JP2005249087A - 高力ボルトを用いた構造材の締結構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業環境の如何に拘わらず高品質管理を行なえ、コストダウン、省力化を図る上で有利な高力ボルトを用いた構造材の締結構造を提供すること。
【解決手段】皿ばね24は、圧縮力Fと変形量Sとの関係が非線形特性を有し、圧縮力Fによりそれ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態(ニ)となる前に、圧縮力Fが導入張力を越える第3の圧縮変形状態(ハ)となるように形成されている。また、皿ばね24は、圧縮力Fが導入張力を越えたあたりからその非線形特性の曲線の傾きが小さくなるように形成されている。皿ばね24は、中心孔2402に軸部2004が挿通され、締め付け用孔2006に治具が挿入されナット22あるいは軸部2004が回転操作されることで、ナット22が軸部2004に対して締め付けられ、ナット22と構造材12の面1202との間で第3の圧縮変形状態(ハ)に圧縮されている。
【選択図】 図3
【解決手段】皿ばね24は、圧縮力Fと変形量Sとの関係が非線形特性を有し、圧縮力Fによりそれ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態(ニ)となる前に、圧縮力Fが導入張力を越える第3の圧縮変形状態(ハ)となるように形成されている。また、皿ばね24は、圧縮力Fが導入張力を越えたあたりからその非線形特性の曲線の傾きが小さくなるように形成されている。皿ばね24は、中心孔2402に軸部2004が挿通され、締め付け用孔2006に治具が挿入されナット22あるいは軸部2004が回転操作されることで、ナット22が軸部2004に対して締め付けられ、ナット22と構造材12の面1202との間で第3の圧縮変形状態(ハ)に圧縮されている。
【選択図】 図3
Description
本発明は高力ボルトを用いた構造材の締結構造に関する。
各種産業分野において利用されている部材の接合に際しては、各種の溶接による接合手段の他に、ボルトによる接合手段が採用されている。このようなボルト接合手段にあっては、特に、土木、建築分野などでは、接合の信頼性が高く、作業性にも優れた高力ボルトを用いた摩擦接合が多用されている(例えば、特許文献1)。
摩擦接合に用いられる高力ボルトとしては、摩擦接合用高力六角ボルト、六角ナット、平座金のセット(日本工業規格JIS−B−1186)や、構造用トルシア形高力ボルト、六角ナット、平座金のセット(日本鋼構造協会JSSII−09)が広く採用されている。
摩擦接合に用いられる高力ボルトとしては、摩擦接合用高力六角ボルト、六角ナット、平座金のセット(日本工業規格JIS−B−1186)や、構造用トルシア形高力ボルト、六角ナット、平座金のセット(日本鋼構造協会JSSII−09)が広く採用されている。
そして、このような高力ボルトのセットを用いた摩擦接合では、高い摩擦力を得るために高力ボルトに張力を導入しており、その張力をボルト締め付け時のトルクまたはナット回転量により間接的に管理している。
特開平8−105422号公報
そのため、高力ボルトセットの製造時に、ピンテールのノッチ部の寸法管理、ねじ部の潤滑処理が必要となり、高力ボルトの締め付け時には、一次締めのトルク管理、一次締め後のマーキング、本締め、本締め後のナット回転量などの確認と工程も管理する項目が多く、コストが掛かっていた。
また、特に建設現場は、多くの場合風雨に曝される環境にあり、従来の高力ボルトセットでは、トルク係数が高くなる降雨時や降雪時あるいは粉塵が舞う環境では適正な締め付け作業ができない不具合があった。
また、従来の高力ボルトセットでは、極端な温度条件下ではボルトの表面潤滑処理に影響が生じるので、0〜60℃が適用温度範囲として限定されており、そのため、寒冷地などでは適正な締め付け作業ができない不具合があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、作業環境の如何に拘わらず高品質管理を行なえ、コストダウン、省力化を図る上で有利な高力ボルトを用いた構造材の締結構造を提供することにある。
