JP2005248352A - ミストを用いた染色装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】被染色物上に単色、多色又は複合色の無段状の濃淡なボカシ染色を顕出することができる超音波振動によるミスト染色装置を提供する。
【解決手段】染料および染色助剤を含む溶液に超音波振動を与え染料及び染色助剤を含有した微細ミストを発生させ被染色物に付着させる染色装置で、被染色物を水又は染色助剤溶液により浸漬・湿潤させる装置2,超音波振動により染料および染色助剤をミスト化する装置60,ミストを被染色物上に吸引させるための吸引装置102,被染色物の乾燥器201,巻取装置301から成る。従来からの浸染法、捺染法およびこれらを変形した染色方法とは一線を画す染色方法を用いることとなり、従来技術では不可能であった無地染めと柄染めを単色、多色および複合色で自在に顕出できる。
【選択図】図1

Description

本発明は超音波振動によるミスト染色装置に係わり、染料及び染色助剤を単独又は混合した溶液に超音波振動を与え染料および染色助剤を含有した微細ミストを発生させ、連続的又は部分的に被染色物に付着させ被染色物上に単色、多色および複合色を顕出するための染色装置と、さらに付着量に相当する水又は染色助剤溶液を時系列的に補給することにより被染色物上に無段状の単色、多色又は複合色の濃淡なボカシ染色を顕出することができるミスト染色装置に関する。
従来からの染色は被染色物の形状や繊維の種類を問わず主に浸染法と捺染法およびこれらを変形した各種の実用化技法が提案されてきている。
浸染法は染料、染色助剤を配合した染色浴に被染色物を繰り入れ徐々に昇温させ染着させる方法である。また捺染法は染料、染色助剤を糊剤に混合し被染色物上に印捺したのち蒸熱等で発色させる方法である。
近年、これらの染色技法の他にスプレーを利用した染色方法(たとえば、特許文献1)やインクジェットを利用した染色方法(たとえば、特許文献2)が提案されてきている。
また濃淡のあるボカシ染色においては刷毛、ブラシに水を含ませ絵際周辺に付着している染料を除々に周辺に移行させ濃色から淡色にボカス伝統的手工芸技法と染色浴に被染色物を繰り入れ時間の経過とともに被染色物を除々に染色浴から引き上げて濃淡色を顕出する方法とがある。
染色浴に被染色物を繰り入れてボカシ染色を行う方法は主に長尺物の加工に用いられている技法であり、絞り防染によるボカシ染色(たとえば、特許文献3)、磁石の吸着力を利用した絞り染め風のボカシ染色(たとえば特許文献4)、布帛に捺染し熱処理した後、浸染してボカシ染色を行う方法(たとえば、特許文献5)などが提案されている。
特開平11−021772号公報 特開7−097762号公報 特開平10−310987号公報 特開2001−234483号公報 特開平7−234483号公報
しかしながらこれらの従来からの浸染法又は捺染法では被染色物全体又は一部を画一的に染色する方法であるため染色物の表面変化は乏しかった。
また、スプレーを利用した染色方法では部分的な染色にしか対応できず、多色染めの場合は絵際が重なるなどの課題があり、インクジェットを利用した染色方法においてもインク代が高価で大幅な加工コストの増大をもたらす事になる。
一方、ボカシ染色において最も一般的に用いられている刷毛、ブラシを用いたボカシ染色方法では、職人の感性と技術に頼らざるを得ないため工芸品的な物づくりとなり膨大な加工コストの増大をもたらす事になる。また、染色浴に被染色物を繰り入れてボカシ染色を行う方法では、部分的なボカシ染色は可能であるが再現性に乏しく、またボカシ染色を行う迄の準備工程の煩雑化が加工コストの増大をもたらす要因になっている。
本発明が解決しようとする課題は次のとおりである。染料及び染色助剤を単独又は混合した溶液に超音波振動を与え染料および染色助剤を含有した微細ミストを発生させ、連続的又は部分的に被染色物に付着させ被染色物上に単色、多色および複合色を顕出するための染色方法と、ボカシ染色において付着量に相当する水又は染色助剤溶液を時系列的に補給することにより被染色物上に単色、多色又は複合色の無段状の濃淡なボカシ染色を顕出することができる超音波振動によるミスト染色装置を提供することである。
