JP2005249669A - 金属物体検知装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 金属物体の存在を高精度に検出できる、しかも、ループコイルの設置位置の自由度を高くできる金属物体検知装置を提供する。
【解決手段】 本発明の金属物体検知装置は、ループコイルと、このループコイルにパルス電圧を印加するパルス印加手段と、ループコイルにパルス電圧を印加したときから、ループコイルの端子間の電圧が閾値をよぎるまでの時間データを得る計測手段と、時間データの系列に基づいて、ループコイルの近傍に金属物体が存在することを認識する判定手段とを有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は金属物体検知装置に関し、例えば、車輌検知装置に適用し得るものである。
例えば、無人駐車場システムにおいては、車輌検知装置が駐車エリア内に車輌が存在するか否かを検知し、車輌検知装置が車輌の存在を検知したときから、前輪及び後輪間に邪魔板(フラップ板)を起立、ロックさせて無断の立ち去りを邪魔したり、駐車時間の計時を開始したりなどする。
車輌検知装置は、駐車エリア内にループコイル(例えば、縦横1m×1.5mの矩形:縦方向が車輌の長手方向)を埋設し、このループコイルに通電した際のインダクタンスが車輌(金属物体)の存在有無により異なることを利用して、駐車エリア内に、車輌が存在するか否かを検知する。従来の車輌検知装置は、ループコイルでの微小信号を、同調回路、増幅回路、フィルタ回路などといったアナログ系の回路によって検出していた。
しかしながら、従来の車輌検知装置においては、ループコイルでの微小信号をアナログ系の回路によって検出していたので、検出精度が低いものであった。
例えば、駐車エリア内に車輌が存在していても、車輌は、軽自動車もあれば3000ccを越える車輌もあり、また、車高も様々である。そのため、車輌の種類を問わずに車輌の存在を検知できるために検出基準を多少緩めにしていた。そのような状況において、アナログ系回路特有の環境変動(温度による特性変化など)があったり、外来ノイズ等の影響を受けたりすると、車輌の有無の検出を誤ってしまうこともあり、検出精度が低くなっていた。車輌検知装置の設置時の調整で、このような誤検出を抑えようとしても、調整作業が煩雑であり、しかも、全ての誤検出を防止することができない。
また、従来の車輌検知装置においては、ループコイルの近傍に、車輌以外の金属物体があれば検出できなくなることもあり、そのため、ループコイルの設置位置が限定されたり、また、車輌検知装置自体を適用できないことも生じていた。
例えば、邪魔板及びその出没機構などがループコイル面の上方にあれば、誤検出する可能性があり、従来は、邪魔板及びその出没機構などを避ける位置にループコイルを設置していた。しかしながら、邪魔板及びその出没機構からのループコイルの位置ずれを大きくすると、車輌自体がループコイルの上方に停止されない恐れも高まる。また、寒冷地では、駐車エリアの路面内に雪や氷を解かすためのヒータ線などを埋設することもあるが、このような駐車エリアに対しては、上述したようなループコイルを用いた車輌検知装置自体を適用できない。
さらに、ループコイルは、車輌(金属物体)の接近などによるインダクタンスの変化を検出するものであるが、構造がコイルであるために、コイルを取り巻く周辺に電流が流れたり共振周波数の電磁波を受けたりすると、起電力が発生し、その起電力が計測値に影響を与え、純粋なインダクタンスの変化を計測する上で障害になることもあった。
以上のような課題は、車輌だけでなく、ループコイルを利用して他の金属物体を検知する装置でも同様に生じているものである。
そのため、金属物体の存在を高精度に検出できる、しかも、ループコイルの設置位置の自由度を高くできる金属物体検知装置が望まれている。
かかる課題を解決するため、本発明の金属物体検知装置は、ループコイルと、上記ループコイルにパルス電圧を印加するパルス印加手段と、上記ループコイルにパルス電圧を印加したときから、上記ループコイルの端子間の電圧が閾値をよぎるまでの時間データを得る計測手段と、上記時間データの系列に基づいて、上記ループコイルの近傍に存在する金属物体を認識する判定手段とを有することを特徴とする。
ループコイルは金属物体の近接状況などでインダクタンスが変化する、ここで、ループコイルにパルス電圧を印加すると、ループコイルの端子間電圧はそのときのインダクタンスに応じた応答曲線で変化し、閾値をよぎる時間はそのときのインダクタンスに応じたものとなる。すなわち、時間データの系列に基づいて、金属物体の検知が可能となっている。
