JP2005249741A - アクチュエーターの偏向角度検出器および偏向角度検出方法 - Google Patents

アクチュエーターの偏向角度検出器および偏向角度検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】可動板の静的な偏向角度をも検出可能な新規な偏向角度検出器を提供する。
【解決手段】アクチュエーターは、偏向可能な可動板112と、可動板上を周回している駆動コイル122と、可動板112の両側に配置された駆動用永久磁石132を有している。偏向角度検出器は、可動板上の駆動コイル122を含み、さらに、可動板上に形成された磁性薄膜142と、磁性薄膜142に作用する外部磁界を発生させる偏向角度検出用永久磁石152と、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜142の傾き変化によって生じる駆動コイル122のインダクタンスの変化量を検出するインダクタンス検出部とを備えている。インダクタンス検出部は駆動制御装置162とインダクタンス検出装置164とを有している。インダクタンス検出装置164はインダクタンス検出用の高周波信号源166と駆動コイル122両端の電圧を測定する電圧測定装置168とを備えている。
【選択図】 図10

Description

本発明は、アクチュエーターの偏向角度検出器と偏向角度検出方法に関する。
可動板の偏向角度の検出は、光偏向器を含む各種のアクチュエーターや傾斜角センサーなど各種のセンサーで行なわれている。例えば、MEMS技術により作られた光偏向器で高精度な偏向角制御をするためには、偏向角度センサーのフィードバック信号を利用した閉ループ制御が不可欠であり、光偏向器に偏向角度検出器を設けた各種構成が提案されている。
米国特許6,108,118号は、光偏向器の可動板上にホール素子を設け、外部磁界中で可動板の角度が変化することによって生じるホール起電力の変化を検出することによって、可動板の偏向角度を検出する構成を開示している。
また、特開平10−207973号公報の電磁駆動型のMEMSアクチュエーターでは、駆動コイルに生じる誘導起電力を利用して偏向角度を検出している。この構成では駆動コイルを偏向角度センサーの一部として兼用している。
米国特許6,108,118号 特開平10−207973号公報
米国特許6,108,118号に開示された装置では、可動板上の適当な位置にホール素子を貼り合わせるか、可動板内に不純物を拡散させてホール素子を形成する必要がある。
一方、特開平10−207973号公報に開示された装置は、可動板の偏向角速度を検出し、これに基づいて可動板の偏向角度を検出するため、可動板の動的な偏向角度は検出できるが、一定の偏向角に位置決めされた可動板の静的な偏向角度は検出できない。
本発明は、このような実状を考慮して成されたものであり、その目的は、可動板の静的な偏向角度をも検出可能な新規な偏向角度検出器と偏向角度検出方法を提供することである。
本発明の適用対象であるアクチュエーターは、可動板と、支持体と、支持体に対して可動板を偏向可能に接続している接続部と、接続部を通る偏向軸の周りに可動板を偏向させる駆動部とを有している。
本発明は、ひとつには、このようなアクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する偏向角度検出器であり、可動板上に形成されたコイルと、可動板上に形成された磁性薄膜であって、少なくとも一部がコイルに重なっている磁性薄膜と、磁性薄膜に作用する外部磁界を発生させる磁界発生部材と、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出するインダクタンス検出部とを備えている。
本発明は、ひとつには、このようなアクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する偏向角度方法であり、可動板上にコイルを設け、コイルに少なくとも一部が重なるように磁性薄膜を可動板上に設け、磁性薄膜に作用する外部磁界を発生させ、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出して、アクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する。
本発明によれば、アクチュエーターの可動板の動的な偏向角度に限らず静的な偏向角度をも検出することができる。
磁性薄膜インダクタ
本発明の実施形態の説明に先立ち、関連する技術である磁性薄膜インダクタの特性について説明する。
磁性薄膜インダクタは、シリコンなどの平面上に例えばフォトリソグラフィと電解メッキの技術を利用してスパイラル(渦巻)状の導体(例えば銅)のパターンからなる平面コイル(インダクタ)を形成し、これに磁性材料からなる薄膜をコイルのコア材として組み合わせたものであり、携帯電話などの小型モバイル機器への応用などが期待されている。
図1と図2は磁性薄膜インダクタの一例の構造を示している。図1は、磁性薄膜インダクタの平面図であり、図2は、図1のII-II線に沿った磁性薄膜インダクタの断面図である。
この磁性薄膜インダクタ10は、長方形ダブルスパイラルコイル22を、その上下に形成された磁性薄膜32と34でサンドイッチした構成となっている。ダブルスパイラルコイル22は、例えば、メッキによって形成した50μm厚の銅からなる導体で構成される。また、磁性薄膜32と34は、例えば、FeCoBCとAlNの積層膜で構成される。
コイル22の下側の磁性薄膜32は連続パターンで、コイル22の上側の磁性薄膜34は面内で六分割されており、さらに図2に見られるように、パッド24の周辺を避けるようにパターニングされている。面内で分割するのは、磁性膜内の渦電流損を低減するためであるが、磁性薄膜32と34の種類やパターンサイズなどによっては分割が不要な場合もある。磁性薄膜32と34とコイル22の間には絶縁膜としてポリイミド層46が形成されている。
磁性膜には、磁界中で熱処理することによってコイル22の長手方向(図1の磁化容易軸方向12)に磁化容易軸を誘導して一軸磁気異方性が付与されている。この結果、この磁性薄膜32と34は、磁化容易軸方向12には磁化されやすく、磁化容易軸方向12に直交する方向(磁化困難軸)には磁化されにくい性質を持つ。インダクタの外形サイズは約3.5mm×約5.0mmである。
コイル22と磁性薄膜32と磁性薄膜34とポリイミド層46からなる構造体は、酸化シリコン層44を介してシリコン基板42の上に設けられている。
図3は、図1と図2に示した磁性薄膜インダクタ10の周波数特性を示している。インダクタの性能を示すQ値は2.2MHzで最大値(約4.5程度)となり、そのときのインダクタンス(L)は約2.4μHである。
次に、この磁性薄膜インダクタ10の基本的な特性を説明する。この磁性薄膜インダクタ10の磁化容易軸方向12にHdcの直流磁界が加わった場合の、磁化困難軸方向のバイアス透磁率(外部から磁界が加わった状態で観測される透磁率)μbは、
