JP2005250295A - 測距装置及び測距方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コントラスト測距を行うエリアを絞りつつ、精度の高い測距を行う。
【解決手段】 パッシブ測距とコントラスト測距の両方を行うことのできる測距装置において、パッシブ測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定値1の範囲内にある測距結果が得られた測距エリア(右中エリア)を抽出する手段と、抽出された測距エリア(右中エリア)及び最至近エリア(中央エリア)のうち、パッシブ測距で検出されたコントラストが最も高い測距エリア(右中エリア)を抽出する手段と、当該測距エリア(右中エリア)に対しコントラスト測距を行うよう制御する手段とを設けた。
【選択図】 図8
【解決手段】 パッシブ測距とコントラスト測距の両方を行うことのできる測距装置において、パッシブ測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定値1の範囲内にある測距結果が得られた測距エリア(右中エリア)を抽出する手段と、抽出された測距エリア(右中エリア)及び最至近エリア(中央エリア)のうち、パッシブ測距で検出されたコントラストが最も高い測距エリア(右中エリア)を抽出する手段と、当該測距エリア(右中エリア)に対しコントラスト測距を行うよう制御する手段とを設けた。
【選択図】 図8
Description
本発明は、撮影対象を撮影する際に撮影対象までの距離を測定する測距装置及び測距方法に関し、特にパッシブ測距とコントラスト測距の両方を行うことのできる測距装置および測距方法に関する。
従来から銀塩カメラ、デジタルカメラなどには、撮影用のカメラのレンズ、CCDとは別に一対のラインセンサを備え、このラインセンサのそれぞれに入力されたデータから算出される相関演算用の差分データのそれぞれが、どれぐらいずれているかを判断することで、撮影対象までの距離を測定することができる、いわゆるパッシブ測距を行うことのできる測距装置を備えている。また、撮影用レンズを通して撮影対象である入力データのコントラストをみて、撮影用レンズを前後に移動させ、コントラストの高低差が大となる位置の撮影用レンズの移動量に基づいて撮影対象までの距離を撮影することのできる、いわゆるコントラスト測距を行うことができる測距装置も存在している。
上述コントラスト測距は、撮影用レンズを移動させる必要があることから、測距の精度は良いものの、測距時間のかかる方法であることから、下記の特許文献1に記載の通り現在のカメラにおいては、まず粗調の測距であるパッシブ測距を行い、大体の距離を測定した後、その大体の距離の間で微調の測距であるコントラスト測距を行うことで、測距精度と測距速度との向上を図っている。
このようなパッシブ測距とコントラスト測距とを併用する方式では、パッシブ測距において最も近いとの測定結果が得られたエリアに対しコントラスト測距を行う技術が下記の特許文献2、3に開示されている。即ち、目的の被写体は測距エリア内で測距装置から最も近くに位置しているのが一般的であるため、コントラスト測距を行うエリアを、パッシブ測距で最至近となったエリアに絞ることで、測距処理時間の短縮を図ろうとするものである。
特開2003−302571号公報
特開2003−244519号公報
特開2003−307670号公報
しかしながら、上記のようにパッシブ測距で最至近となったエリアに絞って、コントラスト測距を行う技術では、当該最至近となったエリアにおけるコントラストが低い場合、コントラスト測距の精度が低下するおそれがある。
本発明は、上記課題を解決するために成されたものであり、コントラスト測距を行うエリアを絞りつつ、精度の高い測距を行うことができる測距装置及び測距方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る測距装置は、測距用レンズを通して測距対象物の一対の画像が結像された一対のラインセンサの出力信号に基づき、左右方向に設定された複数の測距エリアごとに相関演算を実行し、各測距エリアの相関演算ごとに得られた最大の相関度を示す複数の有効な極小値に基づいて測距対象物までの距離を測定するパッシブ測距手段と、撮影用レンズを通して撮影対象物のコントラストの高低を前記撮影用レンズの焦点制御する際のレンズの移動量により判断することにより撮影対象物の距離を測定するコントラスト測距手段と、前記パッシブ測距手段による測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアを抽出する第1の抽出手段と、前記第1の抽出手段により抽出された測距エリア及び最短の測距結果の測距エリアのうち、前記パッシブ測距手段による測距にて前記ラインセンサの出力信号に基づき得られるコントラストが最も高い測距エリアを抽出する第2の抽出手段と、前記第2の抽出手段により抽出された測距エリアに対しコントラスト測距を行うよう前記コントラスト測距手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る測距方法は、測距用レンズを通して測距対象物の一対の画像が結像された一対のラインセンサの出力信号に基づき、左右方向に設定された複数の測距エリアごとに相関演算を実行し、各測距エリアの相関演算ごとに得られた最大の相関度を示す複数の有効な極小値に基づいて測距対象物までの距離を測定するパッシブ測距手段と、撮影用レンズを通して撮影対象物のコントラストの高低を前記撮影用レンズの焦点制御する際のレンズの移動量により判断することにより撮影対象物の距離を測定するコントラスト測距手段とを備えた測距装置における測距方法であって、前記パッシブ測距手段による測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアを抽出する第1の抽出ステップと、前記第1の抽出ステップにて抽出された測距エリア及び最短の測距結果の測距エリアのうち、前記パッシブ測距手段による測距にて前記ラインセンサの出力信号に基づき得られるコントラストが最も高い測距エリアを抽出する第2の抽出ステップと、前記第2の抽出ステップにて抽出された測距エリアに対しコントラスト測距を行うよう前記コントラスト測距手段を制御する制御ステップとを有することを特徴とする。
