JP2005250042A - 磁気ブラシ帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

磁気ブラシ帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】安定した良好な画像形成を継続して行うことができる磁気ブラシ帯電装置を提供すること。
【解決手段】像担持体に電圧を印加した導電性磁性粒子を当接させて帯電を行う磁気ブラシ帯電装置において、帯電剤を収納するための帯電剤収納部を有すると共に、長手状の開口部を有する帯電剤容器と、該開口部に取り付けられ、回転可能な帯電剤担持体と、該帯電剤担持体内に内包され、周方向に複数の磁極を有する磁界発生手段とを有し、該帯電剤担持体の長手方向端部且つ非画像範囲を帯電する領域の磁力が、画像範囲を帯電する領域の磁力よりも大きいことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、被記録画像に対応して像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像して用紙等に記録する画像形成方法を具現化するための磁気ブラシ帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
近年、画像形成装置の小型化が進んできたが、帯電、露光、現像、転写、定着、クリーニングの工程がそれぞれ小型になるだけでは限界があった。又、転写残トナーはクリーナーによって回収されるが、この廃トナーは環境保護の面からも無いことが好ましい。そこで、上記のクリーナーを取り外し現像装置によって現像同時クリーニングを行う、クリーナーレス装置も出現している。
ここで、現像同時クリーニングとは、転写後に感光体上に若干残留したトナーを次工程以後の現像時にかぶり取りバイアス(現像手段に印加する直流電圧と感光体の表面電位間の電位差であるかぶり取り電位差Vback)によって回収する方法である。この方法によれば、転写残トナーは現像手段に回収されて次工程以後用いられるため、廃トナーをなくし、メンテナンスに手を煩わせることも少なくすることができる。
又、クリーナーレスであることでスペース面での利点も大きく、画像形成装置を大幅に小型化できるようになる。又、感光体の帯電装置が接触帯電性の場合には感光体に接触している帯電部材に転写残トナーを一旦回収させ、それを再び感光体上に吐き出させ現像装置で回収させることもできる。
更に、低電力等の利点を有することから感光体ドラムの一様帯電部材として接触帯電装置、即ち、被帯電体に対し電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の帯電を行う方式の装置が実用化されてきている。
このような方式の帯電部材としては磁気ブラシ方式の装置が帯電接触の安定性という点から好ましく用いられている。
磁気ブラシ方式の接触帯電装置では、導電性の磁性粒子を直接マグネット、或は、マグネットを内包するスリーブ上に磁気的に拘束させ、停止、或は、回転しながら被帯電体に接触させ、これに電圧を印加することによって帯電が開始される。
又、導電性の繊維をブラシ状に形成したもの(以降、ファーブラシと称する)、或は、導電性ゴムをロール状にした導電ゴムローラも接触帯電部材として好ましく用いられている。
特に、磁気ブラシ方式を用い、被帯電体として通常の有機感光体上に導電性微粒子を分散させた表層を有するものや、アモルファスシリコン感光体等を用いると接触帯電部材に印加したバイアスのうちの直流成分と略同等の帯電電位を被帯電体表面に得ることが可能である。このような帯電方法のことを注入帯電と称する。この注入帯電を用いれば、被帯電体への帯電がコロナ帯電器を用いて行われるような放電現象を利用しないので完全なオゾンレス、且つ、低電力消費型帯電が可能となり注目されてきている。
又、現像同時クリーニング方式においてクリーニング効率を向上させるために、例えば重合法によって製造されたトナーの様な離型性に非常に優れたトナーを用いることは大変有効である。
磁気ブラシ帯電器内の導電性の磁性キャリア(磁性粒子)は、磁界発生手段である固定マグネットを内包し、非磁性材料からなる円筒状で回転自在な磁性キャリア担持体である帯電スリーブに保持される。帯電時には、直流電圧に交流電圧を重畳した帯電バイアスを、帯電スリーブと感光ドラムとの間に印加し、電荷注入帯電によって感光ドラムの表面(外周面)が直流電圧値とほぼ同等に一様に帯電される。
