JP4298210B2 - 連続鋳造ブルームの加熱方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は連続鋳造ブルームの分塊圧延のための加熱方法に関し、特に分塊圧延時の圧延キズの防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造により製造のブルームは分塊圧延してビレットにするが、分塊圧延時に鋼材が所定の温度に加熱されていないと鋼材表面に圧延キズが発生することがある。ところで、連続鋳造ではブルームが逐次製造されてくるため、分塊圧延のための連続加熱炉では、たとえブルームが所定温度に昇温していなくても炉から抽出しなければならず、したがって十分に所定の温度に加熱されないブルームが生じることがある。そこで、上記の分塊圧延時の圧延キズを低減する方法としては、加熱炉で在炉時間および燃焼ガス量を増加させることによりブルームを十分に加熱し、ブルームの分塊圧延温度を高温にする方法がある。
【0003】
一方、分塊圧延温度とキズ発生頻度には正の相関が見られる。そこでブルームを適切な温度域に加熱して分塊圧延する必要がある。しかし、加熱炉で在炉時間を長くすることは生産性が悪くなり、また燃焼ガス量の増加は燃料原単位が増加し、製造コスト高となる。
そこで連続鋳造ブルームをこの適切な温度域の所定温度に加熱するために、的確な在炉時間を確保するとともに加熱炉内で熱風が循環するようにブルーム間に十分な間隔を確保する必要がある。
【0004】
ところで連続鋳造によるブルームの加熱および分塊圧延は、図1に示す連続鋳造、放冷、連続加熱炉による連続加熱、分塊圧延からなる連続工程によってビレットが製造される。
【0005】
しかし、上記の連続鋳造工程の放冷に続く加熱工程では、連続鋳造の鋳造速度に変動があるため、連続加熱炉への装入時のブルームの表面温度は必ずしも一定でない。また、連続加熱炉では、炉長が長いため適切な間隔で順次ブルームを装入しなければ、ブルーム間に熱風が回り込まない部分が生じて均一に加熱できなくなる。さらに、連続加熱炉では、ブルームを炉から抽出する時に、ブルームが所定温度に昇温していなかったとしても、連続鋳造から加熱炉へブルームが装入されるため順次抽出していかなければならない問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、連続鋳造によるブルームの分塊圧延のための加熱において、連続加熱炉に順次装入されるブルームの間隔、鋳造速度によって律速される在炉時間、炉内熱風流速とブルーム温度分布の関係から所定温度に加熱する昇温速度に必要な最適のブルーム間隔にすることで、炉内の輻射および対流によりブルームを必要な昇温温度に十分均一に加熱する方法を提供し、分塊圧延時の分塊圧延キズを防止することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するための本発明の手段は、請求項1の発明では、連続鋳造ブルームの分塊圧延のため複数のブルームを連続加熱炉に装入して加熱する方法において、加熱炉抽出温度に応じたブルーム間隔に定めて鋼からなるブルームを加熱炉に装入することにより加熱炉内のブルームの昇温を制御して目標温度に均一に十分に加熱することからなる連続鋳造ブルームの加熱方法である。
【0008】
さらに上記の方法では、加熱炉抽出温度に応じて定めたブルーム間隔は、10mm以上300mm以下の範囲で、かつ、下記の式(1)から求められる間隔とする加熱方法である。
【0009】
【数2】
ブルーム間隔(mm)=A×{(加熱炉抽出温度−加熱炉装入温度)(℃)/在炉時間(s)}−9048.1 (1)
ただし、Aは170400≦A≦171400、加熱炉装入温度は400℃以上1000℃以下、加熱炉抽出温度は1100℃以上1300℃以下、在炉時間は1時間以上8時間以下である。
【0010】