前記内容を具体化するために以下の手法を用いる。
予め被染色物を水又は染色助剤溶液により浸漬・湿潤させる第一の工程、超音波振動により染料及び染色助剤等の溶液をミスト化する第二の工程、ミストを被染色物に吸引させるための第三の工程、被染色物を乾燥する第四の工程および被染色物を所定の速度で巻き取るための第五の工程により構成する。
なお、ボカシ染色においては付着量に相当する水又は染色助剤溶液を時系列的に補給することにより被染色物上に単色、多色又は複合色の無段状の濃淡なボカシ染色を顕出することが可能となる。
これらの目的を達成するために本発明に係わる請求項1に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、染料及び染色助剤を含む溶液に超音波振動を与え染料及び染色助剤を含有した微細ミストを発生させ被染色物に付着させ単色、多色および複合色の色彩が顕出されることである。
また、請求項2に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、請求項1における微細ミスト発生より被染色物への付着量に相当する染料溶液および染色助剤溶液を時系列的に補給することにより同一濃度で染色を可能とした点である。この時、水又は染色助剤溶液だけを補給することにより容器内の染料溶液濃度は順次低下し無段状で濃淡差のある連続的、部分的又は複合色のボカシ染めが顕出されることである。
また、請求項3に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、請求項1から2においてミスト発生部を複数個具備しそれぞれをリニアガイド付きボールネジ直動システムに搭載し、X軸、Y軸方向に独自に移動することにより多色染色が可能となるとともに交錯した部分が複合色となる絵柄を顕出することができることである。
また、請求項4に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、請求項1から3において被染色物を挟んでミスト発生部と対峙する側に被染色物の表面に付着しているミストを被染色物内部に浸透させるためミスト発生部と同数のミスト吸引部を設け吸引力の強弱により絵際の滲みを任意に調整し絣調の文様を顕出できることである。
また、請求項5に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、ミスト発生部のY軸及びX軸方向の移動に完全同調して移動できるリニアガイド付きボールネジ直動システムに搭載したミスト吸引部を設けることにより確実に被染色物上に目的とする単色および多色の染色が可能となるとともに交錯した部分が複合色となる絵柄を顕出することができることである。
また、請求項6に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、請求項1から5においてミスト吸引部内に所定の速度で被染色物の走行方向と同一方向に回転する脱着可能な回転式吸引機構を具備することにより、ミストは吸引部内に設置された回転子の溝に沿った形状どおりに被染色物上に付着され画一又は複合的な形状の絵柄を顕出することができることである。
また、請求項7に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、請求項1から6における微細ミスト発生において対象となる染料溶液は直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応染料、分散染料、金属錯塩染料の何れかを単独又は混合した溶液であり、染色助剤溶液は中性塩、酸、アルカリ、界面活性剤の何れかを単独又は混合した溶液で、染料溶液および染色助剤溶液をそれぞれ任意の比率で混合した溶液をミスト化することにより複数の繊維素材から形成された被染色物でも同時に同色又は異色に染色ができることである。
また、請求項8に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、請求項1から7における被染色物は天然繊維、化学繊維を単独又はこれらを複合した布帛状又は糸状であることである。