以上の発明では、パッシブ測距手段とコントラスト測距手段とを備えた測距装置において、まず、パッシブ測距手段による測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアを抽出し、次に、当該抽出された測距エリア及び最短の測距結果の測距エリアのうち、パッシブ測距手段による測距にてラインセンサの出力信号に基づき得られるコントラストが最も高い測距エリアを抽出する。そして、この抽出された測距エリア(コントラストが最も高い測距エリア)に対しコントラスト測距を行うようコントラスト測距手段を制御する。本発明は、このような一連の処理が実行可能である(又は実行される)ことを特徴とする。
本発明によれば、パッシブ測距手段による測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアを抽出し、当該抽出された測距エリア及び最短の測距結果の測距エリアのうち、パッシブ測距手段による測距にてラインセンサの出力信号に基づき得られるコントラストが最も高い測距エリアを抽出し、そして、この抽出された測距エリア(コントラストが最も高い測距エリア)に対しコントラスト測距を行うようコントラスト測距手段を制御する。即ち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアのうち、コントラストが最も高い測距エリアに対し、コントラスト測距が実行される。このため、パッシブ測距手段による測距にて最短の測距結果となったエリアのコントラストが低い場合であっても、コントラスト測距の精度が低下することを回避でき、コントラスト測距を行うエリアを絞りつつ、精度の高い測距を行うことができる。
[測距装置の構成]
以下、図面を参照して本発明に係る測距装置の実施の形態を説明する。参照する図面において、図1は一実施形態に係る測距装置10の構成を示す模式図である。図2は図1に示したラインセンサとウインドウのシフト操作との関係を示す模式図である。
以下、図面を参照して本発明に係る測距装置の実施の形態を説明する。参照する図面において、図1は一実施形態に係る測距装置10の構成を示す模式図である。図2は図1に示したラインセンサとウインドウのシフト操作との関係を示す模式図である。
一実施形態に係る測距装置10は、測距用レンズを通して測距対象物の一対の画像が結像された一対のラインセンサの出力信号に基づき、左右方向に設定された複数の測距エリアごとに相関演算を実行し、各測距エリアの相関演算ごとに得られた最大の相関度を示す複数の有効な極小値に基づいて測距対象物までの距離を測定するパッシブ測距機能と、撮影用レンズを通して撮影対象物のコントラストの高低を前記撮影用レンズの焦点制御する際のレンズの移動量により判断することにより撮影対象物の距離を測定するコントラスト測距機能の両方を備えた測距装置であり、例えばAF(Auto Focus)カメラやビデオカメラなどに使用される。
図1に示すように、一実施形態の測距装置10は、測距用のセンサデータを生成するラインセンサユニット1と、このラインセンサユニット1から出力されるセンサデータに基づいて測距対象物Sまでの距離を演算処理する測距演算装置2と、撮影用レンズ3と、撮像素子4とを備えている。
ラインセンサユニット1は、相互に並列に配置された左右一対の結像レンズ1A−L,1A−Rと、これらの結像レンズ1A−L,1A−Rを通して測距対象物Sの一対の画像がそれぞれ結像される受光センサとしての左右一対のラインセンサ1B−L,1B−Rと、このラインセンサ1B−L,1B−Rからの信号を処理するラインセンサ制御回路1Cとを備えている。
左右一対のラインセンサ1B−L,1B−Rは、例えば234個などの多数に分割されたフォトダイオードなどのセル(画素)が直線状に配列されて構成される。ラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルは、それぞれの受光面に結像された測距対象物Sの画像の光量を光電変換することにより、測距対象物Sの画像の輝度信号をラインセンサ制御回路1Cに出力する。
ラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルには、その出力信号を取り出す際に使用されるセル番号が付される。例えば左側のラインセンサ1B−Lの各セルには、図の左側から順にL1〜L234のセル番号が付され、右側のラインセンサ1B−Rでは図の左側から順にR1〜R234のセル番号が付される。なお、左右のラインセンサ1B−L,1B−Rの先頭側の5個および末尾側の5個のセルは、いわゆるダミーのセルであるため、左側のラインセンサ1B−Lの有効画素数はL6〜L229の224個となり、右側のラインセンサ1B−Rの有効画素数はR6〜R229の224個となる。