本発明の金属物体検知装置によれば、ループコイルにパルス電圧を印加した際のループコイルの端子間電圧の変化を時間データとして計測し、これに基づいて、金属物体の検知するので、多くの部分でデジタル回路を適用でき、検知精度を向上させることができる。検知精度を向上させることができるので、ループコイルの設置位置の自由度も高めることができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による金属物体検知装置を車輌検知装置に適用した第1の実施形態を図面を参照しながら詳述する。
図1は、第1の実施形態の車輌検知装置が適用された駐車システムの各部構成要素の配置位置の概略を示す説明図であり、地中に埋設されている要素もそのまま描いている。
図1において、白線などでなる標識ラインによって1個の駐車エリア1が規定されており、駐車エリア1の奥側には一対のタイヤ止め2、2が設けられている。駐車エリア1の左右中央部の一方の外部には、エリア処理ユニット4が設けられている。エリア処理ユニット4は、例えば、下方においては、邪魔板(フラップ板)5を起立、ロックさせたり倒したりするフラットユニット部分を有し、上方においては、駐車料金などを取り込んだりする精算ユニット部分を有する。邪魔板5の一方の端部は、上述したように、エリア処理ユニット4(フラットユニット部分)に収容され、邪魔板5の他方の端部は邪魔板受け部6に収容され、両端部を回動中心として回動し、起立したり倒れたりし得るようになされている。
また、一対のタイヤ止め2、2より前方の駐車エリア1の部分のほぼ中央の地中には、例えば、縦横1m×1.5mの矩形状に巻回されているループコイル3が埋設されている。なお、ループコイル3は、例えば、下層のセメント層と上層のセメント層とによってサンドイッチされて埋設されている。ループコイル3の端部は、エリア処理ユニット4内に入り込んでいる。ループコイル3の微小信号に基づく、検知処理ユニット(図2の符号10参照)は、エリア処理ユニット4内部に設けられ、又は、信号線や電源ケーブルなどを通しているパイプ7を介して接続されている監視センタ装置などに設けられている。
図2は、ループコイル3と共に、車輌検知装置を構成している検知処理ユニット10の詳細構成を示すブロック図である。
図2において、検知処理ユニッ10は、水晶発振子11、分周回路12、パルス出力回路13、コイルドライブ回路14、コンパレータ回路15、ラッチ回路16、割り込み発生回路17、直列抵抗18及びマイクロコントローラ19を有している。なお、符号13aは、パルス出力回路13の出力段のトランジスタ(例えばFET)を表している。また、マイクロコントローラ19は、他の構成要素から離れた位置に設けられていても良い。
この第1の実施形態の場合、実際上の構造として、水晶発振子11、コイルドライブ回路14、コンパレータ回路15及びマイクロコントローラ19を除く、他の構成要素を1個のプログラマブルロジックアレイ上に組み込んで実現することができる。
水晶発振子11は、例えば、50MHzのパルスを高安定に発振するものである。分周回路12として、例えば、16ビットの同期カウンタ回路を用いており、分周回路12は、水晶発振子11からの出力パルスを分周し、約1.3ms周期のパルスをパルス出力回路13に供給する。パルス出力回路13に供給されたパルスは、パルス出力回路13のトランジスタ13aによりスイッチングされ、直列抵抗18を介して、コイルドライブ回路14に入力されて、ループコイル3(図1参照)にパルス電圧として印加される。
ここで、ループコイル3の端子間電圧の変化を計測すると、ループコイル3に電圧が印加された時点ではループコイル3のインダクタンスの働きで、すぐにはループコイル3に電流が流れず、その結果として、印加した電圧がそのまま観測されるが、やがて次第に電流が流れ始め、最終的には、ループコイル3に対して直列に挿入された抵抗18とループコイル3自身の直流抵抗値(厳密にはトランジスタ13aのオン抵抗値も含む)で分圧された電圧に近づく。このとき、ループコイル3自身の直流抵抗値が直列に挿入された抵抗18の抵抗値に比して十分に小さければ、ほぼ0V近辺まで下がることになる。この電圧の変化の過程は、ループコイル3のインダクタンスによって決定される。
そこで、コンパレータ回路15を用いてこの電圧の変化を所定の閾値と比較し、閾値をよぎったときのコンパレータ回路15の出力で、分周回路12のカウント数をラッチ回路16にラッチすると共に、割り込み発生回路17から割り込み信号をマイクロコントローラ19に出力する。
ここで、ラッチされたカウント数は、ループコイル3にパルスを印加してからループコイル3の端子間電圧が所定の閾値に到達するまでの時間となる。この時間は、ループコイル3のインダクタンスによって決定されるものであるから、この値の変化を読み取れば、インダクタンスの変化、すなわち、車輌の出入りの変化を得ることができる。この際のマイクロコントローラ19の処理としては、例えば、後述する第2の実施形態の処理を適用することができる。