上述の磁気ブラシ帯電器は、帯電スリーブの長手方向端部、即ち帯電スリーブに内包された固定マグネットの着磁領域端部においては、磁力が低下し、磁気ブラシが粗となって感光ドラムとの接触が不安定となるため、その部分が帯電不良となり、感光ドラム表面と磁気ブラシ先端との間に電位差が生じ、磁性キャリヤが帯電スリーブから感光ドラムに付着してしまうという問題がある。この問題により、更に長期耐久において、帯電剤としての磁性キャリヤが減少して帯電性能が低下するという問題が発生する。又、感光ドラムに付着した磁性キャリヤがこぼれ落ちて、画像形成装置本体内を汚染したりするという問題が発生する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、安定した良好な画像形成を継続して行うことができる磁気ブラシ帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、像担持体に電圧を印加した導電性磁性粒子を当接させて帯電を行う磁気ブラシ帯電装置において、帯電剤を収納するための帯電剤収納部を有すると共に、長手状の開口部を有する帯電剤容器と、該開口部に取り付けられ、回転可能な帯電剤担持体と、該帯電剤担持体内に内包され、周方向に複数の磁極を有する磁界発生手段とを有し、該帯電剤担持体の長手方向端部且つ非画像範囲を帯電する領域の磁力が、画像範囲を帯電する領域の磁力よりも大きいことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記非画像範囲の磁力は画像範囲の磁力の1.5倍以上2倍以下であることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、少なくとも像担持体と前記像担持体を帯電する帯電手段とをカートリッジ容器に一体的に組み込んで構成され、画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、前記帯電手段が、前記請求項1又は2記載された磁気ブラシ帯電装置であることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、帯電後の前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を他部材に転写させる転写手段と、を備えた画像形成装置において、前記帯電手段が、前記請求項1〜3の何れかに記載された磁気ブラシ帯電装置であることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、帯電後の前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を他部材に転写させる転写手段とを備えた画像形成装置において、画像形成装置本体と前記画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジとを備え、該プロセスカートリッジが、請求項3記載のプロセスカートリッジであることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4又は5記載の発明において、前記像担持体は、表面に電荷注入層を有することを特徴とする。
請求項7記載の発明は、請求項4〜6の何れかに記載の発明において、前記現像手段は、前記像担持体上のトナー像を前記他部材に転写した後に前記像担持体表面に残った転写残トナーを回収するクリーニング手段を兼ねることを特徴とする。
本発明によれば、安定した良好な画像形成を継続して行うことができた。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る画像形成装置の断面図である。
図1に示す画像形成装置は、感光ドラム1としては、通常用いられている有機感光体等を用いることができるが、望ましくは、有機感光体上にその抵抗が109
〜1014Ω・cmの材質を有する表面層を持つものや、アモルファスシリコン感光体等を用いると、電荷注入帯電を実現でき、オゾン発生の防止、並びに消費電力の低減に効果がある。又、帯電性についても向上させることが可能となる。そこで、本実施の形態においては、負帯電の有機感光体で、直径30mmのアルミニウム製のドラム基体上に下記の第1〜第5の5つの層を下から順に設けた感光ドラムを用いた。
第1層は下引き層であり、アルミニウム基体(以下、アルミ基体と称する)の欠陥等をならすために設けられている厚さ20μmの導電層である。