さらに上記の方法では、ブルームは、ブルームの長手方向に垂直な断面で横をa、縦をbとするとき、縦横比(b/a)が1以上1.6以下であり、aは100mm以上500mm以下とする加熱方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を本発明の原理、作用および限定理由を通じて説明する。
連続加熱炉でのブルームの加熱は、炉壁からの輻射熱だけではブルームを均一に加熱することができず、特に図2の斜線で示すブルーム1とブルーム1の間隔cの間のブルーム1の側面の中央部付近2が昇温しきらず低温のままとなり易いので、連続加熱炉に順次装入された複数の隣接するブルーム1間に対流により適切に熱風が入り込ませるものとする。一方、実際の操業条件からブルーム1が加熱炉内に滞在する予想在炉時間(s)および加熱炉装入時の温度(本明細書では、「加熱炉装入温度」という。)(℃)が分かる。そこで、加熱炉内の加熱された炉壁からの輻射や炉内の熱風の対流を考慮してブルーム1の温度解析を行い、加熱炉内のブルーム1同士の間隔c(本明細書で単に、「ブルーム間隔c」という。)を求める。すなわち、ブルーム間隔cと昇温速度の関係式を実際の操業条件から図3に示すグラフを求め、下記の式(1)を得た。
【0012】
ところで加熱炉内に装入されたブルーム1は、ブルーム1が炉中で加熱された炉床に移動していくので下面は側面よりは加熱されやすく、さらに、上面は熱風がまわるので十分に加熱されやすい。しかし、ブルーム1の側面は加熱されにくいので測温しておく必要がある。このブルーム1の側面の中央部付近2の測温は放射温度計を用いて加熱炉装入直前のブルーム1と、加熱炉抽出直前の加熱炉内にあるブルーム1を測温する。ブルーム1の加熱炉装入前の測温位置をブルーム1の側面の中央部付近2とする理由は、装入時のこの側面の中央部付近2がスケールが薄く、放射温度計による測温を阻害しないからである。なお、この場合、昇温速度は、(加熱炉抽出温度−加熱炉装入温度)(℃)/在炉時間(s)で表わされる。また、加熱炉抽出温度は良好に分塊圧延が可能であるブルームの温度で、ブルームが加熱炉から出ていくときの温度の加熱炉抽出温度である。
【0013】
【数3】
ブルーム間隔(mm)=A×{(加熱炉抽出温度−加熱炉装入温度)(℃)/在炉時間(s)}−9048.1 (1)
ただし、Aは実際の操業条件から、170400≦A≦171400とする。
【0014】
以上の式において、ブルームの加熱炉装入温度は、ブルームの加熱炉装入直前の表面温度を400℃以上で、1000℃以下とする。それは、ブルームの加熱炉装入直前の表面温度が400℃未満であると、ブルームの在炉時間が長くなり生産性が悪くなるからであり、1000℃を超えると連続鋳造材が完全に凝固せず切断できないのでブルームを切断することが不可能であり、加熱炉に装入するブルームが得られないからである。
【0015】
さらに、加熱炉抽出温度は1100℃以上1300℃以下とする。これは1100℃未満であると分塊圧延において圧延キズが多発するからである。
【0016】
さらに、ブルームの在炉時間は1時間以上8時間以下とする。それは、ブルームの均一加熱には最低1時間が必要でそれ未満では均一に加熱されないからであり、在炉時間が8時間を超えると鋼片の脱炭量が大きくなり、ブルームの品質を劣化するからである。
【0017】
ところで、ブルーム間隔を、式(1)の範囲内として加熱する方法において、特にブルーム間隔を、10mm≦ブルーム間隔≦300mmとする。これは、ブルーム間隔が10mm未満であると、ブルーム間に熱風が十分に入り込めないので炉内の対流が図れず、ブルームが昇温しないことと、ブルーム間隔が300mmを超えると、連続加熱による生産性が低くなることをなくすためである。
【0018】
