JP2005247664A - 鏡およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】
透光性を有する反射層と不透明層との接着力を向上することによって、反射性能の耐久性が優れた鏡を提供する。
【解決手段】
透明基板の一方の面に透光性を有する反射層を設け、不透明層を該反射層に接して形成してなる鏡において、前記不透明層に接する前記反射層を、活性化反応性蒸着、反応性スパッタリングおよび反応性イオンプレーティングから選ばれた1種である、真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物から形成する。
【選択図】
なし。

Description

本発明は、透明基体の裏面に反射面を有する裏面鏡に関し、特に、反射性能の耐久性が優れた鏡に関する。
鏡は、透明基板の上に反射層を形成する構成を有し、反射層を透明基板の光線入射側と反対側の面に形成する裏面鏡であって、反射層を銀あるいはアルミニウム等の金属からなる全反射性不透明層とし、その上に保護層を形成した構成とする鏡が一般的に使用されている。
これらの金属からなる前反射性不透明層は、その反射率、反射色調が、金属材料の物質で決まってしまい、それを適度に調節することが困難であった。また、特に反射率が高い場合には、背景までが鮮明に反射されるために、目的とする反射像を鮮明に映し出しにくいという問題や、夜間に照明灯の光が鏡に入射して強い反射光を発して人間の目に入射した場合に、まぶしくて目が見えにくくなるという問題等を含んでいた。そして、これらの金属層は一般的に化学的、機械的な耐久性に劣るため、金属層の上に保護層を設けているが、それでもなお、十分な耐久性を得るのが難しく、さらに、メッキ法などのウェットプロセスによって、金属反射層を形成した場合には、形成された反射層上に微小析出物が生じ、保護層との接着力に問題があった。
全反射性不透明層で構成する鏡における前記のような問題を解決し、さらに鏡背面への光の突き抜けを防止するために、透光性の反射層および該透光性の反射層上に形成された非反射性の不透明層とで構成する鏡に関する提案がなされている。
特開平6−183787号公報には、透明基板に透光性の反射層を形成する方法として、ガラスを透明基板とし、フロートガラス製造工程において化学的気相蒸着法(以後CVD法)によって金属化合物からなる透光性の反射層を形成する方法が開示されている。
特開2000−219537号公報には、透明基板の表面又は裏面に透光性を有した反射層を設け、該透明基板の裏面に不透明層を設けられた鏡が開示されている。そして、反射層として、CVD法で形成された、Si(珪素)、Al(アルミニウム)、クロム、コバルト、チタン、ゲルマニウム等の層とすることができ、特にSi(珪素)層を有するものが好ましく、反射層の具体例として、ガラス面側からSi(N)、SiO2、SnO2の多層膜が開示されている。
前記の特許文献1に開示されている鏡の製造方法は、透明基板をガラスとし、フロートガラス製造ライン中において、反射層および複数の反射増強層を形成する方法であり、透明基板がガラスに限定された方法であって、耐熱性の問題から、プラスチック等の透明基板には採用できない方法である。
そして、特許文献2に開示されている鏡の一つは、透明基板の表面又は裏面に透光性を有する反射層、そして、その透明基板の裏面に不透明層が設けられ、前記不透明層が、黒色又は有彩色である鏡であって、鏡の反射光が特定の色味を帯びたものである。さらに、特許文献2に開示されている他の鏡は、透明基板の表面に透光性を有する反射層を形成し、その透明基板の裏面を粗面とした鏡であり、反射層が露出しているために鏡の反射性能の耐久性に問題があって、改善が必要である。
前記のごとく、特許文献1および特許文献2に開示されている鏡の製造方法は、透明基板をガラスとし、CVD法によって反射層を形成する方法であって、形成された反射層と透明基板や不透明層との接着力に問題があることが多い。これはCVD法を適用するために、反射層を構成する膜は外部からの物理的な衝撃エネルギーを伴わないで成膜されて、膜の透明基板への打ち込み効果が期待できないことや、膜が高温で形成されるために、膜表面に結晶粒の成長による凹凸が形成されて、膜表面の平滑性が低下することと関係していると考えられる。また、CVD法によって反射層を形成するためには透明基板を高温にする必要があり、そのため透明基板に耐熱性が要求されて、プラスチック等を透明基板に採用する場合には制約の大きい方法である。さらに、大寸法透明基板を用いる場合には、その温度の均一性が十分ではなく、透明基板内における膜質の均一性を保持することが困難であった。
本発明の目的は、反射性能の耐久性が優れた裏面鏡およびその製造方法を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、透明基板の一方の面に透光性を有する反射層を設け、不透明層を該反射層に接して形成してなる鏡において、前記反射層の不透明層と接する層を、真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物から形成されている鏡を提供する。