また、請求項9に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、予め被染色物を水又は染色助剤溶液の何れかを単独又は混合した溶液中に浸漬した後一定圧で圧搾することにより、被染色物が湿潤され次のミスト付着工程で染料溶液や染色助剤溶液の付着作用が促進されることである。
また、請求項10に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、湿潤状態の被染色物に付着した染料の移染を防ぐため熱風等により乾燥することである。
また、請求項11に記載の超音波振動によるミスト染色装置の特徴は、染料を付着した被染色物を所定の速度で巻き取るための機構であり、速度を変えることにより絵柄のリピートを任意の長さに変えることが可能となることである。
以上述べたように本発明に係わるミスト染色装置は、従来からの浸染法、捺染法およびこれらを変形した染色方法とは一線を画す染色方法を用いており、従来技術では不可能であった無地染めと柄染めを単色、多色および複合色で自在に顕出できる。
さらに吸引力を制御することにより、無地染めと柄染めを単色、多色および複合色でかつ、絵際を絣調に顕出することが可能な染色装置でもある。
さらに無地染めと柄染めの単色、多色および複合色を連続的な濃淡のある無段ボカシ染めとして顕出することが可能な染色装置でもある。
さらにミスト発生部およびミスト吸引部の工程は、短い工程でかつコンパクトな装置であるためイニシャルコストは低く、また僅かな電気エネルギーで加工が可能となりランニングコストも廉価となる。
さらに染色加工に要する水の使用量も従来技法に比べ大幅に減少でき地球環境に優しい染色加工技術でもある。
また、染料、染色助剤も被染色物の種類に応じて任意のものが使用でき、その形状も布帛状および糸状とも可能であるなど従来からの染色技法に無い利点を備えている。
以下、本発明の実施の形態を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。なお、以下の説明は本発明を限定するものではない。
本発明の実施形態を図1から図4に基づき説明する。他の記号と判別するために図面符号は""内に示した。
図1は、本発明のミスト染色装置の実施例として、被染色物を浸漬・湿潤させる第一の工程、溶液をミスト化する第二の工程、ミストを被染色物に吸引させるための第三の工程、被染色物を乾燥する第四の工程および被染色物を所定の速度で巻き取るための第五の工程を示している。
なお、本発明は直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応染料、分散染料、金属錯塩染料などを用い、天然繊維、化学繊維を単独又はこれらを複合した布帛状又は糸状の被染色物を対象に染色することが可能である。また、同様に複数個のミスト発生部およびミスト吸引部を同調移動させることにより多色又は複合色の同時染着が可能であるが、便宜上、以下の説明においては被染色物として絹布、染料については酸性染料を用い、一対のミスト発生部とミスト吸引部でスパイラル状の溝加工を施した回転子を用いた場合の染色方法を具体例として説明する。
第一の工程の構成は、絹布"1"を予め所定濃度に調整された酢酸と均染剤が入った浸漬槽"2"にガイドローラー"3"、"4"、"5"により導入し浸漬・湿潤した後、圧搾ローラー"6"と"7"により余剰薬液が除去される。
第二の工程の構成は、水タンク"51"、染料溶液タンク"52"、染色助剤溶液タンク"53"からポンプ"54"、ポンプ"55"、ポンプ"56"によりそれぞれ必要量だけ混合器"57"に送られ、ポンプ"58"によりリニアガイド付きボールネジ直動システム"59"に搭載されたミスト発生槽"60"の下部に導入されミスト発生器"61"によりミスト化される。
また、ポンプ"54"、ポンプ"55"、ポンプ"56"およびポンプ"58"は、ミスト発生槽"60"に具備されている水位調整計"62"により制御され絹布"1"に付着した溶液分だけ補給される。