μb=Is/(Hk+Hdc) …(1)
となる。ここでIsは磁性膜の飽和磁化、Hkは異方性磁界であり、いずれも磁性薄膜固有の特性である。
この磁性薄膜32と34は一軸磁気異方性があるので、磁気モーメントは磁化容易軸方向12に向く。磁気モーメントを磁化容易軸方向12に向ける磁性薄膜内部の磁界を異方性磁界と言う。磁化容易軸方向12と直交する磁化困難軸方向の透磁率はIs/Hkで表される。これに対して、さらに磁化容易軸方向12すなわち異方性磁界の方向に外部直流磁界Hdcが加わると、実効的な異方性磁界はHk+Hdcとなる。従って、磁化困難軸方向のバイアス透磁率は、式(1)で表されるように、Is/(Hk+Hdc)となる。
一方、Hdcが変化することによってバイアス透磁率μbも変化する。図1と図2に示した薄膜インダクタでは、コイル22の長手方向が磁化容易軸方向12に一致している。このため、コイル22のこの部分を流れる電流は、コイル22の周囲に、磁化困難軸方向の磁界を発生させる。このため、インダクタンスは磁化困難軸方向の透磁率に依存する。従って、例えばHdcが増加するとμbは減少し、コイル22のインダクタンスも減少する。
以上の説明では、図1と図2に示したダブルスパイラルコイル22について述べたが、コイル形状は必ずしもこれに限定されない。例えば、シングルスパイラルコイルの一般的な平面コイル(図4に示す)を磁性薄膜でサンドイッチした構造体においても、磁化容易軸方向に直流磁界を加えると、同様にコイルのインダクタンスが変化する。
また、磁性薄膜32と34は必ずしもコイル22をサンドイッチするように両面に形成する必要はなく、コイル22に電流を印加する際に、これによって発生する磁界が磁性薄膜内を通過する程度の近傍に配置されていれば、コイル22に対して片側だけに形成されていてもよい。
偏向角度検出の原理
本発明による偏向角度検出の原理について図5〜図8を参照しながら説明する。図5は、図1と図2に示した磁性薄膜インダクタ10が磁化容易軸方向12に直交する回転軸14の周りに回転可能に支持され、この磁性薄膜インダクタ10に外部磁界Hextが作用している状態を示している。外部磁界は、例えば、図6(非偏向時)と図7(偏向時)に示されるように、磁性薄膜インダクタ10の近くに永久磁石52を置くことによって得られる。
図7に示されるように、磁化容易軸方向12に直交する回転軸14の周りに磁性薄膜インダクタ10がθだけ偏向した状態において、図8に示されるように、外部磁界Hextの磁性薄膜32と34に対する面内磁界成分Hmiと垂直磁界成分Hmpは、それぞれ、
mi=Hextsinθ …(2)
mp=Hextcosθ …(3)
と表される。
磁性薄膜内では膜面に垂直な方向の実際の磁界である有効磁界は式(3)で示されるHmpよりもはるかに小さい。これは、膜面に垂直方向に磁界が加わっても、この際に膜の表裏面に現れる磁極が極めて近いために、この磁極によって膜内部に発生する膜厚方向の反磁界が非常に大きく、実質的な有効磁界(外部磁界−反磁界)が非常に小さくなるためである。
一方、磁性薄膜32と34の膜面内の有効磁界はHmiにほぼ等しい。この特性のため、外部磁界のうち膜面に垂直な成分はほとんど磁性薄膜内部に影響を与えず、膜面内の成分だけが磁性薄膜内部に影響を与えることになる。
図5のレイアウトによれば、θ≠0のときにはHmiは磁性薄膜32と34の磁化容易軸方向12に加わることになる。この場合のバイアス透磁率μbは、式(1)と式(2)から
μb=Is/(Hk+Hdcsinθ) …(4)
となる。偏向角θの増大に伴いバイアス透磁率μbが減少するので、磁性薄膜インダクタ10のインダクタンスが減少することになる。従って、このインダクタンス変化を検出することによって偏向角θを求めることができる。
第一実施形態
本実施形態は、磁性薄膜インダクタを利用した偏向角度検出機能を持つ光偏向器に向けられている。図9は、本実施形態の光偏向器の斜視図である。図10は、図9に示した光偏向器と、これに接続されたインダクタンス検出部を示している。
図9に示されるように、光偏向器100は、偏向軸の周りに偏向可能な可動板を含む電磁駆動型のアクチュエーターを含んでいる。この電磁駆動型のアクチュエーターは、可動板ユニット110と、可動板ユニット110を保持する金属ベース118と、磁気回路130とを有している。
可動板ユニット110は、可動板112と、可動板112の両側に位置する二つの支持体である固定用フレーム116と、固定用フレーム116に対して可動板112を偏向可能に接続している接続部である二本のトーションバー114とを有している。二本のトーションバー114は共に、Y軸に沿ってほぼ一直線上に延びていて、Y軸の周りにねじり変形可能で、可動板112が固定用フレーム116に対してY軸の周りに偏向することを可能にしている。固定用フレーム116は、支持体を固定する固定部である金属ベース118に固定されている。
可動板112の下面には、可動板112の縁近くを周回している駆動コイル122が形成されている。駆動コイル122の二つの端部は、一方のトーションバー114を共に通る配線を介して、固定用フレーム116に設けられた二つの電極パッド124にそれぞれ電気的に接続されている。電極パッド124は、フレキシブル基板126を介して、後述するインダクタンス検出部と電気的に接続される。
可動板ユニット110は、光偏向器に適用されるために、さらに、可動板112の上面に反射ミラー128が形成さている。
このような可動板ユニット110は、半導体製造技術を応用して、一体的に形成される。例えば、単結晶シリコン基板上に、駆動コイル122や反射ミラー128などの材料となる薄膜を形成し、基板と薄膜を所望の形状にエッチングすることによって、形成される。
磁気回路130は、二つの駆動用永久磁石132と、駆動用永久磁石132が固定されている磁気ヨーク134とを有している。二つの駆動用永久磁石132は、可動板ユニット110の可動板112の両側に配置されている。二つの駆動用永久磁石132は、その着磁方向が偏向軸にほぼ直交し、可動板112の中立位置における反射ミラー128にほぼ平行になるように配置されている。つまり、磁気回路130は、可動板112の中立位置における反射ミラー128にほぼ平行で、トーションバー114を通る偏向軸にほぼ直交する方向を持つ磁界を発生させる。
可動板上の駆動コイル122と磁気回路130は、トーションバー114を通る偏向軸の周りに可動板112を偏向させる駆動部を構成している。
駆動コイル122に電流が流れると、トーションバー114に平行な駆動コイル122の二つの部分に、可動板112の中立位置における反射ミラー128に直交する方向に、それぞれ逆向きの力が働く。つまり、Y軸周りに偶力が生じる。この偶力は、可動板112にトルクを与える。このトルクとトーションバー114の反力の関係に従って可動板112はY軸周りに偏向する。