また、本発明は、透明基板の一方の面に透光性の反射層を形成し、その上に不透明層を形成する鏡の製造方法において、該透光性の反射層の該不透明層と接する層を、活性化反応性蒸着、反応性スパッタリングおよび反応性イオンプレーティングから選ばれた少なくとも1種の方法で生成してなる、金属の窒化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物から選ばれた少なくとも1種の金属化合物で形成する鏡の製造方法であって、該金属の窒化物がTi、CrおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む窒化物、該金属の炭化物がTiおよびWから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む炭化物、該金属の酸化物がTi、Sn、Ni、Cr、Zn、Bi、Nb、AlおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む酸化物、該金属の酸窒化物が前記の金属の酸化物と前記の金属の窒化物の混合物を主成分として含む化合物および該金属の酸炭化物が前記の金属の酸化物と前記の金属の炭化物の混合物を主成分として含む化合物である鏡の製造方法を提供する。
本発明の鏡は、透明基板の一方の面に透光性を有する反射層を形成し、不透明層を該反射層に接して形成しており、そして、該反射層の該不透明層と接する層を、真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物の中から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む、特定の金属化合物とした鏡であり、従来の金属膜を反射層とする鏡に比して、その反射率を適度に調整することが可能となることから、目的とする反射像を鮮明に映す鏡とすることができ、あるいは、不鮮明に映す鏡とすることもできる。しかも従来の金属化合物からなる反射層に比しても、該反射層と該不透明層との接着力が優れているので、反射性能の耐久性を改善することができる。
また、本発明の鏡の製造方法によって、前記の反射性能の耐久性が改善された鏡を安定して製造することができる。
本発明における反射層において不透明層と接する層は、金属の窒化物とするのが好ましい。金属の窒化物としては、Ti、CrおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む窒化物が好ましく、特に、TiNが好ましい。また、本発明における不透明層と接する反射層の層は、金属の炭化物とすることができ、金属の炭化物としては、TiおよびWから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む炭化物であることが好ましい。さらに、本発明における不透明層と接する反射層の層は、金属の酸化物とすることができ、金属の酸化物としては、Ti、Sn、Ni、Cr、Zn、Bi、Nb、AlおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む酸化物であることが好ましい。
またさらに、本発明における不透明層と接する反射層は、前記の金属の窒化物と前記の金属の酸化物の混合物を主成分として含む化合物とすることができ、あるいは、前記の金属の炭化物と前記の金属の酸化物の混合物を主成分として含む化合物とすることができる。
本願の特許請求の範囲および明細書で使用する「主成分とする」とは、その成分を50重量%以上含有することをいう。
本発明における真空プラズマを用いたドライプロセスとしては、真空蒸着、スパッタリングおよびイオンプレーティングが例示される。前記した特定の金属化合物からなる透光性を有する反射層を形成するには、活性化反応性蒸着、反応性スパッタリングおよび反応性イオンプレーティングが好適に適用できるが、特に、反応性スパッタリングを適用することが好ましい。
活性化反応性蒸着、反応性スパッタリング、あるいは、反応性イオンプレーティングは、選択した材料種を蒸着源、あるいはターゲットとし、生成する金属化合物によって選択した、窒素、炭素、酸素および/またはアルゴンを含む雰囲気中で、真空蒸着、スパッタリング、あるいは、イオンプレーティングをおこない、活性化反応性蒸着、反応性スパッタリング、あるいは、反応性イオンプレーティングをおこなう雰囲気は、窒素、炭素および/または酸素を、例えば、10体積%以上、好ましくは30体積%以上、さらに好ましくは50体積%以上というように、高濃度に含む雰囲気とすることが好ましい。
透光性を有する反射層の不透明層と接する層を、前記の、真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物の中から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物として、該反射層を形成することによって、該反射層と不透明層との接着力が強固になって、反射性能の耐久性が優れた鏡を提供することができる。