第三の工程の構成は、絹布"1"を挟んでミスト発生部と対峙する側にミスト発生部のY軸又はX軸方向の運動に完全同調して移動できるリニアガイド付きボールネジ直動システム"101"に搭載されたミスト吸引部"102"が配置され溝付き回転子"103"が内蔵されその回転は小型モータ"104"で所定の速度に制御される。
また、排気ポンプ"107"により吸引されたミストを含む排気は、溝付き回転子"103"の溝を通じて排気ポケット"105"に入り、水滴除去用トラップ"106"で染料、染色助剤を含む水溶液が分離される。
第四の工程において、ミストを付着した絹布"1"は乾燥部"201"で乾燥される。
第五の工程において、乾燥部"201"で乾燥された絹布"1"は巻取部"301"により任意の速度で巻き取られる。
以上の工程についてより具体的に説明する。
図1の第一工程において、圧搾ローラー"6"と"7"の内いずれか一方が固定され、他方はエァーシリンダー等で任意の圧力で圧搾が可能な機構が具備されている。
第二工程において、染料溶液タンク"52"および染色助剤溶液タンク"53"に貯蔵されている溶液濃度はミスト化する溶液濃度よりも一桁以上濃厚な溶液でも水タンク"51"の水を加え混合器"57"により混合することにより所要の濃度に調整され供給することも可能である。
また、第二工程において、安定した密度のミストを発生するためにはミスト発生槽"60"の水面境界"63"を絶えず一定に保持するための水位調整計"62"が付帯されている。
第二工程において発生したミスト"64"は、ミスト発生槽"60"の上部に浮遊し絹布"1"の下側表面に接触する。
第三工程は、スパイラル状の溝構造を有した回転子"103"とその回転を制御するための小型モータ"104"を内蔵したミスト吸引部"102"を搭載したリニアガイド付きボールネジ直動システム"101"によりミスト発生部のX軸、Y軸に完全連動している。
絹布"1"の下側表面に浮遊しているミスト"64"は、排気ポンプ"107"の吸引力で回転子"103"の溝の形状どおりに絹布"1"に付着される。
この時顕出される文様は、スパイラル状の回転子"103"を用いた場合は「斜め縞柄」となり、回転子"103"の速度が速くなるに従い「斜め縦柄」は絹布"1"のX軸方向に近づき「横縞柄」に近い文様が顕出される。
また、回転子"103"の速度が遅くなるにしたがい「斜め縞柄」は絹布"1"のY軸方向に近づき「斜め縦縞柄」に近い文様が顕出される。
さらに回転子"103"のスパイラルピッチを細かくすることにより「斜め縞柄」は狭い縞となる。逆に、スパイラルピッチを粗くすることにより「斜め縞柄」は広い縞となる。
絹布"1"の織り幅と同じ長さの回転子"103"を用いると、絹布"1"の全面に文様が顕出される。また織り幅よりも短い回転子"103"を用いると任意な場所への部分的な文様の顕出が可能となる。
また織り幅よりも短い回転子"103"を用いて、リニアガイド付きボールネジ直動システム"101"によりX軸、Y軸に移動させることにより絹布"1"の全面に文様を顕出することが可能となるがこの時に顕出される「斜め縞柄」はジグザグ調のものになる。
さらに排気ポンプ"107"の吸引力の強弱により顕出される文様も変化する。吸引力が強い場合は「縞柄」の絵際が明瞭となり、逆に吸引力が弱い場合には「縞柄」の絵際が絣調の文様となる。
第四の工程では、絵際の滲み防止のため絹布"1"を乾燥部"201"に導入し水分の除去を行う。本発明に用いた熱源は赤外線ヒーターであるが、他の熱源であってもよい。
第五の工程では、乾燥した絹布"1"を巻取部"301"により巻き取る。
この時の巻取速度の違いにより、絹布"1"に顕出される文様は変化する。
巻取速度が速いと絹布"1"に顕出される「斜め縞柄」のピッチは大きくなる。逆に巻取速度が遅いと絹布"1"に顕出される「斜め縞柄」のピッチは小さくなる。
ここで具体的寸法と容量を示す。浸漬槽"2"はステンレス製で容積2,250リットルである。
水タンク"51"、染料溶液タンク"52"、染色助剤溶液タンク"53"はそれぞれステンレス製で容積は200リットルであり、ポンプ"54"、ポンプ"55"、ポンプ"56"およびポンプ"58"による移送流量は毎分0.1リットルから5リットルの範囲内で任意の移送量が設定できる。また混合器"57"の容量は50リットルである。
