JP2018179101A - 軸力部材の端部接合構造及びボルト - Google Patents

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Abstract

【課題】想定外の大きさの外力が入力した場合であっても接合端部に過大な反力が生じることを防止できる軸力部材の端部接合構造及びボルトを提供する。【解決手段】外力が作用するとともに軸力が発生する軸力部材の端部の接合構造であって、軸力部材の端部を接合対象にボルト3とナットを用いてボルト接合するとともに、ボルト3を、軸部11と頭部10を摩擦接合して形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、ダンパーや座屈拘束ブレースなどの軸力部材の端部接合構造及びボルトに関する。
ダンパーや座屈拘束ブレースなどの軸力部材は、クレビスやボールジョイント等を介してその両端部を構造体にボルト接合することが多い(例えば、特許文献1参照)。また、この種の軸力部材の両端部の接合手法として、ボルトとナットを用いた引張り接合が多用されている。
ここで、図12に示すように、ボールジョイント1を介して両端部2a、2bを構造体にボルト接合したダンパー2においては、ダンパー軸方向と直交する力(Fy,Fz)が作用すると、ボールジョイント1が回転してダンパー2が変形に追随する。これにより、外力が作用すると、ダンパー軸方向力Fxは伝達され、ダンパー軸方向と直交する力Fy,Fzはほぼ0となる。また、ボールジョイント1が回転することにより、ダンパー軸まわりのトルクT(伝達トルク)もほとんど生じない。
特開2005−121141号公報
しかしながら、上記のようなダンパーなどの軸力部材の両端部をボルト接合する手法においては、通常の適用範囲内では反力がリリーフ荷重や降伏荷重等により頭打ちされる。反面、許容変位/ストロークを超える想定外入力時にはストローク限界に達した後に過大な反力を生じ、本体構造体に大きな損傷を与えることも考えられる。
このため、想定外の大きさの外力が入力した場合であってもダンパー固定端(接合端部)に過大な反力を生じさせないフェールセーフ機構を備えることが求められていた。
本発明は、上記事情に鑑み、想定外の大きさの外力が入力した場合であっても接合端部に過大な反力が生じることを防止できる軸力部材の端部接合構造及びボルトを提供することを目的とする。
上記の目的を達するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の軸力部材の端部接合構造は、外力が作用するとともに軸力が発生する軸力部材の端部の接合構造であって、前記軸力部材の端部を接合対象にボルトとナットを用いてボルト接合するとともに、前記ボルトが軸部と頭部を摩擦接合して形成されていることを特徴とする。
本発明の軸力部材の端部接合構造においては、前記ボルトの頭部と前記接合対象の間、及び/又は前記ナットと前記接合対象の間に弾性体が介装されていることが望ましい。
本発明の軸力部材の端部接合構造においては、前記ボルトの軸部が、軸線方向後端側の外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、前記ボルトの頭部が、前記軸部の摩擦接合部の外周面と内周面が面接触するように前記摩擦接合部を嵌合させて一体に取り付けられるダイスと、前記ダイスを内包するように一体に設けられ、前記ボルトの頭部の外周面を形成する被覆部材とを備えて構成されていることが望ましい。
本発明の軸力部材の端部接合構造においては、前記ダイスの外周面と該ダイスの外周面が面接触する前記外筒の内周面との間の摩擦抵抗を、前記ボルトの軸部で外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部の外周面と前記ダイスの内周面との間の摩擦抵抗より大として構成されていることがより望ましい。
本発明の軸力部材の端部接合構造においては、前記ボルトの軸部が、軸線方向後端側に、外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、前記ボルトの頭部が、前記ボルトの軸部の摩擦接合部を挟み込んでクランプ保持する一対の加圧板を備えて構成されていてもよい。
本発明のボルトは、軸部と頭部を摩擦接合して形成されていることを特徴とする。