第1の実施形態の車輌検知装置によれば、以下のような効果を奏することができる。
第1の実施形態の車輌検知装置は、殆どの部分がデジタル回路で構成されており、アナログ増幅回路や同調回路を含んでいないため、安定度の高い水晶振動子を用いることにより、外来ノイズや温度等の環境変化による変動(以下、ドリフトと呼ぶ)の影響の受け難い安定した動作が得られる。
また、ほとんどの部分をデジタル回路で構成しているため、調整すべき箇所もなく、又は、少なく(例えば、コンパレータ回路15の閾値調整)、シンプルな回路構成とすることができる。上述したように、わずかな回路を除けば、ほぼ1個の集積回路(プログラマブルロジックアレイ)で当該検知装置の主要部分を実現することができる。
なお、分周回路は、分周という機能だけでなく、パルス印加時点から、ループコイル電圧が閾値を下回るようになるまでの時間(カウント数)の計測機能にも利用しており(これら機能の実現構成を別個の回路で構築したものも本発明の実施形態である)、この点からも、装置をシンプルな回路構成で実現しているということができる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明による金属物体検知装置を車輌検知装置に適用した第2の実施形態を図面を参照しながら詳述する。
第2の実施形態の車輌検知装置においても、そのループコイル3は、例えば、第1の実施形態に係る図1に示すように設置される。
図3は、ループコイル3と共に、第2の実施形態の車輌検知装置を構成している検知処理ユニット10Bの詳細構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る上述した図2との同一、対応部分には同一、対応符号を付して示している。
第2の実施形態の検知処理ユニット10Bの場合、ループコイル3にパルス電圧を印加させるコイルドライブ回路として、ループコイル3への印加方向を切り換えることができるブリッジコイルドライブ回路14Bを適用している。また、ブリッジコイルドライブ回路14Bに対し、ループコイル3への印加方向を指示するブリッジ制御信号発生回路20が設けられている。
なお、ブリッジ制御信号発生回路20は、分周回路12、パルス出力回路13、ラッチ回路16、割り込み発生回路17及び直列抵抗18と共に、1個の集積回路(プログラマブルロジックアレイ)の中に組み込まれていることが好ましい。
第2の実施形態でも、ラッチ回路16がデータをラッチし、割り込み発生回路17がマイクロコントローラ19に対して割り込み信号を出力する、1回の基本的な計測動作は、第1の実施形態と同様である。
しかしながら、第2の実施形態の場合、計測動作毎に、ループコイル3へのパルス電圧の印加方向を切り換えるようになされている。
分周回路12として設けられているカウンタの最終段(最上位)の値は、ブリッジ制御信号発生回路20に与えられる。ブリッジ制御信号発生回路20は、例えば、1個のT型フリップフロップ回路でできており、分周回路12の最終段(最上位)の値がカウントアップで変化したときに、論理極性を反転させたブリッジ制御信号をブリッジコイルドライブ回路14Bに出力する。
ブリッジコイルドライブ回路14Bは、ループコイル3の端子の極性を入れ替えてドライブするためのトランジスタブリッジ(FETブリッジ)を有し、ブリッジ制御信号によって各トランジスタのゲートを制御し、ループコイル3の端子接続を反転させる。
ループコイル3の端子接続を反転させる理由は、以下の通りである。ループコイル3を地中に埋設した場合、地中の複雑な電位差の変化に伴い、ループコイル3を取り巻く周辺に電流が流れると、ループコイル3には起電力が生じる。また、ループコイル3が共振する周波数の電磁波を受けたときにも同様に起電力が生じる。これらの起電力は、インダクタンスの変化のみを捉えようとする場合の障害となる。この起電力が発生し、その電流の方向(極性)は、ループコイルの端子接続を逆にすれば逆の極性となる。上述したように、計測値を得る毎にループコイルの端子の極性を入れ替えて計測し、計測値を合成(例えば加算)すれば、これらの起電力は打ち消すことができる。
マイクロコントローラ19は、例えば、4回の計測動作で得られた計測値(ラッチデータ)、すなわち、ループコイル3への正接続時のデータと逆接続時のデータのそれぞれ2個ずつを加算して、1個の計測値とする。
マイクロコントローラ19は、ループコイル3に発生する不要な起電力が打ち消された計測値系列に対して、以下のようなアルゴリズムの前処理を行い、車輌の有無に関わる信号変化だけを反映させた信号に変換する。
第1段階は、浅いデジタルフィルタ処理を行い、極端に高い周波数成分を取り除く。今、連続的に計測されるデータ(計測値)列のn番目のデータをD、n番目の計算結果をX、フィルタ係数をkとしたとき、第1段階のフィルタ処理は、(1)式で表すことができる。