リニアガイド付きボールネジ直動システム"59"に搭載されたミスト発生槽"60"はステンレス製で容量は100リットルであり、ミスト発生槽"60"の開放口の広さはX方向が5センチメートル、Y方向が150センチメートルである。
またミスト発生槽"60"の底部に設置されているミスト発生器"61"の出力はAC24V、1.2Aであり、当該実施例では8個のミスト発生器をX軸方向に一列に並べてある。
ミスト発生槽"60"およびミスト吸引部"102"を搭載しているリニアガイド付きボールネジ直動システムの移動範囲はX軸、Y軸方向とも50センチメートルである。
ミスト吸引部"102"に内蔵されている回転子"103"はステンレス製で、大きさは直径8センチメートルで長さが150センチメートルである。
本実施例でのテスト条件は次のとおりである。第一工程において絹布"1"は酢酸0.25%溶液、均染剤0.025%溶液に調整されている混合溶液が入っている浸漬槽"2"で浸漬され圧搾ローラー"6"と"7"により2kg/mの圧力で圧搾され余剰薬液が除去される。
第二工程においては、水タンク"51"からポンプ"54"で水を毎分1リットル、酸性染料が5%溶液に調整されている染料溶液タンク"52"からポンプ"55"を通じて毎分0.4リットルおよび酢酸0.25%溶液、均染剤0.025%溶液に調整されている染色助剤溶液タンク"53"からポンプ"56"を通じて毎分0.1リットルの比率で混合器"57"で混合したのちポンプ"58"によりミスト発生槽"60"に移送した。ミスト発生槽"60"の底部に設置されているミスト発生器"61"の出力はAC24V、1.2Aでミスト"64"を発生させた。
第三工程においては、図2に示す長さ150センチメートル直径8センチメートルの回転子"103"に幅1センチメートル、深さ1センチメートルのスパイラル状の溝を施し、長さ50センチメートルで1パターンとなるようにした。ミスト吸引部"102"に内蔵されている回転子"103"の回転速度を毎分20回転とした。
第五工程においては、巻取部"301"の巻取速度を毎分10mとした。
本実施例のテスト結果は次のとおりである。
絹布"1"は平織りの白無地で幅150センチメートルであり、前述したテスト条件で加工した結果、図3に示す「斜め縞柄」の文様が得られた。
図4は第一実施例からの変形で、巻取速度を毎分10mとし、回転子"103"の回転速度を毎分10回転とした時に得られた「斜め縞柄」である。
本実施例における染色方法の工程分類においては、被染色物を浸漬・湿潤させる第一の工程、溶液をミスト化する第二の工程、ミストを被染色物に吸引させるための第三の工程、被染色物を乾燥する第四の工程および被染色物を所定の速度で巻き取るための第五工程により構成する。
第一工程の構成は、絹布"1"を浸漬する浸漬槽"2"と、浸漬された絹布"1"を一定の圧力で圧搾するものであり、従来からの技術を利用したものである。
第二工程の構成は、水、染料溶液、染色助剤溶液を必要量だけ供給し混合する工程と、超音波振動により混合溶液をミスト化するためのミスト発生槽"60"およびミスト発生器"61"を搭載し、X軸およびY軸方向に移動可能なリニアガイド付きボールネジ直動システム"59"から構成する。
第三工程の構成は、ミスト発生部のY軸又はX軸方向の運動に完全同調して移動できるリニアガイド付きボールネジ直動システム"101"に搭載したミスト吸引部"105"、溝付き回転子"103"、小型モータ"104"および排気ポケット"102"からなる吸引部と、吸引するための排気ポンプ"107"および水滴除去用トラップ"106"から構成する。
第四工程および第五工程において、乾燥および巻き取り機構とも従来技術の高価範囲である。
本発明の応用分野は繊維の染色加工分野で、布帛および糸であれば繊維の種類、染料の別は問わず可能である。
本発明は前記した実施例や実施態様に限定されず、特許請求の精神および範囲を逸脱せずに各種の変形を含む。