また、特に建設現場は、多くの場合風雨に曝される環境にあり、従来の高力ボルトセットでは、トルク係数が高くなる降雨時や降雪時あるいは粉塵が舞う環境では適正な締め付け作業ができない不具合があった。
また、従来の高力ボルトセットでは、極端な温度条件下ではボルトの表面潤滑処理に影響が生じるので、0〜60℃が適用温度範囲として限定されており、そのため、寒冷地などでは適正な締め付け作業ができない不具合があった。
本発明は前記事情に鑑み案出されたものであって、本発明の目的は、作業環境の如何に拘わらず高品質管理を行なえ、コストダウン、省力化を図る上で有利な高力ボルトを用いた構造材の締結構造を提供することにある。
前記目的を達成するため本発明は、複数の構造材の重ね合わされた部分のボルト挿通孔に挿通された高力ボルトと、前記ボルト挿通孔から突出する高力ボルトの軸部に螺合されるナットとにより前記複数の構造材の部分を前記高力ボルトに導入張力を持たせて締結する構造であって、圧縮力と変形量との関係が非線形特性を有し、前記導入張力よりも小さい値の圧縮力で弾性変形する第1の圧縮変形状態と、前記導入張力と等しい値の圧縮力で弾性変形する第2の圧縮変形状態と、前記導入張力よりも大きい値の圧縮力で弾性変形する第3の圧縮変形状態と、前記圧縮力によりそれ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態となるように形成され、かつ、前記圧縮力が前記導入張力を越えたあたりからその非線形特性の曲線の傾きが小さくなる皿ばねが設けられ、前記皿ばねは、その中心孔に前記ボルト挿通孔から突出する前記軸部が挿通され、前記軸部に螺合されるナットにより前記構造材の面とナットとの間で前記第3の圧縮変形状態に圧縮されていることを特徴とする。
皿ばねが第3の圧縮変形状態に変形されたか否かを視認することで、言い換えると、皿ばねの変形量を視認することで、ボルトに所望値の導入張力が付与されているか否かを簡単に判別できる。
また、従来の高力ボルトセットに比べて、皿ばねにより導入張力のばらつきを少なくでき、これにより設計導入張力を従来よりも大きく設定でき、耐力がアップするため、ボルト本数を削減でき、コストを低減する上で有利となる。
また、非線形型特性を有する皿ばねの変形量により導入張力を直接管理するので、降雨時や降雪時にも施工可能となり、作業環境の如何に拘わらず高品質な締結構造が得られる。
したがって、このようなことからトータルとして接合部の建設コストの低減を図ることが可能となる。
また、従来の高力ボルトセットに比べて、皿ばねにより導入張力のばらつきを少なくでき、これにより設計導入張力を従来よりも大きく設定でき、耐力がアップするため、ボルト本数を削減でき、コストを低減する上で有利となる。
また、非線形型特性を有する皿ばねの変形量により導入張力を直接管理するので、降雨時や降雪時にも施工可能となり、作業環境の如何に拘わらず高品質な締結構造が得られる。
したがって、このようなことからトータルとして接合部の建設コストの低減を図ることが可能となる。
本発明では、圧縮力と変形量との関係が非線形特性を有し、前記導入張力よりも小さい値の圧縮力で弾性変形する第1の圧縮変形状態と、前記導入張力と等しい値の圧縮力で弾性変形する第2の圧縮変形状態と、前記導入張力よりも大きい値の圧縮力で弾性変形する第3の圧縮変形状態と、前記圧縮力によりそれ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態となるように形成され、かつ、前記圧縮力が前記導入張力を越えたあたりからその非線形特性の曲線の傾きが小さくなる皿ばねを用いることで上記の目的を達成した。
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