ラインセンサ制御回路1Cは、後述する測距演算装置2のラインセンサ制御部2Aからの要求信号に応じてラインセンサ1B−L,1B−Rを制御し、ラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルからセル番号と関連付けて輝度信号を入力する。そして、このラインセンサ制御回路1Cは、入力した輝度信号を積分処理(時系列的な加算処理)することにより、相関演算に使用するためのセンサデータを各セル毎にセル番号に関連付けて生成する。ちなみに、このセンサデータは、測距対象物Sの画像が明るいほど低く、暗いほど高い値を示す。
測距演算装置2は、マイクロコンピュータのハードウェアおよびソフトウェアを利用して構成される。この測距演算装置2は、ラインセンサ制御回路1Cから入出力インターフェース(不図示)を介して入力されるアナログ信号のセンサデータをデジタル信号に変換するA/D変換部2Bの他、このA/D変換部2Bにより変換されたデジタル信号のセンサデータ等を一時記憶するRAM(Random Access Memory)、測距対象物Sまでの距離を演算するためのプログラムやデータが格納されたROM(Read Only Memory)、このROMに格納されたプログラムを実行することにより、ROMおよびRAMに記憶されたデータに基づいて測距対象物Sまでの距離を演算するための各種の演算処理を行うCPU(Central Processing Unit)などの図示しないハードウェアを備えている。
この測距演算装置2には、A/D変換部2Bを介して入力されるセンサデータに基づいて測距対象物Sまでの距離を測定するパッシブ測距手段として、ラインセンサ制御部2A、センサデータ格納部2D、相関演算部2E、ウインドウシフト部2F、極小値判定部2G、測距エラー判定部2H、距離演算部2I及びコントラスト検出部2Jが、ソフトウェアとして構成されている。
また、測距演算装置2には、A/D変換部2Pを介して入力される撮像データに基づいて測距対象物Sまでの距離を測定するコントラスト測距手段として、コントラスト検出部2Q、撮像素子制御部2N及びレンズ制御部2Mが、ソフトウェアとして構成されている。
次に、パッシブ測距手段に関する各構成部について説明する。
ラインセンサ制御部2Aは、測距処理の開始に伴いラインセンサユニット1のラインセンサ制御回路1Cに要求信号を出力してラインセンサ制御回路1Cにセンサデータを生成させる。
センサデータ格納部2Dは、ラインセンサ制御回路1Cにより生成された一対のセンサデータをA/D変換部2BによりA/D変換して入力し、入力されたセンサデータを、ラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルの番号と関連付けたセンサデータとして格納する。
ウインドウシフト部2Fは、センサデータ格納部2Dに格納されたセンサデータから相関演算に使用する一対のセンサデータを読み出すための一対のウインドウWL,WRのシフト操作を制御する。
相関演算部2Eは、ラインセンサ1B−L,1B−R上にそれぞれ設定された各測距エリアM,LM,L,RM,R(図2参照)単位で一対のウインドウWL,WRが交互に1づつ相対的にシフト操作されるごとに、センサデータ格納部2Dから一群のセンサデータを読み出して、相関演算を実行する。
この相関演算は、一方のウインドウWLにより読み出された一群のセンサデータと、他方のウインドウWRにより読み出された一群のセンサデータとの間における各センサデータ同士の差分の絶対値を求め、その絶対値の総和を相関値として求めるものである。この相関値は、値が小さいほど相関度が高く、一対のラインセンサ1B−L,1B−R上に結像された測距対象物Sの画像が相互に似ていることを示す。
ここで、測距対象物Sが遠距離に位置する場合には、一対の結像レンズ1A−L,1A−Rを通して一対のラインセンサ1B−L,1B−R上に結像される測距対象物Sの一対の画像の位置ズレが小さくなり、測距対象物Sが近距離に位置するほど、一対のラインセンサ1B−L,1B−R上に結像される測距対象物Sの一対の画像の位置ズレが大きくなる。そして、一対の画像の位置ズレの大小に応じた測距対象物Sまでの距離は、一対の画像が相互に似ていることを示す相関度が最大となるまでの一対のウインドウWL,WRのシフト量として検出することができる。すなわち、測距対象物Sまでの距離は、原理的には図3のグラフに示すように、相関演算により得られた相関値f(n)が「最小極小値(ピーク値)」となるに至るまでの一対のウインドウWL,WRのシフト量n「n/最小極小値」として検出することができる。
上記の相関演算部2Eにより得られた最小極小値に基づいて測距対象物Sまでの距離を演算するため、極小値判定部2Gは測距演算に有効な最小極小値を有効極小値として判定し、測距エラー判定部2Hは有効極小値について測距エラーとするか否かの判定を行い、距離演算部2Iは、測距エラー無しと判定された有効極小値のみを対象としてその有効極小値に対応するウインドウWL,WRのシフト量nを決定し、決定したウインドウWL,WRのシフト量nに基づいて測距対象物Sまでの距離を演算する。コントラスト検出部2Jは、極小値判定部2Gによる判定で有効極小値とされたところのウインドウのセンサデータに基づいて、コントラストを検出する。各構成の詳細な動作は、図4に基づき、後で説明する。
次に、コントラスト測距手段に関する各構成部について説明する。
撮像素子制御部2Nは撮像素子4を制御し、レンズ制御部2Mは、撮影用レンズ3を移動させ、焦点合わせ調整を制御する。
コントラスト検出部2Qは、A/D変換部2Pを介して入力される撮像データに基づいて撮影対象物のコントラストの高低を検出し、後述の図5のコントラストAF処理を実行制御し、レンズ制御部2Mによって撮影用レンズ3をコントラスト検出値が増加する方向に複数回往復移動させることにより、撮影用レンズ3の焦点制御を行う。