真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物の中から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物から形成された透光性を有する反射層が、不透明層との接着力が強固になる理由は明らかではないが、該反射層が緻密に形成される効果、その反射層表面の平滑性が高い効果等が考えられる。
本発明における透光性を有する反射層は、前記透明基板上に形成した状態で、透明基板側から光を入射したときに、光波長550nmにおける光透過率が5%以上であり、光波長550nmにおける光反射率が10%以上であることが好ましく、反射層を構成する材料の種類、その厚さ、材料の結晶化の程度等を制御することによって達成する。透光性を有する反射層の厚さは、5nm超、500nm未満であることが好ましい。5nm以下では反射性能が不足し、また、500nm以上では反射層を形成する費用が増大し、また、光吸収性を有する材料から形成された場合には、透光性が不足して目的とする反射像が得られない。
前記透光性を有する反射層は、複数の層としてさらに反射効率を改善することができる。複数の層とする場合においても、反射層の不透明層と接する層を、真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物の中から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物によって構成する必要がある。不透明層と接しない層を構成する透光性を有する反射層は、真空プラズマを用いたドライプロセス以外の方法を用いて形成してもよい。また、薄膜形成材料として前記以外の化合物を使用することができるし、光透過性を有する金属薄膜とすることもできる。透明基板と接する反射層を、透明基板との接着力の大きい金属化合物層とすることによって、鏡の反射特性の耐久性をさらに向上することができる。
複数層の反射層を形成する場合、複数の蒸発源または複数のターゲット台を有する装置によって、連続的に複数の反射層を形成することが効率的である。複数層の反射層において、不透明層と接する層は活性化反応性蒸着、反応性スパッタリング、あるいは、反応性イオンプレーティングによって形成されるのが好ましいが、前記金属の窒化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物の中から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物を蒸着源またはターゲット材料とし、アルゴンを90体積%以上含む雰囲気中で蒸着、スパッタリング、あるいは、イオンプレーティングによって形成することもできる。
本発明において適用される真空プラズマを用いたドライプロセスにおいては、100℃以下の比較的低温で反射層が形成されるので、耐熱性プラスチック製の平板を透明基板とする鏡を提供することができる。本発明における透明基板は、光波長550nmにおいて光透過率が20%以上である基板が好適であり、ガラス、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の耐熱性の透明板が好適に使用できる。基板の形状は、通常平板が使用されるが、カーブミラー用の曲面板等、鏡の用途に応じて選択することができる。
上記の基板材料および反射層は、鏡の用途によって適宜選択することができる。明るい反射像を得たい場合には、光透過率の大きい透明基板を使用し、および/または、光反射率の大きい反射層を形成し、暗い反射像を得たい場合、あるいは、反射光を弱くしたい場合には光透過率の小さい透明基板を使用し、および/または、光反射率の小さい反射層を形成するとよい。
本発明における不透明層は、前記透明基板上に前記透光性を有する反射層を形成した上に不透明層を形成した状態で、透明基板側から光を入射したときに、光波長550nmにおける光透過率が0.1%以下であることが好ましく、可撓性の有機化合物の塗膜で形成するのが好ましい。塗膜の厚さは、前記の光透過率を達成できるようにすればよいが、通常、10〜100μm、特に、30〜60μmとするとよい。不透明層に鏡の裏面保護層を兼ねさせることもでき、この場合には、100μmを超える厚さとすることができる。可撓性の有機化合物としては、アルキド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アミノアルキド樹脂、ビニル樹脂等をベース樹脂とする有機化合物が挙げられる。これらの有機化合物から製造される塗料から塗膜を形成するとよい。
前記不透明層は、黒色の塗料を塗布して作製することが反射像が忠実であって好ましいが、透光性を有する反射層が保有する色調を補正するように着色してもよいし、反射光に色目を付けるために着色してもよい。前記不透明層の着色は、塗料に顔料を含有させることによって、あるいは、着色フィルムを塗膜に貼着することによって、おこなうことができる。顔料としては、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、セラミック粉、炭素粉など、任意の顔料が使用でき、着色フィルムは、これらの顔料を含有するフィルム、あるいは、印刷によって着色したフィルムを使用することができる。