第2層は正電荷注入防止層であり、アルミ基体から注入された正電荷が感光体表面に帯電された負電荷を打ち消すのを防止する役割を果たし、アミラン樹脂とメトキシメチル化ナイロンによって1×106Ω・cm程度に抵抗調整された厚さ1μmの中抵抗層である。
第3層は電荷発生層であり、ジスアゾ系の顔料を樹脂に分散した厚さ約0.3μmの層であり、露光を受けることによって正負の電荷対を発生する。
第4層は電荷輸送層であり、ポリカーボネイト樹脂にヒドラゾンを分散したものであり、P型半導体である。従って、感光体表面に帯電された負電荷はこの層を移動することができず、電荷発生層で発生した正電荷のみを感光体表面に輸送することができる。
第5層は電荷注入層であり、絶縁性樹脂のバインダーにSnO2 超微粒子を分散した材料の塗工層である。具体的には絶縁性樹脂に粒径約0.03μmのSnO2粒子を樹脂に対して70重量パーセント分散した材料の塗工層である。
このように調合した塗工液をディッピング塗工法、スプレー塗工法、ロール塗工法、ビーム塗工法等の適当な塗工法にて厚さ約6μmに塗工して電荷注入層とした。
本実施の形態においては、帯電器として磁気ブラシ帯電方式を用いた。本実施の形態において用いた磁気ブラシ帯電器3は、内部に固定マグネットが設けられた回転自在の外径16mmの帯電スリーブ上に、磁性粒子が磁界によってブラシ状に形成されて、帯電スリーブの回転に伴い磁性粒子が搬送される。
又、上記非磁性スリーブは感光ドラムに対しカウンター方向に回転しており、本実施の形態においては、感光ドラム1の回転速度100mm/secに対し磁気ブラシ帯電器は150mm/secで回転している。上記帯電スリーブに、帯電電圧を印加することにより、磁性粒子から電荷が感光ドラム1上に与えられ、帯電電圧に対応した電位に帯電される。回転速度については速いほど帯電均一性が良好になる傾向にある。
又、帯電部材として用いる磁性キャリアとしては、粒径が平均粒径が10〜100μm、飽和磁化が20〜250kA/m、抵抗が1×102〜1×1010Ω・cmのものが、好ましく感光ドラムにピンホールのような絶縁の欠陥が存在することを考慮すると1×106Ω・cm以上のものを用いることが好ましい。帯電性能を良くするにはできるだけ抵抗の小さいものを用いる方が良いので、本実施の形態においては、平均粒径25μm、飽和磁化200kA/m、抵抗が5×106Ω・cmの磁性粒子を用いた。
ここで、キャリアの抵抗値は、底面積が228(mm2)の金属セルにキャリアを2g入れた後、荷重6.6kgを加え、100Vの電圧を印加して測定している。
磁性粒子としては、樹脂中に磁性材料としてマグネタイトを分散し、導電化及び抵抗調整のためにカーボンブラックを分散して形成した樹脂キャリア、或は、フェライト等のマグネタイト単体表面を酸化、還元処理して抵抗調整を行ったもの、或はフェライト等のマグネタイト単体表面樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったもの等が用いられ得る。
又、感光ドラム1に対して形成されるニップ幅を略6mmになるよう調整した。
ここで、現像工程について説明する。
図2は本実施の形態において用いた2成分磁気ブラシ現像用の現像装置4の該略図である。
図中、11は現像スリーブ、12は現像スリーブ11内に固定配置されたマグネットローラー、13,14は攪拌スクリュー、15は現像剤を現像スリーブ11表面に薄層形成するために配置された規制ブレード、16は現像容器である。現像スリーブ11は、少なくとも現像時においては、感光ドラム1に対し最近接領域が約500μmになるように配置され、現像剤が感光ドラム1に対して接触する状態で現像できるように設定されている。本実施の形態において用いた2成分現像剤は、トナー粒子は粉砕法によって製造された平均粒径6μmのネガ帯電トナー(以後、粉砕トナーと称する)に対して平均粒径20nmの酸化チタンを重量比1%外添したものを用い、キャリアとしては飽和磁化が205kA/mの平均粒径25μmの磁性キャリアを用いた。又、このトナーとキャリアを重量比6:94で混合したものを現像剤として用いた。
ここで、前記静電潜像を、上記の現像装置4を用いて2成分磁気ブラシ法により顕像化する現像工程と現像剤に循環系について以下説明する。
先ず、現像スリーブ11の回転に伴いN3極で汲み上げられた現像剤は、S2極→N1極と搬送される過程において、現像スリーブ11に対して垂直に配置された規制ブレード15によって規制され、現像スリーブ11上に薄層形成される。ここで薄層形成された現像剤が、現像主極S1極に搬送されてくると磁気力によって穂立ちが形成される。この穂状に形成された現像剤によって前記静電潜像を現像し、その後、N2極、N3極の反発磁界によって現像スリーブ11上の現像剤は、現像容器16内に戻される。