[パッシブ測距処理とコントラストAF処理]
ここで、図4、図5を用いてパッシブ測距処理とコントラストAF(自動焦点合わせ:Auto Focus)処理を説明する。
ここで、図4、図5を用いてパッシブ測距処理とコントラストAF(自動焦点合わせ:Auto Focus)処理を説明する。
図4のパッシブ測距処理では、まず、ラインセンサ制御部2Aが、ラインセンサユニット1のラインセンサ制御回路1Cに信号を出力してラインセンサ1B−L,1B−Rの初期設定(例えば、使用するセルの設定等)を行い(S1)、さらに、ラインセンサ制御回路1Cに要求信号を出力してラインセンサ制御回路1Cによってセンサデータを生成させる。即ち、ラインセンサ制御回路1Cは、ラインセンサ制御部2Aからの要求信号に応じてラインセンサ1B−L,1B−Rを制御し、ラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルからセル番号と関連付けて輝度信号を入力する。そして、ラインセンサ制御回路1Cは、入力した輝度信号を積分処理(時系列的な加算処理)することにより、相関演算に使用するためのセンサデータを各セル毎にセル番号に関連付けて生成する(S2)。
次に、A/D変換部2Bが、上記生成されたセンサデータをラインセンサ制御回路1Cから読み出しA/D変換処理を施す(S3)。A/D変換後のセンサデータはセンサデータ格納部2Dに出力され、センサデータ格納部2DではA/D変換後のセンサデータは、ラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルの番号と関連付けたセンサデータとして格納される。
次に、相関演算部2Eが、ラインセンサ1B−L,1B−R上にそれぞれ設定された各測距エリアM,LM,L,RM,R(図2参照)単位で一対のウインドウWL,WRが交互に1づつ相対的にシフト操作されるごとに、センサデータ格納部2Dから一群のセンサデータを読み出して、相関演算を実行する(S4)。
ウインドウWL,WRの位置は、最初の相関演算では予め定められた位置に設定されており、2回目以降はウインドウシフト部2Fによりシフト操作された位置に設定される。このウインドウシフト部2Fは、図2に示すように、ラインセンサ1B−L,1B−R上にそれぞれ一部重複して設定されたセンサ領域である中央エリアM、左中エリアLM、右中エリアRM、左エリアL、右エリアRの5つの測距エリア単位ごとに、センサデータ格納部2D(図1参照)から一群のセンサデータをそれぞれ読み出して相関演算させるように、一対のウインドウWL,WRのシフト操作を制御する。この場合、ウインドウシフト部2Fは、例えば中央エリアM、左中エリアLM、左エリアL、右中エリアRM、右エリアRの順に一対のウインドウWL,WRのシフト操作を制御する。
ここで、ラインセンサ1B−L,1B−Rの中央エリアM,Mにおけるシフト操作において、ウインドウシフト部2F(図1参照)は、左側のラインセンサ1B−Lに対応したウインドウWLを中央エリアMの右端の最小シフト位置から左端の最大シフト位置へと順次1づつシフトさせ、右側のラインセンサ1B−Rに対応したウインドウWRを中央エリアMの左端の最小シフト位置から右端の最大シフト位置へと順次1づつシフトさせる。その際、ウインドウシフト部2Fは、ウインドウWL,WRを交互に1ずつシフト操作する。
なお、ウインドウシフト部2Fによるラインセンサ1B−L,1B−Rの左中エリアLM,LM、右中エリアRM,RM、左エリアL,Lおよび右エリアR,Rにおけるシフト操作は、中央エリアM,Mにおけるシフト操作と原則的に同様であるため、詳細な説明は省略する。
図4のS4での相関演算は、一方のウインドウWLにより読み出された一群のセンサデータと、他方のウインドウWRにより読み出された一群のセンサデータとの間における各センサデータ同士の差分の絶対値を求め、その絶対値の総和を相関値として求めるものである。この相関値は、値が小さいほど相関度が高く、一対のラインセンサ1B−L,1B−R上に結像された測距対象物Sの画像が相互に似ていることを示す。
ここで、測距対象物Sが遠距離に位置する場合には、一対の結像レンズ1A−L,1A−Rを通して一対のラインセンサ1B−L,1B−R上に結像される測距対象物Sの一対の画像の位置ズレが小さくなり、測距対象物Sが近距離に位置するほど、一対のラインセンサ1B−L,1B−R上に結像される測距対象物Sの一対の画像の位置ズレが大きくなる。そして、一対の画像の位置ズレの大小に応じた測距対象物Sまでの距離は、一対の画像が相互に似ていることを示す相関度が最大となるまでの一対のウインドウWL,WRのシフト量として検出することができる。すなわち、測距対象物Sまでの距離は、原理的には図3のグラフに示すように、相関演算により得られた相関値f(n)が「最小極小値(ピーク値)」となるに至るまでの一対のウインドウWL,WRのシフト量n「n/最小極小値」として検出することができる。
次に、極小値判定部2Gは、相関演算部2Eにより得られた最小極小値に基づいて測距対象物Sまでの距離を演算するため、測距演算に有効な最小極小値を有効極小値として判定し(S5)、測距エラー判定部2Hは、有効極小値について測距エラーとするか否かの判定を行う(S6)。ここで、測距エラー判定部2Hは、例えば、(1)センサデータ格納部2Dから読み出されるセンサデータが超低輝度/超低コントラストのデータである場合、(2)センサデータ格納部2Dから読み出される左右のセンサデータに大きな差がある場合、(3)相関演算部2Eにより相関演算された相関値に相互差が小さい2つ以上の極小値が存在する場合、(4)相関演算部2Eにより相関演算された最小極小値と、これに対応するウインドウWL,WRのシフト量の前後2つのシフト量に対応する相関値との差が小さい場合の4つの場合において、極小値判定部2Gにより認定された有効極小値に測距エラーが有ると判定し、その判定信号を距離演算部2Iに出力する。