駆動コイル122に働く力の大きさは、駆動コイル122に流れる電流の大きさに依存する。また、駆動コイル122に働く力の方向は、駆動コイル122に流れる電流の方向に依存する。従って、駆動コイル122に流れる電流が交流電流であると、可動板112は、電流量によって決まる一定の角度範囲で、時計回りの傾斜と反時計回りの傾斜を繰り返し起こす。
一方、電流が直流電流であると、可動板112は、電流の向きによって決まる向きに、電流量によって決まる傾斜を起して静止する。
本実施形態の光偏向器100は、さらに、磁性薄膜インダクタを利用した偏向角度検出器を含んでいる。偏向角度検出器は、図10に示されるように、可動板上に形成されたコイルと、可動板上に形成された磁性薄膜142と、磁性薄膜142に作用する外部磁界を発生させる磁界発生部材である偏向角度検出用永久磁石152と、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜142の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出するインダクタンス検出部とを備えている。なお、図10のコイルと磁性薄膜142は、説明のため便宜的に上面にみえるように記載しているが、実際には先に述べたように可動板112の下面に形成されている。
可動板上に設けられたコイルと磁性薄膜142は、磁性薄膜インダクタを構成している。本実施形態では、駆動コイル122が、磁性薄膜インダクタを構成するコイルを兼ねている。つまり、偏向角度検出器は、駆動コイル122を含んでいる。言い換えれば、駆動コイル122は、可動板112を偏向させる駆動部の一部を構成するとともに、磁性薄膜インダクタの一部を構成している。
インダクタンス検出部は、駆動制御装置162とインダクタンス検出装置164とを備えている。駆動制御装置162とインダクタンス検出装置164はフレキシブル基板126(図9参照)を介して駆動コイル122に接続されている。インダクタンス検出装置164は、基本的な構成としてインダクタンス検出用の高周波信号源166と、駆動コイル122両端の電圧を測定する電圧測定装置168とを備えている。
磁性薄膜142は、一軸磁気異方性が付与されており、偏向軸にほぼ直交する磁化容易軸方向144を有している。一軸磁気異方性の付与は、磁性薄膜142を磁界中で熱処理することによって行なわれる。
磁性薄膜142は、例えば、図10に示されるように、可動板112の駆動コイル形成面のほぼ全面に形成される。このため、磁性薄膜142は、可動板112の面に立てた法線の方向から見たときに、駆動コイル122に重なっている。
しかし、インダクタンス変化が大きく発生するのは、主として駆動コイル122を流れる電流の方向が磁性薄膜142の磁化容易軸方向144とほぼ平行である部分である。すなわち、図10において、駆動コイル122がトーションバー114に対して垂直となる部分である。これは、可動板112の駆動に主として寄与する部分146(すなわち駆動コイル122を流れる電流の方向がトーションバー114に平行となる部分、図11参照)とは異なる領域である。
このため、磁性薄膜142は、図11に示されるように、可動板112の駆動に主として寄与する部分146をほとんど除いた領域に形成されてもよい。つまり、磁性薄膜142は、可動板112の面に立てた法線の方向から見たときに、少なくとも一部が駆動コイル122に重なっていればよい。図11に示される磁性薄膜142(斜線部)は、例えば、成膜する部分だけに開口を設けたマスクを可動板となる部分に重ねた状態でスパッタ法や蒸着法などを適用することによって成膜できる。
薄膜インダクタのコイルすなわち駆動コイル122に直流電流を印加すると、インダクタンスの影響は発生せず、印加電流と駆動コイル122の直流抵抗の関係で、駆動コイル122での電圧降下が発生し、電圧測定装置168からはその電圧降下分が駆動コイル122両端の電圧として検出される。
一方、高周波信号を印加すると、駆動コイル122の直流抵抗による電圧降下に加えて薄膜インダクタのインダクタンスによる電圧降下が発生する。従って、高周波信号を印加して駆動コイル122の両端の電圧を測定すると、直流電流印加時の電圧降下に、高周波信号印加によって発生する電圧降下の影響が加わった電圧が測定される。測定された電圧から、駆動コイル122の直流抵抗だけによる電圧降下分を差し引くことによって、インダクタンスだけによる電圧降下を測定することができる。この値から薄膜インダクタのインダクタンスを測定することができる。
可動板112をトーションバー114を揺動軸として駆動するためには可動板平面に垂直なローレンツ力を得る必要がある。そのために、可動板面内方向で、トーションバー114に垂直方向の磁界が必要である。一方、磁性薄膜内の面内磁界成分Hmiを偏向角に応じて感度よく変化させるためには、図6に示したように、外部磁界が薄膜の膜面にほぼ垂直な方向に作用していることが望ましい。
これは、式(1)で示す関係があるために、外部磁界が薄膜に垂直に作用しているときにはθ変化時のsinθの変化が大きい(θ=0°の近傍)のに対し、外部磁界が薄膜の面内方向に近づくとsinθの変化が次第に小さくなる(θ=90°の近傍)ためである。
以上に述べた外部磁界分布を実現するために、前述したように、二個の駆動用永久磁石132が可動板112を側面方向から挟むように配置されている。このとき、一方の駆動用永久磁石132の可動板112に直接対向する側をN極とし、他方の駆動用永久磁石132の可動板112に直接対向する側をS極とする。このように二個の駆動用永久磁石132を配置した場合に、主として駆動コイル122の駆動力を発生する部分146では、磁界の分布は、駆動用に配置された駆動用永久磁石132による可動板112の面内方向磁界成分が支配的となる。
一方、図12と図13に示されるように、可動板112の裏面側(駆動コイル形成面)に、可動板112に垂直方向に着磁された一個の偏向角度検出用永久磁石152が配置されている。これによって、駆動コイル122の偏向角度検出に使用される部分(図11において磁性薄膜形成領域とした部分)では、図13に示されるように、駆動用永久磁石132によって発生される面内方向の磁界成分Hdと偏向角度検出用永久磁石152によって発生される可動板112の面に垂直方向の磁界成分Hsとが合わさって、可動板112の面に垂直な方向に対して若干傾いた磁界Hextが発生する。
次に本実施形態の作用を説明する。
可動板上の駆動コイル122に駆動制御装置162によって電流を印加すると、ローレンツ力によって可動板112がトーションバー114を揺動軸として揺動し、可動板112の角度が変位する。このような偏向角は外部磁界が静磁界であれば印加電流値によって決定される。ここで、可動板112がある偏向角θになったとすると、偏向角θの大きさに応じて磁性薄膜142の面内磁界成分が変化するため、先に述べた原理に基づいて駆動コイル122のインダクタンスが変化する。このインダクタンスの変化を駆動コイル122に接続されたインダクタンス検出装置164で検出することによって、可動板112の偏向角θを求めることができる。