現像スリ−ブ11には図示しない電源から直流電圧及び交流電圧が印加され、本実施の形態では、直流電圧として−500V、交流電圧としてVpp=1500V、Vf=2000Hzが印加されている。一般に二成分現像法においては交流電圧を印加すると現像効率が増し、画像は高品位になるが、逆にかぶりが発生し易くなるという危険も生じる。このため、通常、現像装置4に印加する直流電圧と感光ドラム1の表面電位間に電位差を設けることによって、かぶりを防止することを実現している。
このトナー像は、次いで転写装置7により記録材Pに転写される。転写装置7は無端状のベルト71を駆動ローラー72及び従動ローラー73間に懸架し、図1中矢印方向に回動される。更に、転写装置7内には転写帯電ブレード74を備え、転写帯電ブレードは、ベルト71の内側から感光ドラム1方向に加圧力を発生しつつ、高圧電源より給電されることで記録材Pの裏側からトナーと逆極性の帯電を行うことにより感光ドラム1上のトナー像を順次記録材Pの上面に転写する。又、転写工程終了後、転写ベルト71はクリーニング部材75によりクリーニングされる。
ここで、記録材Pは給紙搬送装置から感光ドラム1の回転と同期を取って適正なタイミングを持って感光ドラム1とベルト71が作る転写部へ搬送される。又、本実施の形態においては、ベルト71として膜厚75μmのポリイミド樹脂から成るものを用いた。ベルト71の材質としてはポリイミド樹脂に限定されるものではなく、ポリカーボネイト樹脂や、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリフッ化ビニリデン樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂、ポリウレタン樹脂等のプラスチックや、フッ素系、シリコン系のゴムを好適に用いることができる。厚みについても75μmに限定される訳ではなく、大略25〜2000μm、好ましくは50〜150μmのものが好適に用いられ得る。
更に、転写帯電ブレード74としては抵抗が1×105〜1×107Ωで、板厚が2mm長さ306mmのものを用いた。この転写帯電ブレード74に+15μAのバイアスを定電流制御により印加して転写を行った。
このようにして、感光ドラム1上に形成されたトナー像は、転写帯電ブレード74によって記録材材上に静電転写される。その後転写材は、定着器6へと搬送され、熱定着されて画像が出力される。
一方、トナー像転写後の感光ドラム1の面には、転写残トナーが残留している。この転写残トナーは、先ず、そのまま帯電器を通過させると前述のゴーストが発生してしまう。ドラムと接触した帯電磁気ブラシ下を転写残トナーが通過しても、殆どの場合前画像の形状を留めたままであり、適正な帯電条件における磁気ブラシの設定下では均一に分散しているようなことはなかった。
そこで、感光ドラム1の回転に伴い帯電領域に到達した転写残トナーを帯電磁気ブラシに取り込み、前画像の履歴を消してしまうことが必要となる。このとき、直流電圧を帯電磁気ブラシに印加するのみでは帯電器へのトナーの取り込みは十分に行われないが、交番電圧を帯電磁気ブラシに印加すると感光ドラム−帯電器間の電界による振動効果によって、比較的帯電器へのトナーの取り込みが容易に行われる。
しかしながら、帯電領域に到達した転写残トナーの帯電量によって磁気ブラシへの取り込みが非常に困難な場合が生じる。つまり、転写残トナーが帯電している以上、帯電磁気ブラシとドラム間の電位差や、トナーとドラム間の鏡映力が取り込み性に大きく効いてくるのである。
ここで、磁気ブラシ帯電器の印加電圧に対し、通過するドラムの表面電位は等しく帯電されることが理想であるが、実際、磁気ブラシ帯電器の接触部にも幅があり、最終的にはほぼ等しい電位に帯電されるとしても、接触部通過初期には十分な帯電が得られていないため、そこに帯電器とドラム間の電位差が生じている。本実施の形態の場合、磁気ブラシ帯電器のVdcを−700Vと設定しているため、接触部通過初期でドラム表面電位がそれより低い領域では、正帯電トナーは磁気ブラシ方向へ取り込まれ易いが、負帯電トナーは取り込まれない。又、転写残トナーの帯電量が極端に大きく、ドラムとの鏡映力が大き過ぎてもドラム上に残ってしまう。よって、本来負帯電性のトナーではあるが転写残トナーは正帯電されていることが望ましい。但し、正帯電されていなくても、帯電量の絶対値が十分小さければ、磁気ブラシによって強制的に掻き取られる効果は期待できる。