以下、本発明の実施例を図面にしたがって説明する。
図1(A)は実施例1で用いる皿ばねの平面図、図1(B)は皿ばねの断面正面図、図2はナットを締め付ける前の締結構造の断面図、図3はナットを締め付けて皿ばねを第3の圧縮変形状態にした締結構造の断面図を示す。
図2に示すように、複数の構造材12,14,16の部分が重ね合わされ、実施例1の締結構造18により締結されている。なお、本発明において構造材とは、例えば、建築、土木の分野などで用いられる梁や柱などのような構造物を構成する部材をいい、これら部材は、一般に、鋼製である。
実施例1では、締結構造18が互いに対向する梁の端部を接合する構造に適用され、構造材12,16は対向する梁のフランジの上下面に設けられたスライスプレートであり、構造材14は梁を構成する鉄骨フランジ母材である。
図2に示すように、複数の構造材12,14,16の部分が重ね合わされ、実施例1の締結構造18により締結されている。なお、本発明において構造材とは、例えば、建築、土木の分野などで用いられる梁や柱などのような構造物を構成する部材をいい、これら部材は、一般に、鋼製である。
実施例1では、締結構造18が互いに対向する梁の端部を接合する構造に適用され、構造材12,16は対向する梁のフランジの上下面に設けられたスライスプレートであり、構造材14は梁を構成する鉄骨フランジ母材である。
締結構造18は、高力ボルト20、ナット22、皿ばね24を含んで構成され、高力ボルト20に導入張力を持たせて構造材12,14,16が締結されている。
高力ボルト20は、丸型の頭部2002と、雄ねじが形成された軸部2004とを備えている。軸部2004の先端部には、軸部2004と同軸上に断面が六角形、あるいは八角形などの形状の締め付け用孔2006が形成され、この締め付け用孔2006は軸部2004の先端面に開口している。
高力ボルト20の軸部2004は、重ね合わされた構造材12,14,16の部分を貫通するボルト挿通孔26に挿通され、頭部2002の下面は構造材16の面1602に当接されている。
高力ボルト20は、丸型の頭部2002と、雄ねじが形成された軸部2004とを備えている。軸部2004の先端部には、軸部2004と同軸上に断面が六角形、あるいは八角形などの形状の締め付け用孔2006が形成され、この締め付け用孔2006は軸部2004の先端面に開口している。
高力ボルト20の軸部2004は、重ね合わされた構造材12,14,16の部分を貫通するボルト挿通孔26に挿通され、頭部2002の下面は構造材16の面1602に当接されている。
皿ばね24は、図1(A)、(B)に示すように、本実施例では、均一の厚さ(肉厚)Tの鋼板製で、中心に孔2402が形成された環板状を呈しており、軸方向に圧縮されない状態では円錐面状を呈し、軸方向の高さHを有しており、立体的形状を呈している。
そして、圧縮力の増加に伴い高さHの値が小さくなる方向に弾性変形し、やがてそれ以上弾性変形できない完全に潰された状態となる。
そして、圧縮力の増加に伴い高さHの値が小さくなる方向に弾性変形し、やがてそれ以上弾性変形できない完全に潰された状態となる。
図4は、皿ばね24に加える圧縮力F(軸方向に加える軸力)と皿ばね24の軸方向の変形量Sの関係線図を示す。
図4において、皿ばね24の特性を曲線(1)で示し、皿ばね24は、圧縮力F(軸方向に加える軸力)と軸方向の変形量Sとの関係が非線形特性を有している。
そして、皿ばね24は、前記導入張力よりも小さい値の圧縮力で弾性変形する第1の圧縮変形状態(イ)と、前記導入張力と等しい値の圧縮力で弾性変形する第2の圧縮変形状態(ロ)と、前記導入張力よりも大きい値の圧縮力で弾性変形する第3の圧縮変形状態(ハ)と、前記圧縮力によりそれ以上弾性変形できない完全に潰された(あるいは完全に変形しきった)第4の圧縮変形状態(ニ)となるように形成されている。
本実施例では、皿ばね24が均一の厚さ(肉厚)Tの鋼板製であることから、第4の圧縮変形状態(ニ)では、高さHが鋼板の厚さTと等しくなる平坦な平板形状に圧縮変形された状態となる。