本発明のボルトにおいては、前記軸部が、軸線方向後端側に、外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、前記頭部が、前記軸部の摩擦接合部の外周面と内周面が面接触するように前記摩擦接合部を嵌合させて一体に取り付けられるダイスと、前記ダイスを内包するように一体に設けられ、前記ボルトの頭部の外周面を形成する被覆部材とを備えて構成されていることが望ましい。
本発明のボルトにおいては、前記軸部が、軸線方向後端側に、外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、前記頭部が、前記軸部の摩擦接合部を挟み込んでクランプ保持する一対の加圧板を備えて構成されていてもよい。
本発明の軸力部材の端部接合構造及びボルトにおいては、軸部と頭部を摩擦接合してボルトを構成することにより、ダンパー等の軸力部材に想定外の過大な入力が作用するとともにボルトの軸部と頭部の摩擦が切れて相対変位することで、反力を頭打ちしつつ構造体との接合を強制的に解除することができる。
すなわち、軸部と頭部を摩擦接合したボルトによって、軸力部材に想定外の過大な入力が作用してストロークエンドに達した場合でも、反力を頭打ちしつつ構造体との接合を強制的に解除するヒューズ機構(フェールセーフ機構)を構成することが可能になる。
これにより、本発明の軸力部材の端部接合構造及びボルトを採用することで、ダンパーなどの軸力部材からの反力によって構造体が損傷することを確実に防止できる。
本発明の第1実施形態に係る軸力部材の端部接合構造を示す断面図である。 図1のS部を拡大した図である。 図2のX1−X1線矢視図である。 図2のX2−X2線矢視図である。 本発明の第1実施形態に係るボルトを示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係るボルトを示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る軸力部材の端部接合構造(図1のS部)を拡大した図である。 図7のX1−X1線矢視図である。 図7のX2−X2線矢視図である。 本発明の第2実施形態に係るボルトを示す分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係るボルトを示す正面図である。 軸力部材を示す図である。
以下、図1から図6を参照し、本発明の第1実施形態に係る軸力部材の端部接合構造及びボルトについて説明する。ここで、本実施形態は、軸力部材がダンパーであるものとして説明を行うが、本発明に係る軸力部材は、座屈拘束ブレースなど、外力が作用するとともに軸力が発生する、あらゆる部材の端部の接合構造として適用可能である。
本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aは、図1、図12に示すように、ボールジョイント1を介してダンパー2の両端部2a、2bを接合対象の構造体5にボルト接合するものであり、ダンパー軸方向と直交する力(Fy,Fz)が作用すると、ボールジョイント1が回転してダンパー2が変形に追随するように構成されている。これにより、外力が作用すると、ダンパー軸方向力Fxは伝達され、ダンパー軸方向と直交する力Fy,Fzはほぼ0となり、また、ボールジョイント1が回転することにより、ダンパー軸まわりのトルクT(伝達トルク)もほとんど生じない。
また、本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aは、図1から図4に示すように、ボルト締結される軸力部材2の端部2a、2b、例えばボールジョイントやクレビスと、構造体5との間、あるいは構造体5とナット4との間のいずれかに弾性体である皿バネ6と座金7を介装して構成されている。これにより、ボルト3に導入される張力を皿バネ6のたわみで管理することができ、過大な張力導入を防止できる。
なお、軸力部材2を構造体5に引張り接合するボルト3としては、例えば、高力ボルト、アンカーボルトが適用される。
一方、本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aのボルト3は、図1から図6に示すように、その頭部10がボルト3の軸部11と摩擦力で結合するように構成されている。すなわち、現場では通常のボルトと同様にナット4を回転させることにより軸力部材2の端部2a(2b)を構造体5等の接合対象にボルト接合できるように構成され、これに加え、頭部10と軸部11を摩擦接合したボルト接合部がヒューズ機構(フェールセーフ機構)となるように構成されている。
