JP2005249100A - アクチュエータ - Google Patents

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Katsuya Okumura
勝弥 奥村
Yukio Ozawa
幸生 小澤
Hiroshi Bando
寛 板藤
Kazuhisa Ito
一寿 伊藤
Shin Ito
慎 伊藤
Riyuutetsu Sato
龍哲 佐藤
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Abstract

【課題】 屈曲性が良いアクチュエータを低コストで提供すること。
【解決手段】 先端の塞がれた袋状の駆動用チューブ2を複数本束ね、その中心に芯棒4を配置させて周りを固定糸5で巻き付けることにより各駆動用チューブ2を芯棒4に対して密着させ、固定糸5が巻き付けられた複数の駆動用チューブ2が更に外枠チューブ3によって覆われたアクチュエータ1。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数のチューブを束ねて特定のチューブに高い加圧力を与えることにより全体を屈曲させるようにしたアクチュエータに関する。
近年、ガス管や曲面を多く有する狭隘部の検査・点検等を行なうアクチュエータ、更には内視鏡等、流体の圧力差を利用して動作するゴム状のアクチュエータ等が種々開発されている。しかしながら、例えば従来の医療用アクチュエータは、可動部を操作する際、可動部内の複数の圧力室に流体を加圧して送るため、圧力室の壁面の磨耗損傷、破壊、破裂、あるいはピンホールからのリーク等により圧力室の流体が体内に漏れ出すという危険性があった。そうした問題に対するアクチュエータが特開平9−79204号公報に記載されている。図3は、当該公報に記載されたアクチュエータの構成を示す分解斜視図であり、図4は、図3のA−A線に沿う断面図である。
細いカテーテル100(たとえば直径3mm)の先端にフレキシブルアクチュエータ110が取り付けられ、体内への挿入の際にガイドとして利用される。フレキシブルアクチュエータ110は、3つの圧力室111,112,113を有し、そこには加圧チューブ121,122,123が各々接続され、3本の加圧チューブにかける圧力を加圧装置130で調整することにより、フレキシブルアクチュエータ110の先端を任意の方向に湾曲させることができるように構成されている。そして、3つの各圧力室111,112,113は、伸縮性を有するチューブ140によって包み込まれている。
各圧力室111,112,113とチューブ140との間の排出用空間150に排出チューブ165が接続され、圧力室111,112,113から漏れ出た流体を漏れ検出装置160で検出する。排出用空間150は通常は空間として存在しないが、フレキシブルアクチュエータ110の外壁が何らかの原因で、破裂し、又はピンホール等が発生して加圧流体の漏れが生ずると、内部の加圧流体が排出用空間150を押し広げながら漏れ出す。これに対して、チューブ140の収縮力により、漏れ出した加圧流体は排出チューブ165に導かれ、排出用空間150から排出される。このため、圧力室111,112,113の全て又は一部から流体が漏れても、その加圧流体が体内に漏れ出すことはなく安全性が確保される。
特開平9−79204号公報(第4頁、図1、図2)
しかしながら、こうした特許文献1に記載のアクチュエータ110は、3つの圧力室111,112,113を1本のチューブ内に3等分して形成する特殊な形状をしたものである。そのため、アクチュエータ110を成形するための特別な型をもった成形機など、新たな製造設備が必要になってイニシャルコストによる負担が大きかった。
そこで本発明は、かかる課題を解決すべく、屈曲性が良いアクチュエータを低コストで提供することを目的とする。
本発明のアクチュエータは、先端の塞がれた袋状の駆動用チューブを複数本束ね、その中心に芯棒を配置させて周りを固定糸で巻き付けることにより各駆動用チューブを芯棒に対して密着させ、固定糸が巻き付けられた複数の駆動用チューブが更に外枠チューブによって覆われたものであることを特徴とする。
また、本発明のアクチュエータは、前記駆動用チューブの1本ずつが糸によって巻かれたものであることを特徴とする。
よって、本発明のアクチュエータによれば、複数ある駆動用チューブのうち特定のものに流体を導入して加圧すると、その特定の駆動用チューブが伸びようと一方、他の駆動用チューブは変形しないため、バイモルフと同様に変形しようとする駆動用チューブから変形しない駆動用チューブに向かって屈曲することになる。このとき、駆動用チューブは、心棒に密接して軸方向に伸びず、固定糸に巻かれて径方向にも膨らまないため、導入した流体の加圧力によって屈曲角度を正確に制御することができる。また、1本ずつ駆動用チューブを糸で巻けば、径方向の膨らみをより確実に規制することにより、屈曲時の角度の制御が更に正確になる。
そして特に本発明のアクチュエータは、駆動用チューブの他、外枠チューブ,芯棒そして固定糸など、いずれも特別なものでなく入手容易なもので構成されているため、屈曲性が良いアクチュエータを低コストで提供することが可能となる。
次に、本発明に係るアクチュエータの一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。本発明のアクチュエータは、流体圧を利用してチューブを屈曲させるようにしたものであり、特に本実施形態では、体外から体内の血管及び管腔に挿入し、血管造影、血管内手術、排液、排気、注入又は体外より体内壁面への医療処置を行なうためのカテーテルを構成するものである。