そして、第4の圧縮変形状態(ニ)を越えると、圧縮力Fは急激に増加する。
したがって、皿ばね24は、第4の圧縮変形状態(ニ)となる前に、圧縮力Fが導入張力を越える第3の圧縮変形状態(ハ)となるように形成されている。
また、皿ばね24は、圧縮力Fが導入張力を越えたあたりから(第2の圧縮変形状態(ロ))を越えたあたりから)その非線形特性の曲線の傾きが小さくなるように形成されている。
図4において、皿ばね24の特性を曲線(1)で示し、皿ばね24は、圧縮力F(軸方向に加える軸力)と軸方向の変形量Sとの関係が非線形特性を有している。
そして、皿ばね24は、前記導入張力よりも小さい値の圧縮力で弾性変形する第1の圧縮変形状態(イ)と、前記導入張力と等しい値の圧縮力で弾性変形する第2の圧縮変形状態(ロ)と、前記導入張力よりも大きい値の圧縮力で弾性変形する第3の圧縮変形状態(ハ)と、前記圧縮力によりそれ以上弾性変形できない完全に潰された(あるいは完全に変形しきった)第4の圧縮変形状態(ニ)となるように形成されている。
本実施例では、皿ばね24が均一の厚さ(肉厚)Tの鋼板製であることから、第4の圧縮変形状態(ニ)では、高さHが鋼板の厚さTと等しくなる平坦な平板形状に圧縮変形された状態となる。
そして、第4の圧縮変形状態(ニ)を越えると、圧縮力Fは急激に増加する。
したがって、皿ばね24は、第4の圧縮変形状態(ニ)となる前に、圧縮力Fが導入張力を越える第3の圧縮変形状態(ハ)となるように形成されている。
また、皿ばね24は、圧縮力Fが導入張力を越えたあたりから(第2の圧縮変形状態(ロ))を越えたあたりから)その非線形特性の曲線の傾きが小さくなるように形成されている。
ここで導入張力とは、重ね合わされた構造材12,14,16の部分を締結する際に、軸部2004に作用させる張力の設定値(設計値)である。このような非線形特性は、皿ばね24の外径、内径、厚さT、高さH、材料を適宜設定することで得られる。
図4から明らかなように、第3の圧縮変形状態(ハ)は、圧縮力Fが導入張力と一致した第2の圧縮変形状態(ロ)と、それ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態(ニ)との間の状態であり、第3の圧縮変形状態(ハ)における軸方向の変形量Sは視認できる範囲を有しており、実施例では、軸方向の変形量Sで約2mmの範囲を有している。
図4から明らかなように、第3の圧縮変形状態(ハ)は、圧縮力Fが導入張力と一致した第2の圧縮変形状態(ロ)と、それ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態(ニ)との間の状態であり、第3の圧縮変形状態(ハ)における軸方向の変形量Sは視認できる範囲を有しており、実施例では、軸方向の変形量Sで約2mmの範囲を有している。
皿ばね24は、図2に示すように、その中心孔2402にボルト挿通孔26から突出する軸部2004が挿通され、その上からナット22が軸部2004に螺合される。そして、締め付け用孔2006に治具が挿入されナット22が回転操作されることで、あるいは、ナット22を回転不能に支持し締め付け用孔2006に挿入した治具を回転させることで、ナット22が軸部2004に対して締め付けられ、図3に示すように、ナット22と構造材12の面1202との間で第3の圧縮変形状態(ハ)に圧縮されている。
したがって、皿ばね24が第3の圧縮変形状態(ハ)に圧縮されることで、ボルト20の軸部2004には所望の張力が導入されることになる。
したがって、皿ばね24が第3の圧縮変形状態(ハ)に圧縮されることで、ボルト20の軸部2004には所望の張力が導入されることになる。
実施例1によれば、皿ばね24の形状を視認することで、すなわち、皿ばね24が第3の圧縮変形状態(ハ)に変形されたか否かを視認することで、ボルト20に所望値の導入張力が付与されているか否かを簡単に判別でき、したがって、品質管理を簡単に行なえ、コストを低減しつつ高品質な締結構造が得られる。