本発明の典型例としては、前記透光性を有する反射層をスパッタリング法で形成したTiN膜とし、その厚さ5nm超、100nm未満として、前記不透明層をエポキシ樹脂をベース樹脂とする有機化合物を主成分とする塗料の塗膜とする鏡を提示することができる。
以下、本発明による好適な実施形態を図面を参照しながら説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明の鏡の断面の一例を示す概念図である。透明基板1の一方の面に透光性を有する反射層2を設け、反射層に接して不透明層3を形成している。
図2は、本発明の透光性を有する反射層2を2つの層で形成する例を示す透光性を有する反射層の断面概念図である。透明基板1に接する層21と不透明層に接する層23との2層から、透光性を有する反射層2が形成される。この場合に、透明基板1に接する層21を透明基板1および層23との接着力が大きな層とすることによって、鏡全体の接着力を大きくすることができる。
図3は、本発明の透光性を有する反射層2を3つの層で形成する例を示す透光性を有する反射層の断面概念図である。透明基板1に接する層21、不透明層に接する層23、および前記層21と前記層23に挟持される層22との3層から、透光性を有する反射層2が形成される。この場合に、透明基板1に接する層21を透明基板1との接着力が大きな層とし、層22を層21および層23との接着力が大きな層とすることによって、鏡全体の接着力をさらに大きくすることができる。
前記の光透過率、光反射率、透光性を有する反射層の厚さ、不透明層の厚さおよび塗膜の剥離試験は以下の方法で測定した値である。
(光透過率)
JIS R3106による。
(光反射率)
JIS R3106による。
(透光性を有する反射層の厚さ)
触針式表面段差測定器による。
(不透明層の厚さ)
触針式表面段差測定器による。
(塗膜の剥離試験)
試験体を60℃±3℃の温水中に10日間浸漬した後、温水中から取り出した試験体の膜面に1mm間隔で基板に達する切れ目をつけて、碁盤目を100個つける。そして、前記の碁盤目の上に、碁盤目を覆うようにセロハンベースの粘着テープ(セロテ−プ)を載せて、片手の親指の腹部で10回以上押圧し、セロテープを塗膜に圧着する。その後、試験体を押さえながら、試験体面に対して大略直角方向にセロテープを剥がす。セロテープを剥がした時に、塗料がセロテープ側に剥離した碁盤目の数を数える。
図1において、透明基板1を、厚さ5mm、光波長550nmにおける光透過率89%であるソーダライムガラス製の平板とし、透光性を有する反射層2を、チタンを金属ターゲットとして、窒素を95体積%含有する雰囲気中での反応性スパッタリング法によって、厚さ80nmの窒化チタン薄膜として形成した。不透明層3は、前記透光性を有する反射層2上に、エポキシをベース樹脂とする塗料「UPプライマーBC」(川上塗料(株)製)を塗布して、溶剤を乾燥させて、厚さ50μmの塗膜を形成した。
実施例1から得られた鏡は、光波長550nmにおける光反射率が22.3%、光透過率が0.1%未満であった。また、塗膜の剥離試験結果は剥離ゼロであった。因みに、実施例1における、透光性を有する反射層を形成した透明基板は、光波長550nmにおける光透過率10.2%で、光反射率22.5%であった。
図2において、透明基板1を、厚さ5mm、光波長550nmにおける光透過率89%であるソーダライムガラス製の平板とし、透光性を有する反射層2を、2層構成で形成した。透明基板1に接する層21は、ステンレス鋼を金属ターゲットとして、アルゴンガスを95体積%含有する雰囲気中でのスパッタリング法によって、厚さ9nmのステンレス鋼金属薄膜として形成した。不透明層3と接する層23は、前記層21の上に、チタンを金属ターゲットとし、窒素を95体積%含有する雰囲気中での反応性スパッタリング法によって、厚さ30nmの窒化チタン薄膜として形成した。不透明層3は、前記透光性を有する反射層2上に、前記「UPプライマーBC」を塗布して、溶剤を乾燥させて、厚さ50μmの塗膜を形成した。
実施例2から得られた鏡は、光波長550nmにおける光反射率が31.3%、光透過率が0.1%未満であった。また、塗膜の剥離試験結果は剥離ゼロであった。因みに、実施例2における、透光性を有する反射層を形成した透明基板は、光波長550nmにおける光透過率14.2%で、光反射率31.5%であった。
Figure 2005247664
表1は、上記実施例から得られた鏡の構成および光学特性ならびに塗膜の剥離試験結果を示している。実施例から得た試料は、本発明の、不透明層が透光性を有する反射層に強固に接着する効果が明確に示されている。
本発明の鏡は、人物を映す鏡として利用できる。また、カーブミラーとして利用できる。さらに、自動車用鏡として、他の自動車の照明による目の負担を軽減する鏡としても利用できる。
図1は、鏡の断面を示す概念図である。 図2は、透光性を有する反射層を2つの層で形成した、透光性を有する反射層の断面を示す概念図である。 図3は、透光性を有する反射層を3つの層で形成した、透光性を有する反射層の断面を示す概念図である。