図1は、そのカテーテル先端部分を示した斜視図である。このカテーテル1は、3本の駆動用チューブ2a,2b,2c(まとめて「駆動用チューブ2」とする)が束ねられ、それらが二点鎖線で示す外枠チューブ3によって覆われている。駆動用チューブ2は、先端の塞がれた袋状をしたものであり、例えば内部に圧縮エアを入れて加圧した場合には長手方向に伸びやすく、径方向に膨らみにくい性質をもっているものである。こうした3本の駆動用チューブ2の間の中心位置には芯棒4が長手方向に沿って入れられている。この芯棒4は、例えばポリアセタールなどの樹脂を直径が0.5mm程度の糸状にしたものである。
3本の駆動用チューブ2とその中心にある芯棒4は、3本の駆動チューブ2の周りを巻く固定糸5によって束ねられて一本のものとして一体的に構成されている。3本の駆動用チューブ2を一つにするこの固定糸5は、駆動用チューブ2を束ねる他に、各駆動用チューブ2同士や芯棒4に密着させる働きを有し、更に内部が加圧された駆動用チューブ2が径方向に膨らんでしまわないようにする働きを有する。3本の駆動用チューブ2に密着した芯棒4は、一つの駆動用チューブ2が長手方向の伸びようとする場合に、他の駆動チューブ2とともに静摩擦によってその伸びを規制するようにするためのものである。そして、こうして巻かれた駆動用チューブ2が外枠チューブ3によって覆われる。
3本の駆動用チューブ2a,2b,2cには不図示のエア供給装置が接続され、エアポンプから送られる圧縮エアが特定の駆動用チューブ2へ送り込まれるよう切換弁によってエアの導入が切り換えられるようになっている。そこで、例えば駆動用チューブ2aにのみ高い圧力の圧縮エアが導入される場合を見てみる。図2は、そうした一つの駆動用チューブ2が加圧された状態を示した図である。ただし、外枠チューブ3は省略している。
エア供給装置によって駆動用チューブ2aにのみ高い圧力で圧縮エアが導入されると、駆動用チューブ2aは、径方向には固定糸5と他の駆動用チューブ2b,2cによって膨らみが規制される。また、長手方向においても他の駆動用チューブ2b,2cや特に一切伸びない芯棒4に圧接しているため静摩擦力が作用し、長手方向に伸びやすい駆動用チューブ2aの伸びを規制している。
一方、低い圧力でエアが導入されている駆動用チューブ2b,2cはそれ自身変形を生じない。従って、駆動用チューブ2aが高い圧力で加圧されると、3本のうち1本だけが伸びようとするため、バイモルフと同様に、変形しようとする駆動用チューブ2aから駆動用チューブ2b,2cに向かってカテーテル1が屈曲することになる。このときカテーテル1の屈曲の角度は、駆動用チューブ2aに導入される圧縮エアの加圧力によって決定される。
よって、本実施形態のカテーテル1は、3本の駆動用チューブ2を芯棒4を中心に挟み込んで固定糸5で密着させるように束ねることにより、駆動用チューブ2内に圧縮エアを導入して加圧しても径方向の膨らんだり長手方向に伸びたりしない構造になっているため、導入した圧縮エアの圧力に応じて正確に屈曲することになる。すなわち、駆動チューブ2へ導入する調整されたエア圧の圧縮エアは、駆動用チューブ2それ自身の伸びや膨らみに使われることなく、カテーテル1全体の屈曲に利用されるため、正確な角度で屈曲させることができる。
また、複数ある駆動用チューブ2のうち任意に導入する駆動用チューブ2を選択して圧縮エアを供給することにより、自由にカテーテル1の屈曲方向を変えることができる。
更に本実施形態では、駆動用チューブ2の他、外枠チューブ3,芯棒4そして固定糸5はいずれも特別なものでなく入手容易なものなので、従来のように3つの圧力室111,112,113を有するフレキシブルアクチュエータ110のように特別な加工機を必要とするものではなく、コストを低く抑えることが可能になった。
ところで、前記実施形態では、3本の駆動用チューブ2を固定糸5によって束ねることで径方向の膨らみを規制するようにした。更に径方向の膨らみをより確実に規制するため、駆動油チューブ2の1本毎に糸を巻き付け、そうした後に3本の駆動用チューブ2を固定糸5によって束ねるようにしてもよい。径方向の膨らみを確実に規制することにより、屈曲時の角度の制御がより正確になる。また、巻き方も図1示した固定糸5のように螺旋状に巻く巻き方だけでなく、2本の糸を網目状にクロスさせるようにするとよい。
以上、アクチュエータの一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなくその趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態では3本の駆動用チューブ2を束ねてカテーテル1を構成したが、4本以上であっても良い。そうすれば屈曲方向を更に細かく制御することができる。
アクチュエータの一実施形態を示した斜視図である。 アクチュエータの動作を示した図である。 従来のアクチュエータの構成を示す分解斜視図である。 図3のA−A断面を示した図である。
符号の説明
1 カテーテル(アクチュエータ)
2(2a,2b,2c) 駆動用チューブ
3 外枠チューブ
4 芯棒
5 固定糸

Claims (2)

  1. 先端の塞がれた袋状の駆動用チューブを複数本束ね、その中心に芯棒を配置させて周りを固定糸で巻き付けることにより各駆動用チューブを芯棒に対して密着させ、固定糸が巻き付けられた複数の駆動用チューブが更に外枠チューブによって覆われたものであることを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載するアクチュエータにおいて、
    前記駆動用チューブは、1本ずつが糸によって巻かれたものであることを特徴とするアクチュエータ。
JP2004061664A 2004-03-05 2004-03-05 アクチュエータ Pending JP2005249100A (ja)

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Cited By (1)

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