本発明に係わるミスト染色装置の第一実施例での処理工程の形態を示すフロー図である。 本発明に係わるミスト染色装置の第一実施例での「斜め縞柄」の文様図である。 本発明に係わるミスト染色装置の第一実施例での「斜め縞柄」の文様図で縞柄の角度は約21度となる。 本発明に係わるミスト染色装置の第二実施例での「斜め縞柄」の文様図で縞柄の角度は約30度となる。
符号の説明
1:絹布
2:浸漬槽
3:ガイドローラー
4:ガイドローラー
5:ガイドローラー
6:圧搾ローラー
7:圧搾ローラー
51:水タンク
52:染料溶液タンク
53:染色助剤溶液タンク
54:ポンプ
55:ポンプ
56:ポンプ
57:混合器
58:ポンプ
59:リニアガイド付きボールネジ直動システム
60:ミスト発生槽
61:ミスト発生器
62:水位調整計
63:水面境界
64:ミスト
101:リニアガイド付きボールネジ直動システム
102:ミスト吸引部
103:回転子
104:小型モータ
105:排気ポケット
106:水滴除去用トラップ
107:排気ポンプ
201:乾燥部
301:巻取部

Claims (11)

  1. 超音波振動により染料および染色助剤を含有した微細ミストを発生させ被染色物を染色することを特徴とする超音波振動によるミストを用いた染色装置。
  2. 前記微細ミストを発生させるミスト発生部を収納する容器への水、染料溶液、染色助剤溶液をそれぞれ自動的に補給することを特徴とする請求項第1項記載のミストを用いた染色装置。
  3. 前記ミスト発生部を1個又は2個以上具備しそれぞれの前記ミスト発生部がY軸およびX軸方向に独立して移動できる駆動機構であることを特徴とする請求項第1項又は第2項記載のミストを用いた染色装置。
  4. 被染色物を挟んで前記ミスト発生部と対峙する側に発生したミストを前記被染色物に吸引するためのミスト吸引部を1個又は2個以上具備したことを特徴とする請求項第1項から第3項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
  5. 前記ミスト吸引部が前記ミスト発生部のY軸又はX軸方向の運動に同調して移動できる駆動機構を具備したことを特徴とする請求項第4項記載のミストを用いた染色装置。
  6. 前記ミスト吸引部に被染色物への吸引パターン形状ならびに制御を目的とした脱着可能な回転式吸引機構を具備したことを特徴とする請求項第4項から第5項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
  7. 染料溶液は直接染料、酸性染料、塩基性染料、反応染料、分散染料、金属錯塩染料の何れかを単独又は混合した溶液で、染色助剤溶液は中性塩、酸、アルカリ、界面活性剤の何れかを単独又は混合した溶液であり、それぞれを任意の比率で混合したものをミスト化し被染色物に染着させることを特徴とする請求項第1項から第6項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
  8. 当該発明に使用される被染色物は天然繊維、化学繊維を単独又はこれらを複合した布帛状又は糸状であることを特徴とする請求項第1項から第7項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
  9. ミストを付着させる前工程において被染色物を予め水又は染色助剤溶液の何れかを単独又は混合した溶液中に浸漬・湿潤したのち一定圧で圧搾するための機構を付与したことを特徴とする請求項第1項から第8項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
  10. 染料、染色助剤を含有したミストが付着した被染色物を乾燥するための機構を具備したことを特徴とする請求項第1項から第9項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
  11. 染料を付着した被染色物を任意のスピードで巻き取るための巻取機構を付与したことを特徴とする請求項第1項から第10項の何れかに記載のミストを用いた染色装置。
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