した貼り合わせをおこなう事が出来るようになる。アライメント装置に具備された認識カメラ29と認識装置を使用し、コンタクトプローブ9の一番外周8箇所程度の位置確認と共に高さの検査を行うようにプログラムする。この機能によりコンタクトプローブ9の機械的位置精度を自動にて検査出来るようになる。この機能は検査ボード5の初期の検査にも使用できるが、定期的に検査をおこなう事で搬送治具としての機械的精度変化を事前に管理する事が出来るようになる。
以上の説明では8箇所のコンタクトプローブを用いた場合について説明したが、8箇所以上のコンタクトプローブを用いることも可能である。
さらに、生産数量に応じてアライメント装置側も複数台が必要となることがあり、同じ検査ボード5をそれぞれの装置に使用しても同様の貼り合わせ精度と同じ処理時間で行うようにすることが必要となり、装置間の機差をなくす事が要求される。そのために、検査ボード5よりも更に機械的精度を向上させた基準ボードを作成し、前出の検査機能を使用することによって装置機差を把握する事が簡単になり、その差を補正する事によって機差を0にする事が可能となる。また、この機能で定期的に検査することにより装置の機械的精度変化を事前に管理する事が出来るようになる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。
先ず、図3の貼り合わせ方法の説明図を用いて検査ボード5の詳細構成について説明する。
検査ボード5は、厚み3mm程度、大きさは□450mm程度の多層樹脂基板であり、個々のコンタクトプローブ9の配線をガラス基板7を通してバーンイン検査をする検査装置へコネクタ8を介して接続させる。ガラス基板7は、バーンイン検査時に125℃の高温になるため多層樹脂基板である検査ボード5に歪みの発生の恐れがあるために直接取り付けることが出来ず、ガラス基板7の円周上の8箇所に配置されたガラス基板受け12に乗せてある。これにより、ガラス基板7からの熱伝導部分を少なくできるので検査ボード5の温度上昇を最小限にしている。ガラス基板7の固定方法としてガラス基板受け12上に押えゴム15とガラス基板押え16によって検査ボード5に固定されている。押えゴムの必要性はガラス基板7の割れ防止であり、材料はシリコンゴムを使用している。検査ボード5の端面には検査ボードフレーム13が4周辺に取り付けてある。この検査ボードフレーム13によって検査ボード5全体の剛性を高めている。検査ボード5はこのような構成で成り立っているが、通常、検査ボード5は、前述のように厚みが3mm程度しかなく樹脂基板ということから反りや撓みがあり、機械的位置精度が必要なコンタクトプローブシート6面は、検査ボードフレーム13に対しての高さ位置精度が出ない構造になっている。
次に、同じく図1と図3と図4のコンタクトプローブの接触拡大図を用いて貼り合わせ方法について説明する。
アライメント装置31(図11参照)に搭載されたXYZテーブル21に作業者によって載せたウエハトレイ11上にアライメント装置31内のウエハローダーユニットでウエハ1が供給され真空吸着されて固定されている。先ず、上側の認識カメラ29とアライメント装置搭載の画像処理装置、XYZテーブル21によって、ウエハのX・Y・θ位置を確認修正しながら、最終的なウエハ1外周付近の任意8箇所の電極3位置を確認する。位置確認の際に認識カメラ29のフォーカス機能を使って、電極3の表面高さも同時に測定し8箇所の平均高さを求めておく。次に、アライメント装置31上に検査ボード5をセットし、位置決め固定されたコンタクトプローブを下側の認識カメラ29によって、コンタクトプローブ全体のX・Y・θ位置を確認修正しながら、最終的に前記確認した電極3に対応しているコンタクトプローブ9の位置8箇所を確認する。その後、それぞれ8箇所の位置関係が最も平均化される位置にXYZテーブル21にてコンタクトプローブ6を基準にウエハ1側を移動させ貼り合わせ位置とする。位置確認の際に認識カメラ29のフォーカス機能を使って、コンタクトプローブ9の先端高さも同時に測定し、8箇所の平均高さを求めておく。平均高さを求める際に、8箇所の高さバラツキが規格値を超えるとウエハ1との平行度が出ていないと判断し、それ以上の動作を中断するようになっている。貼り合わせ位置で、図3のようにウエハトレイ11を前記で求めた電極3とコンタクトプローブ6の平均高さの値で、それぞれが接触する高さまで上昇させて、コンタクトプローブ9と電極3のコンタクトを行う。その後に、コンタクト状態を保持するために真空カプラ17より、ウエハ1とコンタクトプローブ9内を真空引きし大気圧によって貼り合わせを完了する。この時に、コンタクトプローブ9とウエハ1面の平行度が出ていないと、全数一定のコンタクトがその途中では崩れて、最初に接触するコンタクトプローブ9と電極3に大きな荷重がかかることになる。また、平行ズレ分を検査ボード5の撓みで無理やり吸収されることになるので貼り合わせ位置がズレる原因となる。このことが貼り合わせにおける平行度が重要視される理由である。ウエハ1とコンタクトプローブ9内真空空間をつくるためにウエハ1の外周部分にシールリング14を設けて内部気密を高めてその内部を真空状態にしている。真空カプラ17は自動閉塞型のもので、コンタクト完了後に真空引きのためのノズルをはずしても真空状態がそのまま保持され、貼り合わせ状態をキープすることができるので、そのまま検査ボード5をバーンイン検査装置30に持ち運ぶ事が可能となっている。
