JP2005248316A - スケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 分塊圧延に先立って加熱するウォーキングビーム式加熱炉において、ブルームのスケールオフ量を均一化し、分塊圧延において圧延疵の発生を防止する方法を提供する。
【解決手段】 ウォーキングビーム式加熱炉に装入するにあたり、ブルームの厚さ2である狭幅面を下面にして順次に装入することにより、ブルーム6間のピッチ7を100〜160mmに広げ、間隙を拡げることよりブルーム6間の熱対流と輻射を良好とし、さらに、上記の加熱において、燃焼ガス流量を1750〜2050Nm3/hで空燃比を10%以上13%未満に調整して加熱することで、スケールオフ量を均一化し、圧延疵の発生を防止するブルーム6の加熱方法である。
【選択図】 図2
【解決手段】 ウォーキングビーム式加熱炉に装入するにあたり、ブルームの厚さ2である狭幅面を下面にして順次に装入することにより、ブルーム6間のピッチ7を100〜160mmに広げ、間隙を拡げることよりブルーム6間の熱対流と輻射を良好とし、さらに、上記の加熱において、燃焼ガス流量を1750〜2050Nm3/hで空燃比を10%以上13%未満に調整して加熱することで、スケールオフ量を均一化し、圧延疵の発生を防止するブルーム6の加熱方法である。
【選択図】 図2
Description
この発明はブルームをウォーキングビーム式加熱炉へ装入する方法を変更することによりスケールとして除去される量(以下、「スケールオフ量」という。)を均一化して圧延疵の発生を防止する方法に関する。
連続鋳造法などにより製造されたブルームは、加熱炉へ装入して加熱した後に分塊圧延をしてビレットとされる。ところで加熱炉に装入したブルームに生成したスケールが加熱炉中で均一にスケールオフされないという問題があった。このようにブルームのスケールオフ量が均一にならないで残ると、その後に行われる分塊圧延において完全にスケールオフされずに残った部分がビレットに圧延疵となり、製品として満足なものが得られないという問題があった。
このようなスケールオフされずに残った部分を除去する必要があり、このため、従来は、例えばグラインダーなどの研削作業によってスケールを除去したり、あるいは、スカーフィングバーナーによりスケールを除去し、かつそのスカーフィング手入れ後に、この手入れ時に生成されたフィンをハンドグラインダーなどの人為的手段によって除去している(例えば、特許文献1参照。)。しかし、グラインダーの摩耗や人手を要するなどのコストのかかる問題があり、またフィンの取り残しの生じる問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、分塊圧延に先立って加熱するウォーキングビーム式加熱炉において、ブルームのスケールオフ量を均一化し、分塊圧延において圧延疵の発生を防止する方法を提供することである。
このブルームをウォーキングビーム式加熱炉に装入する場合、ブルームは、例えば、厚さ380mm×広幅490mm×長さ4000mmからなる直方体の広幅面を下面として装入されている。そこでこのウォーキングビーム式加熱炉内に連続的に装入されるブルームについての問題点を種々検討することにより、本発明の解決するための手段を見出したものである。
すなわち、課題を解決するための本発明の手段は、ウォーキングビーム式加熱炉に装入する前にブルームを転回し、ブルームの広幅面を下面として装入していたものを、ブルームの厚さの狭幅面を下面にして順次に装入することにより、ブルーム間のピッチを従来の30mmから100mm以上でかつブルームの下面の幅より狭い幅、望ましくは100〜160mmに広げ、このように間隙を拡げることよりブルーム間の熱対流と輻射を良好とすることで、スケールオフ量を均一化し、圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法である。なお、ブルーム間隔はいたずらに広くしても生産性を低下させることになるので、ブルームの間隔はブルームの下面の幅以下に狭くする。すなわち前掲のブルーム厚さ380mmの狭幅面を下面にして装入する場合にはブルーム間隔は最大380mmとする。
さらに、上記の加熱方法において、燃焼ガス流量を1750〜2050Nm3/hで空燃比を10%以上13%未満に調整することにより加熱することで、スケールオフ量を均一化し、圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法である。
本発明は、分塊圧延温度に加熱するためウォーキングビーム式加熱炉に装入する際のスキッドに載置するブルームの面を狭幅面とすることで、ブルーム間の間隔が広がってブルーム間の熱対流が良好となったので、ブルームのスケールオフが均一化でき、さらに加熱する燃料のガス流量および空燃比を調整することで分塊圧延において圧延疵の発生を抑制して、圧延製品の品質を向上することができる。
分塊圧延温度に加熱するため加熱炉に装入するブルームについて、ブルームのスケールオフを均一にするための加熱炉内におけるブルームの間隔について、以下に記載の種々の検討をした。
先ず、燃料にLNGを使用するウォーキング式加熱炉において、従来は炉内に装入したブルーム間の熱対流が悪かったので、ブルーム間のピッチを調整して炉内の雰囲気温度の温度差を調査し、表1に示す。なお、表1において炉内の温度差が10℃以内のものを○とし、10℃を超え15℃以内のものを△とし、15℃を超えるものを×とした。なお、使用するブルームの大きさは幅490mm×厚さ380mm×長さ4000mmである。また加熱炉の上下の雰囲気温度は炉内を熱伝対で測定した値であり、ブルーム隙間雰囲気温度はCAE解析にて求めた計算値である。
表1から、ブルーム間のピッチが100〜160mmの時に雰囲気温度の温度差が略なくなることが判る。ブルーム間のピッチが狭い場合は、熱対流が悪くなり、ブルーム間の隙間へ熱が流れないために雰囲気温度は低い。逆にブルーム間のピッチが広い場合はブルーム間の輻射熱がなくなるために雰囲気温度は、ブルーム間のピッチが100mm未満の場合より温度差が小さいものの100〜160mmの場合より大きくなった。