具体的には、偏向角θが増加するに連れて駆動コイル122のインダクタンスは低下する。一例として、図1と図2に示した磁性薄膜インダクタ10に垂直な外部磁界(400Oe、560Oe)を作用させた状態を偏向角0°として徐々に磁性薄膜インダクタ10に角度変位を与えたときの、周波数2.2MHzでのコイルインダクタンス変化を図14に示す。図14から、偏向角θが増加するに従ってインダクタンスが低下することがわかる。
図9に示した光偏向器100でも定性的には同様の特性が得られる。
ここで図14の特性をまとめると、以下のようになる。
・偏向角0°近傍に不感帯がある。外部磁界が強くなるとこの不感帯は狭くなる。
・不感帯以上の偏向角では、偏向角の増加に対してインダクタンスが急峻に減少する。
・この不感帯は、磁性薄膜内部の磁気モーメントの向きが、磁界ゼロの近傍ではいろいろな方向を向いた多軸構造になっているために生じる。偏向角が増加して磁化容易軸方向(例えば図1、図5から図7の12)にある程度の磁界が作用すると磁気モーメントがすべて同じ向きを向いた単軸構造となり、インダクタンス変化が生じる。従って、外部磁界が強くなると不感帯は狭くなるし、不感帯を越えるとインダクタンス変化が生じることになる。
・さらに偏向角が増大すると、インダクタンスの減少は飽和気味となる。
・偏向角の増減に対するヒステリシスがほとんどない。(図14中の400Oeの場合の白丸と黒丸、560Oeの場合の白三角と黒三角が、それぞれ、偏向角の増加時と減少時の値に対応していて、両者の差は極めて小さい。)
本実施形態では、可動板上に、駆動コイル122の少なくとも可動板112の駆動に寄与しない部分に重なるように適当な磁気異方性を有する磁性膜を形成し、これに外部磁界を作用させることによって、可動板112の偏向角に応じた駆動コイル122のインダクタンス変化を生じさせ、このインダクタンス変化を検出することによって、偏向角を検出することができるため、センサー(駆動コイル122)と可動板112の組立調整が不要であるとともに、動的な偏向角に限らず、静的な偏向角をも検出することが可能である。
特に、適切な強度の外部磁界中で、外部磁界に対して垂直な姿勢から若干傾けた状態(図14では例えば10°〜30°付近)では、偏向角に対してインダクタンスが比較的急峻に変化し、しかもヒステリシスがほとんどないため、高感度で高精度な偏向角度検出が可能である。図12と図13に示した駆動用永久磁石132と偏向角度検出用永久磁石152の配置は、可動板112の中立位置に対して外部磁界の向きを予め傾けておき、以上に述べた高感度で高精度な偏向角度検出を実現するのに適している。
なお、上述したインダクタンス検出装置164は、駆動コイル122のインダクタンス変化を直接検出する検出装置や、駆動コイル122の等価直列抵抗を検出することによってインダクタンス変化を検出する検出装置など、特に限定されたものではなく、一般的なインダクタンス検出装置であってよい。
本実施形態は、各種の変形が可能である。
例えば、可動板上の磁性薄膜142を形成する領域は、図10または図11に示すものに限定されず、可動板面内で、トーションバー114に垂直な方向を有する部分の駆動コイルパターンに、コイルインダクタンス変化が検出可能な程度に重なっていれば同様の効果を得ることが可能である。
また、本実施形態では、可動板上のコイル形成面に磁性薄膜142を成膜しているが、磁性薄膜142は、駆動コイル122を形成していない面に成膜されてもよく、また可動板112の両面に成膜されてもよい。駆動コイル122を形成しない面に磁性薄膜142を成膜する場合、磁性薄膜142の反射率が光偏向器100の反射ミラー128として十分な光学特性を有していれば、偏向角度検出用の磁性薄膜142を反射ミラー128として兼用してもよい。一方、光学特性が不十分であれば、磁性薄膜142に重ねてさらに金やアルミニウムなどの反射ミラー用の膜を成膜するとよい。磁性薄膜142の材質は、ここで示したFeCoBCに限定されず、好ましくは一軸磁気異方性を有しかつ低保磁力である軟磁性材料であればよい。例えばCoZrNbであってもよい。
実施形態では、図12と図13に示したように、可動板112の裏面(コイル形成面)側に、一個の偏向角度検出用永久磁石152を配置しているが、その代わりに、図15と図16に示されるように、可動板112の裏面(コイル形成面)側に(図15では説明のため便宜的に表面(上面)にみえるように記載している)、それぞれが主として駆動力を発生しないコイル部分(図11において磁性薄膜形成領域とした部分)に対向するように、二個の偏向角度検出用永久磁石154を着磁方向を揃えて配置してもよい。この構成をとることによって、駆動コイル122において、可動板112の駆動に主として寄与する部分146と、偏向角度検出に主として使用される部分(駆動力を発生しない部分)とに、それぞれ、より適切に外部磁界を作用させることが可能となる。
また、電磁駆動方式以外の光偏向器に適用されてもよい。その場合、コイルは角度検出専用となり、静電方式や圧電方式などの駆動手段を別に有する。このとき、駆動用永久磁石は不要となるので、偏向角度検出用永久磁石だけを備えていればよい。
さらには、本実施形態の偏向角度検出器は、光偏向器以外の各種のアクチュエーターやセンサーなどにも適用されてもよい。
第二実施形態
本発明の第二実施形態を以下に説明する。本実施形態では、光偏向器の本体は第一実施形態と同じであるため説明を省略し、第一実施形態と異なる信号検出部分(第一実施形態におけるインダクタンス検出装置)についてだけ説明する。
図17は、本実施形態における信号検出の基本回路を示している。この基本回路は、磁性薄膜インダクタ10とコンデンサー176を並列に接続したものである。磁性薄膜インダクタ10とコンデンサー176はLC並列共振回路178を構成している。LC並列共振回路178は、磁性薄膜インダクタ10のインダクタンスの変化に対応して、全体のインピーダンスが変化する。
基本回路は、さらに、LC並列共振回路178に接続された信号源182を有し、信号源182は、定電圧Vsで周波数可変出力が可能な電圧源と内部インピーダンスZsとを含んでいる。LC並列共振回路178のインピーダンスは、LC並列共振回路178の両端の電位差Vpを測定することによって測定される。
ここでは、薄膜インダクタのQ値が最大となる周波数で並列共振を起こすようにLC並列共振回路178の中のコンデンサー176の電気容量Cを決定することが望ましい。例えば、図1と図2に示した薄膜インダクタは2.2MHzでQ値が最大となる。この薄膜インダクタに対してC=2(nF)のコンデンサー176を並列接続すると、図19に示すようなLC並列共振回路178のインピーダンス周波数特性が得られる。