={Xn−1×(k−1)+D}/k …(1)
第2段階では、このようにして得られた結果Xnについて微分処理を行う。例えば、(2)式に示すような擬似的な微分を行う。得られた値Yは、計測データの変化の度合いを表しており、外来ノイズの影響を受けている場合には、この値は大きくなる。
=|X−Xn−1| …(2)
第3段階では、外来ノイズの影響を受けたと考えられる計測値を、本来の値の予測値に置き換える。ほとんどの外来ノイズでは、車輌の有無信号の変化に比べて、第2段階で得られた値Yは極端に大きくなる。この値Yが一定の設定値より大きかった計測値は外来ノイズであると判断し、n番目の計測値DをXn−1に置き換える。
第4段階では、外来ノイズの判定により適宜予測値に置き換えられた計測データを基にして、改めてフィルタ処理をする。適宜予測値に置き換えられたデータ(計測値)列のn番目のデータをD、n番目の計算結果をZ、フィルタ係数をpとしたとき、第4段階のフィルタ処理は、(3)式で表すことができる。ここで、pの値は第1段階で用いたkの値より大きく設定している。例えば、kとして5〜25の範囲の値(例えば10)を適用し、pとして20〜80の範囲の値(例えば50)を適用する。
={Zn−1×(p−1)+D}/p …(3)
図5〜図8は、このアルゴリズムの前処理により(k=10、p=50)、ほぼ完全に外来ノイズが取り除かれていく過程を、実測結果の例で示すものであり、車輌が存在しない場合の例である。図5は、外来ノイズを含んだ原始計測データを示し、図6は、第1段階のフィルタ処理後のデータを示し、図7は、第2段階の微分処理後のデータを示し、図8は、前処理後のデータを示している。
また、図9は、実際に車輌が駐車する過程の原始計測データを示し、図10は、図9のデータに対して、上述した前処理を施した後のデータを示している。
図5〜図10を用いて示した2例から、外来ノイズがほぼ完全に取り除かれているのに対し、車輌の有無の変化は、前処理の影響を殆ど受けずに計測できることが確認できる。
マイクロコントローラ19は、前処理後の値を用いて、変化量対経過時間(一定の時間に変化した量)を計算する。変化量対経過時間の値は、温度等の環境変化によるドリフトの場合には、車輌有無の変化に比べて極めて小さな値であることが分かっているから、この値がある設定値より小さければドリフトと判断する。また、ドリフトと判断した際には、判断の基準を追従させる。なお、このようなドリフトの判断方法は、能動素子を利用した各種の回路装置に利用されている既存の判断方法と同様である。
第2の実施形態によっても、パルス電圧印加に対する応答時間を利用してループコイルのインダクタンスに相関する計測値を得ることによる効果は、第1の実施形態と同様である。第2の実施形態によれば、さらに、以下の効果を奏することができる。
第2の実施形態によれば、ループコイル3を取り巻く周辺に電流が流れたり共振する周波数の電磁波を受けたりして起電力が発生しても、ループコイル3へのパルス電圧の印加構成を極性を交互に切り替えて接続し、計測した信号を加算して処理するようにしたので、起電力の影響を打ち消した計測結果を得ることができる。
また、第2の実施形態によれば、上述した4段階の処理により、急激な信号の変化である外来ノイズの影響を計測値系列から排除することができる。さらに、非常にゆっくりとした変化の温度等の環境変化による変動(ドリフト)も、変化量対経過時間(一定の時間に変化した量)に基づいて判断しているので、この点からも、車輌の有無判断精度を高くできる。
さらに、第2の実施形態によれば、上述のように高精度の判定を可能としたので、例えば、図1に示すようなループコイル3の上方に邪魔板5などが位置していても車輌の有無を検出できる。言い換えると、ループコイル3の設置位置などの自由度を従来より高めることができる。
さらにまた、第2の実施形態によれば、ループコイル3へのパルス電圧の印加方向を切り替えるための判断情報をも分周回路12が提供するようにしているので(分周回路とは無関係なカウンタを利用したものも他の実施形態となる)、この点で、回路構成をシンプルなものとすることができる。
(C)他の実施形態
上記各実施形態においては、分周回路12に複数の機能を担当させるものを示したが、各機能別に別個の構成とするようにしても良い。また、1個のプログラマブルロジックアレイ(集積回路)に複数の構成要素を実現したものを示したが、複数の構成要素の実現方法はこれに限定されない。マイクロコントローラ19がソフトウェア的に実行する部分も、ハードウェアで構成するようにしても良い。