コンタクト動作の上昇途中でシールリング14がコンタクトプローブシート6に当たり始めると内部が密閉状態となり圧力が徐々に上がり、電極3とコンタクトプローブ9がコンタクトをしない状態でも検査ボード5を持ち上げてしまう不具合が発生する。そのためにコンタクト上昇動作時は真空カプラ17を大気開放状態にして、内部圧力上昇を防ぎ、内部圧力上昇による検査ボード5の持ち上げ現象が発生しないように工夫している。
図4のコンタクトプローブの接触拡大図で示しているように、電極3とコンタクトプローブ9はこの方式により全数のコンタクトが実現されている。
図5の検査ボード平行調整機構説明図を用いて本発明の最良の形態について説明する。
図5はアライメント装置31上にある検査ボード5を位置決め固定するユニットに検査ボード5がセットされた状態図である。図のように平行調整ネジ27は検査ボードフレーム13の各4辺の真中に取り付けてあり、検査ボード5の1枚に対して4箇所ある。平行調整ネジ27はアライメント装置のステージ18(図1参照)にある検査ボード受け台28で受けられているが、検査ボード5のコンタクトプローブシート6面は、前述のように検査ボードフレーム13に対しての高さ位置精度が出ない状態である。このセットされた状態で平行度と絶対高さを合わせる方法として、先ず、認識カメラ29の位置を平行調整ネジ27の4箇所の直近にある任意コンタクトプローブ9の理論上の位置に移動させる。また高さ位置は、コンタクトプローブ9の先端部をフォーカス開始位置高さに順番に移動させる。この時のそれぞれの位置で、コンタクトプローブ位置は認識カメラの視野の中には入っている程度で良いが、高さは調整できていないので、コンタクトプローブ9の先端部分は、ぼやけた状態で画像処理装置のモニターに映し出されている。それぞれ映し出されているコンタクトプローブ直近部分の平行調整ネジ27を回してコンタクトプローブ9の先端部分が鮮明に映し出される高さに調整する。認識カメラ29の高さ位置は、フォーカス開始位置に固定されているので、コンタクトプローブ4箇所の調整を全て終わらせることでコンタクトプローブシート面の絶対高さと平行度を同時に調整する事が可能となる。コンタクトプローブ9の平面精度はガラス基板7の剛性で保たれているので、全体的な調整を4箇所で行うだけで機械的な位置精度が調整できるようになっている。平行度の目安としては20μm以下に調整する。
貼り合わせを行う場合のウエハトレイ11の上昇位置は、コンタクトプローブ6の先端高さとウエハ1の電極表面高さが認識カメラ29と画像処理装置にて把握されているので、その高さまで上昇すれば良く、必要以上に検査ボード5が持ち上げる事はないように思われるが、コンタクト後の真空保持に使用されているシールリング14が押しつぶされる時の抵抗分がどうしても検査ボード5を持ち上げる原因となる。その対策のために検査ボード5のバックアップ用の押えピン23が必要になってくる。検査ボード5の裏面は、コンタクトプローブ9の平行度を調整しているために一定の高さになっておらず、検査ボード5の持ち上げ防止バックアップ機構は、シールリング14の抵抗分を一定圧力で押えるようにしている。押えピン23は検査ボードを直接受けるためのピンであり、全体で4箇所配置されている。検査ボード5側にも押えピン受け26を鉄系の材料で設けて、検査ボード5の表面へこみを防止している。押えピン受け26と同じ位置にガラス基板受け12を配置することでシールリング抵抗をダイレクトに受けることができるのでガラス基板7の撓みを防止として適している。押えピン23は押えバネ25によって一定圧力を得ている。また、押えピン23は4箇所独立構造になっており、検査ボード5の高さバラツキにほとんど影響される事無く一定の圧力でバックアップすることが可能になっている。押えピン23の高さはピンストッパ24によって初期のピン高さ位置を決めている。押えピン23は検査ボード押え上下シリンダ22によって全体的に上側に逃がされる構造になっており、検査ボード5の投入時に邪魔にならないように工夫されている。