実際、転写残トナーは転写時の剥離放電等により、帯電極性が反転してしまうことも多いが、等しい転写効率であっても、転写電流によって転写残トナーの帯電量分布は大きく異なり、又、長期に亘って使用すると現像剤自体が劣化し、転写効率が低下してくるため、負帯電のままドラム上に残るトナー比率も増えてくる。そこで、転写電流を強めたり、転写残トナーを反対極性に帯電せしめる手段を持つことが好ましい。
本実施の形態では、図1に示すように、転写装置7と磁気ブラシ帯電器3との間の感光ドラム1に導電性ブラシ31を当接させ、帯電バイアスと逆極性のバイアスを印加する。正極性の転写残トナーは、磁気ブラシ帯電器3を通過し、負極性の転写残トナーは一時的に導電性ブラシ31に捕獲され、除電された後に再び感光ドラム1上に送り出される。これにより転写残トナーは磁気ブラシ方向へより取り込まれ易くなり、ゴーストが発生する要因が除去される。この場合、導電性ブラシの代わりに導電性ゴムローラーでも良い。
次の懸念事項は、一旦磁気ブラシに回収されても正帯電されたままであると、磁気ブラシとドラムの電位差の関係は前述した通りであるため、吐き出されることなく磁気ブラシ内に蓄積し、トナーの抵抗値等にもよるが、磁気ブラシ帯電器に所定量以上のトナーが混入すると、交番電圧を重畳した場合においても帯電能が低下してしまうということである。又、仮に帯電器の遠心力等でドラム上に吐き出されたとしても、正規の負極性帯電でなければ非画像部において現像器で回収されず、残ってしまう。
そこで、一旦磁気ブラシ内に取り込まれたら今度は正規の負帯電トナーに転じてはじめて長期安定したクリーナーレスプロセスが完成する。これは、トナーと磁気ブラシキャリアの摩擦帯電系列が、トナーの方が負極性寄りにある組み合わせを設定することにより実現することができる。本実施の形態においては、バインダー樹脂にポリエステルを用いたネガトナーに対し、注入帯電キャリアとしてフェライト等のマグネタイト単体表面樹脂でコーティングし抵抗調整を行ったものを用いた。
図3は本実施の形態で用いた帯電容器の構成断面図である。
32は帯電スリーブ、33は磁性粒子を帯電スリーブ32表面に薄層形成するために配置された規制ブレードである。帯電スリーブ内の固定マグネットはN極S極Yが順次配列され、帯電磁性キャリアは帯電スリーブの回転と共にN極→S極→N極→S極のように搬送される。
ここで、図4aに帯電スリーブの端部の感光体表面電位とキャリア付着量の関係を記す。スリーブ端部は磁力が低下し、磁気ブラシが粗となって感光ドラムとの接触が不安定となるため、その部分が帯電不良となり、感光ドラム表面が低下し、その結果、磁気ブラシ先端との間に電位差が生じ、帯電キャリアの感光体への付着量が増えていることが分かった。このキャリア付着により、長期耐久において、帯電剤としての磁性キャリヤが減少して帯電性能が低下したり、磁性キャリアにより画像形成装置本体内を汚染したりするという問題が発生した。
ここで、キャリア付着を防止させるために、帯電スリーブ内の固定マグネットの最大磁力を上げ、帯電スリーブへの磁性キャリアの拘束力を上げて、キャリア付着を防止する方法が考えられる。
しかし、図5aに記すようにマグネットの最大磁力を上げると、それに比例して感光体の削れ量も増加してしまい、所定の感光体寿命に達しなくなってしまう。
図5bには画像比率5%の原稿による通紙耐久枚数50000枚での画像部と非画像部の感光体削れ量の結果を記す。画像部は帯電器内に取り込まれた転写残トナー量が飽和状態、本実施の形態では、帯電キャリアとの重量パーセントで4%の混入時の削れ量である。画像部は転写残トナーが多く存在するため、帯電器内に回収されるトナー量も増大し、その回収されたトナーや、トナーに添加されているシリカ等の外添剤等が研磨剤となり、感光体の削れを促進させる。又、非画像部は回収されるトナーは無く、又、帯電器内を画像部範囲からトナーが長手方向端部に移動する量も少ないので、削れ量は少なくなる。
本実施の形態では、帯電スリーブの長手方向端部の且つ非画像部範囲の磁力を、画像部範囲の磁力の1.5倍〜2倍にした。本実施の形態では、画像範囲の磁力を100mT、非画像部の磁力を170mTとした。非画像部の磁力を画像部の1.5倍以上にすることで、図4bのようにスリーブ端部に磁力の壁ができ磁力の低下が抑えられ、キャリア付着量も激減し、帯電能の低下や画像形成装置内の汚染を防ぐことができた。又、非画像部の磁力を画像部の2倍以下にすることで、感光体が画像部よりも非画像部の方が削れるという不具合を生じることなく、端部キャリア付着を抑制することができた。