そして、距離演算部2Iは、測距エラー無しと判定された有効極小値のみを対象としてその有効極小値に対応するウインドウWL,WRのシフト量nを決定し、決定したウインドウWL,WRのシフト量nに基づいて測距対象物Sまでの距離を演算する(S7)。具体的には、距離演算部2Iは、極小値判定部2Gから入力された「有効極小値(M)」,「有効極小値(LM)」・・・のうち、測距エラー判定部2Hにより測距エラー有りと判定された有効極小値を除き、その他の「有効極小値(M)」,「有効極小値(LM)」・・・に対応するウインドウWL,WRのシフト量nを「n有効極小値(M)」,「n有効極小値(LM)」・・・として決定する。さらに、距離演算部2Iは、決定したウインドウWL,WRのシフト量「n有効極小値(M)」,「n有効極小値(LM)」・・・のデータに基づき、測距対象物Sまでの距離を各測距エリアM,LM,L,RM,R(図2参照)単位ごとに、順次算出する。
この距離演算部2Iは、算出距離のうち最も近い距離を基準として、この基準距離から遠方側へ設定された所定距離範囲に含まれる他の測距エリアの算出距離との差をそれぞれ求め、得られたそれぞれの距離差の平均値を基準距離に加算することにより、測距対象物Sまでの最終的な距離を決定する。なお、所定距離範囲は、被写界深度などのピントの合う範囲として設定される。
また、距離演算部2Iは、測距対象物Sまでの距離をより詳細に演算するため、例えばウインドウWL,WRのシフト量「n有効極小値(M)」に対応する「有効極小値(M)」と、その両側の2つのシフト量(図示省略)に対応する相関値とに基づいて相関値の補間値演算を実施する。そして、この補間値に対応するシフト量nに基づき、距離演算部2Iは、一対の結像レンズ1A−L,1A−Rと一対のラインセンサ1B−L,1B−Rとの間隔、一対のラインセンサ1B−L,1B−Rの中心間距離、一対のラインセンサ1B−L,1B−Rの各セルのピッチ間隔などのパラメータを参照して測距対象物Sまでの距離を演算する。
なお、上記の距離算出処理と並行して、コントラスト検出部2Jは、極小値判定部2Gによる判定で有効極小値とされたところのウインドウのセンサデータに基づいて、コントラストを検出する。
上記の距離演算部2Iによるパッシブ測距結果及びコントラスト検出部2Jによるコントラストの検出結果は、コントラスト検出部2Qに出力される。
次に、図5を用いてコントラストAF処理を説明する。なお、図5の処理は、コントラスト検出部2Qにより実行制御される。
まず、レンズ制御部2Mによって撮影用レンズ3を、対象物から遠ざかる方向又は対象物に近づく方向のうち何れか所定の方向に駆動する(S11)。ここでの「所定方向」は、撮影用レンズ3の初期位置に基づきコントラスト検出値が増加すると見込まれる規定の方向である。従って、S11の駆動により撮影用レンズ3は上記所定の方向に移動し、当初は、後述のコントラスト検出部2Qにより検出されるコントラスト検出値が増加することとなる。
そして、コントラスト検出部2Qは、撮像素子制御部2Nにより撮像素子4に撮像データを出力させ、出力された撮像データをA/D変換部2PによりA/D変換した後、A/D変換後の撮像データを取り込んで、コントラスト値を検出する(S12)。
上記S11のレンズ駆動と、S12のコントラスト検出は、次のS13で、検出されたコントラスト値が直前のコントラスト値よりも増加していない(減少した)と判定されるまで(即ち、検出されたコントラスト値が増加している間は)、繰り返し実行される。
そして、S13で、検出されたコントラスト値が直前のコントラスト値よりも増加していないと判定された場合は、コントラスト値のピークを過ぎたと判断できるため、S14へ進み、レンズ制御部2Mによって撮影用レンズ3の移動方向を反転させる。
その後は、レンズ制御部2Mによって、反転させた方向へ移動させるべく撮影用レンズ3を駆動し(S15)、コントラスト検出部2Qは、上記同様に、A/D変換後の撮像データよりコントラスト値を検出する(S16)。そして、上記S15のレンズ駆動と、S16のコントラスト検出は、次のS17で、検出されたコントラスト値が直前のコントラスト値よりも増加していない(減少した)と判定されるまで、繰り返し実行される。
そして、S17で、検出されたコントラスト値が直前のコントラスト値よりも増加していないと判定された場合は、コントラスト値のピークを過ぎたと判断できるため、S18へ進み、レンズ制御部2Mによって撮影用レンズ3の移動方向を再度反転させる。
さらに、レンズ制御部2Mによって、再度反転させた方向へ移動させるべく撮影用レンズ3を駆動し(S19)、コントラスト検出部2Qは、上記同様に、A/D変換後の撮像データよりコントラスト値を検出する(S20)。そして、上記S19のレンズ駆動と、S20のコントラスト検出は、次のS21で、検出されたコントラスト値が直前のコントラスト値よりも増加していない(減少した)と判定されるまで、繰り返し実行される。
S21で、検出されたコントラスト値が直前のコントラスト値よりも増加していないと判定された場合は、コントラスト値のピークを過ぎたと判断できるため、S22へ進み、レンズ制御部2Mによって撮影用レンズ3の移動方向を再度反転させる。そして、最後に、レンズ制御部2Mによって、S22で反転させた方向へ移動させるべく撮影用レンズ3を所定量だけ駆動する(S23)。ここでの所定量は最終的な位置の微調整量として予め定められた量である。