特に、実施例では、第3の圧縮変形状態(ハ)における軸方向の変形量Sが視認できる範囲を有しているので、所望値の導入張力が付与されているか否かをより一層簡単に判別できる。
また、上述のように静的に視認できる他、第3の圧縮変形状態(ハ)になると、皿ばね24の非線形型特性の曲線の傾きが小さくなるので、例えば、作業者が負荷電力を把握できる電動式工具でボルト20を締め付ける場合、負荷電力が小さくなったところで締め付けを終了すればよく、したがって、ボルト20の軸部2004に所望の導入張力が付与されたことが、動的にも簡単に判別でき、高力ボルト20の締め付け作業の効率を高める上で有利となり、コストを低減する上で有利となる。言い換えると、所定の張力が導入されたか否かは、皿ばね24の変形量で保証され、この変形量は、目視または締め付け負荷の変化で簡単に判別(検知)できる。
特に、実施例では、第3の圧縮変形状態(ハ)における軸方向の変形量Sが視認できる範囲を有しているので、所望値の導入張力が付与されているか否かをより一層簡単に判別できる。
また、上述のように静的に視認できる他、第3の圧縮変形状態(ハ)になると、皿ばね24の非線形型特性の曲線の傾きが小さくなるので、例えば、作業者が負荷電力を把握できる電動式工具でボルト20を締め付ける場合、負荷電力が小さくなったところで締め付けを終了すればよく、したがって、ボルト20の軸部2004に所望の導入張力が付与されたことが、動的にも簡単に判別でき、高力ボルト20の締め付け作業の効率を高める上で有利となり、コストを低減する上で有利となる。言い換えると、所定の張力が導入されたか否かは、皿ばね24の変形量で保証され、この変形量は、目視または締め付け負荷の変化で簡単に判別(検知)できる。
また、従来の高力ボルトセットに比べて、皿ばね24により導入張力のばらつきを少なくでき、これにより設計導入軸力を従来よりも大きく設定でき、耐力がアップするため、ボルト本数を削減でき、コストを低減する上で有利となる。
また、従来の高力ボルトセットに比べて、一次締めのトルク管理と一次締め後のマーキング、本締め後の回転量の確認が不要となり、この点においても締め付け作業の効率を高める上で有利となる。
また、皿ばね24の変形量により導入張力を直接管理するので、降雨時や降雪時にも施工可能となり、施工時の気温の影響によるばらつきも少なく、したがって、作業環境の如何に拘わらず高品質な締結構造が得られる。
また、皿ばね24を用いる構成であるため、従来のトルシア形高力ボルトとナットとを、その使用方法が本来のトルシア形高力ボルトと異なるものの、ボルト、ナットとしてそのまま使用でき、したがって、ピンテールのノッチ精度管理も不要となる。
また、従来の高力ボルトセットに比べて、一次締めのトルク管理と一次締め後のマーキング、本締め後の回転量の確認が不要となり、この点においても締め付け作業の効率を高める上で有利となる。
また、皿ばね24の変形量により導入張力を直接管理するので、降雨時や降雪時にも施工可能となり、施工時の気温の影響によるばらつきも少なく、したがって、作業環境の如何に拘わらず高品質な締結構造が得られる。
また、皿ばね24を用いる構成であるため、従来のトルシア形高力ボルトとナットとを、その使用方法が本来のトルシア形高力ボルトと異なるものの、ボルト、ナットとしてそのまま使用でき、したがって、ピンテールのノッチ精度管理も不要となる。
また、皿ばね24に圧力が掛かるため、ボルト挿通孔26の欠損部などへの応力集中を緩和でき、耐力をアップし高品質を維持する上で有利となる。
また、締め付けトルクを管理する必要がなくなるため、異種強度(機械的性質の異なる)のボルト(例えば、S10T、S14Tなど)が混在していても、皿ばね24の変形量で導入張力を管理するので、同じ治具で締め付けが可能となり、組立作業を効率化できると同時に、端部に他の箇所で用いるボルトよりも強度の大きなボルトを配置するなど異種強度ボルトの適正配置により合理的な接合法が施工的にも可能となる。