本発明は、被記録画像に対応して像担持体に形成された静電潜像を現像剤により現像して用紙等に記録する画像形成方法を具現化するための磁気ブラシ帯電装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に対して適用可能である。
本発明に係る画像形成装置の断面図である。 本発明で用いた2成分現像装置を示す断面図である。 本発明で用いた帯電容器の構成断面図である。 帯電スリーブ端部の感光体表面電位と帯電キャリア付着量との関係を示すグラフである。 帯電スリーブ端部の非画像部範囲の磁力を増大させた時の感光体表面電位と帯電キャリア付着量との関係を示すグラフである。 帯電スリーブ磁力と感光体削れ量との関係を示すグラフである。 画像比率5%の原稿による通紙耐久枚数50000枚での画像部と非画像部の感光体削れ量を示すグラフである。
符号の説明
1 感光ドラム
3 磁気ブラシ帯電器
4 現像装置
7 転写装置
11 現像スリーブ
12 マグネットローラ
15 規制ブレード
16 現像容器
31 導電性ブラシ
32 帯電スリーブ
33 規制ブレード

Claims (7)

  1. 像担持体に電圧を印加した導電性磁性粒子を当接させて帯電を行う磁気ブラシ帯電装置において、
    帯電剤を収納するための帯電剤収納部を有すると共に、長手状の開口部を有する帯電剤容器と、該開口部に取り付けられ、回転可能な帯電剤担持体と、該帯電剤担持体内に内包され、周方向に複数の磁極を有する磁界発生手段とを有し、該帯電剤担持体の長手方向端部且つ非画像範囲を帯電する領域の磁力が、画像範囲を帯電する領域の磁力よりも大きいことを特徴とする磁気ブラシ帯電装置。
  2. 前記非画像範囲の磁力は画像範囲の磁力の1.5倍以上2倍以下であることを特徴とする請求項1記載の磁気ブラシ帯電装置。
  3. 少なくとも像担持体と前記像担持体を帯電する帯電手段とをカートリッジ容器に一体的に組み込んで構成され、画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジにおいて、
    前記帯電手段が、前記請求項1又は2記載された磁気ブラシ帯電装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  4. 像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、帯電後の前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を他部材に転写させる転写手段と、を備えた画像形成装置において、
    前記帯電手段が、前記請求項1〜3の何れかに記載された磁気ブラシ帯電装置であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 像担持体と、前記像担持体を帯電する帯電手段と、帯電後の前記像担持体表面を露光して静電潜像を形成する露光手段と、前記静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段と、前記トナー像を他部材に転写させる転写手段とを備えた画像形成装置において、
    画像形成装置本体と前記画像形成装置本体に対して着脱自在に装着されるプロセスカートリッジとを備え、該プロセスカートリッジが、請求項3記載のプロセスカートリッジであることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記像担持体は、表面に電荷注入層を有することを特徴とする請求項4又は5記載の画像形成装置。
  7. 前記現像手段は、前記像担持体上のトナー像を前記他部材に転写した後に前記像担持体表面に残った転写残トナーを回収するクリーニング手段を兼ねることを特徴とする請求項4〜6の何れかに記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009008797A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Kyocera Mita Corp 現像装置及びこれを搭載した画像形成装置

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