以上のようにして、撮影用レンズ3は、コントラスト値がほぼピークになる位置に位置決めされ、コントラストAF処理が終了する。なお、この状態で、コントラスト検出部2Qは、予め記憶した撮影用レンズ3の位置と対象物までの距離との対照テーブルを参照することで、コントラストAF処理後の撮影用レンズ3の位置に基づいて対象物までの距離を算出することができる。
[本発明に係る処理の説明]
以下、図6を用いて本発明に係る測距制御を含んだコントラストAF処理を説明する。
以下、図6を用いて本発明に係る測距制御を含んだコントラストAF処理を説明する。
まず、S31では、前述した図4のパッシブ測距処理を実行し、距離演算部2Iは5つのエリア各々の測距結果(右エリア測距結果、右中エリア測距結果、中央エリア測距結果、左中エリア測距結果、左エリア測距結果)を算出する。なお、距離演算部2Iは、右エリア測距結果を変数AFSET0に、右中エリア測距結果を変数AFSET1に、中央エリア測距結果を変数AFSET2に、左中エリア測距結果を変数AFSET3に、左エリア測距結果を変数AFSET4に、それぞれ設定する。
S32では、コントラスト検出部2Qが、変数AFSET0〜AFSET4を距離演算部2Iから受け取り、これら変数AFSET0〜AFSET4を相互に比較して、これらのうち最も小さいものを求める。これにより、5つのエリアのうち最も小さい測距結果が得られたエリア(以下「最至近エリア」という)を検出する。S32以降の処理は、コントラスト検出部2Qにより実行される。
次のS33では、右エリアが最至近エリアであるか否かを判定し、右エリアが最至近エリアであれば、後述のS36へジャンプする。右エリアが最至近エリアでなければ、S34へ進み、変数AFSET0(右エリア測距結果)が、最至近エリアの変数AFSET(最至近エリアの測距結果)から所定値1を減じた値よりも大きいか否かを判定する。即ち、ここでは、右エリア測距結果が、最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるか否かが判定される。
ここで、図10を用いて本実施形態での「測距結果」について補足説明する。図10に示すように、本実施形態での「測距結果」は、図4のパッシブ測距処理において「1/距離」に比例した値として算出される。このため、あるエリアの測距結果が、最至近エリアの測距結果から所定値1を減じた値よりも大きい場合とは、最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合といえる。この所定値1の量は、距離に換算すると、近い距離ほど短くなり遠い距離ほど長くなる。なお、ここでの「所定値1」は例えば、30程度の値を採用することができる。
図6のS34で、変数AFSET0が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値よりも大きい場合は、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット0に「1」をセットし(S35)、S36へ進む。一方、変数AFSET0が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値以下の場合は、S35をスキップしてS36へジャンプする。
上記S33〜S35の処理により、右エリアが最至近エリアでなく、右エリア測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合に、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット0に「1」がセットされることとなる。
次のS36では、右中エリアが最至近エリアであるか否かを判定し、右中エリアが最至近エリアであれば、後述のS39へジャンプする。右中エリアが最至近エリアでなければ、S37へ進み、変数AFSET1(右中エリア測距結果)が、最至近エリアの変数AFSET(最至近エリアの測距結果)から所定値1を減じた値よりも大きいか否かを判定する。即ち、ここでは、右中エリア測距結果が、最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるか否かが判定される。
変数AFSET1が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値よりも大きい場合は、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット1に「1」をセットし(S38)、S39へ進む。一方、変数AFSET1が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値以下の場合は、S38をスキップしてS39へジャンプする。
上記S36〜S38の処理により、右中エリアが最至近エリアでなく、右中エリア測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合に、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット1に「1」がセットされることとなる。
次のS39では、中央エリアが最至近エリアであるか否かを判定し、中央エリアが最至近エリアであれば、後述のS42へジャンプする。中央エリアが最至近エリアでなければ、S40へ進み、変数AFSET2(中央エリア測距結果)が、最至近エリアの変数AFSET(最至近エリアの測距結果)から所定値1を減じた値よりも大きいか否かを判定する。即ち、ここでは、中央エリア測距結果が、最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるか否かが判定される。