LC並列共振回路178の中の磁性薄膜インダクタ10を図1と図2に示したものとし、磁性薄膜インダクタの膜面に対して垂直な外部磁界(400Oe、560Oe)を作用させた状態を0°として徐々に角度変位を与えたときの周波数2.2MHzでのLC並列共振回路178のインピーダンス変化を図20に示す。図14と同様に、角度変位の増加に従ってインピーダンスが低下することが示されている。
図14と比較して以下の特徴がある。
・図14と同様に、偏向角0°近傍にインピーダンス変化の少ない不感帯があり、外部磁界を強くするとこの不感帯は狭くなる。
・図14と同様に、不感帯以上の偏向角では、偏向角の増加に対してインピーダンスが急峻に減少し、さらに偏向角が増大するとインピーダンス減少は飽和気味となる。ここで、図14においてはインダクタンスの初期値に対して飽和時の値は1/2.5程度であるのに対し、図20においては約1/6で、図14のようにインダクタンスを直接検出する方式と比較して感度が2倍以上高くなる。
以上の特性は、図1と図2の磁性薄膜インダクタ10を単体で使用した場合の結果であるが、図9に示した光偏向器100に組み込まれた磁性薄膜インダクタ(駆動コイル122と磁性薄膜142の積層構造体)においても定性的には同様の特性が得られる。図17の基本回路を図9の光偏向器に適用したインダクタンス検出装置の構成を図18に示す。
図18に示されるように、インダクタンス検出装置174は、可動板112上の駆動コイル122に対して電気的に並列に接続されたコンデンサー176を備えている。コンデンサー176は磁性薄膜インダクタ(駆動コイル122と磁性薄膜142の積層構造体)と共にLC並列共振回路178を構成している。インダクタンス検出装置174は、さらに、LC並列共振回路178に接続された信号源182と、LC並列共振回路178の両端の電位差Vpを測定する電圧測定装置188とを備えている。信号源182は、定電圧Vsで周波数可変出力が可能な電圧源と内部インピーダンスZsとを含んでいる。インダクタンス検出装置174は、駆動制御装置172と共に、インダクタンス検出部を構成している。なお、図18の駆動コイル122と磁性薄膜142は、説明のため便宜的に上面にみえるように記載しているが、実際には可動板112の下面に形成されている。
以上に示したように、本実施形態では、光偏向器100の可動板112上の駆動コイル122の近傍に形成した磁性薄膜142に作用する外部磁界が、可動板112の姿勢変動によって変化することによって引き起こされるコイルインダクタンスの変化をLC並列共振回路178のインピーダンス変化として検出する。これによって、インダクタンスを直接検出する場合と比較して、より高感度な信号が得られる。つまり、偏向角度検出方法として、より高感度な方法が実現される。
なお、本実施形態においても、第一実施形態において述べた各種の変形が適用可能である。
また、本実施形態に固有の変形例として、信号源182の内部インピーダンスが比較的小さい場合の例について以下に述べる。本変形例では、第二実施形態で説明した図17と図18の回路において、内部インピーダンスZsが例えば50Ωであるものを使用する。その他は第二実施形態と同様である。信号源182の周波数を2.2MHzに固定した状態で、磁性薄膜インダクタの膜面に垂直な磁界を作用させた状態を0°として徐々に角度変位を与えたときのLC並列回路両端の電圧Vpの変化を図21に示す。図21において角度変位と端子電圧の線形性が比較的良い部分を抽出して図22と図23に示す。比較のために、図20において角度変位とLC並列回路インピーダンスの線形性が比較的良い部分を抽出して図24と図25に示す。
図22と図24との比較から、また図23と図25との比較から、図22と図23の方が線形性が向上していることがわかる。例えば、外部磁界が400Oeの場合には、図22に示されるように、偏向角が10°〜17°付近で、外部磁界が560Oeの場合には、図23に示されるように、偏向角が7°〜14°付近で、かなり良好な線形性が得られている。これに対して、図24と図25では、いずれの場合にも、下にやや凸な特性となっている。
この現象は次のように説明できる。すなわち、信号源182の内部インピーダンスがLC並列回路のインピーダンスに対して十分に大きければほぼ定電流駆動状態となり、LC並列回路両端の電圧はインピーダンスに比例する。しかし、本変形例では信号源182の内部インピーダンスがLC並列回路のインピーダンスに対して十分に大きくはないため、LC並列回路のインピーダンスに依存してLC並列回路に流れる電流が変化する。ここで、定性的にはLC並列回路のインピーダンスが高い場合には回路に流れる電流が低下するために、定電流印加時に得られるはずのLC並列回路両端の電圧よりも低い電圧しか得られない。この結果、相対的に偏向角が少ないときの検出感度が低下したように見え、下に凸な曲線が線形に近づくものと考えられる。以上から、信号源182の内部インピーダンスを調整することによって、得られる信号の線形性をある程度制御することができる。
以上の特性は、図1と図2の磁性薄膜インダクタ10を使用した場合のものであるが、図9に示した光偏向器100に組み込まれた磁性薄膜インダクタ(駆動コイル122と磁性薄膜142の積層構造体)においても定性的には同様の特性が得られる。
本変形例では、インダクタンス検出装置174に関して、LC並列回路に有限の内部インピーダンスを有する信号源182を接続し、その印加電流値増減がLC並列回路のインピーダンスの増減と逆方向になるように周波数信号を印加した状態でLC並列回路両端の電圧変化として薄膜インダクタのインダクタンス変化を検出することによって、インダクタンスを直接検出する場合またはLC並列回路のインピーダンスを検出する場合と比較して、より線形性の高い信号が得られる。つまり、偏向角度検出装置として、より高精度な偏向角度検出を実現することができる。
第三実施形態
本実施形態は、図1と図2に示した磁性薄膜インダクタ10に代えて本発明の偏向角度検出器に適用可能な別の磁性薄膜インダクタに向けられている。図26は、本実施形態による磁性薄膜インダクタの構成を示している。
以下では、磁性薄膜インダクタの構成について主に述べ、特に説明がない場合は光偏向器の他の部分は第一実施形態で示したものと同じものであるとする。
これまでは、図1と図2に示したように、駆動コイル122に絶縁膜を介して磁性薄膜142が成膜された磁性薄膜インダクタについて述べてきた。しかし、本実施形態による磁性薄膜インダクタでは、図26に示されるように、磁性薄膜194と196はコイル192に接触して形成されている。偏向角度の検出の原理は、前述の偏向角度検出の原理と同様であり、外部磁界の強度変化によって磁性薄膜194と196の内部の透磁率変化が生じ、コイルインダクタンスが変化することを利用して偏向角度を検出する。