次いで、ブルーム間のピッチを100〜160mmで、LNGガス流量および空燃比を調整し、側面、上面、下面のスケールオフ深さを測定し、それぞれの1ビレット当たりの疵個数で比較した。表2は空燃比を7%以上10%未満とした場合と、空燃比を10%以上13%未満とした場合と、空燃比を13%以上6%未満とした場合をそれぞれ示す。評価は1ビレット当たりの平均疵個数が2.0以下のものは○、この個数が2.0を越えるものは×とした。なおスケールオフ量は、質量の代りにスケールオフした深さで測定した。つまり、鋳型の寸法である490mm×380mmのブルームの熱収縮量から理論上計算されるスケールオフのないときの室温での寸法を基準とし、実際に加熱してから室温にまで冷却したときのブルームについて長さ4000mmに対して端から400mmずつ切断し、切断面の幅および厚さの中央部分で寸法を測定して上下面間隔および側面間隔の各平均値を求め、これと前述の基準値との差の1/2を上下面スケールオフ深さおよび側面スケールオフ深さとした。
上記の表2に示すように、LNGガス流量および空燃比を調整してテストを実施した結果、スケールオフ深さは1.19mmで最も疵個数が少ないという結果が得られた。
1ビレットあたりの平均の圧延疵の個数が2個以内を基準とした場合、空燃比10〜13%でLNGガス流量が1750〜2050Nm3/hの時に最も良好な結果が得られた。
表1に見られるように、ブルーム間のピッチが100〜160mmで雰囲気温度は均一になっている。しかし、表2に示すように、LNGガス流量が少なく、空燃比が低い場合には、熱対流があまり促進されず、スケールオフ深さに差が出て、スケールオフ深さが浅い側面において、残存疵が見られた。LNGガス流量が多く、空燃比が高い場合には、熱対流が過度に促進され、スケールオフ深さが深くなりすぎ、スケール残りによる噛み込み疵が見られた。
燃料をLNGガスとするウオーキングビーム式加熱炉において、図1に示す広幅1が490mm、厚さ2が380mm、長さ3が4000mmからなる大きさのブルーム6を、図2に示すように、その厚さ2の380mmの面を下面の狭幅面となるようにして炉内の炉床4上に設けたウオーキングビーム5の上に装入した。この場合、ブルーム6間のピッチ7は100〜160mmとした。さらにLNGガス流量を1750〜2050Nm3/h、空燃比10%以上13%未満として炉内の熱対流効果を向上して分塊圧延温度に加熱し、在炉時間を約3hrとして操業した。この結果、ブルーム6のスケールオフ量は均一化され、後続の分塊圧延においてビレットに圧延疵の発生が見られなかった。
1 広幅
2 厚さ
3 長さ
4 炉床
5 ウォーキングビーム
6 ブルーム
7 ピッチ
2 厚さ
3 長さ
4 炉床
5 ウォーキングビーム
6 ブルーム
7 ピッチ
Claims (3)
- ブルームの狭幅面を下面に広幅面を側面としてウォーキングビーム式加熱炉に順次に装入し、かつブルーム間のピッチを100mm以上でブルームの下面の幅より狭い幅として加熱することを特徴とするスケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法。
- ブルームの狭幅面を下面に広幅面を側面としてウォーキングビーム式加熱炉に順次に装入し、かつブルーム間のピッチを100〜160mmとして加熱することを特徴とするスケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法。
- 加熱は燃焼ガス流量を1750〜2050Nm3/hで空燃比を10%以上13%未満に調整することにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のスケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004064877A JP2005248316A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | スケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004064877A JP2005248316A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | スケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2005248316A true JP2005248316A (ja) | 2005-09-15 |
Family
ID=35029075
Family Applications (1)
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JP2004064877A Pending JP2005248316A (ja) | 2004-03-08 | 2004-03-08 | スケールオフ量を均一化し圧延疵の発生を防止するブルームの加熱方法 |
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JP (1) | JP2005248316A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113025798A (zh) * | 2021-03-01 | 2021-06-25 | 宏圳精密模具(吴江)有限公司 | 一种模具热处理设备 |
-
2004
- 2004-03-08 JP JP2004064877A patent/JP2005248316A/ja active Pending
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