具体的に、本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aで用いるボルト3は、その軸部11の雄ネジ11aを形成していない円柱棒状の摩擦接合部11bを円筒状のダイス12の内孔に嵌め込み、ダイス12とボルト3の摩擦接合部11bを摩擦接合し、さらに、この状態でダイス12の外側にキャップ状の外筒(被覆部材)9を一体に接合して、ボルト3の頭部10が形成されている。
ダイス12の内径はボルト軸部11の摩擦接合部11bの外径と略同等の寸法(僅かに小さな寸法)とされ、ボルト3に過大な軸力が作用した際に、軸部11の外周面とダイス12の内周面の間の摩擦が切れて軸部11に対してダイス12が摺動するように構成されている。このダイス12がボルト軸部11に対して相対的に摺動するときの摩擦抵抗力を制限軸力とすることで、ボルト接合部をフェールセーフ機構として構成することができる。
本実施形態のボルト3は、工場製作され、現場搬入時には図6の状態とし、一般的なボルトと同様に扱うことができる。また、フェールセーフ機構をボルト頭部10によってコンパクトに実現できる。
なお、外筒9はダイス12に密着させ、雨水や塵埃が摺動面に入らないようにすることが好ましい。また、ダイス12の外周面と外筒9の内周面にねじを設けて両者を一体化するようにしてもよい。この外筒9を設けることで、ボールジョイント1の接合板(ベースプレート)に外筒9のみを当接させることができ、ダイス12に作用する外力を摺動抵抗力だけにすることができる。
ここで、ダイス12は円筒(パイプ)形状としたが、C字状に形成したり、複数に分割形成してもよい。また、ダイス12の外周面を目荒し等で凹凸を増して内周面より摩擦係数を大きくしておくことが好ましい。また、ダイス12の外周面、外筒9の内周面をテーパー加工して(傾斜をつけ)クサビの様に外筒9に嵌め込むように構成してもよい。このように構成する場合には、容易に摺動摩擦抵抗力を調整することが可能になる。
例えば、ダイス12の外周面、外筒9の内周面をテーパー加工した場合には、外筒9の内部にボルト軸部11を挿入し、両者の隙間にダイス12を圧入することによって、テーパーでダイス12とボルト軸部11との間に圧縮力(面圧)を作用させることができ、この圧縮力による摩擦で摺動抵抗力を発現させることが可能になる。このため、ダイス12の圧入量(外筒9への押し込み量)を大きくするほど、圧縮力ひいては摺動摩擦抵抗力を増大させることができ、工場でボルト頭部10を製作する際に、調整しながら容易に所定の摺動抵抗力が得られるようにすることができる。
なお、ダイス12は外周面で外筒9、内周面でボルト軸部11と接しているが、外周面では外筒9との摩擦係数が内周面より大きいためすべりが生じず、内周面でのボルト軸部11との摺動だけが生じることとなる。また、万一外周面で外筒9との間にすべりが生じた場合、テーパーがあると面圧が低下して抜け出すことになり、ダイス12の内周面とボルト軸部11との面圧が低下し、ボルト軸部11がダイス12から抜け出すことになるが、これは何らかの理由でダイス12の内周面とボルト軸部11との間で摺動に支障を来した場合に対するフェールセーフ機構との位置づけとなる。
さらに、摺動抵抗力を得るためにボルト軸部11の径が不足する場合は、ボルト軸部11の雄ネジ部11aの軸径より、ネジ切りしていない摩擦接合部11bの径を大きくすることで、摺動部分の面積を増大できる。
なお、この場合に構造体5及びボールジョイント1の接合板のボルト孔は、ボルト軸部11が抜け出せるように「ボルト軸部11のねじ切りしていない摩擦接合部11bの径」以上とする。
上記構成からなる本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aは、基本的にボルト3の軸部11と頭部10とで摩擦ダンパーを構成したものといえる。これにより、頭部10が軸部11から外れた場合でも、はめ直せば再利用できる。また、工場で出荷前に全数検査することで、摩擦力のばらつきを小さくすることができる。さらに、一般的に摩擦力は個体差によるばらつきは大きいが、同一試験体で再試験した際のばらつきは小さいため、出荷試験で性能を把握しておけば現場でもその性能をほぼ再現できる。
また、ボルト3の軸部11が頭部10から外れると、ボールジョイント1を含む軸力部材2が落下するおそれがあるため、軸力部材2またはボールジョイント1等の接合部材に落下防止ワイヤーを付加するなどしておくことが好ましい。
したがって、本実施形態の軸力部材の端部接合構造A及びボルト3においては、軸部11と頭部10を摩擦接合してボルト3を構成することにより、ダンパー等の軸力部材2に想定外の過大な入力が作用するとともにボルト3の軸部11と頭部10の摩擦が切れて相対変位することで、反力を頭打ちしつつ構造体5との接合を強制的に解除することができる。