次に、この磁性薄膜インダクタの製法を説明する。通常、コイル192は銅の電解メッキで作成することが多い。本実施形態では、コイル192を作成する銅の電解メッキを行なう前に、例えばパーマロイなどの電解メッキを行なって、コイル192と同一のパターンの磁性薄膜194を形成する。次に、パーマロイの上に銅の電解メッキを行なって、磁性薄膜194の上にコイル192を形成する。続けて、例えばパーマロイなどの電解メッキを行なって、コイル192上に同一のパターンの磁性薄膜196を形成する。その結果、図26に示す磁性薄膜インダクタが形成される。もちろん、必要に応じてポリイミドなどの絶縁膜をコイル192の上下に形成してもよい。
この磁性薄膜インダクタでは、コイル192に対して至近距離に磁性薄膜194と196が形成されており、磁性薄膜194と196がコイル192と同じパターンを有するために隣接コイルパターン間の短絡などもなく、偏向角度検出を行なうことができる。また、製法に関しては、磁性薄膜インダクタすなわちコイル192と磁性薄膜194と196の積層構造体が一連のコイル形成プロセスによって連続的に形成されるため、工程を短縮できる。
本実施形態の磁性薄膜インダクタは、図26に示されるように、コイル192の上下に磁性薄膜194と196が形成されているが、その変形例として、磁性薄膜はコイル192の下または上だけに形成されてもよい。ただし、この構成は、インダクタンス変化が小さくなるために偏向角度検出の感度の低下を招くが、製法において何らかの制限があってコイル192の片側だけにしか磁性薄膜を形成できない場合に有効である。
本実施形態における偏向角成分の検出は、第一実施形態と第二実施形態で述べた方法(変形例を含む)が適用可能であり、併用する磁気回路は第一実施形態に述べた方法が適用可能である。
これまで、図面を参照しながら本発明の実施形態を述べたが、本発明は、これらの実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な変形や変更が施されてもよい。
本発明のまとめ
本発明は、ひとつには、アクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する偏向角度検出器に向けられており、以下の各項に列記する偏向角度検出器を含んでいる。ここで、検出対象のアクチュエーターは、可動板と、支持体と、支持体に対して可動板を偏向可能に接続している接続部と、接続部を通る偏向軸の周りに可動板を偏向させる駆動部とを有している。
1. 本発明の偏向角度検出器は、可動板上に形成されたコイルと、可動板上に形成された磁性薄膜であって、可動板の面に立てた法線の方向から見たときに少なくとも一部がコイルに重なっている磁性薄膜と、磁性薄膜に作用する外部磁界を発生させる磁界発生部材と、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出するインダクタンス検出部とを備えている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
外部磁界中で可動板が傾くと、可動板上に設けられた磁性薄膜の透磁率が変化する。磁性薄膜は少なくとも一部がコイルに重なっているため、磁性薄膜の透磁率の変化はコイルのインダクタンスを変化させる。このインダクタンスの変化をインダクタンス検出部で検出することによって可動板の偏向角を検出できる。しかも、可動板の動的な偏向角に限らず、可動板の静的な偏向角も検出できる。可動板上のコイルと磁性薄膜は積層構造でよいため、組立調整が不要である。
2. 本発明の別の偏向角度検出器は、第1項の偏向角度検出器において、磁性薄膜は、一軸磁気異方性を有する磁性薄膜であり、可動板の偏向時に外部磁界の成分のうち主として磁性薄膜の磁化容易軸方向に作用する成分の強度が変化するように配置されている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
可動板偏向時に磁性薄膜内部で磁化容易軸方向の磁界が変化すると、これに伴い磁化困難軸方向の透磁率が変化する。従って、磁性薄膜に近接して設けられたコイルにより発生する磁界が磁性薄膜の磁化困難軸方向の成分を持つ部分において、コイルのインダクタンス変化が発生し、これをインダクタンス検出部で検出することによって偏向角を検出できる。
3. 本発明の別の偏向角度検出器は、第2項の偏向角度検出器において、磁性薄膜の磁化容易軸方向が可動板の偏向軸に対してほぼ直角方向である。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
この偏向角度検出器では、可動板偏向時に磁性薄膜の磁化容易軸方向の姿勢が外部磁界に対して大きく変化する。このため、コイルのインダクタンスの変化を大きく発生させて、より効率的に偏向角度を検出できる。
4. 本発明の別の偏向角度検出器は、第3項の偏向角度検出器において、コイルがほぼ長方形で渦巻形状周回パターンからなるスパイラルコイルであり、磁性薄膜の磁化容易軸方向がコイル長辺方向に一致するように形成されている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
磁性薄膜内の磁化容易軸方向に沿った外部磁界が変化する際に、磁化容易軸方向に沿ったコイル部分が主としてインダクタンス変化を発生するため、この方向がコイル長辺方向に一致していると、コイル全体のうちより大きな部分においてインダクタンス変化が発生することになり、より効率的に偏向角度を検出できる。
5. 本発明の別の偏向角度検出器は、第4項の偏向角度検出器において、磁性薄膜の磁化容易軸方向にほぼ平行な方向のパターンを有するコイルの一部の近傍における磁界の向きが、可動板の中立位置における可動板の面に対する法線方向から、磁性薄膜の磁化容易軸方向に傾いた向きとなっており、法線方向に対する角度が10°より大きく30°未満である。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
主としてインダクタンス変化を発生するコイル部分に作用する外部磁界の向きを、面に垂直方向から少し傾いた状態にしておくと、偏向時にインダクタンス変化の不感帯を生じず、かつ高感度でインダクタンス変化を得ることができる。
6. 本発明の別の偏向角度検出器は、第1項の偏向角度検出器において、インダクタンス検出部は、可動板上のコイルに対して電気的に並列に接続されたコンデンサーを備えており、コンデンサーはコイルと共にLC並列回路を構成しており、インダクタンス検出部は可動板の偏向時にLC並列回路のインピーダンス変化を検出する。
この偏向角度検出器は、第二実施形態に対応している。
LC並列回路のインピーダンス変化を検出することによって、単にコイルのインダクタンス変化を検出する構成と比較して、より高感度に偏向角を検出できる。
7. 本発明の別の偏向角度検出器は、第6項の偏向角度検出器において、インダクタンス検出部は、LC並列回路に接続された信号源を備えており、信号源は印加電流値増減がLC並列回路のインピーダンス増減と逆方向になるように周波数信号を印加し、インダクタンス検出部は可動板偏向時のLC並列回路電圧変化を検出する。
この偏向角度検出器は、第二実施形態に対応している。