符号の説明
1 透明基板
2 透光性を有する反射層
3 不透明層
21 透明基板に接する層(透光性を有する反射層)
22 層21と23に挟持される層(透光性を有する反射層)
23 不透明層に接する層(透光性を有する反射層)

Claims (13)

  1. 透明基板の一方の面に透光性を有する反射層を設け、不透明層を該反射層に接して形成してなる鏡において、前記反射層の不透明層と接する層が、真空プラズマを用いたドライプロセスによって生成してなる、金属の膣化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物から選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属化合物から形成されていることを特徴とする鏡。
  2. 真空プラズマを用いたドライプロセスが、蒸着、スパッタリングおよびイオンプレーティングから選ばれた1種であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  3. 真空プラズマを用いたドライプロセスが、活性化反応性蒸着、反応性スパッタリングおよび反応性イオンプレーティングから選ばれた1種であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  4. 前記金属の膣化物が、Ti、CrおよびSiから選ばれた少なくとも1種の物質を主成分として含む金属の窒化物であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  5. 前記金属の炭化物が、TiおよびWから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属の炭化物であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  6. 前記金属の酸化物が、Ti、Sn、Ni、Cr、Zn、Bi、Nb、AlおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む金属の酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  7. 前記金属の酸膣化物が、請求項6に記載の金属の酸化物、および、請求項4に記載の金属の窒化物の混合物を主成分として含む化合物であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  8. 前記金属の酸炭化物が、請求項6に記載の金属の酸化物、および、請求項5に記載の金属の炭化物の混合物を主成分として含む化合物であることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  9. 前記反射層が、その厚さ5nm超、500nm未満で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  10. 前記不透明層が、有機化合物の塗膜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  11. 前記有機化合物が、アルキド化合物、アクリル化合物、エポキシ化合物、ウレタン化合物、アミノアルキド化合物およびビニル化合物の少なくとも1種をベース樹脂とすることを特徴とする請求項10に記載の鏡。
  12. 前記反射層の不透明層と接する層が、反応性スパッタリング法で形成された、厚さ5nm超、100nm未満のTiN膜であり、不透明層が、エポキシ化合物をベース樹脂とする有機化合物の塗膜で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の鏡。
  13. 透明基板の一方の面に透光性の反射層を形成し、その上に不透明層を形成する鏡の製造方法において、該透光性の反射層の該不透明層と接する層を、活性化反応性蒸着、反応性スパッタリングおよび反応性イオンプレーティングから選ばれた少なくとも1種の方法で生成してなる、金属の窒化物、炭化物、酸化物、酸窒化物および酸炭化物から選ばれた少なくとも1種の金属化合物で形成する鏡の製造方法であって、該金属の窒化物がTi、CrおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む窒化物、該金属の炭化物がTiおよびWから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む炭化物、該金属の酸化物がTi、Sn、Ni、Cr、Zn、Bi、Nb、AlおよびSiから選ばれた少なくとも1種を主成分として含む酸化物、該金属の酸窒化物が前記金属の酸化物と前記金属の窒化物の混合物を主成分として含む化合物および該金属の酸炭化物が前記金属の酸化物と前記金属の炭化物の混合物を主成分として含む化合物であることを特徴とする鏡の製造方法。
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