すなわち、軸部11と頭部10を摩擦接合したボルト3によって、軸力部材2に想定外の過大な入力が作用してストロークエンドに達した場合でも、反力を頭打ちしつつ構造体5との接合を強制的に解除するヒューズ機構(フェールセーフ機構)を構成することが可能になる。
これにより、本実施形態の軸力部材の端部接合構造A及びボルト3を採用することで、ダンパーなどの軸力部材2からの反力によって構造体5が損傷することを確実に防止できる。
さらに、従来のボルトを用いた従来の引張り接合と比較すると、ボルト3の頭が大きくなっただけでほぼ同じ部材構成なので、適用にあたり特殊な装置・技能や施工法は不要で、既往の施工方法を踏襲できる。
次に、図7から図11(及び図1)を参照し、本発明の第2実施形態に係る軸力部材の端部接合構造及びボルトについて説明する。本実施形態は、第1実施形態と同様、ボルトの頭部をボルトの軸部と摩擦力で結合するように構成し、このボルト接合部をフェールセーフ機構として構成した軸力部材の端部接合構造、及びボルトに関するものである。よって、第1実施形態と同様の構成に対して同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aは、図7から図11に示すように、ボルト3の軸部11の雄ネジ11aを形成していない円柱棒状の摩擦接合部11b後端部を、一対の加圧板13で挟み込み、ボルト3の頭部10が構成されている。また、一対の加圧板13はそれぞれ、内周面に断面円弧状の凹部13aが設けられ、一対の加圧板13の互いに対向する凹部13aにボルト3の摩擦接合部11bを係合させ、この摩擦接合部11bを一対の加圧板13で挟み込んで摩擦接合するように構成されている。
さらに、一対の加圧板13には、ボルト3の摩擦接合部11bを挟んで両側にボルト挿通孔13bが貫通形成されており、一対の加圧板13のボルト挿通孔13bに加圧用ボルト14を連通させるとともに加圧用ナット15を締結することにより、ボルト3の摩擦接合部11bに加圧板13を押圧させ、一対の加圧板13でボルト3の摩擦接合部11bを挟持するように構成されている。また、加圧用ボルト14と加圧板13の間、あるいは加圧用ナット15と加圧板13の間に加圧用皿バネ16、座金17を介装し、この皿バネ16の弾性力によってボルト3の挟持力を調整できるようになっている。
ここで、加圧板13の内周面に摩擦材18(摩擦係数μ>0.25のブレーキ材やすべり材)を取付け、ボルト軸部11を、一対の加圧板13の凹部13aで形成される空隙部に挿入して加圧板13の両側から加圧し、ボルト3に過大な軸力が作用した際に軸部11に対して摩擦材18が摺動するように構成してもよい。この場合には、摩擦板18を加圧板13と一体化して構成してもよい。
そして、本実施形態のボルト3においても、予め工場製作しておけば一般的なボルトと同様に扱える。ボルト頭部10が第1実施形態よりも大きくなるが、第1実施形態よりも大きな摩擦力まで対応しやすい。
また、第1実施形態と同様、摺動抵抗力を得るためにボルト軸部11の径が不足するときには、例えば、雄ネジ部11aの軸径よりボルト軸部11のねじ切りしていない摩擦接合部11bの径を大きくし、摺動部の面積を増大させればよい。なお、この場合でも構造体5及びボールジョイント1の接合板のボルト孔は「ボルト軸部11のねじ切りしていない摩擦接合部11bの径」以上とする。
そして、本実施形態の軸力部材の端部接合構造Aにおいても、第1実施形態と同様に、基本的にボルト3の軸部11と頭部10とで摩擦ダンパーを構成したものといえる。これにより、頭部10が軸部11から外れた場合でも、はめ直せば再利用できる。また、工場で出荷前に全数検査することで、摩擦力のばらつきを小さくすることができる。さらに、一般的に摩擦力は個体差によるばらつきは大きいが、同一試験体で再試験した際のばらつきは小さいため、出荷試験で性能を把握しておけば現場でもその性能をほぼ再現できる。
また、ボルト3の軸部11が頭部10から外れると、ボールジョイント1を含む軸力部材2が落下するおそれがあるため、軸力部材2またはボールジョイント1等の接合部材に落下防止ワイヤーを付加するなどしておくことが好ましい。
したがって、本実施形態の軸力部材の端部接合構造A及びボルト3においても、軸部11と頭部10を摩擦接合してボルト3を構成することにより、ダンパー等の軸力部材2に想定外の過大な入力が作用するとともにボルト3の軸部11と頭部10の摩擦が切れることで、反力を頭打ちしつつ構造体5との接合を強制的に解除することができる。