したがって、このようなことからトータルとして接合部の建設コストの低減を図ることが可能となる。
また、締め付けトルクを管理する必要がなくなるため、異種強度(機械的性質の異なる)のボルト(例えば、S10T、S14Tなど)が混在していても、皿ばね24の変形量で導入張力を管理するので、同じ治具で締め付けが可能となり、組立作業を効率化できると同時に、端部に他の箇所で用いるボルトよりも強度の大きなボルトを配置するなど異種強度ボルトの適正配置により合理的な接合法が施工的にも可能となる。
したがって、このようなことからトータルとして接合部の建設コストの低減を図ることが可能となる。
なお、実施例1では、皿ばね24が、均一の厚さ(肉厚)Tの鋼板を用いて載頭円錐形で環板状に形成されている場合について説明したが、皿ばね24の形状は任意である。例えば、部分的に厚さの異なる部材を用いて形成してもよく、あるいは、部分的に凹凸形状が形成された部材を用いて形成してもよく、要するに、皿ばねは、圧縮力と変形量との関係が非線形特性を有し、圧縮力によりそれ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態となる前に前記圧縮力が導入張力を越える第3の圧縮変形状態となり、かつ、前記圧縮力が前記導入張力を越えたあたりからその非線形特性の曲線の傾きが小さくなるものであればよい。
12,14,16……構造材、18……締結構造、20……高力ボルト、22……ナット、24……皿ばね。
Claims (4)
- 複数の構造材の重ね合わされた部分のボルト挿通孔に挿通された高力ボルトと、前記ボルト挿通孔から突出する高力ボルトの軸部に螺合されるナットとにより前記複数の構造材の部分を前記高力ボルトに導入張力を持たせて締結する構造であって、
圧縮力と変形量との関係が非線形特性を有し、前記導入張力よりも小さい値の圧縮力で弾性変形する第1の圧縮変形状態と、前記導入張力と等しい値の圧縮力で弾性変形する第2の圧縮変形状態と、前記導入張力よりも大きい値の圧縮力で弾性変形する第3の圧縮変形状態と、前記圧縮力によりそれ以上弾性変形できない完全に潰された第4の圧縮変形状態となるように形成され、かつ、前記圧縮力が前記導入張力を越えたあたりからその非線形特性の曲線の傾きが小さくなる皿ばねが設けられ、
前記皿ばねは、その中心孔に前記ボルト挿通孔から突出する前記軸部が挿通され、前記軸部に螺合されるナットにより前記構造材の面とナットとの間で前記第3の圧縮変形状態に圧縮されている、
ことを特徴とする高力ボルトを用いた構造材の締結構造。 - 前記第3の圧縮変形状態における変形量は視認できる範囲を有していることを特徴とする請求項1記載の高力ボルトを用いた構造材の締結構造。
- 前記皿ばねは均一厚さの鋼板から構成され、前記第4の圧縮変形状態では平坦な平板形状に圧縮されることを特徴とする請求項1記載の高力ボルトを用いた構造材の締結構造。
- 前記高力ボルトは丸型の頭部を有し、前記軸部は前記頭部から突出され、前記軸部の先端に該軸部と同軸上で締め付け用の孔が形成され、この孔は前記軸部の先端面に開口していることを特徴とする請求項1記載の高力ボルトを用いた構造材の締結構造。
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CN107061935A (zh) * | 2017-04-11 | 2017-08-18 | 好米动力设备有限公司 | 一种定扭矩固定用盾式地脚螺栓 |
JP2018155947A (ja) * | 2017-03-17 | 2018-10-04 | 株式会社アビサレ | スクリーン引張装置 |
JP2018179101A (ja) * | 2017-04-10 | 2018-11-15 | 首都高速道路株式会社 | 軸力部材の端部接合構造及びボルト |
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