LC並列回路に信号源を接続し、その印加電流値増減がLC並列回路のインピーダンス増減と逆方向になるように周波数信号を印加した状態でLC並列回路電圧変化を検出することによって、より線形性の高い偏向角度検出を行なうことができる。
8. 本発明の別の偏向角度検出器は、第2項の偏向角度検出器において、可動板を偏向させるための磁界を発生する駆動用磁界発生部材が可動板の側方に設けられ、可動板の偏向角度を検出するための外部磁界を発生する検出用磁界発生部材が可動板のコイルを形成した平面近傍に設けられている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態と第二実施形態に対応している。
この偏向角度検出器では、主としてインダクタンス変化を発生するコイル部分に作用する外部磁界の向きを、面に垂直方向から少し傾いた状態にすることができるため、偏向時に不感帯を生じず、かつ高感度でインダクタンス変化を得ることができる。
9. 本発明の別の偏向角度検出器は、第8項の偏向角度検出器において、検出用磁界発生部材が、磁性薄膜の磁化容易軸方向にほぼ平行な方向のパターンを有するコイルの一部の近傍に設けられ、可動板の面の法線方向に着磁されている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態に対応している。
この偏向角度検出器では、主としてインダクタンス変化を発生するコイル部分に作用する外部磁界の向きを、面に垂直方向から少し傾いた状態にすることができるため、偏向時に不感帯を生じず、かつ高感度でインダクタンス変化を得ることができるとともに、主として駆動力を発生するコイル部分に作用する外部磁界の向きへの影響を抑制することができる。
10. 本発明の別の偏向角度検出器は、第1項の偏向角度検出器において、磁性薄膜はコイルに対して可動板の面の法線方向に離して形成されている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態と第二実施形態に対応している。
この偏向角度検出器では、可動板上において広範囲に磁性薄膜を形成することが可能であり、かつコイルに対して可動板の面の法線方向に離間させて構成されているためにコイルの電気的特性を損なうことがない。
11. 本発明の別の偏向角度検出器は、第1項の偏向角度検出器において、磁性薄膜はコイルに接触して形成されている。
この偏向角度検出器は、第三実施形態に対応している。
この構成をとることによって、連続した工程でコイルと磁性薄膜を形成することが可能となる。また、磁性薄膜がコイルと至近距離にあるためにインダクタンス変化が大きく、かつコイル線間方向に分離されているためコイルの電気的特性を損なわない。
12. 本発明の別の偏向角度検出器は、第10項または第11項の偏向角度検出器において、磁性薄膜はコイルに対して可動板の面の法線方向両側に形成されている。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
この偏向角度検出器では、コイルに電流を流すことによって発生する磁界がより効率的に磁性薄膜内部を通過するため、磁性薄膜に作用する外部磁界の変化によって生じる透磁率変化の影響によってインダクタンス変化をより大きくする。
13. 本発明の別の偏向角度検出器は、第1項の偏向角度検出器において、駆動部が可動板上の駆動コイルと支持体を固定する固定部に固定された駆動用磁界発生部材とからなる。
この偏向角度検出器は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
この偏向角度検出器では、駆動コイルと偏向角度検出用コイルを兼用することができる。
本発明は、ひとつには、アクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する偏向角度検出方法に向けられており、以下の各項に列記する偏向角度検出方法を含んでいる。ここで、検出対象のアクチュエーターは、可動板と、支持体と、支持体に対して可動板を偏向可能に接続している接続部と、接続部を通る偏向軸の周りに可動板を偏向させる駆動部とを有している。
14. 本発明の偏向角度検出方法は、可動板上にコイルを設け、可動板の面に立てた法線の方向から見たときにコイルに少なくとも一部が重なるように磁性薄膜を可動板上に設け、磁性薄膜に作用する外部磁界を発生させ、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出して、アクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する。
この偏向角度検出方法は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
外部磁界中で可動板が傾くと、可動板上に設けられた磁性薄膜の透磁率が変化する。磁性薄膜は少なくとも一部がコイルに重なっているため、磁性薄膜の透磁率の変化はコイルのインダクタンスを変化させる。このインダクタンス変化を検出することによって可動板の偏向角を検出する。この偏向角度検出方法によれば、可動板の動的な偏向角に限らず、可動板の静的な偏向角も検出できる。可動板上に設けるコイルと磁性薄膜は積層構造でよいため、組立調整が不要である。
15. 本発明の別の偏向角度検出方法は、第14項の偏向角度検出方法において、可動板上に駆動コイルを設け、駆動用磁界発生手段を用意し固定して、駆動手段を構成する。
この偏向角度検方法は、第一実施形態〜第三実施形態に対応している。
この偏向角度検方法に従えば、駆動コイルと偏向角度検出用コイルとを兼用することができる。
磁性薄膜インダクタの平面図である。 図1のII-II線に沿った磁性薄膜インダクタの断面図である。 図1と図2に示した磁性薄膜インダクタの周波数特性を示している。 一般的なシングルスパイラルコイルの平面コイルを示している。 図1と図2に示した磁性薄膜インダクタが磁化容易軸に直交する回転軸の周りに回転可能に支持され、この磁性薄膜インダクタに外部磁界Hextが作用している状態を示している。 図5の磁性薄膜インダクタが回転軸の周りに偏向していない状態を示している。 図5の磁性薄膜インダクタが回転軸の周りにθだけ偏向した状態を示している。 図7の状態における外部磁界Hextと、図5の磁性薄膜インダクタの磁性薄膜に対する外部磁界Hextの面内磁界成分Hmiと垂直磁界成分Hmpとを示している。 本発明の第一実施形態の光偏向器の斜視図である。 図9に示した光偏向器と、これに接続されたインダクタンス検出装置を示している。 図10に示された磁性薄膜に代えて適用可能な、形成領域が異なる磁性薄膜の変形例を示している。 可動板の近くに配置される駆動用永久磁石と偏向角度検出用永久磁石を示している。 図12に示した駆動用永久磁石と偏向角度検出用永久磁石によって発生される磁界と、それらの合成磁界とを示している。 