よって、軸部11と頭部10を摩擦接合したボルト3によって、軸力部材2に想定外の過大な入力が作用してストロークエンドに達した場合でも、反力を頭打ちしつつ構造体5との接合を強制的に解除するヒューズ機構(フェールセーフ機構)を構成することが可能になる。
これにより、本実施形態の軸力部材の端部接合構造A及びボルト3によれば、ダンパーなどの軸力部材2からの反力によって構造体5が損傷することを確実に防止できる。
さらに、従来のボルトを用いた従来の引張り接合と比較すると、ボルト3の頭が大きくなっただけでほぼ同じ部材構成なので、適用にあたり特殊な装置・技能や施工法は不要で、既往の施工方法を踏襲できる。
以上、本発明に係る軸力部材の端部接合構造及びボルトの第1、第2実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
1 ボールジョイント
2 軸力部材
2a 端部
2b 端部
3 ボルト
4 ナット
5 構造体(接合対象)
6 皿バネ(弾性体)
7 座金
9 外筒(被覆部材)
10 頭部
11 軸部
11a 雄ネジ部
11b 摩擦接合部
12 ダイス
13 加圧板
13a 凹部
13b ボルト挿通孔
14 加圧用ボルト
15 加圧用ナット
16 加圧用皿バネ
17 座金
18 摩擦材
A 軸力部材の端部接合構造

Claims (8)

  1. 外力が作用するとともに軸力が発生する軸力部材の端部の接合構造であって、
    前記軸力部材の端部を接合対象にボルトとナットを用いてボルト接合するとともに、前記ボルトが軸部と頭部を摩擦接合して形成されていることを特徴とする軸力部材の端部接合構造。
  2. 請求項1記載の軸力部材の端部接合構造において、
    前記ボルトの頭部と前記接合対象の間、及び/又は前記ナットと前記接合対象の間に弾性体が介装されていることを特徴とする軸力部材の端部接合構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の軸力部材の端部接合構造において、
    前記ボルトの軸部が、軸線方向後端側の外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、
    前記ボルトの頭部が、前記軸部の摩擦接合部の外周面と内周面が面接触するように前記摩擦接合部を嵌合させて一体に取り付けられるダイスと、前記ダイスを内包するように一体に設けられ、前記ボルトの頭部の外周面を形成する被覆部材とを備えて構成されていることを特徴とする軸力部材の端部接合構造。
  4. 請求項3記載の軸力部材の端部接合構造において、
    前記ダイスの外周面と該ダイスの外周面が面接触する前記外筒の内周面との間の摩擦抵抗を、前記ボルトの軸部で外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部の外周面と前記ダイスの内周面との間の摩擦抵抗より大として構成されていることを特徴とする軸力部材の端部接合構造。
  5. 請求項1または請求項2に記載の軸力部材の端部接合構造において、
    前記ボルトの軸部が、軸線方向後端側に、外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、
    前記ボルトの頭部が、前記ボルトの軸部の摩擦接合部を挟み込んでクランプ保持する一対の加圧板を備えて構成されていることを特徴とする軸力部材の端部接合構造。
  6. 軸部と頭部を摩擦接合して形成されていることを特徴とするボルト。
  7. 請求項6記載のボルトにおいて、
    前記軸部が、軸線方向後端側に、外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、
    前記頭部が、前記軸部の摩擦接合部の外周面と内周面が面接触するように前記摩擦接合部を嵌合させて一体に取り付けられるダイスと、前記ダイスを内包するように一体に設けられ、前記ボルトの頭部の外周面を形成する被覆部材とを備えて構成されていることを特徴とするボルト。
  8. 請求項7記載の軸力部材のボルトにおいて、
    前記軸部が、軸線方向後端側に、外周面に雄ネジが螺刻されていない摩擦接合部を備えて形成され、
    前記頭部が、前記軸部の摩擦接合部を挟み込んでクランプ保持する一対の加圧板を備えて構成されていることを特徴とする軸力部材の端部接合構造。
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