上記第2の実施形態においては、1個のループコイルからの極性を切り替えた計測値を加算することで、不要な起電力の影響を排除するものを示したが、ほぼ同一位置に偶数個のループコイルを設け、それらループコイルへの印加方向を逆にし、それらの各ループコイルからの計測値を加算することで、不要な起電力の影響を排除するようにしても良い。
また、上記第2の実施形態で説明した、外来ノイズを排除するための4段階の処理を実現する演算式は、その段階の機能を実行できるものであれば他の式を適用することができる。
さらに、建物内の駐車システムに適用されたような外部環境の変化が少ない場合などでは、ドリフト対策を省略するようにしても良い。
上記各実施形態では、車輌検知装置を駐車システムに適用したものを示したが、車輌検知装置を他の用途のシステムに適用しても良い。また、本発明の技術を、車輌検知装置以外の金属物体検知装置に適用しても良い。さらに、実施形態とは異なって、ループコイルを垂直方向に設けても良く、また、その形状も矩形に限定されない。
各実施形態の車輌検知装置が適用された駐車システムの各部構成要素の概略配置位置を示す説明図である。 ループコイルと共に、車輌検知装置を構成している第1の実施形態の検知処理ユニットの詳細構成を示すブロック図である。 ループコイルと共に、車輌検知装置を構成している第2の実施形態の検知処理ユニットの詳細構成を示すブロック図である。 第2の実施形態の外来ノイズ除去処理を示すフローチャートである。 外来ノイズを含んだ原始計測データを示すグラフである。 図5のデータに対し、第2の実施形態の外来ノイズ除去処理の第1段階のフィルタ処理を施した後のデータを示すグラフである。 図6のデータに対し、第2の実施形態の外来ノイズ除去処理の第2段階の微分処理を施した後のデータを示すグラフである。 図5のデータに対し、第2の実施形態の外来ノイズ除去処理の全てが終了した後のデータを示すグラフである。 実際に車輌が駐車する過程の原始計測データを示すグラフである。 図10のデータに対し、第2の実施形態の外来ノイズ除去処理の全てが終了した後のデータを示すグラフである。
符号の説明
3…ループコイル、11…水晶発振子、12…分周回路、13…パルス出力回路、14…コイルドライブ回路、14B…ブリッジコイルドライブ回路、15…コンパレータ回路、16…ラッチ回路、17…割り込み発生回路、18…直列抵抗、19…マイクロコントローラ、20…ブリッジ制御信号発生回路。

Claims (5)

  1. ループコイルと、
    上記ループコイルにパルス電圧を印加するパルス印加手段と、
    上記ループコイルにパルス電圧を印加したときから、上記ループコイルの端子間の電圧が閾値をよぎるまでの時間データを得る計測手段と、
    上記時間データの系列に基づいて、上記ループコイルの近傍に金属物体が存在することを認識する判定手段と
    を有することを特徴とする金属物体検知装置。
  2. 上記パルス印加手段は、発振器と、この発振器からの発信信号を分周して、上記パルス電圧の周期を形成するカウンタ構成の分周回路とを備え、
    上記計測手段は、上記ループコイルの端子間の電圧が閾値をよぎったときの上記分周回路のカウント値を上記時間データにさせる
    ことを特徴とする請求項1に記載の金属物体検知装置。
  3. 上記パルス印加手段は、上記ループコイルに対するパルス電圧の印加方向を印加毎に切り替え、
    上記判定手段は、連続する偶数でなる所定回数の時間データを加算して得られた更新後の時間データの系列に基づいて、上記ループコイルの近傍に金属物体が存在することを認識する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の金属物体検知装置。
  4. 上記判定手段は、第1段階で、上記時間データに対し、浅いデジタルフィルタ処理で高周波数成分を取り除き、第2段階で、高周波数成分を取り除いたデータを微分し、第3段階で、微分結果、値が一定の設定値より大きかったデータに対応する上記時間データを、その予測値と置き換え、第4段階で、変化の急峻なデータが予測値と置き換えられた上記時間データに対し、十分なデジタルフィルタ処理を行い、第4段階処理後のデータの系列に基づいて、上記ループコイルの近傍に金属物体が存在することを認識することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属物体検知装置。
  5. 上記判定手段は、上記ループコイルの近傍に金属物体が存在することを認識するためのデータ系列に対し、データの変化速度を求め、その変化速度が所定の変化速度より遅ければ周囲環境変動によるデータ変動と捉えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属物体検知装置。
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