押えピン23のバックアップ圧力を必要以上に上げる事はかえって検査ボード5の歪を発生させる原因になるため、必要最小限に留めている。また、前記のコンタクトプローブ高さの調整では当然、この押えピン23のバックアップがある状態で行っている。
次に、図6の基準ボード説明図を用いて基準ボードによる機差の調整について説明する。
図6のように検査ボードの材料である樹脂基板をアルミプレート32に変更し、さらに、ガラス基板に変わる基準円板33をアルミ材料で製作していることと、アルミプレート32に密着する厚みにする事によって剛性が格段にあがり、結果的に機械的位置精度を向上するようになっている。機械的位置精度が向上し、基準として利用している内容として、検査ボードフレーム13の受け面を基準としたコンタクトプローブ9の先端高さと平行度の高さ的精度と、検査ボード位置決めローラ19(図1参照)と接触する検査ボードフレーム13の2辺を基準面としたコンタクトプローブ9の平面的位置精度の2つがある。この基準ボードは、装置単体の調整と複数装置間の機差を簡単に調整する事が可能となるものである。先ず、装置単体の調整方法を説明する。装置単体の調整内容として必要な項目として、検査ボードの平行調整ネジ27を受けている検査ボード受け台28の平行度調整と、検査ボード位置決めローラ19の位置調整が必要となる。検査ボード受け台28の調整の必要性は、コンタクトプローブシート6の平行度調整は前記のように平行調整ネジ27によって行うが、この調整はあくまで検査ボード5などの歪によって狂わされた精度を調整するものであり、そこには検査ボード受け台28の平行度ズレが加わってはいけない。それは、アライメント装置が1台であれば大きな問題にはならないが、複数台で検査ボード5はどちらの装置でも使用するとなると、平行度調整を行った装置では問題ないが、それ以外の装置では検査ボード受け台28の位置が違うために結果的に平行度が崩れることになる。それを防止するために検査ボード受け台28の調整が必要となる。また、検査ボード位置決めローラ19の位置調整の必要性も同様に、複数台のアライメント装置に対応するためである。使用方法としては、基準ボードを通常の検査ボードと同様にアライメント装置にセットし、押えピン23でのバックアップも行う。この状態で装置設計値の位置へ認識カメラ29を移動させる。この場合も検査ボード5の平行度調整時と同様に任意の4箇所のコンタクトプローブ位置に順番に移動させ、コンタクトプローブ先端部分が画像処理装置のモニターのセンターに来るように、検査ボード位置決めローラ19を調整する。また、コンタクトプローブの先端部分が鮮明に写るように検査ボード受け台28の高さを調整する。これらの調整により装置単体の調整が簡単に行う事が出来る。次に、複数台の装置間機差の調整方法について説明する。調整方法としては、装置単体調整方法と同様に同じ基準ボードを調整する装置にセットし、任意のコンタクトプローブの先端が認識装置のモニター上にセンターかつ鮮明に写るように検査ボード受け台28と検査ボード位置決めローラ19を調整する。その他の方法としては、検査ボード受け台28の平行度は検査ボード受け台28にて調整するしかないが、その絶対高さや平面的な位置は、認識カメラ29の初期移動位置を装置専用のパラメータを持つことでも調整する事も可能である。これらのことで、アライメント装置間の機差を最小限にする事が可能となった。
これまでの内容は、検査ボードや装置の調整方法についての説明であるが、その調整後に調整が正確に行えたかどうかの確認機能について説明する。先ず、検査ボードの確認であるが、平行調整ネジ27で調整された検査ボードが実際に生産に使用できるかどうかの最終確認をしておく必要がある。項目として調整した平行度と絶対高さの確認と認識カメラ29の視野に入るだけのコンタクトプローブ先端の平面的位置確認。それに加えて、コンタクトプローブ先端同士の相対的位置精度、これはコンタクトプローブ製作上の精度で調整する事は出来ないが確認をする必要がある。確認動作は実際に貼り合わせを行う時のコンタクトプローブ先端の画像処理やアライメントと同様の動作をコンタクトプローブの外周部の任意8箇所を用いて行う。その任意8箇所の位置データの演算を認識装置内で行い、8箇所の絶対高さや相対位置精度を測定し、精度仕様と照らし合わせる事で、生産に使用できる検査ボードであるかの確認を行わせる。この結果により、調整可能な部分の精度はずれは、再調整を行い調整できない部分については、部品交換等の対策を打つ事にする。この確認機能は調整後に行う事以外に、定期的に確認する事で搬送治具として使用する検査ボードの変化を事前に発見する事も可能となる。