図1と図2に示した磁性薄膜インダクタに垂直な磁界を作用させた状態を偏向角0°として徐々に磁性薄膜インダクタに角度変位を与えたときの、周波数2.2MHzでのコイルインダクタンス変化を示している。 図12と図13に示した偏向角度検出用永久磁石に代えて適用可能な別の偏向角度検出用永久磁石の構成を示している。 図15に示される駆動用永久磁石と偏向角度検出用永久磁石による合成磁界を示している。 本発明の第二実施形態における偏向角度検出器の基本回路を示している。 図17の基本回路を図9の光偏向器に適用したインダクタンス検出装置の構成を示している。 LC並列共振回路のインピーダンス周波数特性を示している。 磁性薄膜の膜面に対して垂直な磁界を作用させた状態を0°として徐々に角度変位を与えたときの周波数2.2MHzでのLC並列共振回路のインピーダンス変化を示している。 信号源の周波数を2.2MHzに固定した状態で、磁性薄膜インダクタの膜面に垂直な磁界を作用させた状態を0°として徐々に角度変位を与えたときのLC並列回路両端の電圧Vpの変化を示している。 図21において、400Oeの外部磁界に対して、角度変位と端子電圧の線形性が比較的良い部分を示している。 図21において、560Oeの外部磁界に対して、角度変位と端子電圧の線形性が比較的良い部分を示している。 図20において、400Oeの外部磁界に対して、角度変位とLC並列回路インピーダンスの線形性が比較的良い部分を示している。 図20において、560Oeの外部磁界に対して、角度変位とLC並列回路インピーダンスの線形性が比較的良い部分を示している。 本発明の第三実施形態による磁性薄膜インダクタの構成を示している。
符号の説明
10…磁性薄膜インダクタ、12…磁化容易軸方向、14…回転軸、22…コイル、24…パッド、32…磁性薄膜、34…磁性薄膜、42…シリコン基板、44…酸化シリコン層、46…ポリイミド層、52…永久磁石、100…光偏向器、110…可動板ユニット、112…可動板、114…トーションバー、116…固定用フレーム、118…金属ベース、122…駆動コイル、124…電極パッド、126…フレキシブル基板、128…反射ミラー、130…磁気回路、132…駆動用永久磁石、134…磁気ヨーク、142…磁性薄膜、144…磁化容易軸方向、146…駆動に寄与する部分、152…偏向角度検出用永久磁石、154…偏向角度検出用永久磁石、162…駆動制御装置、164…インダクタンス検出装置、166…高周波信号源、168…電圧測定装置、172…駆動制御装置、174…インダクタンス検出装置、176…コンデンサー、178…LC並列共振回路、182…信号源、188…電圧測定装置、192…コイル、194…磁性薄膜、196…磁性薄膜。

Claims (15)

  1. 可動板と、支持体と、支持体に対して可動板を偏向可能に接続している接続部と、接続部を通る偏向軸の周りに可動板を偏向させる駆動部とを有するアクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する偏向角度検出器であり、可動板上に形成されたコイルと、可動板上に形成された磁性薄膜であって、少なくとも一部がコイルに重なっている磁性薄膜と、磁性薄膜に作用する外部磁界を発生させる磁界発生部材と、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出するインダクタンス検出部とを備えている、偏向角度検出器。
  2. 請求項1において、磁性薄膜は、一軸磁気異方性を有する磁性薄膜であり、可動板の偏向時に外部磁界の成分のうち主として磁性薄膜の磁化容易軸方向に作用する成分の強度が変化するように配置されている、偏向角度検出器。
  3. 請求項2において、磁性薄膜の磁化容易軸方向が可動板の偏向軸に対してほぼ直角方向である、偏向角度検出器。
  4. 請求項3において、コイルがほぼ長方形で渦巻形状周回パターンからなるスパイラルコイルであり、磁性薄膜の磁化容易軸方向がコイル長辺方向に一致するように形成されている、偏向角度検出器。
  5. 請求項4において、磁性薄膜の磁化容易軸方向にほぼ平行な方向のパターンを有するコイルの一部の近傍における磁界の向きが、可動板の中立位置における可動板の面に対する法線方向から、磁性薄膜の磁化容易軸方向に傾いた向きとなっており、法線方向に対する角度が10°より大きく30°未満である、偏向角度検出器。
  6. 請求項1において、インダクタンス検出部は、可動板上のコイルに対して電気的に並列に接続されたコンデンサーを備えており、コンデンサーはコイルと共にLC並列回路を構成しており、インダクタンス検出部は可動板の偏向時にLC並列回路のインピーダンス変化を検出する、偏向角度検出器。
  7. 請求項6において、インダクタンス検出部は、LC並列回路に接続された信号源を備えており、信号源は印加電流値増減がLC並列回路のインピーダンス増減と逆方向になるように周波数信号を印加し、インダクタンス検出部は可動板偏向時のLC並列回路電圧変化を検出する、偏向角度検出器。
  8. 請求項2において、可動板を偏向させるための磁界を発生する駆動用磁界発生部材が可動板の側方に設けられ、可動板の偏向角度を検出するための外部磁界を発生する検出用磁界発生部材が可動板のコイルを形成した平面近傍に設けられている、偏向角度検出器。
  9. 請求項8において、検出用磁界発生部材が、磁性薄膜の磁化容易軸方向にほぼ平行な方向のパターンを有するコイルの一部の近傍に設けられ、可動板の面の法線方向に着磁されている、偏向角度検出器。
  10. 請求項1において、磁性薄膜はコイルに対して可動板の面の法線方向に離して形成されている、偏向角度検出器。
  11. 請求項1において、磁性薄膜はコイルに接触して形成されている、偏向角度検出器。
  12. 請求項10または請求項11において、磁性薄膜はコイルに対して可動板の面の法線方向両側に形成されている、偏向角度検出器。
  13. 請求項1において、駆動部が可動板上の駆動コイルと支持体を固定する固定部に固定された駆動用磁界発生部材とからなる、偏向角度検出器。
  14. 可動板と、支持体と、支持体に対して可動板を偏向可能に接続している接続部と、接続部を通る偏向軸の周りに可動板を偏向させる駆動手段とを有するアクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する偏向角度検出方法であり、可動板上にコイルを設け、コイルに少なくとも一部が重なるように磁性薄膜を可動板上に設け、磁性薄膜に作用する外部磁界を発生させ、外部磁界に対する可動板上の磁性薄膜の傾き変化によって生じる可動板上のコイルのインダクタンスの変化量を検出して、アクチュエーターの可動板の偏向角度を検出する、偏向角度検出方法。
  15. 請求項14において、可動板上に駆動コイルを設け、駆動用磁界発生手段を用意し固定して、駆動手段を構成する、偏向角度検出方法。
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