変数AFSET2が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値よりも大きい場合は、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット2に「1」をセットし(S41)、S42へ進む。一方、変数AFSET2が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値以下の場合は、S41をスキップしてS42へジャンプする。
上記S39〜S41の処理により、中央エリアが最至近エリアでなく、中央エリア測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合に、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット2に「1」がセットされることとなる。
次のS42では、左中エリアが最至近エリアであるか否かを判定し、左中エリアが最至近エリアであれば、後述のS45へジャンプする。左中エリアが最至近エリアでなければ、S43へ進み、変数AFSET3(左中エリア測距結果)が、最至近エリアの変数AFSET(最至近エリアの測距結果)から所定値1を減じた値よりも大きいか否かを判定する。即ち、ここでは、左中エリア測距結果が、最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるか否かが判定される。
変数AFSET3が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値よりも大きい場合は、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット3に「1」をセットし(S44)、S45へ進む。一方、変数AFSET3が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値以下の場合は、S44をスキップしてS45へジャンプする。
上記S42〜S44の処理により、左中エリアが最至近エリアでなく、左中エリア測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合に、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット3に「1」がセットされることとなる。
次のS45では、左エリアが最至近エリアであるか否かを判定し、左エリアが最至近エリアであれば、後述のS48へジャンプする。左エリアが最至近エリアでなければ、S46へ進み、変数AFSET4(左エリア測距結果)が、最至近エリアの変数AFSET(最至近エリアの測距結果)から所定値1を減じた値よりも大きいか否かを判定する。即ち、ここでは、左エリア測距結果が、最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるか否かが判定される。
変数AFSET4が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値よりも大きい場合は、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット4に「1」をセットし(S47)、S48へ進む。一方、変数AFSET4が、最至近エリアの変数AFSETから所定値1を減じた値以下の場合は、S47をスキップしてS48へジャンプする。
上記S45〜S47の処理により、左エリアが最至近エリアでなく、左エリア測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合に、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット4に「1」がセットされることとなる。
次のS48では、エリア検出用フラグD_CONT_Fが0に等しい(即ち、エリア検出用フラグD_CONT_Fのビット0〜4が全て0である)か否かを判定する。エリア検出用フラグD_CONT_Fが0に等しい場合は、最至近エリアでないエリアのうち、測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるエリアは存在しなかったと判断できるため、コントラストAF処理を実行すべきエリアとしては、パッシブ測距の測距結果が最至近となったエリア(最至近エリア)以外に無いといえる。そのため、S51へ進み、パッシブ測距の測距結果が最至近となったエリア(最至近エリア)に対し、前述した図5のコントラストAF処理を実行する。
一方、S48の判定で、エリア検出用フラグD_CONT_Fが0に等しくない場合は、最至近エリアでないエリアのうち、測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるエリアが存在すると判断できるため、コントラストAF処理を実行すべきエリアとしては、最至近エリアに加え、上記測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるエリア(即ち、エリア検出用フラグD_CONT_Fの「1」となっているビットに対応したエリア)も候補として挙げることができ、それら候補のエリアの中で、図1のコントラスト検出部2Jによりパッシブ測距にて検出されたコントラストが最大となるエリアが選択されることが望ましい。そのため、S49へ進み、最至近エリア及び上記測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にあるエリアの中で、コントラスト検出部2Jによってパッシブ測距にて検出されたコントラストが最大となるエリアを抽出し、S50にて、上記抽出されたエリアに対し、前述した図5のコントラストAF処理を実行する。