次に装置の確認であるが、装置の場合は基準ボードを使用して、前記の検査ボードの確認動作を同様に行う。装置の場合は検査規格を検査ボードよりも厳しく設定して確認、調整を行う事で、全体の精度向上を図っている。また、複数台での機差も同じ基準ボードを使用することで、簡単に確認する事が可能となる。この確認機能は調整後に行う事以外に、定期的に確認する事で装置の変化を事前に発見する事も可能となる。
以上のように、ウエハ一括での検査を行う場合に、検査ボードに備える平行調整ネジを用いて、半導体ウエハに対する平行度と絶対高さを調整することにより、ウエハ一括での検査を行う場合に、ウエハの電極とコンタクトプローブを高精度にコンタクトし貼り合わせをおこなう事が出来、更にはその検査、維持管理も簡単に実現できる。
本発明は、ウエハ一括での検査を行う場合に、ウエハの電極とコンタクトプローブを高精度にコンタクトし貼り合わせをおこなう事が出来、更にはその検査、維持管理も簡単に実現でき、ウエハレベルバーンイン検査における、ウエハの検査用電極と検査用コンタクトプローブの全数をコンタクトするためのウエハレベルバーンインアライメント装置等に有用である。
アライメント装置構成図 貼り合わせ斜視図 貼り合わせ方法の説明図 コンタクトプローブの接触拡大図 検査ボード平行調整機構説明図 基準ボード説明図 ウエハと半導体素子の配列説明図 素子と電極の配列を説明する図 コンタクトプローブの説明図 (a)コンタクトプローブシート拡大図 (b)コンタクトプローブ拡大図 ウエハレベルバーンイン検査工程の説明図
符号の説明
1 ウエハ
2 半導体素子領域
3 電極
4 半導体素子
5 検査ボード
6 コンタクトプローブシート
7 ガラス基板
8 コネクタ
9 コンタクトプローブ
10 半導体素子エリア
11 ウエハトレイ
12 ガラス基板受け
13 検査ボードフレーム
14 シールリング
15 押えゴム
16 ガラス基板押え
17 真空カプラ
18 ステージ
19 検査ボード位置決めローラ
20 検査ボード位置決めシリンダ
21 XYZテーブル
22 検査ボード押え上下シリンダ
23 押えピン
24 ピンストッパ
25 押えバネ
26 押えピン受け
27 平行調整ネジ
28 検査ボード受け台
29 認識カメラ
30 バーンイン検査装置
31 アライメント装置
32 アルミプレート
33 基準円板

Claims (5)

  1. 半導体ウエハに形成された複数の半導体集積回路素子を一括してウエハレベルバーンイン検査を行う時に用いる、前記半導体集積回路素子の各検査用電極とコンタクトプローブを接触させてその接触状態を保持させるウエハレベルバーンインアライメント装置であって、
    前記半導体ウエハ保持しながら前記検査用電極が対応する前記コンタクトプローブに接触するように前記半導体ウエハの位置合わせを行うステージと、
    前記半導体ウエハと前記コンタクトプローブの位置を認識する認識カメラと、
    前記コンタクトプローブを備える検査ボードの前記半導体ウエハに対する平行度と絶対高さを前記認識カメラの認識結果によって調整する平行調整ネジと
    を有することを特徴とするウエハレベルバーンインアライメント装置。
  2. 前記検査ボードに押えピンを備えることにより、前記検査ボードの真中部分での撓みを防止し、検査ボードのずれを防ぐことを特徴とする請求項1記載のウエハレベルバーンインアライメント装置。
  3. 前記検査ボードよりも機械的精度の高い基準ボードを用いて前記調整の精度を揃えることにより、複数の前記ウエハレベルバーンインアライメント装置間の調整精度機差を補正することを特徴とする請求項1または請求項2いずれかに記載のウエハレベルバーンインアライメント装置。
  4. 請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載のウエハレベルバーンインアライメント装置を用いて前記平行度と絶対高さの調整を行うに際し、
    あらかじめ設定された平行度と絶対高さになった時に前記認識カメラのフォーカスが最適化するように前記認識カメラを設定しておき、前記認識カメラのフォーカスが最適化するように前記平行調整ネジを調整することにより、前記半導体ウエハに対する平行度と絶対高さを調整することを特徴とするウエハレベルバーンインアライメント方法。
  5. 請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載のウエハレベルバーンインアライメント装置を用いて前記平行度と絶対高さの調整を行うに際し、
    前記認識カメラにより前記コンタクトプローブの複数箇所の位置確認と共に高さの検査を行うことにより、前記コンタクトプローブ間のピッチ精度を検査することを特徴とするウエハレベルバーンインアライメント方法。
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