さらに、本発明が適用される鋼片はブルームであって、スラブには適用しない。スラブのような板鋼片では加熱炉内の間隔は問題にならない。すなわち、ブルーム1同士の間隔cの問題は加熱炉内のブルーム1の固有の問題である。そこで、本発明が適用される鋼片のブルーム1は、図2に示すブルーム1の長手方向に垂直な断面の縦をb、横をaとするとき、そのブルーム1の縦横比(b/a)が1≦(b/a)≦1.6を満足するブルーム1である。さらに、このブルーム1のサイズは、100mm≦a≦500mmを満足するものとする。それは横aが100mmよりも小さいブルームは熱伝導が速いので問題なく均一な目的の温度となるからであり、500mmを超えるとブルームの熱容量が大きくなり、通常の連続加熱炉での十分な連続加熱が不可能であることによる。
【0019】
【実施例】
機械構造用炭素鋼のS10C鋼を電気炉で溶製して出鋼し、連続鋳造により断面の490mm×380mmの縦横比1.29のブルームに引き出し、切断可能な温度で切断し、150秒間ブルームクーラーにて冷却して、加熱炉へ搬送し、加熱炉装入前にブルームの加熱炉装入温度を測定し、目標とする加熱炉抽出温度にするためのブルーム間隔を式(1)を用いて算出する。次いで、このブルームを式(1)で計算した間隔で連続加熱炉に装入して加熱する。次いで加熱炉から加熱したブルームを抽出して分塊圧延した後、φ216のビレットに圧延する。以上の連続加熱炉におけるブルームの加熱条件を表1に示す。さらに、表1に示す各実施例の結果に基づき、図3に示す加熱炉内のブルーム間隔と昇温速度の関係を表示し、その上にそれぞれの実施例のキズ発生頻度を表示し、さらに本発明における式(1)のグラフを記載し、斜線で示した。なお、表1において、装入前温度はブルームの加熱炉装入温度で、狙い温度は分塊圧延時の目標とするブルームの加熱温度で、実測温度は分塊圧延時3パス前に放射温度計により温度測定したものである。
【0020】
【表1】
Figure 0004298210
【0021】
図3のグラフからわかるように、キズ発生頻度が○のものは12件中10件が式(1)に入るが、キズの発生頻度が○の1.5倍である△と、○の2倍の×のものはいずれも式(1)から外れるものであった。すなわち、式(1)を満足するものは、キズの発生頻度が少ないことがわかる。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は連続鋳造によるブルームを分塊圧延するために加熱する連続加熱炉における間隔を所定の式で示す範囲内に規制して加熱することで、分塊圧延における圧延キズの発生の低減に有効な最適加熱温度に加熱することができ、その結果、得られた鋼片のキズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続鋳造による鋼片の製造工程を示す流れ図である。
【図2】連続鋳造によるブルームのサイズと加熱炉内でのブルームの配置を説明するブルームの斜視図である。
【図3】本発明の実施例の連続加熱炉中のブルームの間隔と昇温速度の関係および本発明の式(1)の範囲を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ブルーム
2 側面の中央部付近
c 間隔

Claims (1)

  1. 連続鋳造ブルームの分塊圧延のため複数のブルームを連続加熱炉に装入して加熱する方法において、鋼からなるブルームの長手方向に垂直な断面で横をa、縦をbとするとき、縦横比(b/a)が1以上1.6以下であり、aが100mm以上500mm以下であるブルームを、10mm以上300mm以下の範囲の間隔、かつ、下記の式(1)から求められる間隔に定めて加熱炉に装入し、加熱炉内のブルームの昇温を制御して目標温度に均一に十分に加熱することを特徴とする連続鋳造ブルームの加熱方法。
    【数1】
    ブルーム間隔(mm)=A×{(加熱炉抽出温度−加熱炉装入温度)(℃)/在炉時間(s)}−9048.1 (1)
    ただし、Aは170400≦A≦171400、加熱炉装入温度は400℃以上1000℃以下、加熱炉抽出温度は1100℃以上1300℃以下、在炉時間は1時間以上8時間以下である。
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