以上のような図6の処理により、例えば図7のように、パッシブ測距にて中央エリアが最至近エリアとなり、他の全てのエリアの測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合、図6のS49で最至近エリアも含めた全てのエリアの中でパッシブ測距にて検出されたコントラストが最大となるエリアとして右中エリアが選択され、右中エリアに対し、前述した図5のコントラストAF処理が実行される。
また、図8のように、パッシブ測距にて中央エリアが最至近エリアとなり、右中エリアの測距結果のみが最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にある場合、図6のS49で最至近エリアと右中エリアのうち、パッシブ測距にて検出されたコントラストが最大となるエリアとして右中エリアが選択され、右中エリアに対し、前述した図5のコントラストAF処理が実行される。
一方、図9のように、パッシブ測距にて中央エリアが最至近エリアとなり、他の全てのエリアの測距結果が最至近エリアの測距結果から所定値1の範囲内にない場合は、最至近エリアである中央エリアに対し、前述した図5のコントラストAF処理が実行される。
以上のような本発明の実施形態によれば、パッシブ測距結果での最至近エリアのコントラストが低い場合であっても、コントラスト測距の精度が低下することを回避でき、コントラスト測距を行うエリアを絞りつつ、精度の高い測距を行うことができる。
なお、上記実施形態では、パッシブ測距のエリアを5つのエリアとした例を示したが、これに限定されるものではなく、例えば3つのエリア、7つのエリアなど、さまざまなエリアの分割を行うことができる。
1…ラインセンサユニット、1A…結像レンズ、1B…ラインセンサ、1C…ラインセンサ制御回路、2…測距演算装置、2A…ラインセンサ制御部、2B…A/D変換部、2D…センサデータ格納部、2E…相関演算部、2F…ウインドウシフト部、2G…極小値判定部、2H…測距エラー判定部、2I…距離演算部、2J…コントラスト検出部、2M…レンズ制御部、2N…撮像素子制御部、2P…A/D変換部、2Q…コントラスト検出部、3…撮影用レンズ、4…撮像素子、10…測距装置。
Claims (2)
- 測距用レンズを通して測距対象物の一対の画像が結像された一対のラインセンサの出力信号に基づき、左右方向に設定された複数の測距エリアごとに相関演算を実行し、各測距エリアの相関演算ごとに得られた最大の相関度を示す複数の有効な極小値に基づいて測距対象物までの距離を測定するパッシブ測距手段と、
撮影用レンズを通して撮影対象物のコントラストの高低を前記撮影用レンズの焦点制御する際のレンズの移動量により判断することにより撮影対象物の距離を測定するコントラスト測距手段と、
前記パッシブ測距手段による測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアを抽出する第1の抽出手段と、
前記第1の抽出手段により抽出された測距エリア及び最短の測距結果の測距エリアのうち、前記パッシブ測距手段による測距にて前記ラインセンサの出力信号に基づき得られるコントラストが最も高い測距エリアを抽出する第2の抽出手段と、
前記第2の抽出手段により抽出された測距エリアに対しコントラスト測距を行うよう前記コントラスト測距手段を制御する制御手段と、
を備えた測距装置。 - 測距用レンズを通して測距対象物の一対の画像が結像された一対のラインセンサの出力信号に基づき、左右方向に設定された複数の測距エリアごとに相関演算を実行し、各測距エリアの相関演算ごとに得られた最大の相関度を示す複数の有効な極小値に基づいて測距対象物までの距離を測定するパッシブ測距手段と、撮影用レンズを通して撮影対象物のコントラストの高低を前記撮影用レンズの焦点制御する際のレンズの移動量により判断することにより撮影対象物の距離を測定するコントラスト測距手段とを備えた測距装置における測距方法であって、
前記パッシブ測距手段による測距で得られた各測距エリア毎の測距結果のうち、最短の測距結果から所定量の範囲内にある測距結果が得られた測距エリアを抽出する第1の抽出ステップと、
前記第1の抽出ステップにて抽出された測距エリア及び最短の測距結果の測距エリアのうち、前記パッシブ測距手段による測距にて前記ラインセンサの出力信号に基づき得られるコントラストが最も高い測距エリアを抽出する第2の抽出ステップと、
前記第2の抽出ステップにて抽出された測距エリアに対しコントラスト測距を行うよう前記コントラスト測距手段を制御する制御ステップと、
を有する測距方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2004063102A JP2005250295A (ja) | 2004-03-05 | 2004-03-05 | 測距装置及び測距方法 |
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-
2004
- 2004-03-05 JP JP2004063102A patent/JP2005250295A/ja